ゴッド・リー(テラフォーマーズ)

登録日:2016/06/01 Wed 23:29:28
更新日:2023/03/23 Thu 18:38:29
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悪いが…
先手必勝でやらせてもらう



ゴッド・リーとは、作画:橘賢一・原作:貴家悠による漫画作品『テラフォーマーズ』の登場人物である。

  • 国籍:イスラエル
  • 年齢:26歳
  • 性別:男
  • 身長:180cm
  • 体重:80kg
  • 好きなもの:戦闘
  • 嫌いなもの:戦争

『ミラクルジャンプ』誌にて連載された第1部(単行本第1巻収録分)の登場人物で、バグズ2号乗組員の一人。
元々捨て子の境遇であり、武装勢力に拾われて組織内で育てられたという経緯の持ち主。
極めて高い戦闘能力の持ち主であったらしいが、負傷してしまった事が原因で組織に捨てられ、U-NASAに拾われた模様。
バグズ手術は治療と共に施されたもので、全被験者で最も早く術後回復した事が単行本1巻のキャラクター紹介で明かされている。

連載第2話にて初登場。鷹のような鋭い目をした男性で、総髪を頭の上部で結い上げたヘアスタイルが特徴的。口元には常に楊枝らしきものを咥えている。
火星到着早々、幼馴染みの秋田奈々緒をテラフォーマーに殺害され、涙に暮れる小町小吉に対し、政府の人間が思っているであろう思惑を代弁して彼を諭す。
(この際、彼自身の発言と早合点した小吉に殴られそうになったが、彼の腕を押さえてあっさりいなした)
彼自身も、自分達を死地に追いやった連中に対しては怒りを抱いており、自身に施されたバグズ手術であればゴキブリに有利だと進言すると
「一時間で戻る」と言い残し、同伴しようと提案したティンの申し出を断ると一人、バグズ2号からテラフォーマーの待つ死地へと赴く。
彼の戦歴は艦長であるドナテロ・K・デイヴスも熟知しており、彼が決して無茶をする男でない事、そしてその能力が対テラフォーマー戦で有効だろうと判断した。

火星の大地を踏みしめたゴッド・リーは、不審なピラミッド型建造物を発見し「何だありゃあ……」と呟くも、間髪入れずテラフォーマーがその黒く不気味な巨体を出現させる。
それを僅かな音で察すると、支給されていた注射器の薬を自身の首筋に躊躇することなく打ち込み、人為変態……肉体に施されたバグズ手術の能力を発現させた。

彼の手術ベースはミイデラゴミムシ
過酸素水素とハイドロキノンという2種の物質を体内で合成し、精製した超高温のベンゾキノンを外敵に向けて放出する特性を有した昆虫である。
そして人為変態したゴッド・リーはその能力を人間大サイズで行使可能。その威力はさながら、敵を焼き尽くす火炎放射器の如し―――――

―――――が、高温の攻撃を直接受けた筈のテラフォーマーは、僅かに体表を焦がしながらも平然とその場に立ちはだかっていた。
しかしゴッド・リーは臆することなく、装備していたナイフを片手に構え「面白ェ…!!」と口走ると、なおも闘争心を滾らせてテラフォーマーに立ち向かい……



































「……遅いな…」

「……!! …艦長(キャプテン)…!! 何者かが来てます…もう…すぐそこまで!!」

「まさか…」

バグズ2号の天窓を破って襲撃を仕掛けてきたテラフォーマー、その片手にはゴッド・リーの引き千切られた頭上部が握られていた。
ゴッド・リーが臨戦態勢を取ってからこの間、ページ数にして僅か6ページほどである。

ゴッド」という大層な名前、バグズ2号クルーの中でも一際の強者である事を示す背景設定や描写が用意されていたにも拘らず、
止めを刺された描写すら描かれず呆気なく死体になって戻ってくるという、見事なまでのかませ犬役ポジションを担った事に加え、
実質的な出番が1話分のみにも拘わらず、発した台詞の悉くが読者のインパクトに残る死亡フラグものだったという事もあって、
読者間では「リーさん」「神リー」等の愛称で親しまれることとなった。

ちなみに彼の死後20年、その遺体を素材にミイデラゴミムシのバグズ手術を施されたテラフォーマーが第2部に登場。
その能力でアネックス1号の第一班班員シーラ・レヴィットを不意打ちで殺害するという悲劇をもたらした。


週刊ヤングジャンプ2015年3号に掲載されたQ&A特集記事によると、ゴッド・リーは作中で対峙したテラフォーマーにそのまま返り討ちにされた訳ではなく、
どうやらその個体は何とか撃退できたようだが、その後出現した増援によって殺害されてしまった、というのが本当のところらしい。
実際本編内の描写だけでもリーが「一時間で戻る」と言い残していながら、艦長が「遅いな…」と呟いている為、予定よりも帰還が大幅に遅れている事、
その直後にゴッド・リーの頭部を持ってきたテラフォーマーにベンゾキノン攻撃で出来たはずの火傷跡が無い等、
ゴッド・リーが何も出来ずに仕留められた訳ではない事の証左が散りばめられている。

寧ろ他のクルーの大半がロクに反撃も出来ずに殺されている点を考えれば、十分に強い部類のクルーに入ると言えるだろう。


単行本第7巻店舗特典の小冊子掲載の漫画によると、バグズ2号クルーの腕相撲大会では蛭間一郎に次ぐ2位の結果だった。



■原作漫画以外における扱い

  • テラフォーマーズ THE OUTER MISSION
ジャンプエックス文庫で展開された外伝小説シリーズ。
アネックス1号の火星出発前くらいの時期が舞台であるため既に故人だが、ゴッド・リーの遺児である女性ジャニス・リーが登場。

U-NASA哺乳類型M.O.手術担当チームに所属する科学者で、同作主人公のトーヘイ・タチバナやエリザベス・ルーニーの執刀も担当した人物だったが
内心では父を実質騙す様な形で死地に追いやったU-NASAを憎んでおり、クローン技術で製作されたテラフォーマーの卵鞘を外部に流出させ、真相が露見した後は自身も組織を脱走。
同じくU-NASAに敵意を抱く者達と共謀し、M.O.手術を施した強化テラフォーマーや人間の刺客を利用してトーヘイ達と幾度となく敵対する。
もう止めて! とっくにリーさんの株はゼロよ!

  • OVA版
単行本第10巻の限定版同梱のOVAでは、『遊戯王デュエルモンスターズ』の海馬瀬人役などで知られる津田健次郎氏が声を担当。
……が、アニメ自体が原作に比べて大幅に内容を削られており、ゴッド・リーの台詞も大幅に減らされてしまっている。
当然ながら「面白ェ…」の台詞も無し。彼が何をした。

  • 実写映画版
演者はケイン・コスギ氏。本作では本名は不詳だが、純粋な日本人として登場。その割に日本語が若干片言気味なのは気にしてはいけない
かつては中東の紛争地区で戦っていたテロリストであり、その活躍ぶりから何時しか“不死身の男 ゴッド・リー”としてその名を轟かせるようになった。
劇中では山Pこと山下智久氏扮する武藤仁(ティンをベースとしたオリジナルキャラクター。当然ながら映○版のティンなどでは断じてない)から、
日本人なのに、何で“リー”なんだ…?」や「“クソムシ”馬鹿にしといて自分は“ゴミムシ”かよ…」と突っ込まれていた。

原作や前述のOVA版では人為変態後、即ベンゾキノンをぶっ放したが、同作では(演者が演者なのか)変異してすぐにベンゾキノンを使わず、テラフォーマー相手に肉弾戦を展開。
回し蹴りや膝蹴り、エルボードロップ、三段蹴りといった格闘技を華麗に繰り出す等、原作やOVA版と比べて見せ場が増えている。
が、やはり止めとして放ったベンゾキノンが通じなかった為、隠し持っていたナイフで攻撃しようとしたが、
その寸前にテラフォーマーに土手っ腹を貫かれた挙句、そのまま上半身と下半身を寸断されて死亡するという最期を迎えたのだった。総田敏雄「リーさんでも、駄目なのか?」
他にも演者が国際的なアクション俳優である事や中東の紛争地区で戦ったという設定、元々原作版のゴッド・リーがイスラエル国籍であり、
同じく原作に於けるバグズ2号メンバーが多国籍である設定を踏まえてか、英語で喋るシーンも(最後に放った「面白ェ……!」の台詞も英語)。

同作で小吉役を演じた伊藤英明氏も映画版のキャラクターの中ではリーがお気に入りだそうで、「重たい宇宙服の衣装着てあのアクションは凄い」とリー役のケイン氏の事も褒め称えていた他、
原作者の貴家悠氏も「小吉とリーは特に強くないと成り立たないキャラクターなので(小吉を)伊藤さんと(リーを)ケインさんが演じて下さって良かった」と太鼓判を押している。

回想と死後の世界(?)に登場。
小町が語る20年前の話はゴッド・リー中心で、更に瓶の蓋や折り鶴など面白エピソードだらけだった所為で、
燈達には「ギャグ担当の人」呼ばわりされてしまった。
勘違いで三途の川を渡りかけた小町にベンゾキシンを発射し、彼のアホすぎる死亡を防ぐ。

橋の下に住んでる可哀想なおじさん。





まずは追記・修正してくる、一時間で戻るぜ

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最終更新:2023年03月23日 18:38