キック・アス(映画)

登録日:2016/05/23 Mon 01:46:01
更新日:2023/12/16 Sat 08:26:54
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特殊能力ゼロ、モテ度ゼロ、体力微妙──なりきりヒーローが世界を救う


正義の力で悪をKILL



キック・アス』とは、2010年に公開されたイギリスアメリカ合作の映画。
アメコミヒーローである「キック・アス」の実写映画化作品であり、作中でヒット・ガール役を演じたクロエ・グレース・モレッツの出世作にもなった。
日本配給はカルチュア・パブリッシャーズが担当。映倫区分はR15+。

「現実社会の非力な少年がヒーローになったら……」というテーマのもと、マシュー・ヴォーンならではの軽妙かつ過激で悪趣味なアクションシーンが高い評価を得た。
「フロム・ヘル」「デッドプール」などと同じくR指定のアメコミ映画。
グロ描写も少なくないが、陰鬱な展開の原作より内容はかなりマイルドになっている。
原作は『キングスマン』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』などのマーク・ミラー。監督は『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』のマシュー・ヴォーン。

2013年には続編の『キックアス/ジャスティス・フォーエバー』が公開された。



【あらすじ】

NYに住むデイヴ・リゼウスキは、コミックオタクでスーパーヒーローに憧れる平凡な高校生。
ある日、インターネットで買った自前のスーツとマスクで自分もヒーローとして勝手に街で活動を開始。
何の特殊能力も持たない彼は初出動の時にあっさり犯罪者にやられるが、その捨て身の活動がネットで話題となり“キック・アス”の名で一躍有名に。
やがて高度な訓練を受けた美少女ヒーロー“ヒット・ガール”とその父“ビッグ・ダディ”の力を借りて、犯罪組織に立ち向かう!



【登場人物】

  • デイヴ・リゼウスキ/キック・アス
演:アーロン・ジョンソン(現:アーロン・テイラー=ジョンソン)/吹替:佐藤拓也

本作の主人公。
ごく普通の高校生。コミックオタクで女にモテない童貞であり、普段はオタク仲間であるトッドとマーティの3人で行動を共にし、時にはネットの画像や妄想をオカズにしてオナニーする日々を送っている。
そんな出口のない毎日に嫌気がさし、ある日ヒーローになることを思い立つ。
ヒーローのコスチュームを着用して正義のために戦うことを決意したのだが、何ら特殊能力を持たず、むしろ身体能力的には平均以下であった。そのせいで初陣ではチンピラにナイフで刺された挙句、偶然通りかかった車に轢き逃げされて死にかける羽目になる。
手術の結果、ウルヴァリンのごとく体中に金属を埋め込まれ、痛覚がちょっと麻痺するという、ある意味では特殊能力を手に入れる事に成功。
復帰した後も懲りずにヒーロー活動を続けるうち、その姿をYoutubeにアップされて一躍話題の人になるのであった。

ちなみに別の世界では目にも止まらぬスピードで動く強化人間だった。


  • ミンディ・マクレイディ/ヒット・ガール
演:クロエ・グレース・モレッツ/吹替:沢城みゆき

本作のヒロイン
まだ11歳の少女であるが、幼少の頃から父親に施された秘密訓練により、既に暗殺者としては一流の腕前を誇る。
銃器の扱いに長け、また刃物を使った近接戦闘のエキスパートでもある。
しかしその反面、一般的な教育には疎いようであり、それがのちの次回作で尾を引く事に……。
生まれる前に父親が服役していたため、5歳までは父親の友人に育てられていた。
ヒット・ガールの姿で悪党共を処刑するシーンでは「腐れオ○○コども」と吐き捨てていたが、日本語でそれを喋るのは無理があったのか、吹き替えでは「くそ馬鹿野郎ども」に変更されている。


  • デイモン・マクレイディ/ビッグ・ダディ
演:ニコラス・ケイジ/吹替え:内田直哉

ミンディの父親。
見た目がバットマンっぽいヒーローであるビッグ・ダディを名乗り、ミンディと2人でマフィアを潰して回るという私刑活動を行なっている。
ぶっちゃけバットマンの皮を被ったパニッシャーであり、マフィアやチンピラを容赦なく殺しまくっている。
かつては凄腕の警官であったが、マフィアのフランク・ダミーコの策略により無実の罪を着せられて服役、その過程で妻をに追いやられてしまった。
出所後は復讐のために生きる闇の仕置人となり、1人娘のミンディに常軌を逸した洗脳教育まがいの特訓を施し、少女殺人マシーンことヒット・ガールに育て上げた。
たまに趣味でマンガを描いており、その腕前はプロ級。

別の世界では火だるまのバイク乗りで、吹き替え版の中の人はかつて元刑事の戦隊ヒーローだった。


  • クリス・ダミーコ/レッド・ミスト
演:クリトファー・ミンツ=プラッセ/吹替:勝杏里

マフィアの大物の息子。
ネットで見たキック・アスの活躍に触発され、自らもコスチュームを自作してヒーロー道に入った。……という触れ込みでキック・アスに接近するものの、実はマフィアの父親に認めれたいあまり、自分がヒーローとなって父親の宿敵に近づこうという算段であった。
しかしキック・アスことデイヴにしてみれば実家が金持ちで「ミスト・モービル」というカッコいい車を持っているレッド・ミストは心強い相棒であった。
やがて2人の間には友情が芽生えてしまい、クリスは父親と相棒との間で板挟みになる事に……

惑星アトリームの防衛隊員とは全く関係ない。


  • フランク・ダミーコ
演:マーク・ストロング/吹替:斎藤志郎

本作のメインヴィラン。ハゲ
マフィアのボスで冷酷非道な人物であり、裏切り者や敵対者に対しては情け容赦ないが、家族を大事にしている。
ビッグ・ダディにとっては仇敵とも言える存在。
なお、息子のクリスに対しては愛情を注ぎつつも「決してマフィアの世界には巻き込まない」という態度をとっていたらしいが、当のクリスが中盤でヒーロー狩りの手助けを申し出た事でやむ無く悪党の何たるかを息子に教え込む事となってしまう……



  • ケイティ・ドーマ
演:リンジー・フォンセカ/吹替:たなか久美

デイヴのガールフレンド。
学校一の美少女でデイヴにとっては高嶺の花であり、ケイティも当初はデイヴに関心がなかったのだが、中盤でデイヴのゲイ疑惑が学校中に広まったのをキッカケに彼をゲイと勘違いして急に親しくなる事に……


  • トッド
演:エヴァン・ピーターズ/吹替:倉富亮

デイヴの友人。
デイヴと同じくコミックオタクの童貞。3人の中で唯一最後までぼっちだった。
別の世界ではパラレル世界でデイヴ顔の強化人間になるアメコミのミュータントだった。


  • マーティ
演:クラーク・デューク/吹替:岡哲也

デイヴの友人。
眼鏡をかけたぽっちゃりなオタク。本編後半ではいつの間にかリア充になっていた。


  • デイヴの父
演:ギャレット・M・ブラウン/吹替:小柳基

デイヴの父親。本名不明。
1年半前に妻が動脈瘤で突然死んで現在は息子と2人暮らし。


  • マーカス・ウィリアムズ
演:オマリ・ハードウィック/吹替:遠藤大智

デイモンの友人である警官。巡査部長。
かつては警官だったデイモンの同僚であり、彼が服役している間はミンディの育ての親となっていた。
デイモンが出所した現在でも固い友情で結ばれており、彼の自警活動をあえて黙認したりマフィアの情報を提供したりと協力的であるが、ミンディをも危険な道に引きずりこむ教育方針に関しては流石に苦言を呈している。


  • ビッグ・ジョー
演:マイケル・リスポリ/吹替:杉野博臣

フランクの部下。


  • ウィック・ジガンテ
演:ザンダー・バークレー/吹替:小柳基

マフィアと癒着している汚職警官。
フランクから受け取った賄賂でマフィアの活動を見逃しているが、逆に言えばそれ以外は賄賂の管轄外であり、中盤でフランクからキック・アスの取り締まりを要求された際には物怖じする事なく却下していた。


  • アンジー・ダミーコ
演:ヤンシー・バトラー/吹替:不明

クリスの母親。
マフィアである夫の素性を把握している模様。


  • ギャング・キッド
演:ジョニー・ホプキンス/吹替:石狩勇気
演:オーヘン・コーネリアス/吹替:里卓哉

2人組のチンピラ。
序盤では「パトロール」と称してデイヴとマーティからカツアゲしており、以前からデイヴ達から何度も物を取り上げていた模様。
中盤で車上荒らしをしていたところをキック・アスに扮したデイヴに発見されるが、逆に返り討ちにしてその場から逃走した。


  • ラズール
演:コフィー・ナーティ/吹替:中西としはる

ケイティの知人。
実は麻薬の売人であり、そうとは知らずに関わりを持ってしまったケイティに付きまとっていた。
そして彼の存在に悩まされたケイティに泣きつかれたキック・アスに「ケイティに近づくな」と交渉された際にはこの手のお約束と言わんばかりに多勢で襲いかかってキック・アスを殺そうとしたが、偶然現れたヒット・ガールに仲間共々皆殺しにされた。
ちなみにフランクの手先でもあったらしく、ラズールの死が結果的にキック・アスがマフィアに命を狙われる要因になってしまう。





追記・修正の力で荒らしをKILL

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最終更新:2023年12月16日 08:26