ギンガイオー

登録日:2016/05/18 Wed 00:45:02
更新日:2024/03/20 Wed 23:43:07
所要時間:約 16 分で読めます




推奨BGM:「今、伝説の一頁が刻まれる(M5)」



力尽きてしまった星獣達。機刃に秘められた大きな力の謎。
激しい戦いの中で、星獣の復活を願うギンガマン。

ギンガレオン!蘇ってくれ!

5人の祈りが、機刃の力を…そして奇跡を呼び起こす!


星獣合体!

オー!!


星獣戦隊ギンガマン!

第七章

復活(ふっかつ)(とき)


今、伝説の1ページが刻まれる!









自在剣・機刃! 大いなる星の力、今こそ星獣に与えよ!!



ギンガイオーとは、スーパー戦隊シリーズ第22作『星獣戦隊ギンガマン』に登場する1号ロボ。

スーツアクター:岡元次郎ギンガブルー、ゼイハブ船長、星獣ギンガリラも兼任)



【概要】

初登場は第七章「復活の時」。
鳥人戦隊ジェットマン』以降の1990年代戦隊は1号ロボの登場時期は比較的遅く、ギンガイオーもこのパターンに当たる(ただし、オープニング映像では第一章の時点で普通に登場している)*1

第六章「星獣の危機」にて、地球をデラ星と同じ毒の星にし、魔獣ダイタニクス治療と復活の場にせんとしたサンバッシュ魔人団のタグレドーが放った毒ガスに苦しむ人々、そしてギンガマンと青山勇太を救うため自らの力を解放し、石化してしまった5体の星獣。
しかし、彼らは自在剣・機刃の秘められた力で復活し、白銀の肉体を持つ『銀星獣』に変身する能力を得た。
この『銀星獣』となった星獣が合体した巨人が、ギンガイオーである。


【復活の時】

当初、リョウマ達は機刃に秘められた力を聞くために五大星獣の隠れ場を訪れるが、星獣達はその力を恐れており、彼らに伝えようとしなかった。
樽ジジイ樽学者ブクラテスの案を受け、兄であるトルバドーと共に石化した星獣を粉々にし、ダイタニクス復活のための秘薬にするため現れたタグレドーとの交戦中、
ギンガレッドが機刃の一形態・キバカッターにアースを込めた際、その奔流が勇太がギンガレオンから渡されたガレオン星の石に反応。彼に巨大な戦士のシルエットを見せた。

モークによると、ガレオン星の石はいわば星獣の星を小さくしたようなものであり、それが機刃に込められたアースを介して星獣パワーを導き出したという。
自在剣・機刃のもう一つの力……それは、ギンガマンがアースを込める事で星から星獣パワーを呼び寄せる力だと確信する。
もし、ギンガマンが機刃の力を完全に引き出す事ができれば、星獣は生まれ変わり、今まで以上に凄まじいパワーを持つ事ができるだろう。
しかし、小さな石から放たれた衝撃でさえリョウマは受け止め切れなかった事からモークも機刃の使用に反対する。
失敗すれば命はない、バルバンから地球を守る戦士もいなくなる……モークの分析にリョウマ達は衝撃を受ける。

そんな中、星獣の下に食べ物を供えていたボックがトルバドー&タグレドー兄弟の攻撃を受け、モークの間に襲来を告げに来た。
意を決し、モークの静止を振り切り機刃を手にリョウマ達は星獣たちの下へ走り出す。


星獣は復活させてみせる!必ず!!


トルバドーの砲弾でひび割れかけたギンガレオンの上に立ち、機刃を天にかざすギンガレッド。
しかし、ガレオン星の力が大きすぎたのか、すぐ弾き飛ばされてしまう。
リョウマらを後から追ってきた勇太はこのままだとリョウマが死んじゃうと静止しようとする。


勇太は星獣の友達だろ? だったら…信じるんだ! 星獣の力を!!


勇太のために、星獣の小さな友のために、使命を果たさんと再びギンガレオンに立つギンガレッド。ギンガグリーンらも続けてそれぞれの星獣の上に立つ。
そこへ樽ジジイの思い付きで作戦変更し、星獣復活のエネルギーを横取りせんと銃頭サンバッシュが蓄音機吸収装置を担いだヤートットらと共に乱入。
五大星獣の母星のエネルギーを受け止めるギンガマンの周囲に巻き起こる衝撃。
それに怯まず装置を担ぐヤートットに気付いた勇太は勇気を振り絞り、ガレオン星の石を投げつけ、装置を破壊した。
同時にギンガマンの絶叫と共に五大星獣に光の柱が立ち……その姿を消した。

作戦を失敗されて勇太の怒りの銃口を向けるサンバッシュ。
引き金に力がこもった瞬間……5つの雄叫びがサンバッシュ魔人団を震えあがらせる。
それこそが、五大星獣が復活した証であった。
巨大化し、星獣とギンガマンを攻撃するトルバドー・タグレドー兄弟。


大転生、銀星獣!!


ギンガレッドの叫びと共に星獣は銀星獣へと転生、さらにギンガイオーへと合体しこれを退けるのだった。



遂に、機刃の謎が明かされた。

星獣達は銀星獣、そしてギンガイオーとなる力を手に入れた。
それは、大いなる星の力と、ギンガマン達の友情の印でもあった……!


【星獣/銀星獣】


テーマソング:「見せつけろ!星獣魂」(歌:山形ユキオ)

星の命から生まれ、銀河の平和を守る使命を持つ神秘の動物達。
3000年前、宇宙海賊バルバン襲来と共に地球に飛来し、ギンガの森の戦士と共に戦ったのが五大星獣である。
初代ギンガマンの星獣剣と志を受け継いだリョウマ達とは心と心で会話しあい、巨大戦において彼らのアースの増幅させる能力を持っている。
ギンガマンがかざした自在剣・機刃の力で星獣パワーを受け止め、肉体をギンセイ鋼という白銀の輝きを持つ超合金に変質させる事で銀星獣に大転生。
ギンガマンも異空間内に転送、透明状の操縦盤に機刃が配置され、アンテナ代わりに星獣と心を通わせて共に戦う。


ギンガレオン

全長:27m(通常時)→28.5m(大転生時)
体重:600t(通常時)→1200t(大転生時)
早さ:600km/h(通常時)→700km/h(大転生時)

草原の星・ガレオン星出身のライオン型星獣で、五大星獣のリーダー的存在。
ギンガレッド/リョウマのパートナーで、彼の呼び声で火山の中から現れる。
岩のように固い皮膚と、エメラルドの瞳の持ち主。
口から放たれる灼熱の炎「剛火炎」は序盤最大の必殺技として使われた。
銀星獣に大転生後は肩部から「銀火炎」を放ち、ギンガイオーの頭部・胸部を構成。


ギンガルコン

全長:26m(通常時)→27.5m(大転生時)
体重:400t(通常時)→800t(大転生時)
早さ:1000km/h(通常時)→マッハ1.5(大転生時)

風の星・ガルコン星出身のハヤブサ型星獣。
どう見ても手が生えた緑色の怪鳥にしか見えないのだが、あくまでもハヤブサである。
ギンガグリーン/ハヤテのパートナーで、彼の呼び声で大空を駆ける。
必殺技は両翼部の羽ばたきから発する竜巻「轟旋風」。第四章と、リョウマが不在でギンガイオーが出撃できなかった第十七章では決め技となった。
銀星獣時にはシルエットがやや細くなり、「銀旋風」に強化され、ギンガイオーの腰部の一部および背部を構成。


ギンガリラ

全長:30m(通常時)→32m(大転生時)
体重:800t(通常時)→1600t(大転生時)
早さ:450km/h(通常時)→500km/h(大転生時)

密林の星・ガリラ星出身のゴリラ型星獣。
ギンガブルー/ゴウキのパートナーで、彼の呼び声でジャングルの森をかき分け現れる。
パートナーと同じく気は優しくて力持ちで、勇太のダンスにいち早く反応するほどの愛嬌さも持つ。
その巨体に見合うような剛腕でバルバンの魔人と渡り合い、「豪腕力」で投げ飛ばす。
銀星獣時には胸部に施された八方形状のパネルから「銀吹雪」という超冷凍光線を放ち、ギンガイオーの腰・脚部を構成。


ギンガベリック

全長:26m(通常時)→27.5m(大転生時)
体重:600t(通常時)→1000t(大転生時)
早さ:600km/h(通常時)→800km/h(大転生時)

森の星・ガベリック星出身のオオカミ型星獣。
ギンガイエロー/ヒカルのパートナーで、彼の呼び声で大地を疾走する。
鉄をも砕く牙でバルバンの魔人に喰らいつき、避雷針状に尖った四肢の突起から「強雷撃」という電撃を放つ。
銀星獣時には両目から「銀雷撃」という光線を放ち、ギンガイオーの左腕を構成。
なお、名前のどの辺が狼なのかといえば、一匹狼を意味する「マーベリック(maverick)」に由来する。


ギンガット

全長:25m(通常時)→26.5m(大転生時)
体重:600t(通常時)→1000t(大転生時)
早さ:600km/h(通常時)→700km/h(大転生時)

砂の星・ガット星出身のヤマネコ型星獣。
ギンガピンク/サヤのパートナーで、彼女の呼び声で森を飛び越え現れる。
ギンガベリックに負けず劣らずの素早さで戦場を駆け巡り、鋭い爪と額から放つ「合花弾」という針状の光線で戦う。暗闇の中でも見通せる視力の持ち主でもある。
銀星獣時には桃色の体色が白くなり、黄色い瞳も青に変化。口から「銀花弾」という花吹雪状の光線を放ち、ギンガイオーの右腕を構成。
銀星獣ギンガベリックと共に放つ「銀光」という合体光線技も得意。
こう見えても♀であり、甘いものが好物らしい。
第九章「秘密の子猫」では聖なる力を封印する隕石の影響で子供が抱きかかえるほどのサイズへと小さくなり、ユウコという少女に拾われて「ミイちゃん」と命名されたこともある。


【ギンガイオー】



星獣合体!ギンガイオー!!


全高:50m
重量:5600t
飛行速度:750km/h
出力:2500万馬力

テーマソング:「星獣合体!ギンガイオー」(歌:宮内タカユキ)
フジテレビのコント番組『笑う犬』シリーズに登場するザ・センターマンの登場曲としても有名


ギンガマンの号令と自在剣・機刃の力により、五大銀星獣が合体した姿で、「銀河獣士」とも呼ばれる。
四肢を胴体に収納したギンガレオンを中心にギンガルコン、ギンガリラが下半身を形成。ギンガベリックとギンガットがギンガレオンから生えた左右の連結部と接続後、ギンガレオンの頭部から顔と角部が生成されることで完成。
5人それぞれの異空間内で機刃にアースを込める事で操縦する仕組みとなっている。

自身の肉体と同じギンセイ鋼で生成された長剣「銀鎧剣」と背部のギンガルコンの上半身が分離した「ガルコンボーガン*2を武器にバルバン魔人と戦うが、状況に応じてギンガマンのアースを増幅させた技も使用する。


◆装備・必殺技

  • ギンガイオー・銀火炎
第十章で使用。
ギンガイオーの兜部となった銀星獣ギンガレオンから銀火炎が放たれる。

  • ギンガイオー・銀花弾
第九章で使用。
ギンガイオーの右肩部となった銀星獣ギンガットから銀花弾が放たれる。

  • 銀鎧剣・銀河獣王斬り
銀鎧剣に五人のアースを込めて放つ剣技で、連続した光の斬撃でバルバン魔人を攻撃。
基本的には流星弾の繋ぎで放たれる事が多く、この技で倒した魔人は第七章のタグレドーと第四十八章のミザルスのみ*3

  • ガルコンボーガン・流星弾
ギンガイオー最大の必殺技。
ガルコンボーガンに全アースを込め、嘴から緑色の矢を放ち、バルバンの魔人を打ち貫く。


【超装光ギンガイオー】



超装光!ギンガイオー!!


全高:51m
重量:5600t
出力:1億2500万馬力

初登場は第二十四章「ブドーの執念」。
タウラス星に伝わる大いなる力「ギンガの光」を得て、獣装光を纏ったギンガマンがギンガイオーに搭乗する際、変化した姿。

ギンガイオーの頭部に光を模した冠、胸部にV字型の増加装甲が施され、銀鎧剣も巨大な鍔部が付加された「超銀鎧剣」へと強化、馬力も通常の5倍に増幅される。


◆必殺技

  • 超銀鎧剣・銀河大獣王斬り
超装光ギンガイオーの基本的な必殺技。
銀河獣王斬りの強化版で、光を灯した超銀鎧剣を振り下ろし、バルバン魔人を斬り倒す。
この攻撃を受けた魔人は左斜め上から右斜め下にかけて巨大な穴が開き、バラバラの肉塊と化す。
火薬やCGの爆発演出をショートカットできるため、スタッフの財布にも優しそうである。

  • 超銀鎧剣・銀河獣王無尽斬り
第四十二章、魔獣ダイタニクスとの決戦時に披露した銀河獣王斬りの更なる強化版。
ギンガレッドの雄叫びの後、5人が全アースを込めた超銀鎧剣を構えながら飛び込んで、逆水平に横に斬りつけ、着地後すかさず逆袈裟斬りを決め、ダイタニクスを破壊した。
しかし、結果的にこの攻撃が地球魔獣を生み出す切っ掛けとなってしまった。

  • 超銀鎧剣・銀河獣王火炎斬り
最終章で使用された、銀河獣王斬りの派生技。
地球魔獣の破片から新たな魔獣を生み出さないために、ギンガレッドが超銀鎧剣に炎のアースを込めて斬り裂くが、逆に吹き飛ばされてしまった。

  • ガルコンボーガン・火炎流星弾
最終章で使用された、流星弾の派生技。
炎のアースをガルコンボーガンに集めて炎の矢を放つが、地球魔獣に返されてダメージを受けてしまった。

  • ギンガ大火炎
最終章での地球魔獣戦での決め手となった大技。
ギンガレッドのいる異空間内にギンガグリーンら4人が集まった後、ギガライノスとギガフェニックスが超装光ギンガイオーの肩を支える形で全アースと星獣パワーを結集させ、両の拳から灼熱の炎を放つ。
この技でようやく地球魔獣を破片も残さず消滅させた。


【その後のスーパー戦隊での登場】

当初は地球に張られた結界のせいで星獣が地球に入れず、本編終盤でI.N.E.T.が開発したアース増幅装置で結界が破壊された際にようやく登場。
超装光ギンガイオーとなり、ブルタウラスギャラクシーメガと共にグレゴリ艦長と魔獣ゲルマディクスを銀河大獣王斬りで葬った。
なお、本編の魔獣ダイタニクスと異なり、ゲルマディクスの破片からは第二の地球魔獣は誕生しなかった模様。

終盤の暗闇獣との戦いで登場。
ビクトリーマーズとブルタウラスと共に必殺技を暗闇獣に叩き込むも、決定打は与えられずに返り討ちにされるという残念な活躍となってしまったが、
ギンガマンがビクトリーマーズに乗り込んだ際に超装光パーツと超銀鎧剣がビクトリーマーズに装備され、超装光ビクトリーマーズに変化。
超救急銀鎧剣とジェットランスから放つ必殺技「銀河ダブルフレア」で暗闇獣を葬り去った。

  • Vシネマ『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』
ガオライオンの雄叫びと共に歴代レッドが駆る、もしくは使役するメカと共に星獣ギンガレオンが到着。
はぐれハイネス・ラクシャーサに剛火炎を放った。

歴代の1号ロボ達と共に、黒十字王率いる悪の軍団に立ち向かい、ファイブロボと同時に復活の冥府神ダゴンに剣技を放った。
ちなみに通常のギンガイオーの登場は、『ギンガマン』第四十八章以来だったりする。
なお、ギンガイオーの着ぐるみはこの時点で使用できる状態ではなかったため(余談の項を参照)、過去のライブフィルムを流用して対応している。

  • 映画『劇場版 動物戦隊ジュウオウジャーVSニンニンジャー 未来からのメッセージ fromスーパー戦隊』
ワイルドドウサイシュリケンキングが「ジュウオウニンニンスーパー戦隊バースト」を放つ際に、超装甲ギンガイオーが姿を見せている。


【DX玩具について】

放送当時、バンダイから『DX超合金 星獣合体ギンガイオー』が発売。
戦隊ロボとしては久々の超合金ブランドで発売されており、使用されたダイキャスト合金率も高いのか、(角パーツは軟質樹脂製かつ、PL法施行後ということで銀鎧剣はプラ製という点を差し引いても)合体状態で重量約1.5kgという児童向け玩具らしからぬ鈍器ぶり重量感がウリだった。
頭部・胸部を構成する銀星獣ギンガレオンは、後足部を折りたたんで下半身を胴体に収納させた後、頭部と首部それぞれのフレームを可動させてから前足部を180度回転させ、
下顎部を下げないと上顎部分からギンガイオーの顔が引き出せないという、歴代戦隊のライオンメカの中でもかなり凝った変形をしている。
銀星獣ギンガリラも、上半身がスライド式のブロックとなっており、ロックを解除してからずり下ろすとギンガイオーの腰部・脹脛部が露出、肩ブロックを180度倒れ込む形で太腿内部に収納するという変形ギミックを持ち、当時の玩具の中でも高い評価を得ている。
その反面、凝った変形が仇になって指の腹を挟んでしまう事故が起きたり、重すぎて子供が遊びにくいという不評も届いたため、後に発売された「DX超合金 獣陸合体ギガライノス」及び「DX超合金 獣空合体ギガフェニックス」は単純合体かつ、ダイキャスト部も少数に留められている。

バンダイ提供のCMソングも通常版と超合金復活を謳ったVer.の2種類が作られており、『超合金』ブランド復活に対する当玩具への意気込みが感じられる。
超合金Ver.は日本コロムビアから発売されたスーパー戦隊ロボソン集「合体魂」のボーナストラックとして収録された。

超合金限定・ブラックバージョンも発売。黒と金とダークグレーの配色がマッチしており、金色部分の使い方だけではなく、金の素材色で構成された銀鎧剣も評価を得ている。
「ギンガマンパワーアップキャンペーン」及び一般販売の「銀河大決戦セット」に付属する超装光パーツも違和感なく馴染んでいる。

上記のように超装光ギンガイオーを玩具で再現するには、当初は「ギンガマンパワーアップキャンペーン」限定品という扱いだった超装光パーツが必要だった。
……が、なんと超装光パーツは後に「銀河大決戦セット」として一般販売されるどころか、黒騎士のフィギュアとナイトアックス2種(黒騎士用とDXブルタウラス用)がセットという、明らかに一般で買った方がお得という仕様になっていた。
……今考えると、色々と酷い気がしないでもない
ちなみに当時のバンダイは『ビーロボカブタック』のキャプテントンボーグや『テツワン探偵ロボタック』のランドツールなど、「劇中の重要なアイテム・キャラをキャンペーン限定品にする」パターンをよく行っており、しかも仕様変更されて一般販売する事も頻繫に行っていた*4
他にも似たような例として『百獣戦隊ガオレンジャー』のガオゴッドが挙げられるが、あちらについては当選数が少な過ぎたという事情もあり、懸賞品の方が豪華仕様だったこともあってあまりとやかく言われなかったが。

なお、前述の超装光ビクトリーマーズを玩具で再現しようとすると、かなり巨体のDXギンガイオー用のパーツをグランドライナーとの兼ね合いのせいで小柄なビクトリーマーズに装備する事になるため……お察しください。


【余談】

ギンガイオーの初登場は前述の通り第七章からで、それ以前のエピソードでは星獣単体で巨大戦を行う場面が描かれたが、
本作のプロデューサーを務めた髙寺成紀Pによると、これは玩具デザインが難航し、スーツの完成が遅れたからだという*5と当時の苦労を語っている))
また、あるバンダイ重役からの提案によって、当初は「合体ロボを1体も出さずに巨大戦を行う」という方針が検討されていたとのこと。
最終的にバンダイ社内で調整があり、結局ロボを出すことになったが、髙寺Pはこのアイデアについて「怪獣好きとしては可能性を感じた」とコメントしている。

銀星獣ギンガベリック&ギンガットは着ぐるみではなく、ミニチュア及びCGで描かれている。
銀星獣への転生シーンもだが、このCG技術は後の『ガオレンジャー』におけるパワーアニマルへと連なるものを感じさせる。

星獣のソフビとして、大転生前のソフビセット『結集!5大星獣』が、食玩ではギンガイオーのミニプラ以外に『銀星獣』が発売。
食玩『銀星獣』は、5体のクリア・ラメパーツの星獣にプラパーツを装着させることで銀星獣に変身させる、後の装着変身シリーズを思わせる仕組みとなっている。


◆『非公認戦隊アキバレンジャー』では

ギンガイオーのスーツはイケないオトナ向けのアヤしい裏戦隊にて、秋葉原のコスプレ喫茶「戦隊カフェひみつきち」のセットとして登場。
ただし、よく見ると左腕には無数のテープが貼られていたり両脚部はダンボールでできていたりと、ボロボロの状態を『アキバレンジャー』撮影のために応急処置されているのが確認できる。
「撮影スタッフは着ぐるみを大事にしていない」……と言われがちだが、よく考えてほしい。
1年間という長丁場、特に巨大戦というシリーズ最大の山場の立役者たる戦隊ロボのスーツと、それを着て演じるスーツアクターの苦労を。
飛び散る火薬にも耐え、巨大怪人のアクターと立ち回る衝撃にも耐え、倒れても立ち上がる戦隊ロボの中の人の奮闘を。
これはいわば、1年を完走し終え、後任に役目を渡した戦隊ロボのいわば、男の勲章といえる……かもしれない。
そもそも撮影用スーツとは本来撮影が終わった時点でお役御免の存在であり、14年も前のボロボロになったスーツが未だ破棄せずに保管されている時点で「大事にされていない」とはとても言えないだろう。



銀鎧剣! 銀河追記・修正斬り!!



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最終更新:2024年03月20日 23:43

*1 もっとも、『忍者戦隊カクレンジャー』の無敵将軍(第1話)、『電磁戦隊メガレンジャー』のギャラクシーメガ(第2話)のように早期に登場する場合もある。そして、今作の後番組にして1990年代最後のスーパー戦隊である『救急戦隊ゴーゴーファイブ』のビクトリーロボ(第1話)でそのパターンは破られた。

*2 初登場の第七章、翌話である第八章では、銀鎧剣がガルコンボーガンにモーフィング変形する描写が見られた。

*3 ただし、後者は技が決まったと同時に自爆スイッチが作動したため、微妙なライン。

*4 ランドツールは一般販売されなかったが、これに至っては「一般販売されないことを驚かれた」らしい。

*5 デザインを担当したプレックスの加藤大志氏も「生き物が合体するロボなので、パーツを割らずに可動とスライドだけで変形合体させる、シンプルながら難しいデザインだった