ガールズ&パンツァー 激闘!マジノ戦ですっ!!

登録日:2016/05/09 Mon 12:57:00
更新日:2024/02/08 Thu 06:57:39
所要時間:約 6 分で読めます




『ガールズ&パンツァー 激闘!マジノ戦ですっ!!』とは、アニメ『ガールズ&パンツァー』のスピンオフ作品である。


【概要】
『ガールズ&パンツァー』のスピンオフ漫画。作者は漫画版『ガールズ&パンツァー』の才谷屋龍一。単行本全2巻。
アニメでは名前だけ出ていたものの、実際に登場することのなかったマジノ女学院との練習試合が題材。
大洗のチームが動物の名前で呼ばれない同作者の漫画版の設定を引き継いでおり、作風も独自色があった漫画版のノリなので、アニメ視聴→マジノ戦を読むという流れだと違和感を覚える人もいるかもしれない。と言うか、漫画版の番外編であってアニメ版の番外編ではないと考えた方が自然である。
時系列は聖グロ戦~全国大会の間であり、聖グロ戦からの大洗女子の成長と共にマジノ女学院の挑戦と奮闘を描く。

連載終了後、才谷屋の個人サークル「2次元工場」より連載分の外伝エピソードである4.25話『マドレーヌの言葉』が同人誌として発表された。


【ストーリー】

聖グロリアーナ女学院との練習試合を終えた大洗女子学園。初めての対外試合を経て、実戦経験不足を痛感した生徒会の面々は、練習試合を受けてくれる学園探しに奔走する。 そして、ある学園が大洗女子からの練習試合打診に興味を示す。フランス戦車を戦力とするマジノ女学院。現在は戦車道弱小校という汚名に甘んじながらも、新隊長エクレールのもと、戦車道全国大会での勝利を目指し、学園伝統の戦術を改革を進めつつあった……。 大洗女子学園の知られざる練習試合を描く、大ヒットアニメ『ガルパン』のスピンオフコミック!(コミックウォーカーより引用)


【登場人物・およびチーム】

~大洗女子学園~


主要人物が多いのでとりあえずチーム別の活躍を書きます。


○Aチーム(あんこうチーム)
我らが主人公たち。
全国大会前なので、西住殿の指揮はやや積極性が無い。
今までのデータにないマジノの戦術に苦戦を強いられる。


○Eチーム(カメさんチーム
生徒会チーム。
全国大会を前に試合経験を積もうと対戦相手探しに奔走する。
試合では相変わらず桃ちゃんがノーコンだが、柚子ちゃんのフォローによりルノーR35撃破に成功。
会長もたまには働きます!と言わんばかりにリーダーシップを発揮した。


○Bチーム(アヒルさんチーム
バレー部チーム。
最初からほぼほぼチームとして完成しているからか、他のチームに比べると描写が少ない。
ルノーR35の履帯を狙撃し、カメさんチームのアシストをするが、最後はフォンデュのソミュアS35に撃破される。


○Cチーム(カバさんチーム
歴女チーム。
装甲の厚いマジノの戦車に対して有効な戦力。
防御陣形を敷くマジノに後方から狙撃するも、防御陣形を囮にR35で逆に狙撃をしかける作戦にかかってしまう。
辛くも狙撃からは逃れたが追撃にあい、射角の狭いⅢ突では反撃できないためひたすら逃げる羽目に。
その後、味方と合流し難を逃れるとR35の撃破に成功。だが最後はガレットのルノーB1bisに撃破された。


○Dチーム(ウサギさんチーム
1年生チーム。
試合中に一時は崩れかかるも会長の激で立ち直る。
澤ちゃんも車長としての成長を見せており、車長としてのリーダーシップ・戦術的カンを発揮する。
ラストにルノーB1bis、ソミュアS35を撃破した。さすが重戦車キラー。




~マジノ女学院~


空母ではなく潜水艦の形をした、フランス風の学園艦。
ヴェルサイユ宮殿っぽい豪奢な校舎が特徴の、ごきげんような感じのお嬢様学園。
伝統ある学園なためか、やや保守的な空気がある。また戦車道チーム隊長のエクレール曰く、「集団行動が苦手なのはマジノの校風」だとか。
戦車道の名門として知られているが、全国大会では一回戦敗退の常連校。
そのため従来の重戦車を軸に軽戦車を砲台に使う防御主体の消極的な戦術から、勝ちを狙いに行く機動力を主体とする「サン・シール流」への変更を試みている。
だが戦術の変更に踏み切る際のゴタゴタの影響で3年生が全員、1~2年も数人チームを去ってしまった上に*1
そもそも手持ちの戦車の大半が機動戦術に対応していなかった、というお粗末な事になっているため改革は難航しており
戦車道に関わっていない生徒達からも、マジノの伝統を蔑ろにする行為を快く思われていない。
結局この後、全国大会1回戦でアンツィオに負ける未来が確定している。アンチョビの発言からして善戦はできたようだが……

別著者の作品『ガールズ&パンツァー リボンの武者』のコラムでは漫画本編では描かれなかった学園艦の詳細に触れている。
山梨県の学校だが、同県には海がないため母校は静岡
伝統的な足踏みワイン製法を継承するために女学院として設立された経緯を持ち、
学園艦が空母ではなく潜水艦型なのもワインの海中熟成を行うための施設を転用して建造されたからとのこと。



○エクレール
マジノ女学院隊長。ソミュアS35に搭乗。
そこはかとなく百合の香り漂う今作のゲロイン
幼い頃に映像で見た西住しほに憧れを抱いており、そのためか西住流に影響をうけたような勝ちを狙う機動戦術への改革を志す。
しかしそれが原因で先代隊長マドレーヌと衝突し、結果として彼女を含む多くのメンバーがチームから去ってしまうことになる。
そして強引に進めた改革もなかなか芽が出ず、周囲の冷ややかな目や改革へのプレッシャーで胃を悪くしており、副作用で身体を壊しかねない勢いで胃薬を常飲している。
大洗との戦いの中で、従来の防御戦術と機動戦術を織り交ぜた新たな戦い方で大洗を一時は翻弄するものの
けっきょくマジノの機動戦術の限界が露呈する形となり、試合中に嘔吐するまで追い込まれてしまう。
しかしボロボロになりながらも戦車道を楽しみ、前に進もうとする姿がチームをまとめ、再び流れをチームに導いたが、最後は競り負けることとなった。
試合後、さっきゲロ吐いた口で西住殿にキスをかます。
けっきょくこの後よりによってアンツィオに1回戦負けするのだが、胃に穴でもあいてないか心配である。
残念ながら劇場版には登場しなかった。*2立川の爆音でゲロ吐かれても困るし仕方ないね。

後に『リボンの武者』にも本作の設定を引き継いだ上で登場。
新潟ビゲン高に対して往年の西住流ばりの機動戦を仕掛けて勝利するなど、マジノ女学院の「改革」を成し遂げた姿を見せていた。
結局胃薬は手放せてはいないが。

最終章第2話においてまさかの公式での出演したが、1回戦でいきなり黒森峰と当たってボロ負けした。声は東山奈央


○フォンデュ
マジノの副隊長。ソミュアS35に搭乗。
自分では隊長に忠実な隊員を気取っており、批判的なガレットのことを快く思っていない。
もっともエクレールからすれば副隊長なのにチームの運営に関して他人事のような反応をしたり
余計なひと言の多い彼女も大概胃痛の原因なのだが、本人はそのことに関して全く自覚が無い。
別に腹黒いとかそういうわけでなく、エクレールへの想いは本物なのだが……


○ガレット
マジノのチームメンバー。ルノーB1bisに搭乗。
マドレーヌ派だったが、当の本人からエクレールのことを託され戦車道チームに残留する。
もっとも経緯が経緯なため戦車道へのモチベーションも低く、普段はエクレールに対して冷ややかな言動が目立った。
しかし大洗との試合中にエクレールに感化され、それまでに無い闘志を見せるようになる。


○カリソン
マジノの生徒。
普段はマジノの生徒らしくお嬢様言葉を使うが、素の口調は関西弁。
ガレットとは親しく、互いにフランクに素の口調で話す。


○マドレーヌ
マジノの先代隊長。カラーイラストが無いため分かり辛いが、著者の同人誌表紙によれば茶髪。
中学時代からエクレールを可愛がっていたが、マジノの伝統を否定し改革を志すエクレールと衝突する。
互いの戦車道をかけて行った一騎打ちの結果、防御戦術の弱点をつかれ敗北し、エクレールに隊長の座を譲りチームを去る。
またエクレールをはじめチームメイトから慕われていたようで、彼女の離脱に伴い多くのメンバーがチームを去ることになった。
実は自身も機動戦術を考えていなかったわけではないのだが、根本的にマジノの戦車が機動戦術に向いてないということに気がつき断念した経緯を持つ。
そのため自分を打ち破ったエクレールに新たなマジノの戦車道を期待している。
大洗との練習試合に馬で観戦しにきた。


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最終更新:2024年02月08日 06:57

*1 同人誌『4.25話 マドレーヌの言葉』によれば、実際のところ3年生組はお世辞にも戦車道に対して真摯な者達はほぼ皆無、エクレールに対して意図的な命令無視を繰り返すばかりか下級生にも睨みをきかせるという有様だった。マドレーヌからも「プライドや組織の序列・習慣に胡坐をかいていた者」と評されており、結果的に「獅子身中の虫を残すよりは、戦力を減らしても戦車道に真摯な者達を残した方がいい」と判断したマドレーヌの脱退により、そういった者達も追随して戦車道チームから離れるという経緯が描かれている。

*2 設定上は救援に参戦する気ではあったようだが姉妹校であるBC自由学院の内乱に巻き込まれて動けない状況だったとの事