スラッシュアックスF

登録日:2016/04/27(水) 13:55:03
更新日:2023/11/21 Tue 22:46:18
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『モンスターハンターフロンティア』シリーズ(MHF)に存在していた半オリジナル武器種
2015年の大型アップデート「MHF-G10」にて実装された。


概要

項目名を見て「スラッシュアックスの項目かと思ったら違うんだけど」「スラッシュアックス「F」?スラアクじゃないの?」と首をかしげた人がいると思われる。
そう、これは普通のスラッシュアックスではない
スラッシュアックスを原型に「フロンティアナイズ」(原文ママ)された輸入品、いわば新生スラアクと言える武器種なのだ。
それ以前にフロンティアナイズってなんやねんというツッコミが聞こえないでもないが、要するにフロンティアらしい大幅アレンジという意味の造語である。

MHFは根本のベースがMH2なのでMH3以降の武器種であるスラッシュアックスは当然存在していなかった。
当初の計画だとCSシリーズのスラアクをそのまま持ってくる事も検討されていたようだが、それじゃ面白くないということで「秘伝書スタイル(後述)」による大規模な変化をコンセプトに据えている。
メインシリーズからの一部仕様変更・短所改善だけに留まらず、秘伝書システムによって全く新たな操作感覚を体験できるように大胆なチューニングが施された。
その結果、「スラッシュアックス」ではなく「スラッシュアックスFという新武器種」というレベルの別物という位置付けになっている。
特に新スタイルは「これ本当にスラッシュアックスなの?」と目を疑うほどの変貌を遂げておりMHF界隈のみならず大きな話題になった。
と言っても後発のメインシリーズ(MHWorld、MHRise)に通じる要素もいくつか存在はしているが。

ちなみに秘伝書メニューでの呼称は「SアックスF」。
MHFプレイヤーの間では単にスラアク、もしくはスラアクFなどと呼ばれていた。

MHF-G10ではハンターランク帯(非G級)の大規模なリファインが実施され、昨今のメインシリーズのようなキークエスト制に近い、それでいて「G級」までの工程が大幅に簡略化される仕組みが導入された。
このため本武器種は穿龍棍と同じくG級専用武器種として設定されている。*1
ただし当時解禁に一定のストーリーをクリアする必要があった(後に撤廃)穿龍棍と違い、こちらは解禁条件がなくG級の必要素材があればすぐに生産できる。
チュートリアルの「ハンターナビ」では(他武器種との選択だが)実質無条件で1本貰える。しかも中々の業物である。

仕様・各スタイル解説

基本的な仕様はMH3Gのスラアクとなっている。が、そちらの面影を残すのは初期秘伝書スタイル「地ノ型」のみ
入手後即スイッチできる「天ノ型」はもう思いっきり別物であり、試練をクリア(これも後に撤廃)すると入手できる「嵐ノ型」も完全に別物。
半年後のMHF-Zアップデートで実装された「極ノ型」は、天・嵐ノ型の融合でそこに地ノ型の便利要素が追加されたという具合である。

地ノ型

前述の通りMH3Gの頃のスラッシュアックスに最も近い仕様のスタイル。MH4、MHXで登場した新アクション・仕様は無い。
基本的に元と同じ戦い方ができるが、当時のスラッシュアックス自体の弱点を改善している(MHWorldやRiseで改善が図られた部分もある。先んじて改善されたという感じ)。
おもな変更点は以下。なお他のスタイルと共通する部分もある。

余談だが斧:突進斬りは斧:突進突きと見た目どおりの名前に改められている。

  • 変形派生の増加
MH3・4時代のスラアクは斧→剣(剣→斧)へのモードチェンジの派生パターンが乏しかったが、スラアクFでは攻撃しながらの変形攻撃への派生が可能となっている。
それも変形攻撃に派生できるパターンは幅広く、臨機応変に立ち回れるように。
ちなみに一部の派生を除き斧→剣は縦斬り、剣→斧は横切りであるメインシリーズのそれと違い、武器を返しながら変形するという本作独自のモーションになっている。
モーション値も均一化されており、メインシリーズだと隙が小さい代わりに低威力である剣→斧はこちらでは斧→剣とほぼ同じ威力になっていた。

  • 属性解放突き
突きや持続ダメージは激減しているがモーションが高速化しているうえにフィニッシュの爆発威力が非常に高く、地ノ型におけるダメージソースとなりうる。
Riseの解放突きのように肉質無視までは流石に持たされていないがその分威力はかなり高くなっている。

  • 抜刀時の移動速度上昇
剣・斧モード両方で抜刀時の移動速度が改善された。
特に斧モードは現在(MHRise)のスラアク並みの速度になっている。

  • ステップ回数追加
2回まで左右ステップ回避ができるようになった。フレーム回避が重要視されるMHFに適したアレンジ。
ただし、2回目のステップは1回目と同じ方向にしかできない。また流石にステップ後の変形斬りは実装されていない。

  • 各回避行動に派生行動を追加
機動力の改善。前転やステップ後の攻撃派生が追加された。
斧モードでも同じなので弱点の機動力をうまく補強してくれている。

  • ビン(スラッシュゲージ)のリロード短縮
リロード時間が短くなり、属性解放突きの性能向上、ゲージ消費が著しい天ノ型の存在もあって恩恵が大きい。
ただし天ノ型はリロードの隙が大きく、嵐ノ型・極ノ型ではリロード自体が不可能

  • 味方かち上げ性質の弱化
斧モードの斬り上げなどで、味方が巻き込まれた時のリアクションがかち上げからひるみに変更されている。
ただし、属性解放フィニッシュの爆発では吹き飛ばす。自分以外NPCのPTでは気にする必要はないが、他のプレイヤーと狩りに出かける時は念頭に置いておこう。

  • 斧モードでの攻撃時にスラッシュゲージ回復
『G10.1』以降の特性。
斧モード中にモンスターを攻撃すると微量ながらゲージが回復する。
元々はスラアクFの秘伝スキルのみに備わる効果であったが、実装当初に寄せられた「ゲージ管理が厳しい」という声を受けてスラッシュアックスF自体の特性にリファインされた経緯がある。
(それと同時に秘伝スキル側の効果は「斧モードで攻撃した時の回復量UP」に改められた)


天ノ型

剣モードへの切り替えを瞬間的なものに留め、その際に解放したビンのエネルギーで機動力を確保する、斧モードでの立ち回りが中心のスタイル。
そう、斧モード中心である
大事なことなので何度も言おう。斧 モ ー ド 中 心 で あ る 
当時はスラッシュ「アックス」と謳っておきながら、剣モードのあまりの優秀さから
「斧モードはいらない子」「スラッシュソード」などと言われ続けて不遇の人生(剣生?)を歩んでいた、あの斧モードが遂に狩場で主役の座を獲得したスタイルなのだ。
剣モードの変形使用が瞬間的なのもあり、常に斧モードで戦う性質上ゲージの自然回復の恩恵を最も受けやすい。

強調した通り、モードチェンジに絡んだ仕様がメインシリーズに近い地ノ型と大きく変わっている。
また2(3)種類の溜め攻撃が用意されており、基本的にこれらを主軸に立ち回ることとなる。
仕様上ビンの影響が少ない(補正が弱い)ため、ビンの内容に左右されず戦えるとも言える。
実はスラアクFの斧モードはモーション値がMHXやMHRiseと比べ突出して高いものが存在しないのだが、低いものもないため安定した威力は発揮できる。
そして瞬間変形攻撃はいずれも高威力で、火力は嵐ノ型に勝るとも劣らない。

また、スラッシュゲージが一定以下で強制変形する仕様が無くなっているためどれだけゲージが減っても剣攻撃を撃てる。
が、それでゲージを使い切ると強制変形ではなくオーバーヒートして隙を晒してしまう。

斧モードを起点に機動力を活かした立ち回りをする、斧モードが中心とは言うものの主力攻撃は剣への変形技、というのは昨今のシリーズに通じるものはあるかもしれない。
MHFを連想させる要素の多いRiseシリーズのスラアク辺りはまさにこれであり、もしかしたら参考にされているのかも。

  • 任意受け身
穿龍棍同様に自分で受け身を取ることができ、モンスターの攻撃で吹っ飛ばされた時に武器を地面に引っかけて着地する。
ただし、上空にかち上げられる攻撃では受け身が取れない。
「極ノ型」は全武器種でこれが可能になるが、穿龍棍ではなくスラアクFでの仕様が取り入れられた。

  • スラッシュ回避
攻撃中、瞬間的に剣モードに切り替えて攻撃しながらステップ回避を行う。無敵時間あり。
更にそこから突進突き、溜め斬り上げの2ルートに派生可能。溜め斬り上げについては後述。
スラッシュ回避それ自体はモーション値がちょっと低い(リファイン前はそれこそおまけレベルの威力だった)ので、ダメージ効率を追い求めるなら溜め斬り上げに派生するのが基本となる。
踏み込む方向はある程度調整可能。


  • 溜め移動
いつものように変形アクション(not変形攻撃)を取ろうとすると、斧を構えて溜め動作に入り、スタミナを消費する代わりにそのまま動き回れる。
この状態でチャージが完了すると溜め斬り上げ(スラッシュ回避の時と同じ)、無限乱斬の2ルートに派生可能。
が、溜めすぎると構えを維持したままキャンセルされてしまう。


  • 溜め斬り上げ
その名通り、溜める構えの姿勢から武器を勢いよく振り上げる。
モーション値が高めで素早いため、後述の無限乱斬を狙いにくい状況ではこちらを積極的に繰り出した方が効率良いケースもある。
溜め移動からは任意で踏み込みながら放てる。スラッシュ回避からは自動で踏み込む。
燃費に関してはスラッシュ回避派生の方が(スラッシュ回避を含めても)よく、攻撃を見切ってカウンターできる爽快感も得られた。

  • 無限乱斬
移動溜めからのみ繰り出せる大技。
斧モードにおけるぶん回しの剣バージョンといえるもので、それ以上の速度をもって高速で振り回す。スタミナは消費しない。
3回ヒットで溜め斬り上げを超えるダメージに達する。更に回数を重ねれば凄い量に…
しかし、その分スラッシュゲージの消耗はとても著しい。前述の通りゲージが底をつくと排熱動作で隙が生じてしまうので、ギリギリの所でキャンセルする状況判断が求められる。


  • 抜刀ダッシュ
天ノ型スラアクF最大の特徴
剣モードにチェンジし、ビンの解放による爆発力を利用してダッシュができる。
ダッシュ中はゲージが消費され、小回りがあまり利かない。
「猛進」スキルの二段階目が発動している場合はダッシュ中にゲージ消費がなくなり無限に走れる。

穿龍棍の抜刀ダッシュと似ている…のだが、そのスピードが凄まじい。
スキル「移動速度+2」(=G級技巧武器装備)発動時の納刀ダッシュをも越え、並のモンスターの突進に猛追するほどのスピードを発揮するのである
そのおかげで、モンスターと距離が空いてもすぐに追いつけるなど、機動力の高さはある意味トップクラス。
これだけでも「スラッシュアックスとは一体…」と驚くことだろう。
抜刀ダッシュからは剣→斧と2回斬りつけるダッシュ回転斬り(Riseの剣:二連変形斬りに近いモーション)、素早く振り上げるダッシュ斬り上げの2ルートに派生可能。
前者はフルヒットで高威力だが隙は大きく、後者は威力こそ小さめだが隙は小さい。
派生時にゲージが底をつくと排熱動作が入ってしまうものの、どちらにも派生せず回転回避でキャンセルする方法もある。



嵐ノ型

通常の剣モードがオミットされた代わりにまるでビームソードのような属性エネルギーの刃を形成する「光剣モード」を搭載するスタイル。
この光剣モードこそ、本武器を(視覚的に)スラッシュアックスではなく「スラッシュアックスF」たらしめる最大要素となっている。
原理的にはメインシリーズの高出力状態みたいなものであると思われるが、あちらと違い時間制限はなく専用スラッシュゲージ(通常のスラッシュゲージの数倍の長さを持つ)の全消費で解除される。
スラッシュゲージは一応斧攻撃や時間経過でも溜まるのだが、元の長さが凄まじく長いのでこれでMAXにする(MAXにしないと光剣モードが解放されない)のは至難の業。
そこで、ハイリスク・ハイリターンの新アクション「ガード吸収」を成功させることでモンスターの攻撃をエネルギーに変換・吸収し、スラッシュゲージを補給するという仕掛けが高じられている。

通常のスラアクにはできないガードアクションなど最早原型が残っているのか疑わしいレベル。というか別の武器種に独立できてもおかしくない。
スタイルの性質上、斧モードはおまけ程度であり、ある意味「スラッシュソード」だが、それ以上に大きなインパクトを持った型である。
弱点としては機動力が壊滅的に低いことが挙げられる。また、変形斬りもオミットされており斧から光剣、光剣から斧への移行は通常変形(もしくは納刀と抜刀光剣攻撃)のみとなっている。

  • ガード吸収
敵の攻撃を受け止め、変換したエネルギーでゲージを溜める。
「ガード」と名前は付いているが実質的にはメインシリーズのカウンターアクションとほぼ同じ、一瞬しかガード判定が発生しない「ブロッキング」的な性質を有する。
防御能力の性質もそれらに近い、というかそれらの先駆け的なもので、構えた直後の有効時間内である限り、技威力に関わらず「無効化」するため、削りもノックバックも発生しないという素敵仕様。
ガード不可攻撃は受け止められないが、ガード性能+2(メインシリーズにおけるガード強化スキル相当)を発動させれば削りは発生するが受け止められる。スリップダメージが付随する攻撃は流石にどうにもならないが。
また、ガード性能スキルがあると攻撃を無効化できる猶予時間が長くなり使い勝手自体も大きく上がる。

ガード成功後は他の行動にすぐ派生でき、ゲージ満タンなら直で変形移行できるのもポイント。
ただし嵐ノ型では派生行動自体がそこまで強力ではなく、基本的には隙の大きい「光剣の構え」を安全に起動させるのに用いるのが主となる。
ちなみに派生できる行動にはガード吸収も含まれており、一部除いて多段ヒット攻撃も連続でガードできる。ゲージもモリモリ溜まって美味しい。

前述の通りこれを使いこなせないと光剣の起動・維持ができないので、嵐ノ型ではいわゆる儀式的な性質も強く有している。
もっともその見返りも大きく、まさにハイリスクハイリターンを字で行くアクション。
MHR:Sの属性充填カウンターがある意味でこの技の後継的なポジションになっている。

ガード吸収を多用する性質上、絶対防御態勢」スキルは殆ど機能できない
MHFではハードコアクエストのスタミナ消費増加、モンスター側の多段ヒット攻撃、そして絶対防御態勢の存在もあって「ガード」は正直役に立たないという厳しい状況にあったのだが、
この技によって多くのプレイヤーが再び「ガード」の利便性を認識するようになった。
実装前は不人気だろうと思われていた嵐ノ型も蓋を開ければ大人気となったようでそれを受けてかMHF-Zではガードに関する仕様が大幅にリファインされ、
ランスなどこれまでガードを使いにくかった武器種でも堅実な防護手段として(普通の)ガードが使えるようになった他、太刀や大剣なども近い仕様のアクションが導入されている。

  • 光剣の構え
ゲージが赤→黄色の状態でのみ使用可能。
大振りなアクションと共に、斧から光輝くオーラをまとった「光剣モード」に変形させる。ちなみに攻撃判定あり。
光剣モードでは後述の2つの技が解禁され、通常攻撃もリーチが強化される。
他のスタイルよりもゲージが長く、底を突くまで維持される上に光剣モードでもガード吸収が可能。
スッカラカンになると赤に戻り、最大まで溜め直すのが面倒になるので、いかに光剣モードを維持しながら戦うかがキモである。
ちなみに力尽きてもリセットされてしまう。ここでもハイリスクハイリターンを字で行っている。

  • 光剣連続斬り
光剣モードにおける強攻撃。最大4回まで斬りつける。
やや隙は大きいがモーション値はかなり高く、敵の隙を見て当ててやれば文句のないダメージソースとなる。
難点は前述の隙と、通常攻撃に比べてやや打点低めな事の2点。

  • 属性吸収大開放
光剣モード最大の大技にしてロマン技。
まず、属性解放突きと同じ要領でモンスターに剣を突き刺しながらチャージし(恐らくここでモンスターの属性を吸収)、
次に横に大きくぶん回して引き抜き、更に縦へ叩きつけ、最後にビンを破裂させて大爆発を引き起こす。
使用後は強制的に斧モードへ変形するが、ゲージが赤でなければ再び光剣モードに移行可能。

数ある武器種の大技と呼べるものの中でも、絶大なダメージを誇ると同時に、全体のモーションが非常に長い
(なお、始動の突き段階で何も入力しないか回避行動を取ればキャンセル可能)
そのため、考えなしに使っていては途中で反撃されてしまい、全部フルヒットさせることなど極めて難しい。
非常に長い隙をさらすモンスター相手や、スタンビン持ちの武器なら自力で狙えるが、この大技のポテンシャルを最大限引き出すにはプレイヤーの工夫が求められる。
使用タイミング及びモンスターの隙の緻密な計算が強く求められるだろう。

極ノ型

天ノ型と嵐ノ型をミックスした上位互換のスタイル。ゲージも両スタイルのものが同時に表示される。
前者の機動力、後者の破壊力が合わさっており、通常時は天ノ型のアクションが行える*2だけでなく嵐ノ型同様のガード吸収も使用可能。
このため嵐ノ型の問題点であった機動力やガード吸収を決めきれない(光剣に中々移行できない)場合の火力の低さが解消されており、天ノ型として見てもガード吸収からの豊富な択(後述)が追加される。

そして嵐側のゲージを最大まで溜めて光剣モードにチェンジすると、光剣モードでも天ノ型のアクションが行えるようになる
元々天・嵐自体が新モーションだらけということもあって極ノ型専用モーションは存在しないが、光剣でスラッシュ回避や無限乱斬、抜刀ダッシュを存分に行える様は今まで以上に気分爽快となること間違いなしである。
ちなみに光剣の抜刀ダッシュは光剣スラッシュゲージを使用するので、そもそも走っていられる時間が凄まじく長い。
また地ノ型要素として変形斬りと属性解放突きが取り入れられている。
変形斬りは光剣を起動するまでは使用できないが、起動後は地ノ型とほぼ同じ派生で変形斬りできる。

光剣モードがある関係上、突き詰めると最終的にはスラッシュソードになる事は指摘されていた。
ただ、ゲージを溜めきるまでは斧モードを絶対に使わないといけない上に、光剣と斧(の高速剣変形攻撃)との威力差は小さかったため、斧モードは要らない子とまでは言われなかった。
前述の通りガード吸収自体がMHF全体で見ると難度の高いアクションかつ敵の攻撃に依存するものであったため、純粋に天ノ型の強化版として扱う人もいたことだろう。

  • ガード吸収の派生追加
ガード成功・失敗を問わずスラッシュ回避に派生可能になった(前者は隙なく派生でき、後者は一瞬硬直が発生する)
これによってガード成功→スラッシュ回避→溜め斬り上げというカウンターコンボが可能になった他、ガード成立後の追撃をスラッシュ回避で避ける、
ガードタイミングが早すぎて攻撃タイミングがずれた場合の保険としてスラッシュ回避を繰り出すなど選択肢が大幅に増えた。
ちなみに斧モード・光剣モードのどちらでもスラッシュ回避派生が出せる。

ビン一覧

強撃ビン

物理ダメージを向上させるビン。
メインシリーズでは攻撃力補正が高すぎたあまりに「スラアクは強撃ビン(と剣モード)こそが全て」という風潮を蔓延させ、その後のバランス調整も色々大変なことになっていたが、
MHFではスタイルやモーションによって上昇値1.1倍前後に変動という効果に変更されている。メインシリーズでも現状1.15倍が最低ラインであり、MHF特有の調整もあって実際の与ダメージ上昇効果は更に低かったと思われる。
嵐ノ型ではモーションごとの振れ幅が特に大きい。ぶっちゃけMHFでは不人気なビンであった。


強属性ビン

武器の属性値を約1.25倍に引き上げるビン。
効果自体はMHWorld以後のメインシリーズと比べるとそこまで高くもないが、その分武器自体の属性値が凄まじく高いMHFでは一転して輝けるビンになった。
その為ラインナップも非常に多く、複属性・双属性というMHF独自のシステムとの相性もよく人気が高かった。
ただし、純粋な状態異常武器は後述の強異常ビンに分離されている。


強異常ビン

武器の状態異常属性値を引き上げるビン。
メインシリーズでは麻痺・睡眠・毒でそれぞれ存在しているがことごとく残念ビン扱いされていたので、一まとめにしたような形である。
スキル「状態異常追撃」「劇物取扱皆伝」との併用が光るか。


スタンビン

剣モードの攻撃にスタン値を付与するビン。
メインシリーズの滅気ビンに相当し、モンスターのスタミナの概念が無いMHFではスタン効果を抜き出している。
付与するスタン値は意外と悪くない。重点的に狙えばG級でも一回はダウンを取れる。スタン値増加のシジルや狩人珠のKO術も複合させればなお良し。
ぶん回しか、天ノ型の無限乱斬のような定点攻撃で用いるのが理想的か。ただし後者は半減補正がかかるので注意。
属性などの補強がかからない為か素の性能が上記3種より一回りほど高いのも特徴的。このため斧モードとの相性もよい。


なお、本作ではメインシリーズで抱えていた「ビンごとによる武器性能の格差問題」は殆ど存在しない。
G級武器、遷悠武器では多少の差もシジルで楽に補うことができる。
まぁ強いて言えば強撃ビンが有効活用されているシチュエーションがほぼ無かったというぐらい。


相性の良いスキル

数が多いので一部抜粋。


  • 集中+2
斧モード時の自然回復・リロード・ガード吸収のゲージ回復量を上げる。
スラッシュゲージの管理はどのスタイルでも軽視してはならない要素であり、重要度が高い。
ただし集中スキル自体が発動させ辛いという環境が本武器の実装と時を同じくして始まっており、強豪であればあるほどガード吸収は決めやすくなるので大剣・ハンマーほどの優先度は無かったと見られる。
実装時点ではこのスキルが無いとゲージ管理が厳しいという状態が続いていたが、G10.1で前述した調整(地ノ型の説明参照)が行われて以降は多少緩和された。
とはいえ有ると便利なのは変わらない。


  • 剣術+2、業物+2
前者はスラッシュアックス自体大振りな武器種ということもあり、ヒットストップ回数の増加による影響は小さめ。
後者は大振りとはいえそれなりの手数を誇り、天・極ノ型では顕著。
G級なら複合スキルの剣神(+2)で斬れ味レベル+1・業物・剣術まとめて発動でき、MHF-Z以後は全近接武器で良相性となったため欠かせないスキルの1つに数えられた。


  • 回避性能、回避距離UP、巧撃、纏雷
常に抜刀したままの行動が基本で、回避を多用するスラアクにとって便利なスキル達。
ただ、回避で攻撃力UPを行う巧撃スキルはガード主体の嵐ノ型ではちょっと微妙か。
(ガード吸収が嵐ノ型の要であるため)


  • 溜め威力UP
天ノ型、極ノ型の溜め攻撃ダメージを強化する。
無限乱斬を用いる場合の恩恵は強い。


  • ガード性能+2、反射、雌伏
嵐ノ型、極ノ型で有効。
ノックバックと削りダメージを無効化するガード吸収でガード性能+2は意味があるのかと思われるかもしれないが、ガード性能があるとガード吸収の有効時間が延びタイミングが甘く(使いやすく)なる。
性能+2にはCSシリーズのガード強化が含まれるので、ガード可能攻撃が増えるのも大きな利点。
反射はガード時にダメージを与え、雌伏はガード時に攻撃力が上がる。
いずれもガードを多用する嵐、極の両方で重要スキルとなりうる。


評価

MHF-G10で鳴り物入りで登場した武器種だが、実装からサービス終了までの間特に大きな混乱やバランスの悪さなどはプレイヤーからは上がらず、
強すぎず弱すぎない、天ノ型も嵐ノ型も極ノ型も使っていて楽しいと一貫して評価されていた。
MHFのサービス終了後にはメインシリーズ側でスラアクの懸案だった「変形する意味(がない)」に大きくテコ入れがされていき、
一方でスラッシュアックスFは「光剣モード」が大きな印象を残していたことからそれを指摘する(斧を使う意味のないスラッシュソードだった)声もなくはないが、上述の通り間違った認識ではある。
実際、極ノ型登場以前の話ではあるが、今村運営Dによれば天ノ型が一番人気との発言もあったほど。

ちなみに、実装前の評価は現在と比べて芳しいものではなかった。
というのもこの当時、数ヶ月前の遷悠種イビルジョーの評価を端に発した「本家からの輸入はMHFにとってプラスにならないのでは?」という声が当時くずぶっており、メインシリーズにある要素の導入に否定的な向きが目立っていたのである。
遷悠種に関しては「どのモンスターも例外なく魔改造する」方針にシフトしたことでこのような声は徐々に薄れていったが、その最中に発表されたスラッシュアックスは如何せん元が元ということもあり問題が再燃。
しかし、溜め攻撃の実装や光剣モードといった新要素が次々発表されるにつれ、只の輸入ではないことが周知されるようになり、本実装で前評判を見事に覆してみせる形となった。

追記・修正はフロンティアナイズされながらお願いします。
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最終更新:2023年11月21日 22:46

*1 厳密には非G級段階でも、一定HRまで進むとスラアクFの体験クエストが受注できた。

*2 リロードはオミットされているが、通常スラッシュゲージの回復量がUPしており斧攻撃を当てるだけでもりもり補給できる