大久保大介(仮面ライダー龍騎)

登録日:2016/04/18 (月曜日) 23:44:00
更新日:2024/02/05 Mon 11:26:16
所要時間:約 4 分で読めます




お前が信じるものだよ


仮面ライダー龍騎』の登場人物。


演・津田寛治

劇中登場するモバイルニュース配信会社・OREジャーナルの社長兼編集長。
主人公の城戸真司の大学時代の先輩であり、真司は大久保のスカウトによりOREジャーナルで働いている。
元々は大手新聞社の社員だったが、そこを辞めて自ら会社を立ち上げた事からも分かるとおり、非常に明るく情熱的な人物である。
またそんな性格からか非常にシリアスな作風の龍騎において一種の清涼剤的な一面も見られた。
特に、部下の島田奈々子とのやり取りはシュールながら笑わせてくれる。

そして所々で真司に人生の先輩として助言を与えたりと、真司に大きな影響を与えた人物でもある。
自分が正しいと思っていたことが本当に正しいのか悩んでいる真司に対して

真実は一つだが、正義は一つじゃない。最終的には自分を信じるしかない。

という言葉も投げかけている。
彼がいなければ真司にとっての「答え」は見つけられていなかった可能性が高い(詳細は後述)


劇中の活躍



序盤は製薬会社の薬害事件の真相などを追っていたが、徐々に頻発する謎の行方不明事件を追いかけるようになる。

その途中、芝浦淳に会社を乗っ取られたり
会社に浅倉威が押しかけてきたり(目的は真司から東條悟の居場所を聞き出す為)
会社が差し押さえられたり
差し押さえられていた間の緊急の避難先であり真司の下宿先でもある喫茶店にて家主のおばさんに踏み台代わりにされて踏まれたり
様々な事が起こったが、その度持ち前の明るさと情熱で乗り切った。

踏み台としてお役に立ってるぞ~…椅子があるのになぁ…


以下・作品終盤のネタバレを含む。








部下の記者・桃井令子の取材や島田のカメラに偶然写りこんだミラーワールドのモンスターの写真から、
ミラーワールドの存在や神崎士郎の関わり等行方不明事件の核心に肉薄する所まで迫っていたが、
もう一つの大きなキーワード「仮面ライダー」という存在が何なのかだけは全く掴めないでいた。

そんな中、神崎士郎の住んでいた屋敷に取材に行っていた桃井がカードデッキを窓ガラスに翳し変身して
ガラスに消えていく真司を偶然目撃してしまい、ついに真司が仮面ライダーだった事が発覚する。

見られていたと分かった真司は、大久保にカードデッキを見せた。
それぞれのライダーが戦っている理由、散っていったライダー達の事、神埼兄妹とライダーバトルの関係…
そして今自分がどうしたら良いのか分からず、答えを出せずにいる事に苦悩している事を全て吐き出した。


そっか…お前今までずっとそんな事やってたのか…

俺…答え、出せませんでした。優衣ちゃんの事だって…今だって…


カーテンが閉められたORE JOURNALの薄暗いオフィスの中、大久保は真司に背を向け厳しい顔で真司の独白を聴いていた。
しかし真司が話し終わると、表情を緩めていつもの明るい声で真司に語りかけた。


…ハッ、上等だよこの野郎!

良いんだよそんな答えなんか出せなくたって。

…えっ?

考えてきたんだろ?その出来の悪い頭で必死によ。

それだけで十分なんじゃねぇか?俺はそう思うぜ。

思わぬ言葉に大久保の顔を見つめる真司。そんな真司に大久保は続けていった。

ただしだ。何が正しいのか選べないのは良いが、その選択肢の中に自分の事もちゃんと入れとけよ。

え?


お前が信じるものだよ。


お前だって(胸を指して)ここんとこにしっかり芯がねぇと話し合いにもなんねぇし、

誰もお前の言う事なんか聞いてくんねぇだろ?…な!


俺の…信じるもの……


このやりとりをきっかけに、真司は自らが仮面ライダーとして叶えたい願いを見つける事となる。

その後、編集長は真司が今まで背負ってきた気持ちを汲む様に独占手記として行方不明事件の真相記事を書き続けるのだった。

そしてその記事は、本作の世界そのものを的確に表していた。


……以上が、一連の行方不明事件の真相であり、仮面ライダーと名乗る人間達の戦いの真実である。

この戦いに…正義は…ない。そこにあるのは純粋な願いだけである。

その是非を問える者は……


その後―――神埼がとうとう繰り返す事を諦めて生まれた、ミラーワールドが無い世界。

そこでは読者からの苦情に苦笑して答える大久保。

そこに堂々と遅刻して出社する真司。怒りをぶつけるかのようにヘッドロックをかます大久保。

騒がしいが戦いの無い平和な世界で、大久保はどこか嬉しそうに仕事に向かっていた――――――


仮面ライダージオウでの大久保大介


『仮面ライダージオウ』第21話~第22話『リュウガ編』において出演。

原典最終回と同様の歴史以降のOREジャーナルは、2019年においては既に閉鎖。
OREジャーナルのホームページには閉鎖の告知が行われており、OREジャーナルが入っていたオフィスはテナント募集中となっている。

OREジャーナルの編集長と言う立場を失った大久保は、2019年においては寂しそうに釣り堀で釣りをする日々であり、容姿も2002年当時と比べると年月の経過もあってか老け込んでいる。
大久保曰く、OREジャーナルの閉鎖は「読者が自分で何でも発信するようになり、時代が俺達のスタイルと合わなくなったから」と、SNSの普及の波に飲み込まれたことが原因だと語っている。

老け込みや閉鎖の決断による士気の低下もあったのか、声にはどこかやる気が見えない感じでもあるが、ソウゴとOREジャーナルのメンバーの話に入った際には微妙に元気を取り戻した口調になっている。
そして、アナザーリュウガの騒動を調査するソウゴに城戸真司の存在を教えた。

アナザーリュウガによる騒動が終結した後、いつものように釣り堀で釣りに興じる大久保の元を真司が訪れる。
久々の再会でも自身を編集長と呼ぶ真司に対し、大久保は「俺たちは時代に負けたんだよ」と吐き捨てる。
しかし、時代に負けたことを受け止めて前に進むことを真司に諭されると、真司に自分に付いて来てくれるかを語り掛け、2人での再起の決断をした。

再起を決めた後は原典当時の明るいノリを完全に取り戻し、真司と微笑ましくじゃれ合う姿を見せ、ソウゴは遠くからそれを眺めるのであった。


余談


  • 上記のように良き兄貴分としての色が強かった大久保だが、中盤全く会社に顔を出さなくなった真司に電話でクビを宣告した事がある。しかしその時にも慌てて会社にやって来た真司に対しお前はバカだけどただサボる奴じゃないってのは分かってると、心配しているとも受け取れる事を話している(そもそもクビ宣告をした際、愚痴も説教も無しに「お前クビ」とだけ言って一方的に電話を切っており、真司を呼び出す為の嘘であった可能性が高い)。そして給料大幅ダウンにしながらも雇い続けている所から強く信頼している事がうかがえる。

  • 少数精鋭の会社だからか、よそからの記者の引抜等には敏感である。劇中浅倉の取材でなかなか帰ってこなかった桃井が引き抜きされたんじゃないかと島田に唆された時は、帰ってきた桃井にいつも以上に気を使っていた。

全然OK!人間休まなきゃ、な。ほら、ここに素晴らしい物があるのよ~。もらい物のメロンだよ、もらい物の。
冷やすか、な?ボクもらいも~ん、なんつってな。冷やしてくるわ



真実は一つだ。だが、追記・修正は一つじゃない。最終的には自分なりの追記・修正をするしかないんだよ。


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最終更新:2024年02月05日 11:26