テリー・ザ・キッド

登録日:2016/04/12 Tue 21:32:28
更新日:2024/04/24 Wed 14:35:19NEW!
所要時間:約 5 分で読めます







頭からはまだまだ!

アドレナリンが出まくりだぜ――っ!

”テキサス禿鷲は二度飛翔する”!!





テリー・ザ・キッドはゆでたまごの漫画作品『キン肉マンⅡ世』の登場人物。

CV:森川智之(TVアニメ版)

プロフィール


分類:新世代超人
出身地:アメリカ合衆国・テキサス州アマリロ
身長:190cm
体重:86kg
超人強度:105万パワー
年齢:14歳~16歳
好物:ピーナッツ、ポップコーン
異名:テキサスの暴れ馬
キャラクターソング:STARS AND STRIPES(歌:森川智之)



概要


伝説超人ザ・テリーマンと日本人の記者・翔野ナツ子の間に生まれた新世代超人(ニュージェネレーション)
名前は西部開拓時代の伝説的アウトロー、ビリー・ザ・キッドから。悪童的キャラ付けもそれに因んでか。

出身国的にも種族的にも、2つの意味でハーフのキャラクター。
当人もテキサン(テキサス男児)とサムライの血の両方を受け継いでいることをとても誇りに思っている。

実在のプロレスラーであるテリー・ファンクをモデルにしたテリーマンの息子…ということで
金髪に眉なしのタレ目と顔立ちは瓜二つ。ティーンエイジャーの少年だが超人なのでガタイはガチムチである。
ゲームで父と共演する際はテリーが『テキサスの荒馬』、キッドが『暴れ馬』と差別化されている。
ちなみに髪質も似ているらしく、ヘアケアシャンプーの宣伝とタイアップした際は
親子ともどもハゲてしまうという悲劇的なIFが描かれた。
ジャンプアメリカンの戦友「よ~~~く手入れせんと将来ハゲるぜテキサスの兄ちゃん」
一方でキン肉親子はイメージを崩すほどに美しい毛が育っていたのだが……

額には"KID"の頭文字であるKのマーク。
海外版アニメでは、キッドに限らず『額に文字がある』という記号が『タトゥーを連想させる』として消されてしまっている。
普段はショルダーパットに隠れて見る機会に乏しいが父テリーマン同様スターエンブレムを張り付けている。
テリーと比べると星ひとつのサイズが小さい代わりに片方に2つ、計4つ付いているのが特徴。

おしゃれ化が進んだ新世代超人らしく、コスチュームも露出の少ない白を基調とした戦闘服に肩や肘にプロテクターをあしらったヒロイックな雰囲気。
この衣装自体は、旧作の最終盤で読者応募企画の一環としてテリーマンのニューコスチュームにと送られてきたかなり古い由緒を持つデザインである。
Vジャンプ版や究極の超人タッグ編ではアメリカの国旗をモチーフにしたレスラーらしいコスチュームを着用。
ゲームではこちらが2Pカラーとして扱われることもある。

『Ⅱ世』の大半の登場人物に当てはまるがキッドも世代間のギャップからくるコンプレックスを抱いている。
彼の父テリーマンは名実ともに宇宙最強のタッグチームであるザ・マシンガンズの片翼を担い、
シングルでも超一流の実力者として名高い正義超人であったが、
同時に個人の功績よりもキン肉マンを始めとする仲間たちや守るべき人々を優先した奥ゆかしい振舞いが災いし、
単独の超人レスラーとしては華々しい栄光に縁がないという一面もあった。
幼少期のキッドはその『あえて影の名誉を選ぶ』という美学が理解できず、
父に反抗、「栄光のナンバーワン超人になる!」という目標を掲げ、
遮二無二突っ走る個人主義の若者となってしまった。
そうしたつながりもあってか、キン肉万太郎にも初対面時には対抗意識を持っていた。

また、テリー一族自体超人種族の中では体格や単純なパワーには恵まれず、
ド派手な超必殺技を炸裂させて逆転勝利するキン肉マンのようなファイトはできない、
というネックもキッドの心に陰を落としており、地味なファイトを指摘されて逆上したり、
体格に合わない無茶な大技を使おうとして自爆してしまうなど、試合運びにおいても大きな弱点となってしまっている。

これらのコンプレックスを克服することがキッドのドラマの背骨。
作品が進むにつれて徐々に父との関係は改善され、荒々しいファイトと堅実な技を持ち味にした超人レスラーとして成長していくこととなる。

気負いから来る跳ねっ返りっぷりから初対面では相当面倒くさいヤツという印象を持たれがちだが、
根っこの部分はフランクでノリの良いアメリカンなオニイチャンであり、ひとたび打ち解けてしまえばどんどん仲良くなっていけるタイプ。

一方で、万太郎を始めとするHF1期生の通称Team-AHOの一員に数えられている。
事実からもわかるように、都会の誘惑にはまって未成年のくせに堂々と飲酒したり、トレーニングもすっぽかして連日夜遊びに興じるなど。
(ちなみに当然というか消去法というか、アホバカ4人組の中ではぶっちぎりで一番モテる)
刺々しさと一緒に覇気まで失くしてしまったこともあり、万太郎の親友には違いないが、その友情パワーは現時点ではザ・マシンガンズのそれには到底及ばない。
あくまでたくさんいる仲間のうちのひとりレベルにとどまっている感はある。

なお、旧作においてテリーマンは「そういえば聞いたことがある…」の名調子で解説役としても活躍したが、その因子はキッドもばっちり受け継いでいる。
「パパに聞いたことがある…」とリングの外からゆで理論のフォローを行う場面が度々見られた。
試合を組んでもらえないからこっちの方が有名かも…



本編での活躍


・ヘラクレス・ファクトリー編

正義超人養成学校『ヘラクレス・ファクトリー』のあるレッスル星へ向かう途中の宇宙船内で初登場。
当初から万太郎には悪感情をむき出しにしており、素知らぬ顔で万太郎にいやがらせをするなど
いわゆるいけすかないジョックス野郎ポジションだった。

そんな中、悪行超人アナコンダが現れて万太郎が試合を強制させられる。
目立ちたいキッドは共に戦おうとするが、足を攻撃されて怪我をしてしまう。
それを見ていたキン肉マンは、テリーマンとの友情の証で常に持っていた……という後付け設定のバンダナで手当をし、それにまつわるエピソードを話す。
父はキン肉マンの引き立て役などではなかったと誤解を解き、ピーナッツ攻撃による援護で万太郎の勝利に貢献した。

卒業試験である伝説超人との試合はバッファローマンが相手。
最初はやられているフリをするが、往年のスタミナが衰えてなおパワーファイトを手放せなかったバッファローマンの弱点を見抜き、
持久戦に持ち込み疲労から見せたスキを衝いて勝利。
卒業後は日本駐屯超人の大阪地区担当として地球に赴任した。
学校内における最終的な総合成績は3位。



d.M.p.(デーモン・メイキング・プラント)

この頃は真面目に働いていた。
東京に悪行超人が襲来。
日本武道館にて万太郎との対抗戦を行った際、大阪から応援に駆けつけるも、その隙に乗じて防備が手薄になった大阪をサンシャイン率いる新世代悪魔超人軍『ナイトメアズ』に攻められてしまう。

そのことに責任を感じて一足先に走って大阪まで引き返すが、あっさり返り討ちにあって捕まってしまい、試合会場の天井から吊るされるという屈辱を味わわされる。
しかしサンシャインは最初から満天下に悪魔超人復活を知らしめるべく、ニュージェネレーションズVSナイトメアズの試合をプロデュース済み。
その第一戦としてナイトメアズのレックス・キングと激突する。

ド真ん中の『無能な働き者』タイプの万太郎がレフェリーとなってしまったことで
試合開始直後から気の利かないジャッジに苦しめられ、ペースを狂わされ、万太郎ともギクシャクしてしまう。

また場外からサンシャインの投げかけるテリー一族の古式ゆかしいファイトを揶揄する挑発から意固地になり、大ピンチに陥ってしまう。
実際はサンシャインはテリーマンを最大の好敵手のひとりと意識しており、彼の使う技にギブアップ寸前に追い込まれたことすらある。
この試合における挑発も本心からのものではなく、キッドの持ち味を潰すための老獪な策だろう。

しかし、万太郎がd.m.p.側からもしっかり反則を取ることで信頼を回復。さらに万太郎のダジャレから寒さに弱いというレックスの弱点を偶然見破る。
エアコンを利用して氷漬けにしたレックスにテリー一族の至宝「カーフ・ブランディング」をためらわずに炸裂させ勝利をもぎ取った。
この試合中継を故郷で見たテリーマンも息子の成長を喜ぶのだった。

このファイトにおける勝利はキッドの全戦績を通しても逆境を跳ね返しての気持ちのいい逆転白星、
なおかつ精神的な成長も遂げることができた…と特に価値のあるものである。





・H・F一期生vs二期生入れ替え戦編

キッド暗黒時代の到来。ファンは泣いていい。
当面の敵、d.M.p.が内乱で自滅してしまったことやナイトメアズ撃退という功績を上げた安心感から精神的に堕落。
訓練もせず、万太郎、セイウチン、ガゼルマンらと毎夜遊びほうけていたことが、超人委員会に問題視され、ジェイドを筆頭とする
新進気鋭のエリート後輩集団『ジェネレーションEX(エクセレント)と日本駐屯超人としての権利をめぐって入れ替え戦をすることに。

ぶっちゃけこの件に関しては全面的にキッドらの方に非があり、問答無用でHFに送り返されても文句は言えないうえ、
戦う理由も駐屯超人の肩書に付く都会でのお楽しみを手放すのはイヤだから…というしょーもないものである。
そんな一期生チームに委員長が贈った名前は「Team-AHO」
嗚呼、ナンバーワン超人の夢よ今いずこ。

しかし、仲間のセイウチンとガゼルマンが早々に潰されたことで、キッドの意地にも火が点く。
スカーフェイスとの試合では、友の故郷であるタンザニアとアイルランドの国旗をそれぞれ腕に結び付けて入場。
仲間の分まで戦い抜くという決意で勝負に臨んだ。




しかし、これがキッドの戦歴で最悪の汚点となる生き地獄の始まりだった。




かませ犬丸出しの無個性な怪力巨漢系超人と思われたスカーフェイスの姿は実はオーバーボディであり、
その下には超一流の戦闘技術得体の知れない邪悪なサガを兼ね備えた狂乱の残虐ファイターが潜んでいたのである…!

試合開始当初は一進一退の勝負を繰り広げていたキッドだが、本性を顕したスカーの規格外の強さを前にたちまち劣勢へと追いやられてしまう。

スカーのタフネスにはカーフ・ブランディングはおろか、関節技のスピニング・トゥホールドはまるで効果がない。
それどころか、『相手の得意技を見切った上で、その上位互換を開発してオリジナルの使い手を潰す』
というスカーのサディズムの餌食にされる。

カーフ・ブランディング…改めバッファロー・ブランディング
スピニング・トゥ・ホールド…改めスピニング・ダブル・トゥホールド

…と改良技のモルモットとして嬲り者にされる
スカーはこの時点で勝利を奪うこともできたが「この技はこのへんでいいか」とわざわざ外して試合を続行。ド鬼畜野郎である。


さらに肉体のみならず、相手の精神や最も大切にしているモノまでもズタズタに切り裂いて勝たないと気が済まないスカーに、
キッドが誇りとする「テキサスの暴れ馬」という異名が

「テリーマンの異名は荒々しいファイトを見た人々の間で自然発生的に誕生した本物の称号」
「キッドの異名はテリーマンを父に持つと言うだけで自動的に受け継がれたに過ぎない実態・実績を伴わないもの」

…と指摘され、精神面でもズタボロに。
しかも、スカーフェイスはちゃんとテリーマンは立てたうえでの非難をしている。
この辺り、他者のコンプレックスやトラウマを的確に抉る彼の精神攻撃の鋭さ(とえげつなさ)が見て取れる。


形の上では必死に抵抗するキッドだが既に心の底では敗北を認めてしまったも同然であり、
トドメにスカーの超必殺技「アルティメット・スカー・バスター」の直撃を喰らい、白目を剥いて失神KOを喫してしまった。

この試合は本当に心・技・体、全局面においての完全敗北
いかにスカーフェイスがこのシリーズにおけるラスボスでメタ的にはどう転んでも勝ち目がなかったとはいえ、
腕がもげようが地球そのものの力を利用するのが相手だろうが、不屈の闘志を貫いたテリーマンに対し、
「心を折られて負けてしまった」という点はいかんとも擁護しがたい。
以降、キッドに「出来の悪い二代目」・「オヤジよりなお地味なヘタレ」というネガティヴな評価が下される一因ともなっている。
チヂミマン「父親から受け継いだのはプライドの高さと容姿だけで、その格闘能力は全く失われてしまった!とんだ一杯食わせ者、醜いアヒルの子超人だー!!」

ただし、この頃のキッドはアマチュアに毛が生えたようなものであり、超人オリンピックや悪魔超人との戦いを経た後の経験豊富なテリーと直接比較するのはフェアとは言えない。
また、このスカーフェイスとの戦いは(その時点では)属性の異なる超人同士の「戦争」ではない*1
ここでヘタれていようが、早々に汚名返上できていれば問題は無かったはずなのだ。
しかし後述の通り、キッドの本格的な活躍はこの後「究極の超人タッグ編」までおあずけとなる。せめて悪魔の種子編で試合に参加できていれば…。       

…まるでいいところがなかったシリーズだが、
決勝戦には他の一期生とともに松葉杖をついてでも万太郎の応援に駆け付けた。
これにて馴れ合いの殻を破り、友情パワーについては一歩先に進めた…かも。



・火事場のクソ力修練編

万太郎個人にフォーカスが当たった上での連戦なので必然的にキッドを含め他の超人は脇役かつ試合の機会も無い。
不完全なK.K.D(火事場のクソ力)を完全なものとするべく、キン肉星犯罪史上最悪の殺戮集団『ノーリスペクト』との
三本勝負をスパルタ迷彩服おじさんに課せられた万太郎が巡るステージで仲間とばったり、
というパターンでキッドも登場する。

3人目のノーリスペクトとの戦いを控えた万太郎の前に、ジャイロ(こいつではない)とともに沖縄サミットの護衛として登場。
大人の事情か、アニメ版では異常発生したオニヒトデ(実在のそれではなく顔の付いた等身大のヒトデの怪物)の退治に派遣された、と旧作の『怪獣退治編』っぽいテイストに変更されていた。

再会を祝した居酒屋の席で人間になりすましての座興に見せかけてジャイロを殺害したノーリスペクト3号/暗殺者・ボーン・コールドに挑戦するも、
『依頼の無い相手は手に掛けない』というポリシーを持つボーンに同席したチェック・メイト共々苦も無く捻られてしまう。

後日改めてボーンとの試合に臨む万太郎にチェックとアドバイスを送るが、
『防御を固めたうえで慎重にチャンスを待て』と指示するチェックに対し、
キッドのアドバイスは『"当たって砕けろ"の精神で臆することなく積極的に攻撃しろ』と促すもので、
内容がまるでかみ合わず逆効果にしかならなかった。
この時、チェックに自身の信条であるテキサスファイトの精神をリスクの大きい分の悪い賭け(大意)と硬めの正論で否定され、リングの外でも争いが始まってしまう。
しかし、ミートの父・ミンチの遺言と父・テリーマンの言葉からチェックと呼吸を合わせることに成功。
万太郎に『友情』の炎を宿らせることともなる。

ファイトでの見せ場こそなかったものの

乳母日傘で育った王子様
テキサスの大地に育まれたやんちゃ坊主
闇の世界で殺人マシンとして培養された少年

…という全く違う人生を歩んできた三者の息がぴたりと合う一コマは名場面。
これ以降もチェックとは友情パワーで結ばれることとなる。




・超人オリンピック ザ・レザレクション編

最強の正義超人を決める伝説の大会、超人オリンピックが現代に復活。
万太郎と遊んでいた(またかよ)キッドもナンバーワン超人を目指す闘志が再燃。
故国アメリカに帰還して、モブ超人たちを蹴散らして予選を突破、見事アメリカ代表選手枠を獲得しエントリーする。
同郷の超人であり、後にファイナリストまで勝ち残るザ・摩天楼とも仲は良好だったようだ。



第1予選の「ジャンケンあっちむいてホイ!」をつつがなくクリア。
巨石を彫って作られた巨大だるまタワーを、生身で崩すことなく叩き抜かねばならない
第2予選「だるま落としでドン!」ではセイウチンが失格し重傷を負ったことで会場を尻込みムードが包みだす。
キッドはそれを破って名乗りを上げ、見事初の成功者としてこの難関を突破した。
この時自分たちを『最近の若いもん』扱いして挑発した委員長に投げかけた
「内に秘めたる静かなる闘志 それがミーたち新世代超人さ!」は、
この作品のカラーを端的に言い表した名文句である。

第3予選「ビーチフラッグでイエイ!」でドイツ代表ジェイド・ギリシア代表バアロノスと競技を行うことに。
その時客席に、 幼いころから一度も自分の応援に来てくれなかった父の姿を見る。
競技では妨害をしてきたバアロノスをジェイドとともに軽く一蹴するが、
視界の端に溺れている子供を捉える。どうして予選の傍らで海水浴場が普通に開かれているのかは訊くな。
かつて第22回超人オリンピックで父が新幹線を止めて子犬を助けた故事を思い出し、競技で空中から落ちることとなった女性をジェイドに任せて自分は海に。
結果として予選落ちとなるが、長らく不調だった父との関係を修復した。
悔しさに涙を滲ませる我が子の肩を抱いて会場を後にするテリーの笑顔が優しい。

本戦では出身国が同じザ・摩天楼のセコンドにつくも、彼は1回戦でヒカルドに敗退。
その後は凜子らとともに観客として登場。ヒカルドの正体を調べたりしていた。
岡目八目とはいえ、この時点で世界最強ランクの戦術を自在に操るケビンマスクの強さの本質を見抜いて解説するなど、
解説力戦術眼はかなりアップしているようである。



悪魔の種子(デーモンシード)

大きなプラスマイナスは無いがキャラの描写そのものが減り、
完全に脇役扱いとなってしまっている不遇のパート。…キッドに限った話では無いが。

突如与那国島に現れた悪魔超人の始祖が建造した古代遺跡ジェネラル・パラストに向かうが、
キン肉マン史上屈指の誰得クソ要素である

『ジェネラル・パラストには悪行超人(ないし元・悪行)以外は侵入できない』

という制約を突破できず、
中に続く階段を塞ぐバリアに一緒に駆け付けた仲間ともども延々とエルボー落としたりしてたが成果なしという
文字通り蚊帳の外扱いを受ける。これは実質上の戦力外通告。

以降は主役権限で試合の機会を作ってもらった万太郎や、
後から到着した元・悪行超人だったが改心して正義のために戦う『アイドル超人軍団』
新世代悪魔超人軍『悪魔の種子』との戦いは託し、
キッドら生粋の正義超人は指をくわえて見てるだけである。もはや戦闘要員というよりも応援団員。どうしてこうなった…


ジェネラル・パラストがバラバラになった時は一緒に出雲大社まで送られ、イリューヒンVSメルトダウン戦のサポーター的存在となっていた。
巌流島でのB-エボリューションズVSザ・デモリッションズ戦の時にも現れ、ケビンと仲違いした万太郎をセイウチンとガゼルマンと追う。
ヘラクレスの鎖場にてアルティメット阿修羅バスター対策とマッスル・(グラビティ)の習得を手伝い、万太郎とは立派な友情を得ていた。
…しかし同じ友情描写でも、キン肉マンと♂ふたりっきり♂でキン肉ドライバーの特訓に明け暮れた父の存在感とはやっぱり親密度が違う。




・究極の超人タッグ編

時間超人の暗躍で消滅の危機に陥ったケビンマスクを救うため、
生きては二度と戻れないかもしれない過去に跳躍する精鋭軍団『タイムワープの8超人』に立候補。
万太郎からザ・マシンガンズの息子同士(同編開始時の人気投票「夢のタッグチーム」での名称はセンチュリー・マシンガンズ)なのでパートナーの誘いを受けるが、
全盛期の父を見て反発心や栄光への野心が再燃してしまう。…スカーに続きお前もか。

客観的に見れば悪い癖がぶり返した困った事態…とはいえ、万太郎の影響下から離れて
独自の行動を取ることができるというメタ的な利点は確保することに成功。
偶然遭遇したロビンマスクと世代を超えた騎士&若馬の異色タッグ、「ジ・アドレナリンズ」を結成。

このアドレナリンズ、一見年長かつ経験豊富な実力者であるロビンが主導権を握るのが順当に思えるが、
リーダーはあくまでキッド。これは半死半生の妻子を見て気が気でないロビンのメンタルを考慮し、
キッドが若きリーダーとしてチームを引っ張っていくという戦略。

1回戦の相手は死皇帝&ガオンの鬼哭愚連隊(きこくぐれんたい)
予選のころから、妻・アリサの容体悪化に動揺して使い物にならなくなったロビンを庇い続けていた。
実力と無関係なところでこさえられたピンチと格闘せねばならない塩試合っぷりを
対戦相手の死皇帝に「お前達の動きを見ている観客はアドレナリンが出るどころかストレスが溜まる一方だ
…と作者の自虐めいた口上でディスられ散々な目にあう。

しかし、いちはやくキッドを息子と認めたテリーマンの応援でピンチに踏みとどまり、ケビンの輸血でアリサが持ち直したことを機にロビンが復帰してから逆襲を開始。
見事なツープラトン「タッグフォーメーションA」「アドレナリン・ブリッジ」を連発して勝利を掴んだ。

この戦いにおいてアドレナリンズは
ロビンがキッドに影響を受け若き日のガムシャラなラフファイトを思いだし、
キッドもまた、派手さは無いが要所要所で的確に相手のスキを衝くこの時代の超人レスリングの美しさを再評価する、
と互いの長所を引き出し合う関係に昇華していった。


その後、友情パワーにあふれたザ・マシンガンズの戦いを見て万太郎とのわだかまりもかなりテキトーに解消。


2回戦の相手は悪行・時間超人こと『世界五大厄(ファイブ・ディザスターズ)』。
リングもロビンのトラウマである不忍池にあり、下手に動けばケビンが傷つく卑劣な設計がされていた。止めろよ委員長。
時間超人相手に奮闘するが、クソチートアクセレイションにはやはりかなわない。
ツープラトン『正義崩壊の終曲』を受けてもなお立ち上がり、ロビンを惨殺処刑技『死時計の刻印』から救出することには成功。
全身を切り刻まれる致命傷を負うも、キッドがケビンを救出した直後に2人とも力尽きたために10カウントで敗北。
決してあきらめないテキサス魂を前に、父からは息子として認められた。
ちなみに前述の通り時間超人のツープラトンを受けても「わ、忘れるな…俺の身体にはアメリカ超人の血も流れているが…どんな強敵に対しても…命を引き換えにしてでも戦いを諦めない…サムライの血も流れているんだぜ〜っ!」という言葉とともに立ち上がるが、ダウンカウントのナイ~ンが効果音のようでとてもシュールである。

病院に搬送されるが、準決勝のマッスルブラザーズ・ヌーボーVSザ・マシンガンズ戦は観戦。
その後、万太郎のマッスル・スパーク習得を手伝った。
この時、テリー一族の伝統か、読者の期待に応えるかの如く万太郎にマッスル・スパークを極められた状態で
太陽の塔の高さから剥き出しの地べたに全身を叩きつけられる。
キッド自身は技が完璧に仕上がるまで何度でも練習台になってやると根性を見せており、
この時点でタフネスにおいてはスカー戦を遥かに超えていることがうかがえる。


・テリー・ザ・キッドの夜明け

特別読み切りで単行本未収録。
父との因縁があるザ・魔雲天、そしてその息子の暴留渓(ボルケーノ…DQNネームかよ)を相手に因縁の対決を繰り広げる。


・オール超人大進撃

Vジャンプ版キン肉マンⅡ世。掲載誌に合わせてか万太郎とは最初から友好的。
1話では他の新世代超人ともどもこともあろうかプリプリマンにやられている(まあ、実際結構強いんだが、あの尻は)。
やや潔癖症気味で、合同特訓のためにキン肉ハウスにお邪魔した際は
その汚部屋っぷりにドン引きし、ドアノブを始めありとあらゆるものにアルコール消毒液をスプレーして廻っていた。
実際超汚いブタ箱だから仕方ないとはいえ、ミートの出してくれた麦茶にまでシューシュースプレーしてる姿はスゴイ・シツレイ。ちょっとやめないか。

万太郎の自堕落な生活と一緒に食べようと、実家の農場から直送されてきたビーフをカルビ丼にされたことで大喧嘩に発展する。
キッド曰くビーフはさっと焼いて塩・コショウで食べるのが一番美味しいらしく、
逆にソイソース(醤油)やガーリックといった焼肉風のクドめな味付けは好きではない模様。

そこを仲裁しにきた悪行超人シュモクーンを息の合ったコンビネーションで倒す。
d.M.pのアジト「ダンジョン・ハンド」では、寝ずの番の1人レックス・キングとここでも戦い、原作を簡略化したような流れで勝利。
超人一等祭では予選落ち。




戦績

  • シングルマッチ
○ バッファローマン(テキサス・クローバーホールド)
○ レックス・キング(カーフ・ブランディング)
× スカーフェイス(アルティメット・スカーバスター)
○ スパイクマン(テキサス・クローバーホールド)
○ ハイドマン(カーフ・ブランディング)
○ 暴留渓(テキサス・クローバーホールド)
× プリプリマン
○ レックス・キング(スリーパーホールド・スープレックス)

  • タッグマッチ(ジ・アドレナリンズ)
○ 鬼哭愚連隊(死皇帝&ザ・ガオン/アドレナリン・ブリッジ)
× 世界五大厄(ライトニング&サンダー/10カウントノックアウト)

  • 2対1(キン肉万太郎)
○ シュモクーン(M&Kコネクション)

父に比べて弱い印象が目立つものの、作中描写でも実際の戦績でもそれほど弱くない。
スカーフェイス戦での圧倒的な敗北が目立った結果だろう。負け試合は2つともボス級だし。え?プリプリマン?
勝率の上では万太郎やケビンにすら並び、究極の超人タッグ編では万太郎にセイウチンとともに2回戦まで上がることができた
新世代超人屈指の強キャラとも見れる。それにしたって2世では参戦できない事情が多い。
いや、多すぎる…(沖縄サミット、予選落ち、新世代超人バリア)。試合経過の描かれたシングル戦はスカーフェイス戦が最後だった。



主な得意技

  • テキサス・クローバーホールド
  • スピニング・トゥホールド
  • カーフ・ブランディング(小牛の焼印押し)
テリー一族の至宝。
最初は使用を拒んでいたが、レックス・キング戦で抵抗感がなくなる。
ただ、スカーフェイスを相手にした際はことごとく通用しなかった。

  • ピーナッツ攻撃
アナコンダ戦に苦しむ万太郎へのフォローとして使用。
口から普通のピーナッツを飛ばすだけだが、金属製と思しきボディに直径30㎝はあるクレーターをぼこぼこブチ込んでいる。すげえ。音速出てるのでは?

  • M&Kコネクション
偶発的に万太郎と決めたツープラトン。
キッドが投げた相手に万太郎がダイヤモンド・カッターを決める。
ゲーム『キン肉マンジェネレーションズ』でも同じ組み合わせのタッグで出せるスペシャル技として登録されている。

  • アドレナリン・ブリッジ
鬼哭愚連隊戦で見せたロビンとのツープラトン。
キッドがテキサス・クローバーホールドを決めながら空中に跳び、ロビンがその相手にロビン・スペシャルをかける。
そのまま2人が片手で着地し、相手の足と首、そして背中を一度に破壊する。
使われたのは一度きりだが、決まった構図は非常に美しい。



(そうだな、オレが怒りっぽくなっていたのは「フフ…」少し腹が減っていたかもしれない。
万太郎のいうとおりランチを食べて少し休んでから、追記・修正を開始するようにしよう!)

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最終更新:2024年04月24日 14:35

*1 スカーフェイスの正体が悪行超人マルスと判明するのは入れ替え戦決勝での事。