スキピオ・アフリカヌス(ドリフターズ)

登録日:2016/04/10 Sun 12:35:46
更新日:2023/09/26 Tue 20:40:53
所要時間:約 4 分で読めます




ハンニバルを倒すために生まれたローマの野生児


世界に平和をとりもどしてパッとしないトコに左遷された



























スキピオ・アフリカヌスとは平野耕太作の漫画『ドリフターズ』の登場人物である。
CV.家中宏

史実では共和制ローマ期の軍人・政治家。
宿敵ハンニバル・バルカと共に卓越した用兵家として現在までも評価されている。チート軍師。


外見はトーガをまとった短髪の初老男性。
わりと感情の起伏が激しく、やや気取った口調と荒々しい口調が入り混じっている。
ローマ人っぽい選民意識が漏れることもしばしば。

戦術家・戦略家としては歴史的・世界的に見ても名高いのだが政治闘争に敗れてしまったという経験からか、
ローマを救った救世主という感じにかなりプライドが高い感じに自分を称していることも多い。



古今東西の行方不明となった人物が異世界に転移した「漂流者(ドリフターズ)」の1人。
ハンニバルと共に転移してきた所を十月機関の魔術師カフェトに発見、保護された。
その時から早々に2人で取っ組み合いの大げんかをしており、口汚く罵り合っている。

その後カルネアデス北壁に連れて行かれ、十月機関に軍の指揮を依頼される。
当初は全く乗り気でなかったが、カルネアデスの兵がハンニバルを愚弄した途端に、


「こいつはなあ お前らなんぞ何百万人いても勝てないんだよ」

「こいつは こいつは!」

「こいつはハンニバル ハンニバル・バルカ!!」

「俺の(ローマ)は100万の敵は恐れないが こいつ唯一人を恐れた!!」


怒りを露わにし、その兵に掴みかかった。
ライバルにして戦術家として心から尊敬するハンニバルへの侮辱は決して許せないものだったのだ。

しかし当のハンニバルに礼を言われた時は、

「か、勘違いしないでよねっ!あんたのためじゃなくて勝者の余裕ってやつなんだからね!」(意訳)

と返し、再び口喧嘩を始めている。


その後黒王軍の襲撃に際し、十月機関やワイルドバンチ強盗団の面々と共に北壁を脱出しようとする。
安倍晴明に勝ち目はあるかと尋ねられた時は自身では「どうかな」と返した。

脱出時、黒王軍の兵士や飛竜の攻撃を受けるも、他の漂流者の助けにより北壁からの離脱に成功する。
しかし逃走の途中、追撃のどさくさで乗っていた馬車から落ち、他のメンバーとはぐれてしまう。
またハンニバルはこの時以降、急激に老いて呆けるようになってしまった。


はぐれて後、しばらく一人で森の中を彷徨うこととなる。

「ローマ帰りたあい!! おふろはいりたああい!!」

「たしかにオレはアフリカヌスだけども!! アフリカ好きって訳じゃないんだぞ!! もう!!」

そこで偶然、犬人族を支配していた漂流者・菅野直と出会う。
北壁で菅野が乗っていた紫電改がその場にあったことから、彼も漂流者であることは推測できた。
また菅野を見た時の第一印象は「凶悪な顔の蛮族」「顔平ったすぎだろ」。

言葉は通じなかったが、「ラテン語も話せない未開の蛮人でも偉大な我が国の名前ぐらい知ってるだろう」と考えて
ROME(ローマ)!!」と口にしたところ、イタリア人と解釈され三国同盟のよしみと一瞬だけ友好的に振る舞われる。

しかし直後に菅野が、イタリアが敵国に回っていたことを思い出したため、「敵じゃねーか!!」と顔面に蹴りを食らう
そのままお互いに言葉もわからぬまま罵り合いを始めてしまった。

「ラテン語しゃべれなきゃ死ね!!」



しばらくして経緯は不明ながら、菅野率いる犬人や猫人の軍勢を指揮し、オルテの第2軍と戦争をすることになる。
豊久らが帝都ヴェルリナに入る頃と前後し、ワイルドバンチの2人とも合流。
この時、言葉を翻訳する術符を手に入れ、菅野とも意思疎通できるようになった。
現状が不満なのかテンション低めではあるものの、持ち前の戦術でオルテ軍を圧倒しているようである。

ワイルドバンチの2人には「顔が平たくない奴は安心する」と言い、愚痴をこぼしたりもしていたが、
結局術符だけ置いてその場に残されることとなってしまった。

「やだーーーもうやだーーー ローマ帰りたぁいいいい」


ちなみにその頃、ハンニバルは何かの電波を受け取ったようで「またワシの戦がパクられた」と憤っていた。

「ローマ死ねローマ死ねスキピオ死ねーカトー死ねコルクルム生きろ」 


その後、山口多聞からの手紙を受け取った菅野に連れられ、多聞の元を訪れ、
多聞と共に移転してきた飛龍や積まれた近代装備を見、さらにそれらが自分の生きた時代より2000年も未来のものと聞き驚愕する。
そして多聞に2000年の歴史、特に軍事的出来事と技術や武器、思考や思想、戦術や革新などについて教えを乞うた。

「勉強は得意なのだ ハンニバルにも追いつけた」
「2000年を追いついてみせる」


山口提督の頭脳と飛龍に積み込まれていた資料を元に2000年の歴史知識を貪り食い、
山口提督をして「2000年を本当に追いつかれた。つうか追い抜かれた。多分10年くらい」
と呆れさせるほど己のものにしつくし、本編第81話からいよいよ本領発揮。
関ヶ原の戦いを序盤の両陣営睨み合い配置図を見ただけで*1その後の展開まで的確に言い当て、
無敵にしか見えない黒王軍の構造的弱点をあっさり言い当てその衝き方まで発案する、恐るべき軍略家の才覚を見せつけた。
ついでに得意の仕事が出来るようになったからか、それまでの素がどこかに行ってしまったかのように邪悪な顔を見せるようになる(おトヨはそれに反応して拳骨を繰り出した)。



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最終更新:2023年09月26日 20:40

*1 補足しておくと、配置図に加えて両軍総大将について日本人漂流者3人に確認を取り、東軍は歴戦の将帥で老獪な政治家の率いる盤石な軍、西軍は大将不在かつ現場指揮官も曖昧な認識をされている烏合の衆と見切った結果。