仮面ライダーイクサ

登録日:2010/01/24 Sun 01:12:24
更新日:2023/06/23 Fri 19:19:26
所要時間:約 9 分で読めます





「なかなか良い着心地だ……快☆感」


「今だ、ライジングになりなさい!」

「ラ・イ・ジ・ン・グ!!」





仮面ライダーイクサとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーキバ』に登場する2号ライダー。

スーツアクター:岡元次郎蜂須賀祐一



【イクサ】

『素晴らしき青空の会』で開発された対ファンガイア用のパワードスーツ。
基本カラーは白で、そこに黒とスカイブルーがアクセントに入る。
モチーフに関しては諸説あり、司祭や聖職者、1号ライダーであるキバのモチーフが吸血鬼である為、『悪魔城ドラキュラ』等に登場するヴァンパイアハンターなどが挙げられる。
その為か、ライダーズクレストやマスクは十字架がモチーフになっている。

イクサ(IXA)という名称は、

『Intercept X Attacker』
“未知の脅威(ファンガイア)に対する迎撃兵器”
を略したもの。


元は軍事目的で作られたパワードスーツを、人体力学の権威である麻生博士の援助の元、嶋護が再設計・改修したとされる。

開発者は麻生ゆりの母、麻生茜。
1986年の過去編から2008年の現代編までの22年間戦いに使用され続け、度々改良が施されている。
何気にダークキバと共に仮面ライダーBLACK(1987年)より一年先輩の昭和ライダーである。

因みに本編終盤まで観ればわかるが過去編のイクサを改修し続けたものが現代編のイクサではなく、現代編のイクサは過去編のプロトタイプを元に開発された制式仕様の2号機である。

《過去編》

形態はセーブモードだけで武器はイクサナックルのみ。そのため放熱ができず実質上時間制限がある。
変身自体は誰でもできるが、不安定であるため装着者に負担が掛かり、身体が頑丈な者でなければ命が危ない。
作中ではファンガイアにわざと着用させ、体力を消耗させる作戦に出たこともあるほど。
過去編にはキバがいないため実質主役ライダー。
終盤キングとの戦いで大破しそのまま廃棄されるがその後巡り巡って現代で渡を救う事になる。

《現代編》

フエッスルやイクサカリバー等の装備が充実し、強化形態バーストモードが使用可能になっている。
システムも安定しているため装着によるダメージも無い。
その代わり、要素が増えたが故に使われない物が多い。


変身するのに特別な条件が必要ない事から、劇中では名護啓介次狼紅音也糸矢僚、ルーク、麻生ゆり、麻生恵、襟立健吾の計8人が変身した。おとやんは仮面ライダー1号、名護さんは仮面ライダー2号の変身ポーズのオマージュである。
HERO SAGA』で描かれた過去では嶋護がプロトタイプイクサに変身している。
単体ライダーの変身者数は仮面ライダーデルタに次いで2番目に多い。



【イクサの装備】

《イクサナックル》

イクサの変身アイテムであり、武器としても使用できる。
ナックルダスターの他衝撃波を放つ事もできるが衝撃波の方は大した威力は無い。
過去編では武器がこれのみ+生身でも使える武器なため主武装扱いだが、現代編では滅多に使われない。

変身の際はイクサナックルを体のどこか(大体の人物は右手に持って左掌に押し付ける)に押し当てて、
『レディ』の音声の後イクサベルトに差し込む。
この音声は『レディ』が『レ・ディ・ー』の様に古い電子音をイメージさせる区切り区切りな仕様となっている。*1
また過去編と現代編で音声の高さが異なる(過去では低い)。ライジングイクサの実装に合わせてマザーボードごと換装され、「イクサナックル ver.XI」に改修されている。

裏設定ではこれ自体がイクサのサポートロボットだが、作中では自己主張をしないニクい奴。死に設定とか言ってはいけない。
ちなみに内蔵されているハードディスクやメモリの容量は、現代編の時点で過去編とは比較にならないほど進化している。


《イクサベルト》

腹部に巻く変身ベルト。
イクサナックルを装着すると『フィ・ス・ト・オ・ン』の音声と共に変身する。
フエッスルを読み込むフエッスルリーダーが内蔵されており、両サイドにはフエッスルが装着されている。
名護さんは最初期にこれをオサレに肩にかけて登場したこともあった。
これとイクサナックルのセットで変身するが基本的に転送されてくる類の物ではないので持ち歩いて手動で腰に巻くのだが序盤を最後に「いつの間にか取り出して、着けている」事が殆ど。平成ライダーではよくあることだから気にするな!
それどころかイクサナックルが本体扱いされておりイクサナックルだけしか持っていないのにいつの間にかベルトを装着している、という描写が多々ある。

《フエッスル》

キバが使用するのと同じような装備要請アイテム。
イクサベルトに挿入し、イクサナックルを押し込むと音声と共に効果を発動する。
必殺技用以外はまず使わない。

ナックルフエッスル
『イ・ク・サ・ナッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・アッ・プ』
イクサナックルにエネルギーを溜めて殴る、あるいはそのエネルギーを打ち出す必殺技《ブロウクン・ファング》を発動させる。
セーブモードでの主な必殺技である。
殴ると同時に5億ボルトの電流をぶち込むため、当たりさえすればチェックメイトフォー級のファンガイアやキバにも絶大な威力を発揮する。
某勇者王は関係無い。

カリバーフエッスル
『イ・ク・サ・カ・リ・バ・ー・ラ・イ・ズ・アッ・プ』
カリバーモードで敵を一刀両断する必殺技《イクサ・ジャッジメント》を発動させる。
この時背景に(キバのダークネスムーンブレイクと相反するかのごとく)太陽が映る。
劇場版では仮面ライダーレイを撃破している。
バーストモードでの主な必殺技だが、ライジングイクサでビショップに叩き込んだ姿も最高です!

パワードフエッスル
パワードイクサーを呼び出す。

フェイクフエッスル
キバのフエッスルと似た周波数の音を出してキバが召還したガルルセイバー、バッシャーマグナム、ドッガハンマーを奪える。
それぞれに対応した3種のフエッスルがあり、色も形もそっくり。
あんまり使用するとキバの立場がなくなるためかガルルを奪いフルボッコにした一回のみで、バッシャー、ドッガは劇中未使用。
ちなみにキバはガルルセイバーを左手で持つがイクサは右手で持つ。

ライザーフエッスル
『イ・ク・サ・ラ・イ・ザ・ー・ラ・イ・ズ・アッ・プ』
イクサライザーからエネルギー波を放つ必殺技《ファイナルライジングブラスト》を発動させる。
ライジングイクサの主な必殺技。
反動でぶっ飛んだ後、体勢を整えつつ背後の壁を蹴ってリターン→そのままライダーキックで粉砕するというコンボを使用したこともある。
753「どうだ!これが俺の遊び心だ!!」
ピンはタツロット召喚フエッスルと共通。

他にもDX変身ベルトのネタアイテムで、使うと『ゲ・キ・ジョ・ウ・ニ・イ・コ・ウ』というメッセージが流れるフェッスルもある。*2


《イクサカリバー》

現代編でイクサに装備された武器で、現代編の主武装。
二形態を使い分ける事が出来る。
ガンモードではグリップがロンゲスト。銃弾にはファンガイアに対し効果的なダメージを与える為に純銀物質を用いている。
ソードモードでは秒間3万回の振動により相手を斬り裂き、ファンガイアの苦手な薬品を常時充填した刃「ブラッディエッジ」でファンガイア細胞を崩壊させるという画期的なシステムが内蔵されている。
つーか、どれもこれも防御無視のオンパレードなのに、何回も切られようが撃たれようが向かってくるファンガイアの皆さんも凄いな。
ダークネスムーンブレイク級のキックを何発も喰らって耐えた奴もちらほらいる辺り後半のファンガイアはやけにタフである。


《イクサライザー》

現代編でイクサを強化形態《ライジングイクサ》にする携帯電話型アイテム。
バーストモードのフェイスガード『マスカーパック』を取り外した形態でもある。
1・9・3(イクサ)の順番でボタンを押すと『ラ・イ・ジ・ン・グ』の音声と共に強化変身できる。913では当然反応しない。

変身後はライザーフエッスルを装着、グリップにして銃として使われる。
超小型の割りに威力は強力。反動でイクサが吹っ飛ぶ程。
ライジングイクサは射撃にこれを使うためイクサカリバーの銃形態はほとんど使用しない。
ただ、二丁拳銃のように取り回したこともある。

設定では、スカウターモード、コロナフレイムモード、ライズブリザードモード、レーザーネットモードと言うモードが設定されている。
携帯としての機能や4つの特殊モードは劇中未使用。死に設定とか(ry)

ちなみに7・5・3(名護さん)と押しても何も起きない。
当たり前だがちょっと残念。


【イクサ形態一覧】


主な機能・スペック

頭部「イクサメット」は電気接点をマウントした内部パッドにより、スーツが受けたあらゆる情報を瞬時に変身者へと伝達する。
顔の上半分を覆っている十字架型の仮面「クロスシールド」はイクサメットに搭載された各種情報機器を保護するための防護装甲であり、変身時の衝撃からそれらを守る役割を持つ。
スーツ共々「イクサプラチナ」と俗称される、地球最強(当時)の金属を用いており、その防御力は非常に高い。
クロスシールドに挟まるように配置された黒い部分は「プロテクトウィンドウ」という強化防護ガラスであり、人間の銃ならば50口径マグナムですらかすり傷一つ受けない強度を持つ。
さらに口元には呼吸補助装置「マスカーレギュレーター」が存在し、これにより水中や真空においても360分の活動を可能としている。

全身に走る銀色のライン「デルタアース」は、スーツに流れ込む余剰な電流を放電し、本体にかかる負荷を軽減する。
さらに両肩のライト「ソルフラッシャー」は瞬間的に300万カンデラもの光量を発し、視認した相手の視覚を喪失させる目くらましの役割の他、イクサのコンディションを点灯する色や点滅で知らせるシグナルの役割を持たされている。

胸部装甲の中にはイクサのライダーシステムの核となる「ソルミラー」が存在し、ブラックボックスと化している内燃機関「イクサエンジン」によって蓄積した電力を増幅、コンバートすることによって人知を超えたエネルギーを生産することが可能。
これに伴い発生する高熱はミラー周囲を開口部にすることで効率よく排出される。


《セーブモード》

身長:218cm
体重:160kg
パンチ力:4.2t
キック力:1.8t
ジャンプ力:ひと跳び18m
走力:100mを9.6秒

変身した直後になるイクサの基本形態。
クロスシールドが閉鎖された状態であり、変身直後にスーツに流入するエネルギーによる自壊を防ぐため、変身直後は必ずこの形態となる。
基本形態であるがゆえに一番能力は低いが、充分戦闘可能。
カッコイイそのデザインからイクサで一番人気の形態。
過去編での基本形態。


《バーストモード》

身長:220cm
体重:160kg
パンチ力:7t
キック力:3t
ジャンプ力:ひと跳び30m 
走力:100mを6秒 

現代編で追加されたイクサの力を100%発揮出来る第2形態。
クロスシールドが展開して赤い複眼「ハンティング・グラス」が姿を現し、その際周囲に衝撃波を発生させる。
初変身時にはこの衝撃波でファンガイアにダメージを与えていたが描写が面倒になったのかそれ以降見られる事はなくなり、周囲に人間がいても普通に変身するようになっている。
後半になってくると『仮面ライダーカブト』のキャストオフよろしく変身直後一気にこの形態になるので、
ある意味現代編イクサの基本形態と言ってもいい。
こちらの形態もなかなかカッコイイ。

エネルギーの消耗が著しいのが欠点で、この状態での戦闘はイクサメット内部の情報機器にも多大な負荷を及ぼすため、30分が限度とされている。
イクサ・ジャッジメントの発動時にはソルミラーに太陽の紋章が浮かび上がるが、これはソルミラーの奥に存在する「コロナコア」の発する光粒子が透けて見えているための現象である。


《仮面ライダーライジングイクサ》

身長:215cm
体重:120kg
通常パンチ力:20t
通常キック力:12t
ジャンプ力:ひと跳び70m 
走力:100mを3秒

それまで(現代編)のVersion XからVersion XIへの改修を経て、《イクサライザー》で変身するイクサの最強形態。厳密にはそれまでのイクサとは別のライダーに当たる。
全身のパーツをパージ(ライダーファン的にはキャストオフ)し、基本カラーが白から青に変わる。
角が展開し、口に横ラインが入ってライダーらしくなる。ていうか、バーストの面影は無い。

1986年の1号機ロールアウト時から問題だった「イクサナックルによる変身者への反動」「バーストモードの活動時間制限」の2つの課題は完全に解決されており、事実上制限はない。
イクサライザーに「1・9・3」を入力することで変身が認証され、クロスシールドが移動・回転して防護フィールド発生装置「ライジングホーン」に変形。
さらに改修時に全機能が解明されたイクサエンジンのパワーを完全に発揮するため、胸部のソルミラーがパージされ、中枢核「コロナコア」を露出することによって放熱の効率を上げ、エンジンの機能を100パーセント引き出すことが可能となっている。
インナースーツも「プラチナアーマースーツ」へと換装され、エンジンから変身者へ伝わる熱量をほぼ完全にカットすることに成功している。
加えて装甲「ライジングアーマー」はそれまでのイクサアーマーの表面にガーディアンコバルトという物質を塗布加工しており、ライジングイクサへのフォームチェンジと共に電圧がかかることで青く変色、より強大な防御性能を発揮する。

口部のマスカーレギュレーターは同様の機能を搭載したリミッター「マスカーコネクター」に改造され、イクサライザーをセットすることでライジングイクサの暴発を抑止する役割を与えられている。

ちなみにモードチェンジの際には序盤~中盤の名護さんのテーマである「Fight for Justice」がかかることが多く、実質ライジングのテーマと化している。


【サポートマシン一覧】

《イクサリオン》

イクサ専用バイク。通称『戦獅子』。
最高時速753(名護さん)km/hのスーパーマシンだが、出番は殆ど無い。
マルチガンポッドは劇中未使用。


《パワードイクサー》

キバのキャッスルドランに相当する巨大ビークル。開発者はイクサと同じく麻生茜。
恐竜をモチーフとし、首を模したクレーンを持ち爆弾を掴んで投げつける。
政府が走行を認可しているらしい。よく出そうと思ったな、そしてよく認可したな。
イクサリオン同様出番は殆ど無い。これでもシューちゃんより出番がある。
ドランと合体して浮かび、キバとイクサはサバトにダブルライダーキックを決めた。



S.H.Figuarts

カッコいいのに何故か『装着変身』が発売されずファンをガッカリさせたが、本シリーズにてキバを差し置いて発売された。
(ちなみにキバの装着変身はフィギュアーツのプロトタイプとも言うべき出来だった)
値段はやや高めだがオプションパーツが充実している。

初回版には特典として名護さんの名(迷)台詞が記された台座「名護語録スタンド」がランダムで付属する。
全4種で種類は下記の通り。

「その命、神に返しなさい」

「俺に逆らうな! 俺は常に正しい!!」

「俺を誰だか知らないのか!? 俺は名護だぞ!!」

「聞こえないな、もっと大きな声で言いなさい」

かなり嬉しいがおとーやんの台詞も欲しかったという声多数。

発売当日は夕方前には店頭から消えるというシリーズ最速の売れ行きを見せ、各地で多数の753難民を出した。
本商品からS.H.Figuartsは全盛期のS.I.Cや『聖闘士聖衣神話』並みの人気になった。


ライジングイクサもプレバンで限定販売された。
主役のキバ(エンペラー)の一般発売は随分後だったけどね。


また、『S.I.C.』ではダークキバとセットで発売。
おとーやんvsキングが再現できるし、おとーやん&名護さんも再現出来る。
頭差し替えでセーブモードとバーストモードを再現。ライジングにはなれない。

でもダークキバがカッコイイからあんまり気になんないかも。



【小説 仮面ライダーキバでの活躍】

本編同様、753が変身。
本編との相違点は
  • フエッスル系ツールがない
  • 量産化されている(『異形の花々』のカイザポジ)
  • 人間に擬態しているファンガイアを見抜けるサーチ機能搭載
  • 最初からバーストモード(セーブモードにあたる形態がない)
となっている。
量産化されているので、753以外のハンターも使用している。
なお過去編にはないため、過去編の登場人物の戦闘力が跳ね上がっている。



ツ・イ・キ・シュ・ウ・セ・イ・ラ・イ・ズ・ア・ッ・プ

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最終更新:2023年06月23日 19:19

*1 多くの媒体では「レ・ジ・ィ」と表記されている。これは当時の玩具で搭載された周波数の限界やノイズのあるスピーカーの表現力で「レ・ディ・ー」と聞こえるように実際には「レ・ジ・ィ」と発音させたのを、本編でもそのまま用いたためである。

*2 アークキバットのウェイクアップフエッスルがこのピンである。