伝説の正体 ギュウジン丸

登録日:2016/03/23 Wed 17:32:42
更新日:2023/10/02 Mon 18:04:36
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「ワタシこそが真の天才だ!」

*1


伝説の正体 ギュウジン丸》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャーである。
DMR-20で登場した水文明ジ・アンサー


解説

伝説の正体 ギュウジン丸 水文明 (71)
クリーチャー:ジ・アンサー 71000
天才シンパシー:水のクリーチャー(このクリーチャーの召喚コストは、バトルゾーンにある自分の水のクリーチャー1体につき10少なくなる。ただしコストは0以下にならない)
ワールド・ブレイカー
このクリーチャーが召喚されてバトルゾーンに出た時、相手は自身のクリーチャーをすべて山札に加えてシャッフルする。相手がこうして6体以上山札に加えたなら、自分はゲームに勝つ。

革命編最終章になってようやく登場した水単色のレジェンドカード。これでが出揃ったことになる。とりあえず、自然はよ。しかし、この1年後にレジェンドカードは廃止となった。その後の特殊パックにて無色のレジェンドカードが登場したが、自然単色は未だにない。
今までのレジェンドカードと異なる点としては、初の非進化(ドキンダムXは両面カードなので除外)であること。

《正体不明》ないし《完全不明》の中の人。だが見た目はどう見てもロボットであり、更にその中にいてもおかしくない。
少なくとも《雪精 チョウロウ》が言うとおり天才科学者だったようなので、海底でも活動できるボディを用意したんだろう。
世界征服のために侵略ウイルスを開発したラスボスであると同時に、その経緯にも作成したウイルスにもいつもなら恒例のシーザーさんの影響は見られない。
…いまのところ。

カード性能を真面目に議論すると、レジェンドカードとしては珍しく、エクストラウィンを持つタイプの変わったクリーチャー。
エクストラウィンの為には相手のクリーチャーが6体以上展開している必要がある。
…のだが、そもそも打点が高く、相手クリーチャーを全てデッキバウンスできるので、それだけ狙っても普通に強い。
全体除去であるがゆえに相手を選択する必要がないのも強み。

とはいえ、コマンドでもドラゴンでもないため、基本的にサポートカードは《イッツ・ショータイム》のみ。
イッツ・ショータイムの効果で踏み倒すほか、自身の持つ天才シンパシーを狙うかのどちらかで「召喚」してやる必要がある。
他の方法で出しても、パワーが71000あるだけで、別にワールド・ブレイカーだけのクリーチャーはあまり要らない子だからだ。
(一応、トリガー化という手段もないわけではない)

召喚を素で狙うことは流石に不可能だとわかるだろうが、どれだけコスト軽減クリーチャーを並べても、
「名目71コスト」は下がらない。むしろ軽減クリーチャーなんてわざわざ入れずに展開しやすい水クリーチャーをひたすら並べたデッキから
サブ打点として出すほうが強いだろう。

…つまり、このクリーチャーの肝はエクストラウィンよりも、「いざってときはエクストラウィンすら出来る安定したアタッカー」である。
背景ストーリーとは裏腹に、かなり堅実という他ない。
ただ場を離れないやつも時々いるため注意。慢心することは避けたい。

見かけやラスボスという立ち位置に合わぬコミカルな名前の由来は、このクリーチャーのモデルになった邪藩 牛次郎と恐らくは『魔神英雄伝ワタル』の主人公ロボの龍神丸(リュウジンマル)からだろう。デフォルメ版はよりそうっぽい。


派生カード

電融王 ギュ SR //自然文明 (8)
クリーチャー:ディスペクター/アウトレイジMAX/ジ・アンサー 15000
EXライフ
T・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から4枚を見る。その中からコストの合計が9以下になるよう、多色クリーチャーを好きな数選び、出す。残りを好きな順序で山札の下に置く。

武闘将軍 カツキング》と電融させられたディスペクター
ギュウジン丸の要であるはずの頭がカツキングに取って代わられるという惨いディスペクトを受けている。
背景ストーリーでは電融勢力の王として立ちはだかる…はずだったのだが

詳しくは個別項目を参照。

ギュウジン丸の海幻 SR 水文明 (5)
タマシード:ジ・アンサー/レクスターズ
G・ストライク(このタマシードを自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
シンカライズ:このタマシードがクリーチャーであるかのように、この上に進化クリーチャーを置いてもよい。
このタマシードが出た時、自分の水のクリーチャー1体または水のタマシード1枚につき、カードを1枚引いてもよい。その後、自分の手札の枚数以下のコストを持つ相手のクリーチャーをすべて、持ち主の手札に戻す。

王来MAXで登場したギュウジン丸のタマシード
G・ストライク持ちなので受け札として機能する他、シンカライズとして進化素材にも使用可能。
自分の水クリーチャーorタマシードの数を参照してドローし、その後手札の枚数以下のコストを持つ相手クリーチャーを全てバウンスする効果を持つ。
流石にエクストラウィンまでは再現できなかったが、相手クリーチャーを全て山札送りにする本家の効果は水文明らしく手札を参照したバウンスとして上手くアレンジされている。


関連カード

イッツ・ショータイム R 水文明 (8)
呪文
相手は進化ではないクリーチャーを好きな数、自身の手札からバトルゾーンに出してもよい。その後、自分は、その中でコストが一番大きいクリーチャー以上のコストを持つクリーチャーを1体、手札からコストを支払わずに召喚してもよい。(相手がこのようにしてクリーチャーをバトルゾーンに出さなかった場合、自分の好きなクリーチャーを手札からコストを支払わずに召喚してもよい)

実質的なギュウジン丸専用サポートカード。
相手に手札から無制限の踏み倒しを行わせた後、そうして出されたクリーチャーの中で最大のコストを持つ者より高いコストのクリーチャーを手札から1体踏み倒せる。
一見すると相手側が得するばかりに感じる効果だが、ギュウジン丸と組み合わせれば踏み倒させたクリーチャー達を一気に山札送りにした上で数によってはエクストラウィンする痛快なコンボが決められる。
71という弩級のコストも、大半のクリーチャーを上回りほぼ確実に踏み倒せるというメリットとして活きる。

だが見過ごせない欠点も多く、《龍世界 ドラゴ大王》を始めとしたロック効果持ちを出されると相手の大量展開を許した上でこちらは何も繰り出せないという、相手のみが得する最悪の効果になってしまう事も…。
そうでなくても、実戦的な効果を持ちかつコストがの《∞龍 ゲンムエンペラー》を出されようものならコスト71のギュウジン丸でも対応できなくなる。

伝説救世 ワタル P 光/水/闇/火/自然文明 (5)
ドラグハート・ウエポン
龍解:これを装備したクリーチャーがバトルする時、このドラグハートをクリーチャー側に裏返す。裏返したクリーチャーは、装備していたクリーチャーから進化する。
龍解後⇒《龍神丸》

 P 光/水/闇/火/自然文明 (7)
進化ドラグハート・クリーチャー:レインボー・ドラゴン/グレートメカオー 7000
進化:自分のクリーチャー1体の上に置く。
W・ブレイカー
多色ではないクリーチャーとバトルする間、このクリーチャーのパワーを+70000する。
このクリーチャーがバトルに勝った時、カードを1枚引き、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置き、クリーチャーを1体、自分の墓地から手札に戻し、その後、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま新しいシールドとしてシールドゾーンに置く。
龍解前⇒《伝説の救世主 ワタル》

ギュウジン丸のモチーフとなった魔神とそのパートナー。
謎のブラックボックスパックコラボカードとして収録され、本家との共演が実現した。

史上初の進化ドラグハート・クリーチャーであり、また単独種族としてレインボー・ドラゴンを持つなどカード単体でも色々と異色な存在。
《伝説の救世主 ワタル》は装備したクリーチャーがバトルする時、そのクリーチャーから進化するという特殊な龍解条件が取られている。

《龍神丸》は2打点持ちの基礎パワー7000と平凡どころか貧弱にすら感じるステータスだが、単色クリーチャーor無色クリーチャーとバトルする時に限ってパワーが77000に急上昇し、禁断等の極一部を除けば大抵のクリーチャーに殴り勝てる。
そしてバトルに勝てば、1ドロー・1マナブースト・クリーチャー1体を墓地からサルベージ・シールド1枚追加と、火文明を除いた四つの文明それぞれの特性に依拠した効果が発生する。
山札から一気に3枚削られるのでライブラリアウトの危険性があるものの、一度に3つのアドバンテージが得られるのは心強い。

なおギュウジン丸と戦闘した場合、パワー70000台の激突という珍しい競り合いの末に6000上回って龍神丸がギリギリ勝てる。
本家とモチーフの関係性から狙って調整したのだろうか?


背景ストーリー


正体不明の正体がギュウジン丸だったとはのう...。 ---雪精 チョウロウ

長老!あの正体不明の存在をしっているの!? ---雪精 ステッキ

ウム。ワシのひいおじいさんのそれまたひいおじいさんの時代に存在したと言われている天才科学者じゃ。天才すぎて危険だったのでランド大陸を追放されたのじゃが、まさか海底で世界征服を企んでおったとは...。 ---雪精 チョウロウ


背景ストーリーでは革命編のラスボスとして満を持して登場。

侵略者を産みだし、壁の雪山の禁断を解除して、世界征服を目論んでいた。
そして世界征服のために働いてくれる手駒や反乱分子を鎮圧するための戦力としてウイルスを開発したようである。
つまりこの革命編の戦いは基本こいつのせい。すべての元凶であり、ラスボス。

音速 ソニックブーム》のフレーバーでも出てくるが、だからこそ火のコマンドであるソニック・コマンド
特にドキンダム封印を外すために利用しており、まさに彼の思い通りにことが運んでいた。
とはいえ、革命軍も侵略者を退けていったため、革命軍の対策を迫られることになる。
そこでギュウジン丸は最終侵略ウイルスを完成させて散布。これによって敵である革命軍を強制的に侵略者に変えようとする。
すべての革命軍が侵略者になるわけではなかったものの、同士討ちなどが発生して大混乱に。

だがドギラゴンミラダンテとアメッチ部隊によって妨害されてしまい、デュエランドなども破壊され、
ついに《完全不明》を降りて自らの手でぶちのめしにかかる。デス・ザ・ロストェ…。
武器は手に持った大砲。威力は地球を一撃で消しされるほどだという(CMでの牛次郎の発言から)。シーザーさんの悲劇を繰り返す気か。
だが撃つ前にギュウジン丸は突如、後ろからで貫かれ、静かに死んでいった。

その槍はドキンダムのものであった。

…わかるだろうか。ラスボスとしてきちんと登場したのは、ドギラゴンとミラダンテが《完全不明》を追い詰め、
最終侵略ウイルスを浄化し、他の戦力も全部潰され、最後の最後で登場した場面のみ。
そして、登場した後ドギラゴンやミラダンテとやりあう前に、自分が目覚めさせたドキンダムに槍で貫かれて死亡

…こいつ戦ってないのである。完全に出落ちである(一応名誉のために言っておくと、完全不明としては登場しているので、その形態で殴り合いしている可能性はある。しかしあくまで可能性である。)。
ウイルスにしても、彼の自信作であったはずであり、禁断に関しても、封印を解いたそれも自分の支配下にいれられると踏んでいた。
いわば慢心していたのである。
その結果、ドギラゴンでもミラダンテでもましてやグレンモルトでもなく、まさに自分のせいで死んだことになる。
ちなみに準備期間は人間よりも寿命は長いであろうクリーチャーたちであってもひいおじいさんのそのまたひいおじいさんの時代の人物であることから、
かなり長い間を生きて計画に向けて行動していたことになる。それが、まさに総大な出落ちで水泡に帰す結果となった。

ギュウジン丸のモデルは当然使い手の牛次郎であり、彼も勝舞編では度々慢心が原因で敗北していた。
そしてドキンダムXにまつわる不吉な伝説───封印を解いたものも無事ではすまないだろう。
まさに完全に伝承のとおりであった。

ちなみにその後ドキンダムはその場にいた革命軍も、他の地域の革命軍も、残党の侵略者も、関係無いものもすべてを滅ぼし、
その弊害でイニシャルズを次々生み出し続ける。つまる話、「利用された奴も利用した奴も立ち向かった奴もなにもしなかった奴も皆死んだ」。
エピソード1以来のバッドエンドになってしまったのである。
これを引き起こしたのはギュウジン丸のせいではあるが、そのギュウジン丸もまたある意味では悲しすぎる存在なのかもしれない。

革命ファイナル

本人は既に故人として世を去っているが、本人が秘密裏に作り出した研究室が《Dの機関 オール・フォー・ワン》として禁断に改造されたD2フィールドへと変貌した。
このフィールドでは《禁断機関 VV-8》の設計が行われており、ギュウジン丸は死後も(本人は意図していなかっただろうが)悪影響を与え続けることになった。

また、禁断襲来時に世界に悪意が振りまかれたことが才能に溺れる一因となったらしく、それは無意識に《終焉の禁断 ドルマゲドンX》に操られていたのである。

SSS!! 侵略デッドディザスター

ギュウジン丸が革命編の裏に隠していた最終計画があったらしく、それは「不死」「原始」「宇宙」の3つのS級侵略者合体させ、禁断の力をも超える最強のSSS級侵略者「天災」を生み出すという内容だった。
S級ウイルスの作成もミラダンデのタイムスリップもギュウジン丸が自身のテクノロジーで起こした計画の一部であり、レッドゾーンをデッドゾーンに改造するための作戦だった。

ところが、正体は禁断の使者だったデッドゾーンを生み出したことが失敗の始まりであり、「真の禁断の力」によってドキンダムXがパワーアップしていたことで禁断の力を制御不可になったことがギュウジン丸も気づかぬ誤算と化しており、革命編での末路に繋がった。
また、革命軍と侵略者の最終決戦のタイミングが少しでも遅れていた場合は「天災」の開発が間に合い、革命ファイナルに繋がらない歴史に変化した可能性も示唆されている。

王来篇

十王世界において肉体を悪用され、「超獣王来烈伝」における「無法王」《武闘将軍 カツキング》と融合したディスペクター勝災電融王 ギュカウツ・マグル》として出現。
カツキングの力とギュウジン丸の頭脳が活かされた「文武の極致」として電融勢力の王を担当していたがが、「禁断竜」と呼ばれる存在に電融王の座を実質的に簒奪されたことでドラゴン・オーブのコントロール下を外れて暴走、才気も将器もなくなった末に弱体化したことで《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》に撃破された。

王来MAX

「鬼の歴史」における歴史書「邪鬼王来烈伝」において、「天災王」としてその存在が記録されていたことが判明。
具体的な経緯や鬼の歴史におけるギュカウツ・マグルの動向は不明だが、鬼レクスターズとして覚醒した《終来王鬼 ジャオウガ》にその魂を飲み込まれてしまったようだ。

また、レクスターズ側の勢力のタマシードとしてギュウジン丸の力が宿った《ギュウジン丸の海幻》が登場している。



ギュウジン丸が侵略ウイルスと禁断の力で追記修正をたくらんだ理由はひとつ。
それは、アニヲタは追記と修正をするのが当たり前だと考えたからだ。

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最終更新:2023年10月02日 18:04

*1 {画像出典:Pixiv イラストレーターゆーこー(yuukoo009)氏 【デュエル・マスターズ】伝説の正体 ギュウジン丸 2016年3月20日投稿& サイト運営者:ピクシブ株式会社 https://www.pixiv.net/artworks/55915875 ©Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids