タイタンボーイ/グレートタイタン

登録日:2016/03/13 Sun 20:18:06
更新日:2023/11/07 Tue 22:43:01
所要時間:約 6 分で読めます






地雷卵の罠に嵌ったフラッシュマンの危機。

その時、敵か味方か?巨大トレーラーが爆走する!


プリズム・フラッシュ!超新星フラッシュマン!


謎の巨大暴走車








見ていてくれバラキ、英雄タイタン!


フラッシュタイタン、発進!!



タイタンボーイグレートタイタンとは、スーパー戦隊シリーズ第10作『超新星フラッシュマン』に登場するロボ

トラック形態のフラッシュタイタンからタイタンボーイ、そしてグレートタイタンに変形・合体する。
スーパー戦隊シリーズでは初となる2号ロボットで、ロボットアニメでは定石となっていた乗り換えイベントを行ったパターンが行われた例でもある。


【概要】

初登場は第17話「謎の巨大暴走車!」。

第15話「巨大ロボ敗れたり」にて宇宙最強の獣戦士ザ・ズコンダと相討ちとなり、サー・カウラーやナレーションからも「再起不能」と呼ばれる程の大ダメージを受けたフラッシュキング
最大の切り札を懸命に修理するジン達フラッシュマンだが、思うようにいかない。
そんな彼らに追い打ちをかけるかのごとく、カウラーが幼稚園バスを囮に獣戦士ザ・ジライカが仕掛けた地雷ゾーンへと誘い込む。
そこへ謎の巨大トラックが巨大なクラクションをあげて乱入、巨大化したザ・ジライカを退けた。
それこそが、フラッシュ星の英雄タイタンの遺産たるフラッシュタイタンであった。


【フラッシュタイタン】


全長:83.6m(コンテナ:48.8m)
全幅:21.2m
全高:27m
タイヤ幅:5.5m
重量:1133t
装甲:プリズモナイト製
速度:280km


英雄タイタンが宇宙を旅する際に操縦していたトレーラー型マシン。
100年前、地球に来訪した英雄タイタンは改造実験帝国メスの幹部レー・バラキを救い共に戦うが、メスの猛攻でその命を落とす。
彼の死後は「自分の跡継ぎへと渡してほしい」という遺言を受けてバラキが所有。
メスが再び地球を狙うだろうという彼の予想から再び地球に来訪し、フラッシュタイタン内に配置されていた冷凍睡眠カプセル内で共に地下深く眠りについていたが、フラッシュキング敗北と共に眠りから覚め、フラッシュマンの前に現れた。

コックピットはフラッシュキングに比べるとやや狭いが、計器類は同じフラッシュ星の技術が使われており、ジン達も難なく操縦し、システムも理解出来る。
タイヤ部分を収納し、コンテナ部から主翼と尾翼が展開されることで飛行形態に変形し、宇宙空間航行も可能となる*1
装備はフロント部に内蔵されている二連装ミサイル「タイタンミサイル」

なお、某SF研究本では「元はフラッシュ星系ではない別な文明で造られたものではないか」という説が掲載されている。



ジン「見ろ、このマニュアルを!」

ブン「すごいぞ!」

サラ「こんなシステムがあったなんて…!」

ジン「フラッシュターン!タイタンボーイ!!


完成!タイタンボーイ!!



【タイタンボーイ】


全高:41.4m
重量:432t
歩幅:14.5m
走行速度:400km/h

初変形は第18話「大逆転!変身ロボ」。
レッドの「タイタン・ゴー!フラッシュターン!タイタンボーイ!!」の掛け声と共に、フラッシュタイタンのキャブ車両がコンテナ部と分離し変形したロボ。
フラッシュキングよりも小型で、赤いシルエットが目を引く。
この変形機能は大博士リー・ケフレンですら知らなかったものだった。

フラッシュキングよりも高い機動力と敏捷性を持ち味とし、一度倒れてもすぐさま立ち上がる軽快さの持ち主で、タイタンボーイジャンプでの飛行も可能。
スピーディな連続パンチ→ローキック→左右でワンツーパンチ・ダブルパンチといったコンボ攻撃をはじめ、
両肩のキャノン砲「ボーイキャノン」、車輪部を投擲する「ラジアルボンバー」、ラジアルボンバーから刃を出した手裏剣「ラジアルカッター」*2で巨大獣戦士を翻弄する。

問題は馬力の少なさと決定的な必殺技がないこと。
そのため、巨大獣戦士を倒すには下記のグレートタイタンへ合体する必要がある。



ブン「タイタンボーイでも勝てないのかよ~!?」

ジン「イエローフラッシュ、もっとシステムを探ってくれ!」

サラ「OK! ……出たわ!グレートタイタン!!

ジン「それだ!フラッシュターン!グレートタイタン!!


「タイタンボーイ!ジャンプ!!」


完成!グレートタイタン!!



【グレートタイタン】


全高:67.1m
重量:1133t
足サイズ:23.6m
移動速度:140km/h


初合体はタイタンボーイと同じく第18話。
タイタンボーイがフラッシュタイタン後部のコンテナ部と合体した姿。
レッドの「フラッシュターン!グレートタイタン!!」の掛け声と共に、コンテナ部が両脚部と両腕部を展開、
胸部と側面に「F」のマークが刻まれたメット部をせり上げた後、助走をつけて跳躍したタイタンボーイが収納されることで完成する。

その白い体躯はフラッシュキングと比べて二回りほど大きく、劇中ではその巨体だけで巨大獣戦士を圧倒すらしてみせていた。
戦闘においてはホバー走行で押し迫った後、胸部のプリズムから放つ必殺光線「タイタンノバ」で破壊するのがお決まりのパターン。「手足の意味があるのか」とか突っ込んではいけない。
このタイタンノバは最終回「さらば!故郷の星」にてフラッシュキングをも倒したエネルギーを吸収するデウス獣戦士ザ・デーモスをも、逆にエネルギーをたらふく食わせた後に連発して浴びせ、結果、エネルギーを吸収させきれずに破壊するほど強力だった(一発目の発射ではエネルギーを吸われて決定打にはならなかった)。

だが、コンテナ部へと跳躍する際に無防備になってしまうのが最大の弱点で、第20話「復活!巨大ロボ!」では獣戦士ザ・ブルザスにその隙を突かれて窮地に陥るが、マグが修復したフラッシュキングにより救われた。

以後、フラッシュマンはフラッシュキングと使い分ける形で巨大戦を行うことになる。
最終的にフラッシュマン達はメスに勝利し、英雄タイタンの命をも奪った反フラッシュ反応の影響で残り5分の命を過ぎた際にマグが操縦するスターコンドルに彼らは収容されフラッシュ星に旅立って行ったが、タイタンノバ連発によってエネルギーが尽きたグレートタイタンはその場で乗り捨てられた状態になっている。


専用BGM:フラッシュターン!タイタンボーイ


【余談】


その独特の形状とカラーリングのせいか、タイタンボーイは「郵便ポスト」、グレートタイタンは「冷蔵庫」というあだ名がつけられている。
特に後者はあまりに動けない構造とミニチュア造形の関係で余計にそのあだ名が際立っている。

タイタンボーイは、本来は『マシンロボ』シリーズの玩具としてラインナップされていたものだったが、当時市場を競合していた『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』の対抗馬としてこれを戦隊ロボに転用したという経緯がある。
結果として商業的にヒットを収めたことで、これ以降戦隊のロボは複数制が定番となった。
後にタイタンボーイは成型色・頭部の型を変更し、胸部のミサイル発射ギミックを排除して「タフトレーラー」として発売。
設計段階がタイタンボーイより前だったのか、フラッシュタイタンのコンテナを牽引することも可能だが、頭部の形状変更に加えてタイタンボーイにある首が伸びるギミックが無いため、グレートタイタンには合体できない。

また、タフトレーラーの兄として「プロトラックレーサー」も登場。
金型・変形ギミックもタフトレーラーの流用だが、成型色・一回り大きなタイヤ部分・頭部&脚部パーツにエンジンボンネット部分、そしてゼンマイ駆動でBB弾を発射するビッグブレーザーカノンの追加・タイヤ部分の収納など、タフトレーラー以上に大きく異なる仕様となっている。

タフトレーラーとプロトラックレーサーはアニメ『マシンロボ クロノスの大逆襲』に準レギュラーとして登場、プロトラックレーサーも続編の『マシンロボ ぶっちぎりバトルハッカーズ』のレギュラーとして登場している。

後の『未来戦隊タイムレンジャー』第51話「スーパー戦隊大集合」ではタイムレンジャーがタイムジェットγでフラッシュマンが活躍した1986年の時代に来訪した際、タイタンボーイ/グレートタイタンの姿を目撃している。
なお、これに関してアヤセ「それだけ敵が強くなったってわけだ」とコメントしている。

そして2015年秋、KIRINの缶コーヒー「SUPER FIRE」のCM。
ザ・ブルーハーツの名曲「リンダ リンダ」をBGMに映画やアニメで両目を見開くシーンのつなぎ合わせが流れる中、なぜか変形後に両目が光るタイタンボーイのアップシーンが映った。もちろん、その画面の右下にはご丁寧に「©東映」の版権表記が記されている。
この場面をチョイスした際、『フラッシュマン』世代のリクエストがあったのだろうか?謎である。
なお、CM名は「一瞬で、冴える。」篇とのこと。

奇しくも『フラッシュマン』放映から30年を経た2016年秋に放送された深夜アニメ『フリップフラッパーズ』第8話のBパートにもフラッシュキングとタイタンボーイ/グレートタイタンに酷似したロボが登場。
主人公のパピカ&ココナコンビが乗るフラッシュキングに似た「パピナキング」が破壊された後、ココナの幼馴染でもあるライバルキャラ・ヤヤカがフラッシュタイタン似のトレーラーを駆り救援に参上。
3人はキャブ部が変形したタイタンボーイ似の「ヤピコボーイ」で巨大怪獣と戦い、コンテナ部と合体したグレートタイタン似の「グレートパコヤ」のタイタンノバならぬ「パコヤノバ」で跡形もなく消滅させた。
設定画ではヤピコボーイ=「郵便ポスト」、グレートパコヤ=「冷蔵庫」とご丁寧に表記されている。ひょっとしたらスタッフに『フラッシュマン』世代がいたに違いない……。



追記・修正ターン!グレートタイタン!!


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最終更新:2023年11月07日 22:43

*1 第18話の回想シーンでは、なぜか車輪収納や主翼展開もされず尾翼だけが開いた形態で宇宙航行していた。

*2 第43話では手持ちの武器として使用した事も。