電子光虫(遊戯王OCG)

登録日:2016/02/17 Wed 14:55:36
更新日:2023/11/23 Thu 11:28:23
所要時間:約 25 分で読めます




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電子光虫(デジタル・バグ)」とは、遊戯王OCGで登場したカード群である。


▼概要

シャイニング・ビクトリーズで初登場したカード群。「電子光虫」と書いて「デジタル・バグ」と読む。

全身が機械部品でできた昆虫のような姿をしているが、機械族ではなく昆虫族である。モチーフはコンピュータ用語と虫。
各モンスターの名前もコンピュータ用語と虫に関する名前を組み合わせたカバン語となっている。
また名前が「Bug」であることからコンピュータのシステムの不具合を意味する「バグ」も掛けている可能性がある。*1

遊戯王マスターデュエルのソロモードで明かされた設定では、ネットワークの発展と共に生じた不具合から発生した電子生命体との事。
当初は彼らがネットワーク障害を引き起こしていると思われたが、実際はその逆で不具合を修正する為に動いている存在。
一時はそれを知らなかったネットワーク管理者達によって大規模な駆除作戦が実施され、研究対象として確保した分を除き全ての電子光虫が駆除されてしまった為に大規模なネットワーク障害が発生して大混乱に陥った。
その為、一度は駆除した電子光虫を再度ネットワークの海に解き放ち、現在は人々の生活の邪魔にならない程度の活動なら見逃して電子光虫と共存する道を選んだ。

現在メインデッキに入る下級モンスターが3種類、エクシーズモンスターが3種類、関連魔法カードが2種、罠カードが1種類存在している。
…カテゴリではなくカード群という表現に違和感を覚えた方もいるだろう。
実はこのカード群、なんと電子光虫(デジタル・バグ)というカード名を指定するカードが存在していないためカテゴリとしては成立していないのだ。
おそらくは、偶発的に発生したものを外部から観測してカテゴリ化したがゆえに電子光虫自体がそのカテゴリを認識していないのだろう。
電子光虫が揃いも揃って「電子光虫?誰それ?俺は違うよ?」みたいなリアクションしかしないならば、指名することができないのも道理。
逆に、自身が観測できる特性(属性・種族・レベル)が同じであれば同族と認識している、といったところか。

その代わり属するモンスターはすべて昆虫族・光属性。
またメインデッキに入るモンスターはそれに加えて全てレベル3である点が共通しており、この点を活かしたサポートが受けられる。
カテゴリに入っていない分、後述する相性の良いカードのように「お前実は『電子光虫』だったんじゃね?」というカードが存在し、
よくあるカテゴリのように「相性はいいけどカテゴリサポートを受けられないのはなぁ…」という悩みにはつながらない特徴もある。

メインデッキに入るモンスターはすべて以下の共通効果を持っている。
このカードをX召喚の素材とする場合、昆虫族モンスターのX召喚にしか使用できない。
(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚したモンスターは以下の効果を得る。
●(固有の効果)
昆虫族モンスターのエクシーズ素材にしかできない厳しい制限があるものの、
エクシーズ素材にした場合エクシーズモンスターが各素材モンスターごとに固有の追加効果を得られる。

またランク5以上のエクシーズモンスターは以下の共通効果を持つ。
このカードは自分フィールドの(自身のランク-1~2)の昆虫族Xモンスターから
X素材を2つ取り除き、そのXモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。

この効果を利用し、下位のエクシーズモンスターを下敷きに段階的にランクアップを繰り返してゆくことができる。


▼所属カード

属するモンスターの効果はいずれも守備表示に関連した効果を持っているという特徴がある。

下級モンスター

全て光属性・昆虫族・レベル3。
どのモンスターも必ず特定のモンスターを守備表示にすることによって発揮される固有の効果を持っている。

  • 電子光虫(デジタル・バグ)-ウェブソルダー
効果モンスター
星3/光属性/昆虫族/攻 500/守1500
このカードをX召喚の素材とする場合、昆虫族モンスターのX召喚にしか使用できない。
(1):1ターンに1度、自分フィールドの表側攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示にし、手札から昆虫族・レベル3モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚したモンスターは以下の効果を得る。
●このX召喚に成功した場合に発動する。相手フィールドの全ての表側表示モンスターは、守備力が0になり、守備表示になる

蜘蛛のような姿をした電子光虫。
自分フィールド上の攻撃表示モンスター1体の表示形式を変更し、手札から昆虫族レベル3モンスター1体を特殊召喚する。

事実上の二重召喚を内蔵しており、自身も対象にできるため単独でも効果発動できる。
後述するセンチビットと組み合わせることでさらなるモンスターの展開へと繋げることも可能。
下級電子光虫の中でも特に扱いやすく便利な効果だといえるだろう。

エクシーズ素材にしたときに得られる効果はエクシーズ召喚成功時に相手フィールド上のモンスターの守備力を0にした後表示形式を守備表示にする効果。
大概のモンスターは戦闘破壊できるようになる上、センチビットやさらに後述するスカラジエータとの相性も抜群。積極的に狙っていきたい。
因みに守備表示にする効果と守備力を0にする効果は同じタイミングで適用され、
元々の守備力が0のモンスターも守備表示にできるし、元から守備表示のモンスターの守備力も0にできる

名前は「ウェブ」+「ソルダー」。ウェブとはご存知の通りインターネットを介してデータやサイトを閲覧したりするシステムの総称だが、
元来は「蜘蛛の巣」を意味する単語である。蜘蛛のような姿をしているのはそのためだろう。
ソルダーは基盤のはんだ付けなどに利用される金属素材の一種。


  • 電子光虫(デジタル・バグ)-センチビット
効果モンスター
星3/光属性/昆虫族/攻1500/守 500
このカードをX召喚の素材とする場合、昆虫族モンスターのX召喚にしか使用できない。
(1):1ターンに1度、表側攻撃表示のこのカードが守備表示になった時に発動できる。
デッキから昆虫族・レベル3モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚したモンスターは以下の効果を得る。
●このカードは相手フィールドの全ての守備表示モンスターに1回ずつ攻撃できる。

このカードのみ自力で効果発動できず、召喚した後何らかの方法で守備表示に変更しなければならない。
召喚・特殊召喚されたターンはルールによる表示形式変更が不可能なので、基本的には後述のレジストライダーとの併用、もしくは何かしらのカード効果を利用して守備表示に変更することになるだろう。

その代わり効果は強力で、同じ電子光虫だけでなくレベル3の昆虫族なら何でもリクルートできる。
可能ならば前述のウェブソルダーと組み合わせてさらなる展開に繋げたいところだが、
ウェブソルダーとセンチビットを同時に攻撃表示で並べる手段はかなり限られているので工夫がいる。

エクシーズ素材になった時の追加効果は守備表示モンスターに対する全体攻撃効果。
こちらも前述のウェブソルダーと好相性で、ウェブソルダーで守備表示にしたモンスターを一網打尽にできる。
名前はムカデを意味する「センチピード」+データ容量の単位「bit」。CPUが複数連なってムカデのような姿を構成している。


  • 電子光虫(デジタル・バグ)-コクーンデンサ
効果モンスター
星3/光属性/昆虫族/攻 0/守2000
このカードをX召喚の素材とする場合、昆虫族モンスターのX召喚にしか使用できない。
(1):1ターンに1度、このカードがフィールドに攻撃表示で存在する場合、自分の墓地の昆虫族・レベル3モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを守備表示にし、対象のモンスターを守備表示で特殊召喚する。
(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚したモンスターは以下の効果を得る。
●このカードが守備表示モンスターを攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。

自身を守備表示にすることで墓地から昆虫族・レベル3モンスターを釣り上げてくれる。

ウェブソルダーと違ってハンドアドバンテージを消費せず、センチビットと違って自発的に効果を使用できる点が魅力。
墓地に釣り上げ対象が存在すればこのカード一枚から即座にエクシーズモンスターに繋げられる点は特筆に値するといえるだろう。
もっとも下準備なしにすぐに動ける二枚と違って蘇生対象を墓地に用意する必要があるため、一概に優っているとも言い難いが。

エクシーズ素材にした際の追加効果は守備表示モンスターを攻撃する際にカード効果の発動を封じる効果。
確かに便利なのだが、センチビットやウェブソルダーに比べてアドバンテージの破壊に直接関与しにくいのが難点か。

モチーフは「繭(コクーン)」と電子部品の一つ「コンデンサ」。


  • 電子光虫(デジタル・バグ)LED(レディ)バグ
効果モンスター
星3/光属性/昆虫族/攻 500/守 0
このカードをX召喚の素材とする場合、昆虫族モンスターのX召喚にしか使用できない。
(1):1ターンに1度、表側攻撃表示のこのカードが守備表示になった時に発動できる。
デッキから昆虫族・レベル3モンスター1体を手札に加える。
(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚したモンスターは以下の効果を得る。
●このカードが戦闘でモンスターを破壊した時に自分はデッキから1枚ドローする。

マキシマム・クライシスで追加された新規カードの一枚。
メインの効果は守備表示になった時デッキから昆虫族・レベル3のモンスターをサーチするというもの。
発動までが遅く大量展開からの1キルに貢献できない点は痛いが、甲虫装機ダンセルや甲虫装機ホーネットなどを直接手札に持ってこれる効果は能動的なサーチ手段の少ない昆虫族にとってなかなか無視できない有用性である。
こちらもセンチビット同様レジストライダーと組み合わせる事で展開しつつ後続のレジストライダーをサーチ出来るのが魅力。

X素材になったときの効果はモンスターの戦闘破壊時、1ドローできるというもの。
ウェブソルダーの効果で守備表示にしたモンスターをセンチピードの効果で大量破壊すれば爆発的にアドを稼げる可能性もある。

モチーフは「レディバグ(テントウムシ)」と発光素子の一種「LED」。


  • 電子光虫(デジタル・バグ)-レジストライダー
効果モンスター
星3/光属性/昆虫族/攻1000/守1000
このカードをX召喚の素材とする場合、昆虫族モンスターのX召喚にしか使用できない。
(1):自分が昆虫族・レベル3モンスターの召喚に成功した時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、このカードとそのモンスターのレベルを5または7にできる。
(2):このカードが手札から特殊召喚に成功した場合に発動できる。
自分フィールドの昆虫族モンスター1体を選んで表示形式を変更する。
(3):フィールドのこのカードを素材としてX召喚したモンスターは以下の効果を得る。
●このカードの攻撃力・守備力は1000アップする。

ブレイジング・ボルテックスで追加された新規にして「まともに【電子光虫】が組める様になった」とまで言わしめた最重要カード。
レベル3昆虫族モンスターの召喚時に手札から特殊召喚でき、そのモンスターと自身のレベルを5か7に変更出来る。
これにより展開力が底上げされただけでなく、出しにくい上に自身の効果で出すと電子光虫のX素材時の効果が消えてしまうコアベージ・ライノセバスを直接X召喚出来る様になる為、(3)の攻守アップも併せて非常に使いやすくなった。
もちろん、レベル変更を使わずランク3にも繋げられる。
更にX召喚にのみ制限がかかっているのでレベル変更とチューナーを合わせて高レベルのシンクロ召喚を狙う事も可能。
手札から特殊召喚に成功した時に味方の昆虫族モンスターの表示形式を変更出来る効果もある為、別途表示形式変更カードが必要だったセンチビット・LEDバグのリクルート・サーチ効果を召喚したターンに使える様になった為使い勝手が向上。

また、自身を特殊召喚する効果は召喚されたのが「レベル3昆虫族」なら何でも良いのでダンセル・ホーネット辺りと併用出来る点もグッド。

モチーフは「アメンボ(ウォーターストライダー)」と電子部品の一つの「抵抗器(レジスター)」。

エクシーズモンスター

全てのモンスターは素材として光属性昆虫族モンスターを要求する。
またランクはスカラジエータの3から始まり2ランク刻みで増加して行く特徴がある。

  • 電子光虫(デジタル・バグ)-スカラジエータ
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/光属性/昆虫族/攻1800/守1400
昆虫族・光属性レベル3モンスター×2体以上
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を2つ取り除き、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの表示形式を変更し、その効果をターン終了時まで無効にする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):1ターンに1度、このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
破壊したそのモンスターをこのカードの下に重ねてX素材とする。

第一の効果はフリーチェーンの効果無効+表示形式変更効果。
素材を全て使い切ってしまうため実質使い切りではあるが、やはりフリーチェーンの妨害効果は厄介。
このカード自体かなり出しやすい部類なので効果を生かす機会は多いだろう。

攻撃力は低いが自身の効果により表示形式を守備表示に変更してやれば攻撃を妨害できる。

ただし守備表示のモンスターに使えば当然攻撃表示になるため、
厄介な効果を持った高攻撃力モンスターを出されて見逃すか戦闘破壊されるかの二択を迫られたり、
効果を無効にされても痛くない高攻撃力モンスターで攻撃して無理やり効果を発動させるといった戦法を取ってくる可能性も捨てきれないので注意。

第二の効果は破壊した相手をエクシーズ素材にしてしまう効果。
この攻撃力ではせいぜい下級モンスターと相討ちになる程度しかできないため、
基本的には上述の下級モンスターの効果や自身の効果で守備表示にしたモンスターを狙ってゆくことになる。
うまくエクシーズ素材を稼げれば後述のコアベージに繋ぐ際に有利になるが、無理に狙うような効果ではないだろう。
一度戦闘破壊して墓地に送る必要があるためペンデュラムモンスターには効かず、戦闘破壊及び墓地送りをトリガーとする効果も発動してしまうという欠点もある。

モチーフは「フンコロガシ(スカラベ)」と放熱装置の「ラジエータ」。
ファンの取り付けられた円柱状のラジエーターを転がしている。


  • 電子光虫(デジタル・バグ)-コアベージ
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/光属性/昆虫族/攻2200/守1800
昆虫族・光属性レベル5モンスター×2体以上
このカードは自分フィールドのランク3・4の昆虫族XモンスターからX素材を2つ取り除き、そのXモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、相手フィールドの守備表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを持ち主のデッキに戻す。
(2):1ターンに1度、フィールドのモンスターの表示形式が変更された場合に発動できる。
自分の墓地の昆虫族モンスター1体を選び、このカードの下に重ねてX素材とする。

電子光虫の上位エクシーズモンスター。
エクシーズ素材を見ておかしいと思った人もいるかもしれない。
そう、2022年10月現在、昆虫族・光属性・レベル5モンスターは1体も存在していない
そのため何らかのカード効果を利用しない限り正規の手段でのエクシーズ召喚は不可能となっている。

よってこのカードはレジストライダーのレベル変更効果かランク5以上の電子光虫エクシーズモンスターが共通して持つランクアップ効果を利用するのが主な召喚方法となる。
ただし、ランクアップ効果はX素材となっている電子光虫のX素材になった時の効果が使えなくなるのであまりお勧めはしない。

こちらも固有効果は二つある。
一つは守備表示モンスターをデッキバウンスする起動効果。
ウェブソルダーやスカラジエータの効果で表示形式を変更してやればかなり手広くモンスターを除去できる。
裏側表示でもいいので月の書を絡めるのも有効。

もう一つはモンスターの表示形式変更時に墓地からエクシーズ素材を補充する効果。
共通効果でランクアップした直後はエクシーズ素材を大きく損耗していることが多く、
比較的緩い条件で安全にエクシーズ素材を補給できるのはありがたい。

表示形式が変わったモンスターのコントローラは問わないので、
自分フィールド上の下級電子光虫の効果を発動したり、スカラジエータの効果を使用したりするだけでも発動できる。
ただし調子に乗ってエクシーズ素材を補給しすぎると肝心な時にコクーンデンサの蘇生対象がいなくなったりして困ることになるので注意。

モチーフはおそらく「モンシロチョウ」と「プロセッサコア」。
…どこがモンシロチョウなんだと思われる方に説明すると、モンシロチョウの幼虫はキャベツを中心としたアブラナ科の植物につくため、
英語で「キャベージバタフライ」と言う。
…要するに名前の語感を重視した結果「バタフライ」が抜けて名前に「キャベージ」だけが残ったのである。分かりにくい。


  • 電子光虫(デジタル・バグ)-ライノセバス
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/光属性/昆虫族/攻2600/守2200
昆虫族・光属性レベル7モンスター×2体以上
このカードは自分フィールドのランク5・6の昆虫族モンスターからX素材を2つ取り除き、そのXモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
(1):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
相手フィールドの守備力が一番高いモンスターを破壊する。
この効果は相手ターンでも発動できる。

最上位電子光虫。このカードもやはりエクシーズ素材に要求される条件に対応するモンスターは存在していない。

第一の効果は自身に貫通効果を与えるというもの。
ウェブソルダーの効果で守備力を0にした相手に対してなら戦闘破壊されるリスクも少なく、攻撃力2600をそのまま通すことができる。そこにレジストライダーの効果が加われば3600にもなる。
ダメージレースに大いに貢献してくれるだろう。

第二の効果は地砕きを彷彿とさせる破壊効果。
高攻撃力のモンスターは守備力も高くなりやすいので発動すれば必然的に攻撃力の高いモンスターにターゲットが向きやすい。
また破壊されるモンスターが決定されるのが効果解決時である関係で対象を取る効果として扱われないため、対象耐性のあるモンスターでも問題なく破壊できる。

ただしそれを見越して高守備力のモンスターを囮にされたり、
攻撃力は高いが守備力の低い爆竜剣士イグニスターPのようなモンスターを使われたりすると狙ったモンスター以外に効果が吸われてしまう。

総じてスペックの高いモンスターではあるものの、
ランクアップで出そうとするとスカラジエータから合計4つものエクシーズ素材を消費する羽目になるため、狙って出すのはかなり難しい。
スカラジエータやコアベージと違って自力でエクシーズ素材を補給できないのも痛い。

活躍させたいならレジストライダーからの直接X召喚が基本となるだろう。

モチーフは「カブトムシ(ライノセラスビートル)」
+コンピュータのメインシステムと外部機器や内部システムを接続するネットワークを意味するコンピュータ用語「バス」だと思われる。
コアベージと同じ理由で名前にカブトムシ要素が残っていない。だから分かりにくいっつってんだろ!!


魔法・罠カード


  • 光虫基盤(バグ・マトリックス)
フィールド魔法
「光虫基盤」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの昆虫族モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。
(2):自分フィールドの昆虫族Xモンスター1体を対象として発動できる。
手札の昆虫族モンスター1体をそのモンスターの下に重ねてX素材とする。

打点補強効果とエクシーズ素材の補給効果を併せ持つフィールド魔法。
確かに打点強化はありがたいのだがはっきり言って使えない。

エクシーズ素材補給効果は手札からしか素材を用意できず、ただでさえ電子光虫デッキでは貴重な手札アドを消耗してしまう。
そもそもライノセバス以外のエクシーズ電子光虫は自力でエクシーズ素材を補給できる手段を持っているわけで……
専用フィールド魔法としてはあまりに弱すぎるため、ちょっと強くなった『森』とまで揶揄されることも...


  • 光虫信号(バグ・シグナル)
速攻魔法
「光虫信号」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの昆虫族Xモンスター1体を対象として発動できる。
その自分のモンスターよりランクが2つ高い、またはランクが2つ低い昆虫族Xモンスター1体を、
対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

昆虫族専用の疑似RUM。この手のカードには珍しくランクダウンも可能。
基本的にはスカラジエータか蟻岩土ブリリアントからのコアベージルートになるが、甲虫装機を併用してレベル4のエクシーズモンスターも展開する場合、ランク6のエクサビートルなども視野に入る。
また「No.70 デッドリー・シン」の効果と併用すれば偶数レベルのモンスターから奇数ランクのエクシーズモンスターへと繋ぐことができるようになる。
速攻魔法である点もサクリファイスエスケープやバトルフェイズ中の追撃に利用できることから評価できる。
惜しむらくはランク9の昆虫族エクシーズモンスターが存在しないことか。もし存在したら不足しがちな打点を補ってくれたことだろう。
普段エクシーズ召喚しづらいモンスターも出せるようになるため戦術の幅を大いに広げてくれることだろう。

とは言え発動できる場面や用途は限定されているため採用するならこのカードを使ったコンボを前提にしたデッキ構築やエクストラデッキの構成を考える必要がある。


  • 光虫異変(バグ・エマージェンシー)
通常罠
「光虫異変」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の墓地の昆虫族・レベル3モンスター2体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
(2):自分の墓地からこのカードとXモンスター1体を除外して発動できる。
自分フィールドの全ての昆虫族・レベル3モンスターのレベルはターン終了時まで、除外したXモンスターのランクと同じ数値のレベルになる。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は昆虫族モンスターしか特殊召喚できない。

ポンコツ気味のフィールド魔法とは打って変わってこちらは非常に優秀な効果を持つ。

第一の効果はさながらガトムズの緊急指令とでも言うべき効果で、このカード一枚から一気にエクシーズ召喚まで持ち込める。
特殊召喚されたモンスターは効果が無効になるが、エクシーズ素材にしたときの追加効果は問題なく発動できる。
そもそもカード一枚が場のモンスター2体に化ける有用性の前では些細な問題である。

第二の効果は墓地のエクシーズモンスターとこのカードを除外し、
自分フィールド上の昆虫族・レベル3モンスターのレベルを除外したエクシーズモンスターのランク相当のレベルへと変更するというもの。
ライノセバスやコアベージが実在しないモンスターをエクシーズ素材に指定していた理由がこれ。

この効果を利用することで自分フィールド上の下級電子光虫のレベルを変更し、
各上位電子光虫エクシーズモンスターの素材条件を満たして直接エクシーズ召喚することができるようになり、
ひいては上位電子光虫エクシーズモンスターに下級電子光虫の効果を付与することができるようになる。*2

ただしこの効果を使用する場合は同名の昆虫族エクシーズモンスターを複数採用することがほぼ前提条件となるため、
エクストラデッキが圧迫されるうえ、発動ターンは昆虫族モンスターしか特殊召喚できないため実質的に電子光虫専用であるという問題もある。
ちなみにコストとして除外するエクシーズモンスターには指定がないので、昆虫族以外のエクシーズモンスターもコストにできる。


▼相性の良いカード

■バチバチバチ
エクシーズ素材にすると素材にしたエクシーズモンスターに守備貫通効果を付与する。
光属性・昆虫族・レベル3・エクシーズ素材にすると追加効果とまるで電子光虫の一種なんじゃないかと思えるほどきれいに噛みあった性質を持つ。
電子光虫と共通のサポートが利用できるうえ、ウェブソルダーの守備表示+守備力0と非常に相性が良く、
センチビットの全体攻撃効果も加わればスカラジエータですら1ターンキルが視野に入ってくるレベルの大ダメージが期待できる。

共鳴虫(ハウリング・インセクト)
昆虫族専用のリクルーター。
電子光虫はとにかくデッキからカードを引き出す手段に乏しく、相手のアドを破壊することはできても自分がアドを得ることは苦手とする。
デッキからモンスターをダイレクトに引き出せる数少ない手段なので可能な限り積んでおきたい。
レベル3なので一部の電子光虫カードには対応するが、地属性なので電子光虫エクシーズモンスターの素材にはならない。

■レベル3の昆虫族チューナー
現在はナチュル・スティンクバグナチュル・バタフライ、赤蟻アスカトル、トランシケーダ、円喚師フェアリの5体が該当。
下級電子光虫及び光虫異変で蘇生すればレベル6シンクロモンスターを出せる。
中でも円喚師フェアリは自分か相手の墓地に昆虫族か植物族がいれば手札から特殊召喚出来る上に、昆虫族か植物族のシンクロモンスターの素材にする場合は非チューナー扱いにも出来るので柔軟な対応がしやすい。
シンクロ先の内、B・Fー突撃のヴォウジェは攻めて来る相手に強く、守備表示をターゲットにする電子光虫と役割分担が出来るため相性が良い。
もう1体レベル3を用意すればおなじみのトリシューラも。
昆虫族でシンクロ、といえば地底のアラクネーがいるのだが、残念ながら現在は該当モンスターの中に闇属性は存在しない。

A・ジェネクス・バードマン
効果使用後の下級電子光虫やクレーンクレーンの再利用に活用でき、シンクロ召喚も視野に入る。
レベルも3なので噛み合いやすい。

オネスト
言わずと知れた光属性の味方。
打点が不足気味の電子光虫において戦闘面での大きな後ろ盾となってくれるこのカードの存在は大きい。
特にスカラジエータと戦闘を行う際に使われると返り討ちにされた挙句吸収されて墓地利用まで出来なくなるため、チラつかせるだけでうかつに攻撃できなくなる。

甲虫装機(インゼクター)
あのマジキチコスプレ野郎こと甲虫装機とも好相性。
メインになるダンセル、センチピード、ホーネットはすべてレベル3であるため、電子光虫とサポートを共有しやすい。
センチビットやウェブソルダーの効果と絡めて展開すれば瞬く間にフィールドがモンスターで埋め尽くされる。
エクサビートルからライノセバスという芸当もある。

■クレーンクレーン
墓地からレベル3のモンスターを釣り上げてくれる。
下級電子光虫はすべて対象になるほか、サポートに使ったほかのレベル3昆虫族も釣り上げられる。
ただし効果が無効になってもエクシーズ召喚先を制限する下級電子光虫の共通デメリットは無視できず、
また電子光虫エクシーズは光属性・昆虫族しか素材にできないので、下級電子光虫を釣ってもそのままでは蟻岩土ブリリアント程度しかエクシーズ召喚できない。
別途モンスターを用意してリンク召喚に繋げるのも良いだろう。

■ギャラクシーワーム
召喚成功時、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合デッキからレベル3以下の「ギャラクシー」効果モンスター1体を特殊召喚できる。
発動条件が厄介ではあるものの、下準備なしでいきなりエクシーズ素材一式を揃えられるのはやはり強力。
光属性・昆虫族なので電子光虫の素材にもできる。

■マザー・スパイダー
表側守備表示のモンスター限定かつ自分の墓地のモンスターが昆虫族だけの場合限定だが、相手のモンスターを勝手に2体もコストにして自分フィールド上に特殊召喚できるという壊獣もびっくりな非常に強烈な除去性能を有する。
ウェブソルダーの効果やサポートカードにより守備表示のモンスターを複数用意するのは簡単なので、一枚忍ばせておくと凶悪なカウンター効果持ちや厄介な永続効果持ちに強く出られるかもしれない。
召喚後は単なるバニラなので、打点要員のおまけ付き除去と考えるかリンク素材・エクシーズ素材などに使うなりしてしまおう。

■夢蝉スイミンミン、オイリーゼミ
蝉丸の使用したレベル3昆虫族モンスター。
スイミンミンは自分の場に攻撃表示の昆虫族がいたら手札特殊召喚可能で場に出た時にモンスター1体の表示形式の変更が出来る、と下級電子光虫が欲しい要素を兼ね添えたミンミンゼミ。単純な展開だけでなく、センチビットのリクルートやLEDバグのサーチの誘発も可能なので更なる展開にも繋げられる。
オイリーゼミは自身の表示形式が変更された時に同名モンスターをリクルートするアブラゼミ。上記のスイミンミンやウェブソルダー、レジストライダー辺りとの併用は必要だが頭数を増やせるのは大きい。
更に場に出た時に自分の昆虫族全員のレベルを1つ下げる効果もあり、ランク2やレジストライダーと併用してランク4・6のエクシーズ、シンクロのレベル調整も可能。
どちらも電子光虫と相性は良いが、光属性ではなく風属性のため直接電子光虫エクシーズの素材に出来ない点には注意。

■大樹海
破壊された昆虫族と同レベルの昆虫族をデッキからサーチできる永続魔法。
手札に握っていたいウェブソルダーやコクーンデンサなどを直接手札に持ってこられる貴重な手段になりえる。
共鳴虫との相性も良く、自爆特攻を繰り返せば最大3枚まで手札アドが稼げる。
しかしレベルを持たないエクシーズモンスターとの相性は最悪なので採用枚数はデッキと要相談。

■アヌビスの呪い/進入禁止!No Entry!!/アースクエイク
いずれもフィールド上の全モンスターを守備表示にする効果を持つ。
センチビットの効果を即座に発動できるだけでなく、戦闘破壊を容易にする、相手モンスターの攻撃を妨害して戦線を維持するなどの役割も持っている。

「アヌビスの呪い」は守備表示化に加えて発動ターンの表示形式変更の封印、守備力0化といったおまけもついてくるので拘束力が強くコンボも狙いやすいが、
反面自分のモンスターも巻き込まれるため攻め手が遅れやすく、また通常モンスターには効かないという欠点がある。

「進入禁止!No Entry!!」はアヌビスの呪いよりも拘束力が低く、相手バトルフェイズ前に発動してもそのまま表示形式を変更して攻撃を続行されてしまうため、
サイクロンなどで狙われて発動を強制されると効果が薄いという欠点があるが、
反面自分に対するデメリットも少なく自分のターンで能動的に発動しても攻め手が遅れにくいというメリットもある。

「アースクエイク」は通常魔法ゆえに攻撃妨害の目的で使用できないという点で上記の二枚に劣るが、引いてすぐに発動できる即効性が売り。
プレイスタイルに合ったものを選ぼう。

守備表示に出来ないリンクモンスターの存在にはくれぐれも注意。

■月の書
相手モンスターを裏側守備表示に変更する。
裏側表示にしてしまうので単体に対する妨害性能は上記のアヌビスの呪いなどよりも抜きんでている。
速攻魔法なのでセットして奇襲することも自分のターンで能動的に使うことも可能な柔軟性が利点。

■アリの増殖
昆虫族モンスターをリリースし、レベル4の兵隊アリトークンを2体特殊召喚する。
新マスタールール施行により以前のように大量のエクシーズモンスターを並べて圧殺する戦法が取りづらくなったため、
リンクモンスターの採用によりそれを補う必要が出てきた。
アリの増殖は比較的緩い条件でリンク素材を2体分も水増しできるため、ウェブソルダーやコクーンデンサの効果と合わせてリンク召喚しづらいLINK3以上の大型リンクモンスターも展開しやすくなる。
ただし、ルール改訂でリンクマーカー無しでエクシーズモンスターが再び複数出せる様になったため、単なるリンク素材水増し要員としては使いづらくなった。
チューナーと合わせてシンクロ召喚のレベル調整に使うなど別の役割が求められる。

RUM(ランクアップマジック)-アストラル・フォース
電子光虫モンスターのランクアップに利用できるが、それだけなら光虫信号でもほとんど同じことができる。
かなり用途も限られるため、ある種のサーチカードに対応している点や自己サルベージできる点、
昆虫族以外のランクアップにも使える点を活かせるかどうかが採用の可否を分けるだろう。

■モンスタースロット
自分フィールド上のモンスター1体を指定し、指定したモンスターと同レベルのモンスター一体を墓地から除外して1ドロー。
ドローしたカードが除外したカードと同レベルのモンスターカードだった場合そのまま特殊召喚できる。
電子光虫と相性の良い数少ない汎用ドローソースの一つ。電子光虫デッキはは基本的にモンスターのレベルが3に統一されているため、特殊召喚効果も狙いやすい。

No.20 蟻岩土ブリリアント
攻撃力1800、効果は攻撃力上昇効果だけ…と性能面で特筆すべき点はほぼない。
このカードの真価はこのカードのステータスが光属性・ランク3・昆虫族と、
スカラジエータと完全に一致しているにもかかわらずエクシーズ素材に縛りがない点にこそある。
つまりこのカードはスカラジエータと同じ属性・種族であるためそのままコアベージへとランクアップできてしまうのだ
先ほども述べた甲虫装機やクレーンクレーンなどはいずれも電子光虫のエクシーズ素材にできないという問題を抱えていたが、
このカードを中継することによってそれらのカードも実質的にコアベージのエクシーズ素材として利用することができるようになる。

No.3 地獄蝉王ローカスト・キング
まさかのOCG化を果たした自称真の三番。ランク3の昆虫族で縛りなし、というブリリアントと同じ強みを持つが、こちらは守備特化。
表示形式が変更された場合に手札・墓地から昆虫を展開、モンスター効果発動に対して素材を切ってそいつの効果無効+場の昆虫の表示形式変更or守備500アップと、電子光虫で戦うために生まれたようなモンスター。
ただ、必ずチェーン2以降の発動になるためセンチビットやLEDバグの誘発効果はタイミングを逃すことに注意。スカラジエータとの違いとして、こちらは切る素材は一つで良いこと、リンクモンスターにも有効なことがある。

■機装天使エンジネル
電子光虫からはエクシーズ召喚できないのがネックではあるが、
ライノセバス以外の電子光虫エクシーズモンスターは全体的にステータスが低いので、それらの維持に貢献できる。
コアベージとは特に相性がよく、耐性を付与しつつ素材補充効果のトリガーとなれる。

■甲虫装機 エクサスタッグ
レジストライダーの登場により選択肢に挙がったランク5昆虫族。
単なるモンスター除去ならコアベージ・ライノセバスで間に合っているので、守備表示にならないリンクモンスターを吸収するのが主な役割。
レジストライダーで補えるとは言えステータスが低いのには注意したい。

■ No.28 タイタニック・モス
レジストライダーの登場により選択肢に挙がったランク7昆虫族。
ダイレクトアタックとバーンで相手のライフを削り切るフィニッシャー。
削りきれなくても天霆號アーゼウスの降臨条件を満たせるので隙を作りにくい。

■No.2 蚊学忍者シャドー・モスキート
蝉丸とのまさかの友情ごっこコンボで採用候補に挙がったランク2。
オイリーゼミとの併用が必須になるが、攻撃強制と幻覚カウンターによる効果無効とバーンで攻撃表示の高打点モンスターを狙い撃ちに出来る。
専用サポートの蚊学忍法 軍蚊(アーミーモスキート)マーチがレベル4以下の昆虫族を展開出来るので電子光虫とも相性が良いのが強み。

■リンクモンスター
新マスタールールの施行により電子光虫デッキはデッキ構成を大きく変えることを余儀なくされたが、代わりにリンクモンスターという新たな力も得た。
電子光虫共通の効果外テキストによってエクシーズ召喚先には制限がかかるが、リンクモンスターはチューナーも必要なく、数と条件さえ揃っていればどんなモンスターでも素材にでき、しかも電子光虫の効果外テキストの制限にも引っかからない。
現状電子光虫と特別相性が良いリンクモンスターが存在するわけではないが、先述のアリの増殖なども併用すれば強力な効果を持つファイアウォール・ドラゴンやトポロジック・ボマー・ドラゴンなどのリンク召喚も可能。
そうでなくてもリンク2程度の軽量リンクモンスターなら簡単に展開できるため、それらを起点に新たな1キルコンボを開拓できる可能性もある。
とは言え電子光虫の強みである後半の効果が活かしづらくなる上、リンクモンスターによってエクストラデッキが圧迫されてしまう点も無視できない。
ルール改訂で従来通りリンクマーカー不要でエクシーズを並べられる様にもなったので枠の圧迫が更に響く事に。
良くも悪くも様々な可能性を秘めた未開の分野だといえる。


▼デッキ概要

デッキの軸になるのは五種類の下級モンスター。
LEDバグがサーチ、ウェブソルダー・センチビット・コクーンデンサそれぞれが特定のエリアから昆虫族・レベル3のモンスターを展開できる効果を有しており、
レジストライダーの自己特殊召喚効果を軸に自分フィールド上にスカラジエータを初めとする昆虫族エクシーズを展開。

各下級モンスターやエクシーズモンスターの効果によって相手モンスターの表示形式を守備表示にしつつ戦闘破壊し、
隙を見て上位のエクシーズモンスターにランクアップさせながらビートダウンを行っていく。

……とまあ簡単にこのデッキの概要を説明してみたわけだが、はっきり言ってかなり気難しいデッキである。
確かに個々のカードのポテンシャル自体はそれなりに高く優秀なのだが、
それ以上に昆虫族という括り自体が大きな問題を抱えているためにそれらを十全に生かすことができていない。

以下電子光虫デッキ(及び昆虫族という種族そのもの)が抱える弱点を挙げてゆく。

弱点

サーチカードが少ない

戦士族の「増援」、恐竜族の「化石調査」などのように、能動的に発動できかつ昆虫族全体で共有できるサーチカードが少ない。
というか有用な昆虫族のサポートカード自体が少ない。
うかつに強化すると甲虫装機で悪用されるのが目に見えているため分からないでもないが…そもそもそんな爆弾みたいなカテゴリ最初から作るなよコンマイは…

そのため電子光虫デッキは常に手札事故との戦いになる。
運よくキーカードが初手に来てくれなければ攻め手が大きく遅れるし、手札事故を起こしてもリカバリが効かない。
汎用ドローソースにも相性が良いものが少なく、無理にそれらを投入したとしてもデッキ枠を圧迫してコンボカードを積みにくくなったりする。
せめて電子光虫というカテゴリを明確に指定したサポートカードがあればもう少し動きようがあるのだが、それだとせっかくの個性が没個性になりかねないし……

アドバンテージの消費が激しい反面アドバンテージの回復手段に乏しい

エクシーズモンスターに戦力を依存する関係上、多量のモンスターを効率よく展開できないとエクシーズモンスターを並べられずじり貧に陥る。

メインデッキのモンスターのレベルの関係上ランク3のモンスターが中心になるのだが、
電子光虫の下級モンスターは昆虫族エクシーズモンスターのエクシーズ素材にしかできない制限がある。

そのためこれらのカードを使って出せるのは必然的にスカラジエータか蟻岩土ブリリアントになるのだが、
これらはとてもじゃないが単独で戦線を維持できるような存在ではない。

基本的にはそのままコアベージ、ひいてはライノセバスへとランクアップさせてゆくことになるのだが、
RUMを使わない場合は重ねてエクシーズ召喚する際にせっかく用意したエクシーズ素材を2つも消費してしまう。

上記のサーチカードの項でも述べた通りアドバンテージの回復手段は著しく限られており、
これまた運よくキーカードを揃えて大量展開へと繋げないとやはりじり貧に陥る。


始動が遅い

モンスターを大量展開できるギミックが無いため、複数のエクシーズモンスターを並べるためにはターンをまたぐ必要が出てくる。
始動の遅さを改善するためには甲虫装機などを組み込んで別ルートで素材を調達するなどの工夫が必要になるが、
他テーマ複合型のデッキは必要なキーカードが増加し、結果単独では使えないそれぞれのテーマのキーカードが中途半端に手札に来て、
事故を誘発するリスクもあるためデッキバランスの調整が格段に難しくなる。

テーマ内で能動的に展開出来る手段がレジストライダーに強く依存しており、
またセンチビットは自力で効果を発動できず、発動のためには召喚してから1ターン待つかサポートカードを利用する必要があるため、
そういった面でも立ち上がりの遅さが目立ってしまう。


偏ったレベル

レベルが統一されている事はそのランク帯のエクシーズモンスターを出しやすいメリットである反面それ以外のレベルのモンスターを投入しにくい弱点にもなる。
昆虫族の優秀なアタッカーであるデビルドーザーは重い墓地コストとレベルの問題から相性が悪く、
軽い墓地コストで召喚権を消費せずだせる小型版のジャイアントワームもレベル4なので、
エクシーズ素材にならず相性が悪いなど一部の優秀な昆虫族モンスターと相性が悪い。



デッキの回転率を維持しながらこれらの電子光虫を活用してゆくためにも、
カテゴリ外の様々なサポートカードを組み込んで動きを補助する必要があると言えるだろう。





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最終更新:2023年11月23日 11:28

*1 コンピュータの「バグ」の語源がそのものずばり虫の「bug」である

*2 例えば下級電子光虫をエクシーズ素材とした状態のスカラジエータに重ねる形でコアベージをエクシーズ召喚したとしても、スカラジエータがエクシーズ素材として持っていた下級電子光虫の追加効果は得られない。追加効果を得るためにはこれら下級電子光虫のレベルを変更して直接素材にする必要がある。