ランチ(ドラゴンボール)

登録日:2016/02/11 (木) 11:03:27
更新日:2024/04/17 Wed 00:11:03
所要時間:約 4 分で読めます





すいませーーーん!

わたしクシャミをするたびに
性格がいれかわっちゃうみたいなんですけど


ランチとは、漫画ドラゴンボールの登場人物。



人物

亀仙人の住まいであるカメハウスの元同居人。
エイジ732年6月17日生まれで悟空より5歳年上。身長は160cmで体重は48kg。
クシャミをする度に人格がコロコロ入れ替わる二重人格娘
髪が黒色(アニメでは青色)の時はおしとやかだが金色になると凶暴な性格となる。
顔つきも変化し、黒色の時はやや童顔で、金色の時は目つきが鋭くなる。
共通する点は、(同一人物だから当然だが)亀仙人が思わず鼻の下を伸ばすほどスタイルがいい事か。

おしとやかな人格の時の一人称は「わたし」で、丁寧な言葉で話す。
料理が得意な優しいお姉さんといった感じであり、悟空クリリンの事は弟のように可愛がっている。アニメでは「~さん」付けである。
黒髪ランチの時には、心が清らかな者でないと乗る事ができない筋斗雲にも問題なく乗れる。
やや天然ボケな面があり、フグを料理した際に取りをせず、悟空(修行で負けたバツゲームとして晩メシ抜きだったため助かった)以外を3日間寝込ませてしまったり*1
悟空達男性陣の前でいきなり着替えを始めたり、ブルー将軍が仕掛けた爆弾が重たかったので家のゴミ箱に捨てようとした事がある。
普段も服装にはこだわりはないのか、性格に似合わず金髪ランチの着ていたラフな服装でいることが多い。
アニメ版では「都会はわたしには合わない」と思っていた。

凶暴な人格の時の一人称は「オレ」で、男のような荒っぽい口調で話す。
どこからともなくマシンガン拳銃を取り出し、それを乱射させる危険人物。
過去に銀行強盗を何度も働いているらしく、アニメ版では懸賞金200万ゼニーがかけられていた。
それ故、パトカーのサイレンを聞くと逃げようとしたり、飛行機に乗るとハイジャックをしたくてうずうずする事も。
当初は悟空達にも容赦なくマシンガンをぶっ放していたが、話が進むうちにそういう事はなくなった。
ちなみに銃無しでも素の戦闘力は一般人より高いようで、屈強なレッドリボン軍兵士に人質に取られた時はパンチ一撃で相手をのしていた。
アニメ版では「都会のほうが性に合っている」と思っており、地震が苦手という可愛い弱点も追加されていた。

一応この特異体質の事は自覚しているようだが、入れ替わる直前の記憶は無い模様。
最初の頃はおしとやかな人格でいる事で周囲を安心させる事がほとんどだったが、レッドリボン軍ピッコロ大魔王のような強敵が現れる度に段々と凶暴な人格の彼女が頼りにされていった。
また、レッドリボン軍編後半からは金髪ランチでいる事のほうが多くなる。*2
そのため、肝心なところでクシャミをしておしとやかな人格に戻ってしまい、周囲を逆にガッカリさせる事もあった。

天津飯のワイルドさに惚れ、亀仙人の弟子になるよう勧めたり、文通を持ちかけた事もある。
ラディッツが襲来する5年前にカメハウスを出て行き、以降は天津飯を追っかけてどこかへ行ってしまった。
原作ではこれ以降一切登場しなくなるが、フェードアウトした理由はよく分かっていない。
ただし、旧版背表紙の22巻と23巻に登場している。
作者曰く「いつもすれ違っていて結局会えなかった」らしい。
だが別のインタビュー記事では「1回ふられたけどそれでもしつこく食い下がり、結局一緒にいるんじゃないかな?」とも言っており、聞く度にその後の動向は変化している。


活躍


  • 亀仙人修行編
初登場。
登場当初は金髪ランチが強盗を働いた直後で、バイクで警察と逃走劇を繰り広げていた。
その時にクシャミをしてしまい、黒髪ランチとなってバイクから放り出され警察に追いつかれる。
そのまま警官に逮捕されそうになるが、そこに「ピチピチギャル」を探しに来た悟空達が登場。
悟空に警官達をやっつけてもらい、そのまま彼らとカメハウスへ向かった。
丁度警察から追われる身となっていた彼女は、亀仙人の「しばらくここでのんびり暮らしてみませんか?」という誘いを受け、カメハウスに住み込む事を快く決めた。
後に自身の特異体質を明らかにするとクシャミを警戒されるようになり、以降は金髪ランチより強い悟空が彼女と一緒の布団で寝るようになった。(亀仙人「うらやましいのう…!」)アニメでは黒髪ランチが悟空の寝顔を見て頬にキスする場面も。

  • レッドリボン軍編
レッドリボン軍に人質に取られた際は、前述のとおり金髪ランチになって兵士をぶっ飛ばしていたが、後に戻ってきた悟空達が大きなダイヤを持っている事を知るとそれを奪って彼方へと逃走した(すぐに黒髪ランチになって戻ってきたけど)。
その後はいつの間にか金髪ランチになり、レッドリボン軍本部に乗り込もうとした時は「腕がなるぜ…」と血湧き肉踊り、本部手前でヤムチャ達が乗り込むための作戦を考えていた時には「とっととなぐりこんでぶっ殺してやろうぜ!!」と物騒な事を言って引かれていた。
だがそのレッドリボン軍を悟空が1人で壊滅させたと知った時は「たったひとりのガキが…」と驚きの表情を見せていた。

  • 第22回天下一武道会編
この頃には金髪ランチもすっかりメンバーに馴染んでおり、頼りになる姉御肌キャラとなっていた。
相変わらず拳銃を所持しており、それで威嚇して人払いをし天下一武闘会の会場で“特等席”をとる場面もあった。
この時に知り合った天津飯に一目惚れし、何とかしてお近づきになろうとしていたが、その直後に大事件に巻き込まれてしまう。

  • ピッコロ大魔王編
ピッコロ大魔王が復活し、テレビ中継での彼の国王としての抱負(犯罪でも何でも自由にして構わない)を聞いた時は、「結構いいこと言うじゃねーか」とメンバーでただ1人賛同する。
しかし、天津飯がピッコロ大魔王を倒しに向かっていたため、「天津飯になにかあったらタダじゃすまねぇ!!」とヤムチャ達と一緒に助太刀に向かう。
その途中で黒髪ランチに戻ってしまい「ピクニックですかぁ?」とのんきな事を言っていたが、そのまま助太刀に同行して天津飯と無事再会を果たした。

  • 第23回天下一武道会編
今大会でも前回と同様に金髪ランチで場所取りを行った(笑)。
決勝戦でマジュニアがピッコロ大魔王に似ている事にいち早く気づき、会場を騒然とさせるが、逃げる事無くその場に留まり最後まで試合の行く末を見守った。
ちなみに神様が天津飯の開けた穴へ避難するのにもたついていた時には、「神だかなんだか知らねえがとっとと入りやがれ!!」と乱暴に蹴り落とすという神をも恐れぬ行動を取っていた。
だが、結果的に見ればランチのしたことは正しかったので、これは神様が悪いと言うべきだろう。

本編ではないものの、連載当時にジャンプに掲載されたおまけ漫画にて1コマだけ登場。
天津飯が界王星で修行している事を知らずに何処に行ったかを探していた。
この漫画はドラゴンボール大全集や超全集に収録されている。


アニメ版の活躍

  • 無印
概ね原作通りになっているが、黒髪の方は天然っ気が、金髪の方は情の厚さや亀仙人の扱いの雑さが分かるエピソードが若干追加されている。
また、話の合間合間でズレた発言をしたり、タイミング悪くクシャミをして周囲を脱力させたり、といったコメディキャラとしてのエピソードが原作よりも増えている。更に黒髪金髪問わず亀仙人がセクハラを狙う場面も追加されているが、ほぼ全て未遂になっている。特に黒髪ランチには完全に全敗しており、身体に触ることはおろか、裸を見ることすら作中では出来なかった。天然ボケは強い。*3
ちなみに映画の2作目「魔神城の眠り姫」3作目「摩訶不思議大冒険」にも出演している。

  • Z
この作品では第23回天下一武道会以降の天津飯とのエピソードも描かれており、天津飯がナッパに殺された時はその悲しみを癒すために酒に溺れていた。
魔人ブウ編でも再登場し、ベジータの呼びかけには応じていなかったが(面識がないので当然だが)、悟空が呼びかけた際に車から降りて元気玉に協力するシーンがある。
この頃には食品の配送業をしているようで、ブウ編では40代の為流石にやや老け口元に小皺が入っていた。

初代エンディングに登場していたが、この作品では『Z』のオリジナルエピソードがほとんどカットされたため、第1話の回想に登場して以降はブウ編終了間際(元気玉のシーン)まで一切出番がなかった

  • OVA
2008年製作のOVA「オッス!帰ってきた孫悟空と仲間達」では台詞はないものの無印時代とほとんど変わらない若々しい容姿でパーティに参加している様子が描かれている。

ゲーム出演


カードゲーム形式が多かったFC時代は「お助けカード」と言う形でほぼ毎回出番があった、尚通常時と金髪時の2種類が用意されていたりする。
だが発売されるジャンルが格闘アクションメインになると、他の非戦闘員共々ほぼ出番は無くなる。
それでも一部ゲームではショップ店員などで出番があったりもしたが…。

「超」にも出てこなかったせいかゲームでも長いこと姿を見せずに居たので、
「ドラゴンボールというコンテンツではもうランチさんを出せない理由でもあるのか?」
とファンの間で物議をかもしたが、
ソーシャルゲームの「ドッカンバトル」等でこれまたサポートアイテムとして登場。
そしてなんと「ドッカンバトル」「レジェンズ」双方に「戦闘キャラ」として参戦。
ドッカンバトルの方はわざわざくしゃみ→変身の描写を差し込んでから戦いに参加し、
レジェンズでもくしゃみ→変身から交代したり勝ち名乗りをしたりする凝りよう。
おまけにランチさん(金髪)の持つスキルが「とにかく敵を連続で攻撃する」と言う類の物であり、自身の能力を上げる「ピチピチギャルカテゴリの仲間と編成を組む」と
やりこみの高難度の敵が相手でもない限り、「敵が全滅するまでバズーカを乱射して壊滅させる」勇姿が拝める。
また、一部やりこみモードでは、いろんな要素がいい具合に絡み合った結果、とんでもなく重宝する存在としてやりこみプレイヤーに評価されている。

また、アーケードゲームである「ドラゴンボールヒーローズ」にもランチさん(黒髪)が登場。
金髪側では無いためか直接殴り合いはしないものの、ファンにとっては嬉しい貴重な姿が拝める。

実は「ドラゴンボールDS2」にて、アニメにも原作にも無いゲームのみのオリジナルとなる亀仙人がランチさん(黒髪)にセクハラを狙う小話が存在する。詳細は省くが、当然のようにその試みはランチさん(黒髪)自身の自覚が全く無いまま失敗に終わっており*4、天然という名の要塞の堅牢さが窺える。

フェードアウトと都市伝説

ランチに関する話題の一つに、「ドラゴンボールのランチが途中から登場しなくなったのは、多重人格差別に該当するという苦情が入ったため」というものが存在する。古くからある噂の一つであり、「ドラゴンボール ランチ」等で検索すると2023年現在でもそれなりの数の結果が引っかかるが、特に根拠のある話では無くあくまで都市伝説の類である。

連載当時、担当編集をしていたマシリト鳥嶋氏は、「サイヤ人編を始める前に、完全にバトル漫画へとシフトするにあたってキャラの整理を行った」という旨の発言を複数のインタビューで話しており、実際はただ整理対象になってしまっただけの可能性が高い。
それに加えてドラゴンボールという作品が世界規模の「バトル漫画」になったこと、声を担当していた小山女史が「ドラゴンボールZ」の放送中に休業を挟み一旦あらゆる役を降板してしまったこと、などが重なり登場させるタイミング、きっかけがほぼ失われてしまった(特にアニメ関連)のがランチがレアキャラ化してしまった要因であると思われる。
但し、前述の鳥嶋氏のインタビューに「ランチ」という名前が直接出てきたわけではないため、「整理対象説」もあくまで確たる根拠がある訳ではない一説である。
また、前述の通りゲーム関連のメディアでは細々ながら継続的に登場しており、小山女史も引き続き声を担当しているため、完全にフェードアウトしてしまった訳ではない。

余談

どっちのランチさんにも言えることだが、アニメでは原作では描き切れない(当然だが)クシャミをする直前~直後が描かれ、その顔はちょっとエロいもしくは崩れた表情になるので興味のある人は調べてみるといいだろう。アニメオリジナルの変身シーンも幾つもあるため、その手のネタが好きな人にとっては興味深い映像の宝庫と言える。

原作の魔人ブウ編ラストの元気玉のシーンで人造人間17号が面識のあるベジータの呼びかけに応じなかったのに面識のない悟空の呼びかけに応じるという違和感のあるシーンがあるが、悟空の呼びかけに応じるキャラは少年編に登場したキャラクターばかりだったため、元々はランチを登場させる予定だったのではないかと推測されている。

「項目になにかあってみろ!!タダじゃすまさねぇからなっ!!」


「へっくしょい!!」


「あら!?あら~!?きゃーーっ追記・修正ですかあ!?もしかして?」


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最終更新:2024年04月17日 00:11

*1 当然ランチ自身も寝込んだということである。テトロドトキシン/フグ毒で。よく生きてたな…

*2 この頃から周囲と打ち解けて滅多な行動を取らなくなったのも大きい。

*3 アニオリだがブルマは勿論腕っぷしの強いチチや18号でも(後からキッチリ制裁したとは言え)セクハラ被害からは完全には逃れられなかったことを考えると、物凄いことである。

*4 金髪に代わって失敗という真っ先に思いつきそうなネタでは無いのがミソ