ルーク・スカイウォーカー

登録日:2016/02/10 Wed 17:56:44
更新日:2024/03/26 Tue 16:10:47
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「僕はジェダイだ。かつて、父がそうであったように」


ルーク・スカイウォーカー(Luke Skywalker)は映画「STAR WARS」シリーズの登場人物。
同作のエピソード4.5.6にて主人公を務めた、ジェダイの騎士となる男。
演じるのはマーク・ハミル。日本語吹き替え版は島田敏、水島裕、渡辺徹、飛田展男等が担当している。

●目次

【人物】

基本的には温厚で人当たりも良い好青年。
年相応(エピソード4時点で19歳前後)に好奇心や冒険心を持ち、血気にはやり苛立ちを覚える場面も少なくない。
機械いじりやビークルを乗りこなすのが得意で、地元であるタトゥイーンの仲間内では一番の腕を持つパイロットだった。
ジェダイとしての才能も持っており、オビ=ワンとの特訓ではすぐにコツを掴んでいた。
これらの才能は、かつてジェダイとして活躍した父親から受け継いでいる。

ハン・ソロとは当初ソリが合わなかったが、最終的には無二の親友となる。
レイア・オーガナは当初一目惚れした相手だが、後に判明する彼女とのつながりは非常に強いものであった。

一方で怒りっぽく短気な面があり、相手より先に抜刀してしまう悪癖もある様子*1。EP5の時点でヨーダからも短気さを警告されていたが、EP8ではそれが原因でとうとう取り返しのつかない事態を招いてしまったことが明かされた(下記折り畳み参照)。

【来歴】

エピソード4以前

ルークは銀河帝国成立直後に、医療惑星ポリス・マサで双子の妹と共に生まれた。
母親は2人を名づけた後亡くなる。
ルークと妹は父親からジェダイの血筋を受け継いでおり、当時成立したばかりの銀河帝国にとっては排除すべき存在であった。
銀河帝国から身を隠すべくルークと妹は離れて育てられることになり、ルークはオビ=ワン・ケノービによって砂漠の惑星タトゥイーンへと連れて行かれ、
父方の叔父夫婦であるラーズ夫妻の下で育てられた。
幼少期にはタトゥイーンに住む謎の老人ベン・ケノービと出会っているが、ベンを好かない叔父に咎められている。
父親に関してはパイロットだったが事故で死んだと叔父から聞かされており、後にベンから真実を聞くまではその話を信じていた。


エピソード4

周りの友達が星を出て行き、自分は星を出れないことに憤りを感じており、
あの手この手で自分を引きとめようとする叔父とはしばしば対立していた。
しかし、2体のドロイドを手にしたことでその運命を大きく変える。
ベンことジェダイマスターオビ=ワン・ケノービによって語られた父親の真実、叔父夫婦の死、宇宙への旅立ち、
デス・スターへの潜入、レイア姫との出会い、そしてベンの死など怒涛の経験をする。
父親が使っていたライトセーバーをベンから渡されているが、この頃はほとんど使わない。というより適切な訓練を受けていないので使えない。

デス・スターからの脱出後、反乱同盟軍の一員となりコールサイン「レッド5」としてXウイングに搭乗。
ヤヴィンの戦いでは持ち前のパイロット適性とフォースによってデス・スターの破壊に成功して大総督ウィルハフ・ターキンを倒し、
反乱同盟軍の英雄として名を馳せる事になる。


エピソード4~エピソード5の間

映画では描かれていないこの間も、反乱同盟軍の一員として任務に参加している。
この頃、帝国側はデス・スターを破壊した者の名を知り、ダース・ヴェイダー皇帝が興味を抱いている。


エピソード5

冒頭で氷の惑星ホスの原生生物ワンパに襲われるが、フォースとライトセーバーで窮地を脱するなど成長が見て取れる。
フォースの霊体として現れたベンにより、沼の惑星ダゴバに住むジェダイマスターヨーダの元へ導かれ、修行を積む。
しかし、ハンとレイアの危機を察知して修行を中止し、ヨーダの制止を無視してまでクラウド・シティへと向かい、ダース・ヴェイダーと対峙する。
しかしヴェイダーとの戦いで追い詰められ、右手(とライトセーバー)を切り落とされ、さらに衝撃の真実を知らされる。
なんとかクラウド・シティから脱出するも、肉体、精神共にルークは大きく疲弊していた。


エピソード5~エピソード6の間

この間には同盟軍の任務、ジェダイの修行の続きや、失ったライトセーバーに代わる新たなライトセーバーを製作している。


エピソード6

反省を経て修行を積み、新しいライトセーバー(ヴェイダーも「実に見事な出来栄えだ」と手放しで称賛した逸品)を製作し、剣技も上達、フォースによるマインドコントロール、フォースグリップなども会得している。
ジャバの宮殿では巨獣ランコアを倒し、処刑場の戦いでは複数の賞金稼ぎを切り伏せてハンとレイアを救出。
仲間を指揮しつつ総力を結集して、暗黒街の巨頭ジャバ・ザ・ハットの支配に終止符を打った。

その後ヨーダの元へ戻り再び修行を行おうとするが、既に必要ないと言われヨーダの最期を看取る。
今際の際のヨーダから妹が居る事を知らされ、レイアが妹である事を見抜く。

同盟軍に合流後、第2デス・スターのシールド発生装置破壊任務に就く。
シールド発生装置がある緑の衛星エンドアに降りる際、第二デス・スターの宙域を巡回するスーパー・スター・デストロイヤーにヴェイダーがいることを感じ取る。

エンドア降下後、同盟軍は原住民のイウォーク族と手を結びシールド装置破壊を計画するが、ルークは単身ヴェイダーの元へと乗り込む。
父親を倒すためではなく、父親をフォースの暗黒面から連れ戻すためにである。

ヴェイダーにより皇帝の前まで連れて来られたルークは、皇帝から暗黒面に勧誘される。ルークはこれを論外に拒絶、皇帝を斬ろうとするがヴェイダーに阻まれ、ヴェイダーとの戦いが始まる。
最初は平静を保ったまま戦うも、レイアのことを持ち出されると逆上。怒りの力(暗黒面の力)でヴェイダーを押し切りその右手を切り飛ばした。
(なおこのシーンの強く足を踏み込んでの強打の連打は、後に設定されるライトセーバー剣技第5フォーム「シエン」を強く連想させる姿だった。)
その姿を喜んだ皇帝から、ヴェイダーに止めを刺して自分に仕えるよう指示された。だが皇帝の誘いの言葉の甘さと、自分と同じように義手だったヴェイダーの斬られた手首の断面を見て、ルークは己を取り戻した。そして彼は言い切った。


お前には従わない。お前の負けだ、皇帝。

僕はジェダイだ。かつて父がそうであったように。
(I’m a Jedi, like my father before me.)


毅然とした拒否。
これを聞きルークを暗黒面に落とす余地はもはや無いと理解した皇帝からフォース・ライトニングを浴びせられ、窮地に陥る。
電撃を浴びせ続ける皇帝、父に助けを求めるルーク、その光景を見続けるヴェイダー。揺らぐヴェイダーは皇帝を倒し、ルークを救った。
しかし、皇帝のフォース・ライトニングを浴びたヴェイダー=アナキンは生命維持装置が壊れてしまう。
父を第2デス・スターから連れ出そうとするルーク、アナキンは自分がもう長く持たない事を悟り、マスクを外すようルークに頼む。


「Luke, help me take this mask off.」
(このマスクを外してくれ)

「But you'll die!」
(死んでしまうよ!)

「Nothing can stop that now. Just for once, let me look on you with my own eyes. 」
(私はもう―助からん。せめて―1度だけ―この目でおまえの顔が見たい)

(マスクを外す)

「Now...go, my son. Leave me.」
(私はいい、行け息子よ。私を置いて)

「No, you're coming with me. I won't leave you here. I've got to save you!」
(一緒に連れて行くよ、父さんを救うんだ!)

「You already have, Luke. You were right. You were right about me... Tell your sister... you were right...」
(もう救ってくれた、ルーク… お前は正しかった、私には善の心が残っていた。妹にも―そう言ってやれ…(事切れる))

「Father... I won't leave you.」
(父さん… 一緒に行こう)

ルークはシャトルに父の遺体を乗せ、炎上する第2デス・スターから脱出し、エンドアで遺体を火葬した。
仲間との祝勝会にやってきたルーク。レイアやハンと勝利を祝う中、自分たちを見守る霊体のベンとヨーダ、そしてジェダイへと帰還した父の姿を見つけるのだった。


エピソード6~エピソード7の間

反乱同盟軍が新共和国となり、銀河帝国の脅威が去ってからはジェダイの再建に努めていた。
弟子の指導の傍ら、ジェダイやシスの遺物の捜索もやっていたようで、続三部作の回想シーンやスピンオフ等ではたまにその様子も描かれる。
EP7冒頭に登場したロア・サン・テッカはこの時期にジェダイの遺物探しの旅で同行した仲である。


しかしある時、自身の教え子であったカイロ・レンが反乱を起こし、他の教え子たちを何人か惨殺した後、自分に賛同する者達を連れてダークサイドへ傾倒してしまう。
この出来事に心を痛めたルークは「最古のジェダイ寺院」を探すと言い、姿を消した。その行方はハンやレイアですら知らない。
また、長きに渡ってルークの相棒だったR2-D2は、ルークが姿を消すと同時に自らの機能を停止させてしまった。
この頃になると都市伝説的存在となっており、辺境の惑星ジャクーで暮らしているレイがその名を聞いて驚いていることからも分かる。

エピソード7


エピソード8

前作のラストでレイと対面し、父親のライトセーバーを手渡され…







レジェンズ

『エピソード6』のエンドアの戦い後、戦闘技術に限れば往年の騎士団のジェダイと比較しても目を見張る水準に達していたルークではあったが、自ら騎士団を再興することに関しては消極的だった。
当人の当初の目標だった帝国打倒と友や父の救済を成し遂げていた上に、ほぼ叩き上げの我流でノウハウを体得した自身が他人を導くことに対して、自信が持てなかったからである。
しかし、ルークに弟子入り志願した若者を追い返したことが切っ掛けで大規模な暴動と悲劇につながったことから、ジェダイ騎士団の遺産とオビワンのように生き延びた先達を探して、自分なりに新たな騎士団を再興することを誓う。
その過程で、クローンとして復活した皇帝や帝国の新たな大提督スローン、自身の右手から生まれたクローンのルウクとその創造主ジョルース・スボース
新興ジェダイ騎士団の本拠地としたヤヴィン4に封印されていた古代シスの暗黒卿エグザ・キューンと、いくつもの困難と難敵に直面し続けた。

ルークの新騎士団では、修行の早い段階で瞑想を通して自身の暗黒面と対峙させる方針を採っていた。
それをどう乗り越えていくかルークも手助けをしながらも各々に考えさせて乗り越えることで、個々の成長を促そうとしていた。
己の弱さや醜悪さに愕然として出奔しダークジェダイへと堕ちた者も一人では済まず、一大反政府組織を結成してしまった例もあった。
だが、ルークに引けを取らない溢れんばかりの才能故に師や仲間を軽んじ暗黒面へと堕ちた弟子キップ・デュロンのように、後々になって克服し、ルークを支える一番弟子となった者も居る。

ルークの命を狙っていた皇帝の腹心である闇の女戦士マラ・ジェイドとは割と早々に和解し*4
10年ほどアプレンティス兼任務上のパートナーである期間を経て結婚に至り、息子のベン・スカイウォーカーも授かった。
後にマラとの悲劇的な離別*5を経た後も、ルークは息子や仲間と共に銀河の問題を解決し続けた。

外宇宙からの侵略が多発した時期にグランド・マスターとなったルークは、旧共和国時代以上の苦難に度々直面した。
かつての分離主義運動の興隆期には、元老院の政治運営から極力距離をとった結果、超然とした存在として尊崇された時期はあれど理解者や仲間を得難くかったことが破滅に繋がった。
これを反省点として、ルークの時代では元老院と密に連携をとる方針を採り政治運営に積極的に関わるようにしていた。
だがこれはこれで、政争に巻き込まれた挙句にルークが責任を取らされて騎士団を追放され、騎士団と元老院の対立が深刻化すると言った別の問題も発生し、常に立ち位置にも苦慮し続ける羽目になった。

しかし、外敵への対応の温度差等から騎士団のタカ派の弟子達と意見的対立が起こることはあれど、ルークの弟子達はグランドマスターに相応しいのは彼しか居ないと全幅の信頼を寄せていた。
仲間の助けを得ながら困難を乗り越えて忍耐強く平和とフォースの理解を追求し続け、グランドマスターとなった後も、いざ重い腰を上げて前線に立てば、一線級のジェダイとなった彼の甥達も舌を巻く絶技で敵を圧倒する。
その姿はまさしく「希望」にふさわしいと言えるだろう。

ヤヴィンの戦いから130年後にもケイド・スカイウォーカーという末裔が活躍しており、そんなケイドの前にルークはフォースの霊体として姿を現したという。


ライトセーバー

1本目のライトセーバーは、父アナキン・スカイウォーカーがクローン戦争時に作ったもの。光刃の色は青。
ムスタファーの戦いでベン(オビ=ワン)がヴェイダーを倒した際に、持ち去って自宅に保管していた。
ルークに受け継がれるも、クラウド・シティの戦いで右手と共に失われたが、何らかの形で回収されマズ・カナタの城に保管されていた。
マズからレイへと渡されるもレイは受け取り拒否、代わりにフィンが使用していたが、最終的にはレイの手に渡る。
カイロ・レンは、自身が尊敬するダース・ヴェイダーが使っていたこのライトセーバーに執着を見せており、
フォースを使って手元に引き寄せようとしたが、その手に収まる事はなかった。

レジェンズではルークの右手と共に回収され、その右手の細胞から作られたクローン「ルウク」が使うライトセーバーとして再びルークの目の前に現れるが最終的に奪還され、ルークの手でマラ・ジェイドに手渡された。

エピソード6に登場するライトセーバーはルーク自身が作ったもの。光刃の色は緑。
ベンのライトセーバーと似た形をしており、標準的なライトセーバーと比べて柄の部分がやや長い。
レジェンズ分類以降はクリスタルの出所がしばらく不明であったが、のちに正史のコミックスで自称クリスタルの専門家からフォースと同調する前の生のカイバークリスタルを渡され、それを自らのセーバーに使用したと言う事が語られた。


【トリビア】

  • 顔の傷跡
ルークがエピソード5の冒頭でワンパに襲われるシーンは、ルーク役のマーク・ハミルがエピソード4公開直前に自動車事故で負った顔の傷を、作品内設定に落とし込むために作られたと言われている。

  • ライトセーバーの色
ルークのライトセーバーはエピソード4、5が青でエピソード6は緑色だが、エピソード6公開前の予告編やイラストでは青いライトセーバーを使っている。製作途中では青色のライトセーバーを使う設定だったためである。
では何故緑に変えられたかと言うと、序盤のセールバージのシーンで、青いセーバーだと撮影現場であるサハラの空の色に溶け込んで見えなくなってしまう為だとか。

  • 名字
当初はスカイウォーカー/skywalkerではなくスターキラー/starkillerという名前だったが、製作中に改められた。
この名前は、ゲーム『スター・ウォーズ フォースアンリーシュド』で採用された他、エピソード7にて意外な形で再登場する。
ついでに言うと初期稿では名前も アナキン・スターキラー で、 ルーク・スカイウォーカー はベン・ケノービの方の名前だった。

  • 服の色
エピソード4→5→6と話が進むにつれてルークの衣装が白から黒へと変化しているが、これはダークサイドへ近づいているルークの精神面を表している。



追記、修正はクラウドシティの底にある風向計にしがみついてからお願いします。

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最終更新:2024年03月26日 16:10

*1 ただ「相手より先に抜刀しない」教えは昔から守られていなかった。ジャンゴやシディアスが動かぬうちに起動したメイス(しかもジャンゴは不意打ち同然に突き付けた)、ドゥークーよりも常に先に起動しているオビ=ワン&アナキン、逃げようとするシディアスにわざわざ立ちはばかって先に抜いたヨーダ、などなど。

*2 EP5や『クローン・ウォーズ』シーズン6で語られたコズミック・フォースとリビング・フォースの概念である。

*3 ベンの闇すらまだEP2の頃のアナキンの鬱憤に近い程度のものだった。ルークは(スノーク(=その背後にいるシディアス)の影もあって)深読みしすぎたのである

*4 先述のルウクの一件で「ルーク・スカイウォーカーを暗殺する」という皇帝の命令を達成して呪縛から解放された形になったせいもある。

*5 別行動している間に闇落ちした甥のジェイセン・ソロ/ダース・カイダス(=カノンのカイロ・レンの元ネタ)に殺害されてしまった