スーパーマリオブラザーズ2

登録日:2016/02/07 Sun 23:32:45
更新日:2024/03/22 Fri 11:21:29
所要時間:約 8 分で読めます





「スーパーマリオブラザーズ2」とは、マリオシリーズのゲームの1つで、「スーパーマリオブラザーズ」の続編としてディスクシステムで1986年6月3日に発売されたゲームである。


後にスーパーファミコンWiiの「スーパーマリオコレクション」等に移植版が収録される。
2004年8月10日にはゲームボーイアドバンスにディスクシステム版を移植した『ファミコンミニ』が発売された。



このゲームの特徴として、



とにかく難易度が高い



ことが挙げられる。

もともと「前作を極めた人向けに作られたゲーム」なので、前作とゲームのシステムはほぼ同じなのだが、難易度が著しく上げられている。
「FOR SUPER PLAYERS」というサブタイトルも付けられている。

(後のマリオ作品と比べると)アイテムの少なさやスクロールの制約、独特の操作性なども難易度を上げる要因の1つであろう。

ゲームオーバーの場合、コンティニューでワールドの最初からやり直すことができるが、残機が3しかない、1UPも少なめというゲームオーバーになりやすい仕様なので、慣れるまでは何回も同じワールドをひたすらやり直す羽目になるだろう…

1UPキノコやボーナス面のコイン、ゴールでの1UP(コイン数の十の位・一の位・残り時間の一の位をそろえてゴールする)などを確実に確保し、できるだけ残機を減らさないようにゴールできるようにしたい。

腕のある人は無限1UPを行ってから進むこともできるが、そうでない場合は軽く数十回はゲームオーバーでやり直すことを覚悟した方がいいかもしれない。

とにかく「ひたすら死にまくって回数をこなしてコツをつかめ」というゲームとなるだろう。

ちなみにマリオシリーズを時系列順に並べた場合には本作は「マリオ1」のパラレルワールドという扱いとなっており、シナリオは全く同じものになっている。



本作ではルイージが2P用のキャラとなっておらず、1Pがマリオとルイージのどちらかを選んでゲームを進める方式となっている。
ルイージはマリオと比べてジャンプ力が高くブレーキがききにくいという特徴があり、一長一短であるが、ジャンプ力を評価する人にとってはルイージゲーとなるかもしれない。



ゲームシステムは基本的に前作と同じであるが、以下のような新しい仕掛けや変更が加えられている。

  • ダッシュから方向転換する時にキキキキッと音が鳴る。

  • 前作の裏技だった無限増殖が1-1から可能。(初心者への救済と思われる初心者に実行できるのかというのはさておき

  • 毒キノコ…パワーダウンアイテム。敵キャラと同じ扱いで取るとパワーダウンか、チビの場合は死亡。スター無敵やパワーダウン時の点滅中は取ってもやられない。コレクション版では紫の笠にドクロマーク、目付きも悪いと分かりやすくなった。マリオに害をなすキノコだがクリボーとの関係は特にないと思われる。

  • 逆ワープゾーン…前のワールドに戻るワープゾーン。戻りたくない場合は、穴に落ちるか時間切れで自滅するしかない。

  • スーパージャンプ台…踏むと一定時間画面より上部に飛ばされる緑色のジャンプ台。この間は見えないところで操作をしなければならない。

  • 風…特定の場所で吹き、強制的に前方に移動させられる。ジャンプの飛距離も変化。


  • 空中にゲッソーが登場する。水中と違い踏んで倒す事ができる。一説によると前作の256Wがモチーフとも。

  • 城以外のステージにもファイアバーが設置されている。

  • 逆さ土管や地面と同じ高さの土管が登場する。

  • 水中にもノコノコなど地上の敵が登場する。(現実には水中に亀がいても全くおかしくないのだが・・・。なお踏んで倒す事はできない)

  • 城以外にもループ面が登場する。

  • ゴールのポール越えをしてもループにならない。一部面ではポールを越えた先に逆ワープの罠も存在する。

  • 敵を踏みつけた際の跳ね具合が大きくなっている。(無限1UPやパタパタジャンプ等のテンポが違う。)これを利用しないと入れない土管(しかもクリアに必須)まで存在する。

  • 城ステージをクリアしても残り時間に応じた点数がもらえる。8-4ではそのときの残機に応じて点数がもらえる。



隠し面として、ワールド9とワールドA~Dが存在する。
ワールド9は、一度もワープを使わずに8-4までクリアするとプレイできる。
8-4クリアで残機が1残して得点となるため、強制的に残機1でのスタートとなる。
水中が多いなど変わったステージ構成となっている。ミスしてもコンティニューできず、スタッフからのメッセージが出る。
ワールドA~Dは、(ワープを使っても良いので)8-4を8回クリアするとプレイできる。ステージ数は半分になっているものの、難易度は同等もしくはそれ以上だろう。
ただでさえこの難しいゲームを8回クリアするのは相当大変なので、ワールドDまでの全てのステージを制覇した人は少ないかもしれない。



ちなみに、本作のディスクシステム版は日本国内のみの発売で、国外では発売されていない。
海外で「スーパーマリオブラザーズ2」といえば、日本の「スーパーマリオUSA」のことを指すので注意。
海外では「スーパーマリオコレクション」のリメイク版で初めて収録され、「Super Mario Bros.: The Lost Levels」というタイトルが付けられている。
後にバーチャルコンソールでようやく海外でもオリジナル版の本作がプレイ可能となり、公式サイトや購入ページではコレクション版に準拠し、「The Lost Levels」となっている。
(中身はそのまま日本の「2」なのでタイトル画面なども「2」のままである)


「スーパーマリオコレクション」の移植版では、主に以下のような変更がなされている。
  • セーブデータができ、面単位でセーブができるようになった。(ちなみに、コレクション収録の他作品はワールドまでのセーブとなっている。)
  • ゲームオーバーしても同じ面から再開できるようになった。
  • 初期残機が5になった。
  • ワールド9で残機が1となることはない。
  • ワールドA~Dに行くには8-4を1回クリアすればよく、8-4または9-4クリア後に直行できる。
  • ワールド1~8の間でワープを一度でも使うとそのセーブでは二度と9面に行けなくなる (ワープ後に1-1からスタートしても行けない。ワールドA~Dでは使用しても問題ない)
  • 一部ステージの敵の挙動が変化。(例:ワールドD-4のハンマーブロスが歩くタイプに変更など)
  • 一部ステージの背景が変化。(ワールド8-3の城壁がなくなり、保護色気味だったレンガブロックが単なる隠しブロックになった等)
  • ワールドA〜Dが『1』の裏面仕様になる(そのためクリボーが登場しない)通常仕様のままプレイする裏技もあるが、一度ゲームから抜けると裏面仕様になってしまう。
これにより、残機をいくら消費しても事実上問題ないなど、かなりプレイしやすくなっていると言える。
ワールドの最初に戻されて同じ面を何回もやり直さなくてよい分、ストレスをためなくてよいかも。
(コレクション版はVCでは未配信、2010年に発売されたWii移植版もやや入手困難だったが、2020年9月にスーパーファミコン Nintendo Switch Onlineで配信されたためプレイ環境はFCD版ともども揃っている)

ディスクシステムの普及度などの関係で、もしかしたら原作よりマリオコレクション版で遊んだプレイヤーの方が多いかもしれない。
またゲームボーイカラーにて発売された初代のリメイク作、「スーパーマリオブラザーズDX」にも隠し要素として本作のコースが収録されているが、
ルイージとの性能差やワールド9、A~Dといった部分がオミットされている。

コレクション版では通常の最終ステージ8-4と、隠し最終ステージのD-4ではエンディングが若干違う。
ピーチ姫からのキスが激しくなり、マリオ(ルイージ)の顔がキスマークだらけになってしまう。
ここまでの高難易度を突破したヒーローへの特別なお礼、ということなのだろう。


以下、ステージの簡単な説明

○ワールド1
前作と同じく、1-1は地上面、1-2は地下面(ワールド2・3・4へのワープゾーンあり)、1-3は空中面、1-4は城。
1-1は最初のキノコを取るのも少しテクニックが必要であり(毒キノコの方が遙かに取りやすい)、実は最初の無限1UPでもある。毒キノコの直後に隠しブロックから出てくる1UPキノコがあるが、毒キノコでミスしたプレイヤーは取ろうとしなくなる……という罠なのだろうか?なお、シリーズでも珍しく、最初の敵がクリボーやその亜種ではない。
1-2は開始すぐ水面があるがマリオだとダッシュしないと届かずワープゾーンもそれぞれ異なる場所にある。
1-3は空中ゲッソーが早くも登場。
1-4の城ステージはノコノコが狭い通路にファイアバーと共に配置されているのが厄介。
今作ではワールド1でも油断できない難易度である。

○ワールド2
夜の背景。
2-1で水辺が登場するが、後の作品と異なり落ちても泳げずに谷底と同じミスとなるので注意。スーパージャンプ台が初登場。
2-2は隠しブロックを出さないと進めない箇所が登場。
2-3はプクプク飛来面。
2-4は甲羅でノコノコを倒し1UPができる城。

○ワールド3
3-1は冬の背景。ハンマーブロスが登場し、スーパージャンプ台やワールド1への逆ワープゾーンの仕掛けもある。
3-2は水中面。
3-3は空中面でキノコの上からスタート。
3-4の城はループ面となっている。が、一部の正解ルートがちびマリオでないと通れないところがあるため、ここのクッパをファイアで倒すにはループ破りと呼ばれるテクニックを使わないとほぼ不可能である。
ちなみにコレクション版でもファイアマリオでループを破ることは可能。

○ワールド4
このワールドより、パックンフラワーが全て赤色に変わる。
ワープを使ってもこのワールドは必ずクリアしなければならない。
4-1でジュゲム登場。ジャンプ台を使って池を越える場所がある。
4-2ではジュゲムに加えキラーも登場する。
4-3は本格アスレチック面。広い谷越えや狭い足場渡りが要求される。パタパタジャンプが必須テクになる最初のステージ。
4-4の城はロングファイアバーが登場し、狭い通路に敵がたくさん登場する。
ここをクリアすると一度ロード時間が入る。

○ワールド5
5-1は冬の背景で風が吹く長いステージ。ワールド6へのワープゾーンがある。
5-2は地下面。ワールド7・8へのワープゾーンがある。
5-3は空中のループ面で、土管に入らない限り何回も同じ場所に戻される。
5-4の城はバブルやファイアバーの攻撃が激しく、溶岩にも気を付けて進む必要あり。

○ワールド6
6-1は風が吹く地上面で、地上面にしてはリフトが多い。
6-2は水中面。
6-3はプクプク飛来面。
6-4の城はループ面となっている。

○ワールド7
夜の背景。
7-1は風が吹き、プクプクやハンマーブロスの攻撃が激しい。
7-2は前半が水上面(実質空中面)のループ面で、土管に入らない限り何回も同じ場所に戻される。後半は空中面のようになる。ファイアバーや低空飛行ジュゲムも登場。
7-3はスーパージャンプ台を使い広い谷を越えるステージ。
7-4の城は狭い通路でのファイアバー避けが難しい。甲羅でメットを倒し1upも可能。天井上を進む事ができるが降りられず詰んでしまう。

○ワールド8
8-1は風が吹き、パタパタを足場にした谷越えやハンマーブロス避けが要求される。ワールド5への逆ワープゾーンもある。
8-2はループ面で、ツタを出して雲の上に行かない限り、行き止まりの土管からコース前半に戻され無限ループする。
8-3は雲の上で大量のハンマーブロス登場。隠しブロックの罠に引っ掛かることも。アイテムが多いので場所を覚えると便利かも。
8-4のクッパ城はループが複数ある上に、垂直跳びやパタパタ踏み等の高度なジャンプアクションも求められ厄介。
一応パワーアップアイテムが2つあり、ハンマーブロスもいないため、その点では前作より良心的…かもしれない。
最後のクッパを倒せばゲームクリアとなるが…

○ワールド9
9-3以外は水中面で、ゴールも水中にある。
9-1は背景が地上であるが泳げる256Wを思わせるステージ。コレクションでは背景が普通の水中面になった。
9-2は9-1と大体似た感じだが、天井がブロックでふさがっているエリアにジュゲムが出てきてパイポをかわし辛いので注意。
9-3にクッパがいるが、迂回して倒さずにクリア可能。なお、このステージには斧が無いためファイアボールでないと倒せない*1
9-4にはザコ敵キャラクターが1体ずつ登場し、キャストロールのような趣になっている。さらにスタッフからの感謝のメッセージが…

○ワールドA
A-1にはノコノコとパタパタが大量に登場。
A-2は地下面でワールドBへのワープがある。
A-3はプクプク飛来面でワールドCへのワープがある。
A-4はキラー砲台が設置されている城。

○ワールドB
B-1はメットが大量に出る地上面。
B-2は水中面でロングファイアバー登場。
B-3は本格アスレチック面。リフトが多く広い谷越えも必要。キラーも飛んでくる。
B-4の城は偽ループ面。まっすぐ進めばクリアできる。途中の土管にはワールドDへのワープも…

○ワールドC
夜の背景。
C-1は土管のパックンが厄介。
C-2は2面なのに空中面で、前半はプクプクが飛来し後半はキラーが飛んでくる。
C-3は7-3と地形が一緒で、ジュゲムが登場する。ジュゲムを倒さないとジャンプ台がキャラ表示限界で消えてしまい詰む事も。
C-4の城はほとんどの地形が7-4と一緒だが、安全地帯が塞がれてファイアバーを避けるのがとんでもなく難しい。高等テクニックがない限り、前半の隠しブロックでパワーアップしてダメージ覚悟でゴリ押ししないと厳しい。
当たり判定が小さいチビ状態ならばいくらか突破しやすくなる……が、結局クッパにはチビのまま挑むことになる点は同じ。
ここのクッパをファイアで倒せた人はどれくらいいるのだろう…

○ワールドD
D-1は前進ハンマーブロスが厄介。
D-2は一部地形が5-1と似ていて、前半はあまり厄介でないが、ゴール前のジャンプ台をうまく使わないとクリアが困難。
D-3はキラーとハンマーブロスの猛攻に晒される弾幕ステージ。
D-4のクッパ城は8-4と似ているがループ面ではなく、途中で地上の背景になる場所も登場。
ここのクッパを倒せば完全クリアとなる……が、ファイアで倒すと不可解な事実を目の当たりにすることとなる。*2



追記・修正はD-4までクリアしてからお願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ゲーム
  • 任天堂
  • マリオ
  • マリオシリーズ
  • スーパーマリオブラザーズ2
  • FC
  • ディスクシステム
  • スーパーマリオコレクション
  • 日本限定発売
  • FOR SUPER PLAYERS
  • The Lost Levels
  • 死にゲー
  • 初見殺し
  • 鬼畜
  • 毒キノコ
  • 逆ワープゾーン
  • スーパージャンプ台
  • ワールド9
  • ワールドA~D
  • (人によっては)主役がルイージ
  • 高難易度
  • スーパーマリオシリーズ
  • ファミコン
  • ゲームボーイアドバンス
  • GBA
  • ファミリーコンピュータ
  • 続編

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月22日 11:21

*1 ここのクッパを倒すためには8-4をファイアマリオでクリアし、それ以降ノーダメでここまで到達する必要がある。

*2 ただしマリオコレクション版では不可解な事実はなくなっている。