シャナ=ミア・エテルナ・フューラ

登録日:2016/01/31 Sun 19:52:54
更新日:2023/05/29 Mon 12:27:02
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許して…どうか許してください…

もう わたしには止めることができない わたしには 止められないのです

滅びるべきは わたしたち 立ち去るべきは わたしたち この世界はあなたがた子供たちのものなのに

待ち続けた永き刻の その暗闇の冷たさがすべてを狂わせてしまった

どうか…力なきわたしを許してください…


スーパーロボット大戦J』の登場人物。

CV:早見沙織(OGシリーズ)


【概要】

本作に登場するオリジナル敵勢力「フューリー」の王女。

水色の髪と天女のような衣装が特徴の少女で、王女らしく宝石のような装飾品をいたるところに身に付けている。
フューリーの騎士であるアル=ヴァン・ランクスの従妹にあたり、男主人公の紫雲統夜とは幼馴染の関係にある。

約40億年の眠りから覚めたフューリー達の間で生まれた最初の世代であり、地球人との共存を望む穏健派に属する友好的な人物。
現在、目覚めの状態にあるフューリーの皇族の中でもトップの地位にあり、本来ならフューリーを導くべき立場であるのだが、フューリア騎士団の長であるグ=ランドン・ゴーツに実権を掌握されているため、思うようにフューリーを導けず、地球人を殲滅して地球に移住しようとする騎士達の行動を悲しんでいる。
その一方では、皇女としての責任から「フューリー再興」という大義を真っ向から否定する事ができず、本心と立場の間に板挟みとなり、グ=ランドン率いる強硬派を止められずにいた。


【本編での活躍】

統夜が見た夢の中に現れ、彼に謝罪の言葉を語りかけていた。
ちなみに本編開始以前に統夜の父エ=セルダ・シューンと共に地球人殲滅計画に抵抗しようとしており、エ=セルダの裏切りが露見した際には彼を追撃しようとするアル=ヴァンを説得したのだが、アル=ヴァンの決意は固かった。

…私は騎士です。担うべき役割を果たさずに、あの時虚空へと消えていった無数の同胞たちに、
そして刻を止めたままの我らが民たちに、どうして我が生の許しを求められましょう。我らの義務、それは貴女の方がよくおわかりのはず


当のシャナ=ミアも地球人を滅ぼそうとする騎士団の行動を憂いつつも、フューリーの行動原理を痛いほど理解しており…

失われたものを取り戻すことなど、もはやかなわぬとわかっている。
それでも、それを望まぬわけにはいかないのですね。たとえ…どのような運命が待とうとも

序盤以降は直接的な出番がなく、本格的に登場したのは最終話近くになってからであった。

私達フューリーは流浪の民。あなた方の予想したとおり、私達は古代の星間戦争に敗れ、原子の太陽系のたどり着いた者です。
地球の衛星軌道上に、その母艦…ガウ・ラ=フューリアを固定した後、
民のほとんどはステイシス・ベッドで時を越える眠りにつきました。今でも、そのままで目覚める時を待っているのです

フューリーの本拠地がある月面に到着した主人公達の前に現れ、フューリーの存在や月の誕生について語っていた。
そして、移住計画を邪魔されたグ=ランドンが最後の手段としてガウ・ラ=フューリアの起動による隕石の落下で地球人を地球ごと滅ぼそうとしている事を主人公達に伝えた。

…愚かなのは私達フューリーですね。時間を制御する術を手に入れてから、限りある生命という物が見えなくなっていた。
…戦で文明を失い、そのうえ何も学んでいなかったのですから…

フューリーの地球侵攻を止められずにいた己の不甲斐なさに罪悪感を感じていたのだが、主人公達はシャナ=ミアを恨むことなくむしろ終盤に至るまで人類同士で戦争していた自分達地球人の愚かさを反省する等、お互い様という感じでフューリーの穏健派の存在を受け入れてくれた主人公達の姿を見て改めてフューリーの過ちを省みた。

その後、主人公達と共にガウ=ラ・フューリアに侵入、グ=ランドンの命令で待機していたジュア=ム・ダルービフー=ルー・ムールーに対して停戦を命じた。


シャナ=ミア「フー=ルー・ムールー、ジュア=ム・ダルービ! 剣を納めなさい!」

フー=ルー「王女妃殿下!?」

ジュア=ム「シャナ=ミア様…ま、まさか貴女様が!? な、何という事を為されます!」

シャナ=ミア「グ=ランドンの計画は、既に潰えました。おわかりでしょう? もう戦うのは止めて下さい!」

ジュア=ム「お気は確かであられますか、シャナ=ミア様! こやつらは、我が同胞を…あまつさえ、アル=ヴァン様を!」


アル=ヴァンの失脚でジュア=ムは自分を棚に上げて主人公達を含む地球人を憎悪する姿勢を崩さず、フー=ルーも停戦には応じなかった。


シャナ=ミア「それも、為さしめたのは私達でしょう? 憎しみの連鎖が何をもたらすか、一番知っているのは、私達フューリーのはずなのに!」

ジュア=ム「いいえ! いいえ聞けませぬ、こやつらだけは!」

フー=ルー「王女妃殿下…残念ながら、ここで退くことは出来ません。お許しを」

シャナ=ミア「フー=ルー、貴女まで!」


結局、両者共シャナ=ミアの説得に耳を貸さなかったものの、フー=ルーの方はグ=ランドンの命令を優先しつつも敢えて主人公達にガウ=ラ・フューリアの起動を止める方法を教え、騎士として主人公達との決戦を望んだ。

ジュア=ムとフー=ルーが主人公達に倒された後は起動を止める事に成功し、一応地球滅亡は阻止されたものの、シャナ=ミアはグ=ランドンが姿を見せなかった事に不審を感じ、むしろ嫌な予感を思い浮かべていた。
最終話では、主人公達が最後の仕上げとしてガウ=ラ・フューリアの推進部を破壊しに向かっていたところ、案の定グ=ランドンが待ち構えていた。


「グ=ランドン・ゴーツ! まだわからないのですか!?」

「王女よ、地球人こそ我らの創った、我らの子である。数億の同胞を失ってこの地に来た、一族の血塗られた歴史を王女は知らぬ。しかるに見よ! 宇宙のどの敵よりも、地球人は我らフューリーに似て猛々しいではないか!」


計画が完全に破綻して追い詰めれたグ=ランドンはシャナ=ミアの必死の願いさえもはねのけ、一度敗北した際には理性を失い、ステイシス・ベッドで眠りについている同胞達の生命力をズィー=ガディンへと送り込むという本末転倒な行動に走った。


「グ=ランドン、やめなさい! やめて! 全ての未来が滅んでしまう!」

「例え未来を焼き尽くそうとも、地球人を滅ぼさずにおかぬ! 奴らを宇宙に残しておいて、われらフューリーの世界など来ないぃぃぃっ!」


グ=ランドンの凶行を目の当たりにして悲痛な叫びを上げていたところ、彼に反旗を翻したアル=ヴァンが主人公達の救援に駆けつけ、最終的にグ=ランドンは終わらぬ憎しみから解き放たれ、ヴォーダの闇に還っていった。
戦争終結後はフューリー自治議会代表となり、地球人との共存の道を歩むこととなった。


【関連人物】

従兄であるフューリーの騎士。
彼に密かな想いを寄せていたのだが、立場の都合上それが叶わずにいた。
エンディングによってはフューリー自治議会副代表となってシャナ=ミアを補佐していた。


フューリーの総代騎士。
本来ならシャナ=ミナに仕える立場なのだが、古の戦のトラウマが原因で彼女の意思を無視して地球人の排除を目論んだ。


フューリーの準騎士。
地球人を終始見下している自惚れ屋で、フューリーの負の一面を象徴するかのような人物である。
本編後半ではアル=ヴァンの失脚が原因で暴走して騎士としてあるまじきを繰り返した。


フューリーの女騎士。
さばさばとした性格で策謀や大量破壊兵器を嫌い、直接の対決を望む漢女。


男主人公。
幼馴染であるが、作中では彼との関わりが少なかった。
ノーマルENDではそこそこ見せ場があり、3人娘の代わりにコクピット内で統夜と2人きりになる場面があった。


女主人公。
統夜以上に関わりが少ない。


  • エ=セルダ・シューン
統夜の父親であったフューリーの騎士。


  • カティア・グリニャール、フェステニア・ミューズ、メルア・メルナ・メイア
主人公のパートナーであるスパロボJ三人娘
幼い頃にフューリーに誘拐され、サイトロンの実験体として育てられた地球人の少女達。
メタ的にはヒロインの座を彼女達にほとんど持ってかれていると言える。



【総評】

統夜ルートの冒頭にて、いきなり一枚絵で登場するという存在感のある初登場をしていたのだが、それ以降は出番がほぼ皆無で、ようやく再登場したのは本編の終盤という不遇ぶりであった。
一応統夜の幼馴染という設定であったが、肝心の統夜は基本的にフューリーに関わる記憶を失っており、当のシャナ=ミア自身もそのことに触れないため全く意味の無い設定となってしまった。
更にはカルヴィナルートでは想いを寄せていたアル=ヴァンまでカルヴィナに取られて不遇に拍車をかけてしまう。
全8ルートもあって、アル=ヴァンが生き残り、なおかつ彼に想いを告げられるのが統夜ルートのノーマルENDだけであった。
ぶっちゃけ色々と報われない。




【OGシリーズ】

2016年には『スーパーロボット大戦 OGムーン・デュエラーズ』に登場。担当声優は早見沙織。
冒頭のモノローグがOGクオリティで再現されており、CVが付いたことで「いよいよサブパイロット化か!?」との期待の声も大きかった。


こちらでも基本的な立ち回りは変わらないが、それは途中まで。
グランティードの設定の兼ね合いから彼女の立ち位置も変化しており、トーヤとは幼少期に一度会っただけ、という設定になり、アル=ヴァン関連の設定は完全に消滅。
ヴォーダの門ことクロスゲートをグランティードで閉じることを考えており、そのための使命感と自身の理由から、トーヤをフューリーに迎え入れようと考えていた。地球人とフューリーの共存の一歩目である同化計画にも賛同している。

しかし、純血主義のグ=ランドンら主戦派からは、それゆえに表向き忠誠をささげられつつも内心では叛意されており、最終的にグランティードとトーヤが鹵獲されたことでそれが表面化。
グ=ランドンがトーヤ達を洗脳しようとしていた時には決意を固めるためにグランティードの前にいたが、主の危機を感知して勝手に動き出したグランティードに拉致られ、コクピット後方の戦玉座に放り込まれる

そのままトーヤとパートナーに連れられる形で、バシレウスと合体して真の姿となったグランティードに乗って鋼龍戦隊に同行。クロスゲートの封印のためにグランティード・ドラコデウスに同乗し、トーヤと共に戦場に出ることになった。
というわけで、大方の予想通りサブパイロット化。精神コマンドは「祈り」「信頼」など、味方をサポートするものが大半を占めている。
また戦隊に同行したことで、これまで自身も知らなかったこと、即ち他の世界や星のクロスゲートの事情や、フューレイムの正体についても知ることとなる。

完全に空気だった『J』と異なり、明確にヒロインの一人として立ち回っており、表に出る場面こそ少ないものの、明確にトーヤを異性として意識している。グ=ランドンからいずれ皇帝となる夫君を選ばねばならない、といわれた際に思わずトーヤを見てしまうレベルである。ついでに、ヒロインからはともかくトーヤからヒロインに対して好意があるのかいまいち判然とせず、血統・武勲・戦力などを鑑みて現状フューリーの血を引く人間の中で王に最も近い立場は彼なので、シャナ=ミアと結ばれる可能性も十分ある。枷はせいぜい純血でないということであるが、純血主義を改善させるつもりならむしろその方が好都合ともいえる。アル=ヴァンも候補として挙げられるが、純血である彼を選んでしまっては結局純血派同然になる。というか、カルヴィナに刺される

終戦後はフューリー達の代表としてゾヴォークへ向かう同胞達を率いる立場となっている。
しかしジュア=ムが反発したように、同化計画をはじめシャナ=ミアのやり方は理想的ではあるが悠長に過ぎるため、純血主義の抜けていない冷凍中のフューリーたちや残された諜士など、まだまだ足元が固まっているとは言えない。
トーヤとは別の意味で先行きが過酷な皇女さまである。




追記・修正は同化計画に成功してからお願いします。


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