アリウスノーヴァ

登録日: 2016/01/31 Sun 16:06:06
更新日: 2020/08/11 Tue 16:22:27
所要時間:約 12 分で読めます




玲瓏と輝く月は、
闇の世界を孤独から救う。
だが――
絶望の淵に沈む心に、
その光が差し込むことはない。
どこまでも深く、暗く、
もがくほどに肥大する闇。
今――罪が目醒める。*1






アリウスノーヴァ

終末の獣――万物を凌駕する禍罪


アリウスノーヴァは『GOD EATER RESURRECTION』に登場するアラガミであり、本作のラスボス。
頭部にはノヴァの母体やアルダノーヴァの女神のようにアイーシャ・ゴーシュ博士の面影を残す長髪の人面が象られているが、その表情は牙を剥き出して醜く歪んでおり、理性なき獣の様相を呈している。白色の体躯はヴァジュラ神属「ディアウス・ピター(リニューアル版)」に類似する。使いまわし…
また、ここでは成熟する以前の「ノヴァの幼生体」という形態についても記述する。
以下にはストーリー及びエンディングのネタバレが含まれるため、未プレイの方は閲覧にご注意願う。



誕生の経緯
「エイジス事件」の顛末で人工ノヴァが月へと飛び立った際、母体から引き千切られた莫大な量のオラクル細胞群が地球上に残留した。これら「ノヴァの残滓」は変質して新たなアラガミと化すことが懸念されたため、極東支部により順次回収、厳重に管理されながら沈静化作業が進められていた。
だがある時、保管施設から「残滓」の流失が発生。貯蔵庫は内側から喰い破られており、恐れていた事態が現実となったことを意味していた。
「ノヴァの残滓」より誕生したこの個体を、極東支部は「第二のノヴァ」すなわち終末捕喰の後継者であると仮定。以後、当該アラガミを早急に討伐するべく、作戦が展開されることとなる。






幼生体――愚者の黄金


発生起源:極東(ノヴァの残滓)
攻撃属性:[神]
弱点属性:[火][氷][雷]
結合崩壊部位:頭、前足、尻尾
素材名:――

アラガミバレット
SN:偽ノ声
AS:偽ノ泪
BL:偽ノ扉
SH:偽ノ瞳


対アラガミ装甲を纏ったアラガミ
前支部長の手により、多数のコアを餌として長きに渡り育成された人工のノヴァ。その肉片に由来する当該個体は、生まれて間もない「幼生体」の頃から圧倒的な捕喰・進化能力を誇り、極東地域一帯に棲息するアラガミを手あたり次第に捕喰し続けていた。
イベントシーンを見ると、ノヴァがヴァジュラのコアを捕喰した途端、両肩にマントが生えるなど、対象の形質・能力を取り込み、急速な成長と変異を遂げていることが分かる。
結果、当該個体はかつて類を見ないほど多岐に渡る種類の偏食因子を体内に保持。その作用により神機の捕喰能力を大きく減殺しており、やがてその耐久能力は神機使いの攻撃を受け付けなくなる域にまで達してしまう。

――ん? どういう理屈だかよく分からないって?
ならば似たような例を挙げよう。
「摂取した物質(オラクル細胞)により抗体(偏食因子)を獲得し、ただひたすらに死なない」……
アラガミ界のアスキン・ナックルヴァールである。

1*

「致命的だろ?」


……うん、だいぶまちがっているけど許してね。

作中でのリッカの解説によれば、これは正しくは「対アラガミ装甲壁」と同じ原理によるものであり、多種多様な偏食因子を有した第二のノヴァは、神機にとって「ものすごく“食べたくない”モノ」という認識なのだという。
ターミナルのアーカイブを見れば、この解説のシーンには「雑食動物の肉」というタイトルがついているが、これは生食用に向かないと言われる例があるからだろうか。
また、これらの偏食因子は敵に対する毒ともなり、「第二のノヴァ」の攻撃を受けた三人は暫くの間集中治療室送りにされている。

異常偏食場
「第二のノヴァ」の誕生と前後して、原因不明かつ強力な偏食場が発生する事態が極東支部と旧エイジス島付近で頻発。
同時にオラクル技術を使用した機材の故障が多発するという現象も報告され始める。
この異常偏食場が発生した際には無線通信が阻害されたり、神機使いが戦闘中に不調を訴える等の事例が続出していた。
後にノヴァが持つオラクル活性化能力との関連が疑われるようになり、「第二のノヴァ」によるものと判断された。
この偏食場はオラクル細胞を異常に活性化するらしく、極東地域全体のアラガミの行動が活発化。
逆に神機は自身のオラクル細胞(OP)を無駄に消費したり、防御力が低下するといった不具合が相次いだため、対策として偏食場を遮断するシールドを実用化し解決を図っている。
しかし神機以外の機材は依然として不調が続いたらしく、作戦行動には支障をきたす結果となった。
この間、支部周辺の輸送路が寸断されたり、情報収集にあたった部隊が帰還中に全滅するなどといった事態も発生しており、そうした意味で間接的に極東支部全体を疲弊させた最大の要因と言っても過言ではない。
また後に現れた感応種の偏食場はシールドで無効化できなかったらしく、「第二のノヴァ」の偏食場と異なるものであると推測される。


戦歴
初登場ムービーではいきなりヴァジュラと交戦、この時はまだ相手より小柄であったが、易々とこれを下して捕喰し、マントを生やす。
その後極東の最精鋭たる第一部隊と交戦するも、この時すでに攻撃しても「神機に手応えがなかった」とされる程の驚異的な防御力を発揮。さらに知能も高いらしく、死んだフリをして第一部隊を欺き逃走する。

二度目の交戦時にはさらに進化を遂げ、もはや神機が「全く喰い込まない」レベルに達しており、さらに異常偏食場による無線妨害により隊を分断、ソーマ・シックザールアリサ・イリーニチナ・アミエーラ藤木コウタの三名に重傷を負わせ、戦線離脱に追い込んだ。
救援に駆けつけた第一部隊隊長橘サクヤの二名をも圧倒、止めを刺さんとしたその時、シオに酷似した謎の少女が出現。少女が放つ咆哮らしきものを浴び退散した。嫁姑戦争…

再び「第二のノヴァ」を取り逃した極東支部は、対抗策として神機の強化を立案。
ノヴァの残滓を捕喰し異常進化を遂げた強力なアラガミ、即ち「超弩級アラガミ」を率先して討伐し、ノヴァが未だ耐性を獲得していないと思しき偏食因子の入手を目指す。

この間、リンドウ・サクヤ両名の陽動によって喰わせても差し支えないアラガミばかり喰わされていたらしい。
しかし、やがて粗食にも飽きたらしく、「第二のノヴァ」も「超弩級アラガミ」を求めて行動を開始。
港湾地域に現れた「超弩級アラガミ」と呼ぶに相応しい個体――黒いカリギュラ詳細は不明だが実装を望む声もある)を狙い、とうとう第一部隊よりも早くその元に到達。
シオの残留思念である「白い少女の影」が妨害に現れるも、進化を重ねて圧倒的な力を見せるノヴァを抑え込むには足りず、遂にコアを捕喰させてしまう。
更なる力を手にした「第二のノヴァ」を止める手立ては最早ないかと思われたが…






成体――玉兎の舞


発生起源:極東(ノヴァの残滓)
攻撃属性:[神]
弱点属性:[氷][雷]
結合崩壊部位:頭、前足、尻尾
素材名:冥王~

アラガミバレット
SN:冥ノ声
AS:冥ノ泪
BL:冥ノ扉
SH:冥ノ瞳

最終決戦
山間部にて形成した繭を斬り破り、完全体へと羽化した「第二のノヴァ」は、巨大かつ強靭な「刃翼」を持った凶悪な姿に変貌。頭部にはアルダノーヴァに酷似した天輪が出現。発振する偏食場も、終末捕喰起動時のそれと同一となっていた。
そこへ、ノヴァを討伐するために第一部隊が集結、サクヤの狙撃を嚆矢として交戦を開始する。
成体となった直後で外部刺激に弱い状態のノヴァに撃ち込まれたのはそれまでに収集した「超弩級アラガミ」のコアを用いた、榊博士特製の「人工コア」 であり、これこそが切迫した状況を打開する唯一の鍵だった。

港湾地域での接触時、コウタがノヴァへ向けて発砲した際に、着弾したバレットが有効打となったことから、
「アラガミがコアを取り込んだ直後に限り、体内の偏食因子の働きが一定以下に制限される」
「偏食因子を制限する効果は取り込んだコアが強力なほど強く、長く発生する」
という性質が判明。これを利用して、敵の耐性が弱体化した僅かな間に総攻撃を叩き込むというのが、最終決戦における作戦であった。

最終的に作戦は功を奏し、第一部隊は総力を結集してノヴァの討伐に成功。
主人公がリーダーシップを発揮して仲間達に指示を出し、怒涛のコンビネーションからの空中捕喰でトドメを刺すイベントシーンは必見である。
翼をもがれた災いの新星は地に叩き堕とされ、遂に冥府へ送り返されるのであった……


ヤムッ…アリウスwwwwwwww

その後。例によってオラクル細胞の再結合作用により再び出現し、新たなアラガミとして定着した模様。もちろん討伐任務を受注可能。
オリジナルの個体が「弱体化」した状態のまま果てたために、分化した存在であるこちらは脅威的な耐久性やノヴァとしての能力を失っており、交戦するのに特に何の問題もなくなってしまっている。
以降、この個体は「アリウスノーヴァ」と名付けられた。因みにオリジナルの個体は作中では「第二のノヴァ」としか呼ばれていないが、初戦時のミッション中にも討伐対象の名称として確認できる。





攻略

それではここから当該アラガミの戦闘能力について記述していく。

骨格が同じというわけで、「GER」のロールアウトにあたって圧倒的な性能へと刷新されたピターと同等かそれ以上の実力を備えている。
発達した四肢を駆使してフィールド上を縦横無尽に跳び回り、目まぐるしく苛烈に襲い掛かってくるのが特徴だ。
全体的なスピードは速ンニさんほどではないにしろ、攻撃動作時の瞬発力はたいへん厄介。
各種大技の後には必ず隙ができるので、基本は間合いをとって回避に重きを置きつつ、間隙を縫って弱点部位をつっついていこう。

行動ルーチンは「幼生体」が刃翼展開前、「完全体:アリウスノーヴァ」が刃翼展開後に相当。刃翼を展開することがない「幼生体」は比較的無難に打倒できるだろうが、逆に完全体のアリウスノーヴァは最初から刃翼を展開しているうえ、技が多彩かつ嫌らしい効果を持つので極めて手ごわい。

オラクル攻撃も物理攻撃も[神]属性の攻撃性能が高く、なおかつタゲを取った相手へ連撃を好んで多用してくるため、あれよあれよとHPを削られる羽目にならないよう注意すべし。
適性のある装甲を用意するか、制御ユニットに「神耐性+」或いは「重装甲化」を搭載することをオススメする。「神耐性」については強化パーツでもよい。
成体の場合は更にデッドリーヴェノム(猛毒)を付与する攻撃が追加されており、HPを減少させられながら攻撃を喰らうと一撃でも致命的になりかねない。

1*

「致命…」

おまえはもういい。


ともかく対アリウス戦での猛毒対策は必須。スキルや強化パーツで「ヴェノム無効」や「(B)全状態異常無効」を、または制御ユニットで「状態異常耐性」を選んでおきたい。無ければせめて喰らった際に回復できるよう「デトックス錠」を持っていくと良い。

「神耐性」や「ヴェノム無効」については、同様の対策をパーソナルアビリティで同行NPCにも施しておいてあげると、被弾からの戦闘不能をかなり防止できる。

「備えあれば憂いなし」。これを合言葉に最終決戦に臨もう。



結合崩壊、部位耐性


言うまでもなくマントや刃翼はカッチカチに硬く、攻撃しても全然通らない。
胴体には銃撃貫通がよく効く。


近接、銃撃双方破砕が有効。崩壊後は軟化する。

前足
切断・貫通の近接物理攻撃が有効。崩壊後は軟化。

尻尾
銃撃貫通がクリティカル。



攻撃手段


落雷/結柱励起
味方全員の位置を狙い定め、幼生体は雷、成体は尖ったオラクルの結晶を発生させる。
予兆として遠吠えがありつつ足元がピンク色に光るので、動いて回避しよう。
成体の場合はすかさず二連続で狙ってくるので動き続けるべし。

猫パンチ
おなじみのジャブ。出が速い上に威力も高い。

飛びかかり
若干の助走をつけてから跳躍、相手へ向けてダイブしてくる。

放電
咆哮を上げた後、自分の周囲に雷を落とす。予備動作から発生までにかなり余裕がある。

バク転→電撃/結柱
後方に宙返りしつつ、目の前に電撃を落とす/オラクル突起を生やす。

雷球設置
自分の周りを囲うように六つの雷球を出現させ、間を置いて射出する。
雷球は若干のホーミング機能あり。
動作中は無防備に棒立ちになるので好機。

雷球
相手をホーミングする雷球を頭の正面へと放つ。
成体の場合は三連発してくる。

毒棘放出 成体のみ。
足を止めて体の上から周囲に結晶の棘をばらまく。
棘はけっこう強めにホーミングし、当たると猛毒を付与。

翼で打つ 成体のみ。
左の刃翼で前方に斬り込む。出が異常に速い。

翼で挟む 成体のみ。
両翼を同時に前方へ差し伸ばし、ターゲットを挟み込む。

二連回転 成体のみ。
その場で放電しつつ、刃翼を交互に振り回しながら回転する。
放電と刃翼には猛毒あり。

連続斬り 成体のみ。
ターゲットを狙って右翼→左翼→両翼の順に三連続で斬りかかりつつ突進攻撃。
斬り込むたびに相手を狙って向き直り、猛烈な速さで襲い掛かってくる。
斬りかかりの範囲がとても広いので、自分以外を狙っている時にも巻き込まれないように注意。
とはいえ難易度13「玉兎の舞」の決戦のバトルフィールドはただでさえ狭く、事故多発。
出来ればガードしたいが、二段ジャンプで飛び越えて回避しても良い。

アリウスコンボ 成体のみ。
一面をピンクのエフェクトで染め上げる演出の後、両翼にエフェクトを纏わせてリーチ・威力を強化。
ターゲットへ距離を詰め、二連続で斬撃を浴びせる。
トドメに天輪から極太レーザーを照射、180°ほど薙ぎ払う。
追尾性能・威力・射程共に非常に強力。発動されたら逃げるより素直にガードする方がいい。





合成素材

「冥王」素材から合成可能な神機は、近接六種類とショットガン、タワーシールド。
外観はピター装備の色違い(ピターが黒/赤なのに対し、こちらは白/ピンク)。
装備名はラテン語あるいはイタリア語の単語から採用されており、いずれも「七つの大罪」を中心とした罪悪に関連しているらしい。
すごく……厨二です(褒め言葉)。

短剣:スペルディア…「傲慢」(正しくは「スペルビア」か?)
長剣:アヴァリティア…「強欲」
大剣:インヴィディア…「嫉妬」
:ディセプティア…「虚飾(たぶん)」
:アクセディア…「怠惰」
:ルクスティア…「色欲」
近接銃:イーラ…「憤怒」
壁盾:グラー…「暴食」

スキルはいずれも強力なものが揃っており、
刀身:「グレイトイーター」「極東無敗」
銃身:「如何物食い」「必中必殺」
装甲:「早足の者」「ハードボイルド」
と、やたら仰々しい名前が連なっている。

また、豆知識として。
「冥王」素材は現在のところ、ピターの「帝王」「神帝」素材の一部と互換性があり、fc(フェンリルクレジット)さえあれば自在にコンバートが可能。
どちらか片方を多く討伐していて、急に必要になった際などに役立てるといい。




余談


混血のアラガミ?


「人工ノヴァから生まれ、無数のアラガミの偏食因子を内包する存在」である第二のノヴァだが、これは見方によっては「他の存在と隔絶された環境で生まれ、この上なく純粋な存在」であるキュウビとは対極的な位置にあるとも言える。その異名が「純血のアラガミ」というのに対し、こちらは「混血」とでも称されるのだろうか。


メディアミックスとの関連


第二のノヴァを討伐する際、外からコアを撃ち込み強制的に取り込ませる方法がとられたが、これはスピンオフ作品の漫画「GOD EATER ―the spiral fate―」に登場した「コアバレット」という発明と全く同じ原理のものである。ただし目的が異なり、漫画では偏食因子の働きを制限するためではなく、アラガミを望みの形に進化させる手段として用いられている。





以上で主要な記述を終了する。
追記・修正すべき点等あれば宜しくお願いします。


画像出典


GOD EATER RESURRECTION
ゲーム内スクリーンショットより
(C)2015/10/29 NAMCO BANDAI Games Inc. All Rights Reserved.
[1*]久保帯人『BLEACH』66巻p.144よりトリミング、2015年、集英社
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最終更新:2020年08月11日 16:22

*1 ポエムの出典:斎藤ロクロ『GOD EATER ―the spiral fate―』