ふぶきのつるぎ(ドラゴンクエスト)

登録日:2017/01/29 (金曜日) 01:58:00
更新日:2024/01/15 Mon 20:16:57
所要時間:約 8 分で読めます




ロトのつるぎメタルキングの剣グリンガムのムチ……
ドラクエにおける強い武器は?」と聞かれたら、この辺りが浮かぶだろう。
しかし、あなたはご存知だろうか?
やりこみプレイヤーに愛される、隠れた名器がある事を……

■概要

氷の力を持った剣。
初出のDQ3を除き、細かい仕様は違えど「敵のヒャド系の耐性に応じてダメージが増える」という仕様が共通している。
この「ダメージが増える」という点がこの武器の肝……なのだが、作品によってその実用性はまちまち。
だが、輝く作品では本当にきらびやかに輝いてくれる、そんな武器なのである。

DQ3でのふぶきのつるぎ

攻撃力80。
この作品のみ、追加ダメージは発生しない。
その代わり、戦闘中にアイテムとして使用するとヒャダルコが発生する。
だが問題点が2つある。まず、入手方法がじごくのきしまたはソードイドのドロップのみというレアアイテムであり、
じごくのきしが初登場するネクロゴンドの洞窟には、攻撃力85で、アイテム使用でより便利なイオラが発生する「いなずまのけん」があるので、つまり実用性はお察しレベル……
リメイク版では攻撃力90になったが、いかんせんもっと強い武器が多数追加されているため、やっぱり使われない……。
道具使用での呪文がマヒャドになっていたら活用する機会はあったと思われるが、複数攻撃武器が猛威を振るうリメイク版3では、登場時期にはもうヒャダルコでは威力不足。
さらに後にはバギクロス使い放題の「おうじゃのけん」、ベギラゴン使い放題の「らいじんのけん」が待っているのだから……。
ドムドーラにて購入出来るようになった為、超レアアイテムという希少価値まで失ってしまった。

DQ4でのふぶきのつるぎ
残念ながら未登場。かわりに、DQ3の性能をほぼ受け継いだ「こおりのやいば」が登場する。
ふぶきのつるぎと共演する作品もあり、そのような作品では細かい差別化がなされている。

■DQ5でのふぶきのつるぎ

恐らく、「ふぶきのつるぎは強い」という認識を持っている方は、殆どはこの作品での印象が為であろう。
攻撃力105で、且つ相手のヒャド耐性に応じて、ダメージが最大1.5倍の補正がかかるという素晴らしい仕様。
そしてこの武器の最大の魅力はラスボスと裏ボスの両方に有効であるということ。
ラスボスであるミルドラースはヒャド耐性が無く1.5倍の補正がそのままかかり、裏ボスであるエスタークはヒャド耐性が弱耐性なので、こちらは1.4倍の補正がかかる。
最強の攻撃力(130)を持つメタルキングの剣も、ラスボスや裏ボス相手ではこの武器の前に霞むことになるのである!
ちなみに、ヒャドに完全耐性を持っている相手には補正はかからず、通常のダメージとなる。
あろうことかこの武器、メリットが強力であるにもかかわらず、デメリットが一切ない。なにこのチート武器。
実際のところ本作ではこの武器だけがこういった仕様というわけではなく、ほかの武器(氷の刃と炎の爪)も同じ仕様(炎の爪はギラ耐性参照だが)である為チート性能は同じなのだが、この武器は他二つと違い基礎攻撃力が圧倒的に高い上に最強格のモンスターも装備可能と装備者に恵まれている強みがある。
(とはいえこおりのやいば、ほのおのツメ共々最終装備候補のキャラは多く、特にほのおのツメはグランバニア前後という中盤に購入可能にもかかわらず一部キャラには最強武器かつこの特性上魔界でも通用する程強力な武器ではあるが)
こんなぶっ壊れ性能で21000Gと高額だが市販品というのも天空の剣不遇伝説に拍車をかけている。

やりこみプレイヤーの専らの討伐対象はエスタークである為、ふぶきのつるぎの仕様を知っているやりこみプレイヤーには最強装備として長らく愛される事になる。
一体、どれだけのプレイヤーのエスタークの最短撃破に貢献したであろうか?
まさか後々、同じ運命が待っていようとは……

小説版ではスライムナイトのピエールが愛用している。

■DQ6でのふぶきのつるぎ

攻撃した時通常攻撃の50%のダメージのヒャド系攻撃を追加攻撃するという効果に変更。
追加ダメージが通常攻撃と剣技タイプの特技でしか発生せず、
どんな武器でも適用される上にダメージが2倍となる正拳突き爆裂拳の存在により、「ただの攻撃力が高い武器」の地位に甘んじている。
また、仮に特技の存在が無かったとしても、DQ5と異なり追加攻撃部分にバイキルト等の補正が掛からなくなっているので実質的なダメージ増加量も大きく減少している。
ただしアモスやドランゴはこれ以上に強い武器がデメリットのあるまじんのかなづち、入手が大変すぎるはかいのてっきゅう、一品物で競争率が高いメタルキングの剣しかないため、これが最終武器になるかもしれない。

■DQ7でのふぶきのつるぎ
基本性能は6と変わらない上に、クリア後に登場するデスカイザーのドロップでしか入手出来ないという3以上にふざけた入手時期な為、存在感は皆無である……
次回作DQ8まで、この武器は日の目を見る事なく隅に追いやられていた。

■DQ8でのふぶきのつるぎ

主人公ゼシカが装備可能。

攻撃力は90まで落ち、仕様も「敵のヒャド耐性に応じて与えたダメージの最大40%の追加ダメージが発生」と、これだけ見れば更に弱くなったように思えるが、攻撃力はスキルを高めれば115(ゼシカの短剣スキルの場合120)まで上がるし、通常攻撃やスキル攻撃のみで追加ダメージが発生する点も、今作には比較対象となる、過去の正拳突きや爆裂拳のようなトンデモ特技は無いので問題無し。*1
ヒャド系の追加ダメージは、(属性のイメージ的には真逆なので多少違和感があるが)火炎斬りを使った際にも発生するので、炎にもヒャドにも耐性を持っていない敵には、バイキルトをかけた際には隼の剣×隼斬りを上回るダメージが期待できる。
ラスボスであるラプソーンも炎もヒャドも耐性無しなので、ここで活躍させた方も居るのではなかろうか?

……まあ、やりこみ時の討伐対象である竜神王相手ではドラゴンスレイヤー×ドラゴン斬りの方が圧倒的にダメージで勝り、
ゼシカもぶっ壊れ特技:双竜打ちがある為、最終的にはいらない子になってしまうのだが……

だが、この武器の真の黄金時代はこの後にやってきたのだった!

■3DS版DQ8でのふぶきのつるぎ

新規追加メンバーであるゲルダも装備可能に。
そして、リメイク版である今作に追加されたあるアイテムにより、この武器はとんでもない恩恵を受ける事になった。

【ていおうのうでわ】
装飾品。装備すると、与えるダメージが2倍になる

シンプルかつ超絶的な効果のこのアイテムだが、
ふぶきのつるぎはこの効果を最大限、いやそれ以上に受けたのだ。
例として、ヒャド耐性の無い相手に、ていおうのうでわ無しでふぶきのつるぎで殴って100ダメージが出たとしよう。
追加ダメージは、100×0.4で40。合計ダメージは140となる。

では、ていおうのうでわを装備したらどうなるか?

「ダメージ2倍なんだから、140×2で280だろ?」

と思ったそこのあなた。

良い意味で期待を裏切ってくれるのです

答えは「360」。200+160で360となるのだ。

「追加ダメージが40%どころじゃねーじゃねーか!」と驚くであろうが、
その理由として、ふぶきのつるぎの仕様として
①まず通常攻撃のダメージを算出し、与える
② 直後に、①で算出されたダメージを元に、敵のヒャド耐性に応じた追加ダメージ算出し、与える

という仕様なのだが、
ていおうのうでわは①の「通常攻撃でのダメージ」、②の「①を元にした追加ダメージ」、
両方のダメージを2倍にする処理を行っているのだ。

なので、追加ダメージだけで見れば、元となる通常攻撃のダメージが2倍されているので、まずここで腕輪無しの状態に比べ2倍に。
更に、追加ダメージ自体も2倍する処理を行っているので、2度「2倍にする」処理を行っている事になる。
故に、腕輪無しの状態から比べたら4倍もの追加ダメージが発生する事になるのである。

なので無耐性の敵には、通常攻撃の8割もの追加ダメージが発生するというトンデモない仕様になっているのだ。

そして今作では、新追加ダンジョン「追憶の回廊」最奥部に、なんとエスタークが登場する。
DQ5の時と同様ヒャド系に微耐性があるが、これをディバインスペルで無耐性に引き下げ、力の種によるドーピングで攻撃力をカンストさせ、短剣スキルを極めたゼシカにていおうのうでわとコレを装備させ、テンション50、バイキルト状態で、3DS版にて強化された短剣スキル奥義「ライトニングデス」を放つと……

12800+10240=23040

という、どこの最終幻想だと言わんばかりのダメージを叩き出すのだ。チャゴスですら脂肪の塊になる。
これでも倒れないエスタークも立派である。竜神王チョイスよすぎだろ。
特に追加ダメージ10240ってもうおまけ程度じゃ済まないのでは……

DQ5発売から23年後。
ふぶきのつるぎは、またも対地獄の帝王用最終兵器として君臨することになるのであった。

……というのが最近知られてきている今作でのふぶきのつるぎの活用法だが、
今作には力の種を確実にドロップし、尚且つ何度でも戦える「追憶のザバン」というボスが存在する。
コイツを何度も倒しまくるのが力ドーピングの一番効率の良い方法である為、
ポケモンの四天王の金よろしく日夜コイツを狩ることに執心しているプレイヤーも居るのであるが、

剣スキル66以上のレベル99主人公の力を、力の種により462まで上げ、この武器とていおうのうでわを装備させ、
主人公より素早い3人にタンバリンを叩かせ(3DS版ではタンバリンは3つ作れる)
テンション50で通常攻撃を行うと、
なんと一撃かつ1ターンで追憶のザバンを倒すことが出来る

そして上記のプロセスは、主人公のみ作戦を「めいれいさせろ」にして、
タンバリンを持たせた3人を「テンションためろ」にしておけば、戦闘中の操作はAボタンを押すだけでOKとなるので、
コマンドの操作ミスが起きない、頭が残念と評判の今作のAIに頼らなくて済む、といったメリットがある。
長い目で見るのならば、とても安定かつスムーズに狩れる方法なのでとても便利。

更に言うならば、ゼシカの攻撃力がカンストしているのならばテンション5で「ガンガンいこうぜ」によるライトニングデスを放つ事でも可能。
こちらはより速くザバンを倒せるが、おバカAIがたまにポイズンソードやヒップアタックをやらかすのが玉にキズ。

……とまあ、やり込めばやり込む程この武器の素晴らしさが分かる仕組みになっているのである。
ただ、肝心のていおうのうでわを手に入れるには、一度エスタークを倒す必要がある。
あと主人公とククールははやぶさの剣・改ではやぶさ斬りした方が強い。


ドラゴンクエスト 勇者アベル伝説でのふぶきのつるぎ

ゲームではなくアニメに登場したふぶきのつるぎ。

5000年前、グリンラッドの街ネザーの勇者ガブリエルが、世界征服を企む古代エスターク人のルドルフ将軍を封印するために使用した剣。
ネザーの大聖堂に、ルドルフの弱点である喉に刺さった状態で存在しており、新しい武器を求めて来たアベルによって引き抜かれて彼の3番目の剣となった(それによってルドルフの封印が解け、彼と対決する事になったが)。
少しでも相手を傷つければ、そこから相手を氷漬けにするという強力な効果があり、これで斬られて即死しなかったのは、アークデーモンやシーザーオライオン等の強敵だけである。
使用期間の長い武器だったが、水竜との戦いで折れてしまった。


ドラクエでは「無属性武器」や「伝説の武器」が最強の武器に落ち着く事が多いが、
そればかりではないぞ!という事を我々に教えてくれるこのふぶきのつるぎ、皆さんも使ってみては?

追記、修正は腕輪を着けてからお願い致します

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最終更新:2024年01月15日 20:16

*1 特技自体はあるが、スキルシステム上素手でないと使用できないため武器と両立不可能