大筒木モモシキ/大筒木キンシキ

登録日:2015/12/29 Tue 1:56:00
更新日:2024/02/04 Sun 20:33:27
所要時間:約 25 分で読めます





下等生物にはわからぬ

角のうらみだ!



大筒木モモシキ、大筒木キンシキとは『NARUTO‐ナルト‐』の劇場版作品である『BORUTO‐ボルト‐』の登場人物であり本作のラスボス
あの大筒木カグヤ白ゼツの兵団を造り上げ戦争の準備をせざるをえない程の脅威。
なお在の書では大筒木の末裔と紹介されており、先祖代々力を継承し続けて今日に至るらしい。
封印前のカグヤが彼らの存在を書き記した巻物を残したが年齢はカグヤと同じく1000歳以上か、巻物に記されたのは彼らの先祖の事かは不明。
ナルティメットストーム4にも参戦している。




大筒木モモシキ

CV.浪川大輔
カグヤと同じく大筒木に連なる者。
デザイン元は牛若丸。名前は桃太郎から。
容姿は小柄かつ童顔であり、貴族のような衣装に羽衣を纏い高下駄を履き、左手にはグローブを着用。

カグヤのように角が生えているがこちらは正面に折れ曲がっている。
両目に白眼を、両掌には赤い輪廻眼を開眼し、
右手の輪廻眼であらゆる忍術を吸収し、左手の輪廻眼で倍にして放出できる固有瞳術を持っている。

神樹の実から仙丹と呼ばれる丸薬を錬成し、これを食らい不老不死、怪力乱神を得ることで不死を保ってきた。
地球に来る前にも異空間を渡り神樹の生えた星に何回かたどり着いており、
ナルトの中の九喇痲を見て狐と呼んだことから、他の星も地球と同じような環境であることが仄めかされた。
一方でその星に住む原住民は、その瞳力をもってして壊滅状態に追い詰めたことがノベライズで明かされている。
初撃で大半は全滅したと回想しており、彼の大筒木の中でも突出した力がうかがえる。

地球を「苗床」と呼びナルト達地球人を「下等生物」「下等種」と見下すなど、カグヤとはまた別の傲慢さを持っている。
ただナルトにすら「感情がないみたいだった」と評されたカグヤとは違い、
下述の場面では悲痛な顔を見せたり怒りを示したりしているので、一定の感情は持ち合わせているようである。
地球の神樹の実に人間性を失わせるような副作用があったのか、丹という形で食せば安全に力を得られるのかは不明。
カグヤやインドラ、うちは一族を見るに写輪眼の要素が頭をおかしくするのだろうか…?


大筒木キンシキ

CV.安元洋貴
モモシキと行動を共にする男。
デザイン元は弁慶。名前は金太郎から。
二mを優に超える巨漢であり、丸太のように太い手足は圧倒的な力を発揮する。
両手にグローブを装着し背中から腰まで覆い尽す程の巨大な衣を纏っており、その下には空手着風の装束を着ている。

角は六道マダラと同じタイプのものが左巻きに生えている。
自身の角に対しては並々ならぬ拘りを持っており、二度目に会ったときには角の一部分を砕いたサスケを真っ先に狙った。
自分から折ったマダラを見たら何と言うだろうか
赤いチャクラを放出して剣、マサカリ、斧などの武器に形成する能力と、
映画本編では使われなかったがモモシキ同様いかなる忍術をも吸収する能力を有する。
劇場版でも満身創痍にもかかわらず神樹を両断してのけたが、小説版においてはサスケの須佐能乎相手でさえ、真正面から切り結べる程の剛力を誇った。
両目には大筒木一族由来の白眼がある。

モモシキの親役ではあるが、親というよりは世話役、召使のような立場にあり、モモシキも部下のように接している。
キンシキにもまた親役がいたことが本人の口から語られたが、その末路は……


劇場版での活躍

冒頭で氷空間のカグヤの城にて探索をしていたうちはサスケをキンシキが強襲。
城を粉砕しサスケを追い詰める戦いぶりを見せるが*1、天手力に翻弄され取り逃がしてしまう。
この時モモシキは手を出さず傍観していたが、サスケの左眼に気付くとと「輪廻眼か」と呟き不気味な存在感を醸し出していた。

荒野にて、八尾に尾獣化したビーがチャクラの棒で磔にされている様を眺めながら登場。
神樹は切られカグヤの姿はなく、チャクラが人々に散らばっていることを心外に思うキンシキに対し、一つ一つ回収する他ないとモモシキの方は気にも留めなかった。

ビーが放った尾獣玉を、丹を食らい右手に開眼した輪廻眼で吸い上げ、左手から倍以上のそれを放ち彼を瀕死に追い込んだ。
ビーから八尾のチャクラを吸い上げるも丹が四つしか出来なかったことを、時空間移動に大量の丹を消費してしまったことと共に愚痴りつつ、
次なるターゲットをこの苗床で最も強大なチャクラを持つ九尾の人柱力・うずまきナルトに定め、木ノ葉隠れの里の方角に向かった。

中忍試験にてカタスケの演説中にキンシキが空から来襲、その力で会場を破壊した。
モモシキの方はナルトを蹴り上げ会場外まで吹っ飛ばし、羽衣に傷を付け攻撃を仕掛けてくるボルトの小手の術を全て吸い手にかけようとするも、
サスケにマサカリでの攻撃を仕掛けていたキンシキ共々シカマルの影真似で縛り上げられてしまう。

が、それすらも吸収しその場に居合わせたナルト、サラダ、サスケ、ボルトに自分達の名と目的を告げると、
ボルトから吸った幾つかの性質変化とビーから吸った尾獣玉を倍にして放出し、天変地異じみた攻撃で辺り一帯を滅茶苦茶にし始める。

周りに人がいることで力を出し切れず防戦一方の九喇痲モードのナルトに苛烈な一撃を加え続け、
ついにはサスケがオリジナルへのサポートのために覆った威装・須佐能乎すら剥いだ。
最後に十尾の尾獣玉程の大きさまでに膨張させた尾獣玉を地上に落下させ、ナルトに全力で庇わせキンシキと共に彼を異空間に拉致した。

異空間にてナルトを神樹に括り付け、チャクラを吸っていたところを天手力で侵入してきたサスケ、五影、ボルトの襲撃に合いキンシキと分断される。
長十郎を押すキンシキであったが黒ツチの不意打ちとサスケの千鳥によろめき、
ヒラメカレイの「骨抜き」で無数に刺されたチャクラ針により全身の経絡系を破壊され、熔遁・灰石封の術でセメント固めにされて身動きを封じられた。
一方のモモシキは輪廻眼の「術の吸収・放出」を分析された上での体術メインの戦いに苦戦。
外道の棒で応戦するも我愛羅、ダルイ、ナルトに囲まれ、自らの術の分析をサスケに淡々と語られいら立ち、唇を噛みしめた。

そのまま倒されるかと思われたが、長十郎と黒ツチの術を強引に破り無数のチャクラ武器を形成したキンシキがナルト達の元に乱入、
モモシキと五影を引き離し薙刀で神樹が切断される凄まじい威力の斬撃を放つも、ナルト達にダメージを与えることは叶わなかった。
自身の命がそう長くないことを悟り、最後の奉公としてモモシキに語りかけるキンシキ。

「さあ……モモシキ様、私のチャクラも食らうときが来たようです……
 我が親役がかつて私に力を委ねたように……躊躇われるな…」


「…当然だ!」

悲痛な表情で右手をキンシキに向けて差し出し、輪廻眼の力で彼を人の成りから赤黒い桃のような果実に変質させ、それを食らうことで
体格が一回り大きくなり肌は赤茶色に変化、角は肥大化し額に輪廻眼を開眼した、まさにのような姿に変貌した。

その力を以てナルトとサスケに挑むも、新たにキンシキの剛力と武器形成能力を得たにも関わらず押され気味にあった。
途中二人の分断に成功し、サスケに万象天引で超高熱の岩石を引き寄せ重体に陥れるも、
五影の助力で復帰したナルトに回復され、神樹の切り株から伸ばしたイヌ
火遁で形成したキーキジ岩石で構築したサルをそれぞれ模した巨大な怪物を作り出すもナルトの尾獣九喇痲モードにいなされ、
途中サスケも復活したことで発動した威装・須佐能乎によりサルを完全に打ち砕かれ空中に放り出される。

今度こそ敗北するかと思われたが、天手力の門から異空間にこっそり侵入してきたカタスケが、自分の発表の場を台無しにされた腹いせをしに乱入。
何の事情も知らないために無謀にも小手で無数の忍術を放ち、モモシキに吸わせることで彼に逆転の契機を与えてしまう。
吸収した忍術を倍にして放出し辺り一帯を破壊すると、今度は奈良親子が二世代かけて完成させた円状に広がる影真似をより広範囲にやってのけ、五影を完全に縛り上げた。
それでもナルトだけは何とか動けたが、念には念と彼だけには外道の棒を三本刺し完全に動きを止めた。
雷の性質変化でナルトを除く五影を始末しようとするも、ボルトの「消える螺旋丸」に不意打ちを食らい、雷の放出を止められ影真似も解けてしまう。

羽衣、右袖と二度も自身の衣を破かれたことで完全に頭にきたのか、丹を数個食らい体をさらに肥大化させ、
最初にボルトの小手から吸収した螺旋丸を、ボルトとナルトの親子螺旋丸と同規模の超大玉を超える大きさで放出し決着をつけようとする。

しかしサスケの天手力による分身ボルトとのコンビネーションに翻弄され、右手の輪廻眼を潰されたために吸収不可能になり、ボルトとの螺旋丸のぶつけ合いを余儀なくされる。
最終的にボルトの螺旋丸に押し負け、螺旋の回転をその身に食らい自身の悲願であった神樹もろとも吹き飛び、空に向かって上昇していきそのまま雲を大きく越えた上空にて四散した。


ノベライズでの活躍

中忍試験襲撃までは映画と大きな違いはない。
ナルトの拉致以降は少々変わっており、異空間に神樹が生えている描写がなく
ナルトをくくりつけていたのも単なる柱という扱いだった。
モモシキがキンシキからチャクラを吸い上げて出来た物も桃のような果実ではなく複数個の丹であった。
映画ではキンシキごと変質させたがこちらはチャクラだけを吸収したためか干からびた遺体となっていた。

鬼モモシキは額の輪廻眼こそ開眼しなかったが、異空間から地球のあらゆるチャクラを吸い上げる驚異的な力を見せた。
怪獣大決戦で登場したのは火遁で作り上げた犬と猿であり、何故かキジはハブられていた。
キンシキの丹を全て食すことで肌は赤から黒に変色し黒鬼にまで変化するという、映画では見られなかった変身を見せた。
ラストのボルトとの螺旋丸のぶつけ合いもまた少し違っている。
他にはモモシキとキンシキとの会話や心理描写が増え、ナルト親子とはまた違った形の親子愛が描かれている。


アニメ・漫画版

◇映画の物語

アニメでは新たにウラシキを加えた三人で地球を来訪している。
そのウラシキによると、どうやら彼らは大筒木の本家から遣わされた存在でしかないとのこと。

アニメと漫画版共に概ね映画通りの展開ではあるが、キンシキを喰らい強化された姿が大きく異なっている。
(映画版は赤鬼のような姿だったが、こちらは白眼と輪廻眼が金色に輝き体の各所が黒く染まる)
ボルトの螺旋丸によって撃破された後、時が止められたかのような一瞬の中、精神のみとなったモモシキがボルトに接触。

「我の白眼でも己の運命は見通せぬ だが貴様の運命はよく見えるぞ」

「その青い瞳は いずれ貴様から全てを奪い去る」

「覚えておけ 神を倒した者は ただ人ではいられぬのだとな」

彼の未来に暗雲が立ち込めていることをほのめかして、今度こそ消滅した。
この事態はボルト以外には輪廻眼を持つサスケにしか認識できておらず、一連の事件の後、ボルトの右掌には黒い菱形の印が浮き出ていた…。

◇楔の中で

刻印は時に模様が広がり、時にチャクラを吸引する能力を見せてボルトの窮地を幾度か救っていく。
そして謎の組織「」との接触により、その刻印が(カーマ)と呼ばれるものである事、ボルトがモモシキの「器」である事が判明する。
しかしそれ以上の事は分からず、この時点では「器」とは何を指すのか不明だった。

その後、殻の幹部であるボロとの戦いにおいて、意識を失ったボルトの肉体と精神を一時的に乗っ取りモモシキが顕在化
この時、ボルトの「楔」は模様が広がって額に角を形成するという、同じく楔を持つ殻のリーダー・ジゲンに似た変貌を遂げており、更に右眼には白眼を開眼していた。*2
新生第七班でも倒しきれなかったボロを圧倒し、ナルトからチャクラを一部奪い取ると超大玉をも上回る大きさの螺旋丸を形成してボロに叩き込み、圧勝した。
撃破後、ボルトに向けて「全てを失うのはまだ先だ」と告げ、角の消滅と共にモモシキとしての意識は消え去っていった。

「楔」にモモシキの意志が宿っており、モモシキが復活するための術である事が漠然と分かってきたが、「殻」の科学者アマドによってその真相が語られる。
ボルトの掌に浮かんだ「楔」とはモモシキの存在を複製圧縮したバックアップであり、いずれ「楔」が完全に解凍されればモモシキの存在に上書きされボルトは消滅するという。
つまるところ「器」とは、大筒木が復活を遂げるための代わりの肉体という意味であった。

「これでもう 邪魔者はお前たちだけだ…」

更にその後、大ダメージで気絶していたボルトの体を再び乗っ取り、大筒木イッシキとの激闘を終えたナルト・サスケ・カワキらを突如強襲。
不意打ちでサスケの左眼にクナイを突き刺し、輪廻写輪眼を潰してしまう
これにより厄介な時空間忍術を潰すと同時に、異空間にいたサスケらの逃走手段を断つ事に成功する。
モモシキの狙いは楔により大筒木化が相当進行していたカワキにあり、イッシキが保有している十尾にカワキを食わせる事で神樹を生やそうと企んでいた。
先の戦闘でナルトは既に戦闘不能であったためサスケから始末しようとするが、手負いと言ってもサスケは強く、またチャクラを回復するとボルトの意識が目覚めてしまうために楔のチャクラ吸収能力が使えず、膠着状態に陥る。

ここでモモシキは奥の手として取っておいた「消える螺旋丸」を繰り出し、サスケの急所に当てて行動不能に追い込んだ。*3
そのままカワキを連れ去ろうとするが、生贄として生きて貰わなければならない敵の目的を逆用したカワキが火遁で己を燃やすという捨て身の戦法を取ったため、やむを得ず炎を楔で吸収。このためにボルトの意識が目覚め、モモシキに抗う彼の手で角を折られた事により二度目の覚醒も敢え無く終わった。

「よう…バカ面」

更に殻の残党であるコードとの一戦において、白眼を弱らせる薬で解凍を抑え込んでいたボルトの身体に異変を起こす形で介入。
十尾の管理を任されていたコードを「殻の残りカス」と切り捨て、今のうちに殺そうとボルトの意識を乗っ取って三度目の顕現を果たす。
先ほどとは打って変わった圧倒的な強さでコードを追い詰めていき、ナルトとシカマルの乱入というアクシデントが発生しても意に返さず、逆にコードとの一時的な協力で無抵抗なナルトを葬ろうとするが…。

ここでカワキが楔を取り戻すというまさかの事態が発生。
イッシキを彷彿とさせる強さで互角以上に渡り合い、モモシキも螺旋丸や体術で何とか応戦するものの、火遁を楔で吸収した事が仇となってボルトの意識が覚醒してしまう。
意識を抑え込まれた状態でカワキによって胴体に風穴を開けられる致命傷を負い、ボルトが自分を犠牲にする事でついに引導を渡された

と思いきや「器」を失ってはそれどころではないとして、やむを得ず楔に残っていた18%の未解凍データでボルトの体を修復し、絶命が免れなかったところを蘇生させた。
これによって「大筒木モモシキ」としての転生は不可能となってしまったが、かつて語った「全てを失う」時が確実に迫っている事を改めて宣告し、高笑いしながら消えていった。

◇肉体の掌握に向けて

データが全て解凍され完全な大筒木となった影響か、以来ボルトにだけ見える幻影として度々現れるようになった。

緊急招集で久々の任務に当たるボルトの前に出現し、「全てを失う」事でボルトの精神が死んだ暁には自分が「うずまきボルト」の人生を引き継ぐ野望を語った。
転生こそ不可能になったが肉体を独占すれば同じ事として気にしておらず、邪悪な笑みを浮かべながら消えていった。

次に現れたのはエイダ姉弟とのルームシェア任務に臨んでいた時。
楔でデータを補完した事による影響で思考の混線が発生し、互いの考えが強制的に筒抜けとなってしまったらしく、ボルトとモノローグで会話する事に。
ボルトが聞いていた姉弟に関する三途アマドの説明に不可解な点を感じたようで、エイダの魅了は神術でないはずと(心の中故に嘘の付きようがないのもあって)わざわざ懇切丁寧に解説した

それからしばらくして魅了の正体に感づいたようだが、心の中でボルトに突っ込まれると思考を無にするという荒技で煙に巻いたりした。

カワキがナルト夫妻を拉致し、ボルトの中に潜む自分を排除しようと襲い掛かり暴走を始めた時には、囚われたカワキに対してボルトの身体を一時的に乗っ取り解放するという謎の行動を取った。
そして少し前の攻防で右目を失ったボルトの前に再度現れ、青き瞳が失われた事を切っ掛けとしていよいよ「全てを失う」その時が訪れた事を告げるのだった…。


「終わりは既に 始まっている」




能力

忍術を吸収して倍返しできるモモシキに、サスケと切り結べる体術を誇るキンシキ。
二人とも五影の連携に単独で渡り合ったりと一定以上の強者ではあるのだが、大筒木一族として見ると正攻法ではとても敵わない理不尽な強さのカグヤイッシキに比べて明らかに劣っており、戦闘力的な評価に関してやや低めだった。
特にイッシキについては、モモシキがキンシキを喰らい合体してもなお敗北したナルトとサスケのコンビを弱体化したジゲンの状態で圧倒したのも拍車を掛けている。

ところが、によってボルトを「器」としてからは評価が急上昇
ボルトの体を乗っ取った姿(通称:ボルシキ)で圧倒的な戦闘力を発揮するようになり、体術は勿論のこと、忍術に関しても吸収と倍返しに依存せず超威力の螺旋丸を素で放てるようになった。
加えてクナイや手裏剣など忍の武器を使いこなし、印を結んで影分身の術も発動したりと、大筒木でありながら非常に忍らしい戦闘スタイルを取っている。

他にも永い時を生きてきた存在として全ての神術を詳細に把握しており、解説役となってボルト(と読者)に情報提供したりと知識面でも貢献している。


使用術

大筒木一族に共通して備わっている瞳術。
モモシキとキンシキの両者とも開眼しており、地球で最も強大な九喇嘛のチャクラを感知したりした。
また、モモシキの方は断片的ながら他人の未来を垣間見れる力が宿っていて、その瞳力でボルトに訪れる最悪の運命も生前から見透かしていた。

モモシキの両掌の宿っている瞳術。
下述の高御産巣日神を始めとした能力を使用できる。
後にキンシキを実として喰らった事で額にも開眼し、六道の術も使用可能になっている。

  • 高御産巣日神(たかびむすびのかみ)
モモシキの輪廻眼の固有瞳術。
劇場版の資料集によれば、上記の通りキンシキも同様の術を扱える。
右手で術を吸い上げて左手で威力を倍にして放出する。
同種の術、輪廻眼・餓鬼道の封術吸引と比べると、この倍返し可能や吸収可能な術の幅が広い以外にも、発動までの時間が短く、千鳥等の近接戦闘用忍術にも即座に対応出来るメリットがある*4
倍返し出来れば強力な反面、相手の忍術に依存するカウンター的な能力のため、体術や剣術のみで攻めこまれると途端に機能しなくなる。
また、掌という傷つきやすい場所に輪廻眼がある分、眼潰しのリスクが常に付き纏うので、扱いが難しい。

  • 武器形成
正式名称不明。キンシキ及びキンシキを取り込んだモモシキが扱った能力。
チャクラを形態変化させて刀・斧・鉈などの武具にする。
これを扱う間はΩの形をした物体が背中に浮かぶ。

  • 土遁・山土の術
厳密にはこれに酷似した術であり、正式名称は不明。
自分がサッカーボール扱いされて出来た巨大な岩山を利用して、ナルトに対して発動。ナルトを岩山で挟んで封じ込めた。
十尾ですら、力をコントロール出来ていない状態であれば短時間動きを封じる術だが、五影達が脱出を援けた影響で、ナルトを極僅かな時間しか拘束出来なかった。

  • 犬飼健命(いぬかいたけるのみこと)
神樹から犬のような頭部を持った蛇状の怪物を生み出して使役する。名称は漫画版で判明。
尾獣モードとなったナルトに対してモモシキが使用したが、あっさり引き千切られてしまった。
また、この術の派生か、神樹から無数の巨大な針状の突起を生成したり、部分的に瞬時に材質を変えてサスケの四肢を捕えるなど仙法・無機転生のような術を行使している。

  • 雉狩
名称はゲーム版より。炎を纏った巨大な鳥を作り上げる。
犬飼健命を破った九喇痲にぶつけられたが、こちらもあっさり壊された。

  • 猿岩
溶岩で形成されたゴリラのような体躯の巨大な怪物。
火の鳥に続いて現れ、腕のリーチを活かして薙ぎ払おうとするも威装・須佐能乎の九喇痲に一刀両断されてしまい、粉々になった。
転生眼で生み出された岩の巨人同様に、膂力は九喇痲にも勝る。
お気付きの人はお気付きだろうが、この三匹ともモデルは桃太郎の家来でお馴染みの犬・キジ・猿である。役割は三匹ともかませ犬だったが

  • 地爆天星
輪廻眼天道の瞳術。黒玉ではなく封印対象その物に引力を発生させる「六道・地爆天星」と同じタイプ。
原作ではもっぱら封印目的で使われていたが、モモシキは灼熱の岩石を引き寄せ、更に加熱させてから爆破する攻撃に使用していた。

  • 神羅天征
アニメ版でのみ使用。
雷遁を纏わせた状態で降り注ぐ無数の操風車を回避し切れなった時に、咄嗟の防御に用いて全て弾き飛ばした。

  • 外道の術
刺した者の動きを抑制する黒棒を射出する。前作でペインやマダラがよく使っていたアレ。
影真似で動きを封じたナルトをさらに縛り上げるために三本ほど刺した他、迫ってくるサスケに向けて機関銃のように連射した。

大筒木一族のバックアップシステム。
本来は格下であるキンシキが十尾の生贄となる際に使う術であるが、作中では追い詰められたモモシキがボルトに刻み、復活の布石とした。
ボロ戦ラストでモモシキの意識が顕在化した際はボルトとモモシキの声が重なり合うという演出が取られていたが、 イッシキ戦後はボルトの意識が完全に喪失していたためモモシキの声でのみ喋っていた。*5

ボルシキの状態で使用。
名前こそ同じだがボルトの時とは桁違いであり、超大玉クラスの大きさを一瞬にして形成できる。
対象を塵一つ残さずに消し去る破壊力を秘めている反面、チャクラの消耗も相応に激しいようで、まともに使用できたのはボルトのチャクラが温存されていた三回目の覚醒時のみであった。

ボルシキの状態で使用。
自身の目の前に障壁として生み出して天照の黒炎をガードさせるという、視点発火の性質を突いた防御に用いた。

  • 消える螺旋丸
ボルシキの状態で使用。
ボルトの代名詞でありモモシキ自身もしてやられた術だが、カワキ&サスケ戦では最小限の消耗で急所を貫き大ダメージを与えるという巧みな使い方をしている。

  • 螺旋弾
ボルシキの状態で使用。
手元に一度展開した螺旋丸を指先に集中して圧縮し、貫通力を高めた超小型の螺旋丸を対象に向けて撃つ。
モモシキが開発したオリジナルの螺旋丸で、消える螺旋丸の扱いといい大技一辺道でなく小技も使いこなす、モモシキの柔軟性がうかがえる技となっている。

  • 超大玉螺旋丸
ボルシキの状態で使用。
シカマルを人質に取られて身動きが取れなくなったナルトにトドメを刺すべく放ち、尾獣玉にも迫る大きさまで拡大させたものの、カワキの楔に吸収される形で不発に終わった。


おもな人間関係

モモシキの「器」となった人物。
復活のための贄とするはずだったのだが、意識を乗っ取り返されたり薬で解凍を遅らせたりといった形で抵抗されてきた。
最終的にはモモシキごと死ぬ選択をされたためにやむなく楔の残りデータで蘇生させ、結果的に転生を阻止された。
以来、ボルトの精神だけ殺して身体を乗っ取ろうと画策しつつも、本当に危ない時は自分の命も掛かっているので助け船を出したりしている。

二人が最初に出会った地球人。
キンシキは角を切断され、モモシキとは互いに輪廻眼を潰し潰された仲でもある。
一度殺された事もあってモモシキの中での警戒度は高く、ボルトの体で時空間忍術を潰しても決して油断せず、確実に倒そうと動いていた。

ボルトの父親。
地球を訪れた当初は九喇嘛を利用して神樹の再誕を図っていたのだが、結果的に足をすくわれ二人とも討たれる事となった。
ボルトとの一撃で殺された事には恨み辛みあったようで、アニメではボルトの姿で殺そうとする際には「親が子に殺されるのもまた一興、その目に焼き付けておけ」と呟いていた。

イッシキの「器」。
十尾の餌として利用するつもりだったのだが、楔の復元によって戦闘能力が大幅に高まり一時は殺されかけもした。
モモシキの暴走時にナルトを殺そうとした一件はカワキに拭いようのない危機感を覚えてさせてしまい、結果的にボルトを敵視させる元凶となった。

」の内陣を務める一人。
十尾の監視役として認識すると同時に、殻の残りカスとして見下していた。
しかし土壇場では利害の一致で手を結んだりと、変な所で連携したりしている。

同族。
そもそもはカグヤを追って二人とも地球に降り立ったため、カグヤ自身が狙ったわけではないのだが災いを招いてしまっている。
なお、カグヤ側は白ゼツの兵団を造り上げる程に二人の事を警戒していたが、お互いの戦力を考えるとカグヤの方が圧倒的に優っており、過剰反応だったとする見方が多い。

同族。アニメでのみ登場している。
二人に付き従う一方で内心見下していたらしく、裏では「モモちゃん」と小馬鹿にしたあだ名で呼んでいた。
最終的にはモモシキの「器」となったボルトと幼年期のナルトの共同螺旋丸に討たれるという、モモシキ・キンシキと同じような末路を遂げた。

同族。
モモシキの「器」となったボルトをジゲンに替わって十尾の生贄にしようと企んでいた。
同時にモモシキ側もイッシキの所有する十尾で神樹を生やそうと狙っており、互いに利用し合っていた。


評価

映画そのものは高評価かつ大絶賛されていたのだが、その評価ポイントはボルト達新世代の活躍や成長したナルトと改心したサスケとの共闘、
ナルトとボルトとの親子愛等に集中してしまい、敵であるモモシキとキンシキに対する評価はあまり見受けられなかった。
今までの敵役からして
というネタと強さと個性の塊であり、技を吸収して自分のものに出来る能力に原住民を見下す宇宙人という、なさそうでありがちなそれはウケなかったのかもしれない。
モモシキが喰らった術や技の中でも、ナルトとサスケが止めに繰り出した疾風迅雷・威装ノ一太刀は、一太刀の余波で六道・神羅天叫の天変地異染みた雷鳴を呼び起こす、地味ながら脅威的な奥義である。
また、大戦時よりも小規模とはいえ、怒号と共にチャクラを解放するだけで神樹を両断したり、ナルトとサスケが突進した際には、その神樹を根元から軽々貫通して空中に浮かせる程の威力だが、その二人の突進をも余裕綽々で受け止め、その後一人ずつ相手にしている時には軽く一蹴している。
作中の通り、カグヤでさえ脅威と認識し、神を名乗るだけの実力はあるのだが、如何せん地味だったのが禍したのか。

漫画版にシフトして以降は大筒木一族そのものの詳細が次々に明らかになり、さらにボルトの身体を乗っ取ろうとしている点から脅威度が上がったものの、ボルトとはかつてのナルトと九喇嘛(和解前)のような関係性となっている。
もっとも、2人の思想が相容れない以上こちらの和解は望めないだろうが。


余談

映画本編は巨漢チビの宇宙人二人組に立ち向かう主人公の息子前章のラスボス……とどこか某龍球を彷彿とさせる展開であるが、
これは岸本先生が悟飯とピッコロの師弟関係を意識したためだったりする。

また、彼らについては謎が多く
  • 親役子役のシステムはどのようにして確立したのか?
  • 何故他の大筒木一族と別行動をとっていたのか?
  • カグヤが警戒してから地球に来るまでの千年もの間異空間で何をしていたのか?
  • 何故あの異空間に神樹が生えていたのか?
これらの謎については大半がアニメにて解き明かされた(一族から離れていたのではなく本家から遣わされた・カグヤが「空間曲率」なる基準を侵したため本家への裏切りと判断して地球に侵攻・神樹はビーから奪った八尾のチャクラを利用して生やしたモノ)ものの、一部は未だ明確な答えが出ていない。
今後の展開のためにその辺の設定は敢えてぼかしているのかもしれない。



アニヲタの集いは閉鎖され、冥殿の姿はなし
どうやらこのサイトのアニヲタ共は余計な知恵をつけたと見えますな

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最終更新:2024年02月04日 20:33

*1 サスケの方は輪廻写輪眼でカグヤ空間に穴を開けたために瞳力が弱っていた事情もあったが

*2 読者と視聴者からの愛称は「ボルシキ」。

*3 かつてモモシキ自身も消える螺旋丸に一杯食わされており、右手の輪廻眼を潰された件と合わせて劇場版の意趣返しとなっている

*4 六道の力を得たマダラですら、螺旋手裏剣を至近距離で仕掛けられた際には、封術吸引の発動が間に合わなかった

*5 その後ボルトが意識を取り戻した時は再び声が重なり合っていた。