羽田秀吉

登録日:2015/12/24 (木) 23:38:19
更新日:2023/06/26 Mon 22:11:51
所要時間:約 12 分で読めます




名探偵コナン』の登場人物。
なお、「吉」の字は厳密には「土」と「口」を合わせたものになっている。

CV:森川智之、甲斐田ゆき(幼少期)


人物


七冠達成を目指している棋士で、名前が羽柴秀吉に酷似していることから通称「太閤名人」と呼ばれている。28歳独身。
コンシェルジュが置かれているほどの高級マンションであるシャトー米花マンション18階に住んでいる。

普段は丸眼鏡に無精髭、ジャージなどむさ苦しい外見だが、対局時にはちゃんと髭も剃り着物を着こなして別人のようにサッパリした外見となる。
有名人で、老若男女問わずファンも多いらしい。

棋士だけあり頭脳明晰で、推理力も高い(知識関係を除けば、ほぼコナンと同等と言えるレベル。彼女によればよりも上)。
特に、数字を一瞬で覚えるのが得意中の得意らしく、本人曰く「そーいうの覚えるの日本一得意だから…いや、世界一かも…」と自信を覗かせる。
名前の由来は前述した羽柴秀吉だが、外見や設定のモデルとなったのは羽生善治
また初登場のエピソードには飛行機事故が絡んでいたので、「羽田空港」にも掛けていると思われる。

警視庁交通課の警部補・宮本由美の元交際相手で、出会いは約10年前。彼女を溺愛していて「由美タン」と呼んでおり、一緒にいる時は大体思いっきりデレデレになっている。
後味の悪い順位戦の対局を終え、東都環状線の電車で眠っていたら、寄り掛かられても秀吉が降りる駅まで支えてくれた由美の親切心と笑顔に触れたのが始まりらしい。
ちなみに由美曰く「あなたの寝顔があんまりかわいかったから♡」(なお彼女は降りる駅を過ぎていた)。

七冠王を目指すきっかけは、由美の「全六場所を連続制覇した横綱の天鵬みたいな人が旦那様ならお嫁さんは女王様気分ね」という言葉。
「警察になるから別れる」という由美に封筒を渡し、7つ揃ったら(=七冠を達成したら)連絡するから待つように頼むも、連絡をしなかったため、彼女は愛想を尽かして「待てないし顔も見たくないし声も聞きたくない」と言って振ったという(ちなみに由美は秀吉が棋士だということに気づかず、封筒も紛失したという)。
しかし、秀吉本人はまだ交際継続中と思い込んでいる。
七冠達成後に、由美は自分から秀吉を誘うという、やはり愛想を尽かせた相手とは思えないことをしているが、秀吉は多忙で断らざるを得なかった模様。
ちなみに、秀吉はこれを「デートの誘い」と解釈している。
由美は「元」カレを強調しているが、『標的は警視庁交通部』で同棲中であることが判明したのでなんだかんだ元鞘に収まったようだ。

なお、49巻(File.6『秘密の通学路①』、アニメ版『超秘密の通学路』)にて、名前は出ないものの由美の元カレとして存在自体は仄めかされていた。
この際に由美は、イケメンだったけど性格が子供っぽく、愛想をつかしてひどい振り方をしたと語っている。
その後しばらく登場せず、ほとんどの読者&視聴者は彼女の元カレなどとっくに忘れていただろうが、まさかここまで物語に絡むキャラとして登場するとは……。

由美が挙げた秀吉の特徴(丸眼鏡、ラーメン好き、無精髭、記憶力抜群、口癖)と、世良真純が挙げた兄の特徴がピタリと一致したり、
秀吉にかかってきたキャッチホンと世良が兄にかけた電話のタイミングがぴったり一致したりするという珍事が起きたことがある
が、
この時は江戸川コナンに「妙にシンクロしてやがる」と突っ込まれるだけで終わっている。
世良の次兄の高校の同級生は28~29歳であり、彼と同年代である。
のちに『さざ波の魔法使い』にて、世良のもう一人の兄であること、一番上の兄が赤井秀一であること、メアリー・世良の次男であることが判明した。

劇場版には、第24作『名探偵コナン 緋色の弾丸』にて、母であるメアリー共々初登場を果たした。

重要キャラ故にアニメオリジナルエピソードには登場した事はないが、棋士という事もあって『日本史探偵コナンアナザー』のひとつである『命がけの棋譜』に登場した事はある。


以下、メイン回での活躍


○80巻(File.8「7つ揃うまで」~File.10「太閤の手筋」、アニメ版「現場の隣人は元カレ」)

本人初登場。
シャトー米花マンション隣室の1802号室で殺人事件が起こり、
家政婦の米原桜子に呼び出された三池苗子共々駆けつけた由美と再び対面を果たす(なお、由美はかつてはコンシェルジュに「常連客」扱いされるほど通い詰めていた模様)。

(将棋の対局に行っていたが、由美に棋士であることをまだ知られたくないためアリバイを言わなかったという背景があるが)自身を容疑者の1人扱いするなど変わった行動が目立つが、持ち前の推理力でコナンと共に事件を解決に導いた。

なお、由美には「元カレ」扱いされているが、なぜか「どこぞの女と会ってたんでしょ?」などと、別れた相手に通常は言わないようなことを言われている。
この事件で目暮十三高木渉千葉和伸と対面するが、目暮と高木はテレビか何かで見たことがあるのか名前や外見に見覚えがあった。

最後にはコナンの口から少年探偵団のメンバーに、彼が棋士であることが明かされた。
上述した49巻での由美の元カレの話題から「もっとホストっぽい方を想像していた」と言っていた光彦も(冴えない普段も含めて)二重に驚いていた。
なお、苗子も彼が棋士であることを見抜いたらしく、それを由美に伝えるが、「釣りやゲームの名人でしょ?」と言って取り合わなかった。

ちなみにこの時点でコナンがただの子供ではないと見抜いているようで、『容疑者か京極真』で妹からコナンの写真を見せてもらった時には「彼なら問題はない」と返信していた。

この巻では彼が鍵穴キャラに選ばれている。


○85巻(File.6『封じ手』~File.9『妙手』、アニメ版『太閤恋する名人戦』)

非番の日に由美と会い、例の封筒の行方を聞くが、由美に紛失したと言われ落ち込む。しかもその後に彼女が何者かに誘拐されてしまう(余談だが、灰原哀は封筒の中身を「婚姻届」と推測していた)。
山梨県の「時和ホテル」での対局前に、誘拐犯「首無し棋士」からの手紙で由美が誘拐されたことを知り、対局を中断して救出に向かう。
その後、コナン達との協力により、監禁場所を「ホテル杯戸プライド」(奇しくも当時母と妹が滞在していたホテルと同じ)と突き止め、救出に向かう(この捜索の途中で、前述の馴れ初めエピソードが明かされる)。

誘拐犯は10年前に対局していた棋士、谷森だった。
動機は対局後に秀吉に「対局後の感想戦は必要ありませんよね?」と無礼なことを言われ、途方に暮れた結果妻の死に目に会えなかったというもの。
ただ、実は秀吉は谷森が病院に電話しているのを聞いており、谷森を早く病院に向かわせるために上記の発言をしたとのこと。早い話が逆恨みを買ってしまっただけだった。

10年前の盤面を再現してリベンジに挑む谷森だったが、結局は秀吉に勝てず、負けを認めて自首した(由美は眠らされただけでひどいことはされていないとのこと)。
由美は救出したものの、時間がないと対局に戻るのをあきらめる秀吉だったが…

チュウ吉…
あんたこの車なめてんじゃないの?

秀吉を会場に運ぶべく、由美はミニパトを使って道行く車を次々に「どけっつってんのよ!!」と命令する暴挙に出る(運転は苗子)。
ギリギリ到着するも、お守り代わりの由美の写真を無くしたと駄々をこねる秀吉だったが…

これでどうよ?
写真よりご利益…あるんじゃない?

由美は秀吉にキスをするという、別れた相手にするとは思えない大胆な行動をみせ、秀吉を対局に行かせた。
しかし、いまだに由美は「落語名人戦」と勘違いしていおり、苗子に呆れられるのだった。

今の僕にとって1分は…
無限ですから…

ご利益もあり、秀吉は見事に勝利して七冠を達成。
沖矢昴や領域外の妹もファンらしく、密かにほくそ笑んでいた(ちなみにこのシーンは、彼らと秀吉の関係(前述)に迫る伏線となっている)。
なお、妹は彼の職業を詳しく把握していない様子。


○89巻(File.8『意地悪なおじいさん』~File.10『座右の銘」、アニメ版『婚姻届のパスワード』)

七冠を達成したものの、未だに由美から封筒の件で連絡が無く、王将防衛戦に臨むことになった秀吉。
一方、未だに秀吉が七冠王の太閤名人であることを知らなかった由美は、非番の日に佐藤美和子と出かけた際に、街頭ビジョンで流れた王将戦最終局の報道を見て驚愕。
しかも封筒はファッション誌のしおりにした挙句、ゴミ捨て場に捨ててしまっていた。

急いで確認しに行くと、中身の婚姻届と共にマンションの管理人が保管していたが、どこに置いたか忘れたととぼけられた上に暗号を解くことになってしまう。
最終的に暗号が解かれ、由美は婚姻届を手にするものの、由美のことで思い悩んでいた秀吉は悪手を連発して敗北し、王将の座を失ってしまった。
秀吉は由美に電話をかけ、封筒は捨ててほしいと言い、義理の兄・羽田浩司が座右の銘にしていた「初志貫徹」の言葉を伝える。
しかし由美はその場で封筒と婚姻届を破り捨てたうえで、

あんたがまた…その7つだか8つだかを揃えて…天下取ったら…
その時は…しゃーないから…この由美様が…話を聞いてやろうじゃないの…

…だから、

それまで誰にも負けんじゃねえぞ!! このハゲネズミ!!

と、秀吉を叱咤激励した。

なお、エピローグにて羽田浩司という義兄がいたことが判明。
しかもこの人物は、組織の一員APTX4869を投与され死亡していた。そのため、灰原は彼の名前を使用者リストで見た事があった。
また、この回で登場した婚姻届によれば、秀吉は羽田康晴という人物の養子になっており、実父の名前も「赤井務武」となっている。
実母は名前がほとんど隠れているが、最後の文字が「良」だという事は確認できた。
なお、この婚姻届は『青山剛昌30周年本』に全体が掲載されており、実母は「メアリー世良」、養母は「羽田市代」であることが確認できる。
ただし、コナンたちはその婚姻届をじっくり見る機会が無かったため、それに気づいた様子はない。



追記・修正は七冠を達成してからお願いします。

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最終更新:2023年06月26日 22:11