白新線

登録日:2015/12/23 (水) 15:31:49
更新日:2024/02/03 Sat 10:49:27
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白新線(はくしんせん)とは、新潟駅から新発田駅を結ぶJR東日本の鉄道路線である。
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【概要】

  • 当時他の国鉄路線とは柏崎と吉田でしか接続せず、新潟側で接続していなかった越後線の接続
  • 当時終着駅で他線区へ行くには新津へ行って折り返す必要のあった新潟駅から羽越本線方面への短絡
などの理由から、当時の越後線の終着駅・白山と新発田を結ぶ鉄道として計画されるが、現在の営業区間は新潟~新発田となっていて、新潟~白山は越後線の区間となった。
全線が新潟県内にあり、経由自治体は新潟市(中央区・東区・北区)と新発田市のみ。
全線がJR東日本の新潟支社管轄であり、新潟近郊区間内。幹線であり、全駅でSuicaが使える。
羽越本線と共に電化を果たす(白新線は全線直流電化)。複線化は新潟~新崎間のみ済ませて現在に至る。

羽越本線新発田以北に直通する列車も多く、優等列車の「特急いなほ」「快速海里」「快速べにばな」等は全て新潟駅発着で羽越本線直通となっている。
鉄道としては羽越本線新津~新発田間の方が由緒あるものの、新潟駅に直結しているからか白新線の方が多い本数が設定され、2014年度の平均通過人員で見ても白新線の方が10倍近く多くなっている。
日本海側を走る為か、冬季は羽越本線共々強風等の悪天候で遅延や運休が多く発生する。
単線区間は越後線同様複線化を望む声が聞かれる事もあるが、やはりJRの経営方針(用地買収をしない等)のためか実現可能性は低そう。
阿賀野川橋梁は複線で落下防止のトラスがついている事や、単線区間の全駅に交換設備があるだけマシかもしれないが…。

【運行形態】

新潟駅を中心にダイヤが組まれており、昼間は新潟~豊栄間は普通列車が毎時3本確保され、越後線内野~新潟間、信越本線新津~新潟間と並び本数が多い。
豊栄~新発田間は普通列車が昼間1時間に1本、朝夕は1時間に1~3本程度の本数で、そのうち半分強が羽越本線村上駅まで直通している。
一部の普通列車は新潟駅で越後線、信越本線と直通運転をしている。
朝には新崎~新潟の片道運用が平日2本、休日1本あり、うち1本は気動車での運用となる。

優等列車の運用は
  • 特急いなほ:新潟~羽越本線酒田・秋田間1日7往復(臨時増発あり)
  • 快速海里:(曜日限定)新潟~羽越本線酒田間1日1往復(象潟・羽後本荘・秋田への延長あり)
  • 快速べにばな:新潟~羽越本線経由米坂線米沢間1日1往復
  • 快速(名前なし):新潟~羽越本線村上間1日1往復(下りは早朝、上りは夜)
となっている。
白新線内の途中停車駅はいずれも豊栄・新発田となっている。

【使用車両】

○E129系
2014年12月から運用を始めた新潟産の新車。直流用。
2・4両を組み合わせて2~6両で運用。

○E653系1000番台
交直流用車両。かつては常磐線で「特急フレッシュひたち」として使用されていた7両編成を改造した車両。
転用時に設置されたグリーン車は普通車当時の窓位置に合わせた結果、1820mmというグランクラスより520mmも広い驚異的なシートピッチを誇っている。
「特急いなほ」で使用。

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○HB-E300系
「快速海里」で使用。白新線及び羽越本線は全線電化されているが、臨時列車で非電化区間に入ることも考慮してハイブリッド気動車となっている。

○キハ110系
「快速べにばな」及び新崎~新潟間の片道1本で使用される気動車。

○EF81形・EF510形・EH200形
貨物列車で使用。

【過去の使用車両】

○115系
國鐵新潟を象徴する車両。直流用。
2~4両編成を組み合わせて2~7両で全線で運用されていた。
E129系の導入で2018年に運用を終了した。
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写真中央の車両が115系

○E127系
直流用。平成生まれの若い車両だが、北陸新幹線開業に伴う第三セクターへの譲渡を見越して2015年に白新線での運用を終了。大部分の編成はえちごトキメキ鉄道に移籍した。

○485系
言わずと知れた国鉄の名特急車両。長らく「いなほ」で運用されていたが、老朽化のためE653系に置き換えられて2014年に姿を消した。
原型に近い1000番台や一時期北海道で活躍していた1500番台、リニューアルで外観が変わった3000番台など同じ形式でも多様性があった。

○485系700番台
国鉄型交直流用車両だが、専用車両に改造されているため見た目は一般的な国鉄型車両とは全く異なる。
「快速きらきらうえつ」で使用されていたが、老朽化のため2019年に運用終了。役割は「快速海里」が引き継いでいる。

○キハE120形
「快速べにばな」で使用され、キハ110系と組んで運用されていたが新潟駅高架化によるATS-P使用に伴い2020年に運用終了。現在は只見線に転属し、同線のキハ40系を置き換えた。

【駅一覧】

○新潟…上越新幹線信越本線越後線乗り換え。
白新線の起点駅で、県都新潟市の中心駅。県内最大の利用者数を数える駅。現在は高架化工事中。
一部列車は信越本線・越後線と直通運転をしている。

上沼垂信号場…信越本線との実際の分岐点。読みは「かみぬったり」。

○東新潟…ここから東区に入る。北側にはJR貨物の新潟貨物ターミナル駅の広い敷地が広がり、南側からのみ出入り可能。
駅前にはマンションが多い。
貨物ターミナルは信越本線越後石山方面に線路が伸びている。

○大形…駅名とは違い、別に大きいわけではない小ぢんまりした駅。
新潟県立大学はこちら。他にも北側には県立新潟北高校やIHIの工場がある。
南口は未開発の農地が広がり、この辺から水田が目立つようになる。
駅名を「新潟空港前駅」にする構想が出たことがあるが、却下された(もし実現していたら新潟大学前以上の詐欺駅名である)。

○新崎…大形から阿賀野川橋梁を渡ると到着する。ここから北区に入る。
旧新潟市の東端の駅で、複線区間の終点。
朝に1~2本当駅始発新潟行きの列車がある(逆に新潟発当駅行きの運用はない)。
三幸製菓本社の最寄り駅。また、ばかうけなどで知られる栗山米菓の運営する新潟せんべい王国もこちらから。

○早通…跨線橋が改札外であり、改札内で1・2番線の行き来はできない。
単線区間で上下線の発着番線が固定されているわけではない為、注意が必要。
基本は南側の1番線発着だが、当駅での列車交換も多く、特に下りは2番線発着も多い。

○豊栄…北区の中核駅で、いなほ・海里・らくらくトレイン村上・べにばな等の優等列車が全て停車する。
新潟駅~当駅間は日中に1時間3本の列車があり、毎時2本が当駅で折り返しとなる(新発田方面は本数が減る)。
2006年に橋上駅舎化。
2014年に利用者数が新発田駅を抜き、白新線内で新潟駅に次ぐ2位となった。
縁起の良い駅名として一部で有名な模様。

○黒山…新潟市の東端で、周辺は農村地帯。無人駅。
駅舎は小ぢんまりしたものだったが、2015年に新築された模様。

○佐々木…ここから新発田市に入る。聖籠町も近い。

○西新発田…無人駅だが、北口はイオンモール新発田を始めとしたショッピングセンターが多く栄えており、結構乗降が多く、臨時で駅員が立つことも多い。
南口は未開発の農地。
2000年に移転し、交換設備が新設されている。

○新発田…羽越本線乗り換え。新発田市の中心駅。
接続駅なのだが、村上方面には半数以上の列車が直通している。水原・新津方面は乗り換えが必要。
白新線折り返し列車は行き止まりの0番線発着。
1984年までは赤谷線も乗り入れていた。
近年木造復元された新発田城の最寄駅でもある。

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最終更新:2024年02月03日 10:49
添付ファイル

*1 出典:Wikipedia URL: https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/82/Toyosaka_20080526_%282%29.JPG 日時:2016/01/01 出展者 DAJF

*2 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ltdec/653e.jpg 日時:2016/01/03

*3 出典:Wikipedia URL: https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/82/Toyosaka_20080526_%282%29.JPG 日時:2016/01/01 出展者 DAJF