ホーディ・ジョーンズ

登録日:2015/12/22 Tue 14:38:20
更新日:2024/04/15 Mon 01:38:06
所要時間:約 16 分で読めます






ジャハハハ……生きて貰わにゃあ困る……!! 傷跡を残し… 生き延びて地上に伝えろ……!!!


海中でお前達の身に何が起きたのか… 誰に遭ったのか……!!!


その恐怖を地上の人間共に伝えろ!!!



おれ達は世界の中央“魚人島”を腑抜けた海神ネプチューンから奪い取り!!!


お前ら人間共を暗い海の底へ引きずり下ろす!!!



魚人こそが“至高の種族”である事を思い知らせてやる!!!!





ホーディ・ジョーンズとは週刊少年ジャンプで連載中『ONE PIECE』の登場人物。


〇目次

【プロフィール】

本名:ホーディ・ジョーンズ
異名:不明
年齢:30歳
身長:331cm
懸賞金:不明
所属:リュウグウ王国ネプチューン軍兵士→新魚人海賊団船長
種族:ホオジロザメの魚人
能力:なし
出身:偉大なる航路(グランドライン) 魚人島・リュウグウ王国(魚人街)
誕生日:4月14日
星座:牡羊座
血液型:F型(現実だとB型)
初登場:単行本62巻・第611話・『ホーディ・ジョーンズ』
好物:海獣の肉
笑い方:『ジャハハハハ』
CV:中田譲治、遠近孝一(幼少期)

【概要】

新魚人海賊団船長でホオジロザメの魚人。
アーロンと同じく人間を忌み嫌い、魚人こそが至高の種族と信じている。
ジンベエが去った魚人島でアーロンの意志を継ぎ、新魚人海賊団を結成した。
魚人街の荒くれ者たちを率いてリュウグウ王国転覆を狙う。

【人物】

魚人海賊団を率いたアーロンを尊敬しており、彼の影響で「下等な人間たちよりも魚人こそが至高の種族」であると考えている。

人間の白眼視を直に経験し恩人を失ったアーロンたちとは違い、“白ひげ”ニューゲート白ひげ海賊団の名で守られていた時代の魚人島で育ったホーディ自身は人間からの迫害を直接受けたことはない。
だが、幼少期からアーロンをはじめとする周囲の人間を嫌う魚人の大人たちの影響によって、「人間から直接危害を加えられた経験は無いのに、一方的に憎悪と敵意を向けている」という歪んだ感情を抱えて育ち、人間に友好に接する同族である魚人をも裏切り者とみなして闇討ちする程の過激な排他主義者になってしまう。
いわば深海魚人街という閉鎖環境での洗脳教育の犠牲者。物心がつく頃には人間シルバーズ・レイリーを友好的に語るはっちゃんの話を嫌いまともに聞かないほど頑迷と化し、固定観念にとらわれていた。

しかしその洗脳教育の結果、「人間への復讐は聖戦」「人間に手を貸す魚人もまた敵」と狂気的な思考を持つようになり、人間に友好的な魚人までも攻撃対象。
アーロンとは違い、同族に対する優しさも持っておらず、平気で仲間をにした事も。
ホーディに「人間を呪え」といったアーロンですら愕然とするであろう怪物と化してしまった。
また憧れであったアーロンに対しても、現在でも一応の敬意はあるものの、「人間に敗れた以上、『選ばれた英雄』ではなかった」「アーロンの名は魚人たちをまとめるための『空っぽのシンボル』」と吐き捨てている。

魚人街育ちと、海の中では絶対的なアドバンテージをもっていたため、人間の強さを侮る井の中の蛙な一面を持つ。
一方で、計画を数年がかりで静かに進め、“人間の敵”である人間の海賊を奴隷として配下に加えて戦力を拡大ささたり、薬の量産やオトヒメ王妃の暗殺を謀ったり、ウソップの嗅覚攻撃を悪態をつきつつ冷静に対処したりするなど、慎重さや強かさも持ち合わせている。


【戦闘能力】

魚人としての人間の10倍の怪力・アーロン同様のサメの魚人としての高い身体能力に加え、リュウグウ王国軍に入隊して習った魚人空手・魚人柔術などの体術を用いて戦い、更には凶薬E・S(エネルギー・ステロイド)によるドーピングで何倍もパワーアップする。
魚人空手などの戦闘技術も磨いたためか、ウソップはその凶薬なしでもホーディはアーロンの比じゃない強さだと驚愕していた。
陸上よりも水中での戦いを得意とする。

しかし、ルフィが今まで戦った強敵たちと比べると荒い部分も多く、2年の修行を経て大幅にパワーアップを遂げた、麦わらの一味を相手にするには明らかに実力不足だったのが否めなかった。
麦わらの一味との戦いでは薬による身体能力の向上もあったため本来の実力はそこまでではないと思われ、自身の撃水を同じ撃水で弾き返したジンベエから「ヒヨッ子の魚人空手」と一蹴された。
竜宮城でのゾロとの戦いでは三叉の槍を使用した。

本編では、凶薬E・Sを大量に摂取したことで、体格が一回り大きくなり、髪の毛が白く変色した覚醒状態になった。
覚醒状態になったことで爆発的なパワー、人魚の遊泳速度を上回るスピード、異常なタフさを得ている。
ルフィ曰く「タフさは億超えレベル」のようで、本人の狂気の域に達した執念も相まって、ルフィの技を受けても幾度も立ち上がった。

E・S(エネルギー・ステロイド)

飲めば何倍の力を出す代わりに寿命を削ると言われていた凶薬で、摂取した後は目の球結膜(白い箇所)が赤くなる。
薬はカプセルタイプで色は赤と黒のチェック模様。
覚醒したのはホーディと用心棒のヒョウゾウで、後者は一味との戦闘中でこれを肴に酒を飲んで覚醒状態になった。

  • 粗鮫(ソシャーク)
掴んだ物を握りつぶす。
竜宮城の壁に亀裂をいれた。

  • 矢武鮫(やぶさめ)
手で取り纏めた水を勢いよく投げつけて、矢のようになった水で相手の身体を撃ち抜く。
ショットガンのように広範囲に攻撃できる。
しかしルフィに使用した時は見聞色の覇気で全て回避された。

  • 撃水(うちみず)
手に水滴を作り出し相手にぶつける打撃技だが、覚醒したホーディが使用した時は相手の身体を撃ち抜き、遠くの岬まで届くほどの威力とリーチになっていた。
ただしジンベエに言わせれば「所詮はひよっ子の魚人空手」で、同じ撃水で相殺されている。

  • 海太鼓(うみだいこ)
海水を拳で殴りつけ、発生した衝撃波で相手にダメージを与える。

  • キリサメ
背びれに装着させる刃。
その切れ味は岩を容易に切り裂く。

  • 群鮫(ムラサメ)
魚人柔術“水心(みずごころ)”で大量の水を掴み、サメの形をした水の弾を相手にぶつける。
矢武鮫と似たような技だが、こちらの方が作り出す弾は大きいので破壊力は上。

鋭い牙による噛み付き攻撃でルフィにダメージを与えた数少ない技。
アーロン同様鮫の魚人なので牙は何度も生え変わる。


【本編での活躍】

過去

幼少期は魚人街で幹部たちと暮らしていたが、実戦経験を積む為にネプチューン軍に入隊。
しかし人間と友好関係を築こうと活動していたオトヒメ王妃ら王族に人間嫌いのホーディは憤りを覚え、
金で雇った人間に署名箱を燃やさせ、その隙に王妃を射殺。
そして雇った人間を殺して彼を犯人に仕立て上げた。
その後は城の宝物庫にあった玉手箱の中身E・Sを盗み出すと、軍を去り幹部らと共に新魚人海賊団を結成。
クーデターを起こそうと魚人街の無法者を引き入れたり、島に来る海賊を奴隷にすることで巨大な勢力を築き上げ、
ゼオの手によりE・Sを大量に生産させてリュウグウ王国乗っ取りの機会を狙っていた。

魚人島篇

隙を見て逃げた人間の海賊を壊滅させた後、しらほし姫をつけ狙うバンダー・デッケン九世と手を組む。
アーロンの仇である麦わらの一味が魚人島に来たことを知ると、幹部たちに国の主要箇所を落とすように指令を出し、自身は多数の部下とともにリュウグウ城を襲撃。
そこでゾロと対決し、本来なら有利な水中戦で深い一撃をくらうが、E・Sを使って逆転し、ゾロ達を城の檻に閉じ込めた。
ネプチューン王を処刑しようとギョンコルド広場へ向かうが、E・Sの過剰摂取による副作用に苦しむものの覚醒し、肉体は大幅なパワーアップを果たす。

ネプチュ-ン王の救出に来たネプチューン三兄弟を返り討ちにして磔にし、同じく罠でしらほし姫とジンベエも捕らえて自らの前に連行させる。
そして王族と民衆たちに「王妃を暗殺したのはおれだ」と10年前の真相を語り、王族の処刑を執行しようとした所を麦わらの一味らに阻まれ、ルフィと直接対決する。
だが、2年間の修行で以前より強くなったルフィに勝てるはずもなく圧倒される。

戦闘中にデッケン九世の能力で飛来してきた、方舟ノアを使って一味を部下ごと壊滅させようと考え、ノアに乗り込みそこにいたデッケンに致命傷を負わせて気絶させる。

そして海中での戦いを経て、ゆっくりと落下しようするノアの船内でルフィと対決。
異常なタフネスと噛み付き攻撃でルフィと渡り合うも“ゴムゴムの象銃(エレファント・ガン)”により敗北する。
因みにホーディの敗北は幹部達よりも前というかなり稀な例であった。

その行き過ぎた思想から幹部以外の部下たちに離反され、幹部共々竜宮城の牢屋に投獄された。
更にE・Sの副作用で幹部共々一気に老化し、ちょっと力を入れると骨が折れる程の虚弱体質になるという、開けるなと言われた玉手箱を開けたお伽噺の主人公のような末路を迎えた。
この老醜っぷりにネプチューン王には「こうなると不憫…刑はまた考え直すとしよう」とまで言われ、それでも悪態ついてはフカボシ王子に「貴様の母を殺したおれが憎いよな」と言うもフカボシは「もう貴様に恨みなどはない…ただ島の子どもたちが見ている」と同情の言葉を言い残した。
尚、ワダツミもゼオに言われE・Sを一粒だけ摂取していたが、過剰摂取したホーディ達と違い老化することはなかった。

アーロンを空っぽのシンボルと吐き捨てた彼ではあったが、最終的には「お山の大将を気取っておきながら、弱小種族と見下した人間の海賊団に一味ごと壊滅させられた末に投獄された」というアーロンと全く同じ顛末を辿る結果となった。
ついでに言えば戦後に老化したのはあくまでE・Sの副作用のせいであって、ルフィとの戦いの勝敗は関係ない。
これではもし仮に麦わらの一味を倒して魚人島を制圧出来たとしても、遅かれ早かれヨボヨボな老体になって幹部共々に活動継続は不可能になっていたと思われる。


新魚人海賊団

ホーディ・ジョーンズが率いる海賊団。
新世代の魚人達による海賊団で魚人至上主義のアーロンの思想を受け継いでいる。
詳細は項目参照。


【余談】

  • 名前
劇中のキャラからは「ホーディ」と呼ばれている。
余談だが、ワンピース世界の住人の大半は名前が「家族名・個人名」の順番(例えばルフィの場合はモンキーが名字でルフィが名前、エドワード・ニューゲートは「エドワード」が名字)であるが、ホーディ・ジョーンズは名前がホーディで名字がジョーンズであり、ワンピース世界では名前が「個人名・家族名」の順になっている数少ないキャラクターでもある。

前述の通りにホーディは人間から直接被害を受けていないので、「人間がお前に何をした!?」というフカボシの問いに「なにも」と答えているなど、
白ひげの加護ゆえに子供時代、海賊の被害はなかったのだが、「憎しみを忘れてはならない」というアーロンを始めとする人間の被害を受けた魚人の大人たちから偏った教育を受けて育ったことで迫害された経験もないのに人間を思い込みで憎んでいるのが原作のホーディの最大の特徴。

が、アニメ版536話では『子どもの頃に魚人街にて人間の海賊に誘拐されそうになり、アーロンが助ける』というオリジナル描写が追加されており、
人間への復讐の動機を持たない筈のホーディに、その動機が出来てしまう、というなんだかおかしなことになってしまっていた。
(なお、前述したフカボシの問いかけシーンでは原作同様に「なにも」と答えている)


これだけなら脚本の時にホーディの動機部分を知らなかったといえるが、なんとそのオリジナル描写において、
『頭にシャボンつけただけの人間の海賊たちが魚人街を闊歩する』という意味不明な描写が登場している。
それ以前の原作の描写で深海ではペチャンコになるからとロビンがゾロに対して船から深海に出ないよう制止するシーンがあり、
深海1万mの魚人街を人間が歩くという意味でも、原作を脚本家がきちんと読んでいるのかすら怪しい描写となってしまった。
(原作でも後のシーンでルフィは深海に飛び出しているが、全身シャボンで覆っているうえ、元々潰れないゴム人間である)

  • もしもリュウグウ王国を支配していたら
ホーディは今年開かれる世界会議を世界中の人間の王達をマリージョアで血祭りにあげる絶好の機会と考えていた。
しかし、今年リュウグウ王国の送迎役に選ばれていたのはあの英雄ガープであり、会場のマリージョアには海軍本部大将アラマキイッショウをはじめ海軍の精鋭たちが集結していた。しかもマリージョアに向かうためのレッドポートや海軍本部にはアーロンを瞬殺した実力を持つ大将ボルサリーノや中将達が待機済み。すぐに駆け付けることが可能であるため、彼らに何か出来たはずもない。

仮に王たちを襲撃できたとしても、加盟国の王やその護衛の中には、並みの海賊よりははるかに強いドルトン、チャカペルワポルヴィオラ、レオ、キュロスレベッカ、リク王、エリザベロー2世サイなどがおり、政府側にも世界貴族直属のCP0が控え、地中に潜伏していたサボ革命軍幹部も出てくる可能性もある。
おまけにこの時マリージョアには五老星との密談のためにこの人も訪れていた。

これだけの勢力を敵に回せば、オトヒメ王妃たちが長年かけて築いてきた魚人族への信頼は水の泡となり、
魚人族・人魚族の評価は200年前までと同じ「魚類」扱いに逆戻り。
最悪、魚人族そのものが危険視されて、種族ごと絶滅に追いやられていたかもしれない(ただし、魚人族の平穏すら望んではいない点や、ホーディ撃破直後の幹部達の発言等からそれすらもホーディの望みだったかもしれない )
それを鑑みれば、新魚人海賊団を打ち倒したルフィたちは、魚人族・人魚族の未来を救ったとさえ言える。


白ひげ死後のリュウグウ王国は毎月10tのお菓子を差し出す代わりにビッグ・マム海賊団の庇護を受けるという盟約を交わしていたのだが、ダルマの部隊がクーデター時にお菓子工場を破壊してしまった(工場の修理には最低でも2週間はかかる)。工場が破壊されても無事だったお菓子(本来、ルフィ達が宴で食べるお菓子)を献上したところで契約量に達したとは思えない。
ルフィのようにお菓子の代わりにリュウグウ王国の財宝を渡したとしても、リンリンは本来欲しいものを妥協しない信条の持ち主であり、今回は自分に盾つくルフィに興味がわいたから標的を魚人島から麦わらの一味に変えただけで、お菓子が手に入らないことを許したわけではない。
それゆえ、クーデターに成功したとしても、ビッグ・マム海賊団との対立は不可避であるのだが、それについて何か対策を考えている描写が皆無であり、彼の考えからしてリンリンも血祭りにあげようとする可能性もある。
仮に何らかの対策を考えていたとしても、スイート三将星を筆頭に強力な人材を抱えている四皇の一角を敵にして新魚人海賊団に勝ち目はない。
実際にアニオリではビッグ・マム海賊団の臓器を奪おうと「臓器売買暗殺集団」がお茶会を襲撃しようとしたが、スイート三将星よりも下位の中堅幹部に手も足も出ずに敗北してしまった。

しかし一応フォローしておくと、2年間修業したルフィは間違いなく七武海上位から四皇幹部クラスの実力を持つのに、薬物を使ったとはいえそのルフィを苦しめたホーディの実力も高く評価されていいはず。
ついでに言うと、海賊船は水中による攻撃手段を持ち合わせていないのも特徴。
シャボンでコーティングされているので当然と言えば当然である。
戦場を水中戦に持ち込めば四皇もしくは幹部クラスといえど油断はできないだろう。
事実、護衛を務めたガープは「海中死ぬかと思った」と洩らしている。
このように、もし四皇やその兵達が水中で戦えば負けることはないにしても苦戦は間違いないだろう。
一応ホーディは水中で船を沈める作戦だったのかもしれない。深海で船のシャボンに穴を開ければそのまま溺死&圧死となるため。


……あれ?血液型ルフィと同じ「F型」なら、輸血する時こいつの血使えばよかったんじゃね?


追記、修正お願いします。

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最終更新:2024年04月15日 01:38