Mr.シニスター(X-MEN)

登録日:2015/12/03 Thu 10:03:41
更新日:2015/12/05 Sat 00:36:36
所要時間:約 7 分で読めます



■Mr.シニスター

Mr.シニスター、或いは、単にシニスターは米MARVEL社のコミックス作品『X-MEN』の代表的な敵(スーパーヴィラン)の一人(※邦訳では慣例としてMr.の定冠詞が付いていたが本来は間違いとの事)。
尚、『スパイダーマン』に登場する悪者同盟“シニスター6”とは無関係である。
X-MENの宿敵の中でも“かなり”の大物であり、遠大、且つ狡猾な作戦を仕掛けて来る事が多い。
また、直接対決はせずとも、数世代に渡りサマーズ家を監視していたり、N.Y.の地下に棲むミュータント集団モーロックを配下に虐殺させたり、ガンビットの故郷であるニューオーリンズの盗賊ギルドと暗殺者ギルドに数世代に渡り遺伝子実験を施していたりと非人道的な行為を繰り返して来た模様。
大物悪役の中では例外的に直接的な戦闘能力は強調されていないながらも(最強レベルでは無いと云うだけで充分に強力だが)、寧ろ副産物的に引き起こされる人的災害や実験結果の方が厄介と云うキャラクターである。


【プロフィール】
本名:ナサニエル・エセックス

初登場は80年の『UNCANNY X-MEN』
その見た目から、日本での通称は“兄貴”。
何と、元々は生粋の人間で、19世紀のロンドンに生まれた異端の生物(遺伝子)学者を前身とする。
生命究極の秘密を探る中で現代に復活した魔神アポカリプスの誘いを受け、不死身の怪人シニスターへと転生した。


【人物】
アポカリプスとは主従関係にあったが、何らかの理由で敵対。
自らが世界を支配するべく、配下の虐殺集団マローダーズを率いて暗躍している。
その為にシニスターが目標としているのが“アポカリプスをも倒せる最強のミュータントを創造し我が物にする”と云う事であり、これは遺伝子、生物学者としての己の生涯の探求とも合致する物である。
特に、サマーズ家の長兄にしてアポカリプスをも滅ぼし得る力を持つオプティックブラストを持つサイクロップス(スコット)と、史上最強レベルのテレパスにして、フェニックスパワーの器たる資質を秘めるジーン・グレイの二人は長年に渡りミュータントの遺伝子を研究、監視して来たシニスターをして最高の研究対象にして素材であり、異常とも云える執着を持って追い続けている(ある意味、息子や娘を見守る心境である)。
この、サイクとジーンの遺伝子を引き継いだ子供こそが最強のミュータントになると予想したシニスターは、幼少期より彼らの身柄や遺伝子情報を得る為の接触を繰り返しており、この事は『X-MEN』の歴史の中に多くの禍根を残している。
※尚、この見立てが正しかった事は“その後の歴史”が証明している。

後付けも含む基本設定は上記の通りだが、X-MENの前にはN.Y.が魔界の魔物達により蹂躙された「インフェルノ」事件の黒幕として初めて姿を現す。

これ以降、X-MEN及び関連チームからは「敵」として認識されているものの、とにかく慎重な性格の持ち主の為か直接対決の機会が少なく、また文字通りの“不死身”の肉体を持つ為か滅ぼしたと思っていても直ぐに復活してしまう。
更に、近年では自分のコピーを増やせる能力がある事まで判明。
挙げ句に、その内の一体でも生き残りさえすれば復活が可能な事まで判り、更に厄介さが増してしまった(しかも、フェニックスファイブとの戦いの末に)。


【能力】
かなり歴史の長いキャラクターなのだが、後付けを含むとは云え、未だにどんな能力を持っているのかについては不明な点も多い。
これまでに判明している能力の中では不死の肉体(スーパーボディ)に起因する身体能力や再生能力、影に潜る能力、テレパスとは分別されていないものの、非常に強力な精神操作能力…等がある。
前述の様に戦闘能力自体は他の大ボス級ミュータントに比べると劣るとされつつも、能力の応用方法や上手く戦況を利用して立ち回る狡猾さもあり、決して侮れない相手である。
肉体の再生能力に関してはウルヴァリン以上に描写がバラバラで、身体や顔面に大穴が空いていても平気な癖に、拳銃や殴り合いで殺された事もある。
サイクのオプティックブラストには弱いらしいが、骨になるまで焼かれても復活出来るので、結局は元の木阿弥である。
その他の特徴としては変身や憑依能力があり、しかも同時に複数の肉体に宿り増殖する事も可能。
これはバックアップを増やす行為らしく、その内の一人でも生きていれば復活が可能となる模様。
『X-MEN』には度々「それって超能力かあ?(苦笑)」と云う能力やキャラクターが登場して来るが、その中でも代表格と言える存在でもある。
ミュータントの癖に妙に魔界の勢力との親和性も高いのも理由かもしれない。
近年、遂に女体化を披露……“兄貴”から“姉貴”になったと思ったらあっさりと元に戻ってしまった。
尚、憑依した相手の額には特徴的な“◆”マークが浮かぶのが特徴。
長い時間を憑依する相手を変えながら生きて来た、との話題から多彩な能力や姿もそれらの累積である可能性も出て来た。


【AOA版】
パラレルワールドである『エイジ・オブ・アポカリプス(AOA)』では袂を分かつ前にアポカリプスが世界征服に乗り出した為か、その腹心たる「黙示録の四騎士」のリーダー格、参謀役として登場。
アポカリプスに忠誠を誓いつつも、研究者として滅びゆくのみとなった世界の行く末を危惧しており、相変わらず“アポカリプスを倒せる最強のミュータント”の創造を目指してはいるものの、その目的には正史との食い違いがある。
孤児であったサマーズ兄弟を保護し、エリートとしての教育を施す一方で肉親の様な関係性を築く等、邪悪一辺倒の正史に比べると「綺麗な兄貴」と呼ばれている(髭なんか生やして妙にダンディだしね)。


【関連人物】

サイクロップス
X-MENのリーダーにして、シニスターお気に入りの理想の息子。
幼い頃より監視し、手元に引き寄せようとも思っていたらしいがエグゼビアに先を越されてしまった模様。
近年、やたらと強かったり、良くも悪くも活躍が濃いのはシニスターの見立てが正しい事の証拠かもしれない。

ジーン・グレイ
シニスターお気に入りの理想の娘。
同様に幼い頃から監視対象としていた挙げ句、密かにクローンまで作っていた。
この、シニスターによる介入が下記の混乱と悲劇の連鎖の元凶である。

■マデリーン・プライヤー
ダークフェニックス・サーガ」でジーンを喪い、X-MENからも離れていたサイクが出会い、結婚した生き写しの女性。
その正体はジーンが死亡しても尚“何としてでもサイクとジーンの子を得る”べくシニスターが送り込んだクローンであった。

ケーブル
上記の経緯を経てサイクとマデリーンの間に生まれた息子。
いつか手に入れようとしていたらしいが、よりにもよってアポカリプスに邪魔をされ、テクノオーガニックウイルスに感染→治療の為に未来世界へ。…と、現代から失われてしまう。
その後、成長して未来世界から帰還するもウイルスは完治せず、本来の能力を出すには厳しい状況にある(そもそも本人が強いので今更、捕獲も洗脳も難しい)。

■X-MAN
平行世界(AOA)の自分が創造したサイクと本物のジーンの子供。
云わば完全体のケーブルである上に血筋も純粋、ケーブルに比べて若く未熟である事から最大のターゲットとなった。
…が、遂に手元に捕らえたと思ったら、よりにもよってオンスロートに奪われてしまった。

■ガンビット
嘗てのX-MENの中心メンバー。
謎多き男として知られていたが、実はシニスターに雇われて残酷な汚れ仕事についていた事実が発覚。
本来は弁明の余地があるとは云え、余りの酷さに恋人のローグ以下、仲間達に南極に置き去りにされる羽目になった。

■ハボック
サマーズ家の次兄。
かなり強力なミュータントなのだが、兄の威光と贔屓が凄まじすぎて負け犬となる事を宿命づけられている。
シニスターの監視対象ではあるが、前述の様にシニスターの関心がサイクにしか向いていない事もまた運命を歪めている理由かもしれない。

アポカリプス
嘗ての主人にして打倒すべき目標。
元々は腹心であった為かアポカリプス陣営の内情にも詳しく、アポカリプスが眠っている間に彼に化けてダークライダーズを操ったりもした。




【余談】

日本では未発売ながら稀代の天才ゲームミュージック作曲者ティム・フォリンの神BGMと、AVGNの「銀の糞」発言で知名度を上げたNES版『シルバーサーファー』では何故かラスボスに据えられている。
別にシニスターその物と戦う場面は無いが。




これぞ追記修正か、いやはや驚きだね。


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