悪魔のいけにえ2(映画)

登録日:2011/11/30 Mon 00:35:58
更新日:2024/03/25 Mon 21:53:34
所要時間:約 6 分で読めます




■悪魔のいけにえ2

『悪魔のいけにえ2(原題:The Texas Chain Saw Massacre 2)』は86年の米ホラー、パニック映画。
世界的なヒットを記録した74年の『悪魔のいけにえ』の続編。
監督は前作と同じくトビー・フーパーで、元々は製作のみに留まるつもりが、結局は監督までする事になったらしい。
監督が変わった次作『3』以降は時系列があやふやになると共に、一気に内容がつまらなくなる事から、ファンからは本作まで“なら”シリーズとして“認めてもいい”と云う傾向もある。
ただし、前作がドキュメンタリー風の“かなり”リアリティのある作風だったのに対し、本作はある意味では前作のセルフパロディとして製作されている部分もある等、完全にコメディ要素を含むエンターテインメント作品へと転換しているのが特徴である。


【概要】
前作のヒットから12年。
80年代のスプラッターホラーブームの最中に登場した“スプラッターホラーの開祖”の続編。
大幅に制作費が増やされた事により、ゴア描写と“ノリ”を売りにしたエンタメ作品へと変化しており、これには多数の失望の声が上がる一方で、スプラッター好きの層からは“これはこれで好き”との声も多い(※本当に次作以降がつまらない事もあってか特に)。
制作費の増額もあってか、主演に干されていた時期とは云え、ガチの名優デニス・ホッパーを迎え、特技部分を『ゾンビ』以来、スプラッター描写と言えばこの人!…のトム・サヴィーニが手掛ける等、かなり豪華な組み合わせとなっている。
内容についても前作のセルフパロディとも取れる描写も多く、グロさに耐えられる人間からは色々な意味で高度なコメディ映画としても愛され続けている。


【物語】

1973年8月18日の午後
テキサスへドライブに出た5人の若者たち
うち4人は死に……
唯一の生き残り
サリーは翌朝
血まみれの悲惨な姿で発見され……
世にも怪奇な話をした

その内容は こうだ
人肉を食う一家が……
チェーンソーで彼女の仲間を切り刻み……
干し肉にした
彼女だけは脱出を

1カ月に及ぶ捜査も何の成果もなかった
殺人者も 被害者も……
発見されない
公式にはこの殺人事件は存在しないのだ

しかし この13年間
テキサスでは何度も……
チェーンソー殺人が
報告されている

事件はまだ終わっていない

テキサスに取りつく
永遠の悪夢だ





……前作の惨劇から13年の月日が流れた。
生き残ったサリーの証言があったにも関わらず、忽然とその姿を消した殺人鬼一家。
13年前の事件で甥を失ったレフティは私怨により事件の足跡を追い続けていたが、その行為には非難が集まっていた。
そんな最中、異常な状況で発生した若者2人の交通事故がチェーンソーの殺人鬼の仕業だと看破したレフティは、被害者の最後の様子を録音したテープを持って現れた地元の人気DJストレッチを餌として利用する事を思いつき、彼女にそのテープを自分の番組内で流すように指示。
ストレッチも何故かそれに従い、テキサス中にリアル殺人事件の実況が垂れ流されるのだった。
勿論、リスナーからの評判は最悪でラジオ局には苦情と非難が相次ぐがレフティの目論見はまんまと成功する。
自分達の殺人行為が明らかになるのを恐れて乗り込んで来た殺人鬼一家に襲撃されるも、美脚で難を逃れたストレッチは彼らを追跡する。
時を同じくして、彼女の行動を監視していたのか、レフティもまた一家が潜む廃遊園地に到着するのであった……。
果たして、ストレッチの生死とレフティの復讐の結末は?


【登場人物】

■レフティ
演:デニス・ホッパー
多分主人公。
元はレンジャー部隊の隊長だったらしい。
犠牲(行方不明?)となった甥っ子の復讐の為に殺人鬼一家を追う。
チェーンソーノリノリ試し斬り、チェーンソー二刀流チャンバラ、チェーンソー一人大暴れ、予備チェーンソー抜刀…等、ハリウッド史に残る名優の怪演(※割といつもだが)を堪能出来る。

■ヴァンティア“ストレッチ”ブロック
演:キャロライン・ウィリアムズ
事実上の主人公。
美脚と絶叫が魅力的な地元の人気DJ。
冒頭でバカ2人(被害者)の電話を受け辟易していたものの、彼らの殺害時の音声を録音してしまい、それをレフティに情報として提供してしまった事から餌として利用されてしまう事に。
レザーフェイスを色仕掛けで操ろうとする等、強かな面も。

■ババ(レザーフェイス)
演:ビル・ジョンソン
前作よりもパワーアップしたと云うか、ちょっと変になったババちゃん。
手間のかかる末っ子。
威嚇する時のポーズがいい(?)感じ。
ストレッチを殺しに来たのに、彼女の魅力に惑わされて見逃してしまう等、かなり人間臭い面も出てきた。
これらの描写に対しては前作と矛盾している印象もあるからか、ファンからは賛否が分かれる(※前作では化粧をする等、性倒錯者とも取れる描写があった為)。

■ドレイトン(コック)
演:ジム・シードー
自称苦労人の長男。
中の人は唯一人だけ前作からの続投である。
精肉業者、調理人として高い評価を得ているようだが、ひょっとして仕入れ先って……てか牛肉じゃなくて……ヒー!!

■チョップトップ
演:ビル・モーズリー
頭にプレートが入っている次男。
前作に登場したヒッチハイカー(三男)の双子の兄(※本人と間違えて紹介されている場合も)。
頭のプレート周りの肉を引っ掻いて食べると云うおぞましい行動を取る。
凄まじくキレた演技は本作の見所で評価点の一つである。
あだ名の由来は頭が(物理的に)切れているから。

■グランパ
演:ケン・エヴァート
御年137歳の殺人鬼一家(ソーヤー家)の父。
祖父かと思われていたが父(テキサスでは家長をグランパと呼ぶらしい)。
よって、前作からの邦訳である「じい様」は間違いだった事になる。
中の人は変わったが、相変わらずの屠殺芸を見せてくれる。

※因みに、本作で最初にレザーフェイスが姿を現した時に二人羽織りしているのがヒッチハイカーの遺体らしい。
よって、本作が初のソーヤー家が勢揃いした初の作品と言える。




追記修正は朝焼けにチェーンソーダンスを踊りながらお願いします。

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最終更新:2024年03月25日 21:53