牛若丸(Fate)

登録日:2015/11/27 Fri 16:54:30
更新日:2023/10/09 Mon 21:30:23
所要時間:約 19 分で読めます





牛若丸、まかりこしました。
武士として誠心誠意、尽くさせていただきます。


*1

Fate/Grand Order』で登場するライダークラスサーヴァントの一人。

●目次

【ライダー】

◆概要

設定担当:東出祐一郎

サービス開始前のPV等で参戦が既に明かされていた新規サーヴァントの一人。クラスはライダーで、レアリティは☆3(レア)。
ダレイオス三世らと同じく、『Fate/Grand Order』のメインビジュアルにも描かれている。

露出度の高い服装に日本の武将が身につけていた鎧の一部と日本刀を装備した少女。
どことなく狸を思わせるアクセサリーも付けている。
真名の牛若丸は彼女が幼い頃に名乗っていた幼名であり、成人してからは源義経と名乗った。
言わずと知れた、平安時代末期に活躍した悲運の天才武将である。
ちなみに史実では男性だが、型月恒例の女体化で女性となっている。


◆データ

◆プロフィール
真名:牛若丸
出典:『義経記』『平家物語』
出身:日本
身長:168cm
体重:55kg
性別:女性
属性:混沌・中庸
ILLUST:坂本みねぢ
CV:早見沙織

◆ステータス
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
D C A+ B A A+

◆スキル

  • クラス別スキル
対魔力:C
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。大魔術、儀礼呪法など大規模なものは防げない。

騎乗:A
騎乗の才能。あらゆるものを乗りこなせるが、竜種は乗りこなせない。

  • 保有スキル
カリスマ:C
万人に好かれる器ではないが、近づけば近づくほどに彼女の奇妙な魅力に取り憑かれる。

天狗の兵法:A
人外の存在である天狗から兵法を習ったという逸話から。
剣術、弓術、槍術などの近接戦闘力及び軍略や対魔力にボーナス。

燕の早業:B
燕のように軽々とした身のこなしから。五条大橋にて、弁慶の恐るべき斬撃を一度ならず二度三度とかわし切った。




◆史実の源義経

1159年に源義朝の九男として生を受けた平安時代末期に活躍した武将。
生まれてすぐに母親である常盤御前から引き離され、鞍馬寺に僧となるように預けられた。

しかし牛若丸は「僧になんかなるかハゲ」とばかりに寺の坊主たちの手を焼かせまくった。
当時の住職にも「この子絶対僧なんか向いてないわ」と言われるほどのやんちゃな子どもであったという。
なお、寺に入るに当たって「遮那王(しゃなおう)」という稚児名に改名している。

僧になるための勉強などまったくやる気になれなかった牛若丸は、毎夜寺を抜け出しては鞍馬山に潜む天狗に兵法を学ぶ。
そして、天狗から武士になるためのアレコレをすっかり教わった後、僧になることを改めて拒否し、寺から出奔。
道中で元服の儀を済ませた後、ツテを頼って奥州の藤原氏の下に身を寄せる。
なお、この道中で戦い、感服させて仲間にしたとされるのが、義経の忠臣と名高い武蔵坊弁慶である。

そして、兄である源頼朝が平家打倒のために挙兵したと聞き、兄を助けるべく義経も挙兵。
同じく平家打倒の志を持つ家族の助勢に頼朝は感激し、再会の時には涙を流して喜びあったという。

義経は頼朝の下、他の兄弟たちと協力しつつ、時にはヒャッハーした異母兄を討ったりもしたが、平家打倒のために奔走。
決して最初から大軍を任されていたわけではなかったが、そこは稀代の天才武将。メキメキと頭角を表していく。
数で負ける平家軍を奇策や入念な根回しなどで着々と追い詰めていき、ついに壇ノ浦の戦いで平家を滅ぼすことに成功する。

しかし、平家打倒後、兄である頼朝との関係は急激に悪化していく。
というのは義経に政治的なセンスが皆無だったためで、

頼朝「三種の神器は絶対回収しろよ!いいな、絶対だかんな!」
義経「神器二つしか回収できなかったてへぺろ、でも勝ったからいいよね!」(※ダメでした)

頼朝「いいなお前ら、朝廷から官位やるって言われても断れよ!」
義経「官位?いいんですか!やったー!」
頼朝「」

等々、軍事の天才であっても政治的なことに疎かった義経は頼朝の真意を読めない行動を繰り返し、ついには本気で怒らせて命を狙われることになる。
義経は自分の身を守るためにも頼朝に反旗を翻すが、既に頼朝には武力でも人望でも敵わない状況になっており、逃げるほかなかった。

そして、1189年。藤原氏の下に身を寄せていた義経は、庇護を約束してくれた先代の死後、跡目を継いだ藤原泰衡に裏切られ、館に襲撃を受ける。
この時、武蔵坊弁慶を始めとする部下たちが応戦したが、多勢に無勢。
義経自らは戦うことなく、館の持仏堂に籠り、妻と子を刺し殺した後に自害した。享年31歳。
その首は、泰衡の頼朝への恭順の証として、美酒に漬けられた上で鎌倉に送られたが、頼朝はこれまで義経を匿ってきた泰衡の行いを咎め、
頼朝自ら大軍を率いて藤原氏の本拠地である奥州を攻めて陥落させ、泰衡は逃亡しながら助命嘆願したものの、部下に裏切られて殺された。
義経を裏切って攻め立て、自害に追い込んだ泰衡が今度は部下に裏切られて殺されるという、なんとも因果を感じる顛末であった*2

英雄と呼ぶにふさわしい源平合戦での活躍と、平家滅亡後に実の兄から命を狙われ、若くして散ったという悲劇的な晩年から、特に日本では人気のある歴史上の人物の一人である。
特に歴史に詳しくない人であっても、日本人であれば「源義経」の名前を知らない人はほとんどいないだろう。
後世の人にも愛され、大陸に渡ってモンゴルの英雄「チンギス・ハン」になったのではないか、という荒唐無稽な生存説が唱えられたり、
判官贔屓という義経にちなんだ四字熟語なども生まれている。

日本の歴史にも大きく影響を与えた人物で、特に貴族の政治を模倣していた平家を打倒して源氏の天下を導き、本当の意味での武士の時代の到来を飛躍的に早めたのは大きい。
歴史家の中には「義経がいなければ武家社会の到来はもっと遅れていただろう」と称する者もいる。

なお、義経の人気が高すぎることもあり、兄でありながら彼を粛清した頼朝は「冷酷な政治家」という悪いイメージを持たれがちであるが、
この二人は確かに兄弟ではあるが異母兄弟である上、育った家も違い、挙兵した頼朝の下に義経が馳せ参じた時が互いの初対面である。
頼朝からすれば、確かに義経は弟であるものの、当時の感覚では兄弟というよりも同門の一人といった認識の方が近かっただろう。
また、頼朝が冷酷とされる所以には、障害と認識すれば御家人はもちろん、木曽義仲や源行家といった同じ源氏さえも粛清したことも挙げられるが、
同じ家で育った同母の弟や乳母兄弟、そして息子たちにはかなり甘かった上、義経にもそれなりに甘かった*3と思われ、
義経を粛清したという一点だけで、まるで頼朝が最初から義経を平家を滅ぼすためだけの駒だと看做していたかの如く、上記のようなマイナスイメージを持つのは間違いである。
尤も、自身の障害となると判断すれば同門だろうと部下だろうと容赦なく粛清したのは事実なので、その点をひっくるめて「冷酷な政治家」と思われがちなのは仕方ない部分もあるが。


◆人物

武士らしく主君には忠実で、自分を召喚した主人公を「主どの」と敬称で呼び、礼儀正しく基本的には敬語で接する。
主人公の仲間であるということからか、その姿勢はマシュやフォウにも同様で、呼びかける時には「マシュどの」「フォウさん」と呼び、敬語で話す。
他のサーヴァントにも基本的に丁寧だが、自身の部下である弁慶に対しては割と鬼である。

無邪気な性格で、「信頼する誰かのために命をかけて戦う」ことを信条としている。
天才であるという自覚を持っており、「天才ですから!」と自画自賛することもある自信家だが、他者を見下すなどの言動はないため、そんな態度も嫌味にならない。
なお、男所帯で育ち、当人も男性のような扱いを受けていたためか、女性としての恥じらいを見せることはほとんどなく、
後述の少し下から見るだけで見えちゃいけないところが見えてしまいそうな格好をしているにも関わらず飛び跳ねたりすることにまったく躊躇がない。
しかしそういうところに無頓着な割に、弁慶にご先祖様みたいな乳には成長してもなれなかったとバラされた際には静かに怒っていた。

兄である頼朝のことを今でも慕っており、聖杯への願いは「兄とまた仲良く暮らすこと」だという。
また、武士であるためか自身の出自に誇りを持っており、偉大なご先祖様の一人である源頼光や、彼女の下で活躍した頼光四天王の一人坂田金時と出会った際には、
まさしく憧れのヒーローに会った子供のように目を輝かせていた。

幼少期はかなりのイタズラ好きでやんちゃだったため、自分に兵法を授けた鞍馬山の天狗の手を焼かせることも多かったという。
実は今でもその時の気質は残っており、絆を深めると、「主人公にもイタズラしたくなることがあるが必死で自重している」と洩らす。

なお、下乳とかへそとかパンツとか隠さないといけない部分がいろいろ丸出しの格好をしているが、当人は突っ込まれても「天才ですから!」と隠さず堂々としている。
これ以上脱いだら危険という意味で同じライダーのブーディカ姉さんと同レベルだが、
霊基再臨していくときちんと着込んでいくあちらと違い、こちらは再臨しても丸出しのまま
いや、分類的には着ていくタイプではあるのだが、肝心の部分が全く変わらないのである。
肩当てやら袖やら着込む前におへそとか隠したほうがいいんじゃないですかね牛若丸さん…
ちなみに何故か霊基再臨して三段階目の姿になるとパンツの色がからに変わる。これが勝負下着か…




武蔵坊弁慶が自軍にいる場合、彼をカツアゲしようとしたり寺の裏に呼び出したりする。アンタどこのガキ大将ですか。
ちなみに彼が偽物である事は大体理解している。理解した上でその大胆不敵さを面白がり弄くり回している。
ただし、飽きたら寺の裏で切り捨てるつもり。

彼女は部下を「私が戦いやすい場を作るために死ね。それがお前達の役割だ」という冷徹な価値観で扱っており、勝つためなら部下を切り捨てることすら躊躇しない。
それは彼女もまた源氏の血を引く者、根っからの「支配者」故である。

生まれてすぐ寺に預けられ、天狗に鍛えられた彼女は、両親の愛を知らずに育ち、親の愛も、恋人達の紡ぐ愛もわからず、最後まで人間らしさを育てる事が出来なかった。
それでも彼女は武士である事が残った。
武士は主君に支え、忠誠を誓う者。それ以外はどうでもいい、自分の為ではなく主の為に戦う純粋な獣それが牛若丸だった。
兄に褒められる為だけに牛若丸は勝利した。
あらゆる虚飾を剥ぎ取り、能率的に敵を殺戮する手段を選択して、徹底的に勝利した。
そんな妹を兄は恐れた。高まる人気ではなく、一皮剥けば味方にも向けられかねない、利益など度外視した妹の非人間性をこそ兄は恐れたのだ。

平家滅亡後、頼朝は義経抹殺に取り掛かった。妹の身分が不確かな内に殺さねば必ず後顧の憂いとなる。
義経には政治が分からず、人の心も分からない。そんな前時代的な獣がいては、彼の目指す時代が作れなくなる。
世間では「権力争いの末に頼朝は弟を殺すのだ」と噂されたが、牛若丸は納得していた。
兄や自分の思惑がどうあれ、今の状況で自分が処分されるのは道理が通っている。
平家がいなくなれば、次の兄の政敵は自分なのだ。義姉の政子にとっても自分は不要だろう。
ならば自分は兄の望む通り敵として振舞って死ぬのみ。
しかし、自殺同然の覚悟を決めた牛若丸は部下達に説得され、奥州へと逃れる。
それでも兄は自分を追ってくる。妹としてではなく、人外の怪物とみなして。

「おかしいな。これはちょっと道理が通らない」
「でも、損得より感情を優先するのが人間だった」
「兄上に褒めて欲しいばかりで、私は何か欠けていた」
「それを最期まで改められなくて、申し訳ありません」

こうして牛若丸は奥州の地にて討たれ、歴史にその名を刻んだ。
誰にもその本質を理解されぬまま。



キャラクタークエスト『無償の愛などなく』では、無邪気に振舞う牛若丸の可愛さや、軽々と八艘以上の距離を跳び越える天才っぷりを見ることができる。
主人公にとあるご褒美をねだるところとか本当に可愛い。


しかし、キャラクエではマシュ同様に子犬系サーヴァントとして可愛らしいのだが、何故かギャグシナリオではやたら首を持って来たがる首狩り族みたいになっている。
元々武士であるため、討ち取った敵の首を斬って自身の武功の証明とする習慣が付いていてもおかしくないが、現代っ子(?)のマスターには馴染みのない習慣なので、
「欲しいのは心臓であって首じゃない、やめて怖い」と怯えられたとしょげていた。なお、頼朝にも同じようにして眉を顰められたらしい。牛若丸ェ…

だが怯えられても長年親しんだ習慣は変えられず、バレンタインのチョコを敵の首型にしようとして周囲に止められたりしており、
とあるサーヴァントにその明後日の方向に向いた忠誠心を指して「ブレーキの壊れた忠犬」と称された。在りし日の頼朝さんの苦労が偲ばれる。
マスターたちの間でもあまりの残念ぶりに「妖怪首持ってきた」というどっかの薩人マシーンのような愛称が定着しつつある。牛若丸の明日はどっちだ。


ちなみに、PVの時点で真名バレさせられていたサーヴァントの一人でもある。
…しかし、着ているものや刀を持っていることから、真名が明かされる前に正体がわかったファンも多かったとか。女体化とか型月恒例行事だし。

「ぐだぐだオーダー」でのあだ名は「ぽんぽこライダー」。たぬきっぽいアクセサリーからそう命名された。ゲームでも強化でレベルが上がると「ぽんぽこ…りん」と呟く。
なお周囲からその格好を痴女扱いされて「天才ですから!」と開き直ったのも「ぐだぐだオーダー」内である。

宝具

壇ノ浦(だんのうら)八艘跳(はっそうとび)
ランク:D→C(キャラクタークエストクリアでランクアップ)
種別:対人奥義

鬼一が兵法、受けてみるか!

これぞ我が伝説の一つ。我が肉体は鳥の如く水面を舞う――

壇ノ浦(だんのうら)八艘跳(はっそうとび)』!!

平家との最終決戦であった壇ノ浦の戦いにて、自分よりも実力が高い平家側の武将から道連れ覚悟で狙われた際、
次から次へと八艘の船を足場に跳び去っていったという逸話が宝具となったもの。
『Grand Order』では船を八艘召喚し、足場にすることで勢いをつけて敵に肉迫し、刀を一閃するというものになっている。
ぶっちゃけ元になった逸話とは正反対のモーション(元々はまず勝てない相手から逃げるために義経が行ったのが八艘跳び)だが、まあかっこいいからいいよね!
後述のモーション改修後は、背景が荒海に浮かぶ八艘の船になっており、奥行きのある演出に変化した。

ゲーム的には敵単体に超強力なダメージ+スター発生率アップ効果を自身に付与するクイック属性の宝具。
クラス別スキルの「騎乗」でクイック属性の攻撃に元々ブーストが掛かっているため、☆3サーヴァントの持つ宝具としては随一の破壊力を誇る。

キャラクタークエスト「無償の愛などなく」をクリアするとランクがDからCへとランクアップし、威力も上昇。
元々フレンドポイントガチャでも低確率で排出される☆3ということで宝具レベルも上がりやすいため、キャラクエをクリアすればボスキラーとして十二分に活躍してくれる。

なお、佐々木小次郎の宝具と同じく種別が『○○宝具』ではなく『対人奥義』となっているが、それは後述の宝具の都合によると思われる。

アニメ版では八人に分身して攻撃するというものになっている。
ゴルゴーンの蛇を次々と切り落としながら攻め立てるも、分身は次々とやられて最後は自身だけになったが、それでも肉薄したゴルゴーンに強烈な一撃を与えた。
その際に起きた爆発はおそらく『壊れた幻想』の一種だと思われる。
しかしそれをもってしても倒すには至らなかった。


遮那王流離譚(しゃなおうりゅうりたん)
ランク:A++
種別:対人宝具(自身)
レンジ:1
最大補足:1人

牛若丸の宝具の正式名称。
牛若丸が源義経となり、奥州で果てるまでに産み出された様々な伝説の具現化。
上述の『壇ノ浦・八艘跳』はこの『遮那王流離譚』の五つの奥義の内の一つ。
『壇ノ浦・八艘跳』が対人奥義となっているのは「宝具の一部」という特殊な位置付けによるものと思われる。

『自在天眼・六韜看破』
種別:対軍奥義
フィールド上にいる全員の強制転移。自陣を圧倒的有利、敵陣を圧倒的不利に変更する。

『薄緑・天刃縮歩』
種別:対人奥義
薄緑による煌光の斬撃。天狗の歩法による縮地からの一撃は、躱すことが難しい。

『弁慶・不動立地』
種別:対人奥義
武蔵坊弁慶の肉体のみを擬似的に再現。弁慶への信頼が強ければ強いほど、盾として強固となる。
Bランクの対軍宝具までなら防ぎきれる。

『壇ノ浦・八艘跳』
種別:対人奥義
壇ノ浦で見せたという、八艘跳びの具現化。どれほど足場が悪くとも、足を載せる箇所がわずかでもあれば跳躍による移動が可能。
また、跳躍力そのものの強化も行う。

『吠丸・蜘蛛殺』
種別:対軍奥義
薄緑の本来の「力」を発揮する。周囲の「魔」を打ち払い、音によるダメージを加える。

この他にも、『天魔御伽草子 鬼ヶ島』では『五景外伝 喜見城・氷柱削り』を披露。
茨城童子と対決の際に宝具『大江山大炎起』の炎を、自身を仁王立ちで庇った弁慶の肩を足場にして駆け上がり、独楽のように回転しながら刀で両断した。
五景外伝とあるように本来の『遮那王流離譚』の内には含まれないようである。
詳細はさらなるイベント待ち。

また、源義経には上記の5つの奥義以外にも数多くの伝説を残しているため
  • わざわざプロフィールに載せられているのに戦闘では騎乗しない愛馬「太夫黒」(たゆうぐろ)
  • マイルームの会話で牛若丸当人は「もうやりたくない」と洩らすが、歴史上有名な、一の谷の合戦で行ったという「鵯越の坂落とし」
  • 出典とされる『義経記』で義経(牛若丸)がもっていたと記されている名刀「今剣」(いまのつるぎ)
なども他の外伝候補としてファンの間では挙げられている。

なお、「遮那王」とは上述した通り牛若丸の稚児名、
「流離譚」とは英雄が各地を渡り歩きながら困難に立ち向かい、乗り越えていく「貴種流離譚」と呼ばれる説話形式のことと思われる。
生涯そのものが宝具扱いされるとか、流石は日本史の大英雄である。見た目ただの痴女だけど「天才ですから!」



◆活躍

割とメディアへの露出も多い牛若丸だが、メインシナリオには第六章の時点で関わっていない。
その代わりか、『ぐだぐだ本能寺』で「今川某」名義で登場したのを始め、イベントクエストでは割と出てくる。

イベント『天魔御伽草子 鬼ヶ島』

ライダー金時や風魔小太郎らと共に主要キャラに抜擢。
主人公率いる桃太郎一行の中では犬役に自ら志願し、ブレーキの壊れた忠犬っぷりで主殿もとい桃太郎のために尽力する。

武蔵坊弁慶と再会した際には、『彼』の正体を看破しながらも彼の意志を汲んで弁慶と呼び続ける(時折うっかり本名で呼ぶが)名君っぷりを見せつつ、基本的にはギャグテイストな空気感もあってか彼を結構雑に扱っている。

また、著名なご先祖様の一人である源頼光と出会った時には彼女を尊敬の眼差しで見つめ、頼光からも性格的な相性が良いためか初対面から気に入られており、頭を撫でられていた。
少し人間離れした性格の持ち主という点も共通しており、牛若丸は頼光と会った際に「あ、私達は近いな」とシンパシーを感じたという。

頼朝とのやり取りも少し明かされ、牛若丸曰く地蔵の表情は何とも言えない目で自分を見ている頼朝の顔とそっくりだとか、
血が滴る生首を兄上に献上しに行った時には、「またかヨシツゥネ、よくもやってくれた。マサコォが怒鳴り込んでくる前に戦場に帰れ」と言われたとか、
兄上は厠なんかいかないという認識でいるとか、様々な牛若丸のやらかしっぷり(と頼朝の気苦労)が明らかになった。

上記のセリフから察するにどうやら嫁小姑間の折り合いはかなり悪いようで、
頼朝さんが鬼嫁と駄犬駄妹に相当苦労しているのが断片情報だけでもすごくわかる。

第1部七章

マーリンに聖杯戦争のことを吹き込まれた英雄王によって召喚された7騎のうちの1騎として登場。

この牛若丸はあくまでギルガメッシュに仕えているため場合によっては敵対するのもやむを得ないと釘は刺すものの、
ギルガメッシュに主人公が気に入られていることや、目的が一緒であることなどから関係は良好。
一緒に召喚された武蔵坊弁慶に対する態度は相変わらず。

+ しかし……

「ふふっ、手足は邪魔だなぁ?」
「その首、目障りです……堕ちろ! 『壇ノ浦・八艘跳』!」

中盤にティアマトの力が複合されたゴルゴーンから主人公たちを逃がすために犠牲となった後、実は生かされて囚われの身となっており、
キングゥの歪みを指摘し逆鱗に触れたことでティアマトの権能の泥を使われ黒化してしまう。
ストーリー後半で3回ほど戦うことになるが、その実力は強いを通り越してトラウマになりかねない七章屈指の強敵。

後に後述のモーション改修も反映されており、
ボイスも改修後のアタックモーションや宝具演出に合って、より狂気感が増している。

1戦目は単騎かつバーサーカーだがHP27万とかなりタフ、
その上開幕からチャージマックスかつ毎ターン「フルチャージ」によってチャージを満タンにして八艘飛びを連発するため、対策なしだとあっという間に全員首を落とされて全滅する。
だがこんなのは序の口、2戦目はHPこそ6万5千と落ちているが、チャージの仕様がそのままで開幕3体、控えに3体の計6体と戦うことになる。

3戦目はケージの仕様こそ通常通りだが約19万のHPに加え、クラスがバーサーカーから???クラスに変わっており、
クラス相性がシールダーと同じ全クラス等倍になっている、さらに最初は1体だがこの1体の牛若丸は専用スキル「個体増殖」を持っており、
個体増殖を持たないこと以外は全く同じ性能を持つ分身を生み出し続ける
そのため最優先で「個体増殖」持ちの1体を潰したいところだが、この時の戦闘ではフィールド効果「地割れ」で、
パーティの並びをランダムに変更されるため戦略を立てづらくペースを乱されやすい、その上ケイオスタイドによる毎ターンHP-1200の効果も痛い。


◆性能

ゲームでの性能は天才らしく能力はレベルが低いうちから伸びていくが、クイックやアーツカードが多い関係上、スターやNP獲得などはしやすいが通常攻撃では火力はそこまで出ない。
味方全体の攻撃力を上げる「カリスマ」や味方全体のNP獲得量を増加させる「天狗の兵法」など、
自分だけでなく味方も強化するスキルを有するので、補助型といえるかもしれない。
宝具『壇ノ浦・八艘跳』は特にランクアップ後は強化するとかなりのダメージを叩き出すため、味方も補助しつつNPを貯め、体力の多い敵に宝具を決めるというのが基本戦術だろうか。

最終再臨後に解放される強化クエストをクリアすることで、自身に回避状態と1ターンのみスター獲得率UPを付与する「燕の早業」も習得。
牛若丸当人はそこまでスター獲得率が高くないのだが、宝具『壇ノ浦・八艘跳』のスター獲得率UPと併用することでスターを荒稼ぎすることが可能。
回避状態付与も、牛若丸の心もとない布面積耐久面を補強できるため、牛若丸を運用するなら是非習得しておきたいスキルである。
3周年の折に追加された強化クエストⅡをクリアすることで「天狗の兵法」に自身のQuickカード性能アップ(3T)が追加。ただでさえ超火力だった宝具威力がさらに強化された。


なお、シナリオではちょくちょくキャスタークラスのボスが登場するため、単体、かつ高いダメージを出せる牛若丸は彼らと戦う際にはボスキラーにもなってくれる。
シナリオに登場するエネミーにはキャスタークラスのものは少ないためにイマイチ活躍の場に恵まれないが…
宝物庫の鍵を物理的に壊す際には他のライダークラス同様役に立ってくれるが、そうなるとNPチャージスキルを持ち全体宝具で一気にこじ開けられるメデューサなどの方が有用である。

イベント「いざ鎌倉にさよならを ~Little Big Tengu~」に合わせ、待望のモーション改修。
アニメ版を再現した仕様となっており、素早くもキレのあるアタックに変化した。
さらに着地時には、下駄の足音が鳴る細かい点も再現されている。

アサシン



水着に着替えたら、不思議なことに修行時代の私に近付いてしまったようです……。
鞍馬の山では、遊びこそが修行である、と教えられました。故にこれが今の正道。

主殿、牛若といっぱい遊んでくださいますよう、お願いします!


2018年夏には、水着サーヴァントとしてアサシンクラスで登場。

◆基本データ(アサシン)

◆プロフィール
真名:牛若丸
出典:『義経記』『平家物語』
出身:日本
身長:168cm
体重:55kg
性別:女性
属性:中立・夏
「主殿!一緒に全力で遊びましょうっ!」

ILLUST:坂本みねぢ
CV:早見沙織


◆ステータス(アサシン)
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
D C A++ B A B


◆スキル(アサシン)

  • クラス別スキル
気配遮断:C-
山遊び(修行)の成果として、自然の中に隠れ潜む術を会得している。
街中ではあまり効果が発揮できない。

単独行動:A+
鞍馬の御山には友達の動物がたくさんいました。
なので一人でもけっこう平気です!

騎乗:A+
騎乗の才能。あらゆる乗り物を乗りこなせるが、竜種は乗りこなせない。
心を通わせた友達、山の動物に乗る場合にはプラス補正。

  • 固有スキル
動物会話:D
言葉を持たない動物との意思疎通が可能。
お山を駆け回っていたときの若い感性によるものなので、山を下りてから(ライダー時)は失われている。ちゃんとした動物語を喋っているわけではなく、あくまでフィーリング。
普段、たまにタヌキっぽい言葉を漏らすのは昔の修行時代の名残なのかもしれない。
ゲームでは、最大で40%のNPを獲得するスキル。

天狗の遊法(夏):EX
天狗より教えられた、山での遊び方。
だが牛若丸にとってはそれも修行と同義である。
御山での生き方、遊び方すべてが修行なのだぞと師に教えられたことによる。
木々の間を猿のように飛び回り、岩を鹿のように踏み渡り、川を岩魚のように泳ぐ。
超高速・山スタイルパルクール……のようなもの。
もちろん海に行ってもその身体の使い方はおおいに役に立つ(応用できる)。
八艘飛びにも役立っていたに違いない。
ゲームでは、自身に回避状態(1ターン)とQuickカード性能アップ(3ターン)を獲得するスキル。

鞍馬の申し子:A+
鞍馬の山に存在する『何か』から与えられる加護。
牛若丸は「御山の天狗からの加護」であると信じている模様だが、詳細は不明。
H女史「……“クラマ”の語源は暗い山、古名は暗部山や闇部山とされてるわ。でもずっと以前にはもしかしたら、ここは“クマラ”と呼ばれていたんじゃないかしら……?」
ゲームでは、自身にスター集中度アップ、弱体無効状態、通常攻撃時に低確率で強化状態解除する状態を1ターンだけ付与する。


宝具(アサシン)

天狗ノ羽団扇(てんぐのはうちわ)暴風(あたらしまかぜ)
ランク:B
種別:対軍宝具
レンジ:1~30 最大捕捉:300人

そんなに遊んでいいのですか!?

()『自在天眼』――ふっ、天狗が山にしか居らぬとでも思うたか?これが私の、全力の水遊びです!

天狗ノ羽団扇(てんぐのはうちわ)暴風(あからしまかぜ)』!!


てんぐのはうちわ・あからしまかぜ。
鞍馬山で開発した数々のお遊び技の奥義、遮那王遊戯譚の一。
修行時代に遮那王が行っていた遊びの記憶の再現であり、遮那王流離譚のように他にもいくつか技がある。
これは師匠が持っていた羽団扇をコッソリ使っていた遊びの再現。
効果は勿論のこと暴風(あからしまかぜ)を巻き起こすのがメインだが、他にも天狗の羽団扇は分身、飛行、縮地法、火焔操作、魔の調伏……と多岐にわたる能力を持っているとされる。

ゲームではQuick属性の全体宝具。敵全体に強力なダメージを与えた後、Quickへの耐性ダウンと強化解除効果を付与する。
多段ヒットすることと牛若丸がQuickカードを多く持つ特性上、クイックブレイブチェインに組み込めば大量のスター獲得を狙える。


◆概要(アサシン)

鞍馬の山で噂だった(かもしれない)、あの天狗ガールが海に降りてきた!

兵法の達人はまた、遊びの達人でもあった。
水着に着替えた牛若丸はもはや牛若丸ではなく、その身軽さ、その神通力、そのきわどい水着姿はまさに鞍馬の女天狗そのもの。

「この身軽さ、そして周囲に広がる大自然……お山での修行時代を思い出してきました! ああ、この団扇ですか?お師さまのお古なのでお気になさらず!」

◆人物(アサシン)

水着でハワイの大自然に触れたことにより、自然の中を思うまま駆け回っていた鞍馬山の修行時代になぜか近付いてしまった牛若丸。

その頭に強く刻まれているのは、「遊びこそが修行である」という山での師匠の教え。
なのでサーヴァントとしての自分の役目はきっちり果たしつつも、隙あらば主と一緒に遊ぼう(修行しよう)とチャンスを窺っている。
いつ遊んでくれるのかなー、と尻尾をぶんぶん振りながらも我慢して大人しく待っている夏のハッスル忠犬。暇ができたら遊んであげよう。

精神的にはやや若い、悪戯っ子の面を持つ。
だが牛若丸という存在の根底にある、ともすれば人間味を感じない『割り切りの良さ』は失われていない。
むしろ天狗に近しい存在になっているがゆえに、ときには『天狗なので人間より強い』という特権意識が(嫌味なく、ごく自然に)出てしまうことも。
上記の悪戯っ子としての牛若丸なのも「自分で自分を愚かだと気付いていない人間に罰(教訓)を与えて高笑い」というパターンが多い。
若干ながら人外寄りの立ち位置なのである。

「あの人間はほんとにしょうがないやつだな。よし、からかってこらしめてやろう」

ただし殺人などを為した本当の悪に対しては「罰など必要ありません。斬り殺すだけで済みます」となる。

ちなみに、何故アサシンクラスなのかというと…
「寝ているお師さまから木刀で一本取るため、森の動物たちを練習台にしてひたすら隠形の修行をした事がありますので、それで」
「うそ、それだけでアサシンに?」
「はあ。だって天才ですから」


普段よりも精神的に幼く、悪戯っ子の性質が強く出ているというマテリアルの通り、マイルーム台詞などはライダーの牛若丸よりもハイテンション。
「主殿、主殿!」と落ち着かない様子でマスターを呼んだり、「はーっはっはっはー!」と高笑いしながら戦ったりしている。すごい楽しそう。
同じく犬っぽい扱いの水着フランちゃんが夏バテでぐったりしている大型犬とすれば、こちらは夏休み中のご主人様とずっと一緒に居られてはしゃぐ小型犬といったところ。

バトル台詞もテンション高めで、「エキサイ天狗ぅ!」とか「ぽんぽこりんっ!」など、色んな意味でエンジョイしているのが伝わってくる。
「あの敵、私より強くない…?」処す?処す?

マイルーム対応のサーヴァントはエレナ、弁慶、新宿のアヴェンジャーの三体。
エレナには「すごいマハトマを感じる」と言われて困惑しているが、新宿のアヴェンジャーには唐突に「わんわん!」などと犬語(?)で話しかける、
弁慶には「肩車しろ」と別の名前で呼びかけ、困惑する彼を「おっと、名前を間違えてしまったかな?いや、間違えていないのかな?お前はどう思う?ん~?」とからかうなど、
普段よりも無邪気だったり、悪戯っぽい一面が覗くものになっている。

マスターへの態度も、忠誠心こそ変わっていないが幾分子供のような態度で接しており、隙あらば遊んでもらいたがる。
絆度を上げると「自分の遊びに付き合ってくれるのは山の動物くらいだった」という子供時代を振り返って、自分と一緒に遊んでくれるマスターに「胸(?)の辺りがほわほわする感覚」を抱き、
これからも一緒に遊んでほしいとお願いしてくる。
ちなみに牛若丸的にはもう少し水着の布面積が少ない方が汗を流しやすくていいらしい。まあ、普段がアレだし…


バトルキャラは三つ用意されているが、真っ当な水着なのは第一段階の青いセパレート水着+パーカーの姿くらいのもので、
第二段階はどう見ても金太郎な上が赤、下が白というカラーリングのセパレートになり、
第三段階では赤一色スポーティーな水着(というか前掛け?)に黒い外套を身に着け、頭には天狗の面を付けるという、「どう見ても烏天狗です、本当に(ry」な格好になる。
なお、第一段階は水着なのに普段(ライダー)の恰好より露出度が低いという何ともコメントに困る特徴を持っており、
実際に2018年のハロウィンイベントで牛若丸本人が「普段の服装より布が多くて暖かい」と発言している。どういうことなの…。

ちなみにどの再臨段階でも持っており、バトルでは武器としても用いる羽団扇は上記の通り師匠である鞍馬天狗のモノ。この姿になったらいつの間にか手にあったという。
修業時代には実際にちょろまかしたこともあったらしいが、当人としては思い出したくもない顛末だったらしい。

◆性能(アサシン)

ユニットとしては☆4アサシンとしてはATK偏重のステータスになっており、カードはA×1、B×1、Q×3の典型的なクイックアサシンのそれ。
攻撃モーションがどれもHit数が多くスターを稼ぎやすいのに加え、当人がスター集中スキルを持っているためにスター運用もこなせる他、
防御手段として回避付与スキル、自身のカード編成と宝具に噛み合ったQ強化スキルを持ち、宝具やクリティカルなしだと火力が出にくいことを除けば優秀なアサシン。
クイック主体なのでスカディシステム…もといスカサハ=スカディとも(クラス的にも)相性が良い。




追記・修正はラミアを食べようとする牛若丸にドン引きしない主どのにお願いします。

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最終更新:2023年10月09日 21:30
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*1 出典:http://www.fate-go.jp/servant/rider.html、2018年1月2日閲覧 FGO公式サイト サーヴァント紹介頁

*2 ちなみに泰衡を裏切って殺し、その首を差し出した部下こと河田次郎は、頼朝から恩賞を賜るどころか主君を討った不義を咎められ、斬罪に処されている。

*3 上述の勝手な任官についても、御家人たちにはすぐさま東国への帰還を禁じるなどの咎めを与える一方で、義経をすぐに咎めることはしていない。もちろん勝手に任官したことを快く思ってはいなかっただろうが、頼朝が義経に鎌倉入国禁止などの措置を申し渡すのは、梶原景時を筆頭とする御家人たちから義経の専横を訴える声が多く上げられてからである。