アンパンマン映画作品の大ボス一覧

登録日:2015/11/13 Fri 15:17:48
更新日:2024/02/25 Sun 05:12:10
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 今や四半世紀以上、1400話以上もの歴史を誇るテレビアニメ『それいけ!アンパンマン』。
 1989年から始まった劇場用映画作品も多くのファンや家族連れに親しまれ、毎年好成績を樹立している。

 そんな映画で欠かせないのが、アンパンマンを始めとする頼もしいヒーローたちの前に立ちはだかる、恐ろしい大ボスたちである。
 子供向けと侮るなかれ、物理攻撃は一切無効当たっただけで相手を強制変身させる技、そして劇場を号泣と絶望の渦に巻き込む絶対的な恐怖と子供から大人までのアンパンマンファンにはたまらない手に汗握るアンパンマンとばいきんまんの共闘を纏い、世界を蹂躙し続けるのである。

 この項目では、そんなアンパンマン映画に登場する巨悪たちを紹介する。
なお、当然ながらその存在や結末等のネタバレを含むので、閲覧は自己責任で。
 また、当項目では長編映画だけを取り上げるので同時上映の短編映画(例:ばいきんまんと3倍パンチのトリプルヘッド等)には触れない。またブラックロールパンナについてもあまり触れないのでご了承ください。


【概要】

 上記にも記したとおり、アンパンマンの歴代劇場版作品に登場する大ボスは、アンパンマンの歴代のキャラ内どころか、並みのバトルアニメに登場しても遜色無い強敵が揃っている。
 特に90年代映画の敵には特定のアイテムでなければ倒せない大ボスが目立ち、ドロンコ魔王メコイスの大魔王ガラゴンすなおとこはアンパンマンたちの力ではどうする事も出来なかった。それ以外の多くの大ボスもさらに凄まじい力を誇り、並大抵の実力ではダメージを与える事すら出来ない。

 ちびっ子のトラウマ・ドロンコ魔王から始まり、これまで多数の大ボスが名を連ねているが、その中にはいくつかお約束となっている要素が存在している。

①再生能力、防御能力

 普段のテレビアニメなら一発でばいきんまんをバイバイキーンさせるアンパンマンのアンパンチだが、先程触れた通り劇場版の大ボスはおなじみの必殺技でもビクともしないほどの耐久力をそなえている。
 一度ダメージを受けてもすぐに再生・無効化したり、頑丈な外壁やバリヤーで攻撃を防いだり、様々な手段で攻撃を全く受け付けないのである。
 中にはアン・しょく・カレーの3大ヒーローの力を合わせた「トリプルパンチ」すら効かない場合もある。アンパンマン号のノーズパンチでバランスを崩す事もあるが、それでも決定的なダメージにはならない。

「アンパンチが効かない!」
「しょくパンチもです!」
「カレーパンチもだぜ!」

 絶対的な恐怖の象徴である大ボスを倒すためには、アンパンマンたちヒーローの力だけではなく、皆の希望応援を繋ぐしかない。

②強制変身・固め

 『恐竜ノッシーの大冒険』に登場したゴロンゴラからお約束となっている要素。大ボスやそれに関連する敵キャラが浴びせる光線や液体、雷などに少しでも触れてしまうと、様々な姿に強制変身させられてしまう。
 ヒトデや、芋虫、ランプなどコミカルでシュールな姿にされ、劇場を笑いで包む事もあるが、時には化石、ガラス細工、泥人形など物言わぬ姿にされてしまい、笑っていられない状況に追い込む場合もある。
 『虹のピラミッド』の、時間が経つにつれ物言わぬ石のピラミッドにされていく描写は当時のちびっ子のトラウマにもなった。
 また、『おもちゃの星のナンダとルンダ』のネジがほどけると止まってしまってもネジを再度巻けば再び動き出す面倒なシステムで復活することもある。

 多くの映画で最初に強制変身させられてしまうのは、仲間を庇ったしょくぱんまんカレーパンマン 。時にはアンパンマンやロールパンナ、果てはばいきんまんたちも被害を受けてしまう事がある。
 また、ジャムおじさん、チーズ、バタコも強制変身させられる場合が多いが、彼らはそれでも決して諦めずにアンパンマンの新しい顔を作り、勝利への重要なアシストを務める。
 ただし上記の石のピラミッドやUFOに変えられた場合や、パン工場が完全に壊滅した時、そしてアンパンマンが命を失った時にはどうしようもなかった。

【分類】

 これまで登場した大ボスたちは、大きく分けて以下のグループに分類出来る。

①ばいきんメカ

 テレビ版でもお馴染み、毎回作ってはやられるばいきんまんのメカの数々。
 だが劇場版では軒並み強敵揃いであり、幾度となくアンパンマンたちを窮地に陥れた。
 パン工場を壊滅させたメカも非常に多く、特に『勇気の花がひらくとき』の「ジャイアントベアリングロボ」はアンパンマンを生死不明の状況まで追い込んでおり*1、『いのちの星のドーリィ』の「スーパーかびだんだん」に至ってはアンパンマンの命を奪っている。バイキンメカではないが『かがやけ!クルンといのちの星』の「バイスター」もアンパンマンを瀕死寸前に追い詰めていた。

 ばいきんまんが最後まで操縦し続ける場合も多いが、時には様々な要因(ばいきんまんの操縦ミス、ドキンちゃんのわがまま、ごく稀に操縦ミスではない戦闘時のアクシデント)などで操縦桿がぶっ壊れて暴走する事もある(上記のスーパーかびだんだんがアンパンマンを殺した時も暴走時だった)。その場合、生みの親のはずのばいきんまんたちも被害を受け、アンパンマンに助けてもらう事があり、この時はばいきんまんも借りを返すためアンパンマンたちに協力している。

②ばいきんメカ以外のばいきんまん関連

 上記のばいきんメカ以外にも、ばいきんまん本人が魔法など様々な力を駆使してアンパンマンたちに挑む場合もあり、テレビ版とは打って変わって情け容赦ない凄まじい悪として君臨する。『恐竜ノッシーの大冒険』のいわおとこ、『ゆうれい船をやっつけろ!!』のドクター・ヒヤリなど、仲間の協力を得る事もある。

 なお、当項目では詳しく取り上げないが一部の映画では悪の戦士・ブラックロールパンナを戦力として駆使する事もある。ただしいずれの場合もメロンパンナやアンパンマンの奮戦で優しい心を取り戻し、最後にはばいきんまんたちに反旗を翻している。

③第三者

 本来はばいきんまんたちと無関係だった悪の大ボスたち。ばいきんまんに封印を解かれる、ばいきんまんに騙されるなどしてアンパンマン一行と戦いになってしまうのが大概のパターン。
 ただ、多くの場合ばいきんまんを眼中に入れないか逆に利用しており、アンパンマンに加えて彼らも容赦なく攻撃対象に加え大暴れをする。だがそれはアンパンマンとばいきんまんの共闘と言う熱い展開のフラグにもなっており……。

 なお、『人魚姫のなみだ』のゴロンゴラ、『よみがえれバナナ島』のこおりおには、復活にばいきんまんは一切関わっていない。

【歴代大ボス紹介】

●ドロンコ魔王

CV:加藤治(映画版)
登場:『キラキラ星のなみだ』(1989年)
強制変身:なし
 キラキラ星を襲撃し、秘宝「キラキラの涙」を奪った悪党。アンパンマンワールドに本拠地を構え、アンパンマンたちを待ち受ける。
額には不気味に赤黒く輝く*2キラキラの涙を付けており、無数のドロドロンという部下を従えている。
 アンパンマンや仲間たちの攻撃を一切受け付けないその強さは今でも語り草。
ドロドロン達を乾かし粉々にしたアンパンマン号の熱風や氷の女王を破ったかまど火炎放射機すらも少々熱がる程度で決定打にはならなかった。
 絶体絶命かと思われた瞬間にナンダ姫の涙が偶然キラキラの涙へと零れ、キラキラの涙が緑色の輝きを取り戻した事で身体を保つ事が出来なくなり、溶けて消滅した。
 冗談抜きでこの偶然が起こらない限り全滅は避けられなかった。

 その後は絵本版にチョイ役で登場する程度で永らく出番が無かったが、28年の時を経て1376話「アンパンマンとどろんこ魔王」にて別個体とはいえまさかの再登場を果たす。(CV:高木渉)
 こちらは語尾に「〜ドロ」を付ける、ドロドロンを連れていない事やコアの様な物が存在する、キラキラの涙を持っていないからか熱への耐性が弱い等の違いやコキンちゃんの涙で泣くなどコミカルな面が目立つが、触手や泥水攻撃でアンパンマン達を戦闘不能にし、だだんだんも触手で投げ飛ばす、乾燥していない時限定だが再生能力も健在などかなりの実力を持つ事は変わらない。


 詳細はこちらも参照。


●バイキン大魔王/メコイスの大魔王

登場:『ばいきんまんの逆襲』(1990年)
強制変身:なし
 強大な力が封じられている秘宝「メコイスの壷」の封印を解いたばいきんまんが変身、巨大化した姿。アンパンマンをも凌ぐ怪力で彼を圧倒するが、しょくぱんまんやカレーパンマン、そして多数の仲間たちの到着により形勢が逆転、フルボッコにされてしまう。
 だがその怒りでさらに暴走、ばいきんまんの自我が一切見えない怪物「メコイスの大魔王」に変貌してしまう。

「タスケテ……タスケテ……!」

 メコイスの壷の力を再び壺の中に戻さない限り、アンパンマンたちも成す術がない強敵であったが、
 その秘密を見破ったレッサーのボディーランゲージ(逆立ちをしてメコイスの壺を指差す)で「『逆さ』のメコイス=『メコイス』を反対に言う」事が壺の力を元に戻す方法だと分かり、集まった仲間達と共に「スイコメ(吸い込め)」と叫んだ事で大魔王は再び封印され、ばいきんまんも元に戻った。
 その後、壺の力は滅亡したヤーダ国を再興する事に使われたのだった。

 詳細はこちらも参照。


●モグリンガー2号

作品:『とべ!とべ!ちびごん』(1991年)
強制変身:なし
 ドラゴン島にある「緑の玉」の力を狙うばいきんまんが操るメカ。
 テレビ版に登場したメカ「モグリンガー1号」の改良型らしく、1号には無かった腕がついている。
 頭の上にあるドリルで地面を掘り進み、両腕や長い舌を使った攻撃が得意。
 舌攻撃でアンパンマン達を拘束し一時は優位に立つも、勇気を出して雨を降らせる為に空を飛ぶ事を決意したちびごんの後押しをする為に3人に拘束を解かれ火山の火口へと投げ飛ばされた挙句、ほうほうの体で何とか火山から抜け出し復讐を誓うも、トリプルパンチの後押しで空へと昇り立派な龍へと成長し雨を降らせたちびごんの落とした雷が避雷針のようにドリルに直撃して大破。

 同乗していた為ばいきんまんと共に落雷に巻き込まれ「もうイヤだ」というドキンちゃんの意見を尊重し、踏んだり蹴ったりで帰路につくのであった。


●ウッドラー

作品:『つみき城のひみつ』(1992年)
強制変身:なし
 つみきの国の城・つみき城に封印されていた、無数の積み木で構成されている巨大ロボット。細い手足に似合わない怪力の持ち主で、つみきの国を創り上げたという伝説を持つ。
キュービクルという偽名でつみき城を乗っ取ったばいきんまんが城の地下から蘇らせた。
 ミサイルやビームなどの飛び道具はないが、どんな攻撃を受けても新しい積み木を作り出して破損を修復する再生能力を秘めており、アンパンマンたちも防戦一方にならざるを得なかった。

 しかし、体を構成する積み木の僅かな隙間を封じられると再生が出来なくなるという弱点があり、折り紙島の住人達の協力で隙間を塞がれて身動きが取れなくなり、ばいきんまんの乗った頭の操縦席が吹き飛ばされた事でキュービクルの銅像を巻き込んで塔の頂上から落下し大破。
 崩れた体は海へと飛んでいき、つみき島とおりがみ島を結ぶ架け橋となり、二つの島の住人は和解する事が出来た。
 操縦席ごと投げ出されたばいきんまんは「つみきは懲り懲りだ」と操縦席をボート代わりに逃げる最中、エンジンが暴走して水没した。

 詳細はこちらも参照。


●ゴロンゴラ

作品:『恐竜ノッシーの大冒険』(1993年)
強制変身:化石(行動不能)
 ばいきんまんの手下の「いわおとこ」が、恐竜の国の宝玉「光の玉」を飲み込み復活した姿。巨人の姿をしたいわおとことは異なり、恐竜のような四足歩行の怪獣スタイルになっており、感情が読み取れない石像のような外見。
 アンパンマン、しょくぱんまん、カレーパンマンを圧倒する怪力も武器だが、一番恐ろしいのは口から放つ化石光線。少しかすめただけでもあっという間に体が石になっていき、一切の行動が出来なくなるのである。メロンパンナみたいに回避すれば、石化は免れる。*3
 しかも「光の玉」の力を悪用しているため、体が粉々に砕けてもすぐに修復される再生能力まで有している始末。
実はあのスーパーかびだんだんよりも早く「アンパンマンの新しい顔を取り替えられない」自体にした実力者。

 頭部にくっついたばいきんUFOを使ってばいきんまんが大暴れさせ、アンパンマンたちをとことん追い詰め続けた強豪。
 しかし、ノッシーの涙で僅かに力を取り戻した命の木の蔓でがんじがらめにされ、命の木の力で蘇ったアンパンマンによってばいきんまん諸共倒され、ノッシーによって光の玉を奪還された為再生不能となった。


●ばいきんまん(大魔法使用)、石柱巨大ばいきんまん

作品:『リリカル☆マジカルまほうの学校』(1994年)
強制変身:後述参照
 空に浮かぶ「魔法の島」にある魔法の学校に、ドキンちゃんやホラーマンと共に潜入したばいきんまんが今回の映画の大ボス。大魔法が使えるようになる本を奪い、魔法の学校を乗っ取った。
 大魔法と言うだけあってその力は凄まじく、手始めにリリカ以外の魔法学校のメンバーを物に変えると、

  • しょくぱんまんを巨大な絨毯で包み、人形に変身させる
  • かびるんるんを無数のミニカレーパンマンに変装させ、本物のカレーパンマンをかびるんるんに変身させる
  • ジャムおじさんたちを鍋やフライパン、ブリキ人形にさせて追い出す(ただし無力化は出来なかったので新しい顔を焼くことができた)
  • 石の塊を自身の幻影に変え、延々と殴らせた後で「そんなに動いたら喉が渇くだろうからプレゼントだ」と巨大な雨雲を四方からアンパンマンに襲いかからせて戦闘不能にする
  • 大量の石柱を自分に似せた「石柱巨大ばいきんまん」に変えてアンパンマンたちを追い詰める

 ……などやりたい放題の限りを尽くした。
 その奮闘ぶりは毎回厳しいドキンちゃんも「しょくぱんまん様の次に素敵」と称えたほど。

 なお、今回このような大暴れをした理由は本人曰く「俺様イタズラだ~いすき!」だから。
 流石ばいきんまんである。

 最後は魔女先生の助言で勇気を奮い立たせたリリカが唯一必ず成功できる魔法「リンゴを鳩に変える魔法」で石柱ばいきんまん達のコントロールを乱した隙に新しい顔での復活を許し、更にその動揺の隙を付かれて鼻眼鏡と魔法の本を奪還され、悪あがきに石柱ばいきんまんの一体に飛び乗り襲いかかるもアンパンマンに投げ飛ばされ、石柱の首諸共アンパンチで吹き飛ばされ、残った大量の石柱ばいきんまんも大魔法を使う許可を得たリリカによって残らず鳩へと変わり飛びさっていった。


●バイキンゆうれい船/飛行船もぐりん

作品:『ゆうれい船をやっつけろ!!』(1995年)
強制変身:なし
 難破船をモチーフに作った空飛ぶ幽霊船。大量の大砲から砲弾の他、ドクター・ヒヤリが製造したお化けを無数に放つ事が可能でパン工場をお化けで覆った他、町にも大ダメージを与えた。

 その後アンパンマンたちが駆けつけた事で、内部に隠された真の姿「飛行船もぐりん」を披露。
 外見は通常のもぐりんにマストや武装を取り付けたもので、カレーパンマン曰く「かっこ悪い」。だが、その豊富な武装の威力は凄まじく、巨大ドリルミサイルや巨大大砲、複数のビーム砲、回転ノコギリ、さらにはミサイルまで備えた文字通りの飛行要塞である。さらに背中のマストからは竜巻を起こす事も出来、アンパンマンたちと大激闘を繰り広げた末、飛行船アンパンマン号のノーズパンチでマストが破壊され、ロールパンナとの連携でドリルミサイルを投げ返されメカを串刺しになった後トリプルパンチで貫かれ敗北、爆散の衝撃で暴発したドリルミサイルにまたがってドキンUFOやガイコツ島のヒヤリの城に直撃して大破するまで危険すぎる空の旅を味わうハメになるばいきんまんであった。

 しかし、今回の切り札はもう1つあり……。


●ガラゴン

CV:飛田展男
作品:『空とぶ絵本とガラスの靴』(1996年)
強制変身:ガラス細工(行動不能)
 絵本の世界に潜む巨大な魔人。あらゆる物がガラスと化している「ガラスの谷」でシンデレラのガラスの靴を守っている。
 ガラスの谷にやって来たばいきんまんに「アンパンマンたちがガラスの靴を奪おうとしている」と騙され、戦いとなってしまった。

 全身がガラスのように透き通っており、透明な尻尾による攻撃やガラスで出来たものをすり抜ける力を駆使する。また力もかなり強く、アンパンマン、しょくぱんまん、カレーパンマン3人の力を合わせても転ばせるのがやっと。
 だが最も恐ろしいのは、漏斗のような口から放つ赤色の球。これに少しでも触れると、あっという間に体がガラス細工に変わり、一切の行動が出来なくなるのである。そのためメロンパンナはマントの一部と足をガラス細工にされたが完全ではないためまだ動ける。

 その結果、上記の3人のみならず、援軍に来たロールパンナまでもが戦線離脱という事態に陥った。
 しかしジャムおじさんとバタコさんは足がガラス化されたが問題なく顔を焼くことができたためチーズに顔交換を許してしまう。

 実はその正体は、「シンデレラ」の物語でシンデレラ姫と結婚した王子本人。ガラスの靴が離れ離れになった事で魔法がかかり、巨大な怪物に変貌してしまったのである。
 その魔法を解くためには、シンデレラ本人の力が必要であり、シンデレラの正体は同じくガラスの靴が離れ離れになった事で魔法でカボチャ人間にされていたカボちゃんであった。
 最後はカボちゃんの投げたガラスの靴が顔面に当たった事でガラスの魔人の姿は砕け散り、双方魔法が溶けた。


●すなおとこ

CV:玄田哲章・三ツ矢雄二
作品:『虹のピラミッド』(1997年)
変身:ピラミッド(時間経過で行動不能)
 体が無数の砂で出来た巨人。虹を生み出す星「虹の星」を狙うばいきんまん一味と共謀し、虹を生み出す「虹の玉」を奪って星を砂漠に変えてしまう。
 しかし、それを良い事にこの星を自分のものにしようと企み、ばいきんまんたちをも裏切り大暴れを始めてしまった。

 細長い石のようなラッパを吹き鳴らす事で砂嵐を作って敵を翻弄する他、トライアングルの音色と共に発射される煙に触れるとピラミッドの形にされてしまう。身動きが不自由になるばかりか、時間が経つと石へと変わって動けなくなり、最後は完全に砂になってしまう恐ろしい代物で、最終的にアンパンマンの顔を作れるのがロールパンナだけという事態になってしまった。
 なお、アンパンマンとの追いかけっこの最中、トライアングルを持つすなおとこがトライアングルの煙を誤ってラッパ所持のすなおとこのラッパに命中させたため、ピラミッド(四角錐)の形になったラッパは音色が変わってしまい、「変な音」と笑うトライアングル所持すなおとこに対してラッパ所持のすな  おとこは「お前のせいだ!」と怒っていた。*4

 しかし、一番恐ろしいのは砂がある限り自分の体を幾らでも構築できるという能力。一度はロールパンナのローリングハリケーンで2体とも吹き飛ばされたかに見えたが、その後無数のすなおとこに分裂して復活、アンパンマンやロールパンナを窮地に陥れた。
 小さい頃に周りを囲まれて拘束され、持ち上げられた所を他の個体が下の台詞を呟きながら無数の手を伸ばしてくるシーンを見て大泣きした人も多いだろう。

「おしまいじゃよ……♪」「おしまいじゃよ……♪」「おしまいじゃよ……♪」
「おしまいじゃよ……♪」「おしまいじゃよ……♪」「おしまいじゃよ……♪」

しかし最後は決死の覚悟でアメちゃんが自らを犠牲にした代わりにもぐりんで掘り当てた大量の地下水に飲み込まれ全滅した。
冗談抜きでこの出来事が起こらない限り全滅は避けられなかったので、どろんこ魔王同様トラウマ級の絶望のボスキャラである。

 なお他の映画作品にもすなおとこは登場しているがいずれも中ボスか協力者であり、初登場の『キラキラ星のなみだ』以外の作品では様々な形でアンパンマンたちに協力している。


●ブラック大魔王

CV:大友龍三郎
作品:『てのひらを太陽に』(1998年)
強制変身:石(行動不能)
 闇の世界を支配する魔王。かつて光の王子・シャイン王子と戦った末に相討ちとなり、くらやみ谷の壷の中に封印された。
 しかし現代、闇の王になろうと企んだばいきんまんの手によって封印を解かれ復活。シャイン王子に復讐し、世界を再び闇に包むため大暴れを始めた。

 巨体を活かした戦法や、体を回転させて起こす竜巻の他、口からはどんなものでも石に変えてしまう石化光線を放つ。さらに復活の影響で世界が分厚い黒雲に覆われ、ブラック魔王が好む「闇の世界」に変貌してしまった。
 ただ、シャイン王子が封印された光の剣「ヤミラの剣」を始め、白いものや光り輝くものは大の苦手。

最後は復活したアンパンマンにヤミラの剣で闇を払われ光が差し込んだ事で弱体化し、ヤミラの剣の力を込めた「サンシャインアンパンチ」で倒され、再び封印された。

 外見はテレビ版に登場する「化石の魔王」の色違いで、設定もよく似ているが関係は不明。
 余談だが、この映画の石化時のカレーパンマンの扱いは、
  • しょくぱんまんと共に石化しほぼ同位置に落下した為、しょくぱんまんを心配して駆け寄ってきたドキンちゃんに邪魔だとばかりに突き飛ばされる
  • 「(倒れたしょくぱんまんの)代わりに自分がいる」と言ったホラーマンを「アンタじゃダメなの」と殴りつける為の鈍器に使われる

 等、いつも通りといえばいつも通りだがだいぶ酷い。


●ジャイアントモグリン/ジャイアントベアリングロボ

登場:『勇気の花がひらくとき]』(1999年)
強制変身:鉄球
 冒頭でドキンちゃんともぐりんで「勇気の花」をメチャクチャにしようとしたところ、アンパンマンに吹っ飛ばされ、「鉄の星」に流れ着いたばいきんまんが、そこの住民を騙して建造した巨大飛行戦艦のもぐりん。
 巨大な大砲から放つレーザー、ぶつかった相手を鉄球に変えてしまう砲弾、さらにジャイアントモグリンと同等の能力を持つ小型メカ「ミニモグリン」、そして完全勝利した自分を祝うためのくす玉など豊富な武装で町を破壊しつくし、アンパンマンの勇気の源となる「勇気の花」をも全滅させてしまう。
 だが、騙された事を知った鉄の星の人々が「右眼の装甲が薄い」と言う弱点を教えた事で、ロールパンナのローリングハリケーンによって右眼に投げ込まれた鉄球しょくぱんまん、カレーパンマンに操縦席を破壊(おまけとばかりに最後はばいきんまんの脳天にも直撃)されて墜落し、大破した。

 ……が、今度はその中から二足歩行の巨大メカ「ジャイアントベアリングロボ」が出現。ジャイアントモグリンとほぼ同等の力を持ち、ばいきんまんの動きとリンクして暴れる機能を持つ。
 体力を使い果たしたロールパンナや住民全てをも鉄球に変えた挙句パン工場を頭部の爆弾で爆破して炎で包み、勇気のエキスがなく力を出せないアンパンマンを極限まで追い込み、そしてキララ姫を捕らえた際、アンパンマンを「あの火の中に飛び込めば(キララを)助けてやる」と燃え盛るパン工場に言い放ち、その約束を反故にしてキララも火の中へと放り込み、アンパンマンもそれを追って炎の中へと消えた……。

 完全勝利かと思いきや、真の勇気を見つけたキララのスティックの力で生まれた星の中から勇気100倍となってアンパンマンが復活した上、鉄球に変えた皆が次々と星の光を浴びて元に戻る様に驚いている間に、宇宙空間まで飛んでから大気圏の熱で燃え上がり、威力とスピードを増して攻撃する「ロケットアンパンチ」を受け敗北、宇宙まで吹き飛んだ挙句帰路についていたドキンちゃん達を巻き込んで大破し宇宙の塵となった。
 エンディングの一枚絵では、ベアリングロボの頭を惑星代わりにどこかの宇宙をさまよう3人の姿が確認出来る。

 この映画のばいきんまんはガチの悪役である。
 この他にも勇気3倍状態でばいきんまんに「やめてください」と敬語で懇願し、凄まれて助けを呼びながら逃げるアンパンマンは非常にレアなので必見。

詳細はこちらも参照。


●ゴロンゴラ

登場:『人魚姫のなみだ』(2000年)
強制変身:ヒトデ
 再びゴロンゴラが大ボスに抜擢。アンパンマンもばいきんまんも存在を知っていたが、以前のゴロンゴラと同一存在かは不明。
 今作ではばいきんまんの手下ではなく、人魚の世界に伝わる怪物として登場。地上の世界に憧れたサニー姫が人間になる事が出来る紅色ヒトデの飾りを持ち出したために復活し、海を滅茶苦茶に汚しまくった。
 相変わらずの再生能力と強靭な力を持ち、口から放つ水流に触れたものは否応なしにヒトデに変えられてしまう。倒すためには紅色ヒトデの飾りをゴロンゴラの口に放り込むしかないのだが、その代償としてサニー姫が二度と人間になれなくなる事を意味していたが、それで仲間が救えるのならと決意したサニー姫によって(無事ではあったものの)しょくぱんまんや髪飾り諸共ゴロンゴラに飲み込まれ、それに怒ったアンパンマンの「スクリューアンパンチ」で砕け散り、尚も再生しようとするも紅色ヒトデの髪飾りの効力で再生が出来ず崩れ去った。


●ダストデーモン/スーパーダストデーモン

登場:『ゴミラの星』(2001年)
強制変身:泥人形(熱いものに触れると行動不能)
 宇宙のゴミを掃除する移動惑星「ヤーダ星」をアンパンマンワールドに激突させようと侵入したばいきんまんが作った、ゴミで出来た怪獣ロボット。
 頭だけは正面を向き、後は後ろ向きという何とも間抜けな登場の仕方だったが実力は申し分なく、口から放つ泥状の「ゴミオキシン」に触れたものは泥人形になってしまい、熱いもの――アンパンマンの新しい顔などに触れると乾いて行動不能になってしまう。そのため今作の新しい顔のリレーは文字通り決死の作業となった。

 ヤーダ姫もゴミオキシンに触れてしまい泥人形にされる。ただし、普段からゴミを常食にしている心優しい怪獣ゴミラにはゴミオキシンは一切効かず、むしろ巨大化させてしまう。

 無事新しい顔を手に入れ元気百倍のアンパンマンがゴミラに加勢した事で一度は敗れるが、すぐにゴリラの様な見た目の「スーパーダストデーモン」として強化復活。
周りのゴミ山と一体化して撹乱したり、ゴミ山からゴミを取り込んで再生する等の能力を披露したが、ひょんな事から取り込もうとした大型のゴミにぶつかった拍子にメカの合体部分が固まってバイキンUFOとの合体が出来なくなり暴走。
 ゴミラをヤーダ星の火山・ダストマウンテンに放り込もうとするが、ギリギリのところでゴミラはアンパンマンに助けられ、ダストデーモンのみが文字通り焼却処分となった。
 だがそのせいでヤーダ星の進路はアンパンマンワールドと激突するルートを辿ったままで絶体絶命の危機に...。しかし、ヤーダ星とアンパンマンワールドを守るため、ゴミラが自らを犠牲(いのちの星で生き返ったののも)にした結果、ヤーダ星は守られた...。


●スーパーモグリン1号/スーパーモグリン2号

登場:『ロールとローラ うきぐも城のひみつ』(2002年)
強制変身:泥団子(行動不能)、ブラック化(ロールパンナのみ)
 空気の流れを浄化する「うきぐも城」を乗っ取り、バイキン水の雨を撒き散らそうと企むばいきんまんの空中戦用のもぐりん。
 うきぐも城に生える大量のバイキン草をエネルギーにする事が出来、口から光線やバイキン水を放ち、当たったものを泥団子に変えてしまう。この力でロールパンナは普段よりも悪の要素が強いメロンパンナのメロンジュースが全く効かないブラックロールパンナに変貌してしまった。
 さらにミニモグリン*5も内蔵しており、様々な手段を駆使してアンパンマンを追い詰める。

 そして3本の足を生やした地上戦用の「スーパーモグリン2号」に変形できる事も出来るが、足を3本にしたばかりに上手く歩けなくなり、ロケット飛行で上手く操縦出来るようになったが、アンパンマンとの戦いの邪魔だとブラックロールパンナにあっさり倒される羽目になった。
 その後エンディング後のエピローグで何とか無事が確認されたがローラの雨によってばいきんまんやかびるんるんまとめて漂白され、ドキンちゃんによりバイキン城に入れてもらえなかった。

 なお、今回の映画ではしょくぱんまんやカレーパンマンがブラックロールパンナによってブラック化(闇堕ち)させられている。


●チェンジバードロボ

CV.山寺宏一
登場:『ルビーの願い』(2003年)
強制変身:小鳥
 どんな願いも3つまで叶えてくれるという宝石「オーロラの雫」を狙うばいきんまんが作った鳥型メカ。
 巨体そのものが武器になる他、口からは相手を黒い小鳥(頭だけはそのままで体が非常に小さい為頭が重くうまく飛べないオプション付き)に変えてしまう煙を吐く事も出来る。
 オーロラの雫が眠るブラックロック島でアンパンマンたちと激突するが、その中で足が岩に当たり転倒したことで、ばいきんまんが操縦桿を壊してしまい暴走、ばいきんまん一行も小鳥に変えてしまう。

 足を生やした地上形態の他、ジェット噴射で空を飛ぶ飛行形態になる事も出来るが、それが発揮されたのは暴走した後だった。

 オーロラの雫の最後の願いで鳥へと変わったルビーの援護によって新しい顔に変わったアンパンマンとの空中戦の末、溶岩の波の目くらましで壁に激突した事で口が曲がって煙が吐けなくなり、空中戦で破壊された操縦席の部品を鳥ルビーにかき乱され回路が不安定になった所をアンパンチで貫かれて敗れた。
 爆散時の炎に包まれる事で、小鳥になっていた皆も元に戻った。


●ムーマ

CV:西尾拓美
登場:『夢猫の国のニャニィ』(2004年)
強制変身:猫
 100年に一度、アンパンマンワールドに近づく不思議な彗星「ドリーム彗星」に生えるネムネムの木の森の中に封印されていた怪物。だが、ネムネムの実はニャニィを消滅から救う為の食料でしかないのだが、ホラーマンが盗聴器で盗み聞いた事を聞き間違え、「特別な夢が叶う」と勘違いしてばいきんまん達に喋ったせいで森を荒らしまくった彼等の行動等により復活してしまう。

 ヘドロのような色をしたスライム状の化け猫の姿で、自在に手足を出したり液状化して地面の裂け目などに逃げ込み、別の裂け目から現れて攻撃をかわしたりと自由自在。また体は弾性に満ちており、アンパンチも跳ね返してしまう(ただし鼻には攻撃が通用し、巨岩をぶつけられた時は痛そうな反応をしていた)。
 そして、額にある第三の目が赤くなった際に放たれる光線を浴びると、問答無用で猫の姿になってしまう。メカも例外ではないが、何故か招き猫の姿に変えられる。

 ドリーム彗星にある夢猫の国の不思議な猫「ニャニィ」を執拗に狙い、邪魔するものをメロンパンナを除いて猫に変えてしまう。
マントが破れ戦えなくなってもニャニィを守ろうとするメロンパンナに答えるかのように成長したニャニィと仲間達の支援で復活したアンパンマンと激闘を繰り広げ、額の第三の目をニャニィの星の光で塞がれて光線が撃てなくなり、腕を増やして翻弄するも自信が破壊した巨岩を顔面へと投げ返され、分が悪いとばかりに液状化して地面の裂け目へ逃げようとするも、逃がすものかと放たれたニャニィの剣の攻撃で水晶のように固まり、アンパンチで粉砕された。

 余談だが、中の人の西尾拓美氏はニャニィ役の西村知美女史とは夫婦である。


●グリンガ/メタルグリンガ

登場:『ハピーの大冒険』(2005年)
強制変身:イモムシ
 ドクター・ヒヤリが作ったイモムシ。何でも食べるが、特に ドデカツリーの葉を食べると巨大化し成長を遂げる形質を持つ。
 そこでばいきんまんたちはドデカツリーに住んでいた少年ハピーを騙し内部に潜入、グリンガを放し、ロールパンナの中に秘められていたバイキン草も一緒に食べさせる事で巨大な繭を作らせ、カメレオンのような頭を持つ巨大な蛾の怪獣に変貌させた。
 そしてアンパンマンとの激闘の中で、全身を金属のように固くした「メタルグリンガ」に変身。アンパンチをも受け付けない強固な全身は鋭利な刃物にもなっており、アンパンマンのマントを切り裂き飛行能力を奪った。
 他にも触覚から当たった相手をイモムシに変える光線を放つ力があり、ばいきんまんたちも巻き添えを食らっている。

 最後は体内への侵入を許し、バイキン草をアンパンチで破壊され、小さな白い蝶、フェアリーグリンガとなってイモムシに変わった仲間達(ばいきんまん以外)や荒廃したドデカツリーを元に戻し、どこかへ飛び立っていった。

 詳細はこちらも参照。


●スーパーかびだんだん

CV:西村朋紘
登場:『いのちの星のドーリィ』(2006年)
強制変身:石(行動不能)、かびるんるん(アメンボバイキンロボの能力)
 ばいきんまんが作っただだんだんの体にかびるんるんの頭が付いた破壊ロボ「かびだんだん」に、かつて自分が受けたばいきん星の雷を浴びせた*6事で生まれた超巨大メカ。
 元々は通常のだだんだんサイズだったが、雷を受けた事で遥か崖の下に足を付けて尚ばいきんまん達を見下ろせる程巨大化した。
 口から大量のカビまみれの液体を吐き出して巨大な塔「バイキンカビツリー」を作り、そこに人々を封じ込めてしまう。勿論強さも凄まじく、トリプルパンチも全く通用しない。
 ばいきんまんたちが「アメンボバイキンロボ」から遠隔操縦していたが、同乗していたドキンちゃんのわがままのせいでメカの操縦桿が壊れた事で暴走を開始。ばいきんまんたちが乗っていたメカを踏み潰した挙句、口から放つ炎のような煙でアンパンマンをに追いやった

 ドーリィのいのちの星の力で蘇ったアンパンマンと激闘の末、パンチを誘導されて自分で自分の頭を殴り潰し、爆散した際の炎を体が浴びて固まった所をアンパンチで粉砕された。

 詳細はこちらも参照。

 なお、今回の映画で強制変身を起こさせたのはスーパーかびだんだんではなく、「アメンボバイキンロボ」から放つ玉である。


●バイキンシャボンダダンダン

CV:星野充昭
登場:『シャボン玉のプルン』(2007年)
強制変身:シャボン玉→汚れ(行動不能)
 自分の近くに飛んできただけでオーバーリアクション&顔芸を披露する程大のシャボン玉嫌いなばいきんまんがドキンちゃんのワガママによってシャボン玉城に住むしゃぼんだま姫やシャボン玉ガールズから命懸けで笛を奪うも、練習しないと思う様にシャボン玉を出せなかった*7為に笛を突き返された際に思い付いたアイデアを元に笛を悪用して作ったメカ。外見は上記の「ジャイアントベアリングロボ」によく似ているが、体色が金色になっていたり、頭部の爆弾だった所はパイプ状の角になっている。
 腕を自在に伸ばせて格闘攻撃にも長けている他、内部にはかびるんるんが奏でるオルガンが装備されており、このオルガンの音色に連動して口や角から汚いシャボン玉を放つ。これを受けると体が包み込まれ動きが不自由になる他、汚れに覆われてしまう。
 装甲も非常に頑丈で物理攻撃も受け付けないが、微小な隙間にプルンの小さなシャボン玉が入り込み、次々にメカ内部の機能を破壊されて思う様に動けなくなり、最終的に全機能が破壊されて白く固まった所をアンパンチで貫かれ弾け飛んだ。
 消滅時には沢山のシャボン玉が広がり、黒いシャボン玉に変わった仲間達も元に戻り、ついでにメカの内部にいたばいきんまんも浄化されてホラーマンに「これじゃ悪役なんてとってもできない」となじられる程白く小さくなってしまった。


●ズダダンダン

登場:『妖精リンリンのひみつ』(2008年)
強制変身:花
 テレビ版でお馴染みのバイキンメカ・だだんだんの強化型。右手にはもぐりんのドリル、左手にはハンマーが装備されており、頭の7本+隠し1本の角からは相手を花に変える光線を発射する。
 アンパンマンの勇気の源である「勇気の花」を全滅させた挙句、パン戦士の中ではかなりの実力を持つロールパンナは愚か、ジャムおじさんたちなどを次々と花に変え、勇気が出ないアンパンマンを窮地に陥れた。

 しかし、自身が勇気の花になる事を決意したリンリンの力によってアンパンマンが勇気100倍となった事で形勢逆転。
 ドリル攻撃も受け止められ、逆回転にされて自分が振り回されるなど翻弄され、ズダダンパンチで迎え撃つも本気のアンパンチに力負けし、崖の下に吹き飛ばされた。
 映画のバイキンメカにしては珍しく爆散せず、崖下に放置したままUFOだけで撤退した。

 なお「ズダダンダン」と言う名前の由来は、『つみき城のひみつ』でばいきんまんが歌った「つみきの塔」の歌詞の1フレーズ。
 作ったばいきんまんが「最強メカ」と謳う様に相当自信があったのか、劇中でも「つみきの塔」のアレンジである「天下無敵のズダダンダン」と言う曲が披露されている。
 つみきの塔はつみき城乗っ取り後の自分の計画が主な歌詞であったが、こちらはズダダンダンや自身の悪としての誇りや強さを高らかに歌い上げたものである。


●デビルスター

登場:『だだんだんとふたごの星』(2009年)
強制変身:石(行動不能)
 全ての世界を滅ぼすと言われる巨大な遊星。耳がある顔のような形をしているが、まるで意思が感じられない不気味な存在。しかし向かってくるアンパンマンに目から黒い雷を放ったり、攻撃してきたもの、もしくは動くものにカウンターで雷を見舞う等、少なからず自我や知性は持っている様子。
 ふたご星の妖精・キララとキラリが作る星の輝きで封印されていたが、二人が喧嘩した挙句離れ離れになった事で活動を再開し、ヤーダ星や鉄の星、クロワッサン星など様々な惑星を壊滅に追いやりながら地球に迫る。

 電撃や黒い雷を放つ事が出来、黒い雷を受けた相手は石になって身動きが取れなくなってしまう。
 地球に飛来した際は成層圏から地球に向けて無差別に雷を放ち、街の住人はおろか氷の女王やすなおとこなど過去に登場したボスキャラさえも問答無用で石化させるなど、最早敵キャラクターと言うより天災のような暴れっぷりを発揮した。*8
 最後はジャイアントだだんだんの自爆により押し戻され、星の力を受け取ったアンパンマンの「スターライトアンパンチ」を受けて粉々になった。


●ブラックノーズ

CV:野沢雅子
登場:『ブラックノーズと魔法の歌』(2010年)
強制変身:ヒヨコ
 かつて世界が闇に包まれていた*9頃に君臨していたが、空から星が降ってきた事で人々や世界が明るくなり、谷の底へと封印された魔女。自身の足元を覆う水晶を砕く為、人々の心を再び暗くしての復活を目論んでおり、娘として育ててきたカーナやばいきんまんを利用した挙句、両者を切り捨てる形で復活した。
 岩のように硬い茨を無数に生やして様々なものを破壊したり行動を封じる他、相手を小さな鳥に変える光線を放つ事も出来る。さらにアンパンチも受け付けないバリヤーを張っており、皆の希望が無ければ絶対に勝てない強敵。
 ばいきんまんを除けば、歴代で初めてタイトルを飾った大ボスでもある。

 詳細はこちらを参照。


●バイキンヘンテエネルギーメカ

登場:『すくえ!ココリンと奇跡の星』(2011年)
強制変身:UFO(ブラックココリンの能力)
 ヘンテ星に眠る「ヘンテエネルギー」を狙うばいきんまんが作ったメカ。一対の大足に球体の体、象のような鼻が着いた見た目で、ジャムおじさん一行に変装しヘンテ星の少年ココリンを騙してヘンテ星に到着した後、移動に使った「ニセ宇宙船アンパンマン号」からそのまま変形し、惑星の各地を破壊した挙句、残り僅かになっていたヘンテエネルギーを全て強奪すべく「バイキンヘンテエネルギーメカ」に変形。全エネルギーを吸い取り、ヘンテ星を再起不能に陥れたばかりでなく、そのエネルギーをやみるんるんの力で悪のエネルギーに変え、ココリンを巨大な「ブラックココリン」に変貌させてしまった。

 その後、アンパンマンが顔の全てを分け与えて首なし死体になった事でブラックココリンが元のココリンに戻り、さらに彼の作った新しい顔でアンパンマンたちが復活した後、彼らと本格的に対決。ロケットパンチを装備した戦闘形態となり、悪のエネルギーも武器に互角以上の勝負を繰り広げたが、ノーズパンチで怯んだ隙に悪のエネルギーを反射され装甲を失った所をアンパンチで貫かれ倒された。

 ちなみに反射された際にばいきんまん達3人はUFOとなり、エンディングでココリンが作った心のこもったパンを食べた事でようやく元に戻れた様子。

 今回の強制変身は、ブラックココリンの放つ毒ガスによる「UFO」。地上に降りれず空中浮遊を強いられるためか、ジャムおじさんたちがアンパンマンの新しい顔を作れない事態に陥ったため、上記のココリンがアンパンマンの新しい顔を焼くことになった。


●こおりおに

CV:鈴木琢磨
登場:『よみがえれバナナ島』(2012年)
強制変身:氷漬け(行動不能)
 バナナ島の火山の中に潜んでいた、なんでも氷漬けにする巨人。バナナ島で起きた偶発的なミスにより復活し、バナナ島を凄まじい寒さで包み込んだ。
 再生能力が非常に強く、トリプルパンチを受けてもすぐに復活してしまうほど。口からは猛吹雪を吐き、当たると即氷漬けにされて行動不能になってしまう。
 ただし花火など炎系の攻撃は受けている間は再生出来なくなり、そこを突かれ怯んだ隙に仲間たちの援護を受けたアンパンマンのアンパンチを受けて再生が追いつかず消滅した。
 テレビ版など他の作品に登場するこおりおにとは別個体で、非常に人相(鬼相?)が悪く凶暴な顔付き。


●ヨゴスゾウ

CV:伊達みきお(サンドウィッチマン)
登場:『とばせ!希望のハンカチ』(2013年)
強制変身:汚れ(行動不能)
 元はドキンちゃんのわがままで作られた「ばいきんサーカス」の花形ロボ「スゴイゾウ」。しかしアンパンマンに計画を邪魔されてしまい、腹いせにばいきんまんがだだんだん*10と共に町を襲おうとしたところ、パオを連れて来いとまがままを言うドキンちゃんと揉めているのに夢中で先の崖に気付かず、うっかり崖から転落させてしまい、ばいきんまんが乗っただだんだんは大破し、スゴイゾウは落下のショックで暴走。大きさも数倍に巨大化してしまった。
 ゾウ型のメカで、鼻から様々な色が入り乱れた「ヨゴレダマ」を発射。当たったものは汚いパッチワークのような「汚れ」に覆われ、身動きが取れなくなってしまう。体も非常に頑丈で並大抵のパンチは受け付けない。
 脚を引っ込めて翼を展開し飛行形態に変形する事も可能で、角から電撃を発射して攻撃する。

 サーカス会場を襲撃し、しょくぱんまん等ヒーロー達や観客を次々に固め、駆けつけたアンパンマン号の入り口も封じて新しい顔を製造出来ないようにしてしまう。
 しかし、アンパンマンに地面に突き刺さっていたもぐりん*11を鼻に詰められ、一時的にヨゴレダマを発射出来なくなった隙に、パオが生み出したハンカチを手に取った町の住人達の活躍でアンパンマン号の汚れが除去され、顔の交換を許す。

 最後は飛行形態でアンパンマン達と空中戦を繰り広げ、すぐに直されてしまうがマントを破るなど善戦するも、両翼にダブルパンチを受けバランスを崩した隙にアンパンチを叩き込まれ、空中で爆散した。


●マジョーラ

CV:岡田圭右(ますだおかだ)
登場:『りんごぼうやとみんなの願い』(2014年)
強制変身:リンゴ
 巨大な体を持つ恐ろしい黒魔女。
「魔女の中でも最も悪い魔女」と自称する。
 本来はばいきん仙人が所有する「呪われた絵本」の中の登場人物だったが、ドキンちゃんとホラーマンがうっかりその封印を解いてしまい復活。全てのリンゴを毒リンゴに変え、未来を真っ暗闇にしようと動き始めた。
 正体はリンゴの天敵「ストローこうもり」の集合体であり、大半の物理攻撃は大量のストローこうもりに分裂して避けるので全く効果が無い。さらに口からは相手をリンゴに変えてしまう毒液を発射する。

 アンパンマンのみならずばいきんまんも敵に回すが、双方を圧倒する力を見せ付けた。

 しかし、りんごぼうやとりんごちゃんが育てたリンゴの力で復活したアンパンマンのアンパンチに敗れ(毒液で抵抗するも、リンゴの力で毒液の中央に空洞を作られ、接近を許した)、絵本ごと再封印された。
 顔が変わってから敗れるまでが現段階で恐らく最も早い。


●魔神バイキンマン/バイキンりゅう

登場:『ミージャと魔法のランプ』(2015年)
強制変身:ランプ
 ランプの世界にある「ランプの泉」の力を狙ったばいきんまんが、自らその力を手に入れて変貌した姿。
「ナンジャバイジャ、キンジャ」の呪文を唱えてバイキンバードそっくりの鳥やハンマーを召喚する、タコのような岩からスミを吐いて視界を塞ぐ、指先から放つ青紫色の雷で皆をランプに変えてしまう、さらには腕を4本に増やしてアンパンマンを翻弄するなどやりたい放題。メロンパンナのメロメロパンチも傘を召喚して受け止め、衝撃で出たハートを息で吹き飛ばしてしょくぱんまんとカレーパンマンに効果だけ返してしまう始末。

 さらにアンパンマンが新しい顔になっても一歩も引かず、真紅の四足歩行の三つ首竜「バイキンりゅう」に変貌。
 この姿になると台詞らしい台詞はほぼ一切喋らず(魔法の絨毯で視界を塞がれた際の一言程度しか喋っていない)、怪獣のような唸り声をあげるのみになる。地味に首ごとに声色と吐く炎の色が違い、中央が普段のばいきんまんの声で赤、右側が高い声で青、左側は低い声で緑と言った具合。
 クリームパンダ達によって絨毯で視界を塞がれた隙にアンパンチで力を失い小さくなっていくも、何故かすぐに復活。
 しかしその際、尻尾に付いていた黒いバイキンランプがあからさまに激しく光った為弱点を見破られ、パンチを誘導され岩にめり込んだ隙に首を首で縛り上げられて動きを封じられ、アンパンチでバイキンランプの宝石を砕かれて姿を保てなくなり敗北、元のばいきんまんに戻った。
 ばいきんまん自身がメカ等に頼らずラスボスになるのはリリカルマジカル以来実に21年振りで、それにふさわしい暴れっぷりであった。
 その上元に戻った際も、前歯が少し欠ける程度の傷しかなかった。流石ばいきんまんである。
 地上波放送時の字幕では「バイキンまじん」、「バイキンみつくびドラゴン」と名称が微妙に変わっている。


●スーパーバイキンぜんまいロボ

登場:『おもちゃの星のナンダとルンダ』(2016年)
強制変身:ぜんまい仕掛けのおもちゃ(ぜんまいがほどけると行動不能)
 おもちゃの星の姫ルンダが持つ何でもおもちゃにできる「おもちゃスティック」。
 ナンダとルンダが、ばいきんまんからおもちゃスティックを取り戻す際おもちゃスティックが折れて、偶然ばいきんまんに突き刺さる。
 おもちゃスティックの力を得たばいきんまんは、自身の身体をスーパーバイキンぜんまいロボに変化させる。
 ばいきんまんとピエロを足した黒いだだんだんの様な見た目で、機動性に優れ格闘を得意とし、バイキンチョップやバイキンタイフーンを繰り出す。アンパンチ等の打撃を受けるとおもちゃの兵隊を出したり、おもちゃを体内から取り出して様々な物に変化させたりと色々なおもちゃを自由自在に操る。
 アンパンマン達のパンチが通用しないほどの装甲であり、トリプルパンチをも腕を黒いブリキの腕に変えてのバイキンパンチではね飛ばし、バイキンビームでアンパンマン達をぜんまい仕掛けのおもちゃに変えてしまう。このぜんまいのおもちゃに変身した後は一定時間が経つとぜんまいがほどけて動けなくなるという、虹のピラミッドの様な時間制限がある厄介なもの。*12
 しかし、自分を庇って機能を停止したナンダを蘇らせる為、自身のゼンマイを使ったルンダによって蘇ったナンダに投げ飛ばされた隙にかおの交換を許し、アンパンチで胴体を貫かれ倒されて元に戻り、ドキンちゃん達を巻き込んで星になった。


●バイコング3号/バイキングコング

登場:『ブルブルの宝探し大冒険!』(2017年)
強制変身:ミニチュアサイズの石造りの城
 南の海に浮かぶ「オニツノ島」に眠る宝を独り占めすべく動き出したばいきんまん。
 変装をしてアンパンマン一行にこっそり加わっていたが、鍵を必死で手に入れた際、鍵が入っていた小さな穴に変装セット一式が引っかかっですっぽ抜けた事でばれて本性を現し、ばいきんメカを操り襲い掛かってきた。

 「バイコング3号」はその名の通りテレビ版にも登場したUFOから変形するゴリラのような体型をしたメカシリーズの1機で、怪力を発揮してヒーローたちを追い詰めるも、
 ばいきんまんによって海に吹き飛ばされていたアンパンマンが帰還したことで形勢逆転、投げ返されたロケットパンチで胸部を貫かれ一度は大破してしまう。
 ところが諦めないばいきんまんは、UFOからコアの様な物を取り出し周りの石を集め融合させることでメカを「最強のバイコング」と謳う更なる強力なメカ、バイキングコングにパワーアップし頭部にパイルダーオンする。
全身が岩で構成されており、巨大な棍棒を持っている為、コングと言うよりはどちらかと言うとゴーレムやトロールに近い。
 当たった物をチェスの駒のようなミニチュアサイズの石の城に変えるビームを駆使し、アンパンマンをも戦闘不能に追いやってしまい……。
 しかし、今作でスポットが当たったカレーパンマンに変身光線を当てることができず、ヒーローらと合流を果たしたゲストキャラのブルブルに翻弄される。
 変身自体も、ちょっと動きにくいけど問題なくパンを焼ける程度の制限しか与えられなかったため、あっさりアンパンマンの顔交換を許してしまい、ブルブルやいいかげんにしろ達によって体を拘束&岩の欠片を飛ばされて目の光線を封じられた隙にアンパンチでコアごと貫かれて敗れた。
 総じて、色々と化け物揃いだった近年のボスの中では実力はそこそこ、と言った所。

 なお、今作ではばいきんまんに同行したドキンちゃんも変装してこっそりアンパンマンたちの冒険に参加していたが、ばいきんまんの変装がばれてしまった際にしょくぱんまんが「ばいきんまんに騙されて参加してしまった女の子」と勘違いしたお陰で難を逃れ、そのまま何の悪さもせずしょくぱんまん様たちと行動を共にしている。
 バイキングコングが倒され、元に戻った際に変装が解けており(鍵を返した際、しょくぱんまんに「ありがとう、ドキンちゃん」と言われるまで変装が解けていた事に気づいていなかった)、散らばっていた鍵を返すと照れながらも「一緒に冒険が出来て幸せだった」とそのまま帰っていった。


●バイスター

作品:『かがやけ!クルンといのちの星』(2018年)
強制変身:流れ星
 ばいきんまんがメカの残骸等を捨てるために作った擬似ブラックホール「ハイパーゴミキエール」が偶然いのちの星の故郷に繋がっており、漂っていたバイキンメカの残骸が集まって現れた巨大なメカゴミの玉。
 デコボコした暗い色の球体に爛々と輝く赤い一つ目、無数の触手を持った姿をしており、ばいきんまんの様に先の丸い角が2本生えているのが特徴。
 角から放つ赤い稲妻でゴミやメカを操ったり、触手から放つ光線で当たった物を流れ星に変えたり出来る。
 更に残骸から蘇らせたメカ*13をけしかけてアンパンマン達を襲う。
 このメカはゴミが再生しただけのせいか、アンパンマン達の攻撃やノーズパンチの一撃で破壊できるほど脆いが、バイスターの命令でいくらでも再生できるという厄介なもの。
 言葉は話せないが自我は持っているらしく、再生させたメカをばいきんまんが自分の手柄として調子に乗った時やアンパンマンが復活した際は睨み付ける等、目がある分同じ星繋がりのデビルスターに比べると自我や感情の有無は分かりやすい。
 アンパンマンとばいきんまん以外を流れ星に変え、捨てられた恨みからばいきんまんを含めた周囲に見境なく襲いかかり、自分のメカゴミに潰されかけたばいきんまんを庇ったアンパンマンをゴミの球体に閉じ込め、いのちの星を抜いて後一歩のところまで追い詰めた。
 しかし、自分の記憶と指名を思い出したクルンによって黒い星を全て浄化され、いのちの星と「アンパンマンを倒すのは自分だ」と叫んだばいきんまんの一撃によって空いた穴から顔の交換を許してしまう。
 それでも元気100倍のアンパンチをも通さない装甲と触手からの光線で翻弄するが、クルンによって放たれたいのちの星で目を回した隙に流れ星になったしょくぱんまん達によって光線の発射軌道をそらされ、他の4つの触手を流れ星にされて発射を封じられ、残りの1本も縛り上げられて使えなくなりバイキンUFOのジェット噴射で加速したアンパンチに触手をパージしてジェット噴射で対抗し突撃するも押し負けて装甲を破られ、光とともに弾け飛んだ。
 バイスターの消滅と共に各地に落ちた黒い星と宇宙に漂っていたメカゴミ、そしていのちの星のふるさとの汚染原因だったハイパーゴミキエールも消滅したが、黒い星との関係性は不明。
 余談だがバイスターという名前は本編では語られず、映画パンフレット内のあらすじで語られている。


●バイキンアイスロボ

CV:あらぽん(ANZEN漫才)(本体)、鈴木琢磨(小型アイスロボ)
作品:『きらめけ!アイスの国のバニラ姫』(2019年)
強制変身:アイスクリーム
 ばいきんまんがアイスの国を乗っ取るために作った最強メカ。
 見た目は顔と胴体、そして両手足の6つの銀の立方体で構成されたシンプルなものだが、ビッグUFO*14を丸ごと格納できるほどの大きさ。
「アイス、アイス」と鳴き声(駆動音?)を発するが、稀に中の人やその相方の名前を明らかに叫んでいる。アーラポーン!
 立方体にはそれぞれ顔があり、「必殺技」と称する機能としてそれぞれが独立した小型バイキンアイスロボとしても行動でき、胴体にあたる部分が1番大きく、それがメカの本体でもある。
更に金色になる事でパワーアップもできると隙がない。
 口から吐き出すアイスビームに当たると相手をアイスクリーム*15に変えてしまう。ジェラート大臣も巻き込まれた(ジェラートなのに!?)
顔が変わってもなお上記の必殺技の存在から余裕を崩さなかったが、バニラ姫の作り出した「レインボーアイスクリームアンパンマン」によって形成が逆転。
小型メカを本体に叩き返され暴発したビームでばいきんまん自身もアイスになってしまった所をレインボーアイス(略)の力を借りたアンパンチを受け爆散、内部のビッグUFOも大ダメージを受け飛んで行った。



●バイグモラ

CV:鈴木琢磨
作品:「ふわふわフワリーと雲の国」(2021年)
強制変身:雲
ばいきんまんが雲の子・フワリーを騙して雲の子が持つ「レインドロップ」を奪い、バイキンエキスと混ぜ合わせて作った「バイキンレインドロップ」から生まれた巨大な黒雲の怪物。
ばいきんまんそっくりの姿をしており、誕生早々に流暢に喋る事が出来、一人称も「おれさま」で口調も声以外は完全にばいきんまんそのもの。
腹から黒雲の弾丸を飛ばしたり竜巻を起こす事ができる他、口から吐く浴びた者を雲に変える紫の稲妻を纏った黒煙や、雷を生み出してそれを剣のように振り回したり投げつけたりと多芸。
なお、今回の強制変身はジャムおじさん、バタコさん、めいけんチーズが最初に変身してその後にアンパンマン、いつも最初に変身する事が多いしょくぱんまんとカレーパンマンはメロンパンナとクリームパンダと同時に前の4人より後に変身している。
そしてばいきんまんとホラーマンも邪魔するドキンちゃんの仲間だと認識した形で変身されてしまうが、本作ではメインの扱いだったドキンちゃんのみ変身を免れている。



●バイキン氷の女王/バイキンすなおとこ/バイキン化石の魔王/バイキンドロンコ魔王/バイキンまっくろ魔王

作品:「ドロリンとバケ〜るカーニバル」(2022年)
強制変身:氷漬け(行動不能)/化石(行動不能)
本作ではばいきんまんがまっくろマントの力でテレビ版でもお馴染みの巨大悪役キャラクターに次々と変身して大暴れする。
そのため強制変身も変身した時の姿のキャラクターと同じ能力を持っているため固有の姿ではない。
巻き込まれたキャラクターも氷の女王の吹雪で氷漬けにされたドキンちゃん、化石の魔王のブレスで化石にされたアンパンマン以外のパン戦士4人のみだった。




ハーヒフーヘホー!
どうだ、俺様の「ウルトラついきしゅうせいだだんだん」の力は!

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最終更新:2024年02月25日 05:12

*1 アンパンマンからいのちの星が抜けてしまう場面が明確に描かれた『いのちの星のドーリィ』とは異なり、こちらの作品はアンパンマンが死亡する場面が明確に描かれた訳では無い

*2 本来は美しい緑色であった。

*3 ただしこの場合マントが石化したが。

*4 これがすなおとこ戦唯一のコミカルシーンである。

*5 アニメ版では「チビモグリン2号」

*6 正確にはドーリィの様な可愛い人形が欲しいと言った直後にかびだんだんのアイデアを思い付き「早速取り掛かる」と言った為、自分へのプレゼントの人形がかびだんだんだと誤解されたドキンちゃんに「こんな人形いらない」と崖から蹴り落とされた事も含む

*7 ホラーマンは水色のドクロ型のシャボン玉が一応出せてはいたが、肝心のドキンちゃんはいくら吹いても笛の先端部分でオレンジ色の泡が立つだけだった。

*8 ホラーマンのみ頭だけ石化されなかった

*9 いのちの星のドーリィでも少し触れられた、世界が岩だらけだった頃=いのちの星が降ってくる前から存在していると思われる。

*10 直前のアンパンマンとの戦いで「バイキンUFO」が壊されたので、「ばいきんサーカス」で使ったのを使用。

*11 「バイキンUFO」と「だだんだん」が壊れたので使用。

*12 ただしぜんまいを再度回せば再び動くのでトラウマ描写はない。

*13 蘇ったのはだだんだん(ロケット付きバイキンロボットタイプ)、ゴロンゴロ、もぐりん(飛行形態)、ジャイアントベアリングロボ、チェンジバードロボの五体。ヨゴスゾウらしき残骸も存在したが、これは復活しなかった。

*14 前作「クルンといのちの星」より登場する巨大なUFO。本作でばいきんまんの発言により名称が発覚した。

*15 コーンアイス、またはカップアイス