壊獣(遊戯王OCG)

登録日:2015/11/09 Mon 10:04:34
更新日:2023/11/28 Tue 22:06:24
所要時間:約 17 分で読めます






史上最大の怪獣大戦争勃発!!!!



「壊獣」とは、遊戯王OCGで登場したカード群である。
海外版である遊戯王TCGで「Kaiju」として先行登場した。

●目次


▼隊長!アニヲタwikiに概要の出現を確認しました!!

英語版遊戯王TCG先行カード群の一つで、日本のOCGではEXTRA PACK 2016から登場。
属するモンスターは全てがレベル7~10の最上級モンスターで、種族も属性も複数に分かれている。
更に共有できるサポートカードは少なく、壊獣モンスターはお互いのフィールド上に各1体ずつしか存在できないデメリット効果を抱えており、
複数体並べて一気に攻め込む…といった使い方もできない。
と、これだけ書くと非常に使い勝手の悪そうなカテゴリに見えるが…

(1):このカードは相手フィールドのモンスター1体をリリースし、手札から相手フィールドに攻撃表示で特殊召喚できる。
(2):相手フィールドに「壊獣」モンスターが存在する場合、このカードは手札から攻撃表示で特殊召喚できる。
(3):「壊獣」モンスターは自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。

なんとこのテーマ、
相手フィールド上のモンスターを勝手にリリースして特殊召喚できるという、
相手にとっては迷惑極まりない召喚ルール効果を有している。

遊戯王OCGに慣れたプレイヤーには有名だが、この「特殊召喚のためのリリース」というのはこのゲーム内でも最高クラスの強力な除去である。なぜならば、これは「 効果ではないルール上の処理 」であるため。
つまり、「破壊されない」「対象にならない」「効果を受けない」といった耐性を完全に無視して、モンスターをフィールドから離すことができるのである。

しかも、「リリースし特殊召喚」という行為は召喚ルール効果のため「発動する効果」ではない。そのためこの効果にチェーンすることはできない。《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》や《神の通告》でリリースをカウンターするなんてことは当然ムリ。

神の宣告》や《神の警告》などで「壊獣」の特殊召喚を無効にすることで、こいつらの出現を防ぐことはできる。
できるのだが、ここでもう一つのルールが立ちはだかる。遊戯王では、プレイヤーがライフ、手札、フィールドのモンスターなど、何かしらの代償を支払って使用したカードが無効にされた場合、そのとき支払ったコストは返ってこないというルールが存在する。
この時、「壊獣」を召喚するのに使うコストは相手のモンスターなので、召喚行為を試みた瞬間、「厄介なモンスターの除去」という目的は達成しているも同然なのである。



ただし、「壊獣」自体には複数体並べられない以外にデメリット効果などは存在しておらず、
そのまま放置していてはむざむざ最上級モンスターを相手にプレゼントしてしまう。

しかし「壊獣」は、相手フィールド上の「壊獣」の存在に反応して手札から特殊召喚可能になる効果を有している。
さらに「壊獣」は攻撃力がバラバラで、強い方の「壊獣」を選ぶ権利は自分にある。
つまり、相手のフィニッシャーを一方的に弱い「壊獣」に変換し、それを別の「壊獣」で殴り倒す八百長試合ができるということ。

まさに自作自演の大怪獣決戦である。

また、いずれの「壊獣」も専用サポートカードによって発生する「壊獣カウンター」を消費して発動する固有の効果を有しており、
それらを利用したフィールド制圧もお手の物。

こうして相手の場を荒らしながら相手の場に「壊獣」を送りつけたり、
それを利用して自分フィールド上にも「壊獣」を展開したりしながらビートダウンを行っていく。

ポイントは「『壊獣』が効果を使うためには壊獣カウンターが必要不可欠だが、『壊獣』は自力で壊獣カウンターを生成する能力がない」という点。

テーマ統一で使う際はサポートカードである「壊獣」魔法・罠で壊獣カウンターを用意し、それをガンガン使っていくのだが、「壊獣」魔法・罠を採用しない、つまり他のデッキに壊獣モンスターだけを一枚二枚挿す構築だと、壊獣はなんの効果ももたない、攻撃力が高いだけのバニラと化す。つまり《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》や《サタンクロース》のような出張要員としても極めて優秀

強固な耐性を持つモンスターや、行動を縛り付ける永続効果や無効化効果を持つモンスターでも、問答無用で消し去ることができる。
リリースは1体のみで各プレイヤーのフィールドに1体しか存在できないため連打はできないが、通常召喚権を消費しない。
《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》は2体消せるが召喚権を消費し、《サタンクロース》は守備表示で出るうえに処理し損なうとデメリットがある。
比較して「壊獣」は一回り扱いやすく、環境クラスでも採用される汎用カードとしての立ち位置を獲得している。

手札に複数来て余ってしまった場合、そのまま自分フィールドにも出すことができるのは類似カードにない利点。
打点の低い方を相手に送り付けて処理しよう。
種族・属性・レベルが多様であるため、デッキによってはサポートを受けられるものが採用できる。

名前からも分かる通り、モチーフになったのは特撮物の定番キャラクター、「怪獣」。
英語版では「怪獣」という日本語を訳さずそのまま使った「Kaiju」表記に、映画『パシフィック・リム』を思い出す人も多いであろう。
しかし実は日本特撮のファンは海外にも多く、「Kaiju」は昔から一部の外国人にも通じる表現ではあったという。
ウルトラマンやゴジラなど、日本独特の「怪獣」に明るくない人は是非怪獣/モンスター(文化)の項目を参照してほしい。

既存コンテンツのオマージュカードでも比較的元ネタが分かりやすいためか元ネタ当ても盛んに行われており、ガメシエルやガダーラの特徴などから、単独の怪獣ではなくライバルなど関連要素を持つ怪獣同士の複合モチーフとする説などもある。

和訳でデス怪獣とかなったりしないかと不安視されたが、
日本語版では「破壊」と「怪獣」をかけた「壊獣」という良い意味で王道な命名になった。
それ以外の名前は基本的に直訳されており、「〇〇壊獣」といった別名を含めいかにも特撮怪獣らしいネーミングになっている。

しかも来日間際には以下のリンクのように新聞記事風のツイートで情報を伝えるなど、かなりわかっている演出を決めてくれた。
外部リンク1   リンク2   リンク3


以下、紹介するカードのテキストおよびカード名は便宜上遊戯王カードwikiから引用したものを掲載する。

▼所属カードについて報告しろ!

パターン(オレンジ)…モンスターカードです!

《粘糸壊獣クモグス》/Kumongous, the Sticky String Kaiju
効果モンスター
星7/地属性/昆虫族/攻2400/守2500
(4):相手がモンスターの召喚・特殊召喚に成功した時、
フィールドの壊獣カウンターを2つ取り除いて発動できる。
次のターンの終了時までそのモンスターの効果は無効化され、攻撃できない。

粘つく糸を出す黄色い蜘蛛の怪獣。攻撃力は2400。
最上級モンスターにしてはずいぶんと平凡なステータスだが、
効果により相手のモンスターに対し疑似《デモンズ・チェーン》のような働きが期待できる。
地味に特殊召喚だけでなく通常召喚に対しても発動でき、
任意効果なので相手の召喚成功時の任意効果に対しても逆順処理で躱されたりすることが無い。

攻撃宣言を封じる効果も重要で、ステータスの低さ故に戦闘破壊されやすいこのカードが身を守るのに一役買っている。
出張では後述の《海亀壊獣ガメシエル》の次に攻撃力が低く、仕留め損なっても《海亀壊獣ガメシエル》と違い守備力もあまり高くないので採用候補になりやすい。
レベル7なのでスケール8を採用しているデッキではペンデュラム召喚も可能。
地属性なのだが、スモール・ワールド増殖するGと繋がれないという弱点も。

名前から察すると元ネタはゴジラシリーズに登場していた怪獣「クモンガ」か。色もよく似ている。


《多次元壊獣ラディアン》/Radian, the Multidimensional Kaiju
効果モンスター
星7/闇属性/悪魔族/攻2800/守2500
(4):1ターンに1度、フィールドの壊獣カウンターを2つ取り除いて発動できる。
自分フィールドに「ラディアントークン」(悪魔族・闇・星7・攻2800/守0)1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したトークンはS素材にできない。

闇属性・悪魔族で全身真っ黒の人型の怪獣。
攻撃力は高めの2800で、効果はカウンター2個を消費してトークンを生産するというもの。
このトークン、攻撃力が2800もありしかも攻撃宣言その他に制限が無い。
シンクロ素材にはできないものの、攻撃力2800なら素材にするまでもなく戦力に数えられる。リンク素材にはできるが勿体ない。

単純に総攻撃力が倍に増える点は非常に強力であり、優秀なダメージソースとして利用できるだろう。
トークンの召喚数には制限が無いので、ターンを跨げばさらにトークンを追加することができる。

シンクロ素材にできないのはトークンだけであり、自身はシンクロ素材にしやすい。さらに、シンクロ素材としてフィールドからどいてもらえば、手札に壊獣をもう1体握っているなら追加でそちらを出すことができる。
トークン、シンクロモンスター、追加壊獣の総攻撃力を合わせれば、1ターンキルに持ち込めるほどの火力を簡単に叩き出せる。

また、トークン生成効果は起動効果であるため、送りつけられたターン内ですぐに発動されず、
高すぎない攻撃力のおかげで戦闘破壊による処理も容易という扱いやすさから、送りつけ要員としても便利。
総じて壊獣モンスターの中でも特に柔軟な運用が可能な優秀な1枚だといえるだろう。

出張では2800ラインと高めではあるが、手札交換の《闇の誘惑》を共有できるため闇属性デッキで使われやすい。
《粘糸壊獣クモグス》同様レベル7のため、スケール8を採用していればペンデュラム召喚も可能。

「Multidimensional」は「多次元の/複次元の」という意味であり、効果で分身することを考慮するとどうやら並行世界の自分を呼び出す擬似的な分身能力を持った宇宙人であるらしい。後述するサポートカードのイラストにも、複数体に分身している様子が描かれている。

多次元と言う肩書や名前はおそらく鳥人戦隊ジェットマン裏次元伯爵ラディゲの真の姿、凶獣ラディガンがモチーフ。
ただし見た目はラディガンやその強化系のラゲムではなく色以外は同作の魔神ロボ・ベロニカ
ベロニカが四人乗りなこともあって次元戦団バイラムそのものも表しているのかもしれない。「多」次元だし…
しかしベロニカがモデルだとすると本来こいつは怪獣ではなく ロボ である…



《怒炎壊獣ドゴラン》/Dogoran, the Mad Flame Kaiju
効果モンスター
星8/炎属性/恐竜族/攻3000/守1200
(4):1ターンに1度、フィールドの壊獣カウンターを3つ取り除いて発動できる。
相手フィールドのモンスターを全て破壊する。
この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

赤黒く燃え盛る恐竜族の怪獣。
攻撃力は《青眼の白龍》と同等の3000で、効果もそちらの必殺技である《滅びの爆裂疾風弾》を彷彿とさせる。
間違えやすいが、「Dragon(ドラゴン)」ではなく「Dogoran(ドゴラン)」である。

効果は壊獣カウンターを3つ取り除いて発動する《サンダー・ボルト》。
攻撃力は壊獣の中でも高い方だが、効果発動後は攻撃宣言ができなくなる。
自身にかかるだけの制限なので、一気に攻め込みたいならそのまま各種素材やリリースにしてしまいたい。
また、打点を頼みに効果を発動せず、そのまま殴るという選択肢もありうる。

送りつける側のターン中には効果を発動できない起動効果である点を活かし、送りつけ要員として利用されることが多い。《トレード・イン》にも対応している。
渡してしまうには高めの攻撃力だが、《妨げられた壊獣の眠り》と一緒に出張させる場合は自フィールドに呼ぶ運用も可能。
恐竜デッキでは《魂喰いオヴィラプター》《ジュラシック・パワー》の登場によりデッキからのサーチも可能である。
ウルトラレアであることもあり、そこそこの値段で取引されていた時期もあったが、「ストラクチャーデッキ-ソウルバーナー-」で再録された。
繋がりは炎属性であることぐらいだが、送り付けた《怒炎壊獣ドゴラン》を《転生炎獣ミラージュスタリオ》の効果でバウンスして使い回す事が可能なためシナジーはある…が、いざとなったら《転生炎獣ヒートライオ》で殴り倒せるガメシエルの方がよっぽど強い。
ただし《転生炎獣サンライトウルフ》で回収できるのは評価点。

マスターデュエルでは壊獣モンスター唯一のURなのだがかなり使いどころを選ぶ性能のため、使用率ではガメシエルやガダーラに大差をつけられている。挙句カットインを奪われる

恐竜のような見た目の二足歩行の怪獣、炎属性ということで恐らく元ネタはご存じ怪獣界の王者、「ゴジラ」だろう。
名前もゴ(ジ)ラに倣って並び替えているように思われる。
ただし翼を生やしたその容姿はvsシリーズのラスボス「デストロイア」の方が近い。
名前が似ているクラゲみたいな宇宙大怪獣の方は多分関係ない。


《海亀壊獣ガメシエル》/Gameciel, the Sea Turtle Kaiju
効果モンスター
星8/水属性/水族/攻2200/守3000
(4):相手が魔法・罠・「海亀壊獣ガメシエル」以外のモンスターの効果を発動した時、
フィールドの壊獣カウンターを2つ取り除いて発動できる。
その発動を無効にし除外する。
この効果は相手ターンでも発動できる。

亀のような甲羅を背負った青き水棲の怪獣。海から飛び出して空を飛んでいる。

攻撃力は壊獣モンスターの中でも最低の2200だが、問題はその効果。
なんと壊獣カウンター2個と引き換えに魔法・罠・効果モンスター全ての発動を無効にして除外するというとんでもないカウンター効果を有している。
しかもこの効果、発動回数にターン1の制限がない。つまり。壊獣カウンターが尽きない限り何度でもカード効果の発動を無効にできるのである。

こいつをあらかじめ展開しておくことでその後のモンスターの展開もスムーズに行えるようになる、このカテゴリの守りの要だと言える。
壊獣デッキでは、壊獣カウンターが無い時以外は相手に渡したくない存在。
唯一、除外では《KYOUTOUウォーターフロント》のカウンターは溜まらないことには注意。

一方、効果が無意味になる出張採用では積極的に相手に送りつけたい真逆の存在になる。
壊獣の中でも最低の攻撃力で、上級ラインの2400にも達していないため、出張においては属性や種族によるシナジーを考慮しない場合真っ先に採用される壊獣。
《トレード・イン》にも対応しているためレベル8主体のデッキではより使いやすい。
ただ、相手の妨害を受けるなどして送りつけたターン中に処分できなかった場合、守備力3000の硬い壁にされてしまうことは意識しておこう。
水属性なので海晶乙女などの水単デッキなら《氷結界》の墓地効果で手札に持ってくるのも簡単。

出張要員適性の高さゆえ、レアリティ(通常レア)の割には高値で取引されていた。
2018年のレアリティコレクション20thではスーパーレアに格上げ収録され、コレクターズレア、シークレットレアも存在する。
これによって、日本を代表する二大怪獣をモチーフとする《怒炎壊獣ドゴラン》と《海亀壊獣ガメシエル》をシークレットレアで揃えることができるようになった。

空を飛ぶ亀の怪獣なので、恐らく元ネタはゴジラと並ぶ特撮映画界の雄、「ガメラ」だろう…というかカメじゃなくガメって言っちゃってるし。
もっとも見た目は翼の生えた首長竜といった出で立ちで、ガメラとはあまり似ていない。というかガメラは黒で青くない。
頭部のツノや長い首、翼はギャオスでも混じっているのだろうか?
人間の味方であるガメラと同じく、後述の《壊獣捕獲大作戦》のイラストでは人間と共闘している構図にも見えるよう描かれている。

ちなみにマスターデュエルではSRで収録されているが、並みいる壊獣を押し退けてコイツがカットイン対象になっている。そこはドゴラン(UR)じゃないのか……。
もっとも、上記の来日予告でも紹介される壊獣に選ばれていた他、《妨げられた壊獣の眠り》や《壊獣捕獲大作戦》のイラストでも描かれているので、公式にはガメシエルが主役壊獣の扱いなのかもしれない。
まあたぶん出張適性だと思うけど


《怪粉壊獣ガダーラ》/Gadarla,the Mysterious Dust Kaiju
効果モンスター
星8/風属性/昆虫族/攻2700/守1600
(4):フィールドの壊獣カウンターを3つ取り除いて発動できる。
フィールドに存在するこのカード以外のモンスターの攻撃力・守備力は半分になる。
この効果は相手ターンでも発動できる。

青白く輝く鱗粉を撒き散らす黄色い蛾の怪獣。
壊獣カウンター3つを取り除くことで自身以外のステータスを半分にできるので、壊獣の中では決して攻撃力が高くないにもかかわらず強い。
反面、効果に対する耐性などを持っているわけでもなく、壊獣カウンターがないと無防備になってしまう弱点もある。

出張においては、トレード・イン適性以上に、風属性である点が猛威を振るう。
特に、【鉄獣戦線】デッキが展開する烈風の結界像の「風属性しか特殊召喚できない」ロックを剥がせるのが強み。
現代では2700程度なら2200と処理難度が大差ないということも多く、メタゲーム次第ではガメシエルより単体での優先順位が上がる。
逆に自分の展開に風属性縛りが発生する【スピードロイド】【WW】等のデッキにおいても有用。
遊戯王マスターデュエルにおいても、鉄獣戦線が主流となる環境でスタートしたため、レアリティがRと低いのも相まって高い採用率を見せている。
…しかし烈風の結界象はあまりに暴れすぎた結果禁止になってしまい、同時に彼も役目を終えた。

モチーフはイラストからするとゴジラシリーズに登場するバトラだろう。
モスラの体色をしたバトラという出で立ちで、元々バトラが「バトルモスラ」の略なのでこの2体の要素が混ざるのも無理はない。
また、これは偶然だろうが似た名前の怪獣がモスラに登場してたりする。
ただ、またしてもというかモスラもバトラも羽は青くない。


《雷撃壊獣サンダー・ザ・キング》/Thunder King, the Lightningstrike Kaiju
効果モンスター
星9/光属性/雷族/攻3300/守2100
(4):1ターンに1度、フィールドの壊獣カウンターを3つ取り除いて発動できる。
このターン、相手はカードの効果を発動できず、
このカードは1度のバトルフェイズ中に3回までモンスターに攻撃できる。

3つの首を持つ白銀のドラゴンの怪獣。
壊獣カウンター3つの消費で相手の効果発動を防いだ上でサンレンダァ!を行える。単純な攻撃力もかなり高い。

出張では、妨げられた壊獣の眠りを使う場合にこちらのフィールドに呼ぶ役として使われることが多い。ジズキエルとどちらを選ぶかはデッキのカードとのシナジーによる。
壊獣唯一のレベル9であるため、レベル9を多く採用する【真竜】や【ジェネレイド】ではエクシーズ素材として有用。

サンダー・ドラゴンがカテゴリ化した際に雷龍融合の墓地効果でサーチできる様になった為、【サンダー・ドラゴン】でも優先される。
ただし打点は3300と、カテゴリ内最高打点の雷神龍の素の攻撃力よりも高い。送り付けたのはいいものの処理できずうっかり殴り倒されたというポカをやらかさない様には注意したい。
また、残念ながらサンダー・ドラゴンたちの「雷族モンスターの効果が手札で発動した」ことを条件とする効果の引き金にはできない。壊獣の(1)や(2)の効果は「発動」する効果ではないせいである。最強の除去として猛威を振るえる理由の裏返しなので致し方ない。

ちなみに、【サンダー・ドラゴン】と相対した場合、サンダー・ザ・キングを送り付けると超雷龍に化ける可能性があるので、できる限りは送り付けないようにしたい。

モチーフは三つ首のドラゴン、キングという名前からおそらくキングギドラやっぱり色は違うが
三つ首竜は青眼の究極竜など遊戯王でもおなじみだが、キングギドラはそれらの元祖とも言える。
また、カード効果の抑止と三回攻撃は公式にキングギドライメージと言われているCNo.107 超銀河眼の時空龍を髣髴とさせる。


《壊星壊獣ジズキエル》/Jizukiru, the Star Destroying Kaiju
効果モンスター
星10/光属性/機械族/攻3300/守2600
(4):カード1枚のみを対象とするカードの効果が発動した時、
フィールドの壊獣カウンターを3つ取り除いて発動できる。
その発動を無効にし、フィールドのカードを1枚破壊できる。
この効果は相手ターンでも発動できる。

メカメカしい怪獣。
攻撃力・レベルともに壊獣の中で最高であるため、純粋なアタッカーとして活躍が期待できる。

固有の効果では、壊獣カウンター3つの消費で、カード1つだけを対象に取る効果に対しカウンターできる。
この効果が単純なカウンター以上に強力な点は、無効にしたカードとは別のカードを破壊できることである。相手の通常魔法を無効にしてモンスターや永続魔法・罠を破壊すれば、それだけで2枚のアドバンテージである。
ターン1制限もなく、この効果によってKYOUTOUウォーターフロントに壊獣カウンターを1つ置けるため、1ターンに2~3回の妨害もかなり現実的。
それどころか、自分のモンスターにデメリット効果や大して重要でもない効果を発動させ、それを無効にして相手のカードを破壊することさえできる。ただでさえマッチポンプである壊獣の中で頭一つ抜けてマッチポンプな存在である。
実は「フィールド外のカードを対象に取る効果」も無効化できるため、対象が1枚の蘇生・帰還も妨害可能。
対象を取らない効果や全体除去には注意。

出張では、送りつけたのを奪い取る前提にしたり自分の場に出せるようにしたりして、レベル10機械族かつ壊獣内でトップの打点を活かすことになる。
デッキ単位で見るとレベル10・機械族で固めたデッキかつ緊急ダイヤでのサーチが可能な【列車】
光属性・機械族なのでサイバー・リペア・プラントでのサーチが可能&送りつけた後はキメフォの素材にして処理できる【サイバー・ドラゴン】あたりでは優先的に採用されやすい。

割と露骨なモチーフが多い壊獣には珍しくモチーフ当てが難航しているモンスターであり、ファンの間ではメカメカしい外見から宇宙人が作った侵略用ロボット怪獣のガイガン
あるいはトゲトゲしい外見から平成ガメラ怪獣の二大巨頭イリスレギオン
各パーツが似ているエヴァンゲリオン使徒たち……などなど様々な候補が挙げられている。


《対壊獣用決戦兵器スーパーメカドゴラン》/Super Anti-Kaiju War Machine Mecha-Dogoran
特殊召喚・効果モンスター
星8/光属性/機械族/攻 ?/守2200
このカードは通常召喚できない。
相手フィールドに「壊獣」モンスターが存在する場合に特殊召喚できる。
(1):「壊獣」モンスターは自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):1ターンに1度、フィールドの壊獣カウンターを2つ取り除いて発動できる。
自分の手札・墓地の「壊獣」モンスター1体を装備カード扱いとしてこのカードに装備する。
(3):このカードの攻撃力は、このカードの効果で装備した「壊獣」モンスターの攻撃力の合計と同じになる。

対怪獣兵器。
他の壊獣とは召喚方法が異なり、通常召喚できない、リリースなし、相手の場に出せないと変わり種の一体。
壊獣カウンター2つの消費で自分の手札・墓地から壊獣を自身に装備してその数値を得る。
但し元々の攻撃力がないので1枚を装備しただけではその攻撃力をコピーしただけになる。
ならば複数を装備したいが。1ターン制限なので相手に破壊されかねない。
仮にも対壊獣兵器を名乗るのなら相手フィールドの壊獣を装備してほしかった所。

結局、相手の場の壊獣を倒したいならその打点を上回る壊獣を出せばいいだけになるので、
対壊獣兵器という名前に疑問がつくような効果となっており採用率は非常に低い。
機械族なのでリミッター解除で強化できるのが利点か。
ただしこの点もジズキエルと被ってしまっている。

種族と属性が被っており一回の効果起動では打点を同じにすることしかできないジズキエルが大きな壁。
壊獣カウンターを使い効果を使わないと打点0のままの上に送り付けもできず、
妨げられた壊獣の眠りでも出せないため、他の壊獣と違い出張はまずできない。

モチーフはおそらくメカゴジラ
相手の場に出せないのはメカゴジラが人類側の兵器だからか。
なお海外版は当初日本語版と裁定が食い違っていて、
壊獣の眠りで相手の場に出してサンドバッグ化が可能だったが、
後にエラッタされ日本語版と統一された。

COLLECTORS PACK 2018にて機械族・光属性を召喚条件を無視して特殊召喚できるサイバー流の罠カード「ボーン・フロム・ドラコニス」が登場。
攻撃力を書き換える効果を持つが、元々の攻撃力が?=0なこのカードにとっては何の問題もなく、不十分なら壊獣を吸収すればよい。
そして「自身の効果以外を受け付けなくなる」強烈な耐性が付与され、
おまけに壊獣の共通効果により相手の壊獣にリリースされないという凄まじい場持ちの良さを誇る超性能モンスターに変貌する。
目の上のたんこぶであった同じ種族・属性のジズキエルがコスト及び吸収対象になるためセットでの運用が基本になる。


《対壊獣用決戦兵器メカサンダー・キング》/Super Anti-Kaiju War Machine Mecha-Thunder-King
効果モンスター
星9/光属性/機械族/攻2200/守2100
このカード名の(4)の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
(1):お互いのメインフェイズにこのカードを手札から捨てて発動できる。
元々の持ち主が相手となる自分フィールドの「壊獣」モンスター1体を選んで除外する。
その後、自分の墓地からモンスター1体を選んで特殊召喚できる。
(2):「壊獣」モンスターは自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(3):フィールドのこのカードは他の「壊獣」カードの効果を受けず、
「壊獣」モンスターとの戦闘では破壊されない。
(4):自分エンドフェイズに発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。

対怪獣兵器その2。
なんと手札から捨てる事により相手に送りつけられた壊獣を除外して自分のモンスターを蘇生させると言う強烈な壊獣メタ効果を持つ。
これにより、相手の壊獣でリリースされた味方を呼び戻して戦線を再び整える事が可能となった。
更に捨てられた後もデュエル中1度とは言え自己再生して来る上、壊獣の効果を受けず、壊獣との戦闘でも破壊されず、相手の壊獣の送りつけも封じると言った牽制も可能。
まさしくメカドゴランの失敗を反省した対壊獣決戦兵器と言えよう。
また、自己再生はエンドフェイズに墓地にさえ居れば発動する、緩い条件であるのでレベル9主体のデッキにピン挿しで出張も可能。

ただし、耐性は壊獣限定かつ高レベルモンスターの割には低いステータスなので壊獣以外にはあっさりと除去されてしまう点には要注意。

見ての通りだが自分が扱う壊獣カードのシナジーは皆無なので、メカドゴランとは逆に出張専用のカードである。
壊獣デッキは相手の出張壊獣には元々強いので、メタを張る必要が基本的にない。

機械化されたサンダー・ザ・キングと言うイラストから察するにモチーフはおそらく メカキングギドラ
ステータスが改造元より低いのもそれに倣っているのだろう。
ちなみに海外公式サイトによる設定では「スーパーメカドゴランの技術を改良して作り上げた」らしく、元ネタとは真逆の関係*1になっている。


魔法・罠カードを寄せ付けるな!総員、第一種戦闘配置!!

《KYOUTOUウォーターフロント》/Kyoutou Waterfront
フィールド魔法
(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
お互いのフィールドからカードが墓地へ送られる度に、
1枚につき1つこのカードに壊獣カウンターを置く(最大5つまで)。
(2):1ターンに1度、このカードに壊獣カウンターが3つ以上置かれている場合に発動できる。
デッキから「壊獣」モンスター1体を手札に加える。
(3):フィールドのこのカードが破壊される場合、
代わりにこのカードの壊獣カウンターを1つ取り除く事ができる。

フィールド魔法。自作自演の怪獣決戦の舞台である。
第一の効果は壊獣カウンターを生成する効果。その条件は非常に緩く、適当に使い捨ての魔法カードや罠カードを使うだけでも溜まり、
さらには墓地に送られるカードの持ち主も問わないので、
相手フィールド上のモンスターをリリースして壊獣モンスターを送り付けるだけでも1個貯まる。
最大5個までしかストックできないので、貯まってきたら定期的に消費してあげよう。
壊獣モンスターはこの壊獣カウンターを消費して効果を発動するので、可能な限り早期に回収しておきたい。

第二の効果は壊獣カウンターが3つ以上の時、デッキからノーコストで壊獣モンスター1体を手札に加える効果。
忘れがちだが、壊獣カウンターを取り除かずに発動できる効果なので、貯まったら積極的に使っていこう。
もちろん展開した壊獣の効果発動にも気兼ねなく貯まったカウンターを使用できる。

第三の効果は壊獣カウンターを引き換えにした破壊耐性。バウンスや除外に対しては無力なものの、
長く維持する必要があるフィールド魔法にとってサイクロンや羽根帚に対する耐性があるというだけでかなり大きなメリットである。
また、「スクドラ」の的にすることで一方的に相手のカードだけを破壊するといった芸当も可能。

カード名は「東京」のもじり。イラストには東京タワーおよび東京スカイツリーをモチーフにしたとみられる巨大なタワーが描かれている。
怪獣映画において、怪獣は日本の、それも東京にばかり現れるのがお約束なので、そういう意味合いも込めてのKYOUTOUなのだろう。
また、タワーの形状が京都タワーにも似ている事から「京都」とのダブルミーニング説もあったり、対壊獣戦線の「橋頭堡」とも取る事ができたりと秀逸なネーミングである。


《壊獣捕獲大作戦》/Kaiju Capture Mission
永続罠
「壊獣捕獲大作戦」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、このカードに置かれている壊獣カウンターが3つ未満の場合、
フィールドの「壊獣」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを裏側守備表示にし、
その後このカードに壊獣カウンターを1つ置く(最大3つまで)。
(2):このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。

永続罠。壊獣を対象とした表示形式変更効果と、破壊された際に2ドローする効果を併せ持つ。
壊獣モンスターを対象にして裏側表示にする効果は、相手に壊獣モンスターを利用させないようにする他、
追加効果によって壊獣カウンターを稼ぐ目的、
壊獣モンスターを裏側表示にすることで相手フィールド上にもう一体壊獣を送り付けられるようにする目的も兼ねる。
3つ貯まると発動できなくなるので、その前に自分フィールド上の壊獣モンスターの効果で消費してしまおう。
さりげなく対象に取る効果なので、自分のフィールドにジズキエルがいれば擬似的にフリーチェーン除去が可能。

第二の効果は相手のカード限定だが破壊された際に2ドローと地味にとんでもない効果。
適当にブラフとしてセットしておくだけでなく、あえて表側表示にすることで羽根帚の使用をためらわせるなどといった心理的効果も期待できる。
イラストでは多重影分身自身の能力により分身した多次元壊獣ラディアンと、
向かい合う海亀壊獣ガメシエル、そして両者を取り巻くように展開した戦闘機や戦車などが描かれている。

怪獣捕獲作戦の真っ最中なのだろうか?


《妨げられた壊獣の眠り》/Interrupted Kaiju Dream
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):フィールドのモンスターを全て破壊する。
その後、デッキからカード名が異なる「壊獣」モンスターを自分・相手のフィールドに1体ずつ攻撃表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは表示形式を変更できず、攻撃可能な場合は攻撃しなければならない。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキから「壊獣」モンスター1体を手札に加える。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

通常魔法カード。
つまりは「ブラック・ホール」をぶち込んでフィールドをリセットした後で「壊獣バトルを楽しもうぜ!」という効果。
特殊召喚するモンスターはこちらが選ぶため、都合の良いモンスターを選ぶことができる。
墓地から自身を除外して壊獣モンスターをサーチできる効果も持つため、ハンドアドバンテージも完璧。


《壊獣の出現記録》/The Kaiju Files
永続魔法
(1):手札・墓地から「壊獣」モンスターが特殊召喚される度に、
このカードに壊獣カウンターを置く(最大5つまで)。
(2):1ターンに1度、フィールドの「壊獣」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。
その後、カード名が異なる「壊獣」モンスター1体を、
デッキからそのコントローラーのフィールドに特殊召喚する。
(3):壊獣カウンターが3つ以上置かれているこのカードを墓地に送って発動できる。
デッキから「壊獣の出現記録」以外の「壊獣」魔法・罠カード1枚を手札に加える。

永続魔法カード。
第一の効果は壊獣カウンターの生成効果。
KYOUTOUウォーターフロントに比べて溜まる速度こそ遅いが、あちらと違って複数枚発動できる点が強み。

第二の効果はフィールドの壊獣モンスターをデッキの壊獣モンスターと入れ替える物。
効果を使い終わったドゴランなどを犠牲に高攻撃力の壊獣をリクルートしたり、面倒な相手側の壊獣を撤去しつつすぐに効果が発動できないラディアンやドゴランに入れ替えて殴ったりなどいろいろ応用が効く。
間違えやすいがこの効果自体はノーコストで発動できる。とは言え、直接フィールドに出すとなるとせっかくの壊獣のリリース効果を活かせないのは確かである。また壊獣はデッキ内の枚数割合をやたらと占めていいカードでもないため、デッキの壊獣が枯渇しないよう計画的に運用することが求められる。
なお、この効果を自分のジズキエルで自ら無効化してしまえば、カウンター3つと引き換えに何でも破壊する起動効果に化ける。

第三の効果はカウンターが3つ乗ったこのカードを墓地に送ることでデッキから「壊獣」魔法・罠カードをサーチするというもの。
壊獣捕獲大作戦は進んでサーチするようなカードでもないので、大抵の場合は妨げられた壊獣の眠りをサーチすることになるだろう。


▼デッキ概要はどうなっている!?

サポートカードによって生成される壊獣カウンターと、それらを利用して効果を発動する壊獣モンスターを利用して立ち回るデッキ。
一見すると豪快な連中だが、その実はビートダウンというよりはコントロール型のデッキタイプとなる。

壊獣モンスターの共通効果により相手フィールド上の面倒なカードは勝手にリリースしてしまえるので、
基本的にはそれを利用して相手のモンスターを除去し、
ついでに「洗脳解除」や「所有者の刻印」でコントロールを奪い返したり、手札から更なる壊獣を召喚したりしながらビートダウンしていく戦法が得意。

溶岩魔神ラヴァ・ゴーレムトーチ・ゴーレムなどを利用した「ゴーレム」デッキに近い挙動ができ、最上級モンスター故の高いステータスによって上から殴って倒してゆくのを得意とする。
性質上、高い制圧力を誇る「サイバー・ドラゴン・インフィニティ」「クリスタルウィング」「神光の宣告者」に対しては非常に強く、
効果発動すら許さずに一方的に除去してしまえる。

また単純に相手モンスターを確実に退場させられる除去カードとして各種デッキに出張させることもできる。
この単純ながら非常に便利な性質から様々なデッキと【○○壊獣】といった形で組み込まれ、環境にも頻繁に姿を見せている。
この場合純粋に使い捨ての除去札として用いるパターン、バウンスで使い回す事を前提にするパターン(妖仙壊獣、壊獣天気、壊獣カグヤなど)、相手に高攻撃力のモンスターを送り付けられる事を利用するパターン(サクリファイスデッキなど)、自分フィールド上にも壊獣を出せる事を利用し各種素材として活用するパターン(壊獣列車、召喚壊獣他)等に別れる。


弱点はデッキの性質故の始動の遅さ。
とにかく何かしら相手がモンスターを出してくれないと壊獣モンスターを展開できず、必然的に相手の行動に対して対応が後手に回りがち。
相手がモンスターを展開してくれたはいいが1匹潰したところでどうにもできないレベルで大量展開されていたりすると、
そのまま詰みに持ち込まれることもある。
モンスターだけならドゴランの効果によってまとめて破壊できるのだが、「神の通告」が無制限で跳梁跋扈している関係上、
迂闊に出すと壊獣カウンターだけ無駄に消費した挙句ライフ1500で退場させられるといった悲惨な結果に終わることも多い。

アドバンテージの獲得や壊獣の効果発動を「KYOUTOUウォーターフロント」に依存気味なのも痛い。
壊獣は種族も属性もバラバラなので共通して利用できるサポートカードの数が少なく、
デッキからのサーチはほぼ「KYOUTOUウォーターフロント」に頼り切りになる。
壊獣カウンターが無ければ壊獣モンスターはただの最上級バニラと大して変わらないので、
壊獣カウンターの主力供給源であるこのカードの存在はまさに生命線である。
うまく発動したうえで壊獣カウンターを1つでも乗せることができれば耐性効果によって長期にわたる維持が見込めるが、
発動の瞬間を狙って「サイクロン」「ツインツイスター」「砂塵の大嵐」などを撃たれたりするとかなり厳しい。

更に、壊獣カウンターを使用する効果の対象が「自分フィールド」ではなく「フィールド」になっている点にも注意が必要。
これは即ち、相手に送り付けた壊獣モンスターに勝手にこちらのカウンターを使われてしまう事もあるという事。
何も考えずガメシエルやガダーラなどを送り付けてしまい、場を乱すはずが相手の反撃体制をお膳立てしてしまった……などというミスは笑うに笑えない。
壊獣カウンターを利用するデッキを使うのであれば、ラディアンのように送り付けたターンには効果を使えないモンスターを使う、予め相手の効果を封じるカードを用意しておく、といった対策をしておきたい。

当然だが、相手の場に出すにしても自分の場に出すにしても特殊召喚を行うことになるので、それを封じられると何もできなくなる。
ゆえに、「クリスティア」「リリーサー」「虚無空間」などが天敵となる。
また、リリースを封じる「生贄封じの仮面」にも注意。


▼直ちに相性の良いカードの使用許可を要請しろ!!急げ!!


■レベル1チューナー
レベル7の壊獣と併せてレベル8、レベル8の壊獣と併せてレベル9のシンクロモンスターにつなぐ。
8の方が層が厚いため、重用するならレベル7の壊獣をメインにした方が望ましい。
必然的に2体以上のモンスターが墓地に送られるので「KYOUTOUウォーターフロント」に壊獣カウンターが一気に2つ貯まり、
さらに自分フィールド上の壊獣を撤去することでさらに別の壊獣を展開できるようになるのが利点。
間にハリファイバーを挟めばさらに壊獣カウンターを稼げる。
サーチ効果こそ使いにくいが1枚で2回使える「ジェット・シンクロン」などが候補になるか。
あるいはシンクロ召喚せずに「サクリファイス・アニマ」をリンク召喚して、相手フィールドに出した壊獣を吸収するのも強力。

■洗脳解除/所有者の刻印
言わずもがな、送り付け系のモンスターと好相性なカード。
送り付けた壊獣をそのまま戦力として利用できる点はやはり強力。


無力の証明
高レベルのモンスターが自分フィールド上に立っていることが珍しくなく、効果発動条件を満たしやすい。
フリーチェーンである点もポイント。
自分のターンに使うと攻撃に制限が付くうえ、ドゴランというライバルが存在するので、相手ターン中にも発動できる点を活かそう。


■貪欲な瓶/貪欲な壺
墓地に送られた壊獣モンスターを再利用する手段に乏しいため、これらのカードで再利用することでアドバンテージに変えられる。
デッキに戻した壊獣はKYOUTOUウォーターフロントで再びサーチしてやればいいのでその点でも好相性。


■アームズ・エイド
レベル4のシンクロモンスター
ユニオンのように自分のモンスターに装備させることができる。
効果は、攻撃力を1000上昇させ、戦闘で破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与えるというもの。

自分の場の壊獣の攻撃力を上げつつ相手の場の壊獣を殴り倒してそのまま直火焼きができる。
なにせ壊獣は基本的にデカいため、一撃でライフを半分くらい持っていくことができ、生来の手数不足を質で補える。
攻撃力が低い壊獣ほど送り付けたくない優秀な効果を持っているが、攻撃力を上げてしまえばそのまま自分の戦力になってくれるだろう。
レベル4なので壊獣だけだとシンクロ召喚しにくいが、
低レベル帯のシンクロ召喚に便利な「ブンボーグ001」、「ブンボーグ003」のセットを投入しておくとシンクロ召喚しやすい。
このカードで強化され低攻撃力という弱点を克服したガメシエルと、
カウンターの溜まったKYOUTOUウォーターフロントが並んだ鉄壁の布陣は下手しなくても詰みかねないほどの脅威となる。


■月華竜 ブラック・ローズ
レベル7のシンクロモンスターで、漫画版5D'sに登場した決闘竜の1つ。
自身の召喚時か相手のレベル5以上のモンスターが特殊召喚された時、1ターンに1度、特殊召喚されたモンスターをバウンスする。
相手フィールド上に特殊召喚した壊獣を効果によりすぐさま手札へと呼び戻せる。
送り付けた壊獣が逆用されるのを防ぎつつ、除去カードとして再利用できるようになるため、毎ターン確実な除去が可能となる。
通常の場合、相手がレベル5以上を出さない場合は使い捨てに留まるのが月華竜の欠点だが、
壊獣との併用により、生き残っている限り安定して効果を使える無視できないモンスターに強化される。

レベル7シンクロが得意なデッキに壊獣を出張させる時には是非とも覚えておきたいコンボ。
一方、モンスターがレベル7以上ばかりである純正の壊獣では基本的に出せないので、何らかの工夫が必要。
レベル1チューナーも兼ねつつレベル変更もできる「SR 赤目のダイス」と、それをサーチする「SR ベイゴマックス」なども一緒に採用してみても良いかもしれない。


Sinモンスター
相手がモンスターを展開しない時のアタッカー。
KYOUTOUウォーターフロントがフィールド魔法としては非常に場持ちが良いため、Sinモンスターの弱点を突かれにくい。
基本的に1回しか攻撃できないSinモンスターのデメリットも送りつけた攻撃表示の壊獣を狙うことである程度補えるほか、どちらのテーマも高レベルのモンスターが多いので高ランクエクシーズに繋ぐことができる点でも相性が良い。


サクリファイスD-HERO Bloo-D
ともに、相手のモンスターを装備カードとして吸収できるモンスター。
前者は攻撃力0だが、装備したモンスターの攻守をコピーでき、「ジャンク・ウォリアー」とのコンボも可能。
後者は元々の攻撃力が1900で、装備したモンスターの攻撃力の半分の数値が加算される。
壊獣モンスターは素の攻撃力が高いので、それらを送りつけて吸収すれば、安定した打点を得やすい。


■限界竜シュヴァルツシルト
相手の場に攻撃力2000以上のモンスターがいる時に特殊召喚可能なモンスター。
緩いながらも相手依存なカードだが、このデッキは自ら条件を満たす行動を取るため非常に特殊召喚しやすい。
レベル8の闇属性なのでトレード・インや闇の誘惑を共有したりドゴランやガメシエルとランク8エクシーズの素材になることができる。


妖精伝姫-カグヤ
召喚時に自身を含む攻撃力1850の魔法使い族モンスターのサーチが可能。
それに加えフリーチェーンで相手のモンスター1体と自身をバウンスする効果を持つ。
このバウンス効果は対象にしたモンスターと同じモンスターをデッキか手札から墓地へ送れば無効化されてしまうという大きな穴があるが、
マイナー所の壊獣を送り付けておけばミラーでもない限りはほぼ確実に通る。しかも後続も次々増えるという反則バウンスカードに。
基本的に召喚権を使う前提となるが、なにせ壊獣は一切召喚権を使わない。
このギミックを利用したデッキタイプ【壊獣カグヤ】は大会で実績を残している程の強力なデッキとなっている。

N・グラン・モール
自身の戦闘時に両者をバウンスする効果を持つ古強者。
カグヤの2番手として使える。

列車
ジズキエルが緩い条件で展開できる機械族レベル10である点を生かし、超弩級砲塔列車グスタフ・マックスNo.81 超弩級砲塔列車スペリオル・ドーラの素材にして活用する事を前提としたデッキ。
エクシーズ素材としてすぐに壊獣を撤去できるため、追加で出した壊獣と合わせて即死クラスの大火力を瞬間的に叩き出せるのが魅力。
上記のSinからSinサイバーエンド・ドラゴンも出張させた【Sin壊獣列車】と化すパターンも。シン・ゴジラかな?無人在来線爆弾とかやってたし。
公式も悪ノリしたらしく公式ワンプッシュ投票でSinと壊獣を対決させるネタをやっていた。

妖仙獣
鎌壱太刀の効果で壊獣をバウンスしつつビートダウン。
壊獣の弱点である永続メタカードも鎌壱太刀の効果で退場させられる。でもスキドレはNG。
自分の場にも壊獣を出しておけば瞬間火力の底上げと同時にエンドフェイズ時のバウンスでがら空きになるフィールドの押さえとしても機能する。

天気
雷の天気模様で送りつけた壊獣を手札に呼び戻してビートダウン。
こちらも妖仙獣同様送りつけた壊獣を自力で回収できるため、ガメシエルやクモグスなど効果は優秀だが生存性に難がある壊獣も安全に自分の場に残しやすく、強力な妨害能力を十二分に活用する事ができる。
それどころか天気特有の性質によりスキドレを回避できてしまうため更に質が悪い。無論雨の天気模様で邪魔な永続メタカードも退場させられるので厄介極まりない。でも王宮の鉄壁はNG。
何かの間違いでガメシエルとアルシエルwith天気モンスター×3が場に揃ってしまった時の絶望感たるや…

時械神
送りつけた壊獣を時械神メタイオンなどで回収して(ry
時械神は基本的に攻撃力0なので、素の打点の高さでダメージを補う。
サンダイオンなどのバーンも併用すれば1ターンキルも夢ではない。
前述の列車にも容易に出せるレベル10という事で採用される場合があり、またミチオンとグスタフを絡めた1キルを狙う上で先述の通りレベル10のジズキエルが素材としてちょうど良いため【時械Sin壊獣列車】という闇鍋状態になっていることも…

霊魂
送りつけた壊獣を霊魂鳥神で回収 (ry
こちらも妖仙獣同様送りつけた壊獣を自力で回収できる上に、自分の場にも壊獣を出しておけば瞬間火力の底上げと同時にエンドフェイズ時のバウンスでがら空きになるフィールドの押さえとしても機能する。
レベル8で統一させやすいのでトレード・インやランク8も採用しやすい。

召喚獣
6属性全ての壊獣が存在するため、平時は除去カードとして扱いつつ攻めのタイミングで各属性の召喚獣モンスターの融合素材に活用する。

アルバスの落胤
召喚・特殊召喚成功時に手札1枚を捨てて自分と相手モンスターを素材に融合召喚するモンスター。
現状のアルバスを素材に指定する融合モンスターの内5種は、「攻撃力2500以上」(バスタード)、「レベル8以上」(ブリガンド)、「このターン特殊召喚されたモンスター」(スプリンド)、「光属性」(アルビオン)、「闇属性」(ルベリオン)をそれぞれ指定する為、対応する壊獣を用意すれば対象外のモンスターを除去しつつ素材に変換が可能。
残る3種の内2種の「融合・シンクロ・エクシーズ・リンク」を要求するミラジェイドと「ドラゴン族」を要求するアルバ・レナトゥスも、融合召喚を行う効果を持つアルビオンかルベリオンを経由すれば出せるため、壊獣とアルバスの2枚だけでリンドブルム以外のアルバス融合体にアクセス可能。
この相性を買われてかアルバスの落胤をテーマにしたストラクチャーデッキにてサンダー・ザ・キングが再録された。


急げ! 奴らが上陸する前に追記・修正するんだ!

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最終更新:2023年11月28日 22:06

*1 VSシリーズのメカゴジラはゴジラに敗北したメカキングギドラをサルベージし、それを元に建造された。