織田秀成/仮面ライダーヘラクス

登録日:2015/11/09 (月) 02:49:08
更新日:2024/03/03 Sun 22:12:17
所要時間:約 20 分で読めます





大和!俺達は自由を勝ち取るためなら、たとえ独りになっても闘う!!



織田秀成(おだ・ひでなり)は『劇場版 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE』の登場人物。

演:小林且弥



概要


23歳。巨大隕石落下とその隕石から発生した地球外生命体『ワーム』の侵略により人類が滅亡に瀕している劇場版『カブト』の世界において
実質上社会の支配者となった対ワーム組織『ZECT』に所属していた青年。しかし、自由を奪うZECTの支配体制に反感を抱き組織から出奔。
組織と袂を分かった同志たちと共に反体制組織『NEO ZECT』を結成、そのリーダーを務めている。

ZECTの開発した人類防衛の切り札・『マスクドライダーシステム』のひとつカブティックゼクターに選ばれし有資格者であり、
仮面ライダーヘラクスに変身する。組織に反逆後もライダーとしての装備はそのまま用いている。

性格は少々粗野だが裏表のない直情径行な熱血漢。
何よりも『自由』であることを求め、自分を押さえつけようとする存在には決して譲歩せず牙を剥く反骨精神の持ち主。
ZECTに所属する者を『ZECTの犬』と呼び、心底軽蔑している。
その頑なさは目の前でかつての同僚である大和鉄騎/仮面ライダーケタロス土下座して組織に戻るよう頼んでも一向に心を許さず踏みつけで返す程。

変身せずとも身体能力は抜群。生身でマシンガンの一斉射撃を回避するほどの体術に加え、バイクの運転にも長ける。
酔狂で好奇心旺盛なところがあり、行動の基準は純粋な理合よりも好き嫌いか?面白い面白くないか?が多くの比重を占めている。
何事も即断即決で大胆に実行へ移す姿勢から仲間の人望も篤く、周囲を巻き込んで引っ張っていくカリスマ性の持ち主。
かなり荒削りではあるが、集団のシンボルという点ではリーダーたる器量を備えている。

冒頭でのZECTNEO ZECTの抗争の最中、ふらりと現れ自身の腕を売り込んできた不審な男・天道総司仮面ライダーカブトに対しても
腹に一物抱えていることを見抜いた上で天道の見据えている途轍もなく大きな『何か』を見極めるために
疑うことなく彼をNEO ZECTの用心棒として迎え入れ、仲間同然の信頼をかける豪胆さを見せた。
曰く、「あいつの瞳には…俺を惹きつける闇がある…」。

このように個人単位の付き合いで見るなら『いい奴』と呼べる面も多分にあり、
純粋な敵かバレバレのうそつき野郎だらけの劇場版限定ライダーの中では終始主人公である天道の味方であったことからも
彼を善玉ライダーとして捉えているファンは少なくない。

だが、NEO ZECTという組織そのものが本質的に人類を疲弊させるだけのガンでしかないうえ、
自由を求める情熱も中盤『天空の梯子』乗っ取り作戦を境にZECTの後釜に居座り社会の頂点に立つという野心にすり替わってしまっていた。*1
そうした点から『自由と身勝手を履き違えた視野の狭い男』・『所詮は天道と利害が一致しただけの跳ねっ返り』
…とドライな評価を下す向きも一定数存在する。




NEO ZECT

荒廃した世界を統率するZECTの支配を嫌い、織田が自身に賛同した仲間たちと共に旗揚げした反体制組織。
当然ながら規模はZECTとは比較にならない程小さく、
構成員たち(織田曰く『兵隊』)は普段は一所に固まることなく三々五々、野に下って散発的に活動している。
時は世紀末、ディストピアと化した社会で巨大権力に抗うレジスタンス…というと聞こえは良いが、
実体はなんであれ権力による統治を否定する武装アナキスト集団でありれっきとしたテロリストである。

一応ZECTがドス黒い本性を隠していたのは事実だが、彼らは別にそれを覚ったから離反したわけではなく、
単にエラそうな奴から指図されるのが息苦しいから反抗しているだけであり、確たる理念やZECT打倒後の構想を持っているわけでもない。
人類が一致団結しても乗り切れるかわからない未曾有の危機を前に主張の違いで内部分裂を起こす姿ははっきり言って愚の骨頂、
スパロボとかでよくある『人類同士争ってる場合じゃないのに!』を地で行く大局の見えていない困った輩である。*2

実際作中でも良心の象徴として描かれている加賀美新仮面ライダーガタックから
『自由の為とか言って好き勝手なことをやってる連中』と批判されているほか、
彼らの用心棒になった天道も明確に「NEO ZECTは俺が潰す」と宣言しており、あくまで自身の目的達成のために協力者を装っていただけで、
彼らに対する仲間意識や共感などは欠片も持っていなかったようである。

…一応*3ZECT離反後もワームと戦ってはいるらしい。



主なメンバー



◆北斗修羅

23歳。NEO ZECTの女闘士であり、織田の側近的存在。女子プロのリングネームみたいなスゲェ名前は誰もが一度はツッコむ。
一人称は『俺』*4苛烈な気性で自由への渇望からか組織を過激な行動に駆り立てる武闘派。
ZECTからの追討から逃げ隠れする日々に苛立ちを募らせている。ZECT最大の機密『天空の梯子計画』の乗っ取りを切り出したのも彼女。
戦闘時はライフルスラッグ弾使用のショットガンを愛用しているが、
ライダーはおろかネオトルーパーの装備以下の火力しかない銃をわざわざ使ってる意味は不明。多分ZECTの仲間を傷つけたくないんだろう。
4年前スーパー弁護士の元秘書で、5年後は1000回放送記念回でヤミーと戦った。




トンボ型マスクドライダーシステム・ドレイクゼクターの資格者。
民間人上がりで、腕利きのメイクアップアーティストという異色の経歴を持つ。
荒れ放題の世の中ゆえ現在は休業しているが、かといってワームとの戦いに積極的というわけでもなく、
『風のように自由に生きていきたい』という儚い望みを燻らせながら生きている。
自身を戦力に組み込もうとするZECTを疎んでNEO ZECT入りしているものの
織田のように自分から権力者に楯突こうとまではしないため、基本的にいつも物憂げで士気が低い。
『女は花』がモットーのフェミニストでもあり、同志の修羅にも好意を寄せていた。
しかし、皮肉にもその修羅に裏切られ、彼女の息がかかったトルーパーが斉射した凶弾に斃れる。
風にあこがれた男の、あまりにもあっけない最期であった。*5



◆ネオトルーパー

NEO ZECTの汎用戦闘チーム。ZECTにおける『ゼクトルーパー』にあたる。
ZECT時代はアリを思わせる黒一触のフルフェイスヘルムとBDU(バトルドレスユニフォーム)に身を包んでいたが、
ネオトルーパーは装備の色をシルバーに塗り替え、所々にブルーのラインが入っている。
また、右腕にはドレイクスレイヤーマシンガンブレードに加え左腕には小型ミサイルの直撃にも耐えられるシールドユニットが装備されている。
修羅に率いられドレイクを射殺したトルーパーの一団にはゼクトルーパー以外にもまばらにネオトルーパーが混ざっており、
彼女以外にもZECTの密偵が結構な数紛れ込んでいた様子。自由を気取って統率を疎かにしたツケといったところか。







天道!お前は『天空の梯子』へ行け!

お前は!?


あいつらみんなやってやる!…俺が地上を制し、お前は天を制するんだ!!

…面白い!


お前らの相手はこの俺だぁ!!


『HENSHIN』
『CHANGE…BEETLE!!』


仮面ライダーヘラクス


スーツアクター:大岩永徳(現・永徳)

身長:197cm
体重:100kg
パンチ力:4t
キック力:7t
走力:100mを5.4秒
ジャンプ力:ひと跳び37m

織田が銀色カブティックゼクターを右手首のライダーブレスに装着することで変身する白銀の仮面ライダー。複眼は赤。
ゼクターの変身コールは『CHANGE BEETLE』でカブトと同様。ただしあちらと異なり一拍開く。
モチーフとなった昆虫はヘラクレスオオカブト。2本角のうち頭の角より胸角が長いという特徴を反映して、
仮面も頭頂部とアゴの先端から大小2本の角が生えており、正面から見ると水滴・側面から見ると三日月状のシルエットとなっている。
スーツの大部分はカブトのライダーフォームと酷似しているが、他のカブティックゼクターで変身するライダーと共通の特徴として
右肩に鋭利なブレードを備えたショルダーアーマーを装備しているほか、変身が完了した時点で既にライダーフォーム相当の形態であり、
マスクドフォームからキャストオフする二段変身システムは搭載されていない。 また、非・ベルト変身であるためベルトのデザインはゼクトバックルである。

織田の旺盛な闘争心を反映した荒々しい格闘戦を得意とするが、その一方で強力な複合武器であるゼクトクナイガンを装備しており、
レンジを問わない攻撃が可能なバランス型のライダー。また劇中では変身後に愛車・マシンゼクトロンを駆るシーンこそないが
バイクの運転テクニックにも長けているという設定があり、
事実織田は天道共々マシンガンの弾幕を掻い潜って敵地をバイクで突っ切るという離れ業を見せていた。

劇中では冒頭の抗争で大和の変身した仮面ライダーケタロスと互角の勝負を繰り広げたほか、
天空の梯子乗っ取り作戦では内通者の裏切りにより絶体絶命の窮地に陥りながらも天道を先に行かせ、
自身は地を制する殿として、矢車想仮面ライダーザビーを真っ向勝負で切って落とすなど大健闘を見せた。


装備


カブティックゼクター&ライダーブレス


ZECTのマスクドライダー、ケタロスヘラクスコーカサスの変身資格者がそれぞれ用いる変身ツール。
右手首に装着するブレスレット『ライダーブレス』に自律メカでもある昆虫型コア『カブティックゼクター』を接続することで変身が完了する。
ブレスは同じくZECTのライダー、ザビーが変身に用いるものと基本構造はほぼ同じだが色が異なり、キャストオフ機能が無い。
またカブティックゼクターは各ライダーと同じカラーの彩色とモデルとなったカブトムシを模した頭部デザインが特徴だが、
それ以外のデザインは共通している。玩具では1つの基部に3種類の頭部パーツを付け替えることで3人分の変身玩具として遊べる。
オート変身機能が備わっているのはコーカサスのものだけで、ヘラクス(ケタロス)のものはゼクターがブレスに留まった後、手動で廻して変身する。


ゼクトクナイガン


ヘラクスの標準携行している万能武器。主な運用法で差別化されてはいるが、ケタロスやコーカサス(『ディケイド』でだが)も装備していることから
専用武器と言うわけではなくカブティックゼクター系列の3ライダーにZECTが支給した共通の装備だと思われる。

外見はカブトの専用装備であるカブトクナイガンのリペイント(赤い部分がカッパーカラーに変更されている)でそれ以外の機能・性能は同じ。
イオンビームガンであるガンモードと銃身をグリップに持ち替えてとして使うアックスモード
さらに鞘である斧頭部分から刀身を引き抜いてのクナイモードの3種類の用途に使い分けが可能。*6
クナイモードにすると刀身側面にZECTのエンブレムが横一列に3つ刻まれている。
ヘラクスはガンモードによる射撃/アックスモードによる斬撃と距離に応じてきちんと使い分けており、
世代を問わず※劇中未使用な設定だらけの仮面ライダーの中では玩具のポテンシャルをきちんと引き出している感心なライダーである。

劇場版とはパラレル扱いのTV版本編においても、終盤で登場した擬態天道/仮面ライダーダークカブトの装備として登場している。




マシンゼクトロン


ベース車種:ホンダ・CBR1000RR

全長:2070mm
全幅:740mm
全高:1160mm
最高時速:400km/h(通常時)

各マスクドライダー共通の量産型バイク。フロントカウルにはそれぞれのライダーの紋章がプリントされている。
基本的な性能はカブトの専用マシン・カブトエクステンダーと同様だが、キャストオフ機能はオミットされている。
劇場版ではヘラクス用ドレイク用がZECTから強奪され、NEO ZECTにて織田・風間両名の交通の足として使われている。
ただし、ヘラクス用は変身後には運転されていない。
後述の玩具付属パーツを見るに、ケタロスコーカサス仕様のゼクトロンもあるはずである。


必殺技


コーカサスはハイパーゼクター装備時にライダーキックを放っており、
カブトと系列の近いガタック武器を使った必殺技とは別にライダーキックを使えるのだが、ヘラクスやケタロスがどうなのかは不明。

◆ショルダータックル


右肩部のブレードにタキオン粒子波動を送り込みそのまま体当たりする。サソードのライダーフォームに搭載されていた機能だが、
カブティックゼクター系列のマスクドライダーにも全員標準搭載されている。ただしどれも劇中未使用。
ちなみに、『超全集』・『週刊仮面ライダー』等の記述を見る限りでは
カブティック系3ライダーは全員ショルダータックルが得意技だそうである。
…劇場版ではたまたま遣わなかっただけで、実際はゴジラの『体内放射』くらいの頻度で繰り出してるってことでいいのかなぁ?



◆ライダービート


カブティックゼクター系列のマスクドライダーに標準搭載されている必殺技。
カブティックゼクターを180度回転させることで『RIDER BEAT』という電子音声のコールが鳴り、
ゼクター内で生成・貯蔵されたタキオン粒子を開放・チャージアップすることで一時的に腕力を大幅に上昇させる。

シンプルにそのままパンチを繰り出すこともできるが、このチャージアップ現象は手持ちの武器にも伝達させることが可能という特性があり、
ヘラクスはゼクトクナイガン・アックスモードの斬撃の威力をタキオン粒子波動で高める応用技として使用した。



◆アバランチブレイク


基本はカブト・マスクドフォームカブトクナイガン・アックスモードを使用して繰り出す必殺技と同じものだが、
ヘラクスにはマスクドフォームは無いのでライダーフォーム相当の状態で用いる。

本来同じ技でも腕力に優れるマスクドフォームの方が威力は高くなるのだが、
ヘラクスの場合『ライダービート』で腕力を瞬発的に超強化し、
同時に対象を原子レベルで破砕するタキオン粒子波動で斧刃をコーティングしているため
結果的にカブトのものより数段上の破壊力を有している。

片手持ちの初撃で相手の肩口に斧を引っ掛けるように食い込ませてから、一気にもう一方の手を添えて引き下ろし両断。
この一撃でザビーとの激闘に終止符を打った。





予期せぬ窮地を見事腕づくで切り抜けたヘラクスだが、NEO ZECTを陥れた内通者を追跡の途中で見失ってしまう。

その眼前に日食の闇と共に最強の刺客が訪れる。

一輪の青い薔薇を捧げ、厳かに蹲踞する黄金のライダー。

織田はその存在を風の噂に聞いていた。『彼と戦う者は、戦う前にすでに敗北している』という伝説を。




薔薇…!?黄金のライダーというのはお前か!




・・・



!!ウェェェェェ//ェぇぅわあっ!?





・・・




俺は…まだ…何も…してねえ…。



…天道ぉ…。お前が、いれば………。
























仮面ライダーヘラクス、織田秀成死んだ





だが、遠くから一部始終を視ていた天道総司は、その死を一顧だにせず、待望の標的の出現に目を輝かせるのだった。









玩具関連


作中での所属はどうあれメタ的な扱いはの3点セットなので、基本出るときは3体一緒に出るのが嬉しい。
劇中ではカブトドレイクザビーケタロスコーカサスと何気に多くのライダーと接点があるので、
ごっこ遊びをするためにもいろいろ揃えたくなる魔性のポジション。

伝統のソフビ人形『ライダーヒーローシリーズ』ではカブトシリーズ(通称RHKシリーズ)のEXナンバーとして
ケタロス・コーカサスと同時発売。3体の箱をケタロス・コーカサス・ヘラクスの順に並べると
それぞれのパッケージ写真が繋がり、3人揃ってポーズを取った一枚の写真になるという仕掛けがある。
ただ、角の長さの関係でヘラクスのみ箱のサイズが微妙に大きくなっており、箱自体はぴったりつながらない。
ソフビになっても反骨心旺盛な奴である。

装着変身シリーズでの劇場版ライダーのリリースはなかったが、関連商品である『キャストオフライダー(COR)シリーズ』にて
EXナンバー『劇場版仮面ライダー3体セット』としてケタロス・コーカサスと同梱販売された。

マスクドフォームの外装をライダーフォームのアクションフィギュアに被せ、ボタン一つで弾き飛ばしてキャストオフ!!
というギミックがキモのこのシリーズ、本来マスクドフォームの設定の無い劇場版ライダーにもこの玩具オリジナルのアーマーを用意するというフォローが。

デザインはカブトのマスクドフォームをリペイントしたものだが、
頭部にあたるパーツが無く、マスクドフォームでもライダーフォームの顔が丸出しになってしまうため、
金色のコーカサスや銅色のケタロスではどうしても違和感が生じてしまうのだが、銀色のヘラクスは同じく銀色のアーマーがしっくりとなじみ、
ある意味一番このエセマスクドフォームが似合うライダーである。別売マシンゼクトロンに乗せて遊ぶことも可能だが、
ゼクトロンがシルバーを基調としたバイクなのがまたヘラクスに非常にマッチしており、
おそらくTV版も含めて、最もゼクトロンが似合うマスクドライダーはヘラクスである。やったぜ!!*7
他の付属物としては、ゼクトクナイガンのクナイモード(おそらくケタロス用)とアックスモード(おそらくヘラクス用)がひとつずつ、
それぞれが腕につけるカブティックゼクター3種マシンゼクトロンに付けられるカウルパーツが3種。

また、後年S.H.Figuartsでも『カブト』シリーズのリリースが開始。
ザビー・ドレイク・サソードといったTV版のサブライダーを抑えてコーカサスに続き2008年12月、ケタロスと同時発売した。*8
銀一色なので塗りムラも無く、スッキリとした立ち姿が非常にスマート&スタイリッシュな逸品。
付属品は左右共通2種の交換用手首の他にはカブティックゼクターとゼクトクナイガン。
設定上仕方ないがクナイガンはアックスモード固定(カブトには2種付属)、コーカサスのような左腰に開いたハイパーゼクター接続用の穴も無い。



他作品における登場


仮面ライダーカブト(PS2)


2006年にバンダイナムコゲームスより発売されたプレイステーション2専用の格闘アクションゲーム。
神ゲーならぬ天ゲーとして仮面ライダーゲーム史上でも屈指の高評価を得た作品。
劇場版限定ライダー含め、作品内の全ライダー総出演という快挙を成し遂げており、
難易度「ふつう」以上でバスターモード・カブトルートをクリアすることでヘラクスも使用可能となる。
ケタロス・コーカサスが諸事情で代役となる中、ヘラクスのみ原作同様小林氏が声を当てている。
ゲームなら黄金のライダーも返り討ちにできるし、サバイバルモードで自由を勝ち取ることもできるぞ!

TV版と世界観がくっついてもZECTに対する敵意は相変わらずでZECT所属のライダーには刺々しい態度を取るが、
その一方でVSドレイクでは風間が敵に回ったことにショックを受けたり、
映画ではキャスティングの都合でちょろっとしかでてないサソードNEO ZECTに勧誘したり、
天道(カブト・ハイパーカブト)には戦った上でなお同志としてブレない態度をとったり…と織田の人柄を偲ばせる掛け合いが多い。
また、原作では全く描かれていないVSワーム戦では強い闘志をあらわにしている。

このゲームには選んだライダーを主人公に見立てたOP映像を流せる機能があり、
これで従来は雑誌用のスチール写真くらいでしか見る機会の無かったゼクトロンを駆るヘラクスの動く様を拝める。
必殺技は『ライダービート』(アバランチブレイク)。
原作と違いクロックアップ(ただし電子音声なし)を発動して急接近し叩き斬るという流れになっている。




仮面ライダーディケイド


パラレルワールドとメタ視点を題材にしたなんでもありここに極まれりの平成ライダー10周年記念作品。
第1期平成ライダーシリーズを象徴する『9つの世界』のひとつに『カブトの世界』もあるのだが、劇場版限定ライダーはそこには登場せず。
第26話で海東大樹/仮面ライダーディエンドがカードから召喚(カメンライド)する手駒として登場した。織田本人ではないフェイクだが、
『他人の言いなりになってこき使われているうえに、何の因果か犬猿の仲のケタロスと同時召喚される』という皮肉極まるシチュエーション。
しかも召喚された理由は『人の命がかかったアイテムをかすめ取ってに嫌がらせをする』ため。擁護不能なガチクズの走狗である。
(^U^;)「申し訳ございません、このような弟で」

この時点の主役ライダー・ディケイド自分とシンクロして動く各作品主人公ライダーの最強フォームを召喚できる最強形態・コンプリートフォームにチェンジ可能となっており、迫る2体に呼び出したるはなんとハイパーカブト。
ライダーイデオンガンことマキシマムハイパーサイクロンまとめてチリにされてしまった。『最強ライダーに倒される』点だけは原作通り。
…しかしこの話の舞台がよりによって『RXの世界』なので最強ライダーはむしろあいつ1人でいいんじゃないかな、とも考えられるかも…





余談


織田信長の弟で同名の戦国武将がいる。織田本人はむしろ破天荒な面から創作全般の信長像をフィーチャーしてる感がなきにしもあらず。
…それにしても平成ライダーシリーズは本当に織田信長が好きだな。


◎ヘラクレスオオカブトモチーフのライダーには、彼以前に押しも押されもせぬ主人公ライダーにして
平成シリーズ屈指の愛されキャラ ウェ(0w0)ーイ!! …こと仮面ライダーブレイドが居り、それがヘラクスの地味さ不遇さにも拍車をかけている感がある…
同じ熱血漢ではあるが、一身上の都合で組織を裏切った織田
組織が壊滅した上にお偉いさんのルラギリに遭ってもルラギル側には決して回らなかった剣崎は対照的である。
なお、ネタではいっしょくたにされがちだが見比べてみるとマスクのデザインラインは別物である。


◎『カブト』劇場版限定ライダーのカラーリングはオリンピックのメダルがモチーフ。ヘラクスは2等賞の銀。
個性的なの間に挟まれてイマイチ知名度に恵まれない感のある彼だが、NEO ZECTという集団においてはカリスマ溢れるトップであった。
また、3ライダーのスペックもの順に設定されていたりする。ヘラクスも数値の上ではケタロスよりちょっぴり強い。


◎変身→即・ライダーフォームのヘラクスには無用のギミック故、劇中では披露されないが、
『仮面ライダー ライダーマスクコレクション』ではカブトのキャストオフ時に見られるような
アゴのヒンジを支点にホーンが持ち上がるギミック捏造盛り込まれている。
とても珍しい眺め…というか角のボリュームがえらいことになっている。絶対オートで持ち上げられんわこれ…


◎上述のようにコーカサスにあっさり敗北してしまったヘラクスだが、『カブト』放送時に流行していたSEGAのアーケードゲーム『甲虫王者ムシキング』においてヘラクスのモチーフになったヘラクレスオオカブトは最高レアリティである強さ200の金レアであり、強さ180の銀レアだったコーカサスのモチーフ・コーカサスオオカブトを上回る強さとして設定されており、この企画のようにヘラクレスがコーカサスに勝利するケースは見られる。ちなみにケタロスのモチーフになったケンタウルスオオカブトは銅レアどころか強さ140のノーマルカードだった

















ついに俺たちNEO ZECTはアニヲタWIKIで自由を勝ち取ったぞ!!

画像出典:劇場版 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE
劇場版「カブト・ボウケンジャー」製作委員会
© 2006 石ノ森プロ・ADK・テレビ朝日・東映


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最終更新:2024年03月03日 22:12

*1 ディレクターズカット版では出撃前に織田が野心的な演説により仲間を鼓舞するシーンがあり、より一層わかりやすいものとなっている

*2 表向きはZECTもきちんと社会秩序維持に努めており、一般市民がZECTの圧政を非難する描写が全くないというのもそれに拍車をかけている

*3 ゲームでの織田の対ワームの反応から。映画ではワームの脅威が冒頭を除くとほとんど描かれていないので不明

*4 あるシーンで激昂して「私」に戻ってるあたり、どうもこのキャラは「作ってた」っぽい

*5 『いやしくも仮面ライダーがモブ戦闘員の銃撃で死ぬ』という彼のあんまりな最期についてはいまだに百家争鳴である。

*6 ダークカブトの物はそんなことはないのだが、資料によってはヘラクスはアックス/ガン、ケタロスはクナイモードしかそれぞれ使えないとするものもある

*7 これに限らず銀色+シャープで主張の少ないデザインも相まって、ヘラクスはSFっぽいメカとの親和性がべらぼうに高い。ライドシューターとかジェットスライガーとか…

*8 これには先んじて発売していたカブトの素体を大部分流用できるという大人の事情もあるのだろうが