ガンダム・バルバトス

登録日:2015/10/30 (金) 00:09:59
更新日:2024/04/18 Thu 19:46:49
所要時間:約 30 分で読めます






そうだ…俺はその場所が見たい…!
お前はどうだ…「バルバトス」!!



出典:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第1話


機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に登場するMS。
同作品の主人公機。


型式番号:ASW-G-08
所属:鉄華団
全高:18.0m(第1~第5)→18.8m(第5地上~第6)→19.0m(ルプス)
重量:28.5t(第4)→30.5t(第6)→31.2t(ルプス)
動力源:エイハブ・リアクター×2

機体デザイナー:鷲尾直広






◆機体概要~蘇りし悪魔~

300年前に勃発した大戦争「厄祭戦」の時代に開発された白のトリコロールの機体。
ガンダム・フレーム」を内部骨格として使用したガンダム・フレームタイプの8番機。

厄祭戦の後にどういう経緯を経たのかは不明だが、火星の砂漠地帯に放置されていたものを民間警備会社CGSの社長・マルバ・アーケイが発見・回収。
転売を狙ったマルバによってコクピット内のシート部を引き抜かれ(コクピットそのものは付いたままなので最低限の増設のみで再起動が可能だった)、
高出力のエイハブ・リアクターを基地の動力源として利用されていた。
そしてギャラルホルンの襲撃に際し、オルガ・イツカの独断によって、三日月・オーガスをパイロットに長き時を経て再起動を果たす。

ガンダム・フレームタイプの中でも汎用性に重点を置いて製造された汎用型の機体であり、現代のMSのパーツや装備も問題なく使用できる。
300年も経過しているが故の各部の不調を鹵獲した敵機装備などによって補っていく「段階的に進化するガンダム」。
パーツが追加されるたびにOP映像も微妙に変わっていたりする。

操縦には有機デバイスシステムによる交感を必要としており、無くなったコクピットシートの代わりにモビルワーカー(以下MW)
コクピットシートを流用し、それに搭載されている阿頼耶識システムと同期させることで三日月にも操縦が可能になっている。
ただし、脳内に直接情報が送り込まれてくる阿頼耶識システムはただでさえ負担が大きく、MWよりも遥かに高性能なバルバトスはその負担もMWの比ではない。
装備品が少なくなっている分、管制情報が低負荷な筈の第1形態ですら、初搭乗時に三日月は鼻血を大量に噴出した上に、戦闘終了後に昏倒してしまった。まさに「悪魔」との契約である。
後に阿頼耶識の手術を三度受けている三日月に合わせ、阿頼耶識のリミッターをギリギリまで緩めているため、事実上三日月にしか使えない機体になってしまっている。
それを示す描写として、一度ダンテ・モグロが運送目的で搭乗した時には機体接続直後に卒倒して死にかけている。

また、そこまで苛烈な負荷をパイロットに与えるほどリミッターを緩めてもなお、通常時のバルバトスはフルスペックを発揮しているわけではない。
一期最終話では、ラスボスの発言にキレた三日月がバルバトスそのものにかけられていると思しきリミッターを解除し、阿頼耶識の反応速度で上回る敵を翻弄するほどの機動力を発揮した他、
二期のハシュマル戦でも三日月の手でリミッターを解除されて本来の仮想敵であるMAキラーとしての本領を発揮し、一騎打ちでハシュマルを破壊する驚異的な性能を見せた。
なお、リミッターを解除したバルバトスはツインアイが赤く輝く。その荒々しい戦い方やシルエットも手伝い、リミッター解除状態のバルバトスはまさしく悪魔である。
しかしその分反動も激しく、最終的に三日月は半身をバルバトスにもっていかれることとなった。

なお、厄祭戦の後に技術が廃れてしまった為か、本作の世界観においてはビーム兵器が存在せず、装甲技術的に銃火器が決定打にならないため、ビームライフルビームサーベルはおろかバルカンすらないという割と珍しい機体。
というか「固定武装が無い主役ガンダム」は制作史上(アニメ作品では)初。
また何度か改修されたとはいえ3クール以上の作品で後期主人公機と交代しなかった主人公機は∀ガンダム以来であり、富野由悠季作品以外では初。


名前の由来はソロモン72柱の一つ、「バルバトス」。
ガンダム・フレームタイプは全機が72柱の名称を冠しており、序列と型番も一致している。作中のコンソールにもバルバトスのシジル(魔法陣)が映っている。
なお、悪魔としてのバルバトスは「絶望」「残酷」「無慈悲」「悪意」「苦難」「損失」「野心」を司っているとされる。
まさに三日月の境遇や戦いぶりを象徴しているように見えるが、ただのこじつけや気のせいだと思いたい。

一方、アニヲタ的には某アナゴを思い出してしまうためか、ニコニコ動画内では、
「ビーム兵器なんぞ使ってんじゃねぇ!」「オールレンジ攻撃に頼るザコどもが!」「バリアフィールドだと!?貧弱すぎるわ!」「男に不殺の二文字はねぇ!」というコメントが多く出ている。
そして遂には「君をぶち殺すガンダム」というタグが付けられ、バルバトスの大百科記事へ転送されるようになってしまった。


◆各形態


【第1形態】



出典:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第4話

ギャラルホルン襲撃の際に緊急的に起動した当初の形態。
碌に修理もされていなかったため、各部の装甲に経年劣化が見られ、両肩のフレームは剥き出し。
左腕の装甲は被覆面積が多く、ガントレットが装着されている。ちなみにこの装甲は本来の物では無い。
この状態でも最新鋭機のグレイズ・フレームとほぼ等しいポテンシャルを保っており、パイロットの操縦技術如何では互角以上に戦うことができる。
後に鹵獲したグレイズの装甲を左肩に装着している。

【第2形態】



出典:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第5話

鹵獲したグレイズの肩部装甲を両肩に取りつけ、白と青のナノラミネート塗料で塗装した姿。


【第3形態】


出典:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第7話

戦闘中にパージした左前腕部のガントレットの代わりとして、鹵獲したワイヤークローを装着した姿。
バックパック両側に配されているサブアームはこの形態から本格的に使われ始めた。


【第4形態】


出典:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第11話

厄祭戦当事に運用されていた姿。本編登場は中盤の開始頃だが、ガンプラでは当初から情報が開示されていた。
テイワズのデータベースに残されていた当時の資料を元に、歳星の技術者達によって再現された。
機体の重量バランスが改善され、リアクターの出力も向上しており、三日月が実感出来る程のスペックアップを果たした。
他メディアでも大抵この形態で登場することが多く、「バルバトスといえばこの形態」と思う人も多いのでは?


【第5形態】

モンターク商会から提供された物資と、それまでの鹵獲品を使い、対高速突撃機を前提としたチューニングが施された状態。
胸部には敵の攻撃を受け止めるためのリアクティヴアーマー(爆発反応装甲)を、両腕部には武器接続式のガントレットを装着。
両腰部サイドスラスターは鹵獲したシュヴァルべ・グレイズの大型スラスターに換装し、機動力も大きく向上している。


【第5形態 地上戦仕様】

タービンズのメカニック、エーコ・タービンの地上仕様プランの元、損傷したシュヴァルベスラスターを外し、脚部装甲を改修した、第5.5形態とも言える形態。
足先は蹄からハイヒール状になり、重心を上げて接地面積を敢えて減らすことで、安定性と引き換えに機動初速を上げる試みがなされている。腕部武装も変更。


【第6形態】


出典:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第25話

「最終決戦」に備えた重装型。
第5形態をベースに、胸部に追加装甲、肩部に強奪したグレイズリッターの肩部装甲を装着。23話時点では胸部装甲が未装着の第5.75形態で運用された。
シュヴァルベスラスターは完全に駄目になってしまったため、代わりに可動域を広げた小型のスラスターを装備。
火星で目覚めた時の痩せ衰えた姿は、最早微塵も感じられない。


【ルプス】


出典:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第28話

エドモントンでの戦いを辛くも勝ち抜いたバルバトスはその後も鉄華団の最前線に立ち続け、やがて鉄華団だけの力では修理が困難な状態にまでダメージが蓄積されてしまい、歳星でオーバーホールがなされた。
その際に、これまでの戦闘データを反映してより三日月とのマッチングを密にするため再構築されたのが「ルプス」である。
構成は第6形態を継承しているが、嵩増しされた脚部とのバランスを取るために腕部も延長され、肩部装甲には鉄華団のシンボルマークが刻印されている。
更にはその重量増加分の出力上昇を目的として、手首と脹脛に補助コンデンサーも増設。
被弾時の衝撃を受け流す目的で、装甲形状はより曲線的になっており、各部にメンテナンスハッチを追加したことで整備性も向上。
前腕部の武装は固定式ではなくなり、換装や緊急パージがしやすくなっている。
「ルプス」はラテン語で「」の意。バルバトスには無縁そうな「自由」と「正義」のガンダムが持つライフルと同じ語源である。


【ルプスレクス】

モビルアーマーとの戦闘で甚大な損傷を受けたバルバトスルプスは再度、歳星でのリフォーマットが行われた。
そうして転生したのが「ルプスレクス――狼の王」である。
その姿はルプスのスマートなシルエットから一変して逞しいワイルドスタイルへとビルドアップしている。
特に前腕部と足がさらに巨大化(特に手)、テイルブレードを中心に戦うようになったため人型の範疇をやや逸脱している印象を持たれる。
リミッターの完全開放を経た阿頼耶識システムに合わせて理論上の限界値まで高められた反応速度に耐えられるだけのタフネスを持ちながらも、関節部の挙動を三日月の感覚に同調させる繊細な調整がなされている。
三日月用に特化しているため汎用性は低くなっているが三日月以外が使用することもないため全く問題なし。

また、ルプスレクスへの改修を進める段階で三日月がすでに右半身が感覚喪失に陥っているため、三日月を搭乗させやすいように、胸部の上部から乗り込む方式だったコクピットを、胸部前面から乗り込む方式へ変更されている。
極端に肥大した腕部は凄まじい膂力とウエポンプラットフォームとしての器用さを併せ持ち、背部にはモビルアーマーから回収した装備も増設。
過剰なまでのその力は、もはや「」というよりも「暴君」と形容した方が似合うかもしれない。
並のパイロットでは全く歯が立たず瞬殺されるのみという圧倒的な戦闘力は、ギャラルホルンにも脅威的と思われている。


◆基本装備・武装

●背部マウントアーム
バックパックスラスターの両側に配置された折り畳み式アーム。各種装備の保持や、武装展開の補助に使われる。
原形仕様では最下部が3つに割れて爪になる。
ルプスでは構造が簡略化され、最下部の装甲が開いて小型化された4本爪が飛び出すタイプに変更。
見た目よりも頑丈でワイヤー射出機能を有しているためリーチも長く、装甲が抉れたMSに止めを刺す位の事は出来る。

●高硬度レアアロイ・メイス
MSのフレーム素材と同じ高硬度レアアロイで成形された長柄の戦棍。イメージイラストでもよく描かれているバルバトスの象徴的武装。
武器種としては柄頭が薄板四枚の出縁で構成された長柄のプレートメイスといった所。柄頭の後部にはスラスターが付いていてスイングの加速などを補助する。
柄は柄頭に近い半分だけが伸縮可能で背中にマウントする際はこの機能で縮めてマウントしている、ただし劇中では伸縮を行ったシーンが無いので忘れられがち。
一度モーメントが付いてしまえば重装甲の機体でもまず防げず、クリーンヒットすればマン・ロディのコクピット装甲すら搭乗者ごと鉄屑に変える。
更に柄頭の先端部には巨大な杭打ち砲が仕込まれており、使い方は難しいがピンポイント攻撃も可能。障害物に突き刺して機体を固定する事も出来る。杭は一発こっきり。
これ程の長く重い得物を手にしておきながら、片手斧のグレイズと互角以上に打ち合うバルバトスのパワーたるや推して知るべし。

元々はバルバトスの緊急使用を想定していたマルバが用意していたもので、予備も含めて数本のストックがあったのだが、三日月はしょっちゅう投擲したり、敵機に突き刺したまま離れていく事が多く、
ついに地球低軌道上での戦いで最後の1本が失われてしまった。
……が、1期最終回、なんと道中で損失したメイスが火星と共にラストカットを飾り、やはりこの作品の象徴であることを存分に示した。

●300mm滑腔砲
宇宙空間での使用を前提とした大型砲。基部には60mm機銃も併設されている。こちらもマルバによって数本がストックされていた。
背部に装着して携行する際には砲身を外して折り畳み、機銃ブロックを縮めて収納形態を取る様になっている。
弾倉1つに12発装填されていて薬莢は燃尽式で、針の様な徹甲弾芯が弾体として撃ち出される仕組みとなっている。
設定としては現実の戦車砲の滑腔砲の一部を改変した物(砲弾のAPFSDS弾の説明からサボとフィン周りの説明を削っただけ)。
バルバトスのパワーなら片手持ちでも狙撃が可能で、バックパック連結式のサブアームで支持する事で格納・展開・照準をスムーズに行える。
命中率より破壊力に重きを置いている……とはいうが、三日月と昭弘は事実上初の宇宙MS戦でもバンバン当てていた。

対MS戦では余程条件が良くないと有効打にはならない(入射角がどんぴしゃの接射でやっとグレイズのコクピット装甲を貫けるレベル)。
しかし直撃させればグレイズ級ならあっさり「転ばせる」事が可能なので、援護にはもってこい。
三日月クラスの超人的な腕を持つパイロットが扱いに慣れれば、推進部・武装などの弱点に直撃させて戦闘不能に追い込むことも不可能ではない。

本来なら「滑腔砲(かっこうほう)」が正しい表記の筈だが、当初は一貫して「滑空砲」表記。かと思えばガンプラの説明書では「ライフル」、EXVS登場時は「滑腔砲」になっていたりと表記ブレが酷かった。
その後、後発の各種ムックで「滑腔砲の誤植」であった事がようやく判明した。



◆劇中の活躍


ゲームでの活躍


Extreme vs.シリーズ




ガンダムブレイカー3
プレイアブルガンプラとして第4形態が参戦。設定通り、内蔵のオプションは持たない。
武器は滑腔砲(ロングライフル)、太刀(サーベル)、メイス(ランス)が登場。メイスには専用の「槌連続攻撃」「突進射出」なるモーションが設定されている。
バルバトスの力任せに振り回し、叩きつける戦闘スタイルとメイスのパイルバンカーギミックを再現した攻撃だ。
滑腔砲は本来別売りだが、ゲーム内のショップではキットに同梱されている。
各パーツを換装強化するシステムにマッチした機体と言え、カスタマイズコンテストも開催された。

後にDLCにて第6形態、次いでルプスが追加。ガンプラという設定ではあるが、自分で操作できる機体としてはこれが最速となる。
武器にはレンチメイス(大剣)、ソードメイス(アックス)、ツインメイス(ダブルサーベル)が追加。メイス同様、それぞれに専用の特殊攻撃モーションが設定されている。
ルプス肩アーマーの鉄華団エンブレムはキットでは造形で再現されているが、ゲーム内ではマーキングとして処理されている。なので無地状態や他団体のエンブレムにすることも可能。
どの形態にもシールドが存在しないので、一式で組む場合でも他の機体からぶんどってくる必要がある。なんならグシオンでもいいだろう。


SDガンダムGジェネレーションシリーズ
何故か参戦作品が宇宙世紀0079~0096(DLC込でも0105)までの範囲である『GENESIS』において、無料DLCとしてバルバトスルプスが初参戦。
発売当時(2016年11月)はまだナノラミネートアーマーのビーム耐性が明らかになっていなかったためか、NLAは物理射撃軽減として扱われている。
性能は最高レベルに一歩及ばない程度だが、射程2まで届くソードメイスが防御ダウン特性を持つので先手役としては優秀。

『CROSSRAYS』では鉄血の本格参戦に伴い、第1~第6、ルプス、ルプスレクスまでの全ての形態に加え、隠しユニットとしてリミッター解除(最終戦での半壊状態)が登場。
また、バルバトスの全形態を生産登録するとOPパーツ版の阿頼耶識システムが入手可能。

第1は鉄血ステージ1で容易にGET登録が出来るが、武器がメイスしかないため使い続けるのは困難。基本性能もグレイズと同レベル。
ただし、第1も登録しないと上記のOPパーツの条件が満たせない事と、グループ派遣を使えば簡単に育つため、まずは第1を登録しておこう。
第2~第5の間は射程5まで届き、貫通特性を持つ滑空砲のおかげで使い勝手は良い。第5はリアクティブアーマーを持ち、実弾に対して追加でHPを持っているようなものだが、外れると防御自体が下がってしまう。
第6になると超強気限定かつ底力特性の大技「阿頼耶識リミッター解除」が追加されるが、滑空砲がなくなり射撃面が弱体化してしまう。
ルプスになると更に最大射程が下がるが、ルプスレクスになるとMPを消費しない覚醒武装であるテイルブレードが追加され、一気に射程が改善される。


スーパーロボット大戦30
2021年12月配信のDLC第2弾にて、ULTRAMAN、IMPACT組らと共に参戦。
無料DLCのお試しシナリオでのスポット参戦を経た後、ギャラルホルンとの交戦中に飛ばされたようであり、偶然共闘したドライクロイツに合流し、そのまま共闘することになる。
終盤から飛ばされて来たと思われ、最初からルプスレクスであり三日月も半身不随になった後である。
戦闘面は、一応遠距離攻撃はあるものの清々しいまでの近接特化。
当然ビームのダメージを軽減することも可能。
武装もほぼ格闘であり、格闘特化のパーツと格闘スキルを育成すれば、上記の打たれ強さも手伝って鬼神の如き活躍が出来る。

切り札として、気力150を超えるとリミッター解除して最強技の突撃が解禁されるが、
これら2ターンしか継続出来ず、3ターン目に強制解除されて気力は50に減少、同一シナリオでは使えなくなるという制約があるのが弱点か。
尤も本作はマルチアクションシステムを活用すれば2ターンもあれば充分敵軍を蹂躙可能なためこの制約はあって無いようなモノである。


◆GUNDAM EVOLUTION
2022年正式稼働のFPSゲーム。
先行体験プレイの段階でガンダム・バルバトスが解放されている。
本作では滑腔砲を使わず、メイスの振り回しと溜め攻撃の叩きつけ、前方への跳躍と太刀の斬り落としというコマンド配置になっている。
他機体が大なり小なり射撃武装を持つ中で唯一純粋な格闘機で、当然ながら射程も全機体中最低クラス。しかし本作の仕様として、格闘攻撃が当たると一定時間スタン状態になるため、バルバトスの攻撃には全て触れると行動不能になってしまう。
そのため物陰でメイスの叩きつけのチャージを溜め、敵機に命中させ即座に太刀で切り伏せるというムーヴが安定化。HPがゼロになるだけなら中破状態=味方からリペアを受けると復帰できるのだが、この攻撃は一気に大破まで持ち込めるので強制的に拠点から再出撃を強いられた。
G_Manewverは太刀による居合斬り三連続。直線でしか進まないが進路上にいる敵機を漏れなく切り伏せられるので、上手くいけば複数機を中破状態にもっていける。
ユニットスキンには第二形態を再現するものが追加された。

機動戦士ガンダム アーセナルベース
SEASON:01から第1形態と第4形態が登場。テストプレイ時は第1形態のみだった。
第1形態と第4形態では使用武器が異なり、第1形態ではメイス(遠距離はメイス投擲)、第4形態では太刀と滑腔砲を使用している。ステータスはカードごとに異なる。
特筆すべきはSEASON01の最高レアの一つの第4形態。近距離攻撃力はなんと580というすさまじい高さ。
これだけでも十分すぎるのに、リンクアビリティを発動すれば更に上がり、戦闘中に追加でコストを払うことで使用できるMSアビリティの効果でもっと上がる(ついでに機動力も上がる)。
更にこのカード自体のコストは4であり、いわば中コストなので上手く組み合わせれば比較的軽いコストで戦場に出せたり、火力を更に上げたりすることも可能。更に先述した攻撃力についてもこれ以上高い機体は高コストにしかない。
総じて最高レアにふさわしい、優秀なカードの1枚でインフレの激しい本作で常に最前線を張ったカード。

後にLX02からルプスが追加。最高レアがコストが高くなった代わりに近距離攻撃力とHPが非常に高い。
更に同弾の三日月と登録することで専用のリンクボーナス「狼の咆哮」により、近距離攻撃力とHPが更に強化される為、同時にデッキ入れておくべき。
MSアビリティは新たに追加された撃滅は高い火力によりそのまま撃っても強力な上に撃滅で倒した場合、相手の修理時間を15秒延長させるという凶悪な効果を持つ。
地形適応も水中以外苦手な面はなく、登場以来、上位のランク帯において、ほぼデッキに入っているカードとなっている。
インフレというのは恐ろしいものだ……。

更にLX02の後半から特殊レアリティのリンクステージレアにて、第6形態が追加。こちらも近距離攻撃力は高い。
戦術技はグレイズアイン戦での再現で装甲を外して武装がメイン武器がレンチメイスから刀に変わり、メイン武器しか使えなくなるが、近距離攻撃力が強化されるというもの。
使用にはSP3必要だが、戦術技の威力も高めで、更に本機体の地形適応によって威力が更に強化される。
MSアビリティはシンプルに相手にダメージを与える強撃であり、戦術技で近距離攻撃力を上げた状態で撃てば、更に威力は伸びる。
ただでさえ攻撃的なのに、本カードはリンクステージレアであり、リンクステージバトルでは、ルプスを超える攻撃力になってしまう。
こうなると、拠点だろうが、相手MSだろうがあっという間に突破してしまう恐ろしいカードとなっている。

このように、アーセナルベースにおいて、バルバトスはどの機体も何かしら環境に影響を及ばしている強力なカードとして登場している。


立体物

ガンプラはHG IBO(ハイグレード Iron Blooded Orphans)と1/100、1/100ハイレゾ版、BB戦士、MGで発売。
ROBOT魂も第4形態が発売、他形態用パーツが参考出品されている。




●BB戦士
親の血わけた 兄弟よりも かたい絆の 義兄弟
邪魔する奴は 拳でつぶせ 鉄華団よ どこへ行く
(コミックワールド最終コマより引用)

BB戦士No.401。商品名は『ガンダムバルバトスDX(デラックス)』。
実はノーマルSDとしてはフェネクス以来約2年振りの商品化だったりする(BFT除く)。
コンプリートセット同様に第1形態から第6形態を全て再現し、クタン参型も付属。
各形態ごとに出てしまう大量の余剰パーツや武器(太刀以外)をクタンに搭載できたり、クタンそのものもGディフェンサーよろしくバルバトスの背中に合体できたりと、BB戦士らしく非常にプレイバリュー豊か。
まさに「DX」の名に恥じないボリュームを誇る。
目のシールは瞳なし・通常瞳・悪役風三白眼の三種類が付属。
特に三番目は「人殺しの眼」「これバルバトスじゃなくて中の人だろ」と好評(?)を博した。「君をぶち殺すガンダム」の面目躍如である。
そして毎度ながらコミックワールド(取説付属の漫画)がシュール。


余談

第一話にてバルバトスは地獄から蘇る悪魔の如く、地面から出現している。
これは天から舞い降りる天使の如く上空から降り立ったガンダムエクシア(エクシアの由来は能天使エクスシアから)と見事に対を成している。
他にも無骨で荒々しいデザインに対しシャープで繊細なデザイン
戦いの代償に三日月の半身を奪ったバルバトスに対し右目と左腕を失いながらも刹那を守り続けたエクシア
数百年前のロストテクノロジーに対し数百年後相当のオーバーテクノロジーなど、色々と対照的になっている。
『鉄血のオルフェンズ』の企画構想自体が『機動戦士ガンダム00』と同時期に始まっていた名残だろう。

ガンダム40周年記念の企画として『ビルドダイバーズ バトローグ』によるガンプラ大投票が開催されていたが、そこでルプスレクスが1位に選ばれている。
本編では強敵と戦う機会のないまま終わったルプスレクスだったが、本来のパイロットではない(ヒロトが操縦している)ことやあくまでもガンプラによるバトルではあるものの、ついに映像作品で強敵と戦うルプスレクスが見られるようになった。
オルフェンズを最後まで見ていたファンは勿論、三日月役の河西氏や、ルプスレクスの最期の原画を担当した大張正己氏も喜んでいたようだ。






おい、バルバトス。あれはお前の獲物なんだろ?

……余計な鎖を外してやるから、追記・修正してみろよ。お前の項目……。

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最終更新:2024年04月18日 19:46

*1 ただしこれは作画ミスの可能性もある

*2 最終決戦前はむしろ一時脱退した団員にすら圧力がかかっており、ラスタル陣営が本気を出せば全員の逮捕処刑も不可能ではなかったと思われる。団長のオルガや他の機体も鉄華団は失っていて抵抗の手段がなかったこと、生存者達が逃亡の際にテイワズらの保護下に入っていたため下手に手を出すとラスタル側にも面倒な事態になった可能性もあり無理に捕縛する必要もなかったと思われる。