デマーガ

登録日:2015/10/27 Tue 15:48:26
更新日:2023/12/09 Sat 23:07:03
所要時間:約 5 分で読めます





デマーガはウルトラシリーズに登場する怪獣。
肩書は「熔鉄怪獣」


【概要】


身長:50メートル
体重:5万5千トン

ウルトラマンX第1話「星空の声」、第12話「虹の行く先」に登場した怪獣。

体の79%が溶けた鉄でできており、そのためか高い熱を持ち出現した際には周辺の川の水を熱湯に変えてしまったほど。
武器は口から吐く高熱の熔鉄熱線、背中から放つ火炎弾。

頭部の黄色い角は神経と熱源が集中しており弱点となっているが、
それでもかなりの硬度を持つため生半可な攻撃は通用しない(そのためぶっちゃけあまり使われていない設定だったり)。

その存在は古代から確認されており、八世紀に書かれた歴史書の「日本太平風土記」において、
鉄の魔獣「天目亜牙」として描かれ光の巨人に封印されたとする記述が残されている。
(この光の巨人に関する情報は一切不明。また公式サイトではこの巨人を「虹の巨人」としている)

XioからはタイプGとして分類されている。


【活躍】

第1話「星空の声」
梅沢市郊外の山中から突如出現し、Xioと交戦。
その際、大地によって頭部の角が弱点とされ攻撃されるも全く歯が立たず、そのまま市街地を蹂躙し破壊の限りを尽くした。
その後大地とユナイトしたエックスと交戦。

初めてのユナイトに混乱しさらに高所恐怖症を発症した大地のために全力を出せないエックスを圧倒するも、
大地を探すアスナを発見し攻撃しようとしたことから奮起した大地とエックスの反撃と
Xioの援護により形勢を逆転されエックスのザナディウム光線によってスパークドールズへと圧縮された。


第12話「虹の行く先」
別個体が登場。
以前と同様梅沢市郊外の山中で眠りについていたが、ある実験のためにギナ・スペクターにより覚醒され、再び市街地に現れる。

以前のようにエックスと交戦するも幾多の戦いを乗り越え成長した大地とエックス、
更にベムスターアーマーやゼットンアーマーの使用により翻弄され、圧倒される。
しかし、突如空から降り注いだ謎のエネルギーを浴びて……


ウルトラマンオーブ』第24話「逆襲の超大魔王獣」
夕暮れの繁華街にテレスドンやゴメス(S)と共に出現するが、
登場したウルトラマンオーブ(ハリケーンスラッシュ)と戦うことなく突然死してしまった。
実はある恐ろしい相手から逃げようとしていたのだが、既にその「相手」の毒牙にかかっていたのだ。

ちなみに、この再登場は田口監督によるもので、
デマーガを定番怪獣の1つにしたいとの考えのため。一部ファンからは「それってかませ犬にするってことじゃないですかー!」とか言われているが
後述するようにウルトラファイトオーブにも出演して活躍できたため今後に期待である。


『ウルトラファイトオーブ 親子の力、おかりします!』
1話にて再び登場。
今度はのっけから周りの迷惑も考えず現れオーブオリジンと互角に戦うが、
ライトニングアタッカーにフュージョンアップしたオーブに押され、アタッカーギンガエックスを受けた。
しかし突如として黒い霧のような"闇"になって"消滅"してしまった。

おそらく亡霊魔導士 レイバトスの手により復活を遂げた個体だと思われる。
なお、『ウルトラマンX』に登場した個体はいずれもスパークドールズになったり、グリーザに吸収されたりはしたものの死亡はしていないため、
他の個体の存在を考慮しなければ上述するマガタノオロチに殺害された個体ではないかと考えられるが、詳細は不明。
その場合「ウルトラ戦士に倒された亡霊を再び現世に復活させ給う」とか言ってジュダを復活させておきながら、デマーガやメカゴモラは関係ないということになるが


ウルトラマンタイガ』第17話「ガーディアンエンジェル」
セモン星人ミードがヴィラン・ギルドから盗んでクラカッチ星人に転売しようとした怪獣誘導装置を、ヒロユキを試そうと企む霧崎が念力で起動させた事で地中から出現した。
ヴィラン・ギルドと戦闘中のE.G.I.S.に襲い掛かろうとするも、タイガに阻止され、タイガブラストアタックで倒された。


ウルトラマンZ』第23話「悪夢へのプレリュード」
ウルトロイドゼロの起動に呼応する形で出現。
D4レイを排除しようとウルトロイドゼロと交戦し、後から出現したゴメスパゴスも合流して3対1で攻め立てる。
しかしクリヤマ長官(に寄生したセレブロ)がD4レイの発射を命じ、泣く泣く放たれたD4レイの直撃を受け、3体まとめて消滅させられた。


ウルトラマンブレーザー』第10話「親と子」
後述するベビーデマーガの悲鳴に呼応して火山より出現。
出現してすぐベビーのいる鬼涌谷へ向かうがそれは防衛隊が仕掛けた罠であり、電磁ネットで捕獲されて動けないベビーをミサイル攻撃の雨あられから身を挺して守り、アースガロンの一斉射撃も耐え抜いて一瞬の隙を付いて行動不能にさせるが、遂にはブレーザーのレインボー光輪からの冷気で氷漬けにされてしまう。
しかし、トドメを刺されようとした瞬間、ネットから脱出したベビーが駆け寄ってきて…

それまで凶暴なイメージしかなかったデマーガとは違い、子の悲鳴を聞きつけてその場へ向かう・身を挺して子を守ると子どもへの愛情が深いと言う新たな一面を見せた。
その為かこれまでのデマーガとは若干見た目が変化しており、ベビーデマーガの成長後を思わせる姿となっている。



ツルギデマーガ

肩書はデマーガ同様「熔鉄怪獣」

【概要】

身長:55メートル
体重:5万9千トン
ウルトラマンX第12話「虹の行く先」、最終回「虹の大地」、劇場版「きたぞ!われらのウルトラマン」に登場。

梅沢市にてエックスと交戦していたデマーガの別個体が、
宇宙から降り注いだ謎のエネルギー(後にダークサンダーエナジーと命名。)によって強化、凶暴化した姿。

背中に1対、腕に1対の計4本の剣のような刃が現れており、目も真っ赤に染まっている。

同じくダークサンダーエナジーを浴び弱体化していたとはいえ、
エックスのザナディウム光線の直撃にも耐えるほどの強固な皮膚をもっている。
武器は前述の刃と強化前同様口から放つ熔鉄熱戦だが、威力は段違いである。


【活躍】


第12話「虹の行く先」
強化後はエックスを圧倒し、前述のようにザナディウム光線も効かず、
さらにエックスはダークサンダーエナジーにより肉体が分解されつつあったため
大地とユナイトを解いたエックスをそのまま攻撃し消滅させ地中へと姿を消す。

その後は再び市街地に現れXioと復活したエックスと再度交戦するも、エクシードXへと進化したエックスに圧倒され、
エクシードエクスラッシュによりダークサンダーエナジーを浄化され元のデマーガに戻される。

そして通常形態へ戻ったエックスのザナディウム光線によりスパークドールズへと圧縮された。


最終回「虹の大地」
グリーザによるXio基地の攻撃の影響で、
EXゴモラEXレッドキングと共に一気にこの形態で現れた(1話の個体と12話の個体のどちらが、変化したものかは不明)。
が、すぐさま、グリーザに吸収された(これによりグリーザはツルギデマーガの持つ火炎を放つ力を身に着けた)。


劇場版「きたぞ!われらのウルトラマン」
ザイゴーグの棘から生み出された閻魔分身獣として出現。
5体出現し、それぞれ中国(上海)・エジプト(カイロ)・スイス(ローザンヌ)・アルゼンチン(ブエノスアイレス)・アメリカ(ダラス)の5ヵ国で暴れ、
サイバーカードで召喚されたゼロネクサスマックスビクトリーギンガと激闘を繰り広げた。
この時ちゃんと時差が反映されているのが嬉しい所。

ちなみにウルトラマンネクサスのオーバーレイ・シュトロームをビースト・ウルティノイド以外で初めて喰らっており、なぜか分子分解されずに爆発した。

なお、この時の個体はくじガシャポン「ウルトラマン アバレンボウル」では、名称を「ゴーグツルギデマーガ」としている。


ウルトラマンオーブ THE CHRONICLE
OPに新規映像で登場。ウルトラマンオーブ(ライトニングアタッカー)と対決した。



カミソリデマーガ

肩書は「次元凶獣」

【概要】

身長:60メートル
体重:7万トン
ウルトラマンフェスティバル2018ライブステージ、ウルトラマンR/B第22話「異次元かあさん」に登場。

異次元空間に生息する怪獣で、異次元で変異したデマーガの亜種らしい。全身から何でも切り裂く刃「レザーエッジ」が生えており、頭から放つ破壊光線「デマーガバリオン」が必殺技。


【活躍】


ウルトラマンフェスティバル2018ライブステージ
テレビ出演に先駆けて初登場し、第1部「Brother ~勇者たちの絆~」ではエンペラ星人、第2部「時代を染めろ!伝説のウルトラ兄弟」ではメフィラス星人(アーマードメフィラス)の配下として登場した。


ウルトラマンR/B第22話「異次元かあさん」
異次元から湊兄弟の母・ミオが帰還すると同時に出現し、その鋭い刃で美剣サキが変身したホロボロスを2度も切り伏せる。あまりにも硬い装甲にロッソブル兄弟も顔をしかめていたが、2人がウルトラマンルーブに変身すると立場が逆転。
ルーブには手も足も出ず、一方的にルーブコウリンで何度も切りつけられる。
起死回生の一手としてデマーガバリオンを連射し、被弾したルーブが爆炎に包まれるといかにもやりきった感を出していたが、これも全く効き目がなく、最後はルービウム光線を受け爆散するのだった。


怪獣クリスタルは本編未登場だが、玩具の「ガシャポンルーブクリスタル03」では「刀」属性としてラインナップされている*1



ベビーデマーガ

肩書はデマーガ同様「溶鉄怪獣」

【概要】

身長:1.92メートル
体重:900キログラム
ウルトラマンブレーザー第10話「親と子」に登場。

デマーガの幼体であり、小さいだけでなく成体と比べて目が大きい・頭頂部のトサカが短い・首筋のトゲもない・背鰭も小さい・尻尾も短いなど子どもらしい見た目をしている。


【活躍】


ウルトラマンブレーザー第10話「親と子」
地震が相次いでいた山梨県・鬼涌谷の崩壊した地面から露出した卵から孵化して誕生。
調査にあたっていた防衛隊員によって麻酔弾を撃ち込まれ、その悲鳴によって親であるデマーガが現出し、そのデマーガを誘き寄せる囮として電磁ネットで捕獲されてしまう。
親デマーガがその身を挺して防衛隊のミサイル攻撃から守ったため無事であったが、ブレーザーのレインボー光輪によって親デマーガが氷漬けにされてトドメを刺されそうになった際に拘束を抜け出し親デマーガの下へ駆け寄る。
その姿を見たブレーザーはゲントとブレーザーの意識が衝突し、自分自身を攻撃したり防衛隊の第三次ミサイル攻撃からデマーガ親子を守ると言った行動を取る。
最終的にデマーガ親子はスパイラルバレードから変化した金色の糸にて包み込まれて眠り、地下深くに封印される事となった。


余談

  • 『X』第1話は当初ファイヤーゴルザが登場する予定だったが、田口清隆監督の希望により、王道デザインの新規怪獣としてデマーガが登場することとなった。

  • デザインの元ネタは、田口監督が高校生時代に制作した自主制作映画に登場するオリジナル怪獣「バギラス」。
    また、名前は『日本書紀』などに登場する日本神話の製鉄・鍛冶の神「天目一箇神」が由来。

  • 身体からも火を放つという設定は当初はなかったが、撮影時に口の開閉ギミックが故障したため新たに設定されたもので、口からの火球という当初の設定も熔鉄熱線に変更となっている。

  • ツルギデマーガの着ぐるみはデマーガの改造だが、実は元のデマーガの時点で強化形態の登場を視野に入れた造形になっており、追加パーツの脱着が容易になっている。
    • オリジナルのデマーガのスーツをよく見ると、追加パーツを装着できるように切れ目が入っているのが分かる。

  • デマーガの記述があった『日本太平風土記』は、次回作『ウルトラマンオーブ』にも同名の書物が登場している。
    そして『オーブ』最終回で『日本太平風土記』は古代の予知能力者が未来に起きる出来事を記した書物ということが発覚。
    もし『X』の宇宙でも同じであるなら、デマーガを封印した虹色の巨人はエックスということになるが、果たして……?


体表の79%が溶けた鉄で構成されている方、追記・修正お願いします。



Before Blazer ロボット怪獣 ガラモン
Next Blazer 宇宙電磁怪獣 ゲバルガ

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最終更新:2023年12月09日 23:07

*1 ただしDXルーブジャイロにセットしても個別認識はせず、べゼルブやネロンガのように「ウルトラ怪獣」としか鳴らない。