中央・総武緩行線

登録日:2015/10/13(日) 21:21:21
更新日:2024/03/10 Sun 09:41:23
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中央・総武緩行線(ちゅうおう・そうぶかんこうせん)とは千葉から三鷹を繋ぐJR東日本の運転系統の通称である。
ラインカラーは黄色で、路線記号はJB

全線の概要と総武快速線については総武本線中央本線、中央快速線については中央線快速を参照。


概要

千葉~御茶ノ水間は総武本線、御茶ノ水~三鷹間は中央本線の一部である。
総武本線の区間から中央本線の区間へ向かう形となってはいるものの、名称は「中央」が先に来る(JR東日本のHPや路線図でも中央が先に来ている)。
正式名称は上述の通りだが、案内では「総武線各駅停車」「中央線各駅停車」「総武線」「総武・中央線各駅停車」などの呼び名が混在している。
「緩行線」なので列車は基本的に各駅停車で運行しているが、一部区間で通過運転を行う列車もある(後述)。

東側と西側で所属路線の東京駅方向が入れ替わるため、列車方向で使われる表現は「A線」「B線」と東京メトロ式で、その使い分けも「A線」は中野駅→西船橋駅方向、「B線」はその逆と東西線に合わせている。

運行形態

「杉並三駅」の背景から主に西側で歪なことになっており、日中時間帯は平日が11本/時、休日が12本/時と、千葉〜津田沼間を除き運転間隔に若干バラつきがある。
千葉~三鷹間の通し運行もあるが、津田沼、中野発着列車が終日に渡って設定されている他、西船橋発着も平日朝ラッシュ時に多く設定される。
津田沼~西船橋間(平日ラッシュ帯のみ)と中野~三鷹間は東京メトロ東西線直通の列車が設定されている。
全線各駅停車はもちろん、「東西線快速」というのもあるので三鷹駅と中野駅は「快速東京行き」と「東西線直通快速西船橋行き」が同時に聞けるという変わった面がある。
また西船橋・津田沼行きは総武線経由・東西線経由のどちらかを注意する必要がある(勿論放送案内もあるが)。
御茶ノ水~錦糸町間は中央本線方面の特急「あずさ」の千葉発着の往復各1便が走行するが、往路のあずさ3号は「富士回遊」を併結する。
加えて休日には内房線外房線直通の特急「新宿さざなみ」「新宿わかしお」も設定されている*1

2020年春のダイヤ改正前は、早朝・深夜帯のみ御茶ノ水駅で系統分断され、千葉~御茶ノ水間の区間運行と東京~高尾間の緩行線経由組み合わせで運行されていた。なお、前後の時間帯には入出庫の都合で武蔵小金井、立川発着の列車が設定されており、千葉〜立川のロングラン運用なんてものもあった。

使用車両

本項では通勤型車両について記述し、特急列車については総武本線の項目を参照。
いずれも八王子支社三鷹車両センター所属。

現在の車両

  • E231系0番台
2001年から103系と201系を一掃するために導入された。
かつては全編成に6ドア車が連結されていたが、残留編成は組み換えを行った際に6ドア車が外されており、MT比も500番台に合わせて4M6T→6M4Tにパワーアップした。
量産先行車の900番台もいたが、2020年春のダイヤ改正前に離脱し武蔵野線へ転属した。
  • E231系500番台
山手線のE235系増備により、6ドアの10号車を抜いた全編成が転属してきた。
中央・総武緩行線では初となるの液晶ディスプレイ付の電車である。
  • E231系800番台
東京メトロ東西線直通用の103系・301系の置き換えとして導入された。
車体幅が狭く裾絞りがない、前面に非常扉があるなど他線区のE231系とは見た目が異なり、帯色も東西線に合わせて水色と青色になっている。
  • 東京メトロ05系・07系・15000系
直通先の東京メトロ東西線用の車両。
全車4ドア車という点は共通だが、05系の一部と15000系は客用ドアが1.8mもあるワイドドア車となっている。

過去の車両

ご存じ新性能電車のパイオニア。
山手線で使用されていたカナリアイエローの編成がそのまま使用され、以降総武線のラインカラーとして定着することに。
JR化後、10両編成で最後まで運用されたのがこの路線である。
ご存じ国電のスタンダード。
各線から転属した車両が使われていたが、更新工事が後回しにされたせいか1998年頃から故障が頻発。
ニュースに取り上げられるほど深刻な事態になったため209系500番台・E231系による置き換えが前倒しされ、2001年に引退。
この他地下鉄東西線直通用の1000・1200番台も存在し、2003年に引退。
  • 201系
ご存じ国鉄の省エネ電車で、1982年から導入。
分割運用はないが、当時の検車区の都合から4+6の分割編成で配置された。
103系と同じく2001年に引退し、京葉線青梅線五日市線に転属した。
1988年に発生した東中野駅の追突事故で1編成(千葉寄先頭車のぞく)が廃車となり、この車両不足から次述の205系が導入されることになる。
ご存じステンレス国電で、1989年に登場。
201系の事故に伴う車両減を補うために導入されたもので、本形式登場の影響でそれまで黄色帯だった東西線直通車両が青帯に変更されている。
E231系の導入に伴い2001年に撤退。
  • 209系500番台
1998年に登場。
当初は導入が計画されていなかったが、103系の故障が頻発したことから置き換え兼E231系までのつなぎとして急遽投入。
6ドア車非連結だが、ラッシュ時の運用上の区別は特に無くE231系と共通運用だった。
一部の編成は京浜東北線や京葉線に転属している。
残った編成は山手線から転属したE231系500番台に弾き飛ばされる形で撤退し、武蔵野線又は八高線へ転属した。

駅一覧


JB 39 千葉
総武本線銚子方面・成田線内房線外房線・京成千葉線(京成千葉駅)、千葉都市モノレール線乗り換え。
千葉県の県庁所在地にして最大のターミナル駅。なのに乗降客は県内4位。船橋、津田沼、柏辺りに分散しているのと東京の求心力の強さからか。

JB 38 西千葉
千葉大学西千葉キャンパス最寄駅。

JB 37 稲毛
総武快速線乗り換え。
稲毛区の中心駅。

JB 36 新検見川
通称シンケミ。東京大学検見川運動場最寄駅。

JB 35 幕張
京成電鉄千葉線(京成幕張駅)乗り換え。
幕張新都心の最寄駅…のように見えるが、実際は京葉線の海浜幕張駅の方が最寄りだし、総武線としても幕張本郷駅がアクセス拠点だったりする。
中線があり折り返しが可能だがダイヤ乱れ時以外折り返しの設定はなく、始発列車が存在するのみ。その割によく見るが。
ここから幕張本郷までは京成と並走する。

JB 34 幕張本郷
京成千葉線(京成幕張本郷駅)乗り換え。
幕張車両センターの最寄駅。
幕張新都心方面のバス路線のターミナルがある。

JB 33 津田沼
総武快速線、新京成電鉄新京成線(新津田沼駅)乗り換え。
習志野市の中心駅。
車庫(旧津田沼電車区)がある為当駅発着の列車が非常に多く、終日ほぼ半数の列車が当駅で中野方面に折り返す。
平日のみではあるが、東西線からの直通電車はここまで乗り入れてくる。
京成線にも京成津田沼駅が存在し、歩いて乗り換えも可能な距離ではあるが、結構遠い。

JB 32 東船橋
総武線の中では新しい方の駅。サッカー等で有名の市立船橋高校・県下有数の進学校の県立船橋高校最寄駅。

JB 31 船橋
総武快速線、東武アーバンパークライン京成本線(京成船橋駅)乗り換え。
都心方面との利便性で京成⇔JRの流動が多いためか、千葉県内のJRの駅では最も利用客が多い。

JB 30 西船橋
京葉線武蔵野線東京メトロ東西線東葉高速鉄道東葉高速線乗り換え。
JRを含む全ての路線の利用客は千葉県内の駅では一番多い。
でも総武線快速は停車しない…。

JB 29 下総中山
快速線の列車が高速通過することで有名な撮影スポット。

JB 28 本八幡
都営地下鉄新宿線、京成本線(京成八幡駅)乗り換え。
市川市役所の最寄り駅で有り、市川市最大の繁華街。2013年から京成電鉄の本社がここに移転してきた。
でも総武線快速は(ry

JB 27 市川
総武快速線、京成本線(市川真間駅)乗り換え。
市川市の代表駅ではあるが、隣の本八幡駅に負けている感が強い…。

JB 26 小岩
総武線における東京都内東端駅。貨物支線の越中島支線・新金線の(書類上の)起点駅。
他路線との乗り換えの無い中央・総武緩行線の駅としては一番利用客が多い。

JB 25 新小岩
総武快速線乗り換え。
近年悪い意味で有名…?
江戸川区役所最寄駅だが当駅は葛飾区内。
断じてち◯んこ岩ではない

JB 24 平井
再び江戸川区内。最近シャポーロコ平井という商業施設がオープンした。

JB 23 亀戸
東武亀戸線乗り換え。
菅原道真を祭る亀戸天神や葛餅の老舗和菓子屋の船橋屋の最寄駅。

JB 22 錦糸町
総武快速線、東京メトロ半蔵門線乗り換え。
総武本線では4位の乗降客数を誇る東京の東の繁華街最寄り駅。
総武快速線はここから東京方面へ分岐する。
外国人パブと焼肉店が多い。
当駅で快速線と各駅停車を乗換える客が特に多く、両国までの間の混雑率は日本でワースト1,2を争う。

JB 21 両国
都営地下鉄大江戸線乗り換え。ただし少し離れている。
かつては千葉方面へのターミナル駅として機能し、最盛期には6番ホームまで存在した。
現在も3番ホームが残されており、団体列車や209系のサイクルトレイン「B.B.BASE」の始発駅兼イベント用に開放されることもあり、変わり種ではE259系「成田エクスプレス」を使ったテレワーク実験を実施したことも。
好角家にとっては聖地である両国国技館と江戸東京博物館の最寄駅。
相撲の街とあってか部屋は勿論、異常なまでにちゃんこ店が多いでごんす。
総武快速線はこの付近から地下へ入っていくが、当駅は通過するためホームがない。

JB 20 浅草橋
都営地下鉄浅草線乗り換え。
問屋街。かつビジネス街。
浅草と間違える人が多いのか、「ここは浅草ではありません」という注意書きがある。
ビジネスホテルが徒歩圏内に結構多く、東京旅行の時はここを拠点とする観光客も多いとか。

JB 19 秋葉原
山手線京浜東北線東京メトロ日比谷線つくばエクスプレス線乗り換え。
中央・総武緩行線内では一番利用者が多い。
日本一の電気街でオタクの聖地…だが最近は電気街という側面が薄れ外国人観光客も目立つ繁華街になりつつある。
詳しくは該当記事を参照。

JB 18 御茶ノ水
中央快速線東京メトロ丸ノ内線千代田線(新御茶ノ水駅)乗り換え。
周辺は日本有数の学生街で、明治大学日本大学順天堂大学東京医科歯科大学の最寄駅。
日本最大の古本屋街である神保町も徒歩圏。

JB 17 水道橋
都営地下鉄三田線乗り換え。みんなも知っている東京ドーム、ラクーアの最寄駅。
イベント時の東口は阿鼻叫喚の体を成すのはもはやお約束。
なお、神保町の古書店街は御茶ノ水よりも近い。

JB 16 飯田橋
東京メトロ東西線有楽町線南北線、都営地下鉄大江戸線乗り換え。
ただし東西線との交差地点がきついカーブになっており、安全面からプラットホームが新宿寄りに逸らされたため、大江戸線や東西線の乗換は結構遠い。
因みに東西線、南北線が交差する唯一の駅だったりもする。
乗り換え路線が多いため利用者は中央・総武緩行線内第3位。
ここから市ケ谷まで皇居の外堀(外壕)が続いており、外堀を走る中央線と総武線の写真を見たことある人も多いだろう。
東京理科大学神楽坂キャンパス最寄り駅で、かつては指定暴力団の本社もあった。

JB 15 市ケ谷
東京メトロ南北線・有楽町線、都営地下鉄新宿線乗り換え。
駅の目の前にある釣り堀、桜の名所外濠公園が有名。
法政大学市ヶ谷キャンパスと実は防衛省・自衛隊市ヶ谷駐屯地の最寄りでもある。

JB 14 四ツ谷
中央快速線、東京メトロ丸ノ内線・南北線乗り換え。
上智大学の最寄りで、実は迎賓館も近い。
私立小学校である学習院初等科の最寄り駅の為子供が多い。

JB 13 信濃町
中央線快速は停車しない、三色旗の町への入り口。
政治にも首を突っ込む某巨大宗教団体の本拠地で、駅内もその関連の宣伝だらけ。
好奇心で降りることはお勧めしない。怪しまれればGによって…うわなにをするやめrくぁwせdrftgyふじこlp
また明治神宮外苑とその中にある神宮球場や慶應義塾大学信濃町キャンパス・同病院の最寄り駅でもあり、例の宗教に関わりのない人もいることにはいる。

JB 12 千駄ケ谷
都営地下鉄大江戸線(国立競技場駅)乗り換え。
国立競技場の最寄駅。
2020年3月22日に1番線の新ホームが使用を開始し、同年5月には中央・総武緩行線では初のホームドアが設置された。

JB 11 代々木
山手線内回り、都営地下鉄大江戸線乗り換え。
東急スクエアや日本共産党本部の最寄駅。普通にホームの北端から新宿駅が見えたりする。
代々木ゼミナールや代々木アニメーション学院のお陰で知名度は高い…かもしれないが、代アニは撤退、代ゼミも新宿寄りに移転している。
ちなみにこれで「よよぎ」と読む。知名度のお陰でわかりにくいが結構難読地名であろう。

JB 10 新宿
中央快速線・山手線外回り・埼京線湘南新宿ライン相鉄線直通電車、小田急小田原線京王線、東京メトロ丸ノ内線、都営地下鉄新宿線・大江戸線乗り換え。
日本一…というか世界一のターミナル駅。ヨドバシカメラの本拠地。
詳しくは該当記事を参照。

JB 09 大久保
改札が二つ存在するが一つは常に無人。
山手線新大久保駅は東へ徒歩約10分。

JB 08 東中野
都営地下鉄大江戸線乗り換え。
列車同士が追突する事故が発生した駅であり、事故に巻き込まれた103系と201系が廃車されている。
本事故がきっかけで首都圏にATS-Pが整備されることとなった。

JB 07 中野
中央快速線、東京メトロ東西線乗り換え。
秋葉原と対をなす日本最大のオタクの歓楽街である中野ブロードウェイの最寄駅。
終日約半数の列車が当駅で津田沼方面に折り返すが、東西線から三鷹方面への直通列車があるのでそこまで本数は減らない。
中央快速線はここから三鷹まで全駅乗り換え可能(ただし杉並三駅は…)。

JB 06 高円寺
ねじめ正一の「高円寺純情商店街」の舞台となった駅。杉並三駅の一つ。
あと、何故か毎年8月末に「東京高円寺阿波おどり」が開催される事で有名な駅。
近年では歩けば必ず芸人に出会える東京芸人の聖地としておなじみ。
名門校高円寺学園の最寄り駅だが、駅前から離れると普通の住宅街が広がっている。
ゲーム「ぼくらのかぞく」の舞台。
因みに中央快速線は土日は通過してしまう…。

JB 05 阿佐ケ谷
杉並三駅の一つ。
この駅も中央快速線は土日は通過してしまう…。
現在、中央快速線のグリーン車導入に伴うホームの拡張工事中。
意外な所だと天童荒太の小説の家族狩りに登場したりもする。
阿佐ヶ谷アニメーションストリートなるものが高架下に存在するが
最早ゴーストタウン状態。

JB 04 荻窪
東京メトロ丸ノ内線乗換え。
中央快速線の駅では数少ない地上駅、土日でも中央快速線が停車する。
最寄にいくつかアニメ会社が過去存在したり現在も存在している関係なのか、いくつかのアニメの聖地ともなっている。

JB 03 西荻窪
杉並s(ry…
この駅も中央快速線は土日は通過してしまう…。
パイナップルラーメンなるものを出す奇抜な店が駅前にあり、何度かテレビにも取り上げられている。

JB 02 吉祥寺
京王井の頭線乗り換え。
通勤時間帯や終電の時は井の頭線からの乗換客でカオスと化す事で有名。
北口は商店街が発展し、南口は井の頭公園が近い。

JB 01 三鷹
終着駅で、中央快速線立川・高尾方面は乗り換え。
三鷹駅を名乗ってはいるが、ホームは三鷹市と武蔵野市の境界線にある。
歴史的には国鉄三大ミステリー事件の一つである三鷹事件の場所として有名。

備考

  • 三鷹から立川間を複々線化し、緩行線を延長する計画があるが様々な事情で進展していない。
  • 朝ラッシュ時の総武本線区間は、錦糸町~秋葉原間の混雑度200%に届くぐらいと混雑が酷い。
    一方で中央本線区間は快速に流れているのか、乗車定員割れするギリギリぐらいに低く、意外と穴場。
  • 杉並三駅」とは、杉並区内にある高円寺・阿佐ケ谷・西荻窪の三駅の通称、そして蔑称である
    非常に根深い問題があり現在も論争が絶えないのだが、どうしてこうなったのか知りたい場合は自分で調べてほしい。


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最終更新:2024年03月10日 09:41

*1 かつては定期列車の急行「内房」「外房」として運行されており、事実上復活した形式となる。