ライトニングサイクス

登録日:2010/02/19 Fri 23:47:07
更新日:2024/03/23 Sat 01:10:57
所要時間:約 5 分で読めます





【ライトニングサイクス】


番号:EZ-035
分類:チーター型
全長:18.4m
全高:8.8m
重量:65.0t
最高速度:325km/h

装備
パルスレーザーライフル×2
レーザーキラーファング×2
ストライクレーザークロー×4
2連バルカン砲
ブースターパック
ウイングスタビライザー×2
バーティカルスタビライザー×2


ガイロス帝国が開発したチーター型高速ゾイド。
シールドライガーコマンドウルフから構成される共和国軍の高速戦闘部隊に対し、帝国軍は高速ゾイドの戦力では一歩劣っていた。

特に、セイバータイガーの支援に投入されていたヘルキャットは基本設計が古すぎて旧式化が進んだことから、以前から後継機として開発中だったものを完成させたのが本機である。

消音装置や低排熱システムなどの優れたステルス性能はそのままに、限定的にオーガノイドシステムを導入。同時代の共和国高速ゾイドが万能化路線に突き進む中で、昔ながらの奇襲戦を重視した設計をとる*1
優れた運動性能と背部のブースターで最高時速325kmという、ロールアウト時点での現役稼働の陸上ゾイド中最高のスピードを叩き出すに至り、ブレードライガーをも上回る機動力を手に入れた*2
ステルス性で敵機に忍び寄り、持ち前の機動性と火器(高速域での照準がブレないよう正面に固定されている)による突撃戦法を得意とする。

ライトニングサイクスは帝国軍上層部の要求スペックを満たす、いやむしろ要求以上の性能を獲得して見せたが、オーガノイドシステム導入により予定よりも機体が大型化してしまい、生産効率は悪くなってしまった。

そんなライトニングサイクスは、支援機として開発されたはずが、セイバータイガー以上の性能を発揮し、高速戦闘部隊の新たな主力機に選ばれることになる*3
しかし、当初の開発目標だった「ヘルキャットの後継機」「セイバータイガーやライトニングサイクスの支援機」はついに開発されることなく、やがてガイロス帝国の高速戦闘部隊そのものが目立たなくなってしまった。

因みに、ストライクレーザークローを初めて装備した機体である。


バリエーション

ライトニングサイクスIS(アーバインスペシャル)

ガイロス帝国の依頼でドクターDが開発した新型ゾイド。
古代ゾイド人の遺産を雛形とし現代の科学が蘇らせた機体で、その性能は未知数。
「対ジェノブレイカー戦の切り札」とも言われた。

試験中は安全装置も兼ねて拘束具が装着されていたが、この段階でも超加速とホログラムによる残像効果すら発揮していた。

しかしその試験中、テストパイロットに合わせた制限をかけていたにもかかわらず、パイロットが気絶して岩山に激突し、実験は失敗に終わる。

その頃、ジェノブレイカー対策の首脳会議に向かっていたルイーズ大統領が、警備主任になりすましていたヒルツに誘拐され消息を絶ってしまう。
捜索に出るガーディアンフォースだが、その一員であるトーマ・リヒャルト・シュバルツまでもヒルツに捕らえられ、ディバイソンもアンビエントに乗っ取られる。


一方のライトニングサイクス工場。機体の損傷そのものは修復出来るものの、蓄積していた戦闘データのメモリーバンクがお釈迦になってしまった。
しかも再プログラムに3ヶ月はかかってしまう。……。

「高度で俊敏な頭脳でなければ、ライトニングサイクスは動かん。ただの鉄屑だ!」

そこでドクターDは、ジェノブレイカーに致命傷を負わされたアーバインのコマンドウルフのメモリーバンクをサイクスに移植する案を提示する。
これは、ただ死を待つのみだったコマンドウルフをサイクスの中で生き続けられるようにする意味もあったのだが、アーバインは相棒をモルモットのように扱おうとしていると見なして激怒、ドクターを鉄拳制裁する。

「お前の変な実験に使われるくらいなら、コイツを死なせてやった方がマシだ!」

しかしムンベイとフィーネの「コマンドウルフはもう一度生まれ変われるなら生まれ変わりたいと言っているのではないか」という説得でこれを了承。
サイクスにコマンドウルフの記憶が受け継がれることになる。

サイクスはテストもままならないままルイーズ共和国大統領の救出に出撃。
戦闘データが上手く噛み合わずに機体が分解しかかるが、アーバインの呼び掛けに応えるかのようにデータが機能する。

「走れ……、走れコマンドウルフ……!
 俺と一緒に走れぇー!!」

コマンドウルフがライトニングサイクスとして生まれ変わり安全装置を脱ぎ捨てたその時、キャノピーの色はサイクスの緑からコマンドウルフのオレンジに変化。

ゾイドが生命体だからこそ出来る演出である。

その後外装をパージし一瞬で音速を突破(アニメ版特有のバトストから遥かに強化された描写と設定)、会議場を襲っていたガンスナイパー部隊を蹴散らし、コックピットの大統領を道連れに崖にダイブしようとしていたディバイソン(inアンビエント)も脚を撃ち抜いて止め、大統領救出に成功する。
ちなみにこの時、メガロマックスの弾丸の雨を苦もなく躱して見せた。


後に、ジェノブレイカーがライトニングサイクス開発工場を襲撃。
施設は壊滅し生存者もおらず、この時代ではサイクスは事実上アーバイン専用機となっている。

その後も電子振動フィールド発生装置を組み込むなど改良が加えられ、デルタフォーメーションの一角を担う機体として活躍した。

基本的に動きながらの射撃だが、使われるのは背中のパルスレーザーライフルのみで、バルカンが使われる事は無かった。
また、キラーファングやレーザークローも殆ど使われなかった(本格的に使われたのはたったの2話)。


ライトニングサイクスJaS(ジャックスペシャル)

ZOIDS新世紀/0』で登場したジャック・シスコの機体。見た目はノーマル機と変わらない。持ち前の高速機動に加えてジャックの腕が合わさることで並の機体とパイロットではついてくることすら難しいスピードを発揮していた。

チーム・ブリッツとは何度か対戦しており、最初の試合ではライガーゼロイエーガーに敗北するが、チーム・ライトニングとチームを組んだ際は勝利する。3戦目ではバーサークフューラーの横槍に遭い、劇中最後の対戦ロイヤルカップではイェーガーの森からの奇襲で敗北。


ライトニングサイクスTS(タスカースペシャル)

同じく『ZOIDS新世紀/0』に登場したタスカー姉妹の機体。クリス機の頭部と脚部は青、ケリー機には緑の差し色がある。

ジャックがチームライトニング所属後はスリップストリームを利用したドラフティング戦法でブリッツを翻弄し、作中数少ない黒星をブリッツに付けた。ロイヤルカップではシャドーフォックスとガンスナイパーLSに敗北。




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最終更新:2024年03月23日 01:10

*1 ガイロス帝国製最後発の高速戦闘ゾイドであるライガーゼロイクスも同様に奇襲戦を得意としており、設計者の趣味が垣間見える。もっとも、同時代にはジェノザウラーシリーズのように高速性能と火力・装甲を並行させた高速ゾイド形無しの機体がデビューしていたので、こういったキャラ分けは正解だったのかもしれない。

*2 ただ、大戦末期には地上疾走速度500km/hを誇った『マーダ』の再登場も確認されている。

*3 HMMシリーズでは設定が改変され、ライトニングサイクスは何故かセイバータイガーの支援機として配属されている。ライトニングサイクスは山岳適応能力以外のすぺてのスペックでセイバータイガーを凌駕するはずなのだが…