完璧超人

登録日:2015/09/29(火) 11:42:28
更新日:2024/03/21 Thu 18:46:18
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完璧超人とは、

1.主にフィクションで「あらゆる場面でなんでもやってのけちゃう、ハイスペックな人物」を指す。
内面でも非の打ち所が無い人格者であれば、尚更そう呼ばれやすい。
具体例ではこの人とか、この人とか。
ただ、単純に何でもかんでも完璧であればいいわけではなく、更に上を行くチートキャラもそうだが、作り手側の絶妙な匙加減と活かし方が要求される。

大抵の場合読みはそのまま「かんぺきちょうじん」。
元ネタは後述の作品に登場する超人属性から。


2.漫画『キン肉マン』に登場する超人属性の一つ。
読みは「パーフェクトちょうじん」。
ここでは2.を中心に解説する。

目次

●概要

ケンダマンとスクリュー・キッドは完璧超人の三つの罪を犯した
完璧超人にも前進しての向こう傷は許されるが
敵から逃げて背中に傷を負うことは一切許されない!
ふたつめの罪は凶器を使ったこと!
そして最も重い罪は下等超人に敗北したことだ!

大雑把に言えば「完璧な強さこそが至高」と考え、それに恥じない実力を持つ完璧思想を掲げる超人の勢力、属性を指す。
勿論、単に主義を掲げれば名乗れる訳ではなく「完璧の山(モン=サン=パルフェ)」……または「超人墓場」として知られる完璧超人の本拠地に生まれるか渡り、試練を乗り越え相応の資格を得なければ完璧超人の一員にはなれない。
これが「人間界を拠点とする正義超人」「魔界を拠点とする悪魔超人」との大きな違いでもあり、上述の様に新シリーズ以降のWeb連載では明確に超人の三つの“属性”の一つとして分けられている。
また、旧連載時や『キン肉マンⅡ世』に登場していた完璧超人達は、メタ的に言うと新たなる敵勢力とか、悪行超人の一つという程度の扱いだったのだが、Web連載にて本物の完璧超人の目的は主である超人閻魔の命に従い地上の治安維持の為に下等超人が力を付けすぎないように監視、場合によっては粛正することであると明かされた。

因みに、何を以て“完璧(パーフェクト)”なのかも『Ⅱ世』までは上述のあやふやな理由が語られていた位で枠組みがよく解らなかったのだが、これもWeb連載以降の設定の再編によって、神々に滅ぼされることのない“完璧”な種となった超人という意味が加えられた。
詳細と誕生経緯については後述。

【夢の超人タッグ編】で行われた「宇宙超人タッグトーナメント」にて初登場し、2017年5月まで週プレWebで連載されていた新シリーズ『完璧・無量大数軍(パーフェクト・ラージナンバーズ)編』『完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)編』でもストーリーの中核を担った。

原作とアニメ王位争奪編での読みは「パーフェクトちょうじん」、アニメ1期ではそのまま「かんぺきちょうじん」。
漫画では「完璧」の部分に「パーフェクト」とルビが振られる。

彼らは作中世界で「神に最も近い超人」と称されており、その謂われに違わず、主力の大半は一般超人の数十倍にも及ぶことすらある破格の超人強度を誇る。
尖兵や偵察隊クラスですら悪魔超人軍きっての実力者であるバッファローマンアシュラマンの1000万パワーを上回り、さらにそれ以上のレベルとなると、数千万レベルの値をキープする猛者が殆ど。
神の領域となる1億パワーに迫るという、超人の神々に最も近い存在とされるのも頷ける数値を誇る。(詳細は後述)

高い超人強度に見合った“完璧”と自称される圧倒的な強さを誇示していることも、他の属性にとっての完璧超人最大の脅威となっていた。
しかし、連載中に於いては高々100万パワー前後のキン肉マン達と互角以上の勝負をされてしまっており、そうした描写への解答として、設定再編後は“ある条件下”では「数値が桁違い=絶対無敵」とはならないとされている。

尤も、通常は読者が疑問に感じていた通り超人強度差で強さが決まるのが基本的なルールであったらしい。
よって、同じ完璧超人同士ならば(多少の差はあっても)いざ知らず、数十倍もの差がある下等(正義・悪魔)超人に負けることは有り得ない筈なのだが、それをひっくり返せる可能性を持つ超人こそが“イレギュラー”であり、完璧超人達からは監視対象となっていた。
このイレギュラーとは、上記の様に完璧超人を破った実績のあるキン肉マンと仲間達(及び、彼等と戦ってきた者達)のことで、彼等の発揮する、本来の超人強度を際限なく高める火事場のクソ力や友情パワーと呼ばれる未知のパワーが超人強度差を越えるものであるとして、旧連載時のご都合主義や主人公補正ではなく、現連載では明確に設定として取り入れられている。

尚、建前上は全ての完璧超人に上下関係は無く、完璧超人全体の首魁である超人閻魔をも含めて、ヒラからエリートまで皆平等であるとされている。
実力差や超人強度差があっても、各々が“完璧”を名乗るに足る同志ならば敬意を払う……ということらしいのだが、実際には完璧超人にも階級差はある模様。

実際、超人閻魔直属の親衛隊であり本来の完璧超人としての使命と“完璧の掟”に殉じている無量大数軍は、下等超人ばかりか堕落者であるネプチューンキング一派や、キン肉マン達との出会いを経て改革派となったネプチューンマンと、それに賛同している完璧超人を見下していた。
逆にネプチューンマンの方は王位争奪戦にて超人閻魔やフェニックスの命令で動くオメガマンを完璧超人が嫌う在り方と断じている。
そして、首魁である超人閻魔と、真の同志にして完璧思想の根源たる完璧超人始祖は、その無量大数軍以下の一般完璧超人を見下していた。
完璧超人の基本的な価値基準は強さなのだが、閻魔を含む始祖と無量大数軍~ヒラ完璧超人では実力に雲泥の差があることもあってか、基本的に自分達の同志と認めることもなく眼中には入らなかった模様で、超人閻魔との関係がギクシャクしたのが主たる理由とはいえエリート部隊である筈の無量大数軍を指して“あやつの取り巻き”と切って捨てた始祖まで居た。
こうした価値観は同じ“完璧超人”という括りなれど、個人で完結した孤高主義を基本としていることの顕れと言える。

●思想

基本は自分達を正統で高潔な存在と自負し、その実力に絶対的な自信を持つ。故に妥協という選択肢はほぼ無く、エリート意識もプライドも非常に強い。
更には『無量大数軍編』以降の展開から下等たる正義・悪魔超人が力を付けすぎないように管理をするという役割も持っていたことが明らかになり、特にエリート部隊にして超人の生死を司り神々に代わり地上を管理する超人閻魔の親衛隊たる無量大数軍は、その使命を遂行する為にも“完璧”を体現することを望んで(望まれて)いた。
この、下等超人が超人界のバランスを崩さないようにする……という理由が実例を以て示されたのは、続く『オメガ・ケンタウリの六鎗客』編の終盤であり、このことは古代に超人という種が無法の末に超人の神々に滅ぼされることを決定されたこととも直結していた模様。

実は、完璧思想の源流たる完璧超人始祖には、後述のように、これとは正反対となる自分達より後の世代の完璧超人は勿論、下等超人からも自分達を越える力と精神を持った存在が現れるのを待つという“理想”があった。
のだが、この“理想”が叶うことはないと判断されたことが、超人界の徹底管理のみ(・・)に目的が傾いた原因であったらしい。

こうした事情もあってか、現在の完璧超人の多くは完璧超人以外の超人属性を力・精神ともに未熟な「下等超人」と見下しており、彼らの思想や有り様を認めようとせず柔軟性に欠けるきらいがある。
人間のことも同様に不完全な存在と見下し、元人間の超人に至っては「下衆人間」と嘲笑う始末。
一方、普段は見下している下等超人であっても、戦いを通す等して、見るべき所があれば素直に評価する一面もあり、この辺は“強さ”が基準の完璧超人らしい価値観と言える。

完璧超人の“完璧”さは強さのみならず感情にも及び、建前上は善悪や感情を超越した精神の持ち主であるため、情で動くことを「不完全」「下等の証」として忌み嫌う。
それ故か理念と同じく、戦いの果ての相互理解を理想とする正義超人や、逆境からのハングリー精神を力にする悪魔超人のような“感情の力”を否定している。

そして、上記の様に孤高主義の中で己を鍛え上げて“完璧”となった者が“完璧超人たる同志”として扱われる為に、他の超人との戦いを通して、別の属性の思想に感化された者は「下等に染まって完璧さを失った」とみなされる。
これは「種に交われば種にあらず」という完璧超人界の格言に倣ったもので、永らく完璧超人が完璧な強さを保つ為の鉄則とされてきた。
更に敗北すれば「所詮は完璧でなかった」と見棄てられる一方で、敗北の掟に従い潔い散り様を見せれば称賛される等、仲間意識の強い正義・悪魔超人とは大きく価値観が違っている。

……しかし、前述の様にネプチューンマンはキン肉マン達との戦いを通じて、正義超人の相互理解の精神を学び、更には悪魔超人も含めた下等超人と切磋琢磨をすることで“完璧の掟”を越えた“強さ”に到達出来ると確信するに至っている。

一方、かつて出現したネプチューンキングに率いられていた集団(完璧超人本隊から外れた堕落者)は“完璧”を謳いながらも、追い詰められた瞬間に掟を捨て反則に走り、ただの悪魔(悪行)と断じられていたようによくよく考えると狡い手段を用いていた。
その補完なのか、現行連載ではネプキン一派は完璧超人本隊から追放された堕落者であったと説明されている。
この辺は、後付けとはいえ無量大数軍や始祖が“真の完璧超人”と呼ぶに相応しい超人達であることの対比ともなっていた。

ネプチューンマンやネプキンの事情については後述。


●完璧超人になるための道のり

前述の「完璧の山」への入門条件からも解るように、完璧超人とは先天的ではなく後天的に“成る”者が殆どのようである。
実力者の一人であるネプチューンマンやマーベラスやネメシスの様に、元は別の属性の超人だった存在も明らかになっており、このパターンが殆どだと思われる。

完璧超人の歴史がフィーチャーされた『完璧超人始祖編』の冒頭で、名もなき超人達(残虐超人や悪行超人?)が手っ取り早く最強の超人になる為に「完璧の山」に渡ろうとして失敗しているが、これは上記の“完璧超人に成るための試練”が実態も定かでは無いままに広まってしまっているのが実情。
もっと言えば、能力の無い者はそもそも「完璧の山」の入り口に辿り着くことすら叶わないようで、件の名もなき超人達も「完璧の山」を臨む海に飛び込んだだけで、炎に焼かれて全滅している。
運良く入り口に辿り着き中に入ったとしても、今度は更に難しい寝ずの番人の試験を受けることになるため、条件は更に厳しいと言えるだろう。ゴバッゴバッ
入門の時点で厳しい試練を乗り越えていることも、完璧超人に傲慢なれども高潔な人物が多いことの理由であるのかもしれない。


●ファイトスタイル

完璧超人のファイトスタイルとは、基本的には己の肉体と実力で「完璧」にねじ伏せ「完璧」な勝利を収めることが理想とされる。
実際、『キン肉マン』世界では自分のフィールドや仕掛けに引き込んで優位に戦う“偽りの強者”とも呼べる存在が居る中で、完璧超人……特にエリート部隊である無量大数軍や始祖は相手のフィールドで小細工無しで戦っている。

身内でタッグを組む頻度は少なく、シングルマッチで戦う方が多い。
これは完璧超人間での親密な仲間意識が薄く(個人にもよるが無いわけではない)、集団であっても孤高主義をモットーとしているため。
ただ、仲間意識が薄いと言っても互いの実力には信頼を置いているので、即興でタッグを組んだ場合であっても、他の属性のベテランタッグに伍する様なコンビネーションを発揮することは完璧超人ならば造作もない。
これはあくまでも技能の一環であり、下等超人のような信頼や相性で結ばれたパートナーシップとは別物であるという。

戦う姿勢には一切の妥協が無く、ラーメンマンがかつて傾倒した殺人拳「超人拳法」のように「勝って笑うか、死して消えるか」の二者択一の論理のもと、リングの上では対戦相手の息の根を止めるまで徹底的に叩き潰す。
一度受けた技への適応力・観察力は極めて高く、二度目は必ずといっていいほど対処して反撃するのも完璧超人が得意とする戦術である。
これを顕した「完璧超人に同じ技は二度と通用しない」は、完璧超人の恐ろしさを見事に現した格言である。

流石に超必殺技級ともなると作品の演出もあってかその限りでは無いかもだが、自分が受けた技を仲間への咄嗟のアドバイスとして使い(ピーク)、瞬間的にそのアドバイスを生かして切り返しをするという離れ業を見せた者(ネメシス)も。

一方で、相手のウィークポイントを攻めるプロレスの定石ともいえる戦法を決して好まないが、それは「卑怯な手を使わなくても下等超人には絶対勝てる」という自信の顕れである。
実際、完璧超人ともなると“その気になればあらゆる技を殺人技に昇華”できるらしい(ネメシス)。

また、『キン肉マンⅡ世』で多かったギミック中心の超人が非常に少ないのも特徴(肉体の特徴的にギミック超人のカテゴリーに入る者が居ない訳ではないしロボ超人もいる)。

後述の掟も合わさってか、とにかく泥臭い戦いをする正義・悪魔超人や、汚いとされる手段も用いることのある悪魔超人に比べて潔いのも最大の特徴。ただし、ネプキンとかは別。


●「掟」

完璧超人の間では自らを律するための「掟」を制定しており、遵守にはとても厳しい。
破った者には同胞からの無慈悲な制裁が下される。

以下主な掟。
  • 敵に背中を見せたり逃亡してはならない*1
  • 試合外で無闇に命を奪ってはならない。決着をつけるならリングの上で
  • いかなる場合でも卑怯な手や、凶器を使った攻撃を一切行ってはならない(ただし、自身の特殊能力や肉体・常に身に着けたコスチュームの一部であればセーフ)
  • 下等超人に敗北した時は自害せねばならない
特に最後の掟は、後述の派閥である「完璧・無量大数軍」に属する完璧超人達が強く戒めている特別な掟である。
これについては後述。

一方、掟に関する捉え方は決して一枚岩という訳ではない。
同じ完璧超人の中でも、元々はかなり上位に位置付けられていたネプチューンマンもキン肉マン達との出会いを経て、他の属性の超人達と戦ったり共闘したことが従来の完璧思想を越えた更なる強さを得られる、と確信したことから改革派に転じている。

始祖の一人であり裏切り者と言われてきたシルバーマンも、自害の掟について例え敗れたからといって優れた者の命を失うことは完璧超人その物の未来を閉ざす行為として否定している。

事実、前述の様に本来の(飼い慣らされた)完璧超人は地上の治安維持という御大層な使命が掲げられている訳なのだが、現在の完璧超人勢力ではそれも行えなくなっているとミラージュマンが発言しており、勢力としては衰退に向かっていた模様。


●作中の扱いと変遷

旧シリーズでは「プライドは強いが脆い、メッキに包まれた悪役超人」という位置づけであり、この時点では改心した者を除いて単なる悪玉以上の存在では無かった。
前述の様に、実は過去に登場した完璧超人達は、所詮は追放された堕落者の一団であったということになった。

そして、新シリーズでは設定の大幅な追加と掘り下げに伴い、完璧の名に相応しい優れた完璧超人が多数登場。
中でも、完璧思想の根源たる完璧超人始祖の存在が設定されたことにより、完璧超人のルーツだけでなく超人という種のルーツまでもが語られることに繋がり、キン肉マン世界の歴史に“完璧超人”が深く関わるようになった
その関与の度合いも核心と呼べるものであり、キン肉マンの歴史を語る上では絶対に外せない存在と化した。


メタ的に言えば『完璧・無量大数軍編』~『完璧超人始祖編』~更に次のシリーズが存在しない時期に描かれた『Ⅱ世』では完璧超人という派閥自体が事実上消滅し、善玉の超人を除いて悪行超人として一くくりにされている。
残党軍は残虐超人や悪魔超人と組んで人間に害をなしており、そこにかつての完璧超人が抱いていた誇りは無い。
ただ一人、時代に取り残された男を除いて……。『完璧超人始祖編』を経てもウホホマンに成り果ててしまうのか!?


●構成員

※これ以降は新シリーズの重大なネタバレを多分に含むので注意

●主流派(ニセ本隊)

『キン肉マン』史上、最初に登場した完璧超人勢力。
主流派という名称はネメシスの台詞から便宜的に引用したものである。
とはいえ、旧連載に於けるネプチューン・キング(以下ネプキン)一派が『完璧超人始祖編』では、ずうっと以前に本隊から離脱した堕落者として描かれていることから、キン肉マン達との出会いに新しい主張を掲げて完璧超人内に変革を広げるばかりか、不可侵条約の締結にも臨んだネプチューンマンが主導していたのが本隊内での改革派とするならば印象は一致していないため、同じグループとしてしまっていいかどうかは不明。
……まあ、ネプチューンマンの例からネプキンだけが下衆で、それを知るのは一部だけだったという可能性もあるが。

ニセ本隊としては、首領格で完璧超人全体のリーダーを名乗っていたネプチューンマンと、その師ネプチューン・キングのコンビ「ヘル・ミッショネルズ」を筆頭に、およそ1000人もの完璧超人を抱える一大勢力。
元は優秀な完璧超人で、後述の無量大数軍にも数えられていたネプキンだが、個人的に師事を受けていた“ある始祖”に増長を理由に無量大数軍の地位を剥奪されたことに反発して、弟子達を連れて「完璧の山」から出ていった。

こうして、ネプキンと共に離脱した派閥は「自分達こそ完璧超人軍の本隊」と勝手に名乗り、地球侵攻の件も彼らが独断で行った。
彼らの独断専行に対し、無量大数軍以下の完璧超人本隊が異を唱えることはなかった訳だが、この時点ではイレギュラーの影響力を確かめている時期であり静観の構えであったのかもしれない。
実際、ネプキンが“敗れた”次のシリーズにて後の無量大数軍と同じ理由で邪悪五神が地上への介入を行っている。

尚、何故に地球侵攻を決断したのかと言うと、ネプチューンマン達にとって地球の超人達は「ファッション感覚でマスクを被っているだけ」の下等超人に過ぎず、本来強者のみが着けるべきマスクが軽々しく扱われている現状に耐えかねていたから。どんな理由や。
弟子達に先んじてネプチューンマン達が地球に襲来し、マスク狩りに抵抗するキン肉マン達と死闘を繰り広げた。
……エート、テリーマンにバッファローマンにブロッケンJr.などなど、素顔で戦ってる超人も大勢いるんだけど、その辺はどうなのだろう*2

敗北後、ネプチューンマンはキン肉マンの価値観に感化されて上記の様に従来の掟に固執することを止め、完璧超人達に変革を呼びかける改革派として活動していた。
現在、この改革に賛同した完璧超人の方が大勢を占めているらしく、主流派と呼称されているのはその為。
つまり、旧連載ではネプチューンマンは正義超人に転向したとして扱われていたが、実際には完璧超人のままだったということらしい。
改革派はネプチューンマンの掲げる通りに正義・悪魔超人と切磋琢磨して、完璧の限界を越えた強さと相互理解の精神を尊ぶという。
これも、孤高主義を掲げていた過去の完璧超人とは違う部分である。
前述の様に、シリーズが進む毎に、更に下衆の評価を不動の物としていったネプキンに率いられていた一派との関係は不明だが、同じだとするならネプチューンマンの生還と共に完璧超人本隊に復帰したのだろうか?


真の本隊である無量大数軍や始祖に比べると【夢の超人タッグ編】で登場した完璧超人=ネプキン一派は精神面で劣る場面が多々見られ、メッキが剥がれた途端に情けない一面を見せたり、試合中に卑劣で下衆な作戦を行う等、とても同じ完璧超人とは思えない振る舞いが目立つ。
除名された理由や【夢の超人タッグ編】での対戦相手の師匠の墓を荒らす、コーナーポストの鉄柱で攻撃した上に「時と場合によっては完璧超人も武器を使う」と宣うといった最低の行動を見る限り、剥奪されたのも頷ける話だが*3
(もっと言うと、最後の凶器攻撃まではまだ幹部の座についていられたというのだから驚きである)
逆に考えれば、これは「掟を厳守する高潔な精神の完璧超人」こそが無量大数軍の一員に相応しい超人、という証拠の裏返しでもある。ぼっち属性の師匠が折角の弟子を惜しんでた説も。

まあ、現在のように明確な設定が固まってなかった頃なので仕方ないといえば仕方ないのだが。
ただし、前述のそれを逆手にとったからこそ、無量大数軍や始祖との対比として演出出来たとも言える。

尚、ネプキン一派は宇宙からやって来たことからも解るように、実は地球上にあった「超人墓場」を追放されたこともあって根城とはしていない。(正確には異次元だけど。)


《メンバー》


完璧・無量大数軍(パーフェクト・ラージナンバーズ)

完璧超人の真の本隊を名乗るエリート部隊。
全員が「完○」という異名を持ち、○の部分にはその超人の特徴を表す漢字一文字が当てはめられる。

完璧超人の中でも粒選りの完璧超人で構成されており、リーダー格のストロング・ザ・武道に言わせれば「真の完璧(リアル・パーフェクト)超人」)だけで構成された精鋭部隊。

『オメガ・ケンタウリの六鎗客編』にてオメガマン・ディクシアの完璧超人入りの経緯が明かされることになったが、そこで僅か十数名の定員制であることが判明した。

一般の完璧超人と大きく違うのは、彼らが全員不老不死の祝福を授かっているということ。
努力の末に永遠の強さを手に入れようとする超人だけが生死を司る超人墓場の主「超人閻魔」から認められ、不老不死の力を分け与えられる。

そして、超人閻魔の親衛隊たる「完璧・無量大数軍」の一員としての資格が与えられ、本来の完璧超人の誕生理念が歪められた地上の治安維持という大役を任されるのだ。

主流派(ニセ本隊)の例から考えると、完璧超人全体の数は意外に多いので、本当に極一部のエリート中のエリートのみの称号と恩恵を受けていたことが解る(同時に、絶対数の少なさから主流派とは呼ばれていないことも納得できる)。

しかし、それ故に責任と特権の重みは非常に強く、下等超人に敗北するのは決して許されざる醜態である。
敗北したが最後、戦いぶりがどうであれ、自害という形で責任を取らねばならない。
そこには一切の例外が認められず、万が一掟に従わない、あるいは実行できる状態でない場合は仲間による粛清・介錯が行われる。
不老不死の彼らは試合中の単なるダメージだけでは簡単に死ぬことが出来ないため、自ら心臓を貫くなどの致命傷が必要となる。

完璧超人特有のカタブツっぷりは健在で、上記のように掟ありきと考える融通のきかない思考もそうだが、なおかつその立場上一般の完璧超人よりも選民思想が強烈。
自分達が無量大数軍の一員であることに強い責任と誇りを持っており、敗北すれば潔く自害を選ぶ。


……と。既にお気づきとは思うが、彼らの掟はたいへん非生産的なルールである。
淘汰されて優秀な者だけが生き残る、と言えば聞こえはいいだろう。
だが、その実態はどんなに伸びしろのある優秀な超人でもたった一度の敗北で切り捨て、負けてこそ得られる成長の可能性をも摘み取ってしまうため、そこから生まれるものが何も無い
更に切ないのは、彼等に与えられた“使命”が本来の理念を喪い歪められた物であるということであろう。

勝利だけでなく幾多の敗北から己を磨き上げた、他属性の超人達からすれば全く理解できない思想であり、特に「戦いを通じて互いを理解し合う」姿勢を貫く正義超人にとっては埋めがたい価値観の溝を形成している。

過去の経緯から堕落を嫌うネメシスは、この掟を過度に強調するスタンスを取っているが、上記の歪な性質を良く知るシルバーマンからは「その掟の負の面にも内心では気付いているはず」と指摘されている。
実際、ネメシス自身「掟と共に散った仲間の最期を過ちと評したくない」と語ったこともあった。

また、ジャック・チーの敗北時の姿を見るに、全てを出し尽くした敗北の満足感以外に長い人生からの解放を待ち望んでいた者も居る。
この点から、無量大数軍の他のメンバーもこの掟に対して思うことはあれど、彼らなりに受け入れる理屈と心構えを持っていたようだ。


ネプキンは、前述の様に元々無量大数軍の一員だったが、増長を理由に除名され、前述のように反旗を翻した経緯がある。
また、そのネプキンは現代ではかつての面影が無いぐらい顔が醜く老いている。
というか、ゾンビ同然のボロボロな姿であるため、無量大数軍を降りた超人は不老不死の力も奪われてしまう模様。
実際、同じく元無量大数軍のネプチューンマンも『Ⅱ世』の時代ではしっかりと歳を取っている。後付け故の偶然と言えばそれまでだが妙な合致である。

それまでその存在を隠していたが、【完璧・無量大数軍編】で主流派のネプチューンマンが勝手に完璧超人の代表であるかのように「三属性超人不可侵条約」に調印したことをきっかけに始動。
完璧超人が他属性の超人と交流すれば完璧さを失ってしまうと主張し、完璧超人の実力を天下に知らしめるため、正義・悪魔両超人軍に宣戦布告する。

しかし、裏に秘める真の目的は、友情パワー=火事場のクソ力を秘めるキン肉マンとその一族、および彼に関わった全超人の抹殺であった……。


後の展開から察するに、本来の完璧超人である完璧超人始祖が集団として機能できなくなったことから作られた勢力だったと予想され、実際に創始者からの評価は当人達のエリート意識に反して低く、離脱組も含めた一般(ヒラ)完璧超人と同じ扱いという切なさ。
しかも、大戦後に無量大数軍は壊滅。
始祖すらも殆どが姿を消し、超人閻魔が再び理想を取り戻して、新しい道を歩み始めた現在の評価は不明。
ネプチューンマン含め、生き残ったネメシスやピークア・ブーは新たなる側近としての期待をかけられているだろう。


《メンバー》
(第1陣)

(第2陣)

その他詳細は当該項目を参照。


完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)

文字通り、完璧超人の始祖であり完璧思想の源流。
そもそも“完璧超人”とは、後述の様に“完璧”を極めるに至った彼等が初めて名乗った呼び名であった。
全員が「完璧・○式」の異名を持ち、○の部分に壱、弐など数字を表す漢字一文字でナンバリングがされている。

太古の昔に神の座を捨てて下界へ降り立った「慈悲深き神=ザ・マン(現・超人閻魔)」と、彼に素質を見出されカピラリア七光線による大災害(神々の粛清)から命を救われた10人の超人で構成される。
初めて名前が明かされた時には完璧思想の源流、元凶、等と言われているが、後の描写からすると、彼等こそが最初にして完璧思想の理想にして完成形とも呼べる存在達でもあった。

普段は超人墓場から下等超人達の管理・監視とか何もせずに引きこもりを行っており、自分達が世界の秩序を司り、人類と下等超人の導き手だと自負する。

実際、本当の超人の神々は過去の経緯から管理者としての仕事を放棄していた部分もあるためか、彼ら始祖が神々の代行だったという話は真実らしく、完璧超人始祖の存在は完璧超人にでもならなければ表には出ることもなく秘されてきたが、地上に降りた金銀兄弟やジャスティスマンは超人達に真実は知られぬままに神として崇められていた。
世界を管理してきたという事実からも作品世界での人間の言う“神”の正体も彼等であった可能性も高い。
実際、人類に対しても無意識下に届く啓示を与えて世界を構築させたり歴史を動かしてきたらしい。

現時点での作中に於ける最高レベルにある“超人としての強さ”もさることながら、次元を繋げたり空間を越えて移動したりと、人類を越えた力を持つ半神的存在である“一般超人”とも一線を画す程の神通力をも持ち合わせており、正に最も神に近い超人の名に違わぬ奇跡をも見せる。

彼等を鍛え上げた師である“慈悲深き神”からは、嘗ての同士である本物の神々よりも神の座に相応しいと讃えられた程の、いわば亜神である。
このためか、自分達を天使に準えた始祖もいる。

上記の様に立場上普段は表立って活動することは無いが(一名例外あり)、【完璧・無量大数軍編】で同じ元始祖のゴールドマン(現・悪魔将軍)が侵攻し、超人墓場を崩壊させたのを機に始祖達も動き出した。

彼らもまた、原初に不老不死の力を分け与えられ、五十数億年もの歳月を生き続ける最古参の完璧超人である。
ただし、前述した自害の掟は無量大数軍以下の後代の完璧超人を、真に完璧な存在に高めるための教育的ルールに過ぎず、始祖達はそもそも次元が違う所に生きているという理由から掟の適用外らしい。

これは劇中描写からも事実と思われるが、ルールを作った側だから甘い判断をされている訳ではなく、始祖ともなると自分達以外の存在への敗北が本来は想定できない等の理由もあるのだろうが、何よりも始祖だけの特別、かつ、極めて重い掟であり使命が存在することも大きいのだろう。
この辺の事情は後述の完璧超人の歴史にて。

自分達を救い、見出だしてくれた師であり同志である“慈悲深き神”を尊敬しているが、師の変節後も忠誠を誓うサイコマンを除き超人閻魔と化して完璧超人以外の超人の進化を認めることのなくなった、現在の神の活動・思想には全員が完全に賛同しているわけではない。
数億年もの歳月を共に歩んできた愛弟子にして同志だからこそ、後述の理由で歪んでしまった師には複雑な気持ちを抱いており、表面上は見て見ぬフリをしつつも「超人閻魔」としての彼を決して認めたくないという意志の表れから、現在でも付き従っているサイコマン以外は超人閻魔のことを他者に対して「“あやつ”」と呼んでいる。


《メンバー》

その他詳細は当該項目を参照。


●超人界の歴史と完璧超人

完璧超人は太古の昔から超人界の歴史に深く関与しており、キン肉族などに伝わる神話も実は完璧超人が裏で関わっていて、神話で語られた内容は真実と異なっていた……という事例がままある。
(後付けと言ってしまえばそれまでだが、現実の伝承も後世では事実が歪められていることが往々にして起こりやすいので、意外とリアリティがある)
つまり、完璧超人の歴史は超人界の歴史とそのまま直結しているのである。


●完璧超人の誕生

太古の昔、天上界の神々は超人という種を創造した。
神々の似姿であった彼らは、同じく似姿である人間を含む動物の中でも抜きん出た能力を誇り、その力で繁栄を成し遂げていく様子を神々は微笑ましく見守っていた。

しかし、超人界が繁栄を続けるにつれ、後の人間達と同じような対立や格差が生じてしまう。
やがて彼らは自分達に与えられた恐るべき能力を使い、私利私欲による凄惨極まりない無法と戦争を引き起こし、地上は混迷を極めた。
その惨状を嘆いた調和の神をはじめとする神々はついに下界へ干渉することを決意、超人に有効な「カピラリア七光線」を照射して全ての超人を根絶させ、 一度世界をリセットするという手段に乗り出す。

だが、ここで待ったをかけたのがある一人の慈悲深き神であった。
彼は「今もなお絶望の世界を変えようと努力する、能力・人格に優れた超人は救うべき」と主張する。
本来なら神が超人と直接関わるのは禁じられた行為だが、「それならば自分も神の座を降りて超人となり、彼らを完璧な存在へと鍛え上げてみせる」とまで言い放った彼の覚悟は本物だった。

「神とは完璧でなければならない」という自身の考えから「超人を創ったことが過ちではなかったと証明してみせたい」と誓う彼は、超人界に下野し、神の名を捨てた一人の超人として「ザ・マン」を名乗り、素質のある者達の選出を行った。

こうして、ザ・マンにより選ばれると共に厳しい研鑽に耐え抜き精神と肉体を“完璧”に鍛え上げられた10人と、師たる元・神の11名は自分達を指して神の怒りであっても触れられない“完璧なる種”として完璧超人を名乗ったのである。
約束通り、11人はカピラリア七光線の照射から生き残った。
このカピラリア大災害の後、地上に自分達を祖とする新たなる世代の超人達が広がっていく中で、始まりの11人は『完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)』を名乗るようになった。
つまり、本来“完璧超人”とは彼等“完璧超人始祖”のことである。

超人という種を守る為、地上に降りた高潔なる師と同様の使命に殉じることを、彼の弟子たる壱式~拾式の始祖も決めた。
彼等は、覚悟の上で神の奇跡たる不老不死の祝福を受けると、超人という種の成熟を見守り、後押ししていくことを誓ったのであった。


●完璧超人の時代~超人閻魔誕生

カピラリア大災害を経て、世界は長らく平穏を保っていた。
始祖達は今で言うイタリアの地に『完璧の塔(トゥール・パルフェ)』を建設し、鍛錬に励む日々を送った。

また、始祖の系譜を継いで地上に広がった完璧超人はザ・マンの偉業を讃え、その姿を模した巨像『完璧の巨像(パーフェクト・ジャイアント)』を建造。
各地でも同じように完璧の巨像が次々と立てられ、ザ・マンに自分達の修練の成果を披露するかのように像の下で超人レスリングの試合が繰り広げられた。


しかしある時、絶滅したはずの下等超人の生き残りが地上に出現。
彼らは完璧超人や天上界の神々さえも知らなかった、カピラリア七光線を防ぐ素材で作られた大樹『許されざる世界樹(アンフォーギブン・ユグドラシル)』に避難し、大災害を生き延びていたのだ。

完璧超人を虐げ、「自分達に神など要らない」と驕り、完璧の巨像を引き倒す彼らの愚行は目に余るものだった。
漆式・ガンマンを筆頭に「粛正すべき」という意見が始祖達の中で噴出したが、ザ・マンは彼らの生存はむしろ喜ばしい事だと寛大な器を見せ、同時に自分達が新たな神々となることで超人達の秩序の維持、そして彼らの超人としての成熟を望んだ。


一方でザ・マンは、完璧超人のレベルの低下を非常に恐れた。
未熟な下等超人と交流することで感化され、完璧さが失われて堕落することを懸念した始祖達は、接触を避けるため地下に潜ることを選択。
後に超人墓場となる島、『聖なる完璧の山(モン=サン=パルフェ)』を現在のスカンジナビア半島と北極海の間に築き、新たな拠点とした。
これに伴い、完璧超人始祖の痕跡を地上から消す必要が生じたため、塔は解体され、各地の巨像も行脚の旅に出た捌式・シングマンの手で全て破壊された。

尚、塔の解体前に拾式・サイコマンが『マグネット・パワー』を発見し、ザ・マンから研究を一任されたが、
この力が活用されるのはもう少し後の事となる。


身を移した後、しばらくは下等超人の動きを見守り、成熟を望むという始祖達の方針は変わらなかった。
しかし、下等超人は自らを律するどころかますます増長し、弱者をいたぶる強者がのさばるという大災害以前と何も変わらない光景に逆戻りしてしまう。

これには長らく希望を抱いて耐え続けてきたザ・マンもついに絶望し、「下等はどんなに時が流れても下等」という現在まで変わらぬ結論を抱かせてしまう結果となった。

我慢の限界を超えたザ・マンは許されざる世界樹に下等超人の強者達を集め、始祖一同による血みどろの虐殺を決行。
元・神が慈悲深い指導者「ザ・マン」を棄て、破壊と創造の怪物「超人閻魔」に変貌した瞬間であった。

更に、この粛清の過程で当時地上の支配者として隆盛を誇っていた「オメガの民」の祖先は、前述の神々の側から見た無法と諸悪の根源として注目を浴びる。
その結果、超人界全体を救うために始祖による粛正を受けることになってしまい、現代まで続く憎悪の禍根を生むことになってしまった。

……一方、粛正を実行した始祖達ではあるが、始祖達にとっての真の敵は超人の滅亡を主導する神々の一派であった。
同じ方を向いたようで意図することは正反対であり、オメガの民を殲滅させずに創家の者達のみは追放という名目で宇宙の辺境へと送り保護していたのだった。


●超人墓場~金銀兄弟の離脱

下等超人達が愚行を戒めた大粛正の後、聖なる完璧の山、もとい超人墓場は特別な役割を担った。
惑星を通して、魂の循環すら自由にする禁断の力にまで昇華したマグネット・パワーによる、この世で死んだ超人の魂の管理である。

超人墓場に送られた死亡超人は、完璧超人の使い魔たる「墓守鬼」の監視のもとで過酷な労働を強いられる。
そんな労働を耐え抜き、なおかつ超人閻魔の厳しい審査をパスした者……すなわち、超人閻魔の意に適った超人だけが現世への復帰を許される。

これこそが超人閻魔の言う「下等超人の監視と管理」であり、世界の秩序を守る天使を自負するまでになった彼らの理想の果てでもあった。結局、神々も認める始祖をも越える完璧な超人が誕生することを望めなくなったことから、再びの神々の粛正による滅亡を回避するべく自分達の手での管理に乗り出したという訳である。
当初の目的であった「超人を完璧な存在に育て上げる」という理念は、とうの昔に形骸化していたのだ。
これは、理想を以て神から降りた男と、その男に見出された彼らが正に完璧な存在となってしまい、始祖の域に到達する超人が数億年を経ても現れなかったという事実の裏返しでもある。
同志として迎えた筈の完璧超人ですらそうであり、故に始祖は無量大数軍以下の完璧超人とも基本的に接触しようとしない。

そんな、超人閻魔の思想と超人墓場のシステムに対し、最初に反発したのが壱式・ゴールドマンだった。
自分達の理念を超人界に押し付けるだけでは飽き足らず、魂の有り方までも管理する超人閻魔と始祖にゴールドマンは疑問を持っていた。
彼らを見限り「下等にしか分かり得ない力」を求めて墓場を離れた彼は、地上で自分が見定めた超人達を道場『ゴールデンキャッスル』で直接指導する道を選んだ。
皮肉なことに、その姿勢はかつてザ・マンであった頃の超人閻魔と同じものであった。

弟の弐式・シルバーマンも初めは「ゴールドマンを超人墓場に連れ戻せ」という閻魔とサイコマンの頼みを引き受けたことから始まり兄の後を追い、やがて、性急すぎる兄とは違う理念のもと同じくゴールドキャッスルの近くに作った自分の道場『シルバーキャッスル』で超人達の指導を始めた。
そして、彼らが育てた超人達がそれぞれ後の悪魔超人・正義超人のルーツとなる。


さらに時が経ち、覇道を是とするゴールドマンと、それを止めようとするシルバーマンは互いの理念のすれ違いから深刻な対立に陥る。
両陣営の争いを問題視した超人閻魔と始祖達は、陸式・ジャスティスマンを派遣して仲裁を試みた。

だが、方法論こそ相容れないものの二人はすでに「超人が神をも超える可能性」に希望を見出しており、神こそがこの世の絶対的存在だとする閻魔達の思想と大きくかけ離れていた。
万に一つも墓場には戻らないとする、二人の堅い意思を汲み取ったジャスティスマンは、止むを得ず戦いの行く末を最後まで見届けることを選ぶ。

後世、ジャスティスマンと一連の出来事は『天上兄弟ゲンカ』の伝承としてキン肉星の神話に語り継がれ、相打ちとなった兄弟のマスクはキン肉族の祖先に拾われ彼らの繁栄の礎となった。

一方で指導者二人を失ったのは地上の超人界にとって大きな痛手であり、本来見込まれたであろう超人としての進歩が数万年単位で遅れる結果に繋がった。


●そして現代へ

金銀兄弟が失われた後の超人界は数万年にも渡り発展と進化が停滞することとなり、超人閻魔の思惑通りに行き過ぎないパワーバランスが保たれ続けていた。
そう、シルバーマン直系の子孫にして、あのゴールドマンをも越える潜在能力を秘めているとも評価される「究極のイレギュラー」……キン肉マンが現れるまでは……。


奇しくも、金銀兄弟から連なる血統にあり“慈悲の心”を尊ぶキン肉族出身のキン肉マン=キン肉スグルが内に秘めており、目に見える形で発現させた『火事場のクソ力』。
この力は、自身の超人強度を神の領域に達しかねないレベルにまで引き上げるだけでなく、何らかの形で彼と関わった超人にまでその力を伝播させる性質があり、その力は従来の超人閻魔により支配された世界のパワーバランスを容易く崩壊させ得ると予想されるものだった。

それは間違いなく、かつてゴールド・シルバーの兄弟が……そして、理想に燃えていた頃のあやつと始祖達が超人という種に追い求め、望んだ力であった。
完璧を極め神々に準じるまでとなった自分達を越えてみせろと、望んだ可能性であった。

しかし、今の超人閻魔と始祖達にとっては違った。
彼らは神をも脅かす力を得た「イレギュラー」の増加により、世界が大災害以前の混沌とした時代に逆戻りする懸念を抱く。
最早、彼らは超人が前に進むことを――超人の進化を一歩たりとも許せなかったのである。

そのため、超人閻魔は【キン肉星王位争奪編】でジ・オメガマンという強力な超人を送り出す。
この超人の正体は先の粛清で地球から追放されたオメガの民の末裔が一人、オメガマン・ディクシアであり、マグネット・パワーの秘密を探るのと(次点で)超人閻魔の首を狙うべくスパイとして完璧超人入りした人物であった。
手柄を立てれば無量大数軍に編成すると持ち掛けられ、オメガマンは超人閻魔(の暗殺)に近づこうと承諾。王位争奪戦に乗じてキン肉マン一味、及び彼に感化された主流派ネプチューンマンの抹殺を試みるが失敗。
結局、キン肉マンと仲間達のさらなる成長を促すことに繋がった。

超人閻魔にとっては失敗だったが、死の間際にオメガマンはキン肉マンが自分達の故郷を救える可能性について希望を見出しており、両者にとって対照的な結末に終わった。

だが、超人閻魔は諦めておらず、その一年半後【完璧・無量大数軍編】で締結された「三属性超人不可侵条約」を機に、自ら完璧超人「ストロング・ザ・武道」に扮して無量大数軍を率い、条約破棄という大義名分のもと火事場のクソ力の根絶を決行。
条約調印に出席していた因縁のネプチューンマンを幽閉し、正義・悪魔両超人軍を相手に、完璧なる秩序を保つための全面戦争を仕掛けるのであった。



●関連用語

  • マグネット・パワー
サイコマンとヘル・ミッショネルズが使う、かつて数多くの超人を苦しめた「インチキじみた」能力。
その実態は地球そのものが持つ、超人パワーと同義のエネルギーである。
発見・命名者はサイコマン。発見時期は定かでないものの、少なくとも完璧の塔解体前であることは確定済み。

普段は地球の内側に眠っており、『アポロン・ウィンドウ』と呼ばれる鍵状の穴を通じて地上に噴き出す。
超人パワーと組み合わせた時の相性が非常に良く、元のパワーを何倍にも増強させる効能を有している。
この時点でも十分強力だが、ザ・マンの後押しを得たサイコマンが研究を続けたことで超人の生命にまで干渉する禁忌の存在へと昇華。超人墓場誕生のきっかけを生み出した。

しかし、マグネット・パワーの発見は同時に始祖達の亀裂の始まりにもなった。
サイコマンと超人閻魔は「完璧な自分達が管理すれば問題ない」として力の利用を全面肯定する一方、それ以外の始祖は「借り物の力でのドーピングに過ぎず、完璧超人の流儀に反する」と否定的な姿勢を見せる。
しかし師の一声には誰も逆らえる筈がなく、結局はマグネット・パワーの利用を黙認することになってしまった。

正義超人の心を封じたバッファローマンに「どんな手を使ってでも始祖に勝て」と発破をかけた悪魔将軍ですらマグネット・パワーだけは毛嫌いしている辺り、相当根深い問題であったことがうかがえる。

更にマグネット・パワーは完璧超人の所有物として完全に独占化されており、いかなる理由があろうと他者がこの力に手を出したり、研究したりすることは絶対に許されない。
始祖の粛清を受けた後に、サイコマンの力を目の当たりにしたオメガの民が研究を開始した時には、再度、始祖自ら*4が潰しにくるレベルの機密情報にもなっている。

旧シリーズでは死亡した超人の蘇生、時間逆転と何でもありの万能性を見せたマグネット・パワーだが、元々の本質やサイコマンの研究の成果によるものと考えれば妙につじつまが合う。
閻魔とサイコマン、そしてサイコマンから伝授されたヘル・ミッショネルズがこの魔性の力に傾倒してしまったのも無理は無いだろう。
始祖達の超人強度の低さも、逆に言えばマグネット・パワーに頼らずして(=無量大数軍が邪道の力で底上げされただけの可能性がある)肉体を研磨し続けたから、と捉えても不自然さは感じない。
ただ、公式ではまだ断言されていないため、やはりあくまでも推測の域を出ない。

ちなみに初出のタッグ編では超人墓場の設定はまだないものの、ザ・テリーマン 臨死体験 中にマグネットパワーの源泉を目にしたり、
その行先の穴アポロン・ウィンドウは( 墓場 と言うのが定説の)前方後円墳だったりと、
後付け設定がピッタリとはまっていると評判。


  • 聖なる完璧の山(モン=サン=パルフェ)/超人墓場
完璧超人始祖、および完璧・無量大数軍の本拠地で、スカンジナビア半島と北極点の中間に位置する孤島。
人間界では未踏の幻の島と呼ばれている。

普段は濃霧に包まれてレーダーにも探知されないため、空路で訪れることは恐らく不可能。
その上、海を渡ろうとすれば灼熱の業火が侵入者を焼き殺すという恐ろしいトラップが仕掛けられている。
トラップにかからないのは完璧超人あるいは始祖のみであり、彼らが「目覚めよ、そして我を受け入れるがいい“裁きの門”よ」と唱えることで海が割れ、安全に辿り着ける道『天への歩道(ロード・トゥ・ヘブン)』が姿を現す仕組みとなっている。
まだ完璧超人でなかった頃のネメシスは普通に泳いで到達できたが、まだトラップが稼働していなかった時代なのか、トラップが資格の有無を自動的に判別していたのかは不明。
案外と突破している超人も居るようなので、後者の可能性も高い。
ジャスティスマンがキン肉マン一行を引率した際には悪魔将軍のケースと違い前述の合言葉の前に「アンジンロッソ」と3回唱えて不思議な踊りを舞っていた。
説明はなかったが、客人を招く場合にはこれが必要となるのだろうか。

完璧の山としては、最強を目指す超人が訪れる登竜門という噂が流れている。
が、大体の一般超人は噂を勘違いして「行けば誰でも最強になれる場所」と思い込み、無駄に命を散らしている。

仮に前述のトラップを突破して辿り着けたとしても、門の先にある『黄泉比良坂』で寝ずの門番を務める参式・ミラージュマンに認められる必要がある。
素質があると判断されれば完璧超人になれるが、実力が足りなければ死あるのみ。
さらにミラージュマンを無視して先に進もうとしても、ミラージュマンの作り出した幻影の超人墓場(本物と違ってまるで天国のような光景が広がる)に迷い込んでしまう……と、セキュリティの観点から見てもまさに完璧の一言に尽きる。

しかし幻影を維持できるのはミラージュマンが存命の間だけ。
彼が死んでしまうと、始祖のダンベルなどによる特別な衝撃を加えただけで鏡の如く砕け散ってしまう。

超人墓場としては、死んだ超人が強制労働させられる場所であることは前述した通り。
その名の通り「地獄」「冥界」と形容すべき暗く険しい世界で、労働者以外に宙をフワフワ漂っている死亡超人の魂も確認できる。

過酷な労働を続け、「生命の玉」を4つ集めた上でなおかつ超人閻魔の審査をパスしなければ現世に復帰することはできない。
かつて超人墓場で働かされた経験のあるウォーズマンが「あんな場所二度と行くか!」と漏らす*5ほど、非常に厳しい場所である。
本来は死亡超人と完璧超人、そして墓守鬼以外が入ることはできない空間なのだが、何らかの原因で墓場そのものが崩壊してしまうと現世に直結し、誰でも容易に侵入可能となる。


  • 禁断の石臼(モルティエ・デ・ピレ)
超人墓場を支えている、超人パワーを人工的に生み出す装置。
死亡してパワーを失った超人が現世に復帰するための力の源となっている。
研究が進んだマグネット・パワーを利用して作られた装置のようで、恐らくこの石臼が生命の玉……つまりマグネット・パワーを死亡超人に与える役割を持つものと考えられる。

通常は決まった方向に回さなくてはならず、逆方向に回し続けると超人墓場のシステムが完全にダウンしてしまい崩壊。
死んだ超人は二度と蘇ることができなくなる。

具体的な使用方法は不明だが、火事場のクソ力と組み合わせれば死に瀕した星に命を吹き込むことも可能らしい。

  • 絶対の神器
完璧超人始祖それぞれが持つ、自身の属性を表したダンベル型の特別なアイテム。
側面には始祖のナンバリングに対応した漢字と雷など属性を示す紋様が刻まれ、それに併せて「~のダンベル」と呼ばれる。
常に目に見える形で所持しているわけではなく、大抵は肉体と同化しており必要の際にダンベルとして分離する。

超人閻魔の部屋には彼らのダンベル全てをはめ込む文字盤の祭壇が存在しており、自分達以外の超人が絶滅した、あるいは超人という種が成熟したと全始祖が認めた時にダンベルを捧げることで超人閻魔を含む全ての始祖を消滅させる重要な役割を担う。
しかしその裏では、始祖の自害というルールそのものを疑問視するサイコマンが、ある一人の始祖にしか消滅のエネルギーが向かないよう、システムを遥か昔に改竄していた。


  • 完璧の塔(トゥール・パルフェ)
完璧超人始祖が初めて特訓を行った聖地。
垂直に立つ巨大な塔の下にリングが設置されており、始祖達はここでザ・マンと共に鍛錬の日々を過ごした。

下等超人の出現により塔は解体され、リングも地に埋められたが、土地の記憶がそうさせたのか後に人間達が同じような塔を建設。
しかし、建てたのが完璧超人に言わせれば不完全の象徴である人間だったため、本物の塔と違いそれは斜めに傾いてしまい、現代では『ピサの斜塔』としてイタリアの一大観光名所となっている。

リング自体は土地の記憶に働きかければ出現させられるらしく、作中ではガンマンがピサの斜塔を力ずくで垂直に傾けるという荒業でもって出現させた。


  • 完璧の巨像(パーフェクト・ジャイアント)
古代の完璧超人達が建造した、ザ・マンの偉業を讃える巨像。
シングマン曰く、ロドス島にかつて建造されていたことで(現実でも)有名な謎の巨像もこれにあたるらしい。

材料にはシングマンが考案・開発した地球史上初のコンクリート完璧な人工石(コンプリート・コンクリート)』が使われており、雨風に曝された程度では全く劣化しない耐久性が持ち味。
後にシングマンの手で全ての巨像が破壊された後、現在のアメリカで人間達が同じような巨像を建造したのだが、やはり不完全な人間のせいでザ・マンとは似ても似つかない女神像になってしまったらしい。


  • ゴールデンキャッスル
ゴールドマンが地上で建設した道場であり、悪魔超人始まりの地。
文字通り金ピカに光っており、現在の日本、京都の北山に建つ。
直接指導を受けた超人の中には、力及ばず後の「地獄の断頭台」で首を切断された者もおり、悪魔超人らしい想像を絶する凄まじい指導が行われていたようだ。
シルバーマン一派との地上での抗争が激化したことから、ゴールドマンは本拠地を「超人墓場」をモチーフにして作り上げた異次元である魔界に移したが、記憶を引き継いだ人間の手で似たような建物「金閣寺」が造られた。


  • シルバーキャッスル
シルバーマンが地上で建設した道場であり、正義超人始まりの地。
文字通り銀ピカに光っており、京都の東山に建つ。
兄と違ってシルバーマンの指導は厳しくも優しさがあり、後のキン肉族が掲げる「慈悲の心」はこの時から発揮していた模様。
兄弟が相討ちでマスクになった後、金閣寺同様に人間の手で「銀閣寺」が造られた。
ゴールドマン説得を依頼した立場のサイコマンは、シルバーマンが悪魔超人への抑止力を生み出してくれたのだと勝手に解釈しており、長きに渡り「正義超人は完璧超人の手先」だという認識を持っていた。
しかし、実際はゴールドマンへの説得と観察を続けるうちに、シルバーマンも兄と同じく下等超人の可能性に気付き、一方で兄とは違う穏やかな道が必要との考えから正義超人の創立に至った、というのが真実であった。


  • 階段ピラミッド
エジプト・サッカラにある世界最古のピラミッド。
しかし、その実態は古代の三属性超人が覇を競うために争った舞台で、自分達の優位を示すために文字通り登りながら戦っていったという知られざる歴史を持つ。

現代ではリモコン一つでサッカラから鳥取砂丘に移動し、ピラミッドが割れて特設リングが登場するという、古代のロマンもへったくれもない魔改造が施されてしまった。だってゆでだし……
最下段の複数ある入口は、どれがどの段のリングに繋がるのかは入ってみるまで分からない。
無量大数軍・第2陣と正・悪連合軍の試合はここで行われた。


  • 許されざる世界樹(アンフォーギブン・ユグドラシル)
神々ですらその存在を知らなかった謎の大樹。
カピラリア七光線をも通さぬ素材で出来ており、大災害では一部の下等超人がそこに避難したことで絶滅を免れた。
所々にサイフォン型の透明なドームに包まれたリングが実のごとく成っており、陽に照らされることでその姿が露わとなる。

リングには根元のトンネルから汲み上げられた地下水に流される形で移動する。
樹とは言うが、所々に扉や窓が設置されていたり、ドームの開き方が効果音を見ても明らかに機械的だったりと人工物、または機械と融合した有機物の印象が非常に強い。
後述のサグラダ・ファミリアの伏線が回収された後となっては、最も謎の多い物体である。

現代で言う国立競技場の真下に眠っており、ストロング・ザ・武道の手で地上に現出。
始祖+ネメシスと正・悪連合軍の決戦試合が行われたが、勝負の行方は世界樹が指し示した甲子園球場に持ち越しとなった。


  • 最初のアポロン・ウィンドウ
スペインのサグラダ・ファミリア地下に眠る、サイコマンが初めて発見したアポロン・ウィンドウ。
当初は全容すら明らかにされなかった正体不明の代物であったが、サイコマンが仮の姿時にベタな負け芝居を打ってでも急行したことから、この時点で重要な機密事項であるらしいことは臭わされていた。

かつてこの土地は始祖以外に誰もいなかったが、後に人間が棲み付いてしまったため、決して掘り起こされないように「永遠に完成しない教会を建てろ」という啓示を与えて隠し通していた。
万が一暴こうとした者は、ここに隠された『処刑(キリング)リング』の上で文字通り処刑されてしまう。

銀のマスクの光で場所が炙り出された後は、サイコマンから用済みとばかりにサンダー・サーベルで無残に破壊されてしまった。
自由の女神といい、『キン肉マン』の人間界の歴史的名所はなぜいつも……。

『オメガ・ケンタウリの六鎗客編』ではマグネット・パワーの悪用を防ぐため、超人委員会によって警備が敷かれ、かつ若手超人を育成する場も兼ねていた。


  • エアーズロック
知らぬ者はいないであろう、オーストラリアの巨大な赤色砂岩。アボリジニの言葉で「ウルル」とも。
かつてはザ・マンとゴールドマンの秘密のスパーリング場所であり、当時は今より標高も高い山だったのだが、激しい修行の積み重ねによって削れていき、二人が決別する頃には今の人間達が知る姿となった。

本シリーズにおける最終決戦の舞台として選ばれたが、どちらかと言うとその際にミートが提唱した「『ウルル』のさらに古い由来は、超人閻魔の『グロロ』だったのでは?」というオモシロ起源説の方が印象深い。
なお、悪魔将軍も「ウルル」の呼称を使っているため、この説が当たっている可能性は低いと思われる。
因みに、エアーズロックが元々は数千メートル級の岩山が削れて現在の形になったという説は確実視されている事実である。


  • オメガの民/オメガ・ケンタウリ一族
かつて地球の頂点に立っていた、支配者の超人の一族。現代の当主はオメガマン・アリステラ。
世界各地にある有名な建造物の一部は元々オメガの民の所有物であり、消滅した後に(残り香のようなものに反応して)人間達が模倣した結果に過ぎないらしい。キン肉マン世界ではよくあること
突然現れた完璧超人始祖らによる粛清を受けてしまい、対抗する力を得ようとマグネット・パワーに手を出すが、これも始祖の怒りを買うことになってしまい地球から追放された過去を持つ。
このような経緯もあり、一族の中では古くからザ・マンを憎悪の対象であると教育しており、オメガの民全員が彼を討ち果たすべき敵であると認識し、抹殺を企てている。
一方で、新たな故郷と定めた星は現代では滅亡の危機に瀕しているため、マグネット・パワーに加えて火事場のクソ力を滅亡回避ザ・マン打倒のカギとして求めている。

  • 安土城
そのオメガの民が超人墓場へ攻め入るために用意していた抜け穴を織田信長(戦国武将)が発見し、作り上げたものと言われる。
地球に襲来したアリステラ達はこの抜け穴で超人墓場への侵攻を目論んだが、残虐の神から一連の事情を聞いたアタルが封鎖したことで使えなくなった。

  • 本能寺の変
ザ・マンから啓示を与えられた明智光秀(戦国武将)が引き起こした事件と言われる。




「師匠、アンチョコを見ながら執筆していいのですか」
「完璧超人とて時と場合にはパクった追記・修正もするわい」

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最終更新:2024年03月21日 18:46

*1 敵の方が回りこんだ場合や背中を下にして敵の頭上に投げ上げられた場合に適用されるのかは、(アビスマンへのザ・マンの指導のことを考えると、どのみち死に体なので良くないこととされていると思われるが)ケンダマンが制裁されたのに対してネプチューンマンは制裁されておらず曖昧。あるいはケンダマンが制裁されたのはあくまで敗北の件で、この掟を破っただけなら叱られるだけで済むのかも?

*2 『キン肉マンⅡ世』ではネプチューンマンと組んだ新米完璧超人のコンビが、正義超人の顔の皮を直接剥いでいる。

*3 墓荒らしの件は、その師匠が扮していた超人「キン肉マングレート」が一度仕留めたはずなのに平然と現れたため、正体を暴くべく行ったことなのだが、それにしても完璧超人に相応しい行動ではない

*4 この時の場面で描かれているのが当事者のサイコマンに、絶対否定派であるガンマンとアビスマンという何故か微笑ましくなる組み合わせ。

*5 ファンブック『超人閻魔帳』より