アントマン(映画)

登録日:2015/09/26 (土) 00:22:27
更新日:2024/03/07 Thu 08:42:46
所要時間:約 19 分で読めます




◆アントマン



"もう一度人生をやり直したい方"


緊 急 募 集 !!


職業…アントマン

待遇…制服貸与("アントマンスーツ"支給)

業務…身長1.5センチでの任務遂行

資格…特になし。未経験者歓迎!





身長1.5㎝になった男は、ヒーローになれるのか!?





【概要】

『アントマン(ANT-MAN)』は15年の米映画。
MARVEL社のコミックヒーロー「アントマン」の実写映画化作品。
MARVELコミック映画化シリーズマーベル・シネマティック・ユニバースの、『アイアンマン3』から始まるフェイズ2最後の作品として製作された。
監督は『チアーズ!』など、コメディ映画畑出身のペイトン・リード。

本来アントマンは初代アベンジャーズのメンバーで、ビッグ3と並ぶ古参組だが、監督の交代(後述)等が原因で製作が遅れに遅れ、
(そのため『エイジ・オブ・ウルトロン』よりも後回しになり、基本設定まで変更された)
MCU作品通算12本目になってやっとの加入となった。

本作の主人公は2代目アントマンである元窃盗犯のスコット・ラング。
初代アントマンのハンク・ピムは元アントマンとして彼を支える役として配置。
おかげで原作でハンクのやらかした事は全部無かった事になった。
初代アントマンの相棒にして妻、スーパーヒロインであるワスプは物語開始時には姿を消しており、回想以外には登場しない。
またサブキャラクターのほとんどは映画オリジナルキャラなので、原作アントマンを知らなくても安心である。

「別居中の娘を助ける為、アントマンスーツを盗んで戦った事で後継者と認められる」2代目のオリジンを大きく膨らませたストーリーで、
新ヒーローの成り立ちをコミカルタッチに描き、『アベンジャーズ』『GoG』『AoU』に至るまで、
宇宙レベルに拡大し続けたMCUの世界観と物語を、
「子供部屋」という小スケールにまで縮小して手に取りやすい形の、本来の万人が楽しめるヒーロー映画として好評を博した。
実際本作を見るにあたって事前知識はほとんど必要なく、MCU初体験の作品としてもお勧めできる。
(途中のアレとか、ラストのアレとか、いつものスタン・リーとか、知らないとわからない小ネタがあるのは仕方ないが)

本作のあと、いよいよMCUは次の段階=フェイズ3へと移り、さらに激動の展開が待ち構えている予定。







【物語】

凄腕の常習窃盗犯であり、悪徳企業に盗みを働いて逮捕された中年男、スコット・ラング。
3年の懲役を経てようやく娑婆に出られた彼だったが、前科持ちのせいで仕事もクビになり、アパートにも住めずホテル暮らし。
養育費も払えず、元嫁とその婚約者からは白い目で見られ、愛する娘の誕生パーティにすら呼んでもらえない日々。
追い詰められたスコットは、とうとう昔の窃盗仲間が持ちかけた窃盗計画を引き受けてしまった。
ターゲットは一週間留守の隠居老人。その邸宅には、厳重警備の巨大金庫があるらしい。
難なく金庫を破ったスコットだが、金庫に入っていたのは、一着のライダースーツとヘルメット、薬品アンプル……?
空振りかと落胆するも、そのスーツを着用し、手袋のスイッチを押すと、なんとスコットの身体は1.5㎝に縮んでしまう。
慌ててスーツを返しに行ったスコットだが、今度は何者かによって通報され、あえなく逮捕されてしまう。

とうとう元妻からも見捨てられ絶望するスコット。しかしそこへ屋敷の老人が現れ、脱獄の手伝いを持ちかけてくる。
老人の名はハンク・ピム。大企業ピム・テックの創設者でかつてあのS.H.I.E.L.Dにも在籍していた天才科学者。
ハンクはスコットに、そのスーツの力を使って、同じ力を持つ軍事スーツを盗み出して欲しいのだと言う。
元教え子のダレン・クロスが、物質を縮小する「ピム粒子」を悪用し、あろうことか秘密結社ヒドラへ売りつけようとしていたのだ。
しかしハンクの娘であるホープはスコットを起用した計画に大反対。自分の方が上手くできると、スパルタ指導を開始する。
しぶしぶ引き受け、訓練もついていくのがやっとだったスコットだが、やがて娘の為にヒーローとなる事を決意。
ダレンの研究所から軍用スーツ「イエロージャケット」を盗み出すべく、窃盗チームの仲間たちに協力を仰ぐ。

かくして、ダメ親父にして最小のヒーロー、二代目「アントマン」の一念発起計画が幕を開けた。



【登場人物】

アントマン/スコット・ラング
演:ポール・ラッド 吹き替え:木内秀信
本作の主人公。バツイチ中年男性にして、元窃盗のプロ。
一度も「強盗」はした事はなく、盗みで人を傷つけた事もない。

パルクールを軽くこなせる人並み以上の運動神経と、豊富な科学知識から来る金庫破りの技量を持ち、
獄中で電子工学資格を取得するといったハイスペックな男だが、その才能をこれまで盗みにしか使ってこなかった。
結婚を機に足を洗ったのだが、勤めていた企業の不正に気付き、正義感からそれをバラすついでに窃盗を働き、
おまけに調子に乗って社長の車をプールに沈めるなどイタズラしまくった結果、とうとう逮捕されてしまった。
そのせいで職も家族も失う羽目になるが、刑期を終えて模範囚として出獄後は再び足を洗うことを決意する。
……が受刑者差別から解雇され、アイス盗んでも目を瞑るよと言われたのでアイスを盗み、養育費も払えず、娘にも会えず、
とうとう思い余って親友ルイスが持ち込んだ窃盗計画を引き受けてしまった事が、彼の人生の転機となる。
まあスーツを手にした直後はビビって逃げ出し、ハンク&ホープ親娘の訓練も、ついていくのがやっとの有様であったが。

明るい楽天家で、コミュ力も高いので他人と打ち解けやすい性格。根は善良で、ピンチをとっさに切り抜ける機転もあるが、やや根性に欠ける。
元妻からは「良い人だけど、時々困った事をしちゃう人」、ハンクからは「善人だが、追いつめられると楽な方に走ってしまう」と評価される。
少なくとも良い奴なのは確かで、ホープのコンプレックスを理解し、ハンクの悩みを察し、一匹の蟻に名前を付けて可愛がったりする。
アベンジャーズのファルコンと諸事情から対立した時も「あんたヒーローなのに、ごめんな」と言うほど。そしてフルボッコにした。
さらに娘のマッドな趣味嗜好をきちんと理解している辺り、良き父親になろうとしている事だけは確か。色々な理由で上手く行かないだけであって。

ハンクから与えられたスーツを手に、自分でも世界の為でもなく、娘の為に戦う事を決意。
「娘が思い描くヒーローとしての父親」になるべく、2代目「アントマン」の道を歩むことになる。

不死身の白塗りマスクの男と戦ったのは別の話。


●ハンク・ピム
演:マイケル・ダグラス 吹き替え:御友公喜
ピム粒子とスーツを開発した天才科学者。
そして初代アントマンとして第二次大戦後~冷戦中に活躍していた元ヒーロー。
しかしその存在は慎重に隠匿されており、ほとんど都市伝説と化している。

かつてS.H.I.E.L.Dに在籍し、ハワード・スタークとは同僚の関係だったが、
妻の事故死とS.H.I.E.L.Dが自分に無断でピム粒子を複製しようとしたことをきっかけに、
ピム粒子が世界に与える悪影響を危惧して自分の発明を秘密にしたまま引退。
その後は娘とも距離を置いて化学企業ピム・テックの会長として隠居生活を送っていた。
だが教え子ダレンがピム粒子の軍事利用を目論んでいる事を娘のホープから知らされ、密かに活動を再開。
窃盗の技術を持ちながら正義の心を持つスコットに目をつけ、様々な策を講じて彼を二代目アントマンとしてスカウトした。

しかし彼を訓練する中で、「自分より彼を信じている」と誤解した娘との関に溝が出来てしまうが、
スコットの気さくな性格と働きかけで本心を明かし、ホープと和解を果たす事に成功した。
ダレンに対しても才能を認め、目をかけていたが、彼があまりにも自分に似すぎている事を危惧して距離を取った事を告白。
結果的に、そんなハンクの不器用さが全ての発端となってしまったが。
原作通りとか言ってはいけない。せめて自身に降りかかった悲劇を最初からホープとダレンに明かしてさえいれば…。

長年の活動とピム粒子の悪影響でもはやアントマンとして戦える身体ではないが、その体力と機転は往時のまま。
気に食わないことを言った相手を即殴りつけるクソコテやや偏屈で短気な面も原作通りとか言ってはいけない
一方で妻を助けようと研究に没頭し、娘と愛弟子に会社を追われても自分の非であることを理解して恨み一つ言わなかった、愛情深い人でもある。

助手は電磁波でコントロールするアリの軍団たち。実に頼れるメンバーである。
やたら印象的に描かれる、常に携帯している戦車のキーホルダーには衝撃の秘密が……。


●ホープ・ヴァン・ダイン
演:エヴァンジェリン・リリー 吹き替え:内田有紀
ハンクの娘。姓が違うのは母の旧姓を名乗っているため。
MCUヒロインの中では比較的女っ気の薄いツンデレ美人で、格闘の達人。
ダレン・クロスの秘書であり、かつては役員としてハンクを会社から追い出した張本人。
ダレンの精神が不安定になり、クロス粒子の軍事利用を察して以降は、父と協力してダレンを密偵している。

稀代の天才である父を敬愛していたが、母の死以来自分を遠ざけるようになった彼に軽蔑心を抱くようになる。
だがダレンの暴走を阻止すべく、そして仲直りの可能性を願って、ハンクに協力を仰いだ。つまりファザコンのツンデレ
にも係わらず、アントマンスーツを自分ではなくどこの馬の骨ともつかない窃盗犯に託す父に苛立ち、スコットにも嫉妬。
当初はスコットの事情も知らなかった(知ろうとしなかった)為、彼からスーツを取り上げるべく通報したのは彼女であった。

しかし訓練を続ける中、スコットが娘の為にヒーローになろうとしている事を知り、謝罪。その気さくな性格に態度も和らぐ。
そしてスコットの手助けによって父の本心、母の死の真実を知り、彼を許し、無事に和解することができた。
また、下に見ていたスコットともいい関係に……。スコット、この大馬鹿野郎!!


イエロージャケット/ダレン・クロス
演:コリー・ストール 吹き替え:大川透
ハンクの弟子にして才気溢れる若き科学者……だった男。
恩師を敬愛していたが、隠匿されていたピム粒子の存在を知り、ハンクが自分に全てを託さなかったことへの失望が怒りへと変化。
ハンクの研究を奪い、ホープを利用して会社を乗っ取り、実験を繰り返して粒子の再現に成功した。
軍用スーツ「イエロージャケット」を開発し、ヒドラ幹部への販売を目論むも、二代目アントマンらの妨害によって頓挫してしまう。
そしてハンクからアントマンを託されたスコットに憎悪を向け、自らスーツ・イエロージャケットを着用し彼に牙を剥く。

あやふやなピム粒子の噂と、不鮮明な初代アントマンの戦闘記録、不完全な研究データを頼りに、ほぼ独力で再現に成功した天才。
しかし不完全に再現されたクロス粒子による実験を繰り返したせいで脳に悪影響が起こり、精神的にも不安定になってしまう。
そしてちょっと計画に反対しただけの者も躊躇なく殺害するような、完全に破綻したマッドサイエンティストとなり果てた。
正確には反対ですらなく「凄い兵器だけど敵の手に渡ったらヤバくね?」という当たり前の疑問を提示しただけの人を、問答無用で抹殺した。
実際、そのセキュリティの甘さを突かれてスコット一味に研究成果をバックアップ含め丸ごと吹っ飛ばされた。哀れ。

ハンクに認めてもらいたかったコンプレックスが、クロス粒子の悪影響で暴走する前に当のハンクが事実を打ち明けてくれれば、和解もできたろうに……。
そういう意味ではダレンが加害者である事に疑いの余地は無いとしても、同時に不幸な犠牲者であったとも言える。
ホープもその辺はキチンと分かっており、最後まで彼をも助けようと尽力していた。


●ルイス
演:マイケル・ペーニャ 吹き替え:小杉竜一(ブラックマヨネーズ)
スコットの元ムショ仲間で、窃盗常習犯。
気前のいい性格で行くところのない彼に部屋を貸し、同居する。
やたらとテンションが高く、早口で前置きの長い話ばかりなのが玉に瑕。
しかしさりげなくコネクション豊富な従兄から情報を仕入れ、計画を立案する他、
類まれなる格闘の才能を持っており、大概の相手を一発でノックアウトする実力派。
さらにブリーフィング中や下準備中で忙しい仲間を気遣ってワッフルを作ったりと、積極的にフォローをしている。
アントマン=スコットを除けば唯一の肉体労働担当な事もあって、チームに欠かせない人材である。
吹替えを担当した小杉はキャスティングに納得していなかったが、アテレコの意外な上手さもあってむしろハマリ役だった。


●デイヴ
演:ティップ・“TI”・ハリス 吹き替え:伊藤健太郎
ルイスの仲間の一人。天才的な車泥棒にしてドライバー。逃走用のバンも用意する。
その腕前はほんの数十秒でパトカーを強奪して破壊し、かつ余裕で撤収できるほど。


●カート
演:デイヴィッド・ダストマルチャン 吹き替え:松本忍
ルイスの仲間の一人。天才的なハッカー。
ターゲットのセキリュティ突破等、情報戦のエキスパート。
最先端超大手企業の厳重警戒研究所を、ワゴン車からのハッキングでぶち抜き、
警察にとっつかまりながらもスコットを助けるため奮闘するなど、ガッツを見せる。


●キャシー・ラング
演:アビー・リダー・フォートソン 吹き替え:太田梨香子
スコットの娘。
別居してもなおパパを想い続けているキュート幼女。
EDでは側転ができるようになり、新しいペットも飼えてご満悦。
ぶっちゃけ趣味は悪そう。


●マギー・ラング
演:ジュディ・グリア 吹き替え:山崎美貴
スコットの元妻。
元夫に失望しているが、彼に対する評価は前述の通りである。
娘のためにも、犯罪に手を染めた夫に心を入れ替え、真人間になってほしいと願っている。
後に元夫同様不死身の白塗りマスクの男と死闘を繰り広げたが別の話である。


●ジム・パクストン
演:ボビー・カナヴェイル 吹き替え:加藤亮夫
マギーの再婚予定の相手。
地元の警官であり、正義感が強い熱血漢。勿論キャシーにも深い愛情を持って接する。
窃盗犯であるスコットを軽蔑しており、彼をキャシーの父親として認めていない。
まあ実際スコットは前科持ち、無職、養育費滞納、再犯で逮捕と、どう見てもロクでもないので仕方ない。
とはいえキャシーがイエロージャケットに襲われた時は身を呈して庇い、
スコットがキャシーを命がけで助けた後は逃亡を見逃したり、食事に招いたり、ホームビデオを見せたり、
脱獄の件を「カメラの故障で映っていなかっただけで正式に釈放された」と便宜を図ったりと、
柔軟な行動も取れるため、決して頭の固い嫌な奴ではなく、熱心で真面目で勇敢な警察官である。
そしてスコット同様に良き父親になろうと一貫して努力しているのも事実。
しかし娘の趣味はわからない、というかそれに関してはスコットの理解力が高過ぎるだけなので、
あまり指摘するのも酷な話だろう。よくあのペット飼うこと許したなお父さん


ファルコン/サム・ウィルソン
演:アンソニー・マッキー 吹き替え:溝端淳平
ご存知空飛ぶ退役軍人。
アベンジャーズが留守だったので、新基地の警備を担当していた。
基地内に侵入したアントマンを新スーツでもって迎撃にかかるが、まんまとしてやられる羽目に。
「キャプテンにはバレないようにしてくれ」と頼むが、彼の失態は裏社会にあっさり広まっていた模様。
生きろ、と言いたいところであるが、
ラストシーンを見る限りアントマンの正体を知るために、自分でバラしていたのも大きかったようだが。


●ハワード・スターク
演:ジョン・スラッタリー 吹き替え:仲野裕
ご存知S.H.I.E.L.D創設者の一人で鉄社長の父親。
ハンクの上司だが、彼からはピム粒子を無断で複製しようとしたことで、敵意を剥き出しにされていた。
実際イエロージャケットの一件をハンクがアベンジャーズに相談しなかったのは、ハワードのせい。
とはいえS.H.I.E.L.Dにピム粒子の資料が残っていなかった(残っていれば乗っ取ったヒドラが間違いなく悪用していた)ところを見ると、
なんだかんだでハンクの危惧を理解はしていた模様。


●ペギー・カーター
演:ヘイリー・アトウェル 吹き替え:園崎未恵
ご存知百戦錬磨の女エージェント。
中年でも美人なのは相変わらず。


●ミッチェル・カーソン
演:マーティン・ドノヴァン 吹き替え:沢木郁也
S.H.I.E.L.Dの元古株エージェントの一人だったが、ハンクからは危険視されていた。そしてぶん殴られた
現在はS.H.I.E.L.Dの裏で暗躍していたヒドラの幹部となっており、
ダレンと取引してイエロージャケットとクロス粒子を得ようと目論む。
ハンクとダレン、そしてアントマンとの争いに巻き込まれて取引は御破算となったが、
どさくさに紛れてちゃっかりクロス粒子のサンプルを一本くすねて持ち帰ることには成功した。


●ワスプ/ジャネット・ヴァン・ダイン
ハンクの妻で、ホープの母。飛行機事故で死んだとされている。
実はピムとは特殊任務を同じくするパートナーであり、夫婦でスーツを着て戦場を駆け回っていた。
しかしソ連の放ったミサイルの解体任務中に、縮小不可能になった夫に代わって分子レベルにまで縮小した結果、
任務に成功したものの量子領域から帰還することはなく、夫の前には二度と現れることはなかった。


●記者
ラストで、ある人物からスコットとの面会の取り次ぎを頼まれた女性記者。
新しい虫みたいなヒーローを知ってるかと聞かれ「最近は壁をよじ登ったり、ぶら下がる奴も出てきたから」と答える。


●スタン・リー
……また出てるよ!



【登場アリ】

ピムの開発した嗅覚中枢を刺激する電磁波装置によってコントロールされた、アントマンのサポート役たるアリの軍団。
一寸の虫にも五分の魂の通り、小さくても群れを成しながら役割に応じて勇敢な動きをする、頼れる仲間達である。
ダレンが自棄になって放った流れ弾でアントニーが撃墜され、イエロージャケットとの決戦でも多数の個体が返り討ちに遭うなど、かなりの数の戦死者を出してしまったが。

◆クロオオアリ
一際大きな羽アリ。
アントマンを乗せて飛ぶ役割を持ち、彼の相棒として「アントニー」の名を授かる。
実は一番ポピュラーな種類だけに、そこまで研究されておらず、謎の多いアリだとか。
本来、羽を持つのは女王と雄だけなのだが、謎の多さを逆手に取ったのか羽を持つ個体が大量に出ていた。
スコットとの連係プレーでアベンジャーズとも渡り合う凄い奴。

◆サシハリアリ
別名「弾丸アリ」。
大きめの黒アリで、刺されるとアリ最大級の痛みが走る。
クライマックスでの大軍団突撃は一見の価値あり。
一匹が拡大ディスクの誤爆で巨大化、ラング家の「変わった犬」になった。

◆ヒゲナガアメイロアリ
オレンジ色の小型アリ。
電気を好み、電子製品の中に侵入し対象をショートさせる。
活躍シーンは少ないが、今回の作戦の要である。

◆アカカミアリ
別名「火アリ」。
赤色の小型アリで、群れを成して丈夫な疑似建造物を作り上げる。
イカダにハシゴにロープにと地味に大活躍。



【用語集】

ピム粒子
ハンク・ピム博士が開発した、物質を縮小/拡大する機能を持つ液体の化学物質。色は赤と青。
正確には「原子間の距離を操作する」粒子である。その為、質量は変化しない。
なので人間がこれを使って身体を縮めると、質量はそのままに密度が上昇するため、
体当たりだけで拳銃弾に匹敵する大ダメージを与えることができ、頑丈さも飛躍的に高まる。
ただし、実際の重さ自体それなりに下降するようで、質量は変わらないのに蟻に乗ったり拳銃の上を走ったりと言ったことも可能。
その気になれば分子をすり抜けるレベルにまで縮小出来るが、そうなると量子の領域にまで到達し、
時間と空間の概念があやふやになる為、二度と元のサイズに戻れなくなる。

クロス粒子
ダレン・クロスがピムの残した僅かな資料を元に完成させた、ピム粒子とほぼ同じ機能を持つ粒子。こちらの色は黄色。
当初は無生物の縮小しかできず、生物を縮小すると小さな肉と血の塊になってしまい、そのまま死亡していた。
ダレンはこれを邪魔者の暗殺に転用している。ぶっちゃけイエロージャケットより兵器としては怖そう。
後にダレンの閃きによって生物の縮小も可能になるが、完成度ではピム粒子に及ばず「密閉空間内部の者を容器ごと縮小させる」だけに留まっている。

アントマンスーツ
ハンク・ピム博士が開発した、ピム粒子を利用し人間を縮小できるスーツ。
フルフェイスのヘルメットは粒子の影響から頭部をガードする他、アリと意思疎通する装置を内蔵。
さらに相対的に巨大化した酸素粒子から肺を守り、正常に呼吸させるためのろ過装置を備えている。
また右手のスイッチで元のサイズ、左手のスイッチで1.5cmまで縮小できるようピム粒子を散布するが、
ベルトのレギュレーターが破壊されると一切の調整がきかなくなり、サイズ変化が不可能になる。
かつてハンクが妻を救えなかったのは、作戦中にレギュレーターが故障してしまった為。
原作のちょいダサスーツの面影も残しつつ、かなりディティールアップされた格好良さ。
「アイアンマンスーツのような玩具とはわけが違う」らしいが、武具としての総合性能では流石にあっちの方がはるかに上だったりする。

ディスク
アントマンの主要武器。
ヒーローを捕まえる装置ではない。
ピム粒子を内蔵しており、赤が縮小、青が巨大化の機能を持つ。
単純に物体の拡大縮小に使えるだけでなく、ある程度以上の大きさがあり完全に固定されている物(例えば窓ガラス)に使用すると、
無理矢理サイズが変わろうとする反動で破壊することができる。
ワスプ行方不明後にハンクが武器として開発したらしく、初代は使用していない。
クライマックス、量子領域まで縮小し続ける中、レギュレーターに拡大ディスクを装填する事でスコットは帰還を果たした。

イエロージャケット
クロス粒子を利用し、ダレン・クロスが開発した小型化軍事用スーツ。
「スズメバチ」の名を持つ通り黄色い毒虫を模したスーツであり、背中から生えたアームからはプラズマ光線を照射可能。
ホバリングと飛行もでき、兵器としての完成度ではアントマンスーツを上回る。そりゃまあ70年代のツナギと10年代のパワードスーツだもんね
ボディはチタン製で、抜群の硬度を誇る上、接合部は強固で縮小した相手の侵入も防ぐ。
ただしダレンの持つ粒子技術は不完全なため、前述通り「密閉空間内部の者を縮小させる」事しかできない。
つまり縮小しているのはスーツだけである以上、これが壊れると……。

ワスプスーツ
ピムがジャネットのワスプスーツの後継として密かに開発し、長らく封印していた女性用プロトスーツ。
ジャネットと共に製作するも日の目を見ることがなかったが、ホープに母の真実を話して和解したことで、完成させてホープに託す決意をする。



【余談】

本作は、当初『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』などのコメディホラーで知られる鬼才エドガー・ライトの監督・脚本の下で製作される予定だった。
しかし、ライト監督のあまりに独自性の強い作家性と、MCUフェイズ2の他作品とのリンクを重視する作風との方向性が合わず、製作陣と決別し、降板することになった。
エドガー・ライトの名前は製作総指揮として残っており、また完成した脚本はライト監督のバージョンをアレンジしたものである。

海外版のイメージポスターは豆粒サイズのアントマンが立っているシンプルなものと、アントマンを中心にスコットやピム、ホープ、ルイスら三人が立つスタイリッシュなもの。それに対し日本版のものは豆粒サイズのアントマンに項目冒頭の文字が記された、求人情報まがいな誇大なものと、テーブルの中央に立つアントマンの周囲にマグカップやスマホ、時計が配置されてアントマンを見つめるキャシー…とアントマンの小ささが視覚的に伝わるものとなっている。



追記・修正は子供部屋で戦争しながらお願いします。






























キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャース
演:クリス・エヴァンス 吹き替え:中村悠一


切迫した様子のスティーブとサム。
二人が見守っているのは、ヒドラに洗脳されたスティーブのかつての親友。
トニー・スタークは信じないに決まってるので援護を頼まないらしい。2代にわたってこんな扱いか。

「……打つ手なしか」

頭を抱えるスティーブに対し、サムは言う。

「……いや、いる。あてになるヤツが一人

そう、頼りになるのはアベンジャーズにスカウトする予定のあのアリ男……。







……そして、ヒーローたちの(シビル・ウォー)が始まる。








ANT-MAN will return

アントマンは戻って来る




IN 7.6.2018 at "ANT-MAN AND THE WASP"

アントマン&ワスプ』にて 2018年7月6日公開





AND……

そして……





"CAPTAIN AMERICA:CIVIL WAR"



IN 5.5.2016 at U.S.A.
IN 4.29.2016 at JAPAN

2016年5月5日全米公開、2016年4月29日日本公開



DIVIDED WE FALL―

分裂すれば倒れる―


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