パイルバンカー

登録日:2011/07/11 Mon 00:58:55
更新日:2023/09/21 Thu 08:39:19
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思い知れぇぇぇぇぇっ!!

メロウリンク・アリティ
OVA「機甲猟兵メロウリンク」第1話「ウイルダネス」より

パイルバンカーとは、架空の兵器の名称である。


▽目次

◆概要

槍や杭(パイル)を火薬等のエネルギーで高速で射出し敵を突き穿く、架空の白兵戦用装備の総称。
重要なのは撃ちっぱなしの弾ではなく近接武器であること。壊れない限りは炸薬やエネルギーをチャージすれば再び使えるのである。

初出は『装甲騎兵ボトムズ』。考案したのは高橋良輔監督で、杭打ち機等を参考にしたらしい。
当初は脇役の使う装備の一つに過ぎなかったが、外伝作品の『青の騎士ベルゼルガ物語』や『機甲猟兵メロウリンク』では主人公が使う必殺武器として抜擢。
一躍人気武器となり、後に多くの作品に登場する様になった。

現在では「扱いは難しいが当てれば一撃必殺」とされる事が多く、同じく工具や建設機械をモデルにしたハンマードリルと共にいわゆるロマン武器として扱われる。

なお、建設機械としての杭打ち機は英語ではパイルハンマー、もしくはパイルドライバー(こちらはプロレス技の方が有名)と呼ばれる。
ベルゼルガのパイルバンカーについては、恐らく湾曲した盾を掩体壕(バンカー)に見立て、杭打ち機と二つ合わせて「パイル」「バンカー」と命名したものと思われるが、後続の作品では杭打ち機だけでパイルバンカーと呼ばれることが多い。


実現性は?

なお、夢もロマンもない現実的な話をすると、こんなものはまるで使い物にならないという哀しい事実がある。
ATクラスの防御度外視なやわらかメカならともかく、現実の軍用装甲は半端ではなく固い。つるはしでぶん殴っても傷がつかない物さえある。
そんな代物を軽い機動メカのパワーと自重だけで貫けるという保証はどこにもない。貫けなければ作用反作用の法則通り、打ち込む側が逆に後方に押しのけられてしまうだろう。
仮に使うとすれば施設に固定するか、機動力皆無の重量級メカに持たせるか、自機を特定座標に完全固定できる様な超技術でも開発する以外ないだろう。

そして構造面でもかなり不利。
原理は意図的に詰まらせた銃器みたいなものなので、うっかり空振ろうものなら良くてパイルバンカーに振り回されて転倒、最悪暴発して持ち手の先から吹っ飛ぶ。
少しでも侵入角が逸れれば、シャーペンの芯を斜めに机に押し当てて折るのと同じで、パイルが曲がるか折れる。最悪パイルバンカーの基部ごともげる。
そもそも装甲を貫徹できるほどの威力で杭を発射できるなら最初から大砲を作れという話である。

パイルの先を針の如く細く鋭く研ぎ澄ますという解決法はあるが、今度は折れやすくなってしまう。
こうなったら毎回寸分違わず目標を射抜くか、本体ごと使い捨てる覚悟で一撃必殺に賭けるしかない。修理費を考えてはいけない。
現実でも頑強なプレートアーマーに対して「重いランスと騎馬で正面からぶち抜く」とは逆に「鎧の僅かな継目をナイフで精密に刺し貫く」立ち回りがあったように、
このパイルバンカーも「狙いの精密さを活かして可動部や動力系をピンポイントで狙う方が現実的に強いのでは…?」という声もある。

「砲弾の発射ではなく杭の押し当て」というコンセプトの類似例として刺突爆雷と呼ばれる兵器が実在し、旧大日本帝国軍などが開発・配備していたが、
これはパイルのように射出の勢いで敵の装甲を貫徹するのではなく、手で持つ棒の先端に取り付けた成形炸薬弾で攻撃する事を目的としており原理的には別物である。
しかも棒の長さと刺突爆雷命中時の爆風の到達範囲的に、命中させたら自分も確実に巻き込まれるという欠陥があった。
只の杭ではなく刺突爆雷であるとすれば、威力面に於いては一定のリアリティが出るかもしれないが、
自分にも被害が出る可能性がある事を鑑みるとやはり素直にHEAT弾を発射する大砲を使えば良いだけの話となるので、結局実用的とは言い難い代物となる。



また、実用化もされている通り柔軟性の無い岩やコンクリートにはめっぽう強い。ロボットの戦いに合わないだけで漢のロマンには違いないのだ。


◆具体例

主にロボット物(特にゲーム作品)を中心に多くの作品に採用されているが、ここでは幾つか例を挙げる。
各例の詳細は各自関連項目を参照されたし。
最近はロボットというよりパワードスーツ程度のサイズでも装備例があったり、籠手として直接拳に装備したりと小型化が研究されている。


ベルゼルガ装甲騎兵ボトムズ
偉大なる元祖。クエント人のアーマードトルーパー(AT)であり、左腕のに圧搾空気で射出するパイルバンカーを装備している。
作中では他のATが装備するアームパンチの代替品扱いで使用回数も多くない。
アニメ本編では2回使用しているが、そのうち一回は杭を飛び道具として発射している。
つまり「至近距離のみでの必殺武器」としてはたった一回しか使用していなかった。


ベルゼルガ(ブルーナイト)青の騎士ベルゼルガ物語
主人公が駆る上記ベルゼルガの改造機にして、パイルバンカーの人気と知名度を向上させた功労者。
左腕の シールド一体型パイルバンカー は圧搾空気式からアームパンチ用液体火薬カートリッジ三発で射出する方式に変更され、
アームパンチとは別格の威力を誇る必殺武器として扱われた。
本機以降の主人公機にもパイルバンカーは装備されており、
最終乗機のテスタロッサに至っては(チートオーパーツ追加のおかげだが)地面にパイルを打ち込み敵一万機を地割れで一撃必殺している。


対ATライフル機甲猟兵メロウリンク
対物ライフルに近い大型銃(但し有効射程は短め)。
主人公メロウリンク・アリティが扱うのは、それに加えて銃身下部にパイルバンカーユニットを装着可能な、通称 「パイルバンカーカスタム」
液体火薬カートリッジを使用し杭を射出、当たればATの装甲を貫通し搭乗者を殺傷可能な威力を誇る。生身の人間を直接撃ち抜いた事もある。
上述のベルゼルガともどもパイルバンカーのイメージ定着に一役買った武器で、人間サイズのパイルバンカーのパイオニア。


パイルバンカーウルフファング空牙2001
自機である装甲機兵のパーツ(胴・腕・脚)をそれぞれ4種から選べるアクションシューティングゲーム。
その中で近接攻撃を決定する腕部パーツの一つとして 「パイルバンカー」 がある。
高威力だが単発で攻撃範囲も狭く振りも遅いという扱いづらい兵装。
それでも射程距離や持続時間にも優れていてかつ単発大威力のため、大型の敵を遠間からつっついては逃げたり
横並びになっている硬い機雷や砲台を一気に芋刺しにしてしまったりできるなどの利点もある。


アルトアイゼンスーパーロボット大戦シリーズ
重装甲高火力による正面突破を目的としたゲシュペンストの改造機。右腕に回転式弾倉を持つ炸薬式パイルバンカー 「リボルビング・ステーク」 を装備する。
強化改造機であるアルトアイゼン・リーゼ等の関連機体も同様の装備を持つ。
なお、ステークの機構については中々設定が定まらず、2023年現在の最新の公式設定すら既に変更が確定しているので最新の公式設定は項目参照。
シリーズではこれ以外の機体の固定武器や換装武器にも、名称や原理こそ違えどパイルバンカー系の武器が存在している。


射突型ブレードARMORED COREシリーズ
『3』より登場した実体型ブレード、通称 「とっつき」
敵をほぼ一撃で葬る凄まじい威力と非常に劣悪な使い勝手とが同居するハイリスク・ハイリターンな玄人向け装備。

4系では大幅に仕様が変更され、対巨大兵器用装備として見ればかなり使いやすくなった。

V系では 「HEATパイル」 と名を変え登場。杭に代わり対AC用の大型成形炸薬弾を打ち込む兵装となった。
ゲームシステムの変更により、相変わらず使いやすいとは言い難いながらもガチ対戦でも使用者が少なくない程度に実用的な装備となった。

そして、10年越しの最新作『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』にて 遂に初報PVの看板機体の装備として登場 し、敵機体のコアをブーストの勢いを乗せた一撃でぶち抜く活躍を見せた。
敵機を仕留めた後、杭の先からオイルが垂れているのがエロいと評判らしい。


パイルハンマーBloodborne
複雑怪奇な機構により、ごく太い杭を叩きつけるように打ち出す一撃必殺の仕掛け武器
変形前は横なぎ中心で使いやすいジャマダハルの様な武器だが、変形後は半分以下のリーチで出の速い突き中心の攻撃となる。
変形後の溜め攻撃こそがこの武器の真価を発揮できる形態であり、3秒近い時間がかかるが最大まで溜めた時の一撃必殺の威力と派手さ、
そして当てにくさはまさしくフロム。あの「とっつき」よりも更に更に当てにくい(棒立ちしている敵モブへの奇襲は別)。
また、油壷(次の炎属性の攻撃のダメージが倍加する投擲武器)をぶつけた相手に、炎属性を付与したこの武器を叩き付けると非常にえげつない威力となる。


R-9DPシリーズR-TYPE FINAL
BYDOに対抗すべくTEAM R-TYPEが開発したR戦闘機の一種。近接戦闘に特化しており、パイルバンカー波動砲は威力こそ高いが射程が非常に短い。
後に開発が進み、DP3ではパイルバンカーの射程が機体全長の5、6倍まで伸びた。
「そんな長さのパイル何処に格納してるの?」とか「その技術や労力他に回せば良かったんじゃ?」とか言ってはいけない。


ダイ・ガード地球防衛企業 ダイ・ガード
炸薬式杭打ち機 「ノットバスター」 及び両腕装備リニア式杭打ち機 「ノットパニッシャー」 を使用する。
杭打ち機が採用されたのは敵である「ヘテロダイン」は核となる「フラクタルノット」を破壊する以外で撃破出来ず、ピンポイントでこれを破壊可能な装備が必要だったこと、
かつ民間企業所属故に銃火器や刀剣類といった「武器」を持つ事が出来ず(現に作中で法的不備を利用され軍にノットバスターを接収されている)、「道具」と言い張れる必要がある為とされており、
ボトムズとは別の意味でのリアルさを追求した本作ならではの装備であると言える。


第七聖典TYPE-MOON
月姫』ヒロインの一人シエルが一角獣の角を鍵として作られた転生否定に特化した概念武装を自らの趣味で改造した物。
改造の結果、本体60kg、追加装備込みで120kgというとんでもない重量になっている。
ちなみに自我を持った少女の精霊「セブン」が宿っており、改造された事を嘆いている。
「パイルバンカーって何?」
「ベルゼルガ」


トリケラバンカー爆竜戦隊アバレンジャー
アバレブルーのダイノウエポン(個別武装)でベルゼルガと同じくシールド一体型パイルバンカー。


ワイルドトウサイキング動物戦隊ジュウオウジャー
スーパー戦隊シリーズ第40作から。
風切大和ら五人のジュウオウジャーと追加戦士のジュウオウザワールド/門藤操が、
それぞれ所有するジュウオウキューブおよびジュウオウキューブウエポンをあれよこれよと組み合わせて完成させたスーパー合体ロボ。
1号ロボ・ジュウオウキングの頭部を構成する「ビッグキングソード」は3号ロボ・トウサイジュウオーの右腕部に装着されるが、その使い方はパイルバンカーそのもの。
必殺技はジューマンパワーを集めてビッグキングソードからエネルギーを伸ばし突き刺す 「ジュウオウダイレクトストレート」

実写では表現が難しいのか、ドリルやハンマーと異なり特撮作品におけるパイルバンカーの登場数は少ない。
更に明らかにビッグキングソードが本来の長さより伸びている場合もある。


レブラプター(ZOIDS)
格闘戦に優れた小型ゾイドであるレブラプターに、パイルバンカーを装備した。
背部に接続して使用するが本体に比べかなり巨大なのが特徴で、その全長は身の丈を超えている。ぶっちゃけ反動で吹っ飛ばないか心配になる。
二本装備する事もあるが、元々持っている敏捷性が失われてしまう。

なおこのパーツは、同じく小型ゾイドであるゴドスイグアンに搭載される事もある。
またアニメでは武器としてではなくドリル的な掘削機として使用されている(レブラプターではなくゴドスが運用)。


ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡIS(インフィニット・ストラトス)
ヒロインの一人シャルロット・デュノア専用IS
左腕シールド内に通称 「盾殺し(シールドピアース)」 と呼ばれる炸薬式パイルバンカー 「灰色の鱗殻(グレー・スケール)」 を装備している。
ベルゼルガと同じシールド一体型パイルバンカーながら使用時に盾部分をパージするという珍しいタイプ。
ロリ体型ヒロインのぽんぽんにこいつを連続でぶちかましていたのが非常に印象的。


バレット・ウォーレスFINAL FANTASY Ⅶ
彼の固有装備としての 「パイルバンカー」 は、名前こそ同じだが完全に別物。
先端に4つのカギヅメが付いたアンカー状になっている義手。
発射も出来ず、ただ単に接近してブッ刺すだけ。命中率が低くマテリアが成長しないため使えない。


パイルバンカー系煉獄シリーズ)
主人公であり敵であるアンドロイド「自立型兵器体 A.D.A.M.」達の使用する兵器系統の一つ。
炸薬式で敵の防御を打ち破り吹き飛ばす上、強力な物は敵の武装をエネルギー切れにさせることが出来る。
あくまで系統であり、その中で 「パイルバンカー」 の名を持つものは最下種、
上位版に 「ブレイクバンカー」「内蔵型処刑槍」「パニッシャー」 などがある。


グレイズアイン機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
復讐の為に身をささげたアイン・ダルトンの機体。
阿頼耶識システムによって人間以上の挙動を見せており、その様は「気持ちが悪い」とまで言われるほど。
パイルバンカーユニットは腕に装備されており、相手MSを手で掴んで、コクピットやMSの首など、脆弱な部分を貫く様になっているが、一回きりの使い切りで使用後はユニットごとパージされる。
また類似の機構自体は、ガンダム・バルバトスのメイスの内初陣から使っていたタイプなど、パイルバンカー機構を内蔵した装備がP.D.世界では珍しくないレベルで存在する。


インパクト、ブレイクロッド、アビスアンカートイボットファイターズ
ホーネット(トイボットファイターズ)
ホーネットは小型機S型の、その他は重量級大型機L型の腕部bitパーツ。
基本的に超威力・低命中率・短射程という傾向を持つロマン武器。


剣士ゼータSDX
持っている龍の盾にパイルバンカーを内蔵。


バーサル騎士ガンダムGP01(機甲神伝説編(SDガンダム外伝))
第二章『六体の機甲神』にて 「対機兵用スピア」 を手に入れ、運命の四騎士に覚醒するまで機兵グランレックスに代わる対巨大な敵の装備となった。


雷迅機トールギス(鎧闘神戦記編(SDガンダム外伝))
元ネタのドーバーライフルに相当する武器が 「ドーバーパイル」 となっている。
古代神バロックガンから与えられた力により、刺した相手を石化させて砕く 「スキャンブロー」 という技も持つ。


ブドー大将軍アカメが斬る!
両腕に装備する籠手型のパイルバンカーである 「雷神憤怒アドラメレク」 を使う。


第3使徒サキエル/第4の使徒新世紀エヴァンゲリオン/ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
両肘から飛び出たトゲ状の部位がそれで、名称は 「光の槍」
使用時にはエネルギーを纏うためその名の通り発光し、掌から射出される。
初号機の頭部を何度も撃ち抜く姿は印象的。


ゼニア・ヴァロフアルカナハートシリーズ
右腕の手甲に 「イディナローク」 というパイルバンカーを装備し、冷徹に標的を撃ち貫く。
通常時は鞄内に携帯しているが、登場シーンにおける武装シークエンスは必見。
ゲーム中では 「金色のイディナローク」 という技名で、イディナローク専用の溜めゲージを持っており、発動時にボタン押し続けて溜めることで性能が上がるという特徴を持つ。
特定タイミングで発動させると更に威力アップ+ガード不能ともう一段強化され、セリフも変わる。(通称白イディナ)
また超必殺技に当たる 「終わりを告げるラススタヴァーニィ」 は打撃の後、相手の頭を掴んでイディナロークをブチかます大技。
3のエクステンドフォース発動中は掴んでから壁ドン+イディナローク3発撃ち込み+トドメのイディナロークとえげつなさがアップしている。ハートフルとは……


M45Robotics;Notes
ミスター・プレアデスの持つホビーロボット。
上半身を自由に回転し、敵ホビーロボットを“吸い込み”投げ技で勝利するのが普段の勝ちパターンだが、
実は切り札として両腕にパイルバンカーを装備している。これはリアルロボット好きな彼がボトムズのフォロワーでもあるため。
トルク重視な設計なのはこの杭を打ち出すパワーを稼ぐため。
世界線にもよるが、長く設計された腕と上半身の捻りにより、射出距離は9.2ff、杭の到達速度は0.0325秒という高速度。
ぶっちゃけホビーロボットには過ぎた凶器な気もするが気にしてはいけない。
そして物語のクライマックスではもう一機、パイルバンカーを装備したロボットが登場する。
ちなみにミスタープレアデスこと日高昴君は単語の最後を伸ばさず発音するため 「パイルバンカ」 と発音する。


起爆式攻城杭パンドラの塔 君のもとへ帰るまで
二周目に手に入る隠し武器。最強の攻撃力と最狭の攻撃範囲を持つ。
通常攻撃では普通に振り回すだけでパイルバンカー要素は特に感じられないが、溜め攻撃では容赦なく生身の獣に杭をぶち込む。
杭の射出も溜め段階が上がるごとにえげつなくなっていき、
最大溜め攻撃では武器名の通り敵に打ち込んだ杭が爆発するというもはや生身対生身では使用してはいけないレベルになる。


ブロディア・レプトス・ガルディン・フォーディサイバーボッツ
知る人ぞ知るパワードギアの対戦格闘とも言うべきサイバーボッツより。
初期機体は上記基本4種にそれぞれ2つの追加バリエーション(つまり計12体)が用意されているが、その基本4種全てが腕にパイルバンカーを持ち、必殺技または基本技できちんと使用する。
それぞれの設定もロマンをくすぐるものがある。
ブロディアの 「ガトリングロッド」 は液体炸薬を使用し、短時間に高速連打を行う中々ヤバめのもの。ゲームでは低威力だが…。
レプトスの 「リスキーネイル」 は太さも威力も素直なタイプ。
ガルディンのパイルバンカーは必殺技にはないが立ちA2攻撃で使用し、ぶっとい杭で刺すというよりどつく。
フォーディの 「アイアンネイル」 は小型かつ細身の低威力タイプ。


ワイズダック超鋼戦紀キカイオー
こちらも知る人ぞ知るカプコンの対戦ロボゲーから。
SHTO(南半球条約機構軍)陸軍でも荒くれ者が揃う戦略機動大隊第88小隊、通称「ゴンザレス隊」が乗る重装甲陸戦兵器。形式番号GZ-56。
右腕部がパイルバンカー(正式名称 「フォトンスピア」 )になっており、フォトンエネルギーを充填することで鋭い突きを繰り出し敵機体を貫く。更に必殺技 「ブルブレイカー」 では、敵機体を串刺しにして後複数回打ち付け地面に叩きつける。
なお先端部は長距離エネルギー砲 「ソリッドシューター」 に変形可能で、そこから強力なエネルギー弾 「フォトンキャノン」 を発射する。


フェロン(クォヴァディス2)
八惑星連合のAA(エーツー、アサルトアーマーの略)のひとつ、FタイプのフェロンとMタイプのモータル用にパイルバンカーとその上位装備パイルブレイカーが存在する。
ただ重くなって速度が落ちるのでむしろ装備しない事が多い。そもそも格闘タイプのフェロンには装備する必要もない。
攻略中には明確に使用の分かるグラフィックがなく、ムービー中に使用していると思しき描写がある。
その映像から察するに腕に仕込んだ普通の打撃武器のようで、パイルバンカーとは名前は一緒でも武器としてはちょっと違うようである。


フレームアームズ・ガール(アニメ)
主人公・轟雷は多目的ツール 「バイオレンスラム」 を使用。
この武器は高威力の「ダブルキャノンモード」が主な運用だが、状況に応じて二つの砲門をパイルバンカーに換装した 「ダブルパイルバンカーモード」 として使うことも可能。
アーキテクトは巨大な格闘用マニュピレーター「インパクトナックル」を 「インパクトパイル」 というパイルバンカーに換装する。


シンザン(メダロット5 すすたけ村の転校生)
クワガタバージョンにおける主人公機で、左腕パーツ「ヒッター」が該当する。ゲーム上では都合上ハンマー扱いになっているが、同時展開していた漫画版ではしっかりパイルバンカーとして描写されていた。なお、「メダロット9」では武装属性に「パイル」が追加され、ヒッターもそちらにカテゴライズされることとなった。ちなみにこの時期のハンマーは従来の貫通から全パーツ攻撃属性に変更されているため、新武装属性が実装されながらKWG型の使用感としては結果的に先祖返りを果たした格好になっている。


T-60 ブルガサリラストオリジン
身の丈の半分以上もの長さを持つ巨大パイルバンカーを2本背負ったバイオロイド。
元々は対テロ治安部隊の所属で、このパイルバンカーはテロリストをブチ抜くためではなく建物に穴を開けて仲間の突入を支援するための物だったらしい。
戦う相手がテロリストから鉄虫になった作中では、容赦なくパイルバンカーを鉄虫にブチ込んでくれる。
杭の先端からは放電する機能があり、これを用いた属性攻撃も可能。


……他多数。



◆余談

類似した武装として、スコープドッグを初めとする多数のATが装備するアームパンチがあるが、
「貫通」を目的とするパイルバンカーに対してこちらは「打突」を目的とする為か、パイルバンカーとは区別される事が多い。
また一部のATの踵には、攻撃用ではなく旋回用に地面に杭を打ち込む「ターンピック」があるが、これを腕に装着してパイルバンカーという名称で攻撃に使用できるとしていた設定資料もある。

THEビッグオー』の主役機であるビッグオーも肘の突起に溜めた圧縮空気を射出する近接武装「サドンインパクト」を持つが、これも杭を射出する訳ではないため、ギミックこそ酷似しているもののパイルバンカーではない。
さらに進撃の巨人にて物語後半から登場する武装「雷槍」もその見た目からパイルバンカー呼ばわりされることがあるが、この武器は飛び道具として射出されて敵の装甲を貫通し、さらに爆破するものであるためパイルバンカーとは設計思想が根本的に異なっている。正確に言えば「ロケットランチャー」である。




最後に、大変危険なので良い子のみんなは男の尻をぶち抜いたり、朴念仁な想い人へのツッコミに使ったりしない様にしよう。






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最終更新:2023年09月21日 08:39