カン・フューリー(映画)

登録日:2015/09/01 Tue 00:28:42
更新日:2023/03/15 Wed 22:32:49
所要時間:約 5 分で読めます




「MY JoooB!」



■カン・フューリー

『カン・フューリー(原:KUNG FURY)』は15年に公開されたスウェーデン映画。
予告編が製作、公開された後に「キックスターター(※インターネットを通じて不特定多数の支持者から少しずつ資金を集めるクラウド・ファンディングのサイト)」で打ち上げたキャンペーンでは最終的に17,000人から68万ドルもの製作費を集める事に成功。
超密度の短編作品として完成された。

カンヌ映画祭でのプレミア上映にて話題を集めた本作だが、元々は不参加のつもりであったのが作品内容を高く評価されての招待を受けるという栄誉の結果であったらしい。

本編はネット公開されており、動画サイトでの試聴が可能。
公式動画は英語音声のみだが、字幕を付けてくれている動画もあるので感謝しながら試聴しよう。
本編は31分に纏められているが、好評を受けて長尺化とシリーズ化が進行中。とはいえど、30分強で動画サイトで手軽に見れるので暇なら是非一度見てみよう。ハマるはずだ。
ソフト化による吹き替えも期待される。


【概要】

VFXアーティスト、ミュージックビデオのクリエーターであるデヴィッド・サンドバーグが80年代の米国アクション、SFの完全再現(※特殊効果は勿論、ビデオテープならではのトラブルを含む)を狙ったバカ映画。

ステレオタイプのキャラクターが真面目な顔をしてクサい台詞を吐き、アクションは無駄にうるさく、謎理論と超展開が超密度で詰め込まれている。例えるなら、少年が落書きで書いた恥ずかしいストーリー物に、そこに80年代カルチャーをありたっけぶちまけた感じの内容だと思えば良い。

監督、脚本、主演はデヴィッド・サンドバーグ御本人。
昔風のイケメンでヴァンダミングアクションもそつなくこなしているので何も問題は無い

パソコンがタイムスリップも可能にする万能機器だったり、ニンジャやカンフーを出すだけで説明出来ていると扱われたり、ナチスが悪の帝国でヒトラーが黒幕だったりするが何も問題は無い。

※日本では上記の説明をする場合「実写版忍殺」みたいな感じ、で大体通じる。ちょいと初期の頃の『モータルコンバット』のようなグロ要素もあるけどそちらも問題は無い。

【物語】

ー1985年のマイアミ。
治安の悪化する街でゲームセンターの筐体がロボット化して暴れ回り多数の死傷者が発生。
カンフーマスターにして世界最高の警官カン・フューリーに出動が要請される。

カン・フューリーの活躍により事件は解決したものの、更に積み重ねられた始末書の苦情に加え、新しい相棒トライセラコップと組むことを強要され逆ギレしたカン・フューリーはバッジを叩きつけ警官を辞めてしまう。

デカ部屋から出ていこうとしたカン・フューリーだったが、そこへ現代にタイムスリップして来たヒトラーが電話越しに銃弾を撃ち込み多数の警官が犠牲となる。

タイミングよく現れる頼れる男ハッカーマン。
事件が“選ばれし者”である自分の座を狙うヒトラーの仕業である事を見抜いたカン・フューリーはハッカーマンの手を借りて大戦中のドイツに向かいヒトラーを倒す事を決意。
ハッカーマンの手により時空がハッキングされ、タイムスリップを開始したカン・フューリーだったが、トラブルにより存在がロストしてしまい……。


【登場人物】

■カン・フューリー
職務中に雷に打たれると同時にコブラに噛まれ、少林寺の伝説に残る新カンフーの達人たる“選ばれし者”へと生まれ変わった世界最高の警官。
彼女に腕の筋肉を自慢していた。
父と慕っていた相棒(ドラゴン)を追い詰めていた筈の謎のカンフーマスター(赤いニンジャ)に惨たらしく殺された経験から新しい相棒を得るのに抵抗がある。
ダークナイトトリロジー版バットマンみたいな喋り方をする。

■トライセラコップ
その名の様に頭部がトリケラトプス
カン・フューリーの相棒として呼ばれるが、当人から激しく拒否られる。
イケボ。
射撃の名手でボールショットに定評がある。

■ハッカーマン
万能を誇る神業ハッカーで、タイムスリップもトランスフォームも可能。
神器パワーグローブの使い手。
『ハッカーマンのハッキングチュートリアル』というオマケ映像風の宣伝映像の主人公で、ミスにより時空から存在がロストしてしまい、「彼はこの後どうなったでしょう?」という募集が行われていた。
「クイッ」

■バーバリアナ
神話時代の北欧まで飛ばされたカン・フューリーが出会った女戦士。
バルカン掃射によりレーザーラプターを追い払う。
She is the Killing machine~♪(彼女は実際無慈悲~♪)

■カタナ
同じく神話時代の北欧の女戦士。
アスガードと名付けた肉食恐竜が相棒
得物はウージー。
日本だと刀使えよ!とのツッコミが入るが、一応は元の発音的にはカターナの方が正確である。

■レーザーラプター
眼球から熱光線を照射する獰猛な肉食恐竜

■トール
最近はMARVELで有名な雷神。
カタナによりカン・フューリーは彼の下に導かれた。
神様なので色々と便利。
……デウス・エクス・マキーナな

■アドルフ・ヒトラー
ナチス総統にして、
1940年代のカンフーマスター。
またの名を“カン・フューラー(功夫総統)”
自らのカンフーDNAを量産化しようとしたが失敗。
歴史から姿を消していたが、突如として80年代に出現。
カン・フューリーを倒し自らが“選ばれし者”となるのが目的と思われていたが……。



【特別出演】

■ホフ9000
カン・フューリーの駆るスーパーカー(車種はランボルギーニ・カウンタック)に搭載された自立型スーパーコンピューター。
演じるのは80年代の人気米国SFドラマ『ナイトライダー』の主演であるデヴィッド・ハッセルホフその人で、配役はそのパロディ。
歌手としても活躍していたハッセルホフは本作でも主題歌『True Surviver』を熱唱。
PVでは既に60過ぎで以前はアル中で立てなくなってた時もあったのに、往年のスタイルと健在のアクションを見せつけてくれているのでそっちも注目。
「ホフを怒らせるな(※Hustle the Hoff=Hasselhoff、及び当人のニックネームであるthe Hoffに掛けたダジャレ)」


【ゲーム】

ナチスに乗り込んだ際の2Dアクション風アクションがベルトロールアクション化。
Apple、Google、steamにてダウンロード可。




追記・修正は、パソコンで、ナチス・ドイツ時代にタイムスリップして、そこでヒトラーを倒してからお願いします。

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最終更新:2023年03月15日 22:32