2006 FIFAワールドカップ

登録日:2015/08/14 Fri 15:44:50
更新日:2023/03/23 Thu 17:32:20
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2006 FIFAワールドカップとは、2006年6月9日から7月9日にかけて、ドイツで開催されたFIFAワールドカップである。






概要

サッカーの大会の最高峰に位置づけられ、世界中が注目するスポーツの祭典であるFIFAワールドカップ。
その第18回目にあたる本大会はドイツで開催された。

開催地決定の決戦投票では南アフリカ開催の見込みが強かった(これはFIFA会長ゼップ・ブラッターの希望でもあった)が、投票を前に南アフリカ開催を支持していたFIFA理事の一人が突然棄権し、逆転でドイツでの開催と相成った。
(ご存知の通り南アフリカでの開催は次回大会で実現することになる)

また、公式マスコットのゴレオ6世(彼は何と下半身に何も着ていない)の評判が芳しくなく、グッズ制作会社が大会前に倒産してしまった。


グループリーグ


初出場はウクライナ、トリニダード・トバゴ、トーゴ、ガーナ、コートジボワール、アンゴラの6チーム(アフリカ勢はチュニジア以外の全チームが初出場)。
また今大会から前回優勝国の予選免除が廃止となっている。
組み分け抽選の結果、グループCおよびグループEに強豪が集まり死の組と見なされた


グループA

1位:ドイツ 2位:エクアドル 3位:ポーランド 4位:コスタリカ

2年前のEUROでグループリーグ敗退を喫した開催国ドイツは、監督が現役時代は名ストライカーでありながら指導者としての経験は乏しいユルゲン・クリンスマンであったことや、若手が多く親善試合での結果がイマイチ(日本と引き分けたり…)であったことからさほど前評判が高くなかった。
本大会の開幕戦となったコスタリカ戦では前半早くにラームのオープニングゴールで先制、コスタリカのワンチョペに2点を入れられるもののそれを上回る得点力を発揮し4-2で勝利。
続くポーランド戦では守備が改善したものの逆に攻撃陣が不発となるが、試合終了間際にベテランのノイビルのゴールで勝ち点3を上積みした。

一方エクアドルもポーランドとコスタリカに連勝、第3節を待たずしてドイツとエクアドルのグループ突破が決定した。
第3節、主力を温存したエクアドルに対し、地元の声援を受けたドイツはベストの布陣で挑み3-0と完勝した。
一方ポーランドはコスタリカに2-1と逆転勝ちするものの、両チームはインパクトを残せないまま敗退。
コスタリカは初出場の1990年大会でベスト16に入って以来の躍進はならなかったが、この8年後に世界中を驚かせることに


グループB

1位:イングランド 2位:スウェーデン 3位:パラグアイ 4位:トリニダード・トバゴ

優勝候補の一角にも挙げられていたサッカーの母国イングランドは、初戦でパラグアイと対決。
期待の若手ルーニーはケガ明けで出場できなかったものの、前半3分にベッカムのフリーキックがオウンゴールを誘発しこれを守りきって勝利。
続くトリニダード・トバゴ戦では相手の堅守に苦しめられるものの、後半38分とアディショナルタイムに2点を入れ、2戦でグループ突破を決めた。
3試合目では38年振りのスウェーデン戦勝利を目指したものの、試合開始早々オーウェンが負傷交代するアクシデントもあり2-2のドロー。

スウェーデンは初戦でトリニダード・トバゴの堅守に苦しめられる。後半早くに相手に退場者が出た優位を活かせられず痛恨のドロー。
パラグアイ戦で後半44分にリュングベリがゴールを決め何とか勝利を掴み、イングランドに引き分け2位でのグループ突破を果たした。

伝統的に守備に定評のあるパラグアイは2連敗でグループ敗退が決定し、3大会連続の決勝トーナメント進出ならず。
グループリーグでの2失点はイングランド・スウェーデンと同じ数字だったが、故障明けのエース・サンタクルスが不振であったり、GKビシャールが初戦でいきなり負傷交代するという不運もあった。
3戦目で僅かにグループ突破の可能性を残していたトリニダード・トバゴもパラグアイに敗れ、W杯初勝利・初ゴールならず。しかし出場国中最弱とさえ目されながら、堅守でイングランドやスウェーデンを苦しめたことが注目された。


グループC

1位:アルゼンチン 2位:オランダ 3位:コートジボワール 4位:セルビア・モンテネグロ

アルゼンチン・オランダの両雄に、初出場ながらアフリカ特有の高い身体能力と攻撃力が持ち味のコートジボワール、欧州予選を1失点で突破したセルビア・モンテネグロが入った死の組その1
コートジボワールは大会初出場を決めた後、ロッカールームからエースのドログバが母国での内戦をやめるよう訴え、これを機に内戦が停止したことが話題となった。

蓋を開けてみれば、アルゼンチン・オランダともにコートジボワール戦とセルビア戦に連勝しグループ通過確定という順当な結果であった。
アルゼンチンはコートジボワールに2-1で勝利した後、予選で堅守を誇ったセルビア・モンテネグロを相手に6-0の大勝をおさめた。
カンビアッソが決めた2点目は25本のパスを経由してのゴールであった他、6点目は当時19歳の誕生日目前であったメッシによる得点であった。
オランダもしたたかに2連勝。若手のロッベンやファン・ペルシの活躍が目立った。
3戦目で両チームは直接対決したがスコアレスドローに終わり、セルビア・モンテネグロ戦で得点を稼いだアルゼンチンがグループ首位となった。

コートジボワールは3戦目でセルビア・モンテネグロに逆転勝ちしW杯初勝利を挙げて足跡を残した。
モンテネグロが独立したためセルビア・モンテネグロ代表としてはW杯最終戦となる本試合であったが、勝利で飾ることはできなかった。


グループD

1位:ポルトガル 2位:メキシコ 3位:アンゴラ 4位:イラン

ポルトガルは初戦でW杯初舞台であったアンゴラの立ち上がりにゴールを奪い勝利。続くイラン戦では後半にケガから復帰したデコと若手C・ロナウドの2ゴールで快勝し、1966年大会以来のベスト16入りを決める。主力を温存したメキシコ戦でもプレッシャーのかからない中2-1で勝利した。
本大会でシード国であったメキシコは、初戦でイランに一度は追いつかれるものの後半に地力の差を見せつけ3-1で勝利。アンゴラ戦では相手守備陣に手を焼きスコアレスドローに終わるものの、勝ち点4でグループ2位を確保した。

初出場のアンゴラは2戦終了後僅かに決勝トーナメント進出の可能性を残していたが、イラン戦で先制しながらも追いつかれグループ突破ならず。メキシコとポルトガルに連敗した時点でグループ敗退が決まっていたイランと共に3戦でドイツを去ることとなった。


グループE

1位:イタリア 2位:ガーナ 3位:チェコ 4位:アメリカ

死の組その2。蓋を開けてみれば、第2節終了時点で全チームに突破と敗退の可能性が残された激戦区となった。
シード国のイタリアは大会直前にカルチョ・スキャンダルが発覚し、リッピ監督やGKブッフォンをも巻き込む大騒動となった他、テストマッチでの不振やトッティが故障明けであったことなどからパフォーマンスが不安視されていた。
またチェコはEURO2004で好プレーを見せ、大会直前にはFIFAランキング2位に入ったことから、本大会での躍進が期待された。

第1節、イタリアは初出場のガーナ相手に攻守が噛み合い2-0で勝利。
チェコはアメリカ戦で3-0と快勝するが、この試合で主力のヤン・コレルが負傷してしまう

第2節、イタリア対アメリカ戦ではイタリアが先制するもののオウンゴールにより同点。直後イタリアが1人退場になり、かと思いきやその後アメリカが2人退場となり一転して劣勢に立たされるもスコアは動かずドロー。一方ガーナ対チェコ戦では前半2分にギャンのゴールでガーナがいきなり先制、チェコは退場者を出し追加点も奪われてしまう。

第3節、イタリア対チェコ戦では負傷で退いたネスタと交代で入ったマテラッツィがコーナーに頭で合わせイタリア先制、その後チェコはまたも退場者を出し完全に浮き足立ち、後半同じく交代で入ったインザーギが2点目を決めてイタリア完勝。
一方何としても勝ち点3が欲しいガーナとアメリカ。ガーナが先制した後アメリカが追いつくも、程なくしてガーナがPKを獲得、これを決めて勝ち越しに成功しそのまま逃げ切った。


前回の2002年日韓大会でベスト8入りしたアメリカはグループ最下位。またチェコの敗退は今大会における数少ない番狂わせとなった。
不安要素のあったイタリアは攻守ともに安定して貫禄の首位通過。ガーナは初出場ながらアフリカ勢唯一の決勝トーナメント進出を果たした。


グループF

1位:ブラジル 2位:オーストラリア 3位:クロアチア 4位:日本

我らが日本代表が組み入れられたグループ。
ブラジルは今更語るまでもない強豪であり、前回大会の優勝国でもある。今回も厚い選手層を有する優勝候補であり、特にカルテット・マジコ(魔法の4人組)と呼ばれたロナウジーニョ、ロナウド、カカ、アドリアーノの4人で構成される攻撃陣が自慢であり、本大会はロナウジーニョのための大会になるとの見方もあった。
クロアチアは1998年フランス大会でも日本と同じグループであり(日本に1-0で勝利)、当時は初出場ながら3位入賞を果たしていた。
名将ヒディンク率いるオーストラリアは当時AFCではなくOFC所属(オセアニア枠からの出場)であったため、現在では有り得ないグループリーグでの対決が実現した。(※同一グループにヨーロッパは最大2チームまで、他の大陸は1チームまでと決められている)
そして日本。予選参加国中最速で本大会出場を決め、前回大会を経験した中田英寿らに加え中村俊輔や高原直泰が加わったかつてないほど豪華な布陣で、国民の期待も高かった。

日本の初戦の相手はオーストラリア。
前半26分、中村が右サイドからPA内にクロスを送ると、対応に出たオーストラリアGKシュウォーツァーが柳沢と交錯、ボールはそのままゴールへ吸い込まれた。
思わぬ形で先制点を手にした日本だったが、その後追加点がなかなか奪えず、試合はオーストラリアのペースへと傾き始める。
そして後半39分、ニールの長いスローインを起点に、こぼれ球をケーヒルに決められ同点に追いつかれると、後半44分、後半アディショナルタイムと立て続けに決められ、日本は8分間で3点を失ってしまった。掴みかけた勝利は一転、悪夢へと変わってしまった。

続いてクロアチア戦。
GK川口とDF陣は奮闘を見せるが、なかなか1点が奪えない。
後半5分、ゴール前で柳沢がフリーとなり超決定機を迎えるもののボールは枠外へ。選手交代でも流れを変えられずスコアレスドローに終わる。
大チャンスをモノにできなかった柳沢は「急にボールが来たので」と釈明したことにより各方面から批判を浴び、この迷言およびそれを略した(?)QBKの三文字は柳沢を象徴するものとなってしまった。
一方、主将の宮本は累積警告で次戦出場停止に。そのような状況で、グループ突破のためにはブラジル相手に大差で勝利しなければならなくなった。
ちなみに、この試合の後半33分にモドリッチがクラニチャールと交代で出場し、ひっそりとW杯デビューを果たしている。
12年後のロシア大会での大活躍は皆さんご存知の通り。
なお、玉田は2021年6月18日に、モドリッチのファンが投稿したインスタグラムの写真を見るまで、彼と対戦していたことを知らなかったと明かした。

ブラジル戦。
既にグループ突破を決め先発を5人入れ替えてきた王国を相手に日本は防戦一方に。
前半34分に玉田のゴールで先制し一縷の望みを残したが、その後ブラジルの圧倒的な攻撃力の前に1-4で屈した
試合後中田英寿はピッチに倒れ込みしばらく動けず。彼はこの試合の約10日後現役引退を表明することになる…
敗退の要因として、ジーコ監督の指導力不足・それに伴い選手間で意見の食い違いがあったことなどが指摘された。


王国ブラジルはカルテット・マジコが本調子とは言えなかったものの地力の差を見せつけ2連勝し早くも決勝トーナメント進出を確定させる。
日本戦では調子の上がらなかった怪物ロナウドに2ゴールが生まれ、W杯通算ゴールを爆撃機ことゲルト・ミュラーに並ぶ14とした

第3節のオーストラリア対クロアチア戦は事実上グループの2位争いとなる。
両チーム合計3人が退場する激戦となったこの試合で、オーストラリアは2度リードされながら追いつきドロー、初の決勝トーナメント進出を果たした。またこの試合では、グラハム・ポール主審がクロアチアのシムニッチに3枚のイエローを提示するというミスを犯している(2枚目のイエローの時点で退場にしなかった)。


グループG

1位:スイス 2位:フランス 3位:韓国 4位:トーゴ

シード国のフランスは予選でドメネク体制下の混乱があり突破が危ぶまれていたが、ジダンやテュラムらが代表復帰した後に調子を取り戻し、指折りの堅守で予選通過を果たした。そしてレ・ブルーの誇る司令塔ジダンは大会後の現役引退を表明した
初戦で同じく堅守を誇るスイスと引き分ける。続く韓国戦では早くに先制するものの終盤にパク・チソンに決められまさかのドロー。
ジダンは累積警告でトーゴ戦出場停止。ピッチを退いた際にはブチギレてロッカールームのドアを蹴って破壊した(しかもこのドア、偉大な選手に蹴破られたとして今も保存されているらしい)。
ジダン抜きで挑んだトーゴ戦、引き分けでもグループ敗退が決まる状況の中前半は攻めあぐねたが、後半に2点を決めグループ2位に入った。

このグループを首位通過したのはスイス。
フランスと0-0で引き分けたのちトーゴと韓国にいずれも2-0で勝利。全チーム中唯一無失点で決勝トーナメント進出を決めた。
また、韓国戦で先制点をヘディングで決めた若手センデロスはゴール直後に額を負傷、流血ヘッドとして話題となった。

韓国はトーゴに勝利にフランスに引き分け、アジア勢最高の勝ち点4と気を吐いたがグループ突破ならず。3連敗のトーゴと共にグループリーグで姿を消した。


グループH

1位:スペイン 2位:ウクライナ 3位:チュニジア 4位:サウジアラビア

無敵艦隊スペインは初戦で初出場のウクライナ相手に4-0と大勝。続くチュニジア戦では先制されるも終盤に3点を奪い2試合でグループ突破を決める。サウジアラビア戦では控え組が先発、先制後はやや攻め込まれるものの1点を守りきり、3連勝でグループ首位通過を果たした。

初出場のウクライナはスペイン戦でエースのシェフチェンコが封じ込まれ、退場者を出したこともあり完敗。
W杯での船出は苦いものとなったが、そこから持ち直し続くサウジアラビア戦で4-0と大勝し得失点差を0に戻した。
続くチュニジア戦ではやや梃子摺りながらもシェフチェンコのPKで1-0の勝利、初出場ながらグループ2位に食い込んだ。

チュニジアとサウジアラビアは初戦で直接対決。互いに最も勝ち点3を奪いたかった相手であっただろうが2-2のドロー。
その後両チームともに欧州勢に2連敗し、共に勝ち点1でドイツを去った。




今大会のグループリーグは全体的に番狂わせの少ない展開であった。
グループ突破したチームのうち、ガーナ・メキシコ・オーストラリア以外の13チームは欧州または南米勢。北中米カリブ海・アフリカ・アジアの各チームは奮わない成績となった。
一方唯一の波乱とも言えるチェコの敗退、トリニダード・トバゴやコートジボワールが初出場ながら上位国を苦しめるといった出来事もあった。




決勝トーナメント


Round of 16


ドイツ 2- 0 スウェーデン

ドイツの点取り屋クローゼと若手FWポドルスキのコンビが冴え渡った一戦となった。
前半4分、中央を突破したクローゼがスウェーデンGKイサクションと交錯し転倒、しかしノーファウル…であったがすぐさまポドルスキがこぼれ球に反応し早くもドイツ先制。
続いて前半12分、DFを3人引き付けたクローゼがポドルスキにラストパス、これを決めドイツ2点目。
一方、スウェーデンは前半35分にルチッチが2枚目のイエローで退場となりますます不利な状況に。
後半8分にはPKを獲得したが、ラーションの蹴った球は枠外へ飛んでいってしまった…。
26本のシュートを浴びせ、守備も安定していた開催国ドイツがスコア以上の完勝。スウェーデンはここで敗退。
予選で8得点を決め予選突破に大きく貢献したイブラヒモビッチも、本大会では持ち味を発揮できなかった。


アルゼンチン 2-(延長)- 1 メキシコ

2005年のコンフェデレーションズカップ準決勝と同一カードとなった一戦(この時はPK戦の末アルゼンチンが勝利した)。
前半6分、フリーキックを起点に主将マルケスが決めてメキシコが先制するも、4分後に10番リケルメのコーナーキックにクレスポが合わせてアルゼンチンが追いつく。
その後はスコアが動かず試合は本大会初の延長戦に突入。アルゼンチンはテベス・アイマール・メッシという豪華な交代カードで流れを掴む。
そして延長前半8分、アルゼンチン主将ソリンがクロスを送ると、マキシ・ロドリゲスがこれを胸トラップしてボレー。このスーパーゴールでアルゼンチンが勝ち越しを決める。
そのまま2-1で試合終了、アルゼンチンが準々決勝に進出。メキシコは交代カードの2/3を負傷者に充てざるを得なかったのも響いた。


イングランド 1- 0 エクアドル

オーウェンを負傷で欠いたことでシステムの変更を強いられたイングランドは苦戦。前半11分にはクリアミスで失点の危機になるも、C・テノリオのシュートにA・コールが必死で足を伸ばした結果ボールはクロスバー直撃。
後半イングランドは持ち直し、ベッカムのフリーキックが直接決まりついに先制。
これを守りきったイングランドがベスト8進出。エクアドルは初の8強入りは達成できなかった。


ポルトガル 1- 0 オランダ

ヨーロッパの強豪同士の潰し合いとなったこの一戦は、W杯史上最も荒れた試合となった
ポルトガルに9枚、オランダに7枚、計16枚のイエローカードが1試合中に提示されたのである
ポルトガルのコスティーニャとデコ、オランダのボラルーズとファン・ブロンクホルストはイエロー2枚で退場、最終的に9対9の戦いとなったまた、FCバルセロナでチームメイトであったデコとファン・ブロンクホルストは退場後2人並んでちょこんと座り仲良く(?)試合を見守った。
試合は前半23分にマニシェが挙げた1点を守りきったポルトガルが勝利し準々決勝進出を果たした。


イタリア 1- 0 オーストラリア

日本を破りグループ突破を果たしたオーストラリアが強豪イタリアを苦しめた。
イタリアは1点が遠い上、後半5分にマテラッツィが一発レッド(普段はラフプレーの多いマテ兄貴だが今回に関しては正直厳しい判定であった)。
0-0のまま後半アディショナルタイムを迎え、延長戦に突入した場合交代枠を2つ残していたオーストラリアが有利と見られていた。
しかしフルタイムが過ぎようとしたその時、左サイドを突破したグロッソがPKを獲得。これをトッティが決め、イタリアが土壇場でリード、辛くも準々決勝へ駒を進めた。


ウクライナ 0-(延長)- 0 スイス
(PK 3 - 0)

ウクライナはルソル(累積警告)、スイスはセンデロス(負傷)と共に守りの要を欠きながら、いずれも素晴らしい守備を見せた。
延長戦を戦ってもスコアは動かず、試合は本大会初のPK戦へ突入。
先攻のウクライナは1人目のシェフチェンコがスイスGKツベルビューラーのセーブに遭ってしまうものの後続が落ち着いて決めた。
一方のスイスは3人続けて失敗(ウクライナGKショフコフスキーのセーブ2つとクロスバー1つ)。ウクライナ4人目のグセフがPKを成功させベスト8進出を決めた。
ウクライナは初出場ながらベスト8に駒を進める大健闘。敗れたスイスは今大会全チーム中唯一無失点のまま大会から姿を消した


ブラジル 3- 0 ガーナ

王国が初出場のガーナに貫録勝ちを見せた。
前半5分、カカのスルーパスに反応したロナウドがGKをかわしてゴール。ロナウドはW杯通算15得点とミュラーの記録を抜いた
続いて前半アディショナルタイム、主将ルシオのオーバーラップからアドリアーノが裏をとり追加点、後半39分にはゼ・ロベルトがダメ押し点。
勝ち進んだブラジルはGKジーダのファインセーブも光った。ガーナはエッシェンを累積警告で欠いた上、後半ギャンがイエロー2枚で退場になったのも響いた。


フランス 3- 1 スペイン

こちらもまたヨーロッパの強豪同士の潰し合いとなった試合。
前半28分にビジャがPKを決めスペインが先制するが、前半41分にスルーパスに反応したリベリーがGKカシージャスをかわしてゴール、フランスが追いつく。その後しばらくスコアが動かなかったが、後半37分ジダンのフリーキックからヴィエラのヘディングでフランス逆転。アディショナルタイムにはジダンがダメ押し点を挙げ、フランスが8強進出を果たした。
グループリーグでは苦戦したフランスだったが、大会後引退するジダンの花道を飾ろうと決勝トーナメントでは結束を強めていった。
一方、近年W杯で思うような成績を残せていないスペインはここで敗退。試合の日は主将ラウールの29歳の誕生日でもあったが、苦い思い出となってしまった。

また本試合の前にはフランスの黒人選手が観客から罵られるという出来事があった。
これを機に準々決勝4試合で試合前に両チームの主将が人種差別に反対する声明を読み上げ、この慣習は次回大会以降も継続されている。




Round of 16もグループリーグ同様強豪国が順当に勝ち上がった格好となった。8強は全て欧州と南米のチームで占められた




準々決勝


ドイツ 1-(延長)- 1 アルゼンチン
(PK 4 - 2)

前半は両チーム慎重な試合運びをしたため得点は動かず。
後半4分、リケルメのコーナーにアジャラが頭で合わせアルゼンチン先制。開催国ドイツは本大会で初めて先制点を奪われた
その後ドイツは反撃を見せ、後半35分クローゼが得意のヘディングで遂に同点に追いつく。そしてスコアは延長戦でも動かずPK戦へ突入。
地元の声援を受けたドイツGKイェンス・レーマンがアルゼンチン2人目アジャラと4人目カンビアッソのキックを止めドイツが準決勝進出を果たした。

PK戦ではレーマンが靴下から謎のメモを取り出して見ていたためその内容について憶測がなされたが、後にそこにはアルゼンチン選手のキックの癖が書かれていたことが明らかとなった。一方のアルゼンチンは正GKアボンダンシエリが試合中負傷交代したのが痛かった。


…こうして試合は決着がついたが、その後に一騒動があった。試合終了後にドイツ選手とアルゼンチン選手の間で乱闘騒ぎが発生したのである。
伏線はPK戦の最中にあった。アルゼンチン1人目クルスが成功後ドイツを挑発するような仕草をとり、それに対しドイツ4人目ボロウスキが成功後黙れと言わんばかりに人差し指を口の前で立てたのである(これが中指を立てたと間違われた説も…)。このボロウスキの行為にエキサイトしたアルゼンチン選手が試合後手を出したらしい。
アルゼンチンのクフレはドイツのメルテザッカーを蹴りつけたとして(試合後ながら)レッドカードが提示され、ドイツのフリンクスはアルゼンチンのクルスにパンチを浴びせたことが明らかになり次戦出場停止の処分を受けてしまった。


イタリア 3- 0 ウクライナ

前半6分、ザンブロッタの強烈なミドルシュートで早くもイタリア先制。
その後は互いに中盤で潰し合う展開が続く。後半にはウクライナが決定機を何度か迎えるもののGKブッフォンのファインセーブもあり決めきれず。
後半14分にトッティのクロスにトーニが頭で合わせ追加点。その10分後には再びトーニが決めてウクライナを突き放した。
攻守共に力の差を見せつけたイタリアが準決勝進出。初出場ウクライナの快進撃もここまでであった。


ポルトガル 0-(延長)- 0 イングランド
(PK 3 - 1)

EURO2004の準々決勝と同一カードとなった本試合。EUROでは2-2でPK戦となりポルトガルが勝利したが、本試合でも似た展開となった。
また、マンチェスター・ユナイテッドでチームメイト同士である気鋭の若手、ルーニーとC・ロナウドが対決するという構図でもあった。

ポルトガルはデコとコスティーニャが出場停止であったがそれを感じさせない戦いを繰り広げた。
前半は両者譲らず0-0であったが、後半7分ベッカムが負傷交代を強いられ、不穏な雰囲気となり始める。

そして後半17分に事件が起きる
ルーニーがカルヴァーリョを踏みつけるラフプレー。それに対しポルトガル選手は主審に激しく抗議するが、そこにC・ロナウドも加わったことで空気が一変。結果的にルーニーは一発レッドで退場。その直後、何とC・ロナウドがポルトガルのベンチに向かってウインクする姿がカメラに収められたのである。
C・ロナウドが親友のルーニーを退場に追いやったと解釈され、彼は主にイングランド国内で大きな批判を浴びることとなった(また、この行為が原因となりC・ロナウドは最優秀若手選手賞の受賞を逃したとも言われている)。

この後数的不利になったイングランドはポルトガルの猛攻を防ぎ切り、延長戦でもスコアは動かずPK戦に突入した。
ポルトガルGKリカルドはランパード・ジェラード・キャラガーのキックを弾き出すファインプレー(キャラガーは最初主審のホイッスルの前にボールを蹴ってしまい、これがゴールネットを揺らすものの当然認められず、蹴り直しがセーブされてしまった)。
ポルトガルも2人が失敗したが、5人目のC・ロナウドが成功させた瞬間、40年振りのベスト4入りを掴むこととなった。

前回大会に続きベスト8に留まったイングランドは大舞台でのPK戦への弱さが指摘されている。
2006年までにW杯では本試合を含め3戦全敗、EUROでも1勝2敗と負け越している(この後イングランドはEURO2012、EURO2020でもPK戦で敗れている)。
本試合では、イングランドで唯一PKを成功させたハーグリーヴスがカナダ出身であったことから、イングランド人はPKに弱いという説に拍車がかかったりもした。

また、C・ロナウドは後にルーニーに謝罪、両者の関係は修復したようである。


フランス 1- 0 ブラジル

1998年フランス大会の決勝と同一カードとなった一戦。
このときは試合直前にロナウドにトラブルがあり持ち味を発揮できなかったブラジルに対し、地元フランスが3-0と完勝し初優勝の栄冠を掴んでいた。

8年前の苦い経験からかブラジルはフランスを警戒する。フランスはそんなブラジルを相手に堅守を活かしシュートを7本に抑えた
試合が動いたのは後半12分。フランスが左サイドでフリーキックのチャンスを得る。フランスのエースストライカー・アンリにはロベルト・カルロスがマークについた。ところが、ロベルト・カルロスが靴ひもを結び直している間にホイッスルが吹かれ試合がインプレーになってしまう。ジダンが蹴ったボールはファーサイドへ流れ、どフリーのアンリがこれをゴールに流し込んだ(ちなみにアンリがジダンのアシストで決めたゴールはこれが唯一であるらしい)。
ブラジルはこの後ペースを取り戻せず、1-0でフランスが準決勝進出を決めた。

連覇の夢が絶たれたブラジル。直接の敗因はロベカルの靴ひもだったが、大会を通してカルテット・マジコの機能不全が指摘されていた。
個々の能力に優れていた彼らも連携の面では今ひとつであった。更に10番ロナウジーニョが不調であり、今大会の主役と期待されながらもノーゴールに終わった。バルセロナとは異なるポジションでプレーする必要に迫られたセレソンの10番。普段はサッカーを楽しみながらプレーする彼だが、今大会では笑顔が消えてしまっていた。




ベスト4は全て欧州のチームで占められた(南米勢がベスト4に進出できなかったのは1982年スペイン大会以来)。
その顔ぶれも、グループリーグの項目で示したように不安を抱えていたドイツ・イタリア・フランスと、優勝候補というよりはダークホース的な扱いであったポルトガルと、やや下馬評に反したメンツとなった。欧州開催の地の利が働いたと言っても過言ではないだろう。




準決勝


イタリア 2-(延長)- 0 ドイツ

開催国ドイツにイタリアが挑んだ一戦。
一進一退の攻防が続き、スコアが動かないまま延長戦に突入。しかし状況はさほど変わらず、このままPK戦突入かと思われた。
しかし延長後半14分、コーナーから始まった流れでピルロのスルーパスを受けたグロッソがシュート、これが決まり遂にイタリア先制
残り時間の少ないドイツは攻めを急ぐが、イタリアは主将カンナバーロのカットからカウンターを仕掛け、親日家デル・ピエロが追加点を奪った。
この2点目が決まると同時に試合終了、イタリアが1994年アメリカ大会以来の決勝進出を果たした。

ドイツは伝統的にイタリアと相性が悪いことが知られていたが、今回はボランチのフリンクスが前述の乱闘騒ぎで出場停止となったことにより戦術の変更を迫られたこと、そして後半交代で入ったシュヴァインシュタイガーとオドンコールが封じられたことが敗退の遠因となった。あくまで結果論であるが、クリンスマン監督や若手選手の経験不足も影響したのかもしれない。前回大会決勝では累積警告で出場停止となっていた主将バラック、4年越しの優勝の夢は叶わなかった。


フランス 1- 0 ポルトガル

優れた中盤を有するチーム同士の対決。イングランド戦での出来事のためかC・ロナウドにはブーイングが浴びせられた。
前半32分、カルヴァーリョが足を滑らせ、PA内でボールをキープしていたアンリの足をすくってしまうという形でフランスがPKを得る。
GKリカルドはジダンのキックのコースを読んでいたが届かず、フランスが先制に成功する。
その後はポルトガルが攻勢をかけるもスコアは動かず。フランスが8年前に自国開催で初優勝して以来の決勝進出を決めた。
ポルトガルは交代カードのうち1つを負傷者に充てたこと、シュートに慎重になる余り相手DFのインターセプトに遭ったことが響く形となった。



3位決定戦


ドイツ 3- 1 ポルトガル

ドイツは負傷のあった何人かの選手を下げ、GKは今大会控えであったオリバー・カーンが出場した

前半カーンは往年のようなスペクタクルなセーブを見せ、ポルトガルも譲らず0-0。
後半に試合を決定づけたのは21歳のシュヴァインシュタイガーであった。後半11分、左サイドから中央にドリブルで侵入しミドルシュートを決め先制。後半15分にはフリーキックがオウンゴールを誘発し追加点。後半33分には1点目と同じような位置から再びミドルシュートを決めた。後半43分にはフィーゴのクロスからヌーノ・ゴメスが華麗なダイビングヘッドを決めてポルトガルが一矢報いるが、3-1のまま試合終了。
チームの全ゴールに絡んだシュヴァインシュタイガーとカーンの好セーブが目立ったドイツが、自国開催のW杯を勝利で締めくくった。

前評判が良くないながらも地元の声援を受けて3位入賞を果たした開催国ドイツ。国民は代表チームに惜しみない拍手を送り、試合終了後にはスタジアムに花火が打ち上げられ彼らを祝福した。クリンスマンは代表監督の座を退いたが、後任の監督に彼の右腕であったヨアヒム・レーヴが就任。またポドルスキ、シュヴァインシュタイガー、ラーム、メルテザッカーといった若い選手が活躍したことで、今後に期待のできる幕切れとなった。
オリバー・カーンは今大会正GKの座をレーマンに譲りながらも裏方からチームメイトを鼓舞し続け、本試合ではキャプテンマークを巻き勝利に貢献。試合後にレーマンと抱き合ったことも含め感動を呼び、カーンは自らの代表引退試合を有終の美で締めくくった。
一方ポルトガルは長年W杯で結果を出せなかったが、今回は得点力でやや苦しみながらも貫禄の4位。大会後はフィーゴが代表引退を表明した。

ちなみに、この試合の主審を務めたのは日本人の上川徹氏である(グループリーグではエクアドル対ポーランド戦およびイングランド対トリニダード・トバゴ戦も担当していた)。



決勝


イタリア 1-(延長)- 1 フランス
(PK 5 - 3)

2006 FIFAワールドカップの決勝カードはライバル関係にある2ヶ国が激突することとなった。
イタリアは1982年以来4度目の優勝を目指す。前に決勝進出した1994年大会では、PK戦の末バッジョが失敗しブラジルに優勝を攫われていた。
一方フランスは1998年以来2度目の優勝がかかっていた。ジダン・GKバルテズ・アンリなど当時を知るメンバーも残っており、また本試合はジダンの引退試合にもなったため有終の美を飾ることができるかどうかにも注目が集まっていた。


試合は前半6分に早くも動きを見せる。
PA内でマテラッツィがマルーダを倒しPKの判定(これもマテ兄貴にとってやや厳しい判定となった)。
PKキッカーを務めたジダンの蹴ったループシュートはクロスバーで跳ね返りゴールラインの内側に落ちた。フランス先制
しかし前半19分、ピルロが蹴ったコーナーにヴィエラに打ち勝ったマテラッツィが頭で合わせイタリア同点。マテ兄貴は自分のミスを自分で帳消しにした。

ここから試合は膠着状態に。
前半36分、コーナーからのトーニのヘディングはクロスバー直撃。後半16分フリーキックからトーニのヘディングシュートがネットを揺らすも完全なオフサイド。一方のフランスは後半アンリやリベリーが突破力を見せつけるもなかなか得点につながらない。

0-0のまま延長戦に突入するが、後半同様フランスが攻めてイタリアが守るという構図が続いた。
延長前半8分、リベリーのシュートは惜しくも枠外。延長前半14分には、1998年大会決勝を連想させるジダンのヘディングシュートがあったものの、GKブッフォンのファインセーブで得点ならず。イタリアは準決勝での激闘の疲れが残っていたのか守る展開が続いたが、ブッフォンやカンナバーロが得点を許さなかった。





そして延長後半5分。本大会を象徴する大事件が起きた

マテラッツィがジダンに何かを話しかけたが、これがジダンを挑発する言葉(ジダンの母や姉への罵倒?)であったらしい。
激昂したジダンはマテラッツィに頭突きを加えた。マテラッツィはステーンと後ろに倒れ、スタジアム内は騒然となる。
アルゼンチン人主審オラシオ・エリソンドはこの出来事を直接は見ていなかったようで、しばらくは状況確認に時間を費やした。
そして彼はジダンに暴力行為があったと認識し、ジネディーヌ・ジダンはレッドカードを提示された
その高いテクニックでサッカー界を席巻し続けてきたフランスの司令塔ジダンの選手生活は、一発退場という不名誉な幕切れとなってしまった。
退場となったジダンは試合後のセレモニーのために用意されたトロフィーのそばを通り過ぎ、寂しくピッチを後にした…。

この出来事は後に様々な論争を呼び、決勝戦の結果そのものよりも世界の注目を集めてしまった。




さて、10人となってしまったフランスは延長後半を凌ぎきり、決勝戦の決着は1994年大会以来のPK戦に縺れ込むこととなった。

イタリアの先攻で始まったPK戦、1人目のピルロとヴィルトールはそれぞれ成功。
イタリア2人目はジダンを退場に追い込んだマテラッツィ。ブーイングの中成功させる。
続いてフランス2人目はトレゼゲ。しかし彼のシュートはクロスバーを叩いてしまい失敗
3人目のデ・ロッシとアビダルはいずれも成功。4人目のデル・ピエロとサニョルもきっちり決めた。


そして運命のイタリア5人目は準決勝で劇的な決勝点を挙げたファビオ・グロッソ。
彼のシュートが決まり、イタリアが4度目の栄冠に輝いた




優勝したイタリアは伝統の堅守・カテナチオが光った。
イタリアは本大会7試合2失点。これはW杯優勝国の失点数としては最少タイ記録であるが、その内訳はオウンゴールとPK
つまり試合の流れの中で普通に失った点が全くなかったのである。GKブッフォンの好セーブや、主将カンナバーロらDF陣の奮闘が実を結んだ。

そして大会前のカルチョ・スキャンダルで暗い影を落としていたイタリアサッカー界にとって、この優勝は明るいニュースとなったことだろう。
余談であるが、このスキャンダルによりユベントスはセリエB降格処分を受けてしまうが、セリエBでのプレーを嫌った何人かの選手が移籍する中、本大会大活躍のブッフォンは「オレにはセリエBのタイトルが足りない」と男気を見せ残留、デル・ピエロもクラブ愛を貫き残留し翌シーズンはセリエB得点王となり、それぞれユベントスのセリエA復帰に貢献した。


一方惜しくも準優勝に終わったフランス。
ジダンは今大会キャプテンマークを巻き、大会中に34歳の誕生日を迎えながら未だ錆付かない技術でチームの攻撃を支え、あらゆる意味でチームの中心であった。前評判が低いながらも決勝進出を果たしたのは彼あってこそであり、決勝では退場となったがそれも直接の敗因ではなかった。
本大会では若手のリベリーが活躍したという明るいニュースもあったが、ジダンが去った後のフランス代表はドメネク監督の下低迷期を迎えることに…。




総括


既に記したように本大会は全体的に順当な結果続きかつ欧州中心の大会であり、波乱の多かった2002年日韓大会と対照的であった。

また特筆すべき事項として、カードの乱発が挙げられる。
前回大会が誤審問題で揺れたため審判に関して様々な改革が行われたが、これによりジャッジが厳格化されたことが要因であったようだ。
本大会での退場者28人は過去最多。選手が出場停止処分を受けたことでチームの戦術に影響が出てしまい、敗退の遠因となったことも少なくなかったようである。

ちなみに、本大会は初めてハットトリックの達成者が出なかった大会でもあった。



表彰


ゴールデンボール(MVP):ジネディーヌ・ジダン
※シルバーボールはファビオ・カンナバーロ、ブロンズボールはアンドレア・ピルロが受賞
ゴールデンシューズ(得点王):ミロスラフ・クローゼ(5得点)
※次点は3得点のエルナン・クレスポ(シルバーシューズ)、ロナウド(ブロンズシューズ)、マキシ・ロドリゲス、ジネディーヌ・ジダン、ティエリ・アンリ、ルーカス・ポドルスキ、フェルナンド・トーレス、ダビド・ビジャ
ヤシン賞(最優秀GK):ジャンルイジ・ブッフォン
最優秀若手選手賞:ルーカス・ポドルスキ
FIFAフェアプレー賞:ブラジル、スペイン
エンターテイニングチーム賞:ポルトガル








追記・修正はゴレオ6世のグッズを持っている方にお願いします。



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最終更新:2023年03月23日 17:32