恐竜

登録日:2011/06/26(日) 18:45:49
更新日:2019/06/14 Fri 00:12:29
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恐竜とは、現代から2憶3000万年前~6500万年前の中生代に存在した、生きるロマンである。
哺乳類とは数奇な縁があり、哺乳類の祖先である哺乳類型爬虫類(単弓類)が絶滅した後に恐竜が繁栄し、そして後に哺乳類が増えてきた。

すべて陸生の爬虫類で、同時代には恐竜以外にも水棲の爬虫類(首長竜など)や空飛ぶ爬虫類(翼竜)も存在した。
これらもまとめて恐竜扱いされることが多いが、類縁関係は実は翼竜以外かなり遠い。(そして翼竜もそこまで近い方ではない)

恐竜、翼竜はワニに近く、水棲の爬虫類はトカゲやヘビに近い。ちなみに同時代にはアーケロンのような巨大な亀も生息していた。


現在では恐竜と呼ばれる生物は絶滅しており、その骨が変化した化石や、
彼らが生きていた時代の地層に残された足跡などの痕跡からしかその姿や生態を知る術は存在しない。

また、彼らの生きた痕跡は6500万年前頃にいきなり減少し、その後ほどなくして絶滅したと推測されているが、
如何にして生物界の頂点に君臨していたであろう彼らが一度に、それも大幅に数を減らしたのかについては未だに解明されていない。
一般的には隕石が落下した衝撃とその後訪れた急激な寒冷化によって絶滅したという「隕石衝突説」が絶滅の原因と認知されている。

近年では、隕石の衝突のかなり以前から減少していたという説が登場している。

また、ティラノサウルスやハドロサウルスやアンキロサウルス等は大絶滅を生き延びたという説や、例えばアラモサウルスは、何と暁新世に達していた可能性も指摘されている。

その他の学説は恐竜絶滅の原因を参照。

有名な話だが鳥類は肉食恐竜の一部から進化したものとされており、
それはつまり鳥類すべてが肉食恐竜の一種(進化系)ということを意味しているため、
恐竜は、滅んでいない。

最近では中国で羽毛が生えた恐竜、通称「羽毛恐竜」の化石が発見され、
それに関連した調査の結果、少なくとも一部の恐竜が羽毛を持っていたことは間違いなく、大半の恐竜がもっていた可能性すらあるとされている。
また、鳥類に近い恐竜は呼吸器も現生鳥類と同じ機構をもっていたことがわかっている。
この発見により、上述の鳥類が肉食恐竜の一部から進化したという説がさらに有力視されている。
なお学術レベルではもはや鳥が恐竜の一部というのは疑いようのない定説とされており(ごく一部に異論もある)、
また、鳥類のみが持つと考えられていた形質の多くを他の恐竜も持っていたことから、境目が曖昧になり
正式な論文などではいわゆる「恐竜」をさす場合は「非鳥類型恐竜」、鳥類のほうは「鳥類型恐竜」と表記されることになっている。
また、鳥に近く、現生爬虫類とあまりにもかけ離れているのに、本当に恐竜を爬虫類として扱って良いのか?という議論も存在する。


中生代の間、まさに地球は恐竜達の帝国であった。
その間我々哺乳類は、恐竜達が寝静まった夜にこそこそと生きる、か弱い生き物でしかなかった……と思いきや、
実は小型の恐竜を食べていた肉食の哺乳類が確認されている。残念ながら子孫を残せず絶滅したが。

恐竜は、大きく分けて竜盤目と鳥盤目の二種類に大別される。
これは、骨盤の形が現世の爬虫類に似るか鳥類に似るかで分別されている。
ただし、鳥類は進化の流れの都合上すべて竜盤目に分類される。ややこしい。
ちなみに、鳥盤目の羽毛恐竜も見つかっている。

恐竜の定義にはいろいろとあるが、恐竜が爬虫類かどうかという議論を棚上げすれば
一番簡単なのは「脚が地面に垂直な陸生爬虫類」である。
この時点で翼竜と水棲の爬虫類は恐竜には分類されないことがわかる。


なお最も厳密な定義は
「AとBの最も近い共通祖先から進化した全ての生物; A=任意の竜盤類の恐竜(もちろん鳥類を含む), B=任意の鳥盤類の恐竜」
というもの。
「イエスズメとトリケラトプスの最も近い共通祖先から進化した全ての生物」
というバージョンが最も有名。

今だ化石が発見されていない未知の恐竜をも含む定義であり、
今後の発掘で海生の恐竜が発見されようが四肢が退化した恐竜が発見されようが決して修正する必要が無い優れた定義である。
ただ、その竜盤目と鳥盤目という分類に見直しが必要であるとされているため、挙げられる種が変わるかもしれない。
が、系統樹の考え方がわからないとかえってわかりにくいかもしれない。



ティラノサウルス:竜盤目獣脚亜目テタヌラ下目

恐竜と言えば彼、ご存知最強の恐竜と名高いティラノサウルス・レックス。
名前を直訳すると「暴君竜王」である。白亜紀を代表する恐竜。

巨大な顎は自動車をあっさり噛み砕くパワーを誇り、12mにも及ぶ巨体、その巨体に不釣り合いな程に小さい腕……。
発掘された化石は意外と少ないが、数多の研究所が彼の魅力に取りつかれている。

なお、「デカすぎて速く走れない。そのため狩りができず死体を食べていた。」という説があるが、近年この説は否定されている。
厳密に言えば年老いた個体に関してはそうしていた可能性はあるが、若い個体は狩りをしていたとされる。
骨格の構造(特に脚)が鳥類に近く(てかまんまダチョウ)、巨体の割に速かっただろうと推測される。

それに、餌となる恐竜よりも素早いなら速度は問題にならない。
もちろん、新鮮な死体があればリスクのある狩りよりも優先的にそれを食うだろうが、
ならば同じことをするライオンやらが狩りをしないかと言えば、もちろん否である。

陸上最強の狩人、それがこの暴君竜王である。

恐竜モノの作品ならば、間違いなくヒーロー、あるいはライバル、ラスボス級である。



なお、本来「テタヌラ」というのは分岐分類学の用語であるため、
「目」や「下目」といった階層分類の用語と同時に使うことはできないのだが(「テラヌラ類」と表記するのが正確)、
日本では便宜的に併用されているのが現状である。


●アロサウルス:竜盤目獣脚亜目テタヌラ下目

ジュラ紀における最強の肉食恐竜。
体長もティラノサウルスに匹敵する、まさにジュラ紀版暴君竜王。だが腕はガッシリしている。
頭に二つの突起があり特徴的。
名前は「特殊な竜」の意。

ちなみに姿は似ているが、ティラノサウルスの先祖ではない

ゴロザウルスの学名。


●ヴェロキラプトル:竜盤目獣脚亜目テタヌラ下目

白亜紀に生きた小型肉食恐竜。
元はマイナーだったが某映画で有名に。

全長1m。鳥類に近く、全身が羽毛に覆われていたが、飛行はできず保温用。
鋭い鉤爪と俊敏そうな体躯が特徴的、ラプトル類の代表選手。
名前は「素早い盗賊」の意。


●ミクロラプトル:竜盤目獣脚亜目テタヌラ下目

羽毛に覆われた、全長80cmの肉食恐竜。てかほぼ鳥。しかも四肢すべてに風切り羽。
恐竜のくせに飛べる。林間に暮らし、木々の間を滑空したらしい。
名前は「小さな盗賊」の意。


●アーケオプテリクス:竜盤目獣脚亜目テタヌラ下目

ジュラ紀の羽毛肉食恐竜……というか鳥。完全に鳥。
皆さんご存知の始祖鳥だが、最古の鳥の一種というだけであり、直系の先祖ではないとされる。
翼の筋肉が未発達らしいが、確実に飛行はできていた模様。なぜ飛べるかは謎。
名前は「古の翼」の意。


●テリジノサウルス:竜盤目獣脚亜目テタヌラ下目

色々と謎な恐竜。巨大な腕と巨大な鉤爪が特徴的。
だがその爪は余りに扁平。体格や顎から、肉食恐竜グループながら植物食だった。
またはアリクイのように爪で蟻塚を壊してアリを食べていた、と言われている。

名前は「鎌竜」の意。


●スピノサウルス:竜盤目獣脚亜目テタヌラ下目

背中の巨大な帆、ティラノサウルスを上回る全長、スリムな体、ワニのようなのっぺり顔が特徴的な肉食恐竜。
顎や歯の形から、魚食性だった模様。
名前は「帆竜」の意。

戦火に焼かれて現在化石が存在していない。なん……だと……?


ギガノトサウルス:竜盤目獣脚亜目テタヌラ下目

ティラノサウルスに匹敵する巨大な肉食恐竜。しかもスピノサウルスと違い体格もガッシリ系。
住んでいた場所も時代も微妙に違うが、暴君竜王に並ぶ最強の肉食恐竜。
なお顎と歯の構造の違いから、ティラノは獲物を骨ごと噛み砕いて食べていたのに対し、
ギガノトは獲物の肉をズタズタに噛み切って食べていたらしい。

名前は「巨竜」の意。


●ディロフォサウルス:竜盤目獣脚亜目ケラトサウルス下目

ジュラ紀前期の原始的な肉食恐竜。頭に二つの鶏冠がある。比較的小型だが全長6m。
名前は「2つ鶏冠の竜」の意。


●ブラキオサウルス:竜盤目竜脚亜目竜脚下目

全長約25m。「腕竜」の名の通り前脚が後脚より長い、かみなり竜の代表選手の一匹。

なお、首は長いが首長竜≠雷竜。
ちなみに雷竜とは「歩く度に雷が落ちるような轟音が聞こえそう」ということから名付けられた分類名。
昔はその重さから水生生物とされたが、本来は陸棲。

長い首は真上には上がらなかったらしいが、コイツの場合は体格的に頭が比較的高い所まで上がっただろう。


●セイスモサウルス:竜盤目竜盤亜目竜脚下目

史上最大の陸棲動物…だったが現在はアルゼンティノサウルスにその座を譲っている。
なんと全長33mという怪物。
雷竜が植物食恐竜とは言え、こんなバケモノに喧嘩を売るのはアロサウルスだってゴメンだろう。
ディプロドクスの亜種。
名前は「地震竜」……由来は察してくれ。

現在はディプロドクスの一種として再分類されている。
詳しくは抹消された恐竜の名前の項目を参照。


●ステゴサウルス:鳥盤目装盾亜目剣竜下目

背中に骨盤の背鰭を持つ植物食恐竜、剣竜の代表。
捨て子ではない。変わった背鰭の配列をしており、互い違いというのは非常に珍妙。
ちなみに使い道は現在確実視されているのはディスプレイのみ。
固くないので武具には使えなかった模様。だが、血管の跡が発見されており体温調節には役に立ったとされる。

尾には棘があり、これは武器。
ある化石にはステゴサウルスがこれで反撃したことによってできたと思われるあっぱれな傷がある。

ザ・恐竜の背中。ゴジラガチャピンもこいつがいなければ生まれなかった。つか、恐竜というより怪獣。
名前は「屋根竜」の意。当時は背びれが屋根と認知されていたから。


●アンキロサウルス:鳥盤目装盾亜目鎧竜下目

硬質化した背中の鎧竜代表。さらに尾先には骨棍棒。まるで歩く装甲車である。しかも背中の鎧はトゲトゲで痛そう。
過剰なまでの防衛能力をもつ植物食恐竜。尾の棍棒で殴られたらティラノの脚も複雑骨折だそうで。人間なら即死である。
鎧竜はジュラ紀でほぼ死滅した剣竜に代わり、白亜紀を生きた。実はトリケラトプスよりも大きい。

アンギラスの元だが、食性から性格までまるで別物……


トリケラトプス:鳥盤目周飾頭亜目角竜下目

ティラノのライバルたるザ・角竜。三本の立派な頭の角、雄々しいフリル、ゴツい体格。まさに恐竜版のサイである。
ちなみに脚の構造上速く走れなかったらしく、突進は苦手。代わりに頭を振り、自慢の角で肉食恐竜を追い払う。
この角で貫かれたら、流石の暴君竜王もたまらないだろう。
名前は「三本角の顔」の意。


●スティラコサウルス:鳥盤目周飾頭亜目角竜下目

トリケラの近縁種。鼻先に一本の角があり、フリルの周りにも角がある。
モノブロスの頭と言えばわかるだろうか。というかまんまモノブロス。めちゃ派手。
もちろん用途はセックスアピール。鼻先の角は武器だろうが、フリルの角は明らかに役に立たない。
ちなみにこのフリル、レッドホーン……ではなく「ホーンレット」と言う。
名前は「棘竜」の意。


●パキケファロサウルス:鳥盤目周飾頭亜目堅頭竜下目

ラムパルドのモチーフである頭突き恐竜代表選手。
頭骨がめちゃ分厚いが突進して頭突きしたら首が折れる模様。やっぱり頭はセックスアピール用か。
それにしても白亜紀の植物食恐竜は派手好きである。


●イグアノドン:鳥盤目鳥脚亜目

世界で最初に発掘された恐竜。世界各地に生息していた植物食恐竜で、簡単に言えば肉食恐竜の主食。
ちなみに親指はスパイク状で、肉食恐竜に対しコレで反撃したとか。

なお、発見された当初、特徴的なその親指の化石は角の化石だと誤解され、イグアノドンは角のある大きなイグアナのような姿と思われていた。
……やはり、みんなあそこに角を生やしたくなるのだろうか?

名前は「イグアナの歯」の意。スパイク状の親指がイグアナの歯に似ていることが由来。


●パラサウロロフス:鳥盤目鳥脚亜目

イグアノドンに代わって栄えた植物食恐竜。つまりティラノ達の主食。
頭に空洞の鶏冠があり、コレを楽器のように使って仲間と意志疎通を図ったらしい。
名前の意は「サウロロフス亜種」。あんまりである。

ちなみにパラサウロロフスはメジャーだがサウロロフスはマイナー。なので紹介は割愛する。


●モシリュウ:分類不確定

岩手県岩泉町で1978年に発見された、現在の日本列島(北海道~沖縄まで)で一番最初見つかった恐竜化石である*1
この化石発見以前にも九州や北海道で恐竜と思われる化石の報告は幾度かあったもののいずれも哺乳類や海洋性爬虫類の化石の誤認であった。
また、この発見の10年前に首長竜であるフタバスズキリュウが発見されているが、これもご存知の通り恐竜とは別の種とされている。
そもそも発見当時の学会では恐竜の時代と言われる中生代には日本列島は形成されておらずほぼ海しかなかったと考えられており、当時の陸上生物の化石が発見される確率は限りなく低いと言われていた。
しかし、この化石の発見によりそれまでの学説が覆されたことは非常に大きい。
残念ながら化石としては状態は極めて悪く、また発見部位も上腕骨の一部だけと極めて少量のため種の分類には至っていない。
そのためモシリュウはあくまで通称であり、学名もいまだつけられていない。


翼竜&首長竜


プテラノドン:翼竜目プテロダクティルス亜目

6mと巨大な翼長の飛行生物だが、空を飛ぶために体重は成人並。頭の鶏冠が特徴的。
映画等で鳥のように羽ばたいている姿が描かれることもあるが、身体の構造上、グライダーのように滑空して空を飛んでいたと言われる。

名前は「有翼無歯」の意。その名の通り、翼竜で唯一歯がない。


●プレシオサウルス:鰭竜上目長頚竜目

いわゆる首長竜の代表。海に暮らし、鰭状の四肢と長い首が特徴的。
ちなみに肉食で、アンモナイトやらも食べていた。
有名なネッシーの正体として有力視されていたのもコレ。

名前は「爬虫類に近似した」を意味する「plesiosaurus」。発見当初は魚類か爬虫類かわからなかったことからこの名が付いたとされる。



男児向けの作品では当然のごとく恐竜をテーマにした作品が多い。
ジュウレンジャーアバレンジャーキョウリュウジャー、円谷恐竜シリーズ、ゴウザウラー、恐竜キング等。

見た目は恐竜っぽくないが、僕らのヒーローウルトラマンを最終回で完膚なきまでに倒し、同シリーズが進んだ今も尚最強怪獣の称号を恣にしているゼットンの別名も「宇宙恐竜」である。
なお、ウルトラシリーズにはゼットン以外にも宇宙恐竜の肩書を持つ怪獣が存在している。
架空の恐竜であるジラースゴモラザウルス、戦車と合体した恐竜戦車、タルボサウルスを改造したウェポナイザーといった普通に恐竜をモチーフとした怪獣も多い。
なかにはティラノサウルス・トリケラトプス・ステゴサウルスの化石が合体怪獣化した最強恐竜キングダイナスのような変わり種もいれば、そのまま「恐竜」というあんまりな名前の怪獣まで。


ゾイドも、動物がテーマではあるが半数近くは恐竜型である。

ポケモンにも恐竜型のトリデプスガチゴラス等がいるし、
モンスターハンターシリーズの飛竜種鳥竜種獣竜種は設定上すべてが恐竜と同じ分類である。

遊戯王ではダイナソー竜崎ティラノ剣山がドンとかザウルスとか言っているし、恐竜キングなんてカードゲームもある。

恐竜という現実があるからこそ、怪獣たちも輝くのだ!



太古のロマンに魅せられた方だけ追記・修正をお願いします。

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