スパイダーマン3(映画)

登録日:2015/07/02 (木) 01:17:02
更新日:2024/04/05 Fri 21:18:56
所要時間:約 7 分で読めます




◆スパイダーマン3




「自分」に挑め。




スパイダーマン3(SPIDER-MAN3)』は07年の米映画。



【概要】

MARVEL社のコミックヒーロー映画『スパイダーマン』のシリーズ第3弾にして完結編。
今作では悪役(ヴィラン)が3人も登場するという大盤振る舞いの構成で、しかも前2作では惜しむべくも出番をカットされた人気キャラも登場している。
また、監督のサム・ライミは本作のテーマを「復讐」と「赦し」と発言しており、前2作でも「普通の青年」であることを強調されてきた主人公の持つ「悪」の面にも着目し、善と悪の二次元論では終わらせないようにしている。

…が、如何せんその3人ものヴィランを登場させる盛り沢山すぎる構成のせいで、「話が散漫」、「中途半端」、「キャラクターに感情移入できない」と批判が続出。
元々は本作でシリーズを完結させる予定であったが、本作までの興行的な成功を受けてシリーズの続行と第4作目の製作が決定。しかし、監督のライミと製作会社ソニーとの関係が決裂し、結局当初の予定通りに本シリーズの完結が決定。とはいえ、本作で物語が割と綺麗に完結したので、打ち切り感があまり無かったのは不幸中の幸い。
予定された第4作は、リブート版の新シリーズとして製作されることになった。

哀れ、更なる名作となりえるはずだったこの作品はどうしようもない大人の事情とゴタゴタによって振り回され、挙句に続きがこれ以上描かれる機会まで永遠に失われてしまったのだ。
1作目から新時代の映像と主人公の描写で世界中から多くの支持を集めたシリーズとしては、あまりにもやるせない幕引きであった。





【物語】

蜘蛛の力を持った超人ヒーロー、スパイダーマンは今やニューヨーク中の人気者となり、晴れて両想いとなったメリー・ジェーンとも順調で、ピーター・パーカーはまさに絶好調の中にいた。
そして、MJへのプロポーズを決意した最中、突如として父・ノーマンの仇を打とうとした親友ハリーが、身体能力増強薬と武装一式を改良して自らに服用し、ニュー・ゴブリンとなってピーターを強襲。
戦闘の末ハリーは頭を強く打ち、記憶喪失となってしまう。以前の優しい彼に戻って複雑な思いを抱くピーター。
一方で、MJは舞台もクビになり恋人・ピーター=スパイダーマンの人気を見せつけられ、まさに絶不調の中にいた。おまけに同級生のグウェンと親しいピーターの様子を見て、彼に当たり散らすようになってしまう。
そんな中、ピーターは、警察からベン叔父さんを殺した犯人が別にいるという情報を知らされる。
その男、フリント・マルコは金を盗んだ強盗犯キャラディンの仲間で、かつて逃走用の車を確保する際、ベン叔父さんを不本意な形で殺してしまった過去をずっと後悔していた。その後は刑務所に収監されていたが、難病を抱えた愛娘への想いを諦めきれずに脱獄。その際に分子分解装置の中に落ちて、実験に巻き込まれてしまった事で、彼は体を砂に変える怪人「サンドマン」となってしまう。その力を使い、マルコは娘の医療費を手に入れる為に現金輸送車を襲撃し始める。そんな事情を何も知らないピーターは、マルコへの憎悪を燃やし眠りについたが、その彼に宇宙から飛来してきた黒い不吉なモノが絡みつく。
目覚めると彼は黒いスパイダーマンスーツを着たブラック・スパイダーマンとなってしまっていた。そしてサンドマンを一方的に嬲り倒したことを機にそのスーツに依存するようになったピーターは、束縛からの開放感と慢心を増幅させ、徐々に性格を豹変させていく。そんな彼を同僚のエディは逆恨みし、サンドマンも自身の邪魔をするスパイダーマンに強い怒りを覚える。
一方、記憶喪失になったハリーの耳元に、グリーン・ゴブリンの怨念の声が囁く。
果たして、三者三様の復讐の行方は?



【登場人物】

  • ピーター・パーカースパイダーマンブラック・スパイダーマン
演:トビー・マグワイア/吹き替え:猪野学

お馴染み人気者ヒーローと優秀大学生の二つの顔を持つ心優しい青年。
前作でMJと両想いになり、日常生活も上手く回せるようになって少し調子に乗っている。
そのままMJにプロポーズまでこぎつけようとしたが、その無意識な言動で彼女を怒らせてしまい、関係がギクシャクすることに。
さらに、ベン叔父さん殺しの真犯人を見つけ、これまで封印してきた復讐心を燃え上がらせ、その心の闇を宇宙生命体「シンビオート」に付け込まれ、「黒いスパイダースーツ」の形で寄生されたブラック・スパイダーマンとなってしまう。
寄生された後は復讐心と傲慢さ、凶暴性を肥大化させ、荒っぽい戦い方を好むようになり、普段の態度も道端で突然70年代のダンスを踊ったり女癖も悪くなるなど調子ノリノリになった。
この時のピーターは「陰キャの考える陽キャ像」みたいな感じで非常に気持ち悪い。…まぁシンビオートに寄生されてこの程度にしかならないのが彼らしいと言えば彼らしいが。
その後はハリーに報復し、MJにも恥をかかせるなどするが、その際にようやく我に返り黒いスーツを切り裂き、本来のスパイダーマンに戻る。
しかしそれがまた新たな火種を呼ぶ事に。


  • メリー・ジェーン・ワトソン
演:キルスティン・ダンスト/吹き替え:岡寛恵(日テレ版:北乃きい)

お馴染み尻軽舞台女優。
ピーターへの想いを自覚しラブラブカップルとなり順風満帆…と思いきや、批評家の酷評を得て舞台をクビになり場末のバーのシンガーにまで落ちぶれてしまった。それまでピーターがどれほどの苦境に晒されていたか知らない彼女はピーターに八つ当たりする。
さらに、自分とは反比例するかのように人気者になったスパイダーマンの現実を見せられ、加えてスパイダーマンが自分と同じシチュエーションでキスをし、素顔のピーターとも親しい女の出現に怒りを募らせ、彼と距離を置くようになってしまう。自身がクビになったことは話さずにである
そんな彼女が身を寄せたのは記憶喪失になったハリー。うん、相変わらずである。
しかし、記憶を取り戻したハリーに脅され、ピーターに別れ話を持ちかけてしまう。
そして、自分の舞台を邪魔したピーターの豹変ぶりに愕然とするも…。
前作までの好き放題っぷりに比べたらそのしっぺ返しかどうかは知らないが、今作ではピーターの調子ノリっぷりと比較すると境遇が可哀相。


  • ハリー・オズボーン/ニュー・ゴブリン
演:ジェームズ・フランコ/吹き替え:鉄野正豊

お馴染みファザコン御曹司でピーターの大切な親友…だが序盤からクズムーブ全開。
前作で父の仇スパイダーマンの正体と、父の裏の顔がグリーン・ゴブリンと知ってしまい、復讐のために父の遺品の身体能力増強薬と武装一式を改良し、理性を保ったまま先代と同様の超身体能力を得る。
そのフル装備でピーターを奇襲するが、彼の反撃にあって頭を強く打ち、高校時代からの記憶を失ってしまう。
その時の彼は事件が起こる以前の優しい性格で、ピーターとも大の親友として接していた。この時の彼とピーターの様子はなかなか心に来る。
だが、ゴブリンの残留思念の囁きで記憶を取り戻した彼は、ピーターの心を弱らせるべくMJに近づき2人の仲を引き裂こうと目論む。
しかし逆上した黒ピーターに逆襲を受け、大怪我を負わされた事で、2人の仲は完全に破綻。...しかしその後、執事のバーナードからゴブリンを殺したのはスパイダーマンでは無くゴブリン自身だった事を知り、遂にピーターへの憎しみを捨てる。終盤ではヴェノムとサンドマンに苦戦していたスパイダーマンを救う為に駆けつけ、皮肉にもスパイダーマンとゴブリンが共闘するという前々作からは予想だにしない衝撃的な展開となる。最期は父同様にグライダーでスパイダーマンを殺そうとしたヴェノムに刺されて死亡した。(恐らくこの場面はスパイダーマンを殺そうとしてグライダーで死んだノーマンとスパイダーマンを守ろうとしてグライダーで死んだハリーという対比にしたかったのだと思われる。)


  • フリント・マルコ/サンドマン
演:トーマス・ヘイデン・チャーチ/吹き替え:石田圭祐

刑務所を脱獄した強盗犯。
第1作で死亡した強盗犯キャラディンの仲間で、ベン叔父さんを殺害した真犯人だと断定された。(本来は逃走する為の車を奪う為に脅すだけで殺すつもりは無く、寧ろベンの説得で改心しようとしていたが、共犯者に背後から声をかけられ、背中を押された拍子に持っていた銃が暴発してしまった事で殺害してしまった。)
実は病気の娘の治療費を手に入れる為に強盗へ加担しており、本心は心優しい男性であるが、犯罪に手を染めたために現在は妻に見放されている
逃走中、原子分解の実験場に迷い込み、砂と一緒に原子分解され肉体が砂と一体化してしまう。その結果、彼は肉体を砂に変化させ変幻自在の攻撃を仕掛ける怪人「サンドマン」に変貌。その力で再び強盗を始めた際にスパイダーマンと対決する事になる。
一度はスパイダーマンを退散させたが、二度目でブラック・スパイダーマンと対峙した際は彼の殺す勢いの猛攻に打ち負け、下水の中に落ち形状崩壊を起こしてしまう。
その後、奇跡的に復活した彼は自分の邪魔をするスパイダーマンに強い怒りを覚える。時を同じくして、スパイダーマンに逆恨みしているヴェノムに協力を持ちかけられ、スパイダーマンを倒すべく共同戦線を張る。そしてヴェノムがスパイダーマンとの戦いで爆死した後、ベンを誤って殺してしまった経緯と自身が病の娘を救う為に強盗していた事実をピーターに話し、お互い分かり合えた事で無事に和解。最後はピーターから「アンタを許す。」と言われた後、涙を流しながら砂となって何処かへと消えていったが…?(その為、彼は立ち位置的にはヴィランでありながらシリーズで唯一死亡しなかったヴィランとなった。)
映画では周囲の砂を取り込むことで巨大化することもできる。
第二次世界大戦に活躍したヒーローとは無関係。



  • エドワード“エディ”・ブロック・Jr./ヴェノム
演:トファー・グレイス/吹き替え:森川智之

デイリー・ビューグル社の新人カメラマン。
野心家で、スパイダーマンの特ダネ写真を撮ろうと躍起になっており、ピーターに対抗意識を燃やす。
グウェン・ステーシーとは恋仲と思っているが、実際は彼の一方的な思い込み(コーヒー飲んだだけ)であり、彼女からの対応は薄い。
ブラック・スパイダーマンに粗雑に扱われたことに腹を立て、捏造写真を使って彼の犯行をでっち上げた特ダネで社員となるが、ピーターにそれを見抜かれ一転クビになってしまう。*1
さらにグウェンと親しくなったピーターを目撃し、彼に殺意まで抱くようになる。ちなみにノベライズ版では捏造写真の件でグウェンを激怒させてしまい、トドメと言わんばかりに彼女との関係が破綻した事が明らかとなっている。
教会にピーターへの天誅を願いに来たところ、丁度落下してきたシンビオートに寄生され、元々の性根のせいかシンビオートは見事に合致。
黒い「スパイダーマンもどき」の怪人「ヴェノム」となり、サンドマンと手を組んでスパイダーマン=ピーターの抹殺に乗り出す。最期はスパイダーマンにより、シンビオートから引き離されるが、スパイダーマンがシンビオートにパンプキンボムを投げた際、自ら飛び付いてしまった事でシンビオートと共に爆死。その結果、骨まで砕け散ってしまい遺体は残らなかった。
原作ではダークヒーローとして人気のキャラクター・ヴェノムだが、本作では徹底して凶悪で態度も小物であり、圧力や事故で凶悪な別人格や人工知能に意識や思考を乗っ取られてしまったノーマンやオクタビアス、娘への深い愛情で強盗に加担し、ベン叔父さんを誤って殺害してしまったマルコとは違い、根っからのクズ野郎として描かれている。どちらかというと原作におけるライバルキャラであるカーネイジに近い。(元々サム・ライミ監督は、ヴェノムが好きでは無く、本作にヴェノムを登場させるつもりは全く無かったが、上からの指示で渋々登場させる事になってしまったという。)
ピーターへの恨みも完全な逆恨みであり、はっきり言って極めて共感性の薄いキャラなのだが、本作のテーマである「赦し」から考えると、最期はピーターを赦し、心の安寧を手に入れたハリーとは異なり、最期までピーターを赦せず、力に固執し自分自身すら失ってしまった彼は本作で最も哀れな末路であったともいえる。
原作とのかけ離れっぷりからファンからの批判を浴びた不遇なキャラである。本作及びシリーズの事実上のラスボス。
ちなみに本来メインヴィランはサンドマンにする予定だったが、前述の通り、上からの指示で急遽彼もメインとして登場する事になったという経緯があり、全体的にとってつけた感が漂うのはこのため。


  • グウェン・ステーシー
演:ブライス・ダラス・ハワード/吹き替え:小笠原亜里沙

ピーターの大学の同級生でニューヨーク警察警部の娘。授業で活躍するピーターとは(友達としてだが)仲がいい。
エディとは恋仲に思われているが、実際はコーヒーを飲んだだけであり、彼の押しつけがましい態度にうんざりしている様子。
モデルの仕事中起こった事故でスパイダーマンに助けられ、彼に好意を抱く。
その後、式典での彼への感謝スピーチで現われたスパイダーマンに逆さ吊りキスをしてしまう。
奇しくも、それらのシチュエーションはMJがスパイダーマンに惚れたきっかけそのままであった。これらを目撃したMJは、プロポーズの場でのピーターのグウェンへのデレっぷりと相まってその無神経さに酷く腹を立てることに。
そして、黒化したピーターにデートに誘われるも、MJの務める店で彼女の歌を妨害するような悪趣味なやり方にドン引きし、彼を諌めて去って行った。その後、終盤ではハリーの葬式に参列していた。
原作ではピーターの最初の恋人で、グリーン・ゴブリンに殺され彼に忘れられないトラウマを植え付ける運命の女性だが、本作での扱いはかなり中途半端な役どころ。どちらかというと原作におけるエディの元妻であるアン・ウェイングに近いポジション。
逆に言えば中途半端である故に原作と違って命を落とすことなく最後まで生き延びている。


  • メイ・パーカー
演:ローズマリー・ハリス/吹き替え:谷育子

お馴染みピーターの叔母さん。
ベン叔父さんとの馴れ初め話を聞かせた後、恋人にプロポーズする決意を固めた甥に夫の形見の指輪をエンゲージリングとしてプレゼントする。
夫の仇を改めて知らされるが、その事実に取り乱す事無く受け入れ、復讐心を抱くまいと心を強く持つ。
前作に引き続き、復讐心に囚われるピーターを諌める「復讐」に対する持論で、相変わらずのヒロインである。


  • J・ジョナ・ジェイムソン
演:J・K・シモンズ/吹き替え:立川三貴

お馴染み反スパイダーマン派の鬼編集長。
相も変わらずスパイダーマンが悪事を働く瞬間を捉えた写真を追い求めているが、スパイダーマンに好意的な世論には抗えない様子。
また今作では、捏造写真を企てた部下にきっちり責任を取らせ、その後大きく謝罪記事を掲載するなどジャーナリストとしての志の高さも見せつける。
高血圧を患っており、奥さんとの電話漫才がやたら完成されている。
他にも女の子にフィルムが空のカメラを100ドルで売り付けられたりと相変わらずのコミカル枠。


  • ジョゼフ・“ロビー”・ロバートソン
演:ビル・ナン/吹き替え:石住昭彦

デイリービューグルの副編集長。ピーターの仕事ぶりを高く評価している。黒ピーターを見た時はドン引きしていた。


  • ベティ・ブラント
演:エリザベス・バンクス/吹き替え:本田貴子

ジェイムソンの秘書。おべっか使いのエディには辟易しており、冷たく接する。黒ピーターから口説かれた時は満更でもない様子だった。


  • ホフマン
演:テッド・ライミ/吹き替え:飛田展男

デイリービューグルの社員。ジェイムソンに自分のへっぽこな企画をプレゼンして怒鳴られるなど相変わらず不遇。


  • ジョージ・ステーシー
演:ジェームズ・クロムウェル/吹き替え:佐々木敏

グウェンの父。ニューヨーク警察警部。
娘を溺愛している。


  • カーティス・コナーズ
演:ディラン・ベイカー

ピーターを指導する大学教授。
ピーターに頼まれ、シンビオートの分析をした。
ちなみに、もし第4作が制作されていたら、原作通りトカゲ男「リザード」になる予定だったが、第4作の頓挫でなかったことに…。


  • Mr.ディコヴィッチ(大家さん)
演:エリヤ・バスキン/吹き替え:池田勝

引き続き登場するピーターのアパートの大家。
今回は前回のがめつさから一転、荒れているピーターに優しい声を掛ける等、内心ピーターを大切に思っていたかのような描写がされている。
黒ピーターに怒鳴られてビビッて態度を改めた可能性も無きにしも非ずだが

  • アースラ・ディコヴィッチ
演:マグイナ・トーヴァ/吹き替え:小林沙苗

ピーターのアパートの大家の娘。相変わらずピーターに惚れている。
今回は黒ピーターにちょっかいをかけられるが、ピーター大好きなので結構幸せそう。


  • ベン・パーカー
演:クリフ・ロバートソン/吹き替え:勝部演之

ピーターのヒーローとしての動機である叔父さん。
彼の死因が明らかになり、ピーターを自己矛盾の復讐へと走らせる。
そんな彼がマルコに語った言葉とは?


  • ノーマン・オズボーン/グリーン・ゴブリン
演:ウィレム・デフォー/吹き替え:山路和弘

ハリーを復讐へと走らせるきっかけとなった、彼の父にして先代グリーン・ゴブリン。前作同様、ノーマンを装ったゴブリンがハリーの前に姿を現す。
今回は彼の「ゴブリン」としての残留思念が、記憶を失ったハリーを再び復讐の道へと唆す。


  • バーナード
演:ジョン・パクストン/吹き替え:稲垣隆史

オズボーン家の執事。
仕事もしていないニート同然なハリーを支え続ける。
終盤、衝撃の事実をハリーに告白した。
観客の誰もが思ったことだろう。『それを早く言え』


  • エマ・マルコ
演:テレサ・ラッセル/吹き替え:野沢由香里

マルコの妻。
殺人犯となった夫には殆ど愛想を尽かしている。
現在は娘と2人で暮らしており、序盤で刑務所を脱獄した夫が家を訪れた際には当然ながら彼を拒絶して追い払った。


  • ペニー・マルコ
演:パーラ・ヘイニー=ジャーディン/吹き替え:諸星すみれ

マルコの娘。
治療には大金が必要な病気にかかっている模様。
夫婦仲が破綻してもなお父親を心から想い続けて愛し、父親とまた一緒に暮らせる事を願うほど純真な幼女である。
未公開シーンでは母親と一緒に外出している姿が描かれており、砂の城に擬態した父親と再会していた。


  • シンビオート
隕石に混じって地球に飛来した宇宙生命体。
黒い菌糸状の不定形生物で、宿主に寄生しなければ生きていけない。
宿主に大きな力を与える代わりに、心の醜い感情を増幅させ、自我を食らいつくす怪物。
ピーターに取り憑いた時は黒いスパイダーマンスーツとしてブラックスパイダーマンにさせ、彼の傲慢さを引きだした程度で済んだが、エディに取り憑いた時は彼の元の矮小な意識を取り込み、完全な怪物と化している。
金属を叩いたときに発生する特定の音波に弱く、間近でこの音が鳴ると苦しむように宿主から離れる特性を持つ。


  • スタン・リー
……なんとピーターに話しかけてくるよ!



【余談】

  • 本作製作に当たって、当初サム・ライミはメインのヴィランをサンドマンにする予定だったが、
    ソニーから人気キャラのヴェノムを登場させることを要求され、そのためにスタジオとの軋轢が生じ、関係が決裂するきっかけとなった。
  • サム・ライミは比較的初期のスパイダーマンのファンであり、最近登場したヴェノムのことはあまり知らなかったらしい。
    また、サンドマンはライミの一番好きなヴィランだったとのこと。
  • ちなみに次回作「スパイダーマン4」は「実父に会えたピーターだが、実父の正体は鳥男の怪人ヴァルチャーであり、ヒーローとしての責務と実父への愛の間で苦悩する」というシナリオになる予定だったらしい。他にもヴィランとしてミステリオやブラックキャットも登場予定で、やっぱりMJとピーターの間でひと悶着ある設定だったとか。
  • 黒ピーターがイキリ倒すシーンは海外では2019年あたりから「Bully Maguire(いじめっ子のマグワイア)」としてネットミームと化しており、ありとあらゆる映画に彼を出演させては大暴れさせるコラ動画が現在でも大量に作られている。




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最終更新:2024年04月05日 21:18

*1 当然ながら捏造が明るみに出たカメラマンなど、ビューグル社はおろか他の会社からも必要とされず、エディにとっては全てを失ったと言える。