タイムレッド/浅見竜也

登録日:2012/10/07 Sun 16:18:52
更新日:2024/02/06 Tue 19:45:50
所要時間:約 5 分で読めます






未来は変えられなくったって、自分達の明日くらい変えようぜ!



浅見竜也(あさみたつや)とは、スーパー戦隊シリーズ第24作『未来戦隊タイムレンジャー』の登場人物。
本項目では彼が変身するタイムレッドについても記載する。

演:永井マサル(現・永井大)


概要

メンバーの中では唯一の現代人で、大学卒業間際の22歳。
大企業・浅見グループの総帥・浅見渡の一人息子で、早くからグループの跡継ぎになるよう命じられて育った。
しかし、竜也本人はそんな父の勝手な押し付けに反発し、自分の力で立ちたいと願っていた。
とはいえ、彼自身に何か明確なビジョンがあったわけでもなく、「浅見という巨大な力から逃げているだけ」と後に滝沢直人に指摘されてもいる。

その恵まれた出自を妬まれて幼い頃にイジメにあっていた時期があり、それを見かねた母方の祖父から空手を習う。
腕前も確かで、高校時代に空手の全国大会で準優勝した他、闇カジノでのバトルでも5人抜きをして黒幕を引っ張り出す事に成功した。

いずれ家を出る時のために密かに賃貸ビルを借りており、仲間を得た事を機に、そこを拠点に何でも屋の会社「トゥモローリサーチ」を開業して独立。
以降はこの会社が5人の生活場所・兼秘密基地にもなる。

会社の中での主な仕事は空手の指導員。
それなりに生徒数は付いているものの、収入面では心もとない描写が幾つか見受けられる。
ただ、Case File.17「ねじれた正拳」では、いじめられていた教え子の少年・角居裕也松田エンジ浦和誠がパンチ一発で札付き不良グループのリーダーをKOできるまでになっており、指導者の素質はあるようだ。


人物像

正義感が強く、爽やかな性格の好青年で、誰にでも明るく接する人懐っこい性格。
相手に偏見や先入観を持たず、その屈託のなさは周囲の人間をひきつけ、次第に集団をまとめていく力を持つ。
反面、初期のアヤセユウリ、そして直人のように他人から一定の距離を置くタイプの人間から見たら、そういったところがかなり鬱陶しい性格であるとも言える。

Case File.1「時の逃亡者」にて、西暦3000年より時間移動してきた時間保護局のユウリたち4人と遭遇。
当初はいきなり襲いかかられたりと色々あったものの、保護局より過酷な指令を受けて呆然とする彼らを見た事で、そこに将来を押し付けられた自分の姿を重ねる。

そして、Case File.2「見えない明日」にて20世紀で犯罪活動を開始したロンダーズファミリーから現代の地球を守るため、また自分の力で未来を作るために、「現地調達の増員」としてユウリ達の仲間になる事を決意、タイムレンジャーの一員となった。
この時に竜也が4人に投げかけた「自分の明日くらい変えようぜ」という言葉は彼らを大きく突き動かし、『タイムレンジャー』全編を通してのキーワードにもなっていく。

前述のように普段から明るい性格だが、辛い時や悲しい時にも無理をしてそれを保とうとする癖がある。
ことさら辛い時には不自然なまでにテンションを上げたり、理由も説明せずに悪ふざけをしたりするため、それが原因で誤解され、仲間との間に一時的に溝を作ってしまった事もあった。

ユウリとは戦いを通してお互いに好意を持つようになるが、同時にやがて未来に帰らなければならない彼女に対する気持ちに悩む事になる。


タイムレッド



クロノチェンジャー!


タイムレッド!


スーツアクター:高岩成二

竜也がクロノチェンジャーを使用し、全身にクロノスーツを装着した姿。

正規の訓練を積んだ訳ではないので初回起動時は他メンバーのように上手く扱うことが出来ず、弾丸除けに失敗して思いっきり銃撃を食らっていたが、マスクから脳内に情報をインプットされたことで使いこなせるようになった。
本人が空手の使い手である為、戦闘でも格闘戦の腕前は抜群。


装備

  • ダブルベクター
タイムレンジャー5人の共通武器であるクロノマイト合金製の二振りの剣
時計の長針を模した「スパークベクター」と短針を模した「アローベクター」からなる。
柄の部分を直線状に合体させて両剣「ツインベクター」として活用することもできる。

  • ボルブラスター
タイムレッド専用の大型キャノン砲型のボルユニット(専用武器)。
メンバーの中では最も高い威力を誇るが、レッドの戦闘スタイルが近接戦主体なこともあって登場頻度は低め。
5人分のボルユニットを合体させると必殺バズーカ砲「ボルテックバズーカ」へと変化する。


  • ベクターエンド・ビート3
ダブルベクターを構え、時計の「3時」の形に敵を切り裂く。

  • ベクターエンド・ビート12
ダブルベクターを掲げた状態から時計の「12時」の形に敵めがけて振り下ろす。













注意!以下、本編のネタバレを含みます。














実は彼がタイムレッドになる事は歴史上の事実であり、起こるべくして起こった事であった。

本来の歴史においては、Case File.2にて最初にリバウンド(=巨大化)した囚人ジェッカーとの戦いでユウリ達4人が死亡し、ただ一人生き残る。
その後、囚人ハーバルの襲撃で父・渡も死亡し、竜也はその跡を継いで浅見グループの総帥となる。

彼が率いる浅見グループは私設武装組織シティーガーディアンズを更に発展させ、それは未来におけるインターシティ警察(ユウリが所属していた国際警察組織)の基礎となる……
というのが歴史の筋書きであった。

自分の意思で選んだはずの道があらかじめ決められていた事にショックを受けた竜也は、未来から来た時間保護局隊長・リュウヤの要請通りにクロノチェンジャーを返還、タイムレンジャーを脱退した。
そして歴史の通りに父は重態となり、役員からの必死の嘆願を断りきれず、会長代理を引き受ける直前までいってしまう。

しかし、自分に未来を押し付けていると思っていた父もまた、以前浅見の名を捨てようと必死にもがいていた事、
今も諦めずに戦い続けている事を母から聞かされ、再び決意を新たに明日を変えるため、タイムレンジャーに復帰する。


2001年に世界の半分が崩壊する「大消滅」が起きると知った後は、未来の人間であるユウリ達を巻き添えにしないよう4人を強引に送り返し、死ぬべき運命の直人も何とか救おうとするが、その願いは叶うことなく彼は戦死する。

しかし、その際に彼からVコマンダーとブイレックスを受け継ぎ、
最終決戦ではタイムジェットγで再び戻ってきたユウリ達と共に、最後の強敵ネオクライシスを破壊して現代を救う事に成功。

全てが終わった後、自分達の時代へ帰還するユウリと、お互いの気持ちを伝え合い、別れた。

その後は未だ家には戻っていないが、父へのわだかまりは解け、己を鍛えながら自分の人生を懸命に生きている。


父とやり方は違えど、いつか自分なりに、浅見の名前を受け止められるようになる為に。


他作品での活躍

Vシネマ『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』

巨大化したはぐれハイネス・ラクシャーサとの戦いにて、最終話同様、ブイレックスで相手した他、レッドファルコンの号令の下、アカレンジャー達歴代レッドと共に名乗りを披露した。
レッドファルコンは「歴代戦士を率いて戦った赤の戦士達」と紹介していたが、タイムレンジャーのリーダーはピンクなのでこれに該当しないはずなのでは……
もっとも、彼以外にもリーダーではない歴代レッドもいるので、あまり気にしない方がいいかもしれない。}
どうやらギエンとの戦いの後もアイテム一式を所有しているようだが、名乗りシーンではTV本編から映像を流用した関係でVコマンダーを装着していなかったりする。

海賊戦隊ゴーカイジャー

竜也本人は登場しなかったものの、ゴーカイジャーの面々が見ているニュースサイト名に「トゥモローリサーチ」とあったが、はてさて。

映画『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦

仮面ライダーディケイドに倒されていたが、終盤で亜空間から復活。
同じく復活した歴代スーパー戦隊・レジェンドライダー達と共にショッカーザンギャック連合と戦った。

スーパー戦隊最強バトル!!

格闘技チームの一員として登場。
準決勝にてリュウレンジャーと共に怪力チームのギンガブルーガオブラックに勝利を収めて決勝進出を果たしたが、
突如出現したリタの手で別の場所へ転送されてしまい、そのままフェードアウトした。

映画『セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記

アスモデウス率いる怪人軍団との最終決戦にて、『仮面ライダーセイバー』の剣士達や機界戦隊ゼンカイジャー、レジェンドライダー、オール戦隊レッド共々復活。
「時間と空間に纏わるヒーロー」繋がりで仮面ライダーデュランダル仮面ライダーファイズ仮面ライダーカブトメガレッドと共闘した。


パワーレンジャー・タイムフォース』での扱い

こちらではウェズリー・コリンズが変身するレッドタイムフォースレンジャーとして登場。
少々アメリカナイズドされた結果、戦闘中に下品なジョークを飛ばしたりと少々お調子者感が強いが、基本的には原典の竜也と共通したキャラ付けがなされている。

こちらも最終的には父親と和解し、彼の設立した武装組織シルバーガーディアン(原典の「シティガーディアンズ」)に「財閥の跡取り息子」としてではなく、
「リーダーとしての能力を買われて」入隊、生き残ったエリック・マイヤーズ/クォンタムレンジャー(原典でいうところの直人)をパートナーとして人々の生活を守っていく事に。

続編『パワーレンジャー・ワイルドフォース』ではガーディアンのリーダーとして登場。未来からやってきたオルグを追ってきたタイムフォースメンバーと再開。
ワイルドフォース(百獣戦隊ガオレンジャー)と共闘した他、(一応)歴代レッドが集合した『FOREVER RED』にも登場。歴代レッドと共に巨悪を撃退した。


余談

演じた永井大氏はその後、2019年の『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のマスターブラック役で戦隊シリーズ二度目の出演を果たした。
なお、第45話では回想という形でリュウソウブラックへの変身シーンが描かれたが、
変身ポーズがどう見てもクロノチェンジャーを操作する際の動作&変身後のスーツアクターもタイムレッドを担当した高岩成二氏という、一種の中の人ネタが仕込まれていた。



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最終更新:2024年02月06日 19:45