ぼくの考えた最強偉人募集(氷室の天地)

登録日:2015/05/28 (木) 03:01:39
更新日:2023/11/18 Sat 00:24:36
所要時間:約 80 分で読めます




「ぼくの考えた最強偉人募集」とは『Fate/stay night』のスピンアウト作品『氷室の天地 Fate/school life』において行われた読者参加企画。


【概要】

言ってしまえば、Fateシリーズのファンなら一度は夢想したことのある「オリジナルサーヴァント」の募集企画である。

作中において第1回は文化祭の出し物として、第2回・第3回はゲーム『英雄史大戦』の新キャラクター募集企画という設定の上で募集が行われた。
(ちなみに、第1回募集時の偉人も「出来が良かったので試しに投稿してみたら採用された」という理由で作中でカード化している)

ルールは「偉人名」「国籍」「能力(宝具)」を書いて応募すること。
できるのならば、その偉人のイラストをつけて送ってもよい。

対象となるのは、実在した歴史上の人物、伝説や童話の登場人物など。
本家Fateシリーズのサーヴァント召喚のルールにのっとり、神様や悪魔、他作品のキャラクター、完全な読者オリジナルの偉人などはNGとなる。
ただし、半分神様とかはOKだったり、創作作品でも昔の童話や文学なら大丈夫だったり、パロディの範疇だったら他作品の要素があってもよかったりなど、このあたりのルールはそれほど厳密ではない(本家でもそんな所があるし)。
第3回募集企画時には『Fate/Grand Order』にて神様(と、悪魔もどき?)のサーヴァントが実装されたことから、神・悪魔の投稿が解禁される……予定であったが「範囲が拡大しすぎて企画意図から逸脱する」という理由から、告知からしばらくしてやっぱりナシにされている。

しかしながら、作品があの『氷室の天地』で、作者がかの磨伸映一郎ということもあって、結果発表では最強のイメージがあるような偉人はほとんど現れず、イロモノ揃いの混沌とした顔ぶれが、ぱれっと誌上に並ぶ結果となった。
どのくらいかと言うと、曲がりなりにもFateの外伝作品の企画なのに、第1回募集企画では円卓の騎士が1人も送られてこなかったという点で察していただきたい。
おかげで型月は『FGO』において一部の円卓騎士勢を1から作ることになった。ベディとかガレスとか

ちなみに勘違いされやすいが、彼らはあくまで「偉人」という扱いであって正式な英霊・サーヴァントではないので注意。
実際に彼らが他のFate系作品に登場したとしても、この通りの姿・能力であるとは限らないのである。また、FGOでは『幻霊』の概念が明確に登場し出した為、英霊扱いされなさそうな可能性が高い面子も多い。 (特に獣害事件の犯人である動物達)
なお、偉人と題しているのに(半神を除いた)人外がチラホラ登場している事を突っ込まれる事があるが、本家作品では動物単体の英霊もいるのでなんら問題はない。
原作通りの姿で外部出演を果たしたのは今の所、TVSP登場組のみ。

『氷室の天地』第13巻特装版では第3回偉人募集までの最強偉人をまとめた『偉人マテリアル』が付録として付いた。
なお、収録人数が合計300人以上*1と13巻発売時のFGO実装英霊数を軽く超えていたため急遽上下巻編制となった辺り、この企画の異様な盛り上がりっぷりがわかるというものだろう。
下巻も14巻特装版付録となった。

以下、採用された偉人の一部を紹介する。
全員紹介すると膨大な数になるので、作中で大きく取り上げられた偉人や、特筆すべきポイントのある偉人を挙げていく。


【第1回】

●ラッキー・マザー(アフリカ)
『ミトコンドリア・イヴ』
最強存在賞(磨伸賞)受賞作。
ミトコンドリアDNAに裏付けされる「人類共通の母」の一人。彼女から「子孫」への攻撃は許されるが、子孫が「人類の祖先」を攻撃することはヒトである以上不可能となる。
最強存在賞を取っただけあってか、彼女に関してはネタ抜きで十分に強そうである。
というか、何かの間違いで彼女が登場しようものなら、「オリジナル」や「原初」と呼ばれる物ほど強大になる傾向にある型月の世界観において、とんでもない脅威と化す恐れあり(実際、彼女の能力をスケールアップさせると後のティアマトと化す)。
よく勘違いされやすいが、「現在地球上にいるすべてのヒトの母方の祖先を辿った時もっとも近い共通祖先」であり、「最初のヒト」「当時唯一のヒト(女性)」あるいは「ヒトの進化の重大なポイント」「ヒトの特徴を決定づけた偉大なる母」ではないことには注意。当時他にもヒトのメスは群れにいたし、彼女らも子孫を作りその遺伝子は後世に残っているが、どこかの段階で子孫が誰もメスを産まなかったため、母方を辿った場合に限りイヴのみが共通祖先となるというだけなのだ。
実のところ、人類進化の研究において個体としてのイヴに特別な意味は一切ない(極端な話、誰かがタイムスリップしてイヴを繁殖前に殺害したとしても人類進化に大した影響はないだろうし、世代は前後するだろうが他の誰かがイヴになるだけである)。意味があるのはイヴのいた時(約16万年程度前)といた場所(アフリカ)であり、要するに恐らく地質学的スパンとしては非常に最近まで、人類はアフリカでずっと進化を遂げ、それから世界中に放散したことの強力な証拠となったわけである。
アニメ版では柳洞一成のサーヴァントとして登場した。クラスはランサー。
Fate/Requiem』ではその人類の創造主として伝承されるサーヴァントが登場しているが間違いなく相性は悪いだろう。


●イブン・アル・ハイサム(イラク)
『英知の結晶』
対人攻撃力賞(TYPE-MOON賞)受賞作。
光の屈折、影、日食、虹などの物理現象を解明する理論を発案し、カメラや眼鏡の原型を作った、人類史に残る偉大な「光学の父」。
そのカメラや眼鏡からレーザーを自在に発射する。
言うなれば最強の「眼鏡の偉人」であるが、受賞したのは磨伸賞ではなくTYPE-MOON賞。
某バリツ探偵が虫眼鏡からビームを撃てるのもある意味このお方の功績が大きい…のかも。


●関孝和(日本)
『虎は死して皮を残し人は死して名を残す』
対軍攻撃力賞(一迅社賞)受賞作。
江戸時代の和算家(数学者)で、日本の数学史上最高の英雄的人物。
電卓すらない時代に「円周率を3.1415926535ちょいと算出」「ほぼ自力で微分法をある程度考えつく」という業績を残した男である。すげえ。
自らの名を冠せられた小惑星「関孝和」を召喚、落下させ、地球ごと敵を葬り去ることができる。同一存在である自分と群馬県は無事。


●プラトン(ギリシア)
完全なレスリングと完全なボクシング(イデア)
古代ギリシアの哲学者。
実は若い頃にレスリング大会で何度も優勝を果たしていた強豪レスラーであったという史実にのっとり、筋骨隆々とした屈強な男となっている(見た目はキン肉マンに出てくる某ハワイのプリンスに似ている)。
歴史上誰よりも人間心理の把握に長けているため、いかなる攻撃も避けてみせる。彼自身はただ近づき、殴るだけでよいという凄まじい格闘技能を持つ。
これだけならただの完成度の高いネタ偉人だったのだが、Fate/EXTRA materialの覚者のページにて菌糸類が、
「この人、こう見えて格闘技最強だよ。なんとかできるのはプラトン(氷室の天地版)くらい
と語ったおかげで一躍、『氷室の天地』を代表する最強偉人となってしまった。
その圧倒的なインパクトを麿伸も気に入ったのか、『氷室の天地』に関係ない作品や連載百回記念の公式Twitterなどにたびたび登場したりする。
間違いなくこのページの中でも一番有名な御仁であり、型月界隈でプラトンといえばまずこのキャラでイメージされる程の人気を得ている。
アニメ版では三枝由紀香のサーヴァントとして登場した。クラスはエクストラクラスであるルーラー。ちょっと分かり辛いが、プラトンの動きに合わせてアニメの中で三枝が叫んでいる。


●徳川綱吉(日本)
『生類憐みの令』
犬公方として知られる江戸幕府の第五代将軍。
人間以外の全ての種族の能力を大幅に強化する。
投稿者のイラストを忠実に再現した結果、犬公方というより犬そのものと化している。


●ネビル・シュート(イギリス)
とある紳士の決戦兵器(パンジャンドラム)
かの英国きっての変態兵器パンジャンドラム」の開発に参加し、命名者にもなった航空エンジニア兼小説家。
何を思ったのかパンジャンドラムに手足を生やして悪魔超人風の顔をつけただけという恐るべき風貌の人物にデザインされてしまった。
アニメ版では後藤劾以のサーヴァントとして登場。登場直後のタイミングまで作画がシリアス仕様だったため、妙に格好いいモンスターに見えた。クラスはバーサーカー。


●ジャンヌ・デ・ザルモアーズ(フランス)
『かの英雄の指揮剣』
フランスの百年戦争の英雄であるオルレアンの聖女……ではなく、彼女が処刑された数年後にロレーヌに現れた「自称ジャンヌ・ダルク」。
上流階級から歓待され、ロレーヌ地方の領主であるロベール・デ・ザルモアーズと結婚したため、この名で呼ばれている。
史実では偽物扱いだが、ジャンヌの兄が本物と認めているとか、本当に奇跡を起こして復活していたという話がないでもない。
仮にサーヴァント化した場合、どのクラスになるのかは謎だったが、『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』にて偽物のクラス『フェイカー』という彼女にピッタリなクラスが登場した。


●梶川与惣兵衛(日本)
『電柱』
徳川綱吉の治世において、かの忠臣蔵でその名を残している人物。
伝説の四十七士……ではなく、対する吉良陣営……でもなく、松の廊下で浅野内匠頭を羽交い絞めにしていた人。 
宝具名は止める時叫んだ「殿中(でんちゅう)でござる!」とかけたダジャレ(某漫画では電柱で浅野をどつき倒していた)。
松の廊下では常識に沿った正しい判断をしたことで幕府から褒賞を貰うものの、周囲からは「家名も命も賭していたのになぜ討たせてやらなかったのか」と非難され*2、「討ち入り事件」で世論が完全に浅野側になると、四十七士についでに討たれたというデマが流れるほど庶民からも嫌われてしまった。
正しい行いをしたはずなのに報われなかったという悲運の人だが、仮にも最強を決める企画になぜ彼がエントリーできたのかは謎である。
アニメ版では氷室鐘の憑依候補英霊として名前が出た。


●ソロモン(古代ヘブライ)
『ソロモン王の指輪』
古代イスラエル王国の王にして偉大な魔術師。
連載当時からFateファンの間で「最強キャスター候補」としてしばしば名前の挙がっていた人物であり、その実力は折り紙つきである……ハズなのだが、こちらでは王冠と唐草模様のマントを身に着け、首からオカリナをぶら下げた水木しげる風の子供……って悪魔くんだこれ!
後に『Fate/Grand Order』にてソロモン王がグランドキャスターとして登場したが、当然そのデザインは全くの別物であった。
本企画の偉人の設定が、原作世界の英霊の設定とは別物であるという好例……なのかもしれない。


●ヤマトタケル(日本)
『反転の衣』
●ベンジャミン・フランクリン(アメリカ)
『遠近両用眼鏡』
『ライデン瓶』
●レオ3世(ビザンツ帝国)
『ギリシャ火』
第2陣で発表された女体化偉人3名。
第1陣が男性ばかりだったので、男女平等の理念で女性率を少し高めに……という氷室鐘の意向のもと女体化された。
ヤマトタケルは女装の逸話があるからまだいいとして、フランクリンとレオ3世は100%男性のはずである(ちなみにこの二人はきっちり眼鏡装備)。
アニメ版ではレオ3世が佐伯直美のサーヴァントとして登場。クラスはキャスターで、サーヴァントを2体葬った実力者。
王冠の形がよく見ると獅子座L77星の王子の頭になっているが、何故だか視聴者の話題に上がりにくい。


【第2回】

黎利(れいり)(ベトナム)
約束された還湖の剣(タン・キエム)
ベトナムの後黎朝大越国の初代皇帝。
アオザイ&笠のベトナムファッションと、眼鏡&巨乳が特徴的なセイバー。とうとう『氷室の天地』にまで登場したセイバー顔である。
なぜセイバーなのかというと、この人の残した逸話を一言でまとめるとアーサー王伝説になるため。
「湖から聖剣を授かり、侵略者(明)を撃退して王の座に就き、戦いが終わると剣を湖に還した」という活躍は、まさにベトナム版アーサー王。納得のセイバー顔である。
ちなみにファンからの呼称はまんまベトナムセイバー。
アニメ版では氷室鐘のサーヴァントとして登場。クラスはもちろんセイバー。多分アニメで登場した7騎の中でも最も公式採用されそうな外見をしている。


趙嫗(ちょうおう)(ベトナム)
『超爆乳』
中国王朝の支配からの脱却を目指して反乱を起こし、象の背に跨って呉の軍と戦いを繰り広げた、ベトナムの誇る爆乳の英雄。
どのくらい大きいのかと言えば、なんと三尺(110cm前後?)。ただし、胸囲じゃなくて長さが三尺。
あまりの大きさに乳房が鎧に収まらなかったので、肩にまわしていたと言われている。
(上記の説明を聞いた由紀香の想像した絵柄は、マンガ道場で有名な富永一郎が書いた女性である。さすが昭和属性
ちなみに彼女、生娘であったために男に免疫がなくそれを知った敵が目の前で全裸になり恥ずかしがった隙を突かれて倒されたという、型月ファン的にどこかで聞いたことのある逸話の持ち主である。


●シャーマン将軍の木(アメリカ)
『シャーマン・ジェネラル』
アメリカにある世界最大のであり、同時に世界最大の生命体。
高さはウルト○マン二人分、重さはゴ○ラ1匹分、樹齢は2200年というまさに世界樹。
2200年間地球とリンクし続けたため、大地に帰った魂も飲み込み、彼そのものが地球のハードディスクと化しているため、様々な偉人をウッドゴーレムの形で召喚することができる。


●スターリング・ノース(アメリカ)
『はるかなるわがラスカル』
磨伸賞受賞作。
世界名作劇場『あらいぐまラスカル』の原作『はるかなるわがラスカル』で知られるアメリカの作家。
アライグマを解き放つ能力を持つ。アライグマは放置すると倍々に繁殖していき、敵味方の区別なくあちこちを集団で食い荒らすようになる。
ちなみにデザインは、名作劇場風のファッションに身を包み、猫をアライグマに持ち替えた、どこぞの妖怪猫吊るし
ちなみに実際のアライグマももりもり繁殖するわなんでも食いやがる上に食欲旺盛だわ割と凶暴だわと、大体この説明通りの害獣。だからこそ外来種の中でも特に問題になっているわけで……。
マスターの皆さんはアライグマを勝手に捨てたり餌付けしたりしないようにしましょう。


●ローウェンホルスト・ムルデル(オランダ)
『普通のオランダ人が【お抱え技師】やってみた。』
一迅社賞受賞作。
お雇い外国人として、明治期の日本において港湾や河川の事業に携わったオランダ人土木技師。
日本の治水事業に携わった、わりと真っ当な偉人さんなのだが、宝具名の元ネタに登場するゆるキャラ「魚心くん」の、更に元ネタの一つにあたる人であるため、さっぱりとした1~2頭身のシルエットに加えて、左手にはトライデントを持ち背中には魚を括り付けているという、魚心くんほぼそのままの後ろ姿で描かれている。


●ディオゲネス(ギリシャ)
『樽の中の英雄』
アレキサンダー大王やプラトンも一目置いたという犬儒派の哲学者。
犬のような生活を送っていたことで知られ、まともな家に住まず樽の中で暮らしていたため、「犬のディオゲネス」「樽のディオゲネス」などと呼ばれていた。
樽のディオゲネスというあだ名に凄まじい解釈とアレンジを加えた結果、巨大な樽と一体化した真ドラゴンへと変貌を遂げた。ギリシャとは……ゲッターとは……
ぶっちゃけ哲学方面より、路上公開オナニーなどの変人エピソードで有名。
アニメ版では蒔寺楓のサーヴァントとして登場。クラスはライダー。


●ビゾウロ・マンガンガー(ブラジル)
君の声が聞こえる(berimbau tocando)
ブラジルのカポエイラの偉人で、本名は「マノエル・エンヒッキ・ペレイラ」。
普段は一介の船乗りであるが、アフリカ魔術の力でカブトムシなどの様々な生き物に変身し、悪徳警官と戦ったヒーロー。
銃弾すら弾く不死身の肉体を持っていたが、トゲトゲのヤシ(Astrocaryum vulgare)の鉄のように硬い木材による木製ナイフ「ファッカ・ジ・チクン」には
魔術破りの力があるとされ、不死身の力を貫いて刺殺された。
デザインはまるでハイパーゾアノイドのリーダーのような感じで、カポエイラの偉人とかには全然見えない。


●ミュンヒハウゼン男爵(ドイツ)
『ほら吹き男爵の冒険』
ほら吹き男爵として知られる「ミュンヒハウゼン男爵 カール・フリードリヒ・ヒエロニュムス」。
元々はユーモアあふれる話術の達人で、空想力豊かな物語を子供たちに語り、人々を笑顔に誘う人物であったのだが、その語りを「ほら吹き」呼ばわりされた上で勝手に書籍化され、しかも自分が語ったわけでもない話や政治思想まで勝手に追加された。
おまけに後年「ワシ鼻の老人」のイメージが勝手に固定化された上、精神疾患に「ミュンヒハウゼン症候群」という名前を付けられるなど、どんどん余計なイメージを押し付けられていった不遇な偉人。
サーヴァントとして召喚されたら、多分、無辜の怪物スキルがついてくる。
デザインは座ったままの姿勢で跳躍する男爵


●メフメト2世(トルコ)
鉄壁要塞陥落(ジュブナイル・ドリーム)
オスマン帝国の皇帝にして、キリスト教世界の東の盾と言われた無敵の城塞都市コンスタンティノープルを陥落させた英雄。
トルコ風の衣装をまとったイケメンメガネ男子で、採用枠の中では珍しい正統派。デザインはイケメンメガネ要素以外、肖像画準拠と言う投稿者の愛が詰まった偉人となっている。
Fate的にはルーマニア領主であるヴラド三世と因縁があり、『Fate/Apocrypha』でも少し語られており、こちらでの外観は褐色肌の小太りとした王様。
アニメ版では美綴綾子のサーヴァントとして登場。クラスはアーチャー。


●紀伊国屋文左衛門(日本)
西より喜びの果実(ビタミン・ザ・ビタミン)
江戸時代の豪商。「蜜柑船伝説」*3で名を上げた偉人であるがゆえに、蜜柑の力を操る特性を持つ。
デザインは完全にオレンジアームズ!花道・オンステージ!なおじさん。
投稿者はFate/Prototype 蒼銀のフラグメンツの桜井光。


●ペレアス卿(ブリテン)
『湖の乙女の加護』
TYPE-MOON賞受賞作。
第2回でようやく登場した円卓の騎士。
アーサー王伝説に欠かせない「湖の乙女」に一方的に惚れられた勝ち組。
強さはガウェインに勝ってランスロットに負ける程度だが、湖の乙女の加護でランスロットとは戦わなくなるように運命を改変。
その後、聖杯探索やモードレッドの反乱で多くの騎士が倒れていく中、彼だけは普通に生き残り、乙女と共に天寿を全うしたリア充。
「円卓の騎士の中にこんな人いたっけ?」と思われるかもしれないが、円卓の騎士は作品によって12~300人に増減するので何の問題もない。
(ちなみに、型月世界における円卓の騎士はアーサー王を含めて13人。メンバー構成も判明しているが、この13人の中にペレアスの名前はない)
デザインはTheかぼちゃワインの春助とエル。
投稿者はFate/strange Fake成田良悟
桜井光のそれと異なり、ギリギリ本編に登場できそうな設定であるため「Fakeの没鯖なんじゃ?」「むしろこれからFakeに登場予定なんじゃ?」という疑惑が少しだけあったが、その後Fake4巻にてアーサー王オタクのセイバーに言及される形でちゃっかり名前が登場。円卓に数えられていないハグレ騎士という扱いになるらしい。
原典では円卓扱いされながらも型月では円卓に肩を並べていない騎士達の存在はどうなるのか?と言うマスター達の不安に希望の灯を灯した英雄と言える。ちなみに、その他の騎士ではマーハウスが存在を示唆されている。


【第3回】

第3回の結果発表は、それまでの「見開きでまとめて紹介」という形式に加えて、実際に作中のゲームで使われるという形式でも行われる。
採用される偉人の数も増えるため、ここでは各キャラクターのデッキに分けて紹介する。



























【惜しくも不採用となった偉人】

第1回

●た○駅長(日本)
『駅長代理』
パウル(ドイツ)
『審判の旗』
はやぶさ(日本)
女神の使い魔(ミネルヴァ)
100%採用域だったけど、さる事情から没になった猫とタコと探査機。
不採用になった理由は「Fate本編の時代よりも未来の存在だから」
「連載時の最新ネタを散々パロディにしているのに、今さらかよ」とセイバー達に突っ込まれることとなった。


●イスキリ(?)
『身代わりの術』
神の子にしてかの聖杯に最も縁深き例のあの人………の身代わりに処刑された彼の弟。
ちなみに出典は日本は青森に伝わる伝承から。なお、ご本人は青森の戸来(へらい)村にまでたどり着き、106歳まで生きたという。
いわゆる竹内文書のトンデモオカルト学説の一例ではあるのだが、戸来村(現・新郷村)では毎年「キリスト祭」が開催されナニャドヤラ踊り*21が披露されるくらいになじんでいる
だがその後、上述の通り第3回にて氷室のデッキにこっそり使用されている。不採用とは……しかし後述のブルーマーもアニメに出れてるしまぁいいか。


●アメリア・ジェンクス・ブルーマー(アメリカ)
『ブルマ』
女性の新装備ブルマを提唱した女性解放の偉人。
結託したわけでもないのに彼女に複数票入るという、この漫画の読者たちの豪傑ぶりを実証した。
2017年のFGOとのコラボ短編アニメでは氷室鐘を介した英霊として登場することとなった。


第2回

●ティブルス(ニュージーランド)
『種の絶滅』
ニュージーランドのスティーブンス島の入植団に飼われていた飼い猫。
ある時、この猫が見たこともない新種の鳥(スチーフンイワサザイ)を狩ってきたのに気付いた入植団は喜んで調査を開始。
ティブルスが次々とこの新種の鳥を狩ってきてくれるため、サンプルも順調に増えていった。
……が、生きたサンプルを探す段階になって、新種の鳥はティブルス(と、その子供たち)に狩りつくされた後だったということが判明。
故に、「種の絶滅」という最強最悪の宝具を持つ怪物と相成った。
十分に採用枠であったのだが、投稿者が住所氏名を一切明記していなかったため、惜しまれながらも不採用。気を付けよう。


●TOM(アメリカ)
『絶対の不死者』
●ル〇先生(日本)
『運命改変演算者』
どんな致命的なダメージを受けても次の瞬間には復活する究極の不死性と、世界規模での知名度を併せ持つ、相方のネズミと仲良くケンカしているアイツ。
そして、対象の行動を観測することでその運命を改変する能力者。脳内での瞬間的な演算処理により、どんな些細な一挙手一投足からでも対象の運命を「死」に結び付けてしまう「いけない!〇ナ先生」。
……両者とも権利的にアレすぎたためNG。


第3回

●加藤一二三九段(せんにひゃくさんじゅうきゅうだん)(日本)
「神武以来の天才」と評され、数々の記録を樹立し、引退後もそのキャラクター性からバラエティにも引っ張りだこなひふみんの誤読からネット上で生まれたデジタルな存在。
通常最高段の「9段」の138倍の力を秘めた「1239段」。ちなみにひふみんは十段戦を制したこともあるのでさらに上の「12310段」も存在していたことがある。
偉人募集のルール「存命の著名人は禁止」の穴を掻い潜って単行本でも紹介された不採用案。まあ同巻末を見るにこのルールガン無視の人が多すぎるのではあるが…。みんなほどほどにな!


●智泉大徳(日本)
弘法大師空海の実の甥で十人弟子の中でも随一の秀才。
また空海からうどんの製法を伝授され、故郷の讃岐の滝宮に住む両親に振る舞ったことからうどんの偉人としても伝わっている。
……しかし外見指定がどう見てもロボ超人に首を引きちぎられてうどんを食われそうな正義超人だったため敢えなくボツに。
ぶっちゃけどう見てもパンジャンドラムの悪魔超人なネビルさんは採用されてるんだから別にいいんじゃないかと思わなくもない。やはり著作権的な問題だろうか……
投稿者曰く実写化の時のキャストはカナメ・ジュンを希望とのこと。いくらうどん県副知事とはいえ!!


【その他】

ハンス・ウルリッヒ・ルーデル(ドイツ)
舩坂弘(日本)
シモ・ヘイヘ(フィンランド)
文化祭にて蒔寺楓が史上最強として名前を挙げていた枢軸国リアルチート三人衆。
……が、全員採用ならず(一説には「新しすぎる偉人は存命の関係者への配慮から難しいところがあるのではないか」とされている。例えば船坂弘は本人が興した書店が現存している*22など)。
第2回募集時には、ある種彼らと同類なジャック・チャーチルが入選を果たしている。


●石川啄木(日本)
『一握の砂』
第2回募集時に作中で蒔寺楓が投稿した偉人の一人。
常人の目に留まらぬ速度で手を超振動させ、握ったものを一瞬で砂まで分解してしまう。
2017年のFGOとのコラボ短編アニメで劇中での発案者の蒔寺楓を介した英霊として登場した。


●ネッド・ケリー(オーストラリア)
第2回募集時に蒔寺楓が投稿した偉人の一人。
バケツヘルメットを被った中世の騎士……ではなく、19世紀のオーストラリアの無法者。
当時、英国本土の犯罪者の流刑地であったオーストラリア。ネッド・ケリーは犯罪者一家の長男に生まれながらも真面目に生きようとしていたが、悪徳警官による冤罪と母と妹への非道な仕打ちをきっかけに、腐敗した権力に怒り、バケツヘルメットと甲冑を身に纏いブッシュレンジャー(盗賊・山賊)に転身。
弱きを助け強きをくじく、山賊紳士として大活躍するようになった。
オモシロ奇人枠のようでいて、実はオーストラリアでは知らない者はいないと言われるほど人気のある義賊だったりする。


【アニメ「Fate/Grand Order × 氷室の天地 ~七人の最強偉人篇~」】

「Fate Project 大晦日TVスペシャル 2017」内で放送。

クラス 真名 マスター
セイバー 黎利 氷室鐘
アーチャー メフメト2世 美綴綾子
ランサー ラッキー・マザー 柳洞一成
ライダー ディオゲネス 蒔寺楓
キャスター レオ3世 佐伯直美
バーサーカー ネビル・シュート 後藤劾以
ルーラー プラトン 三枝由紀香

以上、最強偉人7騎による戦いが冬木市に巻き起こる!


……というのは擬似サーヴァントとしてカルデアに召喚された三枝由紀香の能力による創作というオチ。
真名は言及されなかったが「もしも女子マネージャーがニーチェを読んだら」の格好なので、フリードリヒ・ニーチェだろうか。
なお、作者は同人誌にてマイナーサーヴァントを召喚したアニメ本編に近い布陣の聖杯戦争漫画を描いていたりする。

蒔寺楓は「石川啄木」のアサシンクラスの擬似サーヴァントとして召喚され、超振動による攻撃の他に、
『一握の砂』にある「一度でも我に頭を下げさせし 人みな死ねと いのりてしこと」に基いた、頭を下げたら相手が死ぬ宝具を使用。

氷室鐘は擬似サーヴァントとして召喚される際に英霊の座で誰とフュージョンするか選ぶことになり軍師の英霊を期待したが、
「タロとジロ」(募集発表のイラストだと熊を倒しそうな回転技を使うアレ)
「ライカ犬」(星の開拓者EX持ち)
「ニューネッシー」
の3択を提示され、断ると今度は忠臣蔵の殿中でござるで有名な「梶川与惣兵衛」を提示されそれも拒否したため、
残った適合英霊である「アメリア・ジェンクス・ブルーマー」のキャスタークラスの擬似サーヴァントとして召喚されてしまった。




追記・修正は、この企画の偉人をサーヴァントにしたゲームシナリオか小説を一本書きあげた方にお願いします。

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最終更新:2023年11月18日 00:24

*1 作者考案の英雄史大戦カードや作中で雑学として紹介された偉人も含んだ人数なので全てが読者投稿偉人というワケではない。まあ読者投稿偉人だけでも200人超えてるんだけれども……

*2 実際、松の廊下の17年前に大老堀田正俊が殿中で殺害された事件では、「犯行後周囲に倒された加害者の家は断絶、被害者の家は存続」としても一切問題無かったため、イヤな話だが吉良が浅野に殺されていれば互いに諦めもついたかもしれないと言える。

*3 当時ミカンが大豊作だった紀伊ではミカンの値が大暴落していたが、あいにくの荒天で当時唯一の大量輸送ルートであった海路が使えず、江戸にはミカンが入ってこなかったため逆に暴騰していた。そんな中文左衛門は嵐の中を無理やり出港、無事大量のミカンを江戸に届けた……というもの。ただし、(偉人にはよくあることだが)史実ではないとする意見が主流のようだ

*4 荒木は岡山藩(→鳥取藩)の義弟を助けるため自らの住む郡山藩を離れており、成功後鳥取藩と郡山藩の間で荒木の取り合いが発生。最終的に鳥取藩が荒木を勝ち取った。

*5 とはいえトータルで見ると森宗意軒も天草四郎フィーチャーの影響で除外率が高いのだが。

*6 平国盛が落ち延びたという伝説が残る徳島の剣山には、古代イスラエルの秘宝・ソロモン王の聖櫃が隠されているというオカルト話がある。

*7 ちなみに、君主名(プレイヤー名)は『フランシスコ』。

*8 なお英雄史大戦におけるクラスは接近戦の「ウォリア」射撃系の「アーチャー」騎乗の「ライダー」の三種で「ウォリア>アーチャー>ライダー>ウォリア」の三すくみ。聖杯戦争よりも兵種が少ないため、アルキメデスが「ウォリア」だったりと本家以上に無茶な割り振りになっていることもある。

*9 当時のアメリカでは酒によるトラブルを問題視する風潮が高まっていた。結果、辿り着いたのがいわゆるアメリカ禁酒法時代。

*10 名前は呼ばれていないがしっかり先陣切って歩いている。

*11 最も『マグナ・カルタ』に関してはジョン自身が望んで調印したものではない上に、彼の息子の代にもなると効力を失っていった。再び注目されるようになるのは17世紀のピューリタン革命の時。絶対王政に対して民衆が人権を主張する「武器」としてである。

*12 多くの領地を失ったことから「失地王」と呼ばれるようになった……というのは誤訳による俗説で、出生時に父ヘンリー2世から領地を与えられなかったため「欠地王」と呼ばれたというのが実際の由来らしい。

*13 英雄史大戦での彼女の能力は「毒・ウイルス状態のユニットにのみ使用可能な回復・士気向上。ただし毒・ウイルス状態は治らない」というピーキーなもの。

*14 残り二人の「百武」は綾香に、「江里口」はひびちかコンビに一コマで瞬殺された。成松によると元からあまり強くなかったらしい。

*15 英雄史大戦では相当拡大解釈されているのか、原義を辿ればただの人間だったり、出生が特殊なだけだったりする人物も見た目がクリーチャーであれば「妖怪」というカテゴリに当てはまっているらしい。また12巻書き下ろしの解説によると「偉人」「英雄」「悪漢」のカテゴリの中で元々「英雄」に該当していたものの反英雄の側面が強いもの(メドゥーサ玉藻の前など)に当てはめた新たな分類が「妖怪」ということらしい

*16 妖怪総大将が『ぬらりひょん』という認識は昭和の妖怪図鑑などで作られ広まった設定から。アニメ鬼太郎3期が決定打になったとも。

*17 作者が利き手を骨折し3カ月間休載したことを逆手に取って丸々1話分挿入した肉ネタである。因みにその間、化野はハンモックで寝ていたイギリス人よろしくゆるキャンしていた。担当「復帰直後からやりたいほうだいか」

*18 しかしエルメロイⅡ世の思考パターンを識る、角隈を発見することを潤いとするなど、陰謀めいた部分も健在ではある。

*19 ただし、大会に出ていたという事実だけで凛が重度のゲーマーだと推理したことは、後日「ファック!オマエは最悪の日本人だ!」と暴言を吐くことに繋がる迷推理と化すがこれはまた別の話。

*20 ブルワー・リットンのSF小説「ヴリル:来るべき種族」に由来。ハウスホーファーらヴリル教徒はこの小説内に登場するヴリル・ヤという旧種族の末裔がいる世界こそシャンバラだと本気で信じた。

*21 「ナニヤドヤラー、ナニヤドナサレノ~」と意味不明な節回しで伝わる盆踊り唄。一応ヘブライ語で神を讃える詞になるという説もあるが誰も本来の意味は知らない。

*22 渋谷の大盛堂書店。