ドラゴンボールZ 復活の「F」

登録日:2015/05/27 Wed 23:37:00
更新日:2023/10/11 Wed 04:04:37
所要時間:約 10 分で読めます





お見せしましょう…


私の更なる進化を!!


「ドラゴンボールZ 復活の「F」」とは、週刊少年ジャンプで連載されていた、鳥山明氏の漫画ドラゴンボール」の劇場版第19作品目。
前作「神と神」の続編にあたる。

本作では、原作者である鳥山氏が初めて脚本を手がけた。


主題歌:ももいろクローバーZ「『Z』の誓い」
バトルソング:マキシマム ザ ホルモン「F」


【概要】
本作が誕生したのは、次回作の構想を練っていた鳥山氏が、友人を通じ知り合った「マキシマム ザ ホルモン」の楽曲を聴いたことが切っ掛けである。
その楽曲のタイトルは「F」。ずばり、フリーザのことをえげつなくもカッコよく歌った曲なのだ。

この曲に着想を得て、劇場版の最新作である本作では、「もっとも凶悪でもっとも倒し甲斐のある敵」---宇宙の帝王フリーザが復活する運びとなった。

それだけでなく、なんと「F」は挿入歌(バトルソング)として作中で使用されている
元々は全くの非公認曲なので歌詞の「フリーザ」も伏字だったのだが、たまたまライブに来た鳥山氏が映画に先駆けて公認したという経緯がある。
本人は「公認ももらったし今度の映画で使ってもらおう」と大口をたたいていたが、まさかの実現である。

でも流石に冒頭のポアダポアダはカットされました。子供も見てるから仕方ないね。

ちなみに現時点で最後の『ドラゴンボールZ』名義での劇場版でもある。

【あらすじ】
フリーザの死後、フリーザ軍はその影響力を失い、各地で苦戦を重ねていた。現司令官・ソルベは、軍の再起のため、地球ドラゴンボールを使い、フリーザを復活させることを目論む。腹心・タゴマと共に地球に向かったソルベは、ピラフ一味を利用して難なくドラゴンボールを手に入れ、神龍を呼び出すことに成功する。

バラバラの肉片から再生されたフリーザは、自分を倒した孫悟空トランクスへの復讐に燃えていた。悟空が自分と戦った時より力を増していたことを知ったフリーザは、生まれて初めての修行に挑む。

半年後、地球に襲来したフリーザ軍と、ピッコロZ戦士が激突。1000人もの兵士を撃破した彼らの前に、フリーザが降り立つ。悟飯を一撃で倒すほどの力を見せつけるフリーザ。絶体絶命のZ戦士の前に、ウイスとの修行に励んでいた悟空とベジータが帰還する。
一気に最終形態へ変身したフリーザと悟空の因縁の対決が始まった。

修行したフリーザを、悟空は圧倒する。フリーザが更に力を隠していることに気が付いた悟空は、お互いに全力を尽くす事を提案し、更なる進化「スーパーサイヤ人ゴッドスーパーサイヤ人」に変化。フリーザもそれに応じ、修行により身に着けた更なる進化を遂げる。―――その名は、ゴールデンフリーザ
今、を超える戦いが始まる。


【登場人物】
◆メインキャラクター
前作でビルスと激闘を繰り広げた後、更なる強さを求め、ウイスのもとで修行している。
ゴッドの領域に達しているため、スーパーサイヤ人にならなくても、実力をフルに発揮できるようになっている。
そのため、復活したフリーザとの戦いでは、最終形態のフリーザに対しノーマル状態で戦い、圧倒していた。
本作では、スーパーサイヤ人ゴッドの更に先の領域、「スーパーサイヤ人ゴッドスーパーサイヤ人」に変身。
ゴールデンフリーザとの決戦に臨む。

道着が初期のころに近いデザインになった。

誇り高きサイヤ人の王子。
悟空に先を越されまいと、共にウイスに修行を付けてもらっている。
ウイスからは、「神経を張りつめすぎ」と弱点を指摘され、そこが悟空との差であるとのこと(逆に悟空は「緩みすぎ」と指摘されている)。
フリーザとの決戦では、悟空ともども共闘を拒み、交代制で戦うことになり、しびれを切らして悟空に攻撃をしかける場面があった。
前作の後、彼もゴッドの領域に辿り着いたらしく、悟空同様「スーパーサイヤ人ゴッドスーパーサイヤ人」に変身可能。作中でベジータが悟空に明確に追いついたのはセル編以来とかなり久々。これ以降のベジータは悟空と並び立つもう一人の主人公として描かれるようになり、この作品は彼にとっての明確な転換点と言える。

悟空同様に、彼の戦闘服もアレンジされており、黒のカラーリングが施されている。
ちなみに黒のインナーを着た戦闘服は今回が初出ではなく、超武闘伝シリーズなどの2Pカラーとして使われていた。

ご存じ宇宙の帝王。トランクスに倒されてからは、地獄でミノムシのように吊るされ、ぬいぐるみのパレードなどを延々と見せられるという責め苦(良識有るまともな人物にとっては楽園のような光景なのだが…)を味わっていたが、ドラゴンボールによって復活。部下を引き連れ地球に襲来した。
再生してからしばらくは体がバラバラの状態で、フリーザ軍の最新医療装置で再生させられた。
復活してから生まれて初めての修行に挑み、第一形態時で戦闘力が53万から130万程度まで上昇している。
悟空との戦いでは、油断無しで即最終形態に変化。悟空、ベジータを驚愕させるほどの力を見せる。
しかし、悟空相手に一撃も与えられず押される。
敵の予想以上のパワーアップに対し、修行で身に着けた進化、「ゴールデンフリーザ」に変身。一気に戦況をひっくり返すが……

本作では、基本的に口調が丁寧で、以前のような嗜虐的な言動はあまり見られない。だが、極悪なのは相変わらずで、悟空との戦いでも、卑劣な奥の手を用意していた。


Z戦士
今回は「次世代の戦士まで失いたくない」という采配により、悟天とトランクスは呼ばれていない。東映アニメフェアでの作品だったら呼ばれていたかもしれない。
相手がフリーザという事で万が一の事を考えたのだろうが、その穴埋めとして若干人選がおかしい気がしなくもない。

前作の後、ビーデルパンを出産。幸せな夫婦生活を送っていた。
学者としての仕事が忙しく修行する時間が中々取れない事から、武術からは遠ざかっている。
その為以前より明らかに線が細くなっており、超サイヤ人にはなれるが、アルティメット化はできない様子。
おまけに道着も紛失したため、フリーザ軍の襲来時はなんとジャージ姿で参戦。
とはいえ、Z戦士の中ではいまだトップクラスの実力者であり、フリーザの見立てでは通常形態でも単独でフリーザ軍を壊滅できるだろうと推測されてたり、
ピッコロが苦戦したシサミをスーパーサイヤ人に変身しての一撃で沈めている。
が、流石にパワーアップしたフリーザにはまったく及ばず、通常形態だったとはいえ、第1形態のフリーザの拳の一撃で心肺停止にまで追い込まれてしまう。

悟飯の師。
孤独を愛し、サタン所有の山で一人暮らしている。夕飯だけ悟飯たちの家に訪れて一緒に食べるらしい。
あれ?ナメック星人は水だけで生きていけるんじゃなかったっけ?
そのせいで悟飯からはよくパンの子守をお願いされている。
フリーザ軍との戦いでは、重いマントやターバンネタを披露した。

18号との結婚を期に、警察官に就職していた。
彼が赴任してから管轄内での犯罪は激減しているらしく、登場時に早速二人組の強盗を叩きのめした。
フリーザの襲来を受け、気合を入れるために、妻である18号に頭を刈ってもらった。
着メロはまさかの声優ネタ。(作者が指定した)

まさかの参戦その1。
ヤムチャ餃子は危険だから置いてきた。
久々の気功砲で大勢のフリーザ兵士を吹っ飛ばしている。

まさかの参戦その2。
フリーザ軍相手に、元祖かめはめ波が炸裂する。鳥山氏いわく、「しょうがない、そんなに大勢の敵がくるなら久しぶりに暴れてやるか」とかいった心境で参戦したとのこと。
その気になればもともとあれぐらいは強いとも。

ベジータの妻。非戦闘員であるが、「(ナメック星では結局会うことは叶わなかった)フリーザの顔を見てみたい」と決戦場にやってきた。
フリーザに対しどぎつい言葉を発する場面も。同作品の公開から2年半後の2017年11月16日に担当声優の鶴ひろみが大動脈解離で逝去されたため、この作品が鶴演じるブルマが登場する最後の劇場版作品となった。


◆その他
第七宇宙の破壊神。悟空との戦いを経て眠りに着いていたが、再び目覚める。
今回は特に戦わず、地球でブルマのデザートをウイスと共に堪能しつつ、悟空の戦いを見守る。

  • ウイス
ビルスの付き人にして戦いの師匠。
本作では、地球のごちそうと引き換えに、悟空とベジータに稽古を付けている。その際、悟空とベジータ、それぞれの弱点について言及している。
さらに3分ぐらい時間を巻き戻す力があることが明らかとなり、増々謎の人物度が上がっている。
その正体は本人曰く「ウィスという生命体」。よくわからん(この辺は後にTVシリーズ『』である程度フォローが入った)。

ピラフ・マイ・シュウの三人組。前回に続いて子供の姿のままだが、本人たちは割と気に入ってるらしい。
冒頭でフリーザ軍のソルベに掴まり、ドラゴンボールを使わせてしまう。
しかし、二つ目の願いを掠めとり、百万ゼニーを獲得する。
ちなみにマイはトランクスと付き合っているが、放浪癖があるため同棲とかはするつもりは無く、たまにメシをたかりに行っている程度である。

  • 妖精
地球の地獄で毎日かわいいダンスを繰り広げている妖精。
カラーリングがどっかで見た組み合わせである。(青い妖精もいるが喋らない)
大人の事情枠で入れられたタレント声優枠だが、フリーザを精神的に追い詰めるという意味では効果テキメンである。
先述のように「一般的にイメージされる地獄の係員」のイメージとは大きく異なる。ダーブラの一件以降、「そういう手合い向けの地獄」が新設されたのだろうか?


  • ソルベ
CV:斎藤志郎
フリーザ軍の現司令官。
かつては参謀を務めており、かろうじてフリーザに顔を覚えられていた。武器は指輪型の小型銃。
フリーザの「奥の手」に加担する。

  • タゴマ
CV:中井和哉
ソルベの側近の一人で、細身。一応ザーボン、ドドリアレベルの戦闘力はあるらしい。
劇場版ではカットされているが、劇場特典の脚本では、フリーザに対し懐疑的な台詞をソルベに言っているシーンがある。復活したフリーザに諫言してしまったことで……
ある意味一番不憫なキャラクター。ただし、『超』では・・・・・・

  • シサミ
CV:稲田徹
ソルベの側近の一人で、肉体派。赤鬼のような姿をしている。
軍内でも屈指の実力者で、ピッコロと渡り合っていた。
彼もザーボン・ドドリア級の力があるらしいが、明らかに彼らより強い。
この時点でピッコロの実力はナメック星でのフリーザ最終形態を大きく上回っているはずなので、それに匹敵する戦士がフリーザ軍残党に収まっているのはおかしいが、矛盾が無いように考えるなら復活したフリーザの修行の相手をして半年の間に彼も大きくレベルを上げた、とでも解釈すべきだろうか(生き残りのフリーザ軍の中では彼が最強の戦士なので、実戦的な修行の相手になるのは彼しかいない)。


【ゲスト出演】
  • ジャコ
CV:花江夏樹
鳥山氏の作品「銀河パトロール ジャコ」の主人公。その当時に出会ったブルマと親しく、フリーザの脅威を伝えにやってきた。
その後は渋々Z戦士と共闘するハメに……。
「ジャコ」本編では「自分は大人のサイヤ人には勝てない腕前」と言っていたが、舞空術を使えないというハンデがあるにも関わらず、
光線銃や格闘術、地形を利用した攻撃を駆使して(ほとんど騙し討ちとはいえ)フリーザ軍兵士たちを翻弄する等、彼も数十年の間に腕を上げていた様子。
フリーザが出ると聞いて即座に参戦を断ろうとしたため戦闘力は1300以上、53万以下か。


【新形態】
  • 超サイヤ人ゴッド超サイヤ人
またの名を「超サイヤ人ゴッドの力を持ったサイヤ人の超サイヤ人」。
……見るだけでややこしいが、要は青髪のスーパーサイヤ人。悟空とベジータが変身する。
その髪色は、「ある限界を超え、強く、そして穏やかになり、冷静に闘える事になった」ことを表しているとのこと。


  • ゴールデンフリーザ
宇宙の帝王フリーザが激しいトレーニングの末身につけた進化。言わば「フリーザ版超サイヤ人」
その名の通り、全身が金ぴかになった姿。イメージは金メダル。
ただ色が変わっただけではなく、凄まじく戦闘力が強化され、上記の形態になった悟空相手に優位に立った。
驚異的な戦闘力を見せつけるが、唯一の、そして致命的な弱点が存在する。


【主題歌】
「F」
作詞/作曲:マキシマムザ亮君
歌:マキシマムザホルモン

フリーザ様公認テーマ曲。
実際にはフリーザに準えて某ならず者国家を批判した曲なのだが、あまり気にしてはいけない。
鳥山氏がこの映画のアイデアを思いつくきっかけになった曲だが、大人の事情によりフルで流せない(主に冒頭が)ことにより、主題歌ではなく「バトルソング」(挿入歌)に止まっている。
劇場予告でサビが流れてビックリした者も少なくないだろう。

『Z』の誓い
作詞:森雪之丞
作曲:NARASAKI
編曲:NARASAKI・ゆよゆっぺ
歌:ももいろクローバーZ

一応こっちが主題歌。
一見するとスポンサー的な都合でお仕着せられた曲でまあ実際そうなのだが、こっちもある意味作品への愛が感じられる歌詞になっている。





追記・修正は地獄から復活してからお願いします。

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最終更新:2023年10月11日 04:04