ユーリ(遊戯王ARC-V)

登録日:2015/05/20 Wed 23:57:00
更新日:2024/04/16 Tue 18:53:04
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君たち、邪魔だよ!


ユーリとは遊戯王ARC-Vに登場する人物である。

CV:小野賢章(榊遊矢との2役)

融合次元のデュエリスト。
遊矢ユートユーゴに次ぐ、いわゆる「遊矢シリーズ」の4人目である。


概要

2期OPでは当初シルエットの姿で登場し、37話「動き出す運命」のラストで素顔が明らかになる。
赤馬零王(以下プロフェッサー)から柚子の確保を命令される。この時はまだセリフは無かった。

その後暫く間が空き、46話のラストから登場。
デニスの手引きにより柚子の確保に動くも、その際何も知らずに現れた留学生のオルガ・ハリルに対し、
冒頭のセリフを放ちながら彼らをデュエルで一蹴、何のためらいもなくカード化。

発見した柚子に彼らのカードを見せ、当然ながら非難されるも
「あんまりうるさいと、君もカードにしちゃうけど?」
と冷徹な笑みで脅しをかける。

柚子は彼にデュエルを挑むも逆に圧倒され、一晩中にわたり追い回されるが、
すんでのところでユーゴが接近したため柚子のブレスレットによりユーリは転移させられてしまい、
柚子もその後シンクロ次元へ飛ばされたため作戦は失敗に。


エクシーズ次元から瑠璃、シンクロ次元からリンを拉致した張本人。柚子のことは「瑠璃やリンによく似ている」と評している。
リンを拉致した際、ユートとユーゴの衝突を影から見てほくそ笑んでおり、狙って引き起こした可能性も高い。
これについてはユートユーゴの項目も参照。

シンクロ次元では長く出番がなかったが、フレンドシップカップの最中シンクロ次元に出没。
アカデミアに反旗を翻したロジェ長官は、彼がシンクロ次元に派遣されることを恐れていたが、実にあっさりとやってきてしまった。長官はもう終わりですね…

直後にユーゴに見つかって追い回されるが、相手するのを面倒がって逃亡。
シティ中を仲良く追いかけっこしていた。

長官の策で遊矢が暴走した時にはユートやユーゴ同様、彼も(文字通り)目を光らせて遊矢とリンク。傍目には街中で一人で叫ぶ怪しい奴に
クロウと遊矢の決着がついた後は正気に戻った。

襲来したオベリスク・フォースと共に、セレナを捕らえるためについに遊矢と対面。
そこについに追いついたユーゴとデュエルを開始。

初手でクリアウィングを立てるユーゴに対して、自身もスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンをついにお披露目。
横でバレットとデュエルしていた遊矢のオッドアイズ、ダークリベリオンの4体が集った。
4体のドラゴンが呼び合うように吼えはじめ、使い手たちも再び暴走状態になる。

我らが一つに…! 我らが一つに…!

……とそこにまたもや柚子が到着。
ブレスレットパワーでユーゴと共にまたどこかに飛ばされた。

その後シンクロ次元編では特に出番はなく、融合次元にて再登場。
融合次元の遊勝塾を襲撃に現れる。


5vs1のデュエルで、GX時代の懐かしい融合モンスターを並べる5人に対し、遊勝の教え「デュエルで笑顔を」という理念を笑い飛ばす。
おジャマキングの見た目には大うけしたが、ロック効果には辟易した様子。

返しのターンでスターヴヴェノムを融合召喚し、貫通効果と全体攻撃を付与してワンターンファイブキルゥ…をやってのけた。
ちなみに、おジャマキングを攻撃する時だけ嫌そうな顔だった。

その場に駆けつけた柚子を連れ去ろうとするが、同じく融合次元に飛んでいたらしいユーゴが出現。
ブレスレットパワーでまたもやどこかに飛ばされた。
……こいついつも謎ワープしてるな。


人物

ユートユーゴ共々遊矢とそっくりな容姿とされるが、似てない。全然似てない。
同じく似てないと言われるユーゴよりも更に似てない。ユーゴは髪型以外は似てるが、ユーリは完全に似ていない。

彼の場合髪型だけでなく、眉毛が特徴的(所謂麻呂眉である)なため余計に印象が異なるためだろう。
視聴者と劇中人物の印象の食い違いは先の2人にも共通することである。

紫色の髪をしており、農作物に例えた愛称は紫キャベツ
紫を基調とした、西洋の軍服のような服装をしている。


一方で性格は他三人の暗黒面を一身に引き受けているのかと言えるほどに邪悪。ストーリーでは現状、完全な悪役である。
無関係の留学生や、はては同胞であるオベリスクフォースさえも「邪魔だから」という理由でカード化しようとした。

前述のとおり瑠璃・リンを拉致し、それが原因でユート・ユーゴを互いにいがみ合わせていた。
それらさえも「命令だから」という理由で、特に悪びれることなく行っていたようだ。

「プロフェッサーは僕だけに柊柚子を連れて来いって命令したはずなんだけど?」
というセリフから、ワンマンアーミー的な行動を好むように見える。
プロフェッサーに依存しているようにも思えるセリフだが、後述の理由からそれは考えにくいか。
但し、シンクロ次元ではユーゴにリンを連れ去った事はプロフェッサーの命令と語り、素良をアカデミアへの裏切りを理由に処刑しようとしているが、
態度はどう見ても忠誠心ではなく責任の転嫁や大義名分のためにしか見えない。

悪役だけに他者への気遣い等とは無縁の態度である一方、表情・感情表現は豊かで、それ故純粋な残酷さが表面化している。
裏切り者の処刑・柚子シリーズの拉致といった任務についても、効率よりも「楽しむ」ことを優先させており、(柚子を一晩追い回す等)
それを自身の任務として独占し、それ自体に責任を感じていない様子は、さながら玩具を独り占めしようとする子供とさえ言える。


監督へのインタビューによれば、
「カード化を含め、悪を悪だと考えていない」
「忠誠心というよりは、自身が楽しいから命令に従っている」
とのこと。

「対戦相手も含め、皆を楽しませたい」という遊矢に対し、

「自分だけが楽しければいい」ユーリ、という対立関係になっているようだ。

そうした関係から遊矢とはまさしく「宿敵」とも言えるが、一方で


「だってデュエルは勝負事だよ、笑えるのは勝った方だけ」


という中々に真理を突いた発言もあり、遊矢がどう向かっていくのかも注目された。

多次元の遊矢シリーズは柚子シリーズと何かしらの接点を持っているのに対し、彼だけは同郷のセレナとの接点が見当たらない。
デニスがセレナの名を出したときにも無反応であり、柚子を見た際にも、瑠璃・リンの名を挙げたのに対しセレナの名は挙げていない。
「本来は幼馴染同士だったが、プロフェッサーの介入でおかしくなった」という説もささやかれる。

また、ユーゴに素顔を見られた後、自身によく似たユートの居る次元に跳んで彼らを誤解させたことから、
別次元の遊矢シリーズについてもよく知っていたと思われる。

が、
「誰? 遊矢君って」
と言う場面もあり、どこまで知っているのかはまだ不明。

一人称は、遊矢シリーズの中では唯一「僕」。



徹頭徹尾敵側として立ち回り、融合次元編では遊矢の暴走に引きずられる形で内部意志=覇王龍ズァークの意志が表面化し始めた状態でユーゴとのデュエルを開始。
そのユーゴもユーゴで同様の暴走状態であり、

「さあ、いい加減僕と一つになりなよ!」
「ふざけろ! お前が俺と一つになりやがれ!」 

この有様。
直後に乱入してきたカイト&エドを含めた擬似1対1対2という変則バトルロイヤルに発展する。
相手のモンスター効果を利用し、切り札のグリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンも出オチ同然の囮に回して3人とも撃破、という桁外れの実力を見せつけ、敗れたユーゴを吸収。

その後謁見の間に現れ、立ちはだかった遊勝をスターヴ・ヴェノムとクリアウィング、さらに永続カード2枚を絡めた無限コンボで一蹴してカード化。
この暴挙にキレた逆鱗遊矢との決戦に発展した。

この時点で遊矢シリーズは半分ずつが統合されており、決着がつけばその時点でズァークが復活するという最悪の状況であった。
何気にアニメでは最初で最後となるアクションデュエルを開始したユーリは、コントロール奪取を軸に遊矢を終始圧倒。
さらに、本来ならば遊矢の土俵であるアクションカードもやすやすと対応し、絶体絶命へ追い込む。

この時は罠カード「決別」を発動されたことで勝利を逃し、さらにコントロール奪取をコントロール奪取で対応されスターヴ・ヴェノムを除く2体のコントロールを奪回される(クリアウィングについては「元々の持ち主」がユーリだったが……)。
それでも「捕食植物スタペリア・ワーム」の効果(攻撃力変化を無効にして破壊)で牽制するが、これはペンデュラム効果でレベルを上げられたことでクリアウィングの効果に引っかかり、破壊される。

続けて、スマイル・ワールドのユーリ版と思しき「嘲りの世界」を発動。全モンスターの攻撃力を100アップ+攻撃力の変化しているモンスターの攻撃&効果封じ、という布陣を敷く。


どぉだぁっ! これじゃあ手も足も出ないだろう!!


と物凄い顔芸を披露しながら勝ち誇るユーリだが、遊矢も負けじとEMフラットラットの効果を発動。
モンスターの攻撃力を元々の数値に戻す効果だが、スターヴ・ヴェノムが破壊されれば道連れ+バーンでユーリの勝利となるためまだまだ勝ち誇っていた。
が、



それはお前のライフが残った場合の話だろ?
……へ?



「(レベル5以上の)モンスターへの戦闘ダメージを倍加する」オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力が元に戻り、ダーク・リベリオンの効果で攻撃力が下がっていたスターヴ・ヴェノムはついに陥落。
2000ダメージを食らったユーリはライフを消し飛ばされ敗北を喫したのであった。


……まあ、いいか……これで……僕らは、一つに……


だが、遊矢シリーズは互いに戦えば敗者が勝者に統合される。
加えて遊矢は決着の直前、零児から禁句である「勝つことだけを考えて戦え」という激励を受けており、これがトリガーとなってユーリもまた、事前に取り込んでいたユーゴともども遊矢へと統合。

覇王龍ズァークとして完全なる復活を遂げることになったのである。



ズァーク戦の経過は当該記事を参照。
ズァーク撃破後は他の二人ともども遊矢に統合されたまま音沙汰がなかったが、最終回の零児戦でその意思が表面化。
かつての暴れっぷりはどこへ行ったか、別人レベルで丸くなっていた。



アルファベット表記は、公式サイトによれば「JOERI」。
例によって「Y」の字が使用されておらず、名字も不明。
また遊矢シリーズの中で、彼だけ外国人を思わせる名前になっている。
ちなみに公式サイトでの初公開時は「JURI」となっており、後に上記に修正された経緯がある。
遊矢シリーズ=今作の「友情」枠という説が正しかった場合、修正前だとジョーと読めなくなるからだろうか?

余談だが、融合次元の元にしているGXでの主人公遊城十代はある程度の倫理観はあるのだが、
人を傷付ける結果になると理解していない限り自分のやりたい事に熱中・優先するあまりに無意識に他人に鈍く、疎かにしてしまう面があり、
「自分の楽しみの為を何より優先する」面で奇妙に類似している。


漫画版での活躍

ある意味アニメ版よりこちらの方が有名。
「ファントム」の一人で、遊矢の副人格として登場。慇懃無礼な態度なのはアニメと同じだがこちらはですます口調で、他の二人と同じく遊矢のことは大切にしている。

初登場時には表に出ず、ユーゴと共に遊矢の脳内を旅していた。

しかしスケール8にて、遊矢vs素良とのデュエル中に、素良が「零児に病気の妹を人質に取られている」と言い張った際、
そのことで心を乱し、窮地に陥った遊矢と交代する形で本格的に表舞台に姿を現す。
不敵な笑みをこぼし、登場していきなり素良に「彼からはゲスのにおいがプンプンします!」、
「坊や、お菓子は甘いけど僕は遊矢ほど甘くありませんよ」と断言する。

突然のユーリの登場に困惑しながらなおも妹のことを口ごもる素良に対して「関係ねぇよ!妹と一緒に地獄へ逝け!!」と荒っぽい口調になり、
本性を剥き出し、アニメの彼と漫画版の彼のギャップとインパクトを読者に見せつけた。関係なかった!

身内(遊矢シリーズ)以外には容赦しない性格なのかもしれない……。
それに加え、自分はイケメンと認識しているのと、柚子に自分に気があるのか?と尋ねたりナルシストな一面が強化されている。

また、アニメより先行して本格的にデュエルを行い、イケメン2人を融合させて捕食植物にして柚子をドン引きさせた。


終盤ではユート、ユーゴともども遊矢の中で存在が消え始めていることが描写されているほか、「かつての世界」では二人と共に別個の人間として存在していたことが示唆されている。

最終的に明かされた正体は遊矢の三人の兄の一人(恐らく長男)で、漢字表記は「遊利」。
ユート共々末弟・遊矢をヤバい勢いで溺愛しており、ワールドイリュージョンが起きた日(遊矢の誕生日)にはプレゼントを用意した上でどちらが優れているかユートと張り合っていた。*1



【使用デッキ】

使用デッキは【捕食植物(プレデター・プランツ)】。見た目は食虫植物のモンスター群。
エースモンスターの名前から、【ヴェノム】を使用すると予想する声もあったが、これは名前が被っただけの偶然である。
融合召喚のサポートとして「ヴァイオレット」と名の付くカードを使用しており、融合召喚を主にしたデッキなのは確実だと思われる。

エースとして融合モンスター、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを従えている。
法則通りにフュージョンの名を持つ為、オッドアイズダークリベリオンクリアウィングに対応すると思われる。*2


漫画版でも捕食植物を使用するが、素良戦では遊矢のEMを素材にして融合召喚している。
この時に使用されたペンデュラムゾーンのカードを融合素材にする融合カード「ペンデュラム・フュージョン」はユーリ自身のカードである為、
少なくとも捕食植物のペンデュラムカードも存在しているようである。

ちなみにユートは不明だが、ユーゴはペンデュラムカードの所有が確認されているほか、
エースモンスターのクリアウィング・ファスト・ドラゴンはシンクロ・ペンデュラムモンスターである。
遊矢のオッドアイズ・ファントム・ドラゴンもペンデュラムモンスターであるため、ユーリのエースも融合・ペンデュラムである可能性はある。
そして零児戦において、「ダーク・アンセリオン・ドラゴン」を撃破されたユートと交代する形で自身のエースも召喚。


毒を以て毒を制す!

このモンスター、混ぜたら危険!


融合召喚! 現れろ!

スターヴ・ヴェネミー・ドラゴン!

スターヴ・ヴェネミー・ドラゴン
融合・ペンデュラム・効果モンスター
レベル7/Pスケール1/闇属性/ドラゴン族/攻撃力2500/守備力2000
闇属性Pモンスター×2
①:1ターンに1度、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの効果は無効化され、
このカードはその対象のモンスターの効果を得る。
その後、対象のモンスターの攻撃力を500ダウンし、
相手に500ダメージを与える。
②:モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
【ペンデュラム効果】
1ターンに1度、ダメージ計算時に発動できる。
その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。

やはりというかなんというか、融合ペンデュラムであった。
本家スタヴェよりもレベル・ステータスとも低く、オッドアイズに近い。
ちなみに進化系の「スターヴ・ヴェネミー・リーサルドーズ・ドラゴン」は10期になってOCG化されたが、なぜか進化前のコイツが飛ばされている。アンセリオンやゴッドアイズもOCGになったのになぜ……?


【余談】
CVは遊矢役の小野賢章氏が二役で演じている。
当初は遊矢シリーズ全員を兼役する構想だったが、遊矢と特に対になるユーリのみを兼役し、声質が似ていた高木兄弟を残る2人に起用したとのこと。

なお「融合次元の柚子」であるセレナも、柚子役の稲村優奈氏が二役で演じ分けている。





「勝手な追記・修正したら、プロフェッサーに怒られちゃう。」

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最終更新:2024年04月16日 18:53

*1 詳細は省くが、二人揃って物凄い顔芸を披露している。

*2 ユーゴの試合を観戦していたユーリの手元で共鳴現象を起こしてもいる。