ギアーズ博士(SCP Foundation)

登録日:2015/05/20 (木) 16:55:00
更新日:2024/02/18 Sun 18:57:10
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……おやすみと、いい夢を見れますようにと言いました。




ギアーズ博士(Dr.Gears)は「SCP Foundation」に登場するSCP財団所属職員の1人であり、Euclidクラスオブジェクトの専門家である。
人事ファイル上に記載されている任務は実地評価・現地回収・SCiP開発と評価及び研究。
財団が設立間もない時期から所属している古参職員で、財団に対する貴重な提言や数件の重要なプロジェクトにも関わっている。

慇懃な人柄であり、職務に忠実な性格。
プロフェッショナルで徹底して頑強かつ冷徹、そのとんでもなく正確な「歯車人間 (COG) 」の彼は研究者の模範とされている。

大体三大トラブルメーカーに振り回されているが、はっちゃける時は真顔ではっちゃける。
そんな彼が極稀に自分で問題行動を起こした時は、O5直々の説教や叱責を受けるなど規模がおかしいことになり、その度に結果オーライと不問に付される事も。

本人曰く、「戦闘訓練は受けていない」らしいが………財団世界のドンパチに巻き込まれてサラッと生き残る普通の人間がいてほしくはない。

■関連SCiP

SCP-914「ぜんまい仕掛け」を担当する。
「ぜんまい仕掛け」のダイヤルの結果も一応解析しているらしく、同SCPの実験ファイルで言及し、わんわんおケイン教授には914の詳細な取り扱い方を記した研究ノートを渡している。。
同時にぶっ壊しまではしなかったがとんでもない被害を与えたジェラルド博士は914関連からは外している。


□人物像

人事ファイル上でイニシャルも公開されておらず、ギアーズが本名なのかコードネームなのかも判然としない、ちなみに顔写真では禿頭。
さらっと人体実験を敢行し、とにかく何事に対しても平静を保っており、応対も事務的かつ機械的。
オフィスには記念写真の1つもなく、仕事以外で所属サイトから出ることもなく、長期休暇を取ったこともなく、彼の人となりが描写される事は非常に少ない。
教え子であり部下で爆発物片手に食って掛かる書類仕事狂アイスバーグ博士すら謝る異常なまでの仕事人間であり、誰一人として彼が財団に入るまでの人生を知らず(アイスバーグ博士曰く「ブラックボックス」)、1000回ほどロボットじゃないかと疑われたほど。
しかもロールシャッハテストに理詰めで真面目なクソ解答を返してしまう(※心理カウンセリング担当者のグラス博士は頭を抱えた)など理知的が悪い方向へ作用し、外部からの刺激に対しても一部を除いて感情的な反応が出来ない
またSCiPの試験中に内出血とかすみ目の症状が襲った時には、冷静に試験終了要請を出した後に自力で内科病棟へ歩いて行くなど、反射機能等が欠如している事を指摘されている。


これについて本人曰く―


感情がないことはない。が、何かしらの感情に答えることが出来ない。誰かが泣いているのを見ても、苦しみを想っても、泪が流れない


と苦悩をアイスバーグに訥々と語り、それが原因でよそよそしく感じた者には遠ざけられているという。

………と、まあ、なんだかんだで人外級の何かが多い主要職員の中では比較的まともな「普通の」人間であるが、機械のようであるかのように感情の起伏が極端に少なく、担当しているSCiPに機械類が多い事からついた通称が「歯車人間 (COG) 」である。


■歯車人間 (COG)

その人柄故なのか根が実直なせいか嘘を吐くことが苦手とされており、幾度もO5職員以下から指摘されている「歯車人間 (COG) 」の彼は、本名のイニシャルを取って「C.O.G」と呼ばれていたが、セキュリティ上の問題を指摘された事で便宜上「ギアーズ」と呼称されるに至ったようである*1
文字通り財団の歯車を演じるように、極端に理知的で冷静であるが、同僚を手にかける事に対して何かしらの重圧は感じているようで*2、では、かつての自分と重ねているアイスバーグ博士には「いずれ自分の後を追うことになる」と死刑宣告にも似た言葉を告げている*3

その証拠に、「王は死んだ」では自らが射殺したある博士へ哀悼の意を表する素振りを見せて手を組んでやったり、「やりかけの仕事2」では文字通り降って湧いた責務の山にストレスを感じている。

■ギアーズ博士に関わるTale

Tale作品からの逆輸入設定で、ともすれば自分の後継者になってしまうと感じている部分があるアイスバーグ博士とギアーズは何かと絡む事が多い。
また「In His Own Image」では本来破棄或いは提出されるべき、自殺したアイスバーグの遺言を1997年8月1日の発見から2011年9月21日に至るまでの14年間も隠し持っている。そして、アイスバーグの遺言を約100回見直した彼は泪を流したが、それは触れる前に枯れ、見たものは誰もいなかった。
O5への報告書には「彼の書付は没収・封印された」とあり、書付に遺言が含まれるならば財団への背任行為。*4
また、直前には彼が不在だった4年間誰も使わなかった古いデスクを自らのオフィスへ戻しており、そうしてまで彼の面影を追い求める理由は定かではない。


そして彼を語る上である意味外せないのは、『事件239-B クレフ-コンドラキ』だろうか。

これはクレフが何らかの影響によってSCP-239の無力化を図り、SCP史上最強クラスの現実改変能力の持ち主、「ちいさな魔女」が『脱走』してしまった事件である。

ギアーズは彼女を迎えに行く形で外へ連れ出し、彼女と魔法を行使して混沌とする事態を終息させ、………………そして彼女を事実上の無力化…………眠らせた。

彼が「ちいさな魔女」を眠らせていなければ、世界を一瞬で消しかねない大問題を発生させていた可能性が非常に高く、結果的に世界を延命させたことは事実。
まるで言い聞かせるように「自分と、SCP-239と財団を守るためにそうした」と語り、同時に「もし別の選択肢があればもう一度繰り返したくはない行為だ」と発言するなど、子供に手を上げる事を躊躇う一面もある。




■余談

  • とあるセクター8192研究主任にはベーコンレタス的な食料にされた事が(ギアーズ自身が知るかは別問題として)あるらしく、彼が訳した報告書「Epitaph―墓の上に―」の添付文によると…アッー!
  • 比較的最近訳された「極寒の温度のセックス」ではアイスバーグと…アッー!!
  • どっちが右側でどっちが左側かは描写されておらず、少なくとも7年はバレンタインの度にアッー!しているらしい…
  • 元ネタとなった人物はSCP Foundationというコミュニティサイト創設から関わっている最古参メンバー。
  • 2007年頃に投稿したとあるクロステストで非難された経緯から、ギアーズ博士には「非難されるべき行為で心に傷を負った、感情表現に乏しい」という味付けがなされた。
  • みんな大好きクソトカゲ魔改造の権化、そして『マリアナ海溝から回収された文書』や上述のTale…………これら登場初期に混沌としていたコンテンツをまとめあげた功労者でもある。




「今の君は、かつての私のようだ。
今私があるように、君はいずれ……
私の後を追うことになる、用意してくれ。」


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最終更新:2024年02月18日 18:57

*1 Tale「Epitaph―墓の上に―」

*2 Tale「王は死んだ」

*3 Tale「Epitaph―墓の上に―」

*4 「ギアーズ自身の性格を鑑みると間違いなく規定に則って没収・封印、或いはO5等然るべき場所へ提出している筈である」との推察がある