ビッグ・ボンバーズ

登録日:2015/05/03 Sun 15:23:11
更新日:2024/02/18 Sun 20:29:08
所要時間:約 19 分で読めます





ビッグ・ボンバーズとは漫画キン肉マン』の夢の超人タッグ編に登場するタッグチーム。
メンバーはカナディアンマンとスペシャルマンである。

【概要】

カナディアンマン


おまえは今までよく戦ってくれた。ありがとうよ、キン肉マン!

所属:正義超人
出身地:カナダ
身長:265cm
体重:218kg
超人強度:100万パワー
年齢:30歳
主な必殺技:カナディアンバックブリーカー、永久凍土落とし、アトミック・ボムズ・アウェー、リビルト・カナディアンバックブリーカー
主な獲得タイトル:北米超人ヘビー級

アニメ版の声優は北川米彦、佐藤正治、岸野一彦が担当。
PS2『キン肉マン ジェネレーションズ』及びPSP『キン肉マン マッスルジェネレーションズ 』だと戸谷公次が担当している。

初登場は第20回超人オリンピックとかなり早く、あのロビンマスクと同期。
カナダの国旗のカエデが額と胸についており、デザインも赤と白のみで統一されている。
そのため、遠目に見るとパッと見ウルトラマンっぽい。

超人強度は堂々の100万パワー。
この数値はキン肉マンテリーマン、ロビンマスク、ブロッケンJr.ラーメンマンといったアイドル超人軍の面子を上回り、第21回超人オリンピックの決勝戦に勝ち進んだウォーズマンと同値。
初期の正義超人は後のアイドル超人やその血族であるブロッケンマンを除くと全体的に超人強度が低めなのでその意味でもカナディアンマンの数値の高さが際立つ。
超人界有数の巨漢でもあり、見た目通りのパワーファイター。
超人レスリングが話に登場したばかりで、バトル漫画として黎明期にあった当時のキン肉マンの中ではかなりの強キャラである。

実は覆面超人。


◆技
  • カナディアンバックブリーカー
カナディアンマンの代名詞と言うべきプロレス技。
がぶりの体勢から相手の胴を両手をクラッチし、相手の背中が肩にくるようにして担ぎ上げる。
その後クラッチは解かずに、そのまま上下に揺さぶることで背骨を反らせてダメージを与える。
別名カナダ式背骨折り。現実にもあるプロレスの定番技である。
プラネットマンサイコマンに使った時にはディスられていた。

  • 永久凍土落とし
カナディアンバックブリーカーの体勢から、抱え上げた相手をマットに叩きつける派生技。

  • アトミック・ボムズ・アウェー
これも現実に存在するプロレス技。
コーナートップから相手の胸や腹に向けて行うフットスタンプ。

  • フットボールタックル
相棒スペシャルマンの得意技。
強固な肉体を生かしたショルダータックル。

  • リビルト・カナディアンバックブリーカー
オメガ・ケンタウリの六鎗客編でお披露目した新技。
カナディアンバックブリーカーの体勢から相手の首と両足首を固めてタワーブリッジのように一気に敵の背骨にダメージを与える。
基本的に現実にあるプロレス技を得意とするカナディアンマンには珍しい完全なオリジナルフェイバリット。
後にキン肉マンもパイレートマン戦で敵討ちのために使用した友情の技である。


スペシャルマン


このサバイバル・マッチでお前が優勝したらその王位の座をかけて再び超人オリンピックで戦おうじゃないか…!

所属:正義超人
出身地:アメリカ東部
身長:173cm
体重:86kg
超人強度:65万パワー
年齢:20歳
主な必殺技:フットボールタックル、ハンバーガーヒルドライバー、栄光のタッチダウン
主な獲得タイトル:ミネソタ超人ヘビー級、全米超人ジュニア・ヘビー級

アニメ版の声優は佐藤正治、蟹江栄司、堀秀行、二又一成、少年時代は中島千里が担当。
PS2版及びPSP版だと小野健一が担当している。

登場はカナディアンマンと同じく最初期。
ウルトラマンとアメフト選手を合わせたようなデザインが特徴。
原作では白一色のシンプルなカラーだが、アニメ版では青を基調としたボディに赤い目というロビンマスクに近いカラーリングにされており、赤い相棒のカナディアンマンと好対照になっている。

第20回超人オリンピックでは第二次予選「怪獣挙げ」の2トンをキン骨マンの妨害で失敗して重傷を負い、予選落ち。
しかし、重傷の中病院を抜け出し、出身国のよしみでテリーマンの応援に駆けつける。
また、アメリカ遠征編の超人タッグ優勝戦には100人の超人大応援団を編成して応援に行くなど、そこかしこで友情パワーを発揮する人の良さがクローズアップされている。

祖国アメリカでは南部を代表するテリーマンに対し北部ではタイトル奪取経験もある人気超人で、スパーリングではロビンマスクやラーメンマンが何度も寝技を極められたという噂(ファンブック『キン肉マン 77の謎』より)もあるなど、他の超人からは一目置かれていた影の実力者だったらしい。
小柄ながらパワーもあり、怪獣挙げの失敗ではテリーマンが「おまえは10トンの鉄を持ち上げるんだぞ」と驚く様子を見せていた。

ちなみに、パートナーとの差は身長92cm、体重132kg、年齢10歳と結構大きい。
彼も覆面超人。もしもタッグに順当に出場しても、相棒共々マスク狩りマニアの尻アゴおじさんの毒牙にかかっていただろう。


◆技
  • フットボールタックル
アメフトを彷彿とさせる勢いをつけたショルダータックル。

  • ハンバーガーヒルドライバー
ゲームオリジナル技。
中で4の字固めの様な脚関節を極めて、リングに落下して頭部にダメージを与える。

  • 栄光のタッチダウン
ゲームオリジナル技。
フットボールタックルで相手を浮き上がらせ、 浮いた相手をアメフトのキックで空中に蹴り上げる。
そして蹴り上げた相手の頭部を空中でキャッチしラグビーのトライの様にリングに叩きつける。



そんな彼らは宇宙超人タッグトーナメントでビッグ・ボンバーズを結成。
今後の活躍に是非とも期待したい。


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弱体チームだと
その言葉とりけせーっ!



















だが実は…






「おまえたちに名誉なんてもんがあったのか!?」




…このビッグ・ボンバーズ、キン肉マンシリーズを代表するかませ犬なのである。

作品初期でこそ世間から強豪超人として扱われていた彼らだが、超人オリンピックでは大した実績を残せないまま敗退。
その後も新たな強敵のデモンストレーションのために瞬殺される役回りが定着してしまった。
カナディアンマンの体格とパワーは立派だが、それを活かせるテクニックがないので正義超人軍の主力になれない様子。
そもそもバッファローマンの登場以降はパワーファイターを名乗るハードルがかなり高い。
スペシャルマン?未だに本編でまともに試合をしたことがないのでなんとも…。

【『キン肉マン』での不名誉な活躍】

第20回超人オリンピック編

前述の通り、キン骨マンの妨害のためではあるがスペシャルマンは予選の怪獣挙げで脱落。

カナディアンマンはまでの往復マラソンでロビンマスク、テリーマンに次ぐ3位に。
そして決勝トーナメントでは1回戦でロビンマスクとぶつかる。

先にリングインしていたロビンマスクを、巨大化して後楽園球場を揺さぶるという正義超人らしからぬ観客の事を考えない奇襲攻撃で襲う。
その後もカナディアンバックブリーカーで優位に立つが抜け出され、ジャーマンスープレックスで瞬殺。
試合終了後は上野動物園でデートしている姿も見られたが、キン骨マンによってその巨体よりも大きなおにぎりに押し潰されてしまった。
なおここまでがカナディアンマンの全盛期である。

アメリカ遠征編

これまた前述の通り、スペシャルマンが超人大応援団を率いて登場。
ここまでがスペシャルマンの全盛期である。

超人オリンピック・ザ・ビッグファイト編

カナディアンマンは最終予選で失格。
この後、「10年前なら優勝できた」「超人レスリングはパワーの時代は終わった」とコメントした。
が、そんな言葉とは裏腹に、作中では直後の7人の悪魔超人編でデビューしたバッファローマンからラストの王位争奪編のマンモスマンまでパワーキャラが続出する始末。

実際の所、勝敗に結び付くのは単純な超人強度よりもテクニック。
ネタにされがちなウォーズマン理論はバッファローマンとの超人強度の差をテクニックで埋めていると言えるし、そのバッファローマンはテクニックがないので単純に超人強度を上げていた。
それに超人強度の大小だけで決着がつくなら、95万パワーのキン肉マンはウォーズマン(100万パワー)やバッファローマン(1000万パワー)といった強豪超人には勝てなかっただろう。

つまりカナディアンマンは「そこまでパワーが高くないのにパワーに慢心しているパワー馬鹿」といった感じ。
テクニックを磨けば強くなれたかもしれない(最終予選を突破できるかは別として)。
65万パワーのスペシャルマンだって、50万パワーのミートくんが700万パワーのミキサー大帝に勝っているし可能性はある。
もっとも、そのミートくんとて、キング・ザ・100tザ・マンリキには全く何も出来なかったのだが。

スペシャルマンの出番はって?新幹線アタックのシーンにモブとして出たぐらい。

7人の悪魔超人編

このシリーズは超人オリンピック優勝者への挑戦という形で始まった戦いであり、戦う資格を持っているのが現チャンピオンであるキン肉マンだけだった。
だが、他のレギュラー超人勢がキン肉マンの助けとなるべく途中から参戦したのに対し彼らは最後まで観客のままだった
この辺りから、キン肉マンの窮地を救ったアイドル超人とそうでない超人の差がはっきりし始める。

黄金のマスク編

他の正義超人らと同じくパワーを失い、銀のマスクが生み出した生命維持装置に避難。
そしてただ1人戦うキン肉マンはスニゲーターとの対戦で死亡してしまい、名無しのモブ超人が「うわーーこれでもうおれたちはおしまいだ」とわめく隣でカナディアンマンは「チェ……キン肉マンのうすのろめ、どうせ死ぬんなら黄金のマスクを取り返してから死にゃあよかったんだ!」と、とんでもない暴言を吐く*1

ジェロニモの正論に対しても、生命維持装置の中から逆ギレするみっともない姿を見せる始末。
だが、その後自らの命でキン肉マンを救ったウルフマンにより改心する。

プラネットマン戦ではキン肉マンの身体にあるカナダを魔技・グランドクロスで攻撃されてしまい、しぼみながら死亡。
しかし直後にプラネットマンが魔技・人面プラネットを発動し、股間の土星にカナディアンマンの人面疽が出現する。そこを攻撃しろ!
結局は心臓部に出現したウォーズマンの自己犠牲でプラネットマンが倒され、同時に黄金のマスクに吸収されたパワーを取り返してカナディアンマン含む超人たちは復活した。
だが、ウォーズマンの体内に入れるのが何故か5人までだったのもあり、当然のように戦力から外れる。実力未知数のジェロニモは入れてもらえたのに

その後、いつの間にか生命維持装置の中に戻り、キン肉マンVS悪魔将軍戦のリングを支える。
他の正義超人が1人、また1人と倒れていく中、カナディアンマン、スペシャルマン、委員長は苦しみつつも最後まで支え続けた。

この時には、後楽園球場を支えられるだけのパワーがカナディアンマンにだけは戻っていたはずなのだが……。
悪魔将軍の絶大な超人強度や、ストーリーが怪獣退治から超人プロレスに転換していたせいだという解釈も可能ではある。
この辺の辻褄合わせのためか、アニメでは人面疽にはされなかった。

一方、スペシャルマンはと言えば、リングを支えながら
「キン肉マンよ、実力者のオレたちにこんなことをさせるんだから…試合がおわったら、たっぷりお返しをしてもらうぜ!」
と発言していた。実力者……?
(ちなみに、アニメではカナディアンマンが「人気者の私たちに~」と、スペシャルマンと分割する形になっていた。えっ人気者……?)

夢の超人タッグ編

宇宙超人タッグトーナメントには前述の通り、ビッグ・ボンバーズとして参加。
しかしセレモニーにアシュラマンサンシャインのはぐれ悪魔超人コンビが乱入。

「弱体チームには大会参加をご遠慮ねがおうか!! ねえスペシャルマンさんにカナディアンマンさん!」

「な…なにィ!?」

「弱体チームだと、その言葉とりけせーっ!」

「気にするなふたりとも!」

「はなしてくれテリーマン、これはボクたちの超人としての名誉の問題だ!

「カーカカ、おまえたちに名誉なんてもんがあったのか!?

この挑発に怒って攻撃を仕掛けるが、地獄のコンビネーションで瞬殺される。*2

なお、委員長はこの2人を技巧コンビと呼んでいたが、カナディアンマンは上記の通りパワーファイターとして売っている。スペシャルマン中心のチームなのだろうか。

キン肉星王位争奪編

序盤のキン肉マンの即位戴冠式でセリフはないもののスペシャルマンは背景超人として突っ立ってるだけだが登場する。
しかしその立ってる場所が問題でなんとキン肉大王と王妃の後ろで長年の功績が認められ階級が昇進するテリーマン、ロビンマスク、ブロッケンJr.の反対側である。*3

マントも着けてることからスペシャルマンも階級が上がるのだろうか?スペシャルマンの作中での功績というと悪魔将軍戦でリング下で頑張ってたことくらいだがあれが数々の脅威を倒してきたアイドル超人と同等の評価を受けたということなのだろうか?それとも本編で描写されてないだけで何か功績を残したのだろうか?
真実はゆでたまごのみ知る…(単なる作画ミスや背景を埋めるために適当に選んで描かれただけかもしれないが…だってゆでだし…)

ちなみにスペシャルマンの隣にもセリフに隠れて誰だかはわからないがマントを羽織った超人はいるが、下半身のデザインからしてカナディアンマンではないと思われる。

そして最終盤に再び登場。ネプチューン・メッセージを受け応援に駆けつけた多数の超人の中で、スペシャルマンは「このサバイバル・マッチでお前が優勝したらその王位の座をかけて再び超人オリンピックで戦おうじゃないか…!」 と発言した。

この王位とは「チャンピオン」でなく「キン肉星の王」と言う意味。そしてキン肉星の王は世襲制である。
そもそもこの王位争奪戦は、例の火災があった病院にいた子供のなかで正当なキン肉星王家の血を引いているのは誰か?というのが主旨であり、王位の座をかけてというのはあまりにも失礼かつ的外れな発言である。
とりあえず来てみたはいいけども、何をやっているかまでは把握出来ていなかったのだろうか。
それともまさか、スペシャルマンもキン肉星の王になろうと企んでいた……!?
尚、新装版ジャンプコミックス以降の書籍では上記のセリフが「このサバイバル・マッチに勝ち堂々と王位について次の超人オリンピックでまた我々と戦おうじゃないか!」に変更されている。

一方、カナディアンマンの出番は、を手にロビンマスクの試合を見ていた時と会場に駆けつけた時。JCSの紹介イラストで斧を持っているのは、このコマが採用されたのだろう。

超人列伝 ウルフマンの巻

メディカル・サスペンションでもどうにもならないまでに傷つき、引退を決意したウルフマン。
キン肉マンは公務が忙しく、他のアイドル超人もメディカル・サスペンションのため彼の断髪式には来れなかったが、ミートくんやカニベース、キューブマンなど多数の超人の中にビッグ・ボンバーズの姿もあった。

しかし相撲超人ブラック・シップが乱入した際、登場時のコマですでにボコボコにされていた。

完璧超人始祖編

新シリーズ開幕。ファン感謝デーの最中、突如現れた完璧・無量大数軍(パーフェクト・ラージナンバーズ)
キン肉マンやアイドル超人らは上の通りの状況で、先陣を切ったジェロニモが案の定ボコボコにされる。
そんな中、果敢にもビッグ・ボンバーズが鎮圧に向かうが、<完裂>マックス・ラジアルを相手に何も出来ずに倒された。


オメガ・ケンタウリの六鎗客編

オレがこの試合にどれだけかけているかお前にわかるか?
これまで散々バカにされてきたんだ 好きな言葉は…捲土重来
これ以上の恥を重ねられるかーーっ!!

オメガ・ケンタウリの六鎗客」が地球に襲来。
サタンの力によって他の超人たちが幽閉され行動不能に陥る中、ウルフマンはただ一人六鎗客に立ち向かう。
そこへティーパックマンカレクックベンキマンと共にカナディアンマンも登場。ウルフマンを含めた超人オリンピックファイナリストで「正義の5本槍」を結成し立ち向かう。
214話では六鎗客の一人「パイレートマン」と対決が決定。スペシャルマンに対して「必ず勝ってカナダ国旗を掲げてみせる」と独白している。
これまでの戦績や、2世時代のダメダメな言動の数々も含めパイレートマンとの戦いでは読者からも勝利に対して懐疑的な視線を送られたカナディアンマンだったが、
これまでの屈辱的な敗北の数々を経て、更に先の完璧・無量大数軍との戦いでは敵に歯牙にもかけられず戦力外となった雪辱と周囲からのレッテルを晴らすため、
来たるべき次の戦いに備えて相棒スペシャルマンと死に物狂いで猛特訓していたことが判明する。
100万パワーという自らの恵まれながらも宝の持ち腐れと化していた超人パワーを肉体と共に鍛え上げていたカナディアンマンは、
これまでの情けない自分と決別したことを宣言すると、再度研磨し鍛え直した肉体により強敵パイレートマンに善戦する試合展開を見せることになる。

し…、しかし あのカナディアンマンに こんな華麗なるレスリング技術があったとは…正直、私どもも驚きを禁じ得ません!

チッ なんて失礼な実況だ!こちとらこの日までずっと特訓してたんだよ
スペシャルマンと二人でなぁ!

次に何か大きな闘いがあった時は今度こそオレたちのどちらかが存在感を示してやるんだって!
いやたぶんオレだけじゃねぇ さっきやられちまったティーパックマン含め
今日ここにやってきた他のヤツらはみんなそうさ!

絶対に見返してやりたい ずっとテリーマンやロビンマスクたちに任せっきりで
「お前らごときに何ができる?」って
期待する気持ちすら無くしちまった世間の風潮を見返したくって
オレは今日このリングに上がっているんだよーーーっ!

というパイレートマン戦での叫びは、今章の一軍とは言い難い面子で構成された「正義の五本槍」達の想いを率直に表した叫びである。
そしてこの時にカナディアンマンの目線は、よく見るときっちりと読者に向けられたカメラ目線である。
台詞もよく考えてみると、多くの読者が「正義の五本槍」の面子に抱いているであろう素直な気持ちであることは確実。
メタ的な意味もこめられたこのシーンには、多くの読者が度肝を抜かれただろう。

得意技カナディアンバックブリーカーを決め、更に新技リビルト・カナディアンバックブリーカーで一気にトドメを刺そうとするカナディアンマンだったが、
「己の気迫に1か月間鍛え直した肉体が追い付かない」という無情な現実に直面。
そのまま新技も返されて形勢逆転されて一気に窮地に陥るカナディアンマン。
カナディアンマンの誇りを奪うため「命を助ける代わりに自分達に服従せよ」と持ち掛け降伏を促すパイレートマンだったが…

そ…そんなことで…許してくれるのかよ?
ありがとうございます…助けてください…

なんて…


誰が言うかよ!

フン…自分で言うのも情けない話だが
もし1ヶ月以上前のカナディアンマンなら喜んで尻尾を振って降伏していただろうぜ!


なんとカナディアンマンはパイレートマンの勧告を拒絶。
満身創痍になりながらも自虐も交えて今までの自分を振り返り、「今も戦い続け、そして散った仲間のために降伏だけは出来ない」と奮い立つ誇り高い戦士に生まれ変わった姿を披露。
カナディアンマンの著しい成長は委員長も感涙するほどだった。
国辱超人というレッテルは完全に払拭したカナディアンマンだが、パイレートマンの無慈悲な一撃、セントエルモスファイヤーにかかってしまう。

うう…すまない…オレが悪かった…ゆ…許してくれ…

首を4の字に締め上げられた挙句、首から下をパイレートマンの背面に回され、肩越しにその両足を掴むことで背骨折りの効果までプラスされたそのオリジナルホールドをかけられたカナディアンマンは、なんとかこれを脱そうとするも抜け出すことすら許されない。
やがて、背骨が折れ、腹が裂け、意識が薄れゆく中、カナディアンマンはうわごとのように許しを請い始める。
そんな彼の姿に呆れるかのように更に技を極めていくパイレートマンだったが…

許してくれ…ゆ…許して…ゆ…許して…くれ

聞こえていないのか いい加減命乞いなどやめに…!

情けないオレを…お前との約束…またもや果たされぬこんなオレを…ゆ…許してくれ…

スペシャルマン

敗れ、命の終わりを目の前にしてなおも正義超人としての誇りと友情を最期までカナディアンマンは捨てることはなかった。
敗れこそしたが、その姿は決して国辱超人とまで罵られたかつての彼のそれではない。

なるほどお前の"誇り" 吾輩はその"宝"の在り処を少し勘違いしていたようだ しかし…いずれにせよ それを奪ったことに変わりはない

その誇り高い姿をパイレートマンは讃えながらも、その上で勝ち名乗りを挙げたのだった。

その後はウルフマンとルナイトの試合の終盤、追い詰められたウルフマンの前に、魂となって他の3人と共に現れ、彼を激励するとそのまま成仏するかのように消えてしまった。しかしその後もルナイトがウルフマンを支えるカナディアンマンたち4人を幻視している。

それにしても、スペシャルマンはいったい何をしているんだろうか…。

【『キン肉マンⅡ世』での不名誉な活躍】

ヘラクレス・ファクトリー編

一応、教官として登場。

そしてカナディアンマンの息子のカナディアンボーイ、スペシャルマンの息子のスペシャルマンJr.も登場。
2人の自己紹介を聞いたスグルはよりにもよって、彼らの父親が地獄のコンビネーションで瞬殺される姿を思い浮かべていた。
スペシャルマンJr.に至ってはいつの間にか悪行超人アナコンダにすり替わられていた。その後登場しないため読者の間ではスペシャルJr.は生きているのかすり替わる際に殺されたのか議論されている。実はアナコンダによる架空の存在だったと考察する説もあるが、実の父親が教官に就いているので流石に入学前にバレてしまうだろう

そして2人とも、最終試験まで到達出来なかったようである。
少なくともカナディアンボーイは特訓に着いてこられている描写があったのに…

その後は何の出番も無し。

ミートが悪行超人に堕ちたケビンマスクを非難する際にスペシャルマン、カナディアンマンの息子たちも親の跡を継いで正義超人になっているという台詞を言ったくらいだろうか。
とりあえずスペシャルマンJr.がきちんと実在する正義超人であるのは確かなのだろう。


アニメではカナディアンマンの配色が赤/白ではなく緑/肌色になっていた。
理由は不明(息子と紛らわしいからではないかとも言われている)。
また、カナディアンボーイとスペシャルマンJr.の自己紹介を聞いたミートは、
ビッグ・ボンバーズがはぐれ悪魔超人コンビと闘うシーンを思い浮かべていた。流石に瞬殺シーンは可哀想だったか

アニメ版OPにはボーイとJr.が一瞬だけ登場。「愛さえ 友情さえ~」の部分で一時停止してみよう。


究極の超人タッグ編

宇宙超人タッグトーナメントで無惨な醜態を晒したせいで、故郷ではへタレだの国辱だのとボロクソに言われていた事が発覚。
カナディアンマンに至ってはジムを破壊される始末である。
もっとも、この世界の一般人は悪魔超人や悪行超人以上に残虐な面もあるのだが……。

究極の超人タッグトーナメントのスペシャルリザーブマッチが開催されるにあたり、ビッグ・ボンバーズの捲土重来(けんどちょうらい)を狙って参加しようとする。
しかし、その相手が世界五大厄(ファイブ・ディザスターズ)に決まった途端に尻込み。
怪我を負ったままのブロッケンJr.とジェロニモが代わりに挑み、そして重傷を負った。
無理もない話ではあるが、この際に放った台詞のせいでヘタレ扱いされる事が多い。

「…所詮は補欠試合…血を流すにはリスクがでかすぎる」
「そ、そうだな。ビッグボンバーズの捲土重来はまた今度ということで」

その後、祖国に戻るのを恐れて富士の樹海で炭焼きをしながら隠遁生活を送ろうと考える。
だが、キン肉マングレート中身がリングに上がってはならないただの人間である事を知ってしまい、カナディアンマンはこの事を矢文で密告してマッスルブラザーズ・ヌーボーを失格させ、代わりに本戦に出ようと企む。


「その通りだ。だがもう我々には関係のない話…聞かなかった事にしようじゃないか」

「バカがー!これは俺達ビッグボンバーズにとって捲土重来の最後のチャンスなんだぞ!」


密告を企んだ時のカナディアンマンの顔はどう見ても正義超人のしていい表情ではない。
これでは故郷で国辱だの罵倒されたこともやむなし。読者の中で名実ともにカナディアンマン達の渾名が「国辱超人」呼ばわりされる決定打となった。
スペシャルマンは止めようとしたが、その後は一緒に密告しようとした。何故。
せめて「人間が超人と闘うのは危険だから強引な手を使ってでも辞めさせるべきだ」などの大義名分があればマシだったものを…

そしてカナディアンマンが放った矢は委員長の後頭部に突き刺さる。
それを見た委員長の部下には正義超人の風上にもおけぬ行為と非難され、さらにその場から逃げ出すのを委員長に目撃された事で制裁が下された。
が、具体的にどうなったかは不明。
なおその後委員長がキン肉マングレートを棄権させるために取った手段が非道すぎるため彼らを非難できる資格はなかったりする。

なお、稀に「オメガ・ケンタウリの六鎗客編ではあんなにかっこよかったのにどうしてこんなゲスになってしまったんだ」と言われることがあるが
そもそもこの件は夢の超人タッグ編の時期のエピソードなので、オメガ・ケンタウリの六鎗客編の方が時系列上は後の話になることは留意しておきたい。



【その他の活躍】

キン肉マンレディー

小川雅史による超人達が女体化したパラレルワールドを舞台にしたパロディ作品。
女カナディアンマンスペシャルマン(女)と言う名前で登場。
なんだか一生懸命配慮した名前なのじゃー

第20回超人オリンピックでは、スペシャルマン(女)はザ・テリーマンガールの策略で登録抹消。
一方、女カナディアンマンは予選競技「月と1トンと友情」にて月に向かうが、キン骨マンのせいで競技は無茶苦茶に。
キン肉マンレディーに助けられたことで、競技より他参加者の救出を優先した彼女こそ決勝出場する資格があると考え、ウナ・スカイマンらと共に最後のウサギを託したため共々予選失格となる。

その後、キン肉マンレディーとレディ・ロビンの決勝戦前にミートくんのピンポイントな対策で他の脱落者と一緒にキン骨マンを逮捕。
しかしキン骨マンの足掻きで二人揃って巨大化して暴れ回る事になった挙句、爆弾を飲まされる。
キン肉マンレディーの活躍でなんとかなったが。

オリンピック終了後、ハワイで開催されたハワイチャンピオンシップカメハメ杯にスペシャルマン(女)が出場。
だがジェシー・メイビアに7秒でK.O.された。

アメリカ超人界の抗争ではスペシャルマン(女)がテリーマンガールと共にシャ○ルマンガールとして暗躍するもテリーを庇って蜂の巣にされる。
助っ人に来た女カナディアンマンもキン肉マンレディーを庇って蜂の巣にされる。
一応二人とも生きていたが。

第21回超人オリンピックでは、キン肉マンレディーが新幹線に轢かれそうになったのをザ・テリーマンガールが庇い、スペシャルマン(女)はそれに付き合ってまたしても参加できず。
最終予選のローラーゲームでは女カナディアンマンが名古屋でういろうを手に入れたりした。
そして広島でウナ・スカイマンと対戦することに。
お互いの能力を警戒していたため、ウナ・スカイマンが「リング入場前にフライング魚雷」、女カナディアンマンが「リング下に潜り込んで揺さぶってのカナディアンバックブリーカー」を狙う。

しかし、広島特設リングがまさかの氷のリング。急襲を目論んでいた両者はそれに気付かなかったのが運のつき。
女カナディアンマンは、リング下に潜り込もうとしたが、氷のリングにそのまま頭打って自滅。
そしてウナ・スカイマンはフライング魚雷を敢行したもののリングに女カナディアンマンがいないので自滅。
結果、勝負は引き分けに終わった。

終了後のインタビューはスペシャルマン(女)が担当するが、何故か病院でゴロゴロしている予選落ちした連中にしかインタビューしなかった。
そして女カナディアンマンのコメントは
「超人格闘技界はパワーの時代は終わった…これからは氷の世界」
ずさんなインタビューをしたせいか、委員長からギャラを半分にされてしまった。哀れ。

ちなみにスペシャルマン(女)は幼少時代にテリーマンガールに助けられた恩のおかげか、いいように使われている。


キン肉マニア2009

「超人6人タッグトーナメント」にて、またしてもアシュラマンに煽られるが、永田のおかげで1回戦は参加させてもらえる事に。

そしてビッグ・ボンバーズwith永田とモースト・デンジャラスコンビ&男爵ディーノの対戦に勝利。
決勝戦のはぐれ悪魔超人コンビwith中西戦でも練習の成果を見せ、カナディアンマンのシューティングスタープレスで勝利。
つまり優勝している。やったね!

キン肉マン ジェネレーションズ

夢の超人タッグ編のキャラのほとんどが登場するので、一応参戦。
彼らの必殺技は公募によって決められたもので、ネタ枠にとどまらないきちんとしたムーヴが仕込まれている。
特にスペシャルマンのハンバーガーヒル・ドライバーの華麗さは一見の価値あり。
当然ながら頑張ればはぐれ悪魔超人コンビはおろか完璧超人軍、悪魔将軍にすら勝てる。ファンは鬱憤を晴らそう。
ツープラトンのノースアメリカンコーポレーションも習得。
「もう弱体チームなんて言わせねえぜ!!」

しかしオープニングではキン肉マンGO FIGHT!の「キン肉マン走る(すべる)見事に(ころぶ)」の所で地獄のコンビネーションを食らう役だった。
「マスク狩りモード」ではマスク超人扱いになっているが、原作でもそうなのかは不明。

THE超人様

完璧超人始祖編終了時から連載が開始された作品。
石原まこちんによるカナスペ及び悪魔超人プリプリマンの3名が主役のスピンオフ漫画であり、同氏の作品『THE3名様』のパロディ。
彼らが深夜のファミレスで飲み食いしながら自分達の扱われ方や出番の少なさについてボヤく様子が描かれている。
しかし、読者の関心はむしろ1週目に告知された超人総選挙2017の方に向けられていたとか。

開始時には、本編で恐らく誰も予想もしなかったであろうオメガケンタウリの六槍客相手に参戦したため、
この間(連載本編に出演中の期間)はTHE超人様を欠席し、二人に案じられていた。
その際のパイレートマン戦の結果は上記の通りだが、その後は再び超人様に戻ってきており、
直後のシーンで入院こそしたものの、こちらでは重傷で済んでいる。
戦いの影響で以前よりは言動に余裕もでき、バイクマンに(店内で)轢かれそうになった子供を助けるなどヒーローとしての一面も見せる。
3人の仲も良好で、スペシャルマンやプリプリマンの入場曲を考えたりと楽しくやっている。

バイクマン「悪いが皿代含めキッチリ払ってもらうからな」
フッ テリーマンの超人オリンピック権利はく奪に比べればやすいもんよ

なお、超人様という作品自体が夢オチで終わってしまったので実際は死んだままだったと思われる

【戦績】

カナディアンマン

  • ●ロビンマスク(ジャーマンスープレックス)
  • ●バッファローマン(不明)
  • ●パイレートマン(セントエルモスファイヤー)

スペシャルマン

  • ●ラーメンマン(不明)

ビッグ・ボンバーズ

  • ●はぐれ悪魔超人コンビ(地獄のコンビネーション/非公式)
  • ●ブラック・シップ(不明/1VS2戦/非公式)
  • ●マックス・ラジアル(ビッグラジアル・インパクト/1VS2戦/非公式)
見ての通り散々。
スペシャルマンに至っては現在まで試合経過が描かれたシングル戦が存在しない始末である。

【余談】

  • 現在判明しているカナダ出身(及びエントリー国がカナダ)の超人はカナディアンマン、キン肉マン ビッグボディ真・残虐チームのブルドーザーマン、Ⅱ世に登場したザ・軍艦魔鬼の4名のみ。オメガ編までは全員かませであった。*4しかしその後ビッグボディはオメガ編で再登場したときに六鎗客の一人であるギヤマスターをメイプルリーフクラッチで下しカナダ勢初の初勝利をおさめ、そのあとの超神編でもフェニックスとのタッグでイデアマン&ザ・ノトーリアスのコンビをタッグ技ゴッドブレス・リベンジャーで下して連勝を収めるなど、それまでのカナダ勢の鬱憤を晴らすような活躍をして読者の認識を改めさせている。
  • 何故かフィギュア化もされた。
  • 作画担当の中井先生は2人のデザインを気に入っていたが、原作担当の嶋田先生はそういう超人はかませにしたかったらしい。




「クソ項目には新規作成をご遠慮ねがおうか!! ねえスペシャルマンさんにカナディアンマンさん!」

「な…なにィ!?」

「クソ項目だと、その言葉とりけせーっ」

「気にするなふたりとも!」

「はなしてくれテリーマン、これはボクたちのwiki籠りとしての名誉の問題だ!」

「カーカカ、おまえたちに名誉なんてもんがあったのか!?」

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最終更新:2024年02月18日 20:29

*1 新装版ジャンプコミックス以降の書籍では「うすのろ」の部分は削除されている。

*2 完全にKO負けされたような試合内容だが正式な試合ではないからか実況者は“棄権”扱いにしている。

*3 THE超人様でも指摘された。

*4 他にも背景超人や本編未登場の超人も入れるとノコギラーマン、アームストロング、棒棒人等がいるがほぼ全員林業関連である。ゆでたまごにとってカナダ=林業の国なのか…?