鹿児島本線

登録日:2015/04/27(月) 20:33:10
更新日:2024/03/02 Sat 09:26:47
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鹿児島本線(かごしまほんせん)とは門司港駅から八代駅、川内駅から鹿児島駅までを結ぶJR九州の路線である。
*1



概説

2004年までは全区間を結び九州の西岸を縦貫する、JR九州の一大重要幹線であった。
しかし、2004年3月13日に九州新幹線新八代~鹿児島中央間の部分開通を受けて、八代~川内間が第三セクターの肥薩おれんじ鉄道に分離された。
その結果、筑肥線信越本線東北本線*2以来となる史上4番目の分断路線となった。
と、ここで疑問に思った方も多いと思うが九州新幹線の並行在来線区間は実は博多~八代、川内~鹿児島中央間も含まれる。

これは
  • 博多を始め九州北部の主要都市への通勤通学路線であり、黒字区間でもある博多~荒尾間
  • 熊本への都市間輸送路線である荒尾~八代間
  • 鹿児島への都市間輸送路線である川内~鹿児島間
は黒字化が見込めるとして分離がされなかった経緯がある。

八代~川内間「解せぬ」

因みに、昭和初期までは現在の肥薩線全区間と、日豊本線隼人~鹿児島間が鹿児島本線だった。

八代~鹿児島間(旧線)「もっと解せぬ」

路線図

*3

○運行形態

門司港~荒尾間、荒尾~八代間、そして川内~鹿児島間の3区間に分かれている。
分離された八代~川内間は肥薩おれんじ鉄道線を参照。

【門司港~荒尾間】

上記の通り北九州市・福岡市・久留米市・大牟田市・荒尾市の都市間輸送を担っている。
特急列車は全てが博多発着となっており、普通列車も含めて列車本数が一番多い区間になっている。
博多~大牟田間に関しては、福岡繁華街の中心である天神と大牟田を結ぶ西鉄天神大牟田線が並行しており、競合状態となっている。
乗継なしで天神へ行けるだけでなく、本数や所要時間、運賃面においてもJR側が不利な状況となっている。
小倉~博多間においても山陽新幹線が、更には西鉄の高速バスが競合路線となるため、特急列車が多く設定されている。
黒崎~折尾間及び吉塚~博多間は筑豊本線篠栗線と共に「福北ゆたか線」の愛称が付けられている。

この区間は路線記号が設定されており、門司港~吉塚間がJA、竹下~荒尾間がJBとなる。

運行されている特急列車は、
きらめき(門司港・小倉~博多)
ソニック(佐伯・大分・中津~<小倉~博多>)
にちりんシーガイア(宮崎空港~<小倉~博多>)
かいおう(直方~<吉塚~博多>)
リレーかもめ(<博多~鳥栖>~武雄温泉)
みどり(<博多~鳥栖>~佐世保)
ハウステンボス(<博多~鳥栖>~ハウステンボス)
かささぎ(<門司港・小倉・博多~鳥栖>~佐賀・肥前鹿島
ゆふ・ゆふいんの森(<博多~久留米>~由布院・大分・別府)

と、他路線直通を含めると実に10本も運行されている。
ただし、流石に同時間帯にこれら全ての特急が運行される事はない。
直通路線の<>内の区間が鹿児島本線。

優等列車以外では快速が朝夕に運行されている。2018年ダイヤ改正以前は1時間に2本快速が運転され、20183 年3月ダイヤ改正以降は多くが区間快速に置き換わり、日中は福間~博多のみ快速・博多~二日市のみ快速、博多~久留米のみ快速のパターンとなり、速達性は以前より落ちている(ラッシュ時はこれ以外の停車パターンもある)。そして2022年ダイヤ改正で日中の快速列車の運転は終了した。
なお、普通列車(区間快速の各停区間含む)は区間毎に本数が変わるので複雑。

●北九州市内は博多駅以南に直通する列車が2本、区間列車を含めて計3本
●福岡市内は3~4本は確保
●福間~鳥栖間では上記の直通が2本、区間内が1本の計3本
●鳥栖~荒尾間では1本

以上の様に運行されている。

【荒尾~八代間】

この区間は熊本県内の地域輸送を担っている他、三角線肥薩線・肥薩おれんじ鉄道に直通する列車も運行している。
特急については

A列車で行こう(<熊本~宇土>~三角)
いさぶろう・しんぺい(<熊本~八代>~人吉・吉松)
かわせみ・やませみ(<熊本~八代>~人吉)

以上の3本が運転されている。
肥薩線直通は両方合わせて1日4往復、三角線直通は1日3往復。
かつては豊肥本線の「九州横断特急」が熊本〜八代、さらには肥薩線に直通していた。

普通は電車・気動車による運行合わせて2~3本程度で運行されている。
この内、815系・817系の2両編成はワンマン運転を行っている。
かつては肥薩おれんじ鉄道線に直通する快速「スーパーオレンジ」が熊本~出水間で2往復運転されていた。

【川内~鹿児島間】

鹿児島都市圏の地域輸送を担う区間で、肥薩おれんじ鉄道線からの直通もある。
なお、川内~伊集院間の殆どが単線区間となっている。
普通は日中1時間あたり川内~鹿児島中央間の列車1本、伊集院~鹿児島中央間の区間列車1本の計2本で、新幹線開通前の約半分になった…。
その代わり新幹線からの乗り継ぎを考慮してか直通2~3本、区間列車を含めると3~4本が運行している。
なお、普通列車の約8割が817系のワンマン運転となっている他、殆どの列車が鹿児島中央始発・終着となっている為、鹿児島中央~鹿児島間の列車の大半が日豊本線直通となっている。

◎使用車両

○特急列車

  • 783系
「きらめき」・「みどり」・「ハウステンボス」・「かささぎ」で使用。
JR発足後初の新形式車両で、「ハイパーサルーン」という愛称がある。
客用扉が車両の真ん中にあるのが特徴。
当初は「有明」「つばめ」にも使用されていた。
JR発足後の特急形車両の中では改造工事の施工率が多く、そのエクステリアは登場時と大きく異なっている。
新幹線開業による余剰と老朽化に伴い、徐々に運用を狭めている。
1989年鉄道友の会ローレル賞受賞。

かもめ
*4

みどり
*5

ハウステンボス
*6

  • 787系
「リレーかもめ」・「かささぎ」・「きらめき」・「かいおう」・「にちりんシーガイア」で使用。
4人用の個室や通常のグリーン席の上位となるDXグリーン席が設置されているなど、定期特急車両としては豪華な作りになっている。
かつては博多~西鹿児島(現在の鹿児島中央)間の特急「つばめ」で使用されており、その時はJR発足後の新造車両では初となるビュッフェ車も連結されていた。
また、D&S列車として九州全土を回る「36ぷらす3」編成も存在する。
1993年鉄道友の会ブルーリボン賞受賞。

かもめ
*7

有明
*8

きらめき
*9

  • 883系
「ソニック」で使用。
営業用の交流電車としては日本初の振り子式車両でもある。
時期によって5両編成だったり7両編成だったりとするが、現在は全編成が7両編成。
送り込みを兼ねた「きらめき」で使用されていた事もある。
1996年鉄道友の会ローレル賞受賞。

ソニック
*10

  • 885系
特急「リレーかもめ」・「みどり」・「かささぎ」・「ソニック」で使用。
6両編成で、振り子式の制御方式・最高時速130km/hを出す高スペック。
車内は床をピカピカの木目と革張りの座席という豪華仕様である。
「かもめ」用は前面窓回りが黄色帯、「ソニック」用は前面窓回りが青帯になっていたが、共通化を図ってか現在は青帯に統一されている。
実は台湾にも中身が同じ車両が存在する。
2001年鉄道友の会ローレル賞受賞。

ソニック(左)・かもめ(右)
*11

  • キハ185系
特急「ゆふ」・「A列車で行こう」で使用。
急行で使用していたキハ58・65系の置き換えのため、JR四国から購入。
内外装の改造を実施し、同時に特急格上げとなった。

  • キハ71・72系
特急「ゆふいんの森」で使用。
見た目は両方とも緑色で、ハイデッカーのドーム式だが、
キハ71系はキハ58・65系から機器を流用
キハ72系はキハ200形をベースとした完全新造車
の違いがある。


○普通列車

415系以外の車種は相互に連結が可能で、811系以外は連結時に通り抜け可能となっている。

  • 811系
門司港~荒尾間で使用。1989年に導入されたJR九州初の一般型電車である。
窓のサイズは経費削減のため415系1500番台に合わせており、シートピッチと窓割りがあっていない。
転換クロスシートで登場したが、混雑緩和策としてリニューアル時にオールロングシートに改造された。

*12

  • 813系
門司港~荒尾間で使用。1994年に導入された。
最高速度自体は811系と同じだが、曲線通過速度が向上している為、ちょっと早い。
長期にわたって増備されたため時期によってさまざまなマイナーチェンジや改造を実施している。
2022年には車間に5列あった転換クロスシートの2列を撤去し、3列の中心部以外は転換機能を撤去した改造車が登場。
座席の減りっぷりから新聞紙上を賑わせる一大事となったが、後日811系と同様のロングシート化に備えての暫定措置であることを公表。その後2028年までに500番台を除いた全車で車端部以外のロングシート化が公式に発表された。
クロスシート車のロングシート化自体は珍しくないが、リニューアルを伴わない改造を鉄道会社がプレスリリースした例は極めて珍しい。

*13

  • 815系
1999年の豊肥本線熊本~肥後大津間電化と同時に登場したワンマン運転対応の2両編成。
車内はロングシートを採用している。
窓ガラスは、紫外線96%カットの「UV96」使用。
基本的には鳥栖~八代間での運転だが、817系の代走で博多まで運転される事もある。

*14

  • 817系
全区間で使用。ワンマン運転対応で基本は2~3両編成だが、区間によっては4~6両で運転する事がある。
車体が無塗装の編成と白く塗られた編成があり、後者は内装がロングシート。

*15

  • 821系
門司港~八代間で使用。
通常の前照灯&尾灯だけでなく前面の外枠全体にライトが搭載されており、全て点灯させるとものすごく明るく見えるのが最大の特徴。
811系との併結運用の他、単独3両編成での運用もある。実際の運用はないが、試運転では813系とも併結している。

  • 415系
門司港~久留米間で使用される交流・直流両対応の車両。
一部JR東日本から譲渡された車両も見る事ができる。
鋼製車とステンレス車体の1500番台が存在するが、前者は2022年9月で引退。またそれに合わせて全区間で見られた運用範囲も狭められ、大半は門司~小倉間のみの運用となった。
門司から山陽本線に直通して関門トンネルを通過する列車は、必ずこの車両が使用される。

*16

1500番台
*17

  • BEC819系
DENCHAの愛称を持つ蓄電池車両。香椎線などの非電化区間に直通する運用に就く。
2017年鉄道友の会ブルーリボン賞受賞。

  • 肥薩おれんじ鉄道HSOR-100形・150形
肥薩おれんじ鉄道所属の気動車で、肥薩おれんじ鉄道線直通列車として新八代〜八代、川内〜隈之城で見られる。
*18

  • キハ31系
国鉄最末期に登場した一般気動車。
北海道と四国向けのキハ54系・キハ32系とは共通項が見られる。
主に三角線直通車両で使用されていた。
前述した軽快気動車では真っ先に廃車が進められ、2019年に引退。
*19

・貨物列車

  • EH500形
幡生~福岡貨物ターミナル間で使用。

  • ED76形・EF81形
北九州貨物ターミナル~鹿児島貨物ターミナル間で使用。
かつては寝台特急の牽引にも使用されていた。

◎主な駅一覧

門司港~八代

  • JA31 門司港
平成筑豊鉄道門司港レトロ観光線(九州鉄道記念館駅)乗り換え。
関門トンネル開通前は本州と九州を結ぶ玄関口として非常に栄えた。
因みに駅舎は重要文化財だったりする。他にも重要文化財級の旧くからの建物が周辺には多い。

  • JA30 小森江
市立門司病院やJRと深い関わりのある九鉄工業本社最寄り駅。

  • JA29 門司
山陽本線乗り換え。
関門トンネルが直流電化、九州島内は交流電化となっている為、当駅構内にデッドセクションがある。

  • (貨)北九州貨物ターミナル
営業キロ上は門司駅と同一となっている。鹿児島本線、日豊本線方面の貨物列車が分岐し、機関車の付け替えも行うため、九州で一番忙しい貨物駅となっている。

  • (貨)東小倉
北九州貨物ターミナル開業前はこちらが使われていた。

  • JA28 小倉
山陽新幹線日豊本線日田彦山線、北九州モノレール乗り換え。
福岡県第2の都市、北九州市の中心駅。利用者も九州で2番目のターミナル駅。

  • JA27 西小倉
日豊本線・日田彦山線分岐駅。
元祖小倉駅は当駅寄りにあった。
夏には小倉祇園太鼓や、わっしょい百万夏祭りが近くで開催される。
北九州市役所、小倉城、リバウォーク北九州の最寄駅でもある。

  • (貨)浜小倉
貨物列車の待避用として使用されている。

  • JA26 九州工大前
その名の通り九州工業大学の最寄り駅である他、北側にはゼンリン本社や八幡製鐵所がある。

  • JA25 戸畑
戸畑区の中心駅で半数程度の特急列車が停車する。戸畑祇園大山笠の時期には大いに賑わう。

  • JA24 枝光
両側を貨物線に挟まれた立地。
福岡県有数のマンモス校である九州国際大附属中高の最寄駅である。

  • JA23 スペースワールド
文字通り旧八幡製鉄所ことスペースワールドの最寄駅。当駅の開業によりルートが変わっている。
実は駅名候補の中には八幡製鉄所にちなんで「1901駅」*20があり、ぶっ飛んだ名前の駅になる可能性があった。
2018年に当のスペースワールドは閉園となったが、2023年現在*21駅名は変わっていない。
現在はイオンモール八幡東とTHE OUTLETS KITAKYUSHUの最寄駅として機能している。

  • JA22 八幡
特急が一部停車する八幡東区の中心駅。
旧駅舎には北九州市立自然史博物館が入居しており、「博物館のある駅」として有名だった。
しかし、2002年11月3日に北九州市立いのちのたび博物館がスペースワールド駅付近に開館した事で、その使命を終えた。

  • JA21 黒崎
全列車停車。筑豊電気鉄道筑豊電気鉄道線(黒崎駅前駅)乗り換え。
福北ゆたか線の運行上の始発駅であり。一部列車は当駅から折り返す。
1999年までは福岡県内JR九州の駅で、博多駅・小倉駅に次いで3位の利用者数を誇ったが、現在は7位まで転落してしまった…

  • JA20 陣原
2000年開業の駅。開業から5日間だけ西鉄北九州線陣の原停留所が近くに存在した。

  • JA19 折尾
全列車停車駅。筑豊本線(福北ゆたか線・若松線)乗り換え。
北九州市の市街地の最西端に位置する。
福北ゆたか線は当駅より分岐する。
4面7線構造の高架駅で、鹿児島本線は中央2面3線の3番〜5番のりばを使用する。福北ゆたか線直通列車はその南側2面2線の1・2番乗り場を使用する。
何気にこの駅の駅弁「かしわめし」は有名駅弁の一つ。
周辺には数多くの学校があることから黒崎駅を抜いて北九州市内で2番目の利用者のある駅となっている。

かつては「鷹見口」と呼ばれる福北ゆたか線との短絡線ホームと駅舎が別に設けられ、本駅舎にある鹿児島本線や若松線との乗り換えは一度改札を出なければならなかった。
2021年の高架工事完了によってホームが本駅舎側に統一された。

  • JA18 水巻
水巻町の中心駅。

  • JA17 遠賀川
同名の川を渡ってすぐの所にある遠賀町唯一の駅。鉄道の通っていない芦屋町へのアクセス駅を兼ねる。

  • JA16 海老津
岡垣町唯一の駅。
日中に数本、福岡方面発海老津行が設定されている。
朝8:30以前と、夕方18:30以降に当駅を通る快速が停車している。

  • JA15 教育大前
武田鉄矢の出身校でも有名な福岡教育大学の最寄駅。

  • JA14 赤間
小倉駅と博多駅のほぼ中間に位置する。一部の特急が停車する宗像市の中心駅で直営駅。

  • JA13 東郷
赤間駅に対し、当駅は宗像市役所、及び宗像大社の最寄り駅という役割がある。特急も赤間駅ほど多くはないが停車する列車がある。

  • JA12 東福間
周辺の新興住宅地への最寄駅として開業した。

  • JA11 福間
福津市の中心駅で一部の特急列車と快速列車が停車する他、当駅折り返し列車もある。
宮地嶽神社最寄駅で、大晦日から元旦にかけて多数の臨時列車が発着する。

  • JA10 千鳥
お笑い芸人と同名なので少し知名度が上がった…というわけでもない駅。
ついでに言うと千鳥配置でもないし千鳥停車運用もない。

  • JA09 古賀
古賀市の中心駅。

  • JA08 ししぶ
2009年開業。漢字にすると「鹿部」となり、函館本線の駅と被るためか平仮名となった。
一方JR西日本は「けいせん」があるのに「かつらがわ」でやらかすのであった。

  • JA07 新宮中央
2015年の国勢調査で人口増加率22.9%を記録した新宮町唯一のJR駅。周辺にはIKEAなどがある。

  • JA06 福工大前
福岡工業大学の最寄り駅で線路を挟んだらもう大学の敷地内という近さなので直通の出口もある。
かつては「筑前新宮駅」だったが、新宮中央駅が開業することを睨んでか2008年3月14日に現駅名に改称されている。
これにより、鹿児島本線から「筑前」の旧国名を冠する駅名が消滅する。
なお、後にも先にも、鹿児島本線内で筑前の名前を冠するのは当駅のみだった。

  • JA05 九産大前
九州産業大学の請願駅として開業。近くを香椎線が通るがそちらに駅はない。

  • JA04 香椎
香椎線、西日本鉄道貝塚線(西鉄香椎駅)乗り換え。
福岡市東区の中心駅かつ直営駅。都会とあって殆ど何でもある。特急も一部停車。

  • JA03 千早
西日本鉄道貝塚線(西鉄千早駅)乗り換え。
因みに門司港駅から当駅までの営業距離は71kmだが72kmポストが設置されている。*22*23

  • (貨)千早操車場
福岡貨物ターミナルへの貨物線が分岐する。

  • JA02 箱崎
JRにおける筥崎宮の最寄駅。

  • JA01 吉塚
篠栗線(福北ゆたか線)乗り換えであり再合流地点でもある。ここから博多駅まで並走する。
かつては宇美駅に向かう勝田線も分岐していた。
1981年に福岡県庁の最寄駅になって以降開発が進み、2009年には乗車人員が1万人を突破し、福岡市内のJR駅で2番目の利用者となっている。特急も朝夕に一部停車する。

山陽新幹線九州新幹線博多南線、福岡市営地下鉄空港線・七隈線乗り換え。
九州最大かつ福岡県の県庁所在地&第1の都市・福岡市の玄関口とも呼べる駅。
また、二日市駅、原田駅、田代駅、鳥栖駅と共に九州鉄道(初代)開業時より現存する九州最古の駅の一つでもある。
長崎・佐世保・大分各方面の特急もここが始発駅。
この駅のみ特例として駅番号は00となっており、路線記号は付番されていない。

竹下…アサヒビール博多工場やららぽーと福岡の最寄駅。

笹原…JRでは唯一の南区の駅。西鉄天神大牟田線井尻駅が近い。

南福岡…鹿児島本線の多数の列車の運転士が当駅で乗務交代する。
構内に南福岡車両区がある。
1999年に駅ビルが完成したのと同時に、JR九州では初となる自動改札機が設置された駅でもある。
1966年10月31日まで、近隣にある西鉄の駅と同じ「雑餉隈駅」を名乗っていた。

春日…JR唯一の春日市内の駅。航空自衛隊春日基地や県営春日公園の最寄駅。
西鉄天神大牟田線春日原駅が近い。

大野城…大野城市の駅だが春日市との境に近い。
九州大学筑紫キャンパス、及び福岡県立春日高校最寄駅。
1989年3月10日まで、近隣にある西鉄の駅と同じ「白木原駅」を名乗っていた。
駅周辺にマンションが立ち並んでから、利用客数が急速に増加していった。

水城…駅名の由来は周辺にある特別史跡「水城跡」から。
西鉄天神大牟田線下大利駅は徒歩圏内。

太宰府信号場…駅に昇格する構想がある。

都府楼南…JRでは唯一の太宰府市内の駅。

二日市…JR路線における大宰府天満宮の最寄駅。半分程度の特急が停車。
但し、そちらへは徒歩40分である為、1時間に1本のバスを逃すと終わる。
ぶっちゃけ、太宰府天満宮へ行くには西鉄を利用し、参道の傍まで通っている太宰府駅へ向かうのが一番早くて便利。
博多駅と同じ、九州鉄道開業時より現存する九州最古の駅の一つ。
ちなみに西鉄の駅で近いのは西鉄二日市駅はなく紫駅である。

天拝山…イオンモール筑紫野最寄駅。筑紫野市役所も当駅の方が近い。

原田…筑豊本線(原田線)乗り換え。
同路線内にある笹原駅同様、原を「はる」と読む。決して「原田(はらだ)駅」では無い*24
最近都市開発が進んできている。
博多駅と同じ、九州鉄道開業時より現存する九州最古の駅の一つ。

けやき台…当駅から一旦佐賀県内。東京駅をイメージした橋上駅舎になっている。

基山…甘木鉄道甘木線乗り換え。基山町の中心駅。
何げに乗降客数が佐賀県内の鹿児島本線の駅では、鳥栖駅に次ぐ第2位だったりする。

弥生が丘…鳥栖プレミアムアウトレットへのバスが発着する。

田代…利用客も少ない上に無人駅と地味な駅。
だが、実はここも博多駅と同じ、九州鉄道開業時より現存する九州最古の駅の一つである。
駅の裏側に鳥栖貨物ターミナル駅がある他、サロンパスで有名な久光製薬の本社・工場が近隣にある。

鳥栖…長崎本線乗り換え。
鳥栖市の中心駅で九州の交通の要衝で全列車停車。
だが、新鳥栖駅開業後は役割を奪われつつある。
博多駅と同じ、九州鉄道開業時より現存する九州最古の駅の一つ。
駅に隣接してサガン鳥栖の本拠地である駅前不動産スタジアムがある。

肥前旭…佐賀県の駅はここまで。

久留米…九州新幹線久大本線乗り換え。筑後川花火大会の最寄駅。
福岡県第三の都市・久留米市のJRにおける代表駅。元々は市の中心部に建てられたはずだったのに、中心部が東に移動してしまった珍しい駅。
その為、現在の市の中心街に位置する西鉄久留米駅には乗降客数で2倍以上の差を付けられている…。
因みに西鉄久留米駅とは徒歩で約30分とかなり離れている為、乗り換え駅とみなされてはいないかったりする。
それでも駅別取扱収入はJR九州の全駅中8位であり、県庁所在地の代表駅を除けば小倉駅に次いで2位だったりする。

荒木…一部の博多方面からの普通列車が当駅で折返す他、準快速列車の大半は当駅始発着となる。

羽犬塚…筑後市の中心駅で、かつて矢部線が分岐していた。
なお、西鉄にも犬塚駅という似た駅名があるが、こちらは羽犬塚駅がある筑後市では無く、久留米市三潴町にある。
八女市へのアクセス駅も兼ねる。

筑後船小屋…九州新幹線乗り換え。
本当は新幹線単独駅になるはずだったが、船小屋駅を南に約500メートルほど移設し共同駅になった。
HAWKSベースボールパーク筑後の最寄駅。

瀬高…みやま市の代表駅で元特急停車駅。かつて佐賀線の始発駅だった。

渡瀬…みやま市高田地区の中心駅。西鉄天神大牟田線開駅が徒歩圏内。

銀水…一部列車が熊本方面に折り返す。西鉄銀水駅は南に400mほど離れている。

大牟田…西日本鉄道天神大牟田線乗り換え。
大牟田市の中心駅で福岡県の最南端の駅。
あと、特別料金不要の特急列車(西鉄の特急)が停車する日本最南端の駅という変な記録も持っている。
因みに北東に7km離れた九州新幹線の新大牟田駅に行くには、バスに乗る必要がある。

荒尾…博多・小倉方面からの快速列車は当駅で引き返す。熊本県最北端の駅かつ荒尾市の中心駅。
実はグリーンランド(遊園地)の最寄駅だったりもする。

南荒尾…ラムサール条約湿地 荒尾干潟駅という愛称が付けられている。

長洲…長洲町唯一の駅。「長州」では断じてない。
また長洲町は金魚の養殖が盛んで、大きな金魚のオブジェが、それぞれのプラットホームに1台ずつ設置(計2台)されている。

大野下…旧駅舎時代には機銃掃射の跡が残っていた。近くに国の天然記念物となっているソテツの木がある。

玉名…玉名市の中心駅だが、九州新幹線の新玉名駅開業以降特急は激減し、「有明」の廃止とともに優等列車は停車しなくなってしまった…。
当駅で折り返す列車あり。

木葉…玉東町唯一の駅。駅舎が放火で焼失した後、再建された。

田原坂…これより熊本市北区の駅。牛山氏の全国秘境駅ランキング183位。
元は信号場だった。西南戦争最大の激戦地である田原坂の最寄駅。

植木…当駅で熊本方面に折り返す列車あり。かつては山鹿温泉鉄道線と接続していた。

西里…田原坂同様、ここも元々は信号場だった。駅近くの大学関係での利用が多い。

崇城大学前…これより西区の駅。駅名の大学は道路を挟んですぐ隣。

上熊本…熊本電気鉄道菊池線、熊本市電上熊本線(上熊本駅前)乗り換え。
2代目の駅舎は現在熊本市電の駅舎として移築されている。
実は熊本城はこの駅の方が近かったりする(徒歩20分)。
この駅近くに夏目漱石が教師時代に滞在していた事もあり、漱石関連の施設が多い。

熊本…九州新幹線・豊肥本線三角線、熊本市電幹線・田崎線(熊本駅前)乗り換え。
熊本県の県庁所在地である熊本市の代表駅。中心市街地の上通・下通地区へはここから市電などを使ってのアクセスとなる。
近年復元が進んでいる熊本城の最寄駅でもある。
貨物駅は南に1km行ったところにある。

西熊本…2016年3月26日に開業した、鹿児島本線、及びJR九州で一番新しい駅である。
駅前にはイオンタウンやホテルがあり、旅行客にも便利。

川尻…何気に沿線に学校が多い為、乗降客が微増している。

富合…JR九州・新幹線部熊本総合車両所設置の見返りにできた駅、ただそれだけ。

宇土…三角線分岐駅。宇土市の中心駅。2009年に駅舎が改築され、近未来的な駅舎になった。

松橋…読みは「まつばせ」。宇城市の中心駅。

小川…イオンモールへのシャトルバスが発着する。

有佐…小川駅とつなげると氏名っぽくなる。

千丁…九州新幹線への分岐線が1kmほど先にある。

新八代…九州新幹線乗り換え。2004年の部分開業時はここが始発駅だった。
JR九州の「人気駅弁ランキング」で3年連続1位をとっている名物駅弁の鮎屋三代はここで買える。

八代…肥薩線、肥薩おれんじ鉄道肥薩おれんじ鉄道線乗り換え。 貨物駅も併設。
ここで1度路線が分断する。広大なSUGOCA北九州エリアはここまで。熊本県南部の主要都市である八代市の中心駅。
しかし、九州新幹線の新八代駅が開業した為、徐々に乗降客が減りつつある。
肥薩おれんじ鉄道線の乗り口はかなり離れているので乗り換え時には注意が必要である。

川内~鹿児島

川内…九州新幹線、肥薩おれんじ鉄道肥薩おれんじ鉄道線乗り換え。薩摩川内市の中心駅。
新幹線開業前までは普通の特急停車駅だったが、新幹線開業後は状況が一変。
JR九州の鹿児島県内の駅としては鹿児島中央駅に次ぐ第2位、駅取扱収入もJR九州全体で11位となった。
そして、当駅~鹿児島中央の新幹線区間定期券利用者数も博多~熊本間に次ぐ第2位と、今では「新幹線で最も恩恵を受けた普通の駅」となっている。
因みに貨物線用以外の線路は構内で切断されており直通は出来ない様になっている。
これより先はSUGOCA鹿児島エリアとなる。

隈之城…近くの通学需要のため、肥薩おれんじ鉄道の列車がここまで直通する。

木場茶屋…「こばんちゃや」と読む。ラーメン屋とたこ焼き屋があるので意外と暇がつぶせるかも。
隣駅まで一旦複線となる。

串木野…いちき串木野市の代表駅。一部が鹿児島方面に折り返す。

神村学園前…路線唯一の棒線駅。スポーツなどで有名な同学園の目の前にあり、串木野駅より利用者が多い。

市来…いちき串木野市市来地区の中心駅。

湯之元…湯之元温泉の最寄駅。

東市来…これより複線区間。

伊集院…日置市の中心駅。かつては鹿児島交通枕崎線が接続していた。一部列車は当駅で折り返す。
因みに鹿児島が生んだガチチートこと島津義弘の位牌がある妙円寺の最寄駅である。
その為、駅前には彼の銅像が立っている。

薩摩松元…ここから鹿児島市内の駅。

上伊集院…鹿児島本線で一番標高の高い(141m)駅。

広木…JRの電化駅としては最南端。

鹿児島中央…九州新幹線・日豊本線指宿枕崎線、鹿児島市電第二期線・唐湊線(鹿児島中央駅前)乗り換え。
南九州最大の都市である鹿児島市のターミナル駅。 乗降客数は九州第3位、収入第2位。
日本最南端の新幹線停車駅&複数の鉄道接続駅でもある。
なお、鹿児島本線の川内線ルート開通前までは「武駅」、新幹線開業前までは「西鹿児島駅」で、かつては「西駅」と呼ばれていた。

鹿児島…日豊本線宮崎・大分方面、鹿児島市電(鹿児島駅前)乗り換え。
開業から戦前までは文字通り鹿児島の中心駅だったが、戦後は鹿児島中央駅にその座を譲った為、今では鹿児島市の北の玄関口という印象。
終点駅ではあるが当駅折り返し列車はほぼなく、実質的には日豊本線の途中駅みたいな扱いになっている。
なお、鹿児島本線・日豊本線両路線の終点駅なので、盲腸線以外の路線では珍しい「上り列車しか発車しない駅」でもあったりする。
同じような例だと、JR東日本内房線外房線の安房鴨川駅がある。
また、日本最南の貨物駅である鹿児島貨物ターミナルが併設されている。


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最終更新:2024年03月02日 09:26

*1 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/811.jpg 日時:2016/01/04

*2 2002年12月1日~2010年12月4日の間のみ。

*3 出典:Wikipedia URL: http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/9c/Kagoshima_main_line_ja.png 日時:2016/01/04 出典者:ikaxer

*4 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ltdec/783renew.jpg 日時:2016/01/04

*5 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ltdec/783midori.jpg 日時:2016/01/04

*6 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ltdec/783huis.jpg 日時:2016/01/04

*7 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ltdec/787around.jpg 日時:2016/01/04

*8 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ltdec/787a.jpg 日時:2016/01/04

*9 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ltdec/787i.jpg 日時:2016/01/04

*10 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ltdec/883silver.jpg 日時:2016/01/04

*11 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ltdec/885.jpg 日時:2016/01/04

*12 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/811.jpg 日時:2016/01/04

*13 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/813.jpg 日時:2016/01/04

*14 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/815.jpg 日時:2016/01/04

*15 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/817nippo.jpg 日時:2016/01/04

*16 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/415kuysyu.jpg 日時:2016/01/04

*17 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ec/415sten2.jpg 日時:2016/01/04

*18 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/chiho/hisastsu/100k.jpg 日時:2016/01/04

*19 出典:日本の旅鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/kiha/kiha32a.jpg 日時:2016/01/04

*20 製鉄所の出来た1901年にかけている。

*21 駅名を改名すると関係各所の変更により莫大な諸経費がかかる為。なお、学研都市線寝屋川公園駅の改称費用には約1.2億円を要した。JR神戸線の三ノ宮駅や学研都市線の四条畷駅の項も参照。

*22 スペースワールド駅開業以前の営業キロ…と言いたい所だが、当駅はそれよりも新しい駅である。

*23 余談だが、南海高野線には「千早口」という駅があり、その駅番号は「NK72」。

*24 この駅に限らず、九州全体で「原」を「はる」と読ませる地名が多い。