シュピーゲル/新川恭二

登録日:2012/10/11 Thu 15:36:27
更新日:2024/04/11 Thu 18:42:54
所要時間:約 6 分で読めます





聞いたよ、おとといの話。大活躍だったんだって?




シュピーゲル / 新川(しんかわ) 恭二(きょうじ)とはライトノベル『ソードアート・オンライン』の登場人物である。
CV:花江夏樹

原作第五巻『ファントム・バレット』より登場。

苗字の読みは「新川(あらかわ)」ではなく「新川(しんかわ)」である事に注意されたし。


◆キャラクター

16歳(死銃事件当時)。朝田詩乃とは元同級生で仲が良く、彼女のPTSD克服のためにガンゲイル・オンライン(GGO)を紹介した。
また、詩乃に対してはかなり明確な好意を抱いている。

本人は2学期までは学校に来てはいたが、高校1年の1学期に部活や学校での虐め、恐喝が原因で退学し、現在は予備校へ通っている。

容姿は小柄(キリトより小さく詩乃と同格ぐらい?)でやや童顔。上記の過去もあってか病弱で湿った雰囲気をしている。
髪の毛はあまり手入れをしておらず、無造作に伸ばしている。

一見すると大人しい人のよさそうな性格だが、意外と正義感が強く、同級生に恐喝されていた詩乃を助けるなど外見からは想像できない意外な勇気を見せるところもある。

リアルでは病院長の息子で医者の卵。2年後に大検(高校卒業資格)を取り、父が通っていた有名私立大学の医学部に進学するよう約束させられている。

GGOでのアバターは銀髪の青年《シュピーゲル》。
ステータスの振り方に関して少し悩んでいた模様。
前回バレット・オブ・バレッツ(BoB)で予選準決勝にまで上り詰める程の腕前を持つが、本腰を入れて受験に臨むために現在は半引退状態。
そのため第三回BoBへは参加を辞退しており、観戦しながらシノンの応援をすることにしている。

一方で詩乃になれなれしくするキリトの事はあまり好ましく思っていない。

BoB本戦前に詩乃に告白したが、詩乃は過去のトラウマの事で他のことが考えられない状態であり、心の整理がつかなかったため振られてしまう。
しかし「BoBがおわるまで待っててくれる?」と言われ、笑顔で頷いた。

また、詩乃は当初は彼に恋愛感情は抱いていなかったが、告白されてからは少し意識し始めたような節も見られた。
















※以下ネタバレ注意




アサダサンアサダサンアサダサンアサダサン…


その正体はGGOで数多くのプレイヤーの命を奪ったデス・ガンの片腕であり、主犯格であるザザ(新川昌一)の実弟である。
兄との仲は非常によく、SAOから生還した彼のことを尊敬していた。

なお死銃のアバター名「ステルベン(Sterben)」とは医学用語で、""という意味のドイツ語である。

いじめ(家が裕福なことによって所属していた部活の先輩に高額な金を巻き上げ等)によって不登校となった時から徐々に精神を病み始めており、後継者になることを望む親からの過度なプレッシャーや期待とその期待に反して成績が伸び悩んでいたことが決定打となって、道を踏み外すことになった。

そのような経緯もあったか親から受け継いだ医学の知識を犯罪に利用するなど明らかに育ての親を冒涜する行為に出始める。*1

片方がGGOにダイブしてアバターを銃撃し、それを合図に「現実世界にいるもう片方がそのアバターを操作しているプレイヤーの住居に侵入し、薬品を注射して心臓麻痺に至らしめる」という死銃の妙に手が込んだ犯行を思い付いたのは彼。
詳しくは死銃(SAO)の項目も参照。

AGI最強型を唱えながら自分は別のビルドに切り替えた上、レアアイテムの力によってBoBに優勝したゼクシードのことを恨んでおり、デス・ガンの最初の生け贄として、彼を暗殺した。
ただし、ゼクシードを直接殺害したのは恭二ではなく兄の昌一であり、あくまでも恭二はステルベンのアバターで仮想世界内のゼクシードが映っているモニターを銃撃しただけである。
もっとも、第2回BoBでゼクシードに敗れたとはいえ、AGI特化型プレイヤー・闇風の鬼のような強さ(キリトでも勝てないだろうと言われている)や、彼が第3回BoB優勝寸前までいったこと。加えて、後にGGOデビューして間もなくピンクの悪魔と恐れられるもう一人のAGI特化型プレイヤーによる獅子奮迅の活躍ぶり。これらの事実を踏まえると、極めることができればAGI特化も決して間違ったステ振りというわけではなかったようであるが。

また、恭二も最初は単なる冗談のつもりであり、本気で殺そうと思っていたわけではない。彼の敵意を煽り殺意にまで昇華させたのはあくまで兄の昌一である。

キリトが詩乃に近づく(といってもキリトとシノンは単なる友人関係である)度に勘違いし、キリトに対して一方的な嫌悪感を持つようになり、PKを企てる等、その本性の片鱗を垣間見せている。
もっとも自分たちが死銃事件を起こさなければそもそもキリトとシノンが出会うこともなかったはずなので、その辺は皮肉というか自業自得である。

詩乃に憧れたのは、過去に強盗犯を撃ち殺した過去を不良にばらされて知った時に「悪を成敗したヒーロー」と考えたから。
デス・ガンの武器である黒星(ヘイシン)も当時その強盗が使っていた拳銃だったからという理由でデス・ガンとして採用した。
しかし詩乃はその出来事を強いトラウマとして悔いており、ふたりの考え方はあまりにもかけ離れていた。

第3回BoBではそれまでと異なり、自分自身の手で詩乃を殺害するために現実世界組に回った。
ただし、この行動の本当の意図は、兄の意向に反して詩乃を殺害することをためらったためである。

BoB開催中にはデス・ガンの片手として詩乃の自宅に侵入した(ただし、上記の事から考えるとBoB開催中は侵入していなかった可能性もある)が、兄の昌一がキリトに敗れたため、一度はその場を立ち去った。

キリトと共に優勝しログアウトして戻ってきた詩乃の自宅に再びお祝いと称したケーキを持って現れ、再び彼女に想いを伝えるが、上記の「悪を成敗したヒーロー」という恭二の中の詩乃の理想像と、詩乃自身の自分のありたいと思う姿があまりにも異なっていたことから今度こそ完全に失恋。
キリトが詩乃を洞窟で慰める映像を見てしまったこともあって嫉妬心を露わにし、無理心中目的で狂気じみた表情を浮かべて襲いかかるが、覚悟を決めた詩乃の予想以上に激しい抵抗を受ける。
ステルベンが医療用語であったことを知り、死銃=医療に関わりのある人物と考え、医者の息子の友人に連絡を取るといっていた詩乃を心配して様子を見に来た和人によって阻止され、取っ組み合いの末、詩乃にステレオ機器でぶん殴られて昏倒、警察に逮捕された。

詩乃は自分は新川恭二のしたことを信じきれず、彼のことも憎みきれず、好意を捨てきれないと思っており、もし自分が恭二の精神的な負担に気が付き、相談に乗ってあげていれば、彼は道を踏み外さずに済んだかもしれないと後悔した。

もし、彼が現実と、他人と、あるいは自分自身ともっと向き合って前向きに取り組んでいれば。
もしくは、彼の両親が息子たちを追い込んでしまった自分たちの過ちにもっと早く気付き、親としての罪を認めて息子達に対する見方と教育を改め、向き合い直せていたら。
あるいは詩乃自身も上述のような後悔をしているように、彼女が自分のことばかりに囚われず、恭二に対してもっと気を配れていれば、事態はもっと違ったものになっていたかもしれない。

逮捕後は黙秘を続けていたが、半年分の料金未払いによってシュピーゲルのアバターが消滅してからは、少しずつではあるが、面会に来る父に会話し現実と向き合おうとしているようである。

ゲーム版では「ホロウ・リアリゼーション」に登場。アバター名は《リヒター》。
こちらでも偏執的な詩乃へのストーキングは健在であり、それを本人とキリトから諫められてからは逆に堂々とつけ狙うようになった。
違う、そうじゃない。

彼自身は改心したと思われたが…(後述)
リヒター系イベントの終盤では別人がログインしてきたようで、キリトの事を知っている節がある。

続いてゲーム版「ファントム・バレット」に登場した。
ゲーム版のキリト達はSAO、ALOの次にゲーム版のVRMMOやその物語を経験している設定らしく
それらの 後に 皆でGGOをプレイし、そこで死銃の事件に巻き込まれている。
つまり前述の“リヒター”新川恭二との出会いや会話の後にGGOで”シュピーゲル“恭二として再開しているのだが、
それを除けばゲーム版も基本的なストーリーの流れは 原作と変わらない ため
反省してシノンへのアプローチが変わるかと思いきややっぱりシノンに無理心中を迫って捕まる結末となった。
なおゲーム版の死銃(新川兄)はSA:Oでもキリトを見ていたと発言しており
前述したリヒターの中の人には弟だけでなく兄もいたのだろう。


◆余談

新川兄弟の両親の「エリートコースから外れたために見捨てる」という昌一への態度と、「本人の適性や意向を無視して進路を決め、過度なプレッシャーを与える」という恭二への態度は、七巻に登場したアスナの母、京子をどこか彷彿とさせるものがある。

特に「アサダサンアサダサンアサダサンアサダサン…」は迷言であり中の人もノリノリで演技していたらしい。
担当声優の花江氏は新川のキャラを気に入ったらしく、Twitter内でも上記の台詞をネタにしている。
pixivや二次創作系ではそのヤンデレぶりがネタにされている。

なお『機動武闘伝Gガンダム』のキョウジ・カッシュとは名前・機体名(アバター名)などが共通しているが関連性は不明である。
ただ容姿に関して似ている部分が殆ど見られず、キョウジの方は兄であり、恭二は弟という相違点がある。

後、前述の名(迷)?ゼリフが某名作RPG2作目のトラウマラスボスに似ている。



「アサダサンアサダサンアサダサンアサダサン…」









――この項目を追記・修正してくれる人は朝田さんに会わせてくれよォォォォ!
アサダサンアサダサンアサダサンアサダサン…


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最終更新:2024年04月11日 18:42

*1 しかし、元を辿れば彼がそんな凶行に及んでしまうほど心を病んでしまったのは子供達のことを見ているようで実際は家の道具としか見做していなかった両親の恭二に対する上記のような仕打ちに加え、兄の昌一にいたっては病弱故に後継者たり得ないと見放して生活費を与えてるだけでネグレクトするなどというもはや児童虐待といって差し支えない程の思いやりを欠いた極端かつ杜撰な教育にあるので、先に子供たちのことを冒涜していたのは父母らの方であることから、彼らに息子たちを責める資格は無いと言わざるをえない自業自得である。