○○フィールド(ポケモンのわざ)

登録日:2015/04/15 Wed 14:48:38
更新日:2023/09/20 Wed 12:52:49
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※バトル外でも利用できる技(ひでんわざなど)に関してはフィールド技(ポケモン)を参照

フィールド変化技とはポケットモンスターに登場する技の一種。




概要


第六世代『X・Y』から登場した変化技。
グラスフィールド、エレキフィールド、ミストフィールド、サイコフィールドの4種が存在する。

これらフィールド系の技は発動ターンを含めて5ターンの間、戦闘フィールドを特殊な空間に変える効果を持つ。
第七世代からは持ち物「グランドコート」を持たせることで3ターン延長することも可能になり、「○○シード」というフィールドに対応する消費アイテムを持たせることで防御面のステータスを1段階上昇させることができるようになった。
また、第七世代後半からは天候と同様、スタジアム内で自然発生した場合に限り永続する仕様となり、第八世代からは屋外でも一定の気象条件下でこのフィールドが自然発生するようになった。
地形に依存する技である「しぜんのちから」「ひみつのちから」「ほごしょく」の効果も変化するため、地形変化に等しい効果もある。
なお、「しぜんのちから」「ひみつのちから」「ほごしょく」は通信対戦時であっても変化する。
(何もないときは「しぜんのちから」が「トライアタック」、「ひみつのちから」が3割でまひ状態、「ほごしょく」がノーマルタイプ)
また、技「だいちのはどう」はフィールドが発生していると威力が2倍・タイプがフィールドに対応したものになり(何もないときは威力50のノーマルタイプの技)、特性「ぎたい」は自身のタイプをフィールドに対応したものに変化させる。

ただしいずれのフィールドも接地しているポケモンしか恩恵を受けることがなく、ひこうタイプや「ふゆう」「でんじふゆう」「ふうせん」etc……と地上にいない場合は効果が無い。「技を使うポケモン」と「技を受けるポケモン」のどちらが接地する必要があるのかしっかり確認しておこう。
(もちろん「じゅうりょく」や「うちおとす」で地上にいる場合はひこうタイプや特性ふゆうでも効果を得られる)
ただしシード系アイテムをこれらのポケモンに持たせても効果は得られる。フワライドのシードかるわざバトンとかね。

効果が重複することはなく、フィールドが変化した状態で別のフィールド技を使うと上書きされ、前のフィールドは消滅する。
また、接地さえしていれば相手のポケモンも効果を得ることが出来ることにも注意。

第七世代ではルガルガンの専用Zワザ「ラジアルエッジストーム」を使われると残りターン数に関係なく強制的にフィールドが消滅する。
第八世代からは「きりばらい」やキョダイマックスわざ「キョダイフウゲキ」、「アイアンローラー」を使ったときにフィールドが強制的に消滅する仕様となった。ちなみにアイアンローラーは、何もフィールドが無いときには失敗する。
ただし、自然発生したフィールドは永続するようになっており、ポケモンの技で除去することができない。
一度別のフィールドで上書きを行った場合、上書きされたフィールド自体は除去できるが、除去した後は元のフィールドが復活する。

第八世代からは一般のポケモンの隠れ特性として「○○メイカー」系が実装されはじめている。バチンウニ(エレキ)とイエッサン(サイコ)、ガラルマタドガス(ミスト)、ゴリランダー(グラス)。



■グラスフィールド


足下に 草がおいしげった!

足元に草が生えた空間を作り出すくさタイプの変化技。
カプ・ブルルゴリランダー特性「グラスメイカー」、ダイマックスわざ「ダイソウゲン」、オリーヴァの特性「こぼれダネ」でも発動できる。
くさタイプの技の威力が1.5→1.3倍(第八世代で変更)になり、地上にいるポケモンのHPが毎ターン1/16回復する。
また、「じしん」「じならし」「マグニチュード」で受けるダメージが半減する。他のじめんタイプの技はそのまま。上記の技を元にしたZワザ・ダイマックスわざも半減にならない。
くさタイプの技は半減が多いが、メジャーなみずタイプに抜群が取れるため決して弱くはない。
エンペルトニドキングキングドラなど、複合タイプでみずやじめんの弱点を相殺する種族も多いため、
通常なら一撃で落とせないシチュエーションだが、グラスフィールドがあれば一撃で落とせる……と言うこともあり得る。
また、一部のじめん技を半減できるため、じめんタイプが弱点のポケモンとも相性が良い。

HP回復の効果が相手にも適用されるのは難点だが、耐久の高い相手でない限り確定数が極端に大きく変わることはないため、
自分はグラスフィールドを活かして火力や耐久性能を上げ、相手が回復の恩恵を受ける前に押し切ると良い。
パーティ全体でグラスフィールドを活かせるようにするといいだろう。


地形依存の技は「しぜんのちから」が「エナジーボール」になり、「ひみつのちから」が3割の確率で相手を眠らせる。
「ほごしょく」「ぎたい」「だいちのはどう」はくさタイプに変化する。
ダメージを与えつつ追加効果で相手を眠らせると言うのは非常に珍しい。
持ち物「グラスシード」を持たせたポケモンは防御が1段階上昇する。
また「フラワーヒール」の回復量は1/2から2/3になり、「グラススライダー」は優先度+1の先制技となる。


また、かなりピンポイント気味の効果として、特性「くさのけがわ」のポケモンの防御力が1.5倍になると言うものがある。
「くさのけがわ」はゴーゴート隠れ特性で、ゴーゴートはくさタイプかつ物理耐久が高めのポケモンなので非常に相性が良い。
ハマったときはかなり強力だが、ゴーゴート自身がグラスフィールドを使えないためパーティ単位でのサポートは必須で、
後続に草タイプかフラージェスを入れる必要があるため、特にほのおポケモンに対して弱くなりかねないのが難点。
「ビルドアップ」や「グラスシード」で充分だって? 併用すればいいと思うよ(適当)

…とか言ってたらUSUMでようやくグラスフィールドを覚えられるようになった。よかったね!




■エレキフィールド


足下に 電気が かけめぐる!

足元に電気を走らせるでんきタイプの変化技。
カプ・コケコバチンウニの特性「エレキメイカー」やミライドン専用特性「ハドロンエンジン」、ダイマックスわざ「ダイサンダー」でも発動できるほか、フィールドの天候が雷雨だと永続する雨とエレキフィールドが同時に発生する。
電気技の威力が1.5→1.3倍(第八世代で変更)になり、地上にいるポケモンはねむり状態にならなくなる。また「あくび」も受けなくなる。
めざめるパワー」や「しぜんのめぐみ」で電気タイプを出した場合はもちろんのこと、
「じゅうでん」による威力補正(次のターンに使う電気技の威力が2倍になる)の掛かった技や、
「プラズマシャワー」によって電気技に変化したノーマル技にもエレキフィールドの威力補正が掛かる。

上手く威力補正を重ねがけ出来た場合、最大火力はグラスフィールドよりも上になる。
グラスフィールドが防御寄りの効果を持っているのに対し、こちらは攻撃寄りの性能である。

眠り状態の防止は相手に催眠技を掛けられなくなるため、一見すると不便だが、逆に相手の「ねむる」発動阻止としても使うことができる。
相手が耐久をねむねごやねむカゴに依存していた場合、回復手段を削ぐことが出来る。
「あくび」状態でもフィールドが発動すれば眠らないで済むが、既に眠ってしまったポケモンは起きてくれないので要注意。

地形依存の技は「しぜんのちから」が「10まんボルト」になり、「ひみつのちから」が3割の確率で相手をまひ状態にする。
「ほごしょく」「ぎたい」「だいちのはどう」はでんきタイプに変化する。
持ち物「エレキシード」を持たせたポケモンは防御が1段階上昇する。
「ライジングボルト」は受けるポケモンがエレキフィールドの地面にいる場合、威力2倍となる。

また、特性「サーフテール」を持つポケモンは素早さが2倍になる。
「サーフテール」はリージョンフォームライチュウが持つ特性で、最速で発動すればほぼ全てのポケモンを確実に抜ける。
加速1段階発動のテッカニンさえも余裕で抜き去る速さである。
抜けない相手はスカーフを持った最速デオキシススピードフォルムと、同じくスカーフ持ちの準速レジエレキのみ。
だが、彼らにスカーフを持たせるプレイヤーはまずいないので、考慮に入れる必要はほぼないだろう。

第九世代では未来のパラドックスポケモンが持つ、エレキフィールド下で自分の一番高い能力が上がる特性「クォークチャージ」が登場。
この特性はステータスのランク補正とは別で、攻撃・防御・特攻・特防の場合は1.3倍、素早さは1.5倍上がる。
活用したければ事前に上げたい能力を調整する事。
ただし、能力アップは能力ランクによる補正を含めた実数値が適用されるため、「いかく」「ねばねばネット」などの妨害で予期せぬ能力にブーストがかかる恐れもある。




■ミストフィールド


足下に 霧が立ち込めた!

足元に霧が広がるフェアリータイプの変化技。
カプ・レヒレガラルマタドガスの特性「ミストメイカー」やダイマックスわざ「ダイフェアリー」でも発動できるほか、霧が立ち込めている場所でバトルを行なうと永続するフィールドが自然発生する。
ドラゴン技で受けるダメージを半減し、地上にいるポケモンは状態異常に掛からなくなる。 
グラスフィールドとエレキフィールドが攻防両面に対して効果を持っていたのに対し、こちらは防御性能に特化してる。

攻撃面に一切の恩恵がないとは言え、
半減の少ないドラゴン技への対抗策として強力な効果を発揮する。
例えばラティオスの特攻特化メガネ「りゅうせいぐん」を等倍で耐えられるポケモンは数少なく、
はがねやフェアリーがいなければパーティを半壊させられる可能性すらある。
しかしここにミストフィールドがあればどうなるだろう。
特攻特化と「こだわりメガネ」であっても相手が並の耐久であれば耐えてしまうケースが増加し、
逆に使用後の特攻ダウンのおかげで2ターン目以降も耐えられてしまうようになる。
「相手パーティのこいつらには等倍だから余裕♪」と思っていた相手が思わぬ形で戦術を崩される格好である。


状態異常の防止の効果はエレキフィールドのほぼ上位互換であるが、
第6世代では混乱は防止できず、「いばる」などは普通に食らってしまうため「しんぴのまもり」の下位互換的な性能であったが、
第7世代からは混乱も防げるようになり、若干使いやすくなった。
一方で相手にも適用されるという点は「しんぴのまもり」と大きく異なり、
「かえんだま」「どくどくだま」による「こんじょう」「はやあし」の発動を阻止するという使い方もできる。ちなみに「あくび」による眠りは防げるがあくびそのものは防げないので、残りターンが少ないときには注意。
「どくびし」は「ミストメイカー」発動より前に処理される。
ただしフィールド消滅時点で「かえんだま」「どくどくだま」を持っているポケモンが場に残っていた場合、ターン終了時に効果が発動してしまうため要注意。

フィールド展開中はねむる+ねごとによる耐久戦術が使えなくなる。カプ・レヒレが耐久型キラーとして評価された一因。

地形依存の技は「しぜんのちから」が「ムーンフォース」になり、「ひみつのちから」が3割の確率で相手の特攻を1段階下げる。
「ほごしょく」「ぎたい」「だいちのはどう」はフェアリータイプに変化する。
持ち物「ミストシード」を持たせたポケモンは特防が1段階上昇する。
「ミストバースト」は威力が1.5倍になる。

第七世代までは何故か「きりばらい」で消滅させることができなかった。一番払えないとマズいフィールドなのに。

第六世代ではこの技を発動させた状態で女性トレーナーに勝利すると雰囲気がギャルゲーっぽくなることが一部で話題になった。




■サイコフィールド


足下が 不思議な感じになった!

足下にサイコパワーを展開するエスパータイプの変化技。
カプ・テテフイエッサンの特性「サイコメイカー」やミュウの専用Zワザ「オリジンズスーパーノヴァ」、ダイマックスわざ「ダイサイコ」でも発動できる。
この技のみ第七世代から登場した。
地上にいるポケモンはエスパータイプの技の威力が1.5→1.3倍(第八世代で変更)になり、先制技を受けなくなる。
エスパータイプの主力技は威力90の「サイコキネシス」くらいしかないため、サイコフィールドで威力が上昇するのはありがたい。
更に先制技を受け付けなくなるため、素早さが高くて紙耐久の多いエスパータイプにとっては防御面でも強化された形となる。
苦手なふいうち・かげうちを無効化できるという恩恵も非常に大きい。

先制技であれば「いたずらごころ」で発動する変化技や、いたずらごころの変化技によって発動した攻撃技も無効化できるが、
相手の壁張りや天候技など、変化技の使用者自身や全体の場を対象とする変化技は無効化できない。
「キングシールド」「ニードルガード」「トーチカ」の発動も防げないため、接触技を打てば当然技の付随効果を受けてしまう。
いたずらごころによるみちづれも使用者自身が対象なので無効化できない。

地形依存の技は「しぜんのちから」が「サイコキネシス」になり、「ひみつのちから」が3割の確率で相手の素早さを1段階下げる。
「ほごしょく」「ぎたい」「だいちのはどう」はエスパータイプに変化する。
持ち物「サイコシード」を持たせたポケモンは特防が1段階上昇する。
「ワイドフォース」は威力が1.5倍になり、かつ相手全体を攻撃するようになる。




いずれのフィールドもトリパのようにパーティ全体で活用したほうが効果的だが、フィールドを軸にするパーティはマイナーである。
第七世代ではアローラの土地神ポケモン達が特性でフィールドを自動展開し、第八世代ではダイマックス技の追加効果で発生するためフィールドを見る機会は増えたが、
フィールドを意識せずパーティが組まれることも少なくはない。

逆にマイナーである分、トリパのように見せ合いの時点でフィールド軸のパーティを見抜くことは難しい。
奇襲を受けたり持ち味を封じられてパーティを半壊させられないよう、相手がフィールド系の技を繰り出したときは十分に注意しよう。
素早さによる特性やダイマックス技の発動順によるフィールドの奪い合いにも気を付けよう。

また、余談だがこの技はいずれも文字数が8文字の技であり、第六世代、第七世代の発動エフェクトは地面から緑や黄色の空間が広がって行って周囲の風景が見えなくなる演出であり、地面の広がりや奥行きを感じさせる演出となっている。
技名の文字数の制限が8文字に変わり、グラフィックが3D化した環境の恩恵を大きく受けた技だと言えるだろう。

第八世代では周囲の背景にフィールドが溶け込む演出となり、若干地味にはなったものの美しい風景を損なわないようになった。



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最終更新:2023年09月20日 12:52