ラゴーン(高速戦隊ターボレンジャー)

登録日:2015/04/13 Mon 20:53:21
更新日:2023/07/04 Tue 06:36:53
所要時間:約 4 分で読めます






2万年にも渡る長き封印の恨み…今、晴らす時が来た。

我が暴魔百族を次々と蘇らせ、今度こそ地球を征服するのだ!


人間どもを打ち倒せ!総攻撃を開始しろ!!


ラゴーンとは、スーパー戦隊シリーズ第13作『高速戦隊ターボレンジャー』に登場する暴魔百族の首領。
かつてはスーパー戦隊史上最弱のラスボス候補と言われていた(現在は邪悪なる意思やメサイアなどが有力な候補)。

CV:渡部猛



【概要】

暴魔大帝ラゴーン

第3話(本編第2話)「暴魔城!二万年の呪い」にて初登場。かなりの高齢かつ引きこもりで殆ど玉座から立たない。
2万年前に聖獣ラキアによって暴魔城ごと封印されていたが、環境汚染により妖精達がほぼ絶滅した事やラキアの弱体化という幸運が重なって復活した。
暴魔百族の支配者で普段は暴魔城にある大帝の間に鎮座。妖怪のような本体と無数の腕や触手、怨念が居並ぶ衝立の組み合わせが不気味さを醸し出している。

ただデザイナーの篠原保氏のセンスが良いため、不気味さはあってもグロテスクではなく、方向性としてはこの頃の特撮のデザインに見られがちなアールデコ調。
それまでのラスボスに比べ、かなり生物的なデザインである*1
一応モチーフは仏像。

無能な暴魔獣には厳しく容赦無いため、ラゴーンに不満を持っている者も存在している。
しかし、「暴魔大帝として暴魔城と暴魔百族を守らなければならない」という責任感があるため基本的には部下からも慕われている。


中盤の第39話「ラゴーンの最後」にて野心に燃える流れ暴魔ヤミマルとキリカの策にかかり、どちらかが死ぬまで解けない赤い糸のバリアで封じ込められる。
そして、否応なしにレッドターボ/炎力との一騎打ちをする羽目になり、口から吐く光線や白いガス、伸縮自在の腕や専用の*2で死闘を演じた。

なおスーパー戦隊の中で初めて最終話以外で前線に立ったラスボスであり、この時期のスーパー戦隊では珍しい物語の途中で一時的ながらも退場したラスボス。

しかし剣の扱いに慣れていないのにもかかわらず暴魔族の全てを束ねるラゴーンとタメで張り合う炎力もただ者ではない。
この場面はスーパー戦隊の中でも屈指のベストバウトである。


ヤミマル&キリカの真の目的は彼らの死闘に乗じて、暴魔城と暴魔百族の命の源"命石"を奪い取り、暴魔城を"大封印"の真上に存在するターボビルダーごとぶつけることにあった。
暴魔城がターボビルダーにぶつかる直前でラゴーンはレッドターボのGTクラッシュで刺し貫かれ死亡。
……したかに思われたが、キリカが手にした命石の力を利用し細身の人間型となり、その後巨大化
ここはラスボス補正なのか自力で巨大化し、自我も保っている。

巨大化したラゴーンは長槍と腹部からの隠し腕を武器にそれまで無敗だったターボロボに致命的な大打撃を負わせ、必殺の高速剣をへし折らせるほどの頑強さを見せつける。
さらにスーパーターボロボのスーパーミラージュビーム(以下SMビーム)にも怯まない中々のタフさであったが、立て続けに援軍のスーパーターボビルダーのSTB(スーパーターボビルダー)ビームを受けて消滅する。

だが……



暴魔大帝ラゴーンは死なず……フハハハハ……!!



死後は命石に宿り、亡霊になりながらも暴魔獣を巨大化したり部下に作戦の指示を送っていた。

108匹の暴魔獣が封印されている大封印に、別個体のラゴーンっぽい暴魔獣の姿を確認できる(気になる人はDVDなどで一時停止を推奨)。


暴魔大帝ネオラゴーン


流れ暴魔の役目は終わった!ターボレンジャーも変身はできぬ。もはや世界征服は成し遂げたも同然!フハハハハハ…!


登場は第46話「ラゴーンの逆襲」から。
彼は完全に死んではおらずターボレンジャーたちとヤミマルの戦いを傍観しており、妖精族の「愛の石」*3の伝承を利用してヒトツメボーマの幻影で両者を争わせ復活した姿。別名は「暴魔神」
その姿は以前の妖怪的な風貌ではなく人型に変化しており、デザインが『仮面ライダーBLACK RX』のジャークミドラと似ている。
能力は以前と同じで、手には長槍らしき武器を持つ。

前回までに部下が大勢散っていったため、忠実な部下はズルテンとウーラー兵のみという情けない状況であった……。

ヤミマルから政権を奪還し、ラスボスのポジに再び返り咲いた。そして以前と同様に作戦の指揮を取るようになった。

なお当のヤミマルにはあまり信頼されていない上に不仲(この辺は『RX』のダスマダー大佐とボスガンの関係に似ている)。

後半に108匹の暴魔獣を閉じ込めている大封印の存在を知り、封印を解こうとするが暴魔城に乗り込まれ野望は阻止される。


最終的に寝返ったヤミマル&ターボレンジャーらと共に死闘を繰り広げ大いに苦しめたが、レッドターボが相変わらず強すぎたため

またしてもGTクラッシュで倒されてしまった…。

なんとか対策を練る事は出来なかったものだろうか…

その後地走り火花でターボレンジャーを攻撃し奮起して巨大化するも、以前は耐えられたはずのSMビームの前に呆気無く葬られ


暴魔城ォォォォォッーーー!


という悲痛な断末魔を叫びながら今後こそ本当に死亡した。
なんとこの時間は一分三十秒であり、歴代の中でもかなり短い方のラスボス戦である。

ちなみに死の間際に暴魔城をターボビルダーに向けて降下させ、ビルダーの破壊と共にその下に眠る大封印を解こうとするも、暴魔城もスーパーターボビルダービームで破壊されて失敗に終わった。

「あまりにもラスボスとしては弱すぎだ」という苦情が来たのかは定かではないが、その反動から次作『地球戦隊ファイブマン』でラスボスの銀河超獣バルガイヤーが異様なくらい強くなり、当時の大きい友達や子ども達を大勢泣かせる事態へと発展するのである…



【余談】

  • 『百化繚乱 [上之巻] 戦隊怪人デザイン大鑑 1975-1995』によれば、巨大化したラゴーンのデザインは当初はヘビ型だったが、「造型が困難」という理由で人型に変更され、蛇の要素は尻尾のみに留まった。

  • ファンの間で「最弱」とか「弱い」と思われがちだが、実際は何回もターボレンジャー達を圧倒し、それまで破られた事のなかったスーパーターボロボのスーパーミラージュビームにも耐えているので最弱とかは一概に言い切れないかもしれない。ただ戦う相手が悪過ぎた。
    • よりによって宿敵のレッドターボがチートだったのも大きな敗因であろう。勝ち目がない相手に対して逃げずに挑んだ事には評価できる。
      それでも歴代のラスボスの中でも弱い事である事に変わりはないと思うが……

  • これは中の人繋がりのネタではあるが、本作から2年前の『仮面ライダーBLACK』でも同じく渡部猛が演じたラスボス(創世王)もかなり貧弱で弱かった*4が、単なる偶然だと思いたい。
    またネオラゴーンが以前なら耐えられたはずのスーパーミラージュビームで倒されたという事実も、復活前よりも弱くなっているという印象を与えてしまった。
    ネオラゴーンをスーパーミラージュビームで、暴魔城をスーパーターボビルダービームで倒すという流れにした事がこのような結果をもたらしたと言える。



ラゴーンを素手で倒す事ができ、GTクラッシュをマスターしてる人が追記・修正をお願いします。


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最終更新:2023年07月04日 06:36

*1 この辺りは有機的な怪人や怪獣のデザイン、つまりはクリーチャー的なのが主流であった。

*2 『光戦隊マスクマン』で地底指令バラバが使用していた大地帝剣の流用

*3 妖精の国にあると言われる石で、その光を浴びた者は憎しみを忘れ、愛を取り戻しこの世に平和をもたらすと言われる。

*4 サタンサーベルを投げつけられて一撃で死亡。ただしこちらの場合、肉体が残っておらず心臓だけで生きており、しかも寿命が尽きる寸前という状態だったためであり、それでもロードセクターの突進も防ぐバリアを張る力や、地球の中心に飛び込めば地球を爆破できるだけの力を持っており、サタンサーベルが無かったら詰んでいた。