ラクサス・ドレアー

登録日:2015/04/12 Sun 13:54:57
更新日:2023/06/01 Thu 16:19:52
所要時間:約 8 分で読めます





ラクサス・ドレアーは、真島ヒロの漫画作品『FAIRY TAIL』の登場人物の一人。
CV:小西克幸

「妖精の尻尾〈フェアリーテイル〉」(主人公の所属する魔導士ギルド)の三代目マスターであるマカロフ・ドレアーの孫であり、
同ギルドでも数少ない(現役は5人のみ)S級魔導士の一翼を担う実力者。
父親は闇ギルド「大鴉の尻尾〈レイヴンテイル〉」のギルドマスター、イワン・ドレアー。
さらに言うなら「妖精の尻尾」創立メンバーの一人、ユーリ・ドレアーは彼の曾祖父(マカロフの父親である)。
容姿や雷の魔法の使い手など先祖返りしている部分がある(もっとも、後者は父親のせいだが…)
顔立ちは(グレイやジェラールとは違う方向に)整っており、筋骨隆々の男らしい容姿の為非常にモテるらしく、
大魔導演武終了時のパーティーでは貴婦人たちをメロメロにしていた。


主人公ナツ・ドラグニルと同様、竜迎撃用の魔法を扱う「雷の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)」である(彼は「第二世代」である)。


【来歴】

妖精の尻尾最強候補として早くから名前は出ていたが、本格的に本編に関わってくるのはラクサスがメインとなる「バトル・オブ・フェアリーテイル編」から。
(それまでもちょいちょい顔は出していたが、「事件解決後にイヤミだけ言う嫌な奴」程度の印象だった。)
ただし、この時のラクサスは完全に敵キャラである。

この時ラクサスは、新調したギルド会館(前の建物は「幽鬼の支配者(ファントムロード)」との交戦中に破損)が雑誌に載ったことを他人に揶揄われてブチギれ、
さらに敵だったガジルがギルドに加わったことで怒り心頭に発し、「妖精の尻尾はオレが頂く!!!!」決意をする。
覚えてすらもらえないジュビア哀しい
最終目標は「誰にもなめられねえ史上最強のギルドを作る」こと。
…ちなみにこのバトル・オブ・フェアリーテイル編、作者真島ヒロの「雑誌にフェアリーテイルが載るってあたりから、もしかしてラクサスとかキレるんじゃね?」ってな思いつきから始まったんだとか。

直属の親衛隊である雷神衆を結集させ、マグノリアの収穫祭に併催される美人コンテスト・「ミス・フェアリーテイルコンテスト」に乱入。
(このミスコン、現実世界では読者投票の形で行われ、優勝者はエルザだった。)
雷神衆の一人であるエバーグリーンの能力で女性たちを石像化し、ギルドの仲間同士が戦う「バトル・オブ・フェアリーテイル」を(勝手に)開始する。

結果、メンバーの多くが同士討ちで倒れ、ラクサスはマカロフにマスターの座を譲るよう脅迫するも、エルザが石化から復帰し、
エバーグリーンが敗れたことで人質は解放された。
だがラクサスは、ゲーム続行のために"神鳴殿(カミナリデン)"を発動。今度は街の人間全員を人質にした。

その後、雷神衆は女性陣の活躍で全滅し、エルザたちにより"神鳴殿"も全て破壊された。
だが、それでもラクサスは諦めない。「圧倒的な力こそアイデンティティー」と言い切るラクサスに対し、「そいつをへし折る」ために挑むナツ。
しかし、本気を出したラクサスの実力は圧倒的であり、全く歯が立たない

間一髪のところでガジルが登場、滅竜魔導士二人で共闘を開始する。
しかし、それすらラクサスには通用しなかった。ラクサスもまた「雷の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)」だったのだ。

ラクサスは妖精三大魔法の一つ「妖精の法律(フェアリーロウ)」を発動させようとする。
この魔法は「術者が敵と認識した者全てを標的とする」妖精の尻尾に伝わる超審判魔法である。
先のファントム戦ではマスター・マカロフが使用し、敵のマスター・ジョゼを一撃で撃ち倒す威力を見せた。
(魔法を解き放つ直前、レビィが祖父の危篤を告げに現れたが、ラクサスは意に介さなかった)

…だが、ギルドメンバーは全員無傷。町の人間も無事だった。
「妖精の法律」は術者が敵と認識した者にしか効果を持たない。心の内側を魔法に見抜かれたのである。(この回の副題「鬼面仏心」はまさにこのことである。)
「これが"本音"」というフリードの解説に混乱するラクサス。
「オレはオレだっ!!!! ジジィの孫じゃねぇ!!!! ラクサスだっ!!!!」と咆哮するラクサスに対し、ナツは「ギルドこそがオレたちの家族だろうが!!!!」と諭す。
この不測の事態と、ナツの驚異的な粘り、そして最後の攻撃を身を呈して庇ったガジルの献身もあって、最後はナツの「滅竜奥義・紅蓮爆炎刃」で勝負をつけた。

激闘の後、収穫祭は無事開催される運びに。
そこにラクサスが、マスターに顔を見せに姿を現す。

ナツ「んぐあーっ!!! ふぁぐあぐー!!! ぎが☆○☆◎!!!」
(ガジル訳:「二対一でこんなんじゃ話にならねえ」「次こそはぜってー負けねえ」「いつかもう一度勝負しろラクサス!!」…だってさ)

その後、ラクサスは病床にいるマカロフと対面。
マカロフはラクサスの行いを正す。
「おまえは義に反し仲間の命を脅かした。これは決して許される事ではない」と。
マカロフはラクサスの行動が彼自身の不器用な生き方に由来することを認め、孫への愛情(「なにより元気である」「それだけで十分だった」)も見せつつも、
ラクサスにギルドからの破門を言い渡した。
それを受け、ラクサスもまた去り際に、「世話になったな。じーじ」と幼少期からの呼び名でその思いに応えた。

そして「妖精の尻尾」によるパレード"ファンタジア"が開催される。
マカロフもそれに加わり、山車の最上段でダンス(妙にファンシーな衣装とコミカルな動き、かなりシュール)を披露。
さらにその際、ほかの仲間たちとともに空に指を突き出すポーズを見せた。
これは幼いラクサスがファンタジアに参加した際にマカロフに語った、「オレはいつもじーじを見てるって証」によるもの。
去りゆく孫に対して、「ずっと見守っている」という思いを伝えたのである。

その後しばらく活躍の機会はなかったが(破門されたんだからまあ当然)、「天狼島編」で再登場。
この時「妖精の尻尾」の面々は闇ギルド「悪魔の心臓〈グリモアハート〉」と交戦中で、祖父マカロフは敵のギルドマスター・ハデスとの戦闘でダウンしていた。

決戦も終盤、ナツたちがマスターハデスに挑む戦いの中でラクサスも姿を現す。
この時ラクサスは、他のメンバー(ナツ・グレイ・エルザ・ルーシィそしてウェンディ)総がかりでも歯が立たなかったハデスに一人で渡り合うほどの実力を見せた。

「オレはよう…もう妖精の尻尾の人間じゃねえけどよ…
じじいをやられたら怒ってもいいんだよな」

そしてラクサスは、敵の魔法の直撃を受けながら自分の全魔力をナツに受け渡した。

「何で…オレに…オレはラクサスより弱ェ…」

「強ェか弱ェかじゃねえだろ。」
「キズつけられたのは誰だ?ギルドの紋章を刻んだ奴がやらねえでどうする?」
「ギルドが受けた痛みはギルドが返せ、100倍でな」

このシーンのラクサスの格好良さは異常。
ナツはラクサスの魔力を受けた「モード雷炎竜」で猛攻開始。魔力の根源となる心臓を止めたハッピーたちの活躍もあり、全員の総攻撃でハデスを打ち破った。

こうして「妖精の尻尾」は無事「悪魔の心臓」を撃退できた。
…しかし、安息も束の間、突如天狼島にアクノロギアが襲来。マカロフは自らを身を楯にして足止めを買って出る。
この時ラクサスは、祖父の意思を理解しアクノロギアに挑もうとしたナツの首根っこ引っ掴んで走り出した。
…まぁ結局全員でアクノロギアに特攻したから、大して意味なかったけどな!

その後、「妖精の球(フェアリースフィア)」で身を守ったナツたちは七年の時を経て世界に復帰。
五代目マスター(になる予定だった)ギルダーツの唯一の仕事としてラクサスは「妖精の尻尾」への復帰を認められた。

妖精の尻尾は七年の間に最弱となったギルドの名誉を取り戻すため、「大魔闘演武」への参加を決定する。
大会本戦でラクサスはガジル・ジュビア・ミラジェーン・そしてミストガン(実はジェラール)とともに「妖精の尻尾Bチーム」を結成。

本格的な参戦は三日目バトルパートからで、相手は父イワンのギルド「大鴉の尻尾〈レイヴンテイル〉」のアレクセイ。
…だが、これは敵の罠だった。
幻影魔法で他人の目を欺き、ギルドマスター自ら(大会規定でマスターは参戦不可)他の仲間とともにラクサスと交渉しようとする
(目的は妖精の尻尾の最高機密、「光の神話(ルーメン・イストワール)」)。
が、ラクサスは当然話に乗らず、そのまま一人でレイヴンのメンバーを全滅させた。

「家族の敵はオレが潰す!!!!」

その後、A・B両チームが統合されることとなり、ラクサスもそのメンバーに。
最終日の全員参加イベントで、「剣咬の虎(セイバートゥース)」のオルガと対峙。その際、オルガは「雷の滅神魔導士(ゴッドスレイヤー)」であることが明かされる。

…が、小競り合いの最中に聖十大魔道のジュラ(土属性)が乱入。オルガはジュラの一撃で倒され、ラクサスはジュラと戦うことに。
ジュラはラクサスのことをマカロフの孫として興味を持っていたようだが、ラクサスは「ただの二匹の男」として戦うことを求める。

聖十の名に恥じぬ圧倒的な実力を見せるジュラに対し、ラクサスも善戦。

「こういうとき何ていうんだっけかな…ナツ」
「燃えてきたぜ」

最後は「鳴御雷(ナルミカヅチ)」で大金星を挙げた。
余談だが魔法評議院この功績をもって彼を聖十大魔道に推す声があるが、本人の素行の悪さから保留になっているという。
破門を経て人付き合いは良くなったが、気質は変わらなかったようだ。
…単純に人格だけの問題なら現在の聖十大魔道も模範とは言えない人物もいるのだが…


こうして大会は妖精の尻尾の優勝で幕を閉じたが、未来ローグの策略により七匹のドラゴンが襲来。
ラクサスも滅竜魔導士としてドラゴンと戦うが、流石にドラゴンの脅威的な強さには歯が立たなかった。

…と、まぁ、大魔闘演武編では八面六臂の大活躍となったラクサスだが、続く「冥府の門〈タルタロス〉」戦では仲間を守るために九鬼門テンペスターを瞬殺するものの、
自爆して散布された厄災・魔障粒子を吸い込み(滅竜魔導士の肺は特殊らしい)、魔障粒子中毒となってしまう。
原作では「冥府の門編」エピローグまでずっと寝たきりになっていたが、アニメ版では無理を押して戦線に復帰、エーテリアスフォームへとなったテンペスターと再び戦う。
しかし相手は九鬼門随一のタフさと回復力を持ち、それ以上に自分自身が魔障粒子に内臓が侵されていることもあってか前回と違い苦戦するものの、
直前のガジルとトラフザーの戦いで残っていた大量の水たまりを利用した大技の一撃により、回復量を上回る大ダメージを与えて再び勝利する。
この戦闘でコートについたテンペスターの返り血によって、ポーリュシカにより自身と雷神衆&ヤジマさんの血清が作られ無事一命を取り止めることになる。
その後、一命を取り止めたものの満身創痍となった雷神衆の姿を見て、仲間を守れるようにさらに強くなることを決意する。


「妖精の尻尾」が解散してから1年後の「アルバレス編」では、マカロフの奪還のためにアルバレス帝国へと潜入するナツ達とは
別動隊として行動(正確にはナツ達の潜入作戦を知ったガジルに誘われた)。
スプリガン12(トゥエルブ)のアジィールの砂の津波に飲まれようとしていたナツ達を一撃で津波全体をかき消して救出し、
全員でギルドへと帰る。(撤退の際の追撃はアジィール自身も驚愕するほどの威力だったがオーガストのバリアによって防がれている。)
ちなみにギルドが解散してからは「青い天馬(ブルーペガサス)」に雷神衆共々世話になっており、
この時に乗ってきたクリスティーナ改もそこの所有物である。(滅竜魔導士が乗っても乗り物酔いしないようカスタム済み。後にほぼ強奪同然に無断拝借していたことが判明する。)

イシュガルにおけるアルバレス帝国との戦いでは、南方面で奮戦する「人魚の踵(マーメイドヒール)」と「蛇姫の鱗(ラミアスケイル)」の元に
グレイ・エルザ・ウェンディ・シャルルと共に援軍へと向かい、スプリガン12の一人で雷神衆と一夜の仇であるワール・イーヒトと交戦する。
ギルドでもトップクラスの実力者ということもありワールと互角以上の戦いを繰り広げるが、不利になったワールがデータ更新で変形、
そして実は完治していなかった魔障粒子中毒の発作が間の悪いことに起こってしまい一転窮地へと陥る。
フリード直伝の術式で反撃を試みようとするも魔障キャンセラーを持つワールには効果をなさずかき消されてしまう…
…が、実はこれはラクサスの賭け同然での罠であり、魔障キャンセラーを逆に利用することで自身の体内の魔障粒子を抑え発作を治めることに成功。
曾祖父・ユーリから脈々と受け継がれた血の一撃、「雷汞(ライコウ)赩御雷(アカミカヅチ)」にてワールを粉砕する。

粉砕後は休憩してたようだが、その最中、ナインハルトの魔法で再願された悪魔の心臓のマスター・ハデスが現れ絶体絶命のピンチに!
やむなく戦闘に入り、苦戦するものの、「雷竜の(あぎと)」で返り討ちにした。
さすがにバケモノじみた敵二人の相手はきつかったらしく、ナインハルト戦後は安静の状態となっている。

ユニバーズワン後はしばらく登場しなかったが、マカロフが妖精の法律を使った反動で死亡したときにしれっと登場し、悲しみにとらわれたメイビスを優しく鼓舞した。
最終決戦では他の滅竜組共々異次元空間でアクノロギアの魂と真っ向勝負を果たした。

最終回では遂にギルドマスターとなった…わけでは全然なく、相変わらず空を行く雲のように自由に行動していた。
モテモテぶりは相変わらずのようで、ルーシィ曰く「ミラさんとかリサーナとかカナとかに気がある噂は聴くけどどれも真実とは思えないなあ」とのこと。




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最終更新:2023年06月01日 16:19